JP2016505483A - パッド、スクライビングマークを形成する方法、およびガラスのシートを切断する方法 - Google Patents

パッド、スクライビングマークを形成する方法、およびガラスのシートを切断する方法 Download PDF

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Abstract

より厚いガラス用にデザインされた機械上の薄いガラスを切断するためのパッドには、可変粘弾性が備えられている。さらなる実施例において、より厚いガラス用にデザインされた機械上の薄いガラスのシートを切断する方法は、作業面とガラスのシートとの間にパッドを配置するステップを含む。さらに別の実施例において、ガラスのシート上にスクライビングマークを形成する方法は、ガラスのシートと作業面との間に圧縮性パッドを配置するステップを含む。

Description

優先権
この出願は、その内容全体が依拠され、および参照によって本願明細書に組み込まれる、2012年11月28日に出願された米国仮特許出願第61/730612号明細書の米国特許法第119条の下での優先権の恩恵を主張するものである。
本開示は、スクライビングマークを形成する装置および方法、およびガラスのシートを切断する方法、より具体的には、薄いガラスシートを切断する装置および方法、および薄いガラスのシート上にスクライビングマークを形成する方法に関する。
ガラスのシートから一部を切断するための従来の一つの方法は、該ガラスのシート上にスクライビングマークを形成することと、該シートの残りの部分から該一部を取り外すか、または分離させるために、該ガラスのシートを該スクライビングマークの周辺で折り曲げることとを伴う。このようなプロセスにおいて、該スクライビングマークの品質は、該ガラスのシートのエッジ品質全体に影響を与える可能性があり、該エッジ品質もガラス強度に影響を与える。十分な品質のスクライビングマークを繰り返し形成する必要性がある。しかし、薄いガラスのシート、例えば、0.2mm以下の厚さのガラスのシート上にスクライブマークを形成することは難しく、これは、典型的なガラスカッターは、より厚いガラスのシート用にデザインされており、および許容品質のスクライブマークを、より薄いガラスのシート上に形成することができないためである。
したがって、薄いガラスのシート上にスクライビングマークを形成する装置および方法に対する要求がある。
第1の態様において、パッドは、実質的に厚さ方向に沿って加えられた圧縮力を受けるように構成されている。該パッドは、加えられた圧縮応力が、第1の範囲および第2の範囲の順で連続的に増加する際、第1の範囲内の圧縮応力が加えられた場合よりも、第2の範囲内の圧縮応力が加えられた場合の方が、粘弾性がより低くなるような可変粘弾性を有している。
第1の態様の一つの実施例において、該パッドは、最上層と中間層を含む。一つの実施例において、第1の範囲内の圧縮応力が加えられた場合、該パッドの粘弾性は、該最上層によって呈せられ、第2の範囲内の圧縮応力が加えられた場合には、該パッドの粘弾性は、該中間層によって呈せられる。別の実施例においては、該中間層は、多孔性構造を有している。さらに別の実施例において、該パッドはさらに、底部層を含み、および圧縮応力が第3の範囲内で加えられた場合に、該パッドによって呈せられる粘弾性が、第3の範囲内の圧縮応力が加えられた場合よりも、第2の範囲内の圧縮応力が加えられた場合の方が低くなるような可変粘弾性を有している。例えば、該パッドは、第3の範囲内の圧縮応力が加えられた場合に、該パッドの粘弾性が、主に該最上層および該底部層によって呈せられるような可変粘弾性を有することができる。別の実施例において、該パッドは、厚さ方向に延びている複数の経路と、それぞれ第1のホールのセット、第2のホールのセットおよび第3のホールのセットを含む最上層、中間層および底部層とを含み、該複数の経路は、第1のホールのセットと、第2のホールのセットと、第3のホールのセットの位置合わせによって画成されている。
第1の態様の別の実施例において、該パッドは、ポリ塩化ビニルおよびポリエステル材料で形成されている。
第1の態様のさらに別の実施例において、該パッドは、約1.5〜2.2mmの厚さを有している。
第1の態様のまた別の実施例においては、該パッドの場合、ショアA硬度は、5〜35である。
第1の態様のさらに別の実施例において、該パッドは、第2の範囲内の圧縮応力が加えられた場合に該パッドによって作用される反力の第2の範囲よりも、第1の範囲内の圧縮応力が加えられた場合に該パッドによって作用される反力の第1の範囲の方が大きくなるように、第1の範囲内の圧縮応力が加えられた場合よりも、第2の範囲内の圧縮応力が加えられた場合に、より大きな変形を受けるように構成される。
第1の態様は、上述した第1の態様の実施例単独で、または、該実施例のうちのいずれか一つ以上の組合せで実現することができる。
第2の態様においては、ガラスのシートを切断する方法は、作業面と、該ガラスのシートとの間にパッドを配置するステップと、該ガラスのシートを該作業面に固定するステップとを有してなる。該方法は、該作業面に固定された該ガラスのシートをスクライブするステップと、該ガラスのシートの一部を該ガラスのシートから分離するステップとをさらに含む。
第2の態様の一つの実施例において、スクライブするステップは、スクライビング工具に作動圧力を加えることを含む。該パッドは、該ガラスのシートが該パッドによって支持されていないときに該スクライビング工具に加えられる作動圧力よりも、該ガラスのシートが該パッドによって支持されている場合に、該スクライビング工具に加えられる作動圧力が少なくとも所定量だけ大きくなるように、スクライビングのステップ中に変形して、該ガラスシートに加えられる圧力を吸収するように構成されている。一つの実施例において、該パッドによって該ガラスのシートに加えられる圧力は、29〜43kPaである。別の実施例において、該ガラスのシートをスクライブするステップは、カッティングホイールを用いて実施される。例えば、該カッティングホイールは、該作業面に最も近い可能性のある位置において、該カッティングホイールが、該作業面から所定位置に配置されるように構成することができ、この場合、該ガラスシートは、該所定距離よりも小さい厚さを有し、および該パッドの厚さに該ガラスのシートの厚さを合わせた量は、該所定距離よりも大きい。
第2の態様の別の実施例において、該ガラスのシートを固定するステップは、該ガラスのシートに吸引力を加えることを含み、該吸引力は、該パッドまで及んでいる。一つの実施例において、該吸引力は、該作業面から印加される。
第2の態様は、上述した第2の態様の実施例単独で、または、該実施例のうちのいずれか一つ以上の組合せで実現することができる。
第3の態様において、ガラスのシート上にスクライビングマークを形成する方法は、ガラスのシートと、作業面との間に圧縮性パッドを配置するステップを含む。該方法は、該ガラスのシートに接触するように、スクライビング工具を始動位置から該作業面に向かって移動させるステップをさらに含む。該方法は、該スクライビング工具を用いて、所定値のスクライビング力を該ガラスのシートに印加するステップをさらに含む。また、該方法は、該スクライビング工具によって該ガラスのシートに印加されるスクライビング力が該所定値を大幅に超えて増加することなく、該圧縮性パッドを変形させて、該ガラスのシートを該作業面の方へ移動させるために、該スクライビング工具をさらに該作業面に向けてスクライビング位置に移動させるステップを含む。該スクライビング工具が到達するスクライビング位置は、該始動位置から少なくとも所定距離オフセットされており、該所定距離は、該作業面に対して実質的に垂直な方向で測定される。
第4の態様において、ガラスのシート上にスクライビングマークを形成する方法は、ガラスのシートと、作業面との間に圧縮性パッドを配置するステップを含む。該方法はさらに、該ガラスのシートの上面が位置している高さに接触するように、スクライビング工具を該作業面に向かって移動させるステップを含む。該方法は、該スクライビング工具に作動圧力を印加するステップと、該圧縮性パッドの粘弾性が、所定範囲外の作動圧力と比較して実質的に異なる該所定範囲内で該作動圧力を維持するステップとをさらに含む。該方法は、該圧縮性パッドを変形させて、該ガラスのシートを該作業面の方へ移動させるために、該スクライビング工具をさらに該作業面に向けてスクライビング位置に移動させるステップを含み、該スクライビング工具が到達する該スクライビング位置は、該高さから少なくとも所定距離オフセットされており、該所定距離は、該作業面に対して実質的に垂直な方向で測定される。
一つの実施例において、該ガラスのシートの厚さは、上述した第2の態様、第2の態様の一つまたはいくつかの実施例、第3の態様および/または第4の態様のいずれにおいても、約0.1mm未満である。
これらおよびその他の態様は、添付図面を参照して以下の詳細な説明を読めば、より良く理解される。
異なる値のスクライビング深さの場合にスクライビング工具に加わる作動圧力に抗してガラスのシートに作用する負荷力のグラフである。 ガラスのシートをスクライブするための圧縮性パッドの実施形態例の斜視図および圧縮性パッドの部分分解図である。 圧縮性パッドおよびガラスのシートがその上に配置される実施例の作業面上のスクライビング工具の実施形態例の断面図である。 ガラスのシート上にスクライビングマークを形成するように移動された実施例のスクライビング工具の断面図である。 圧縮性パッドの圧縮歪に対する圧縮応力のグラフである。 スクライビング工具に加わる作動圧力に抗してガラスのシートに作用する負荷力のグラフである。 スクライビング工具に加わる作動圧力に対する、圧縮性パッドが有る場合と無い場合のガラスシートに作用する負荷力のグラフであり、負荷力の変動係数が示されている。
次に、実施形態例が図示されている添付図面を参照して、実施例をより詳しく説明する。可能なら、同じかまたは類似の部材を参照するために、図面全体にわたって、同じ参照数字が用いられている。しかし、態様は、多くの異なる構成で具体化することができ、および本願明細書に記載された実施形態に限定されるように解釈すべきではない。
実施例のスクライビングプロセスにおいては、図3に示すように、薄いガラスのシート2を、作業面4に配置することができ、および切断装置のスクライビング工具6は、ガラスのシート2に接触させて、それに対してスクライビングプロセスを実行するように移動させることができる。「薄いガラス」という用語は、本願明細書において用いる場合、0.2mm以下、例えば、0.2、0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12、0.11、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02または0.01mmの厚さを有するガラスを意味する。作業面4は、その上に凹凸が存在する可能性があるが、実質的には平面になっている。作業面4は、ガラスのシート2に吸引力を加えて、作業面4にガラスのシート2を作業面4に固定するように構成された複数の真空ホール8を含むことができる。スクライビング工具6は、周囲に形成されたブレードを備えるカッティングホイールとして具体化することができる。「スクライビング」という用語は、例えば、ガラスのシート2のさらなる操作(例えば、曲げ加工)によって、ガラスのシート2の一部を、割れ目、マーク、切り欠きに沿って取り外し、または分離させることができるように、ガラスのシート2の表面に該割れ目、マーク、切り欠きを形成するプロセスを意味する。また、「スクライビング」という用語は、ガラスのシート2を切断することも含むことができるが、該切断は、ガラスのシート2を完全に貫通するのではなく、ガラスのシート2の厚みに部分的に及ぶにすぎない。切断装置によってスクライビング工具6に加わる作動圧力は、(負荷力に関連する)様々なスクライビング圧力値をガラスのシート2に適用できるように、該切断装置によって調節することができる。さらに、スクライビング工具6は、始動位置において、作業面4の上に配置することができ、およびガラスのシート2に接触するように、該始動位置から作業面4に向かって移動させるか、または下げることができる。さらに、スクライビング工具6が、一旦、スクライビング位置まで十分に下げられると、スクライビング工具6は、スクライビングマークを形成するために、該切断装置によってガラスのシート2の全面に移動させることができる。該スクライビング位置は、該スクライビング工具がそれだけ該始動位置からオフセットされる所定距離を調節することによって変更することができ、この場合、該所定距離は、作業面4に実質的に垂直な方向で測定される。
スクライビング工具6は、切断装置の一部であり、および様々なスクライビング位置、すなわち、作業面4の上の所定の距離に下げるか、または設定することができる。本発明者等は、より厚いガラスを切断するように設計された切断装置のために、該スクライビング工具をそこに設定することができる最下点があることに気付いた。本発明者等は、いくつかの機械の場合、その最下点において、該スクライビング工具から該作業面までの距離が、薄いガラスの厚さよりも大きいことに気付いた。したがって、そのような機械は、薄いガラスにスクライブラインを適切に形成することができない。加えて、より厚いガラスを切断するように設計されたそのような機械の場合、該スクライビング工具は、様々な深度値で該ガラスのシート上にスクライビングマークを形成するために、作業面4の上の様々な位置に設定することができる。該スクライビングマークの深度は、該スクライビング工具を該作業面の上のある距離に設定することにより、負荷力、スクライビング工具およびガラス状態により制御される。一つの実施例において、該距離は、該ガラスのシートの厚さの半分から三分の二である。該スクライビングマークの深度は、表面3の上部から、該ガラスシートの本体内の該スクライビングマークの底部まで測定される。ガラスのシート上にスクライビングマークを形成する別の実施例の方法において、スクライビング工具6は、スクライビングのために、該ガラスのシートを所定位置に配置して保持できるように、該ガラスのシートの厚さよりも大きい、該作業面から少し離れた初期位置まで移動させることができる。そして、該切断装置は、スクライビング工具6に作動圧力を加えて、該スクライビング位置まで低下させて、所望のスクライビング深度のスクライビングマークを形成する。スクライビング工具6のスクライビング深度は、オペレータが該切断装置によって制御することができる。いずれにしても、本発明者等は、薄いガラスシート2の場合、そのスクライビング深度が非常に小さいため、(より厚いガラスシート用に設計された)既存の切断装置は、その初期位置から、可能性のある最下のスクライビング位置までスクライビング工具6の位置を常に正確に調節することができないことに気付いた。
図1のグラフは、スクライビング深度の多くの異なる値の場合の、ガラスのシート2に作用する負荷力と、(より厚いガラスシート用に設計された)該切断装置によってスクライビング工具6に加えられた作動圧力との関係を示す。具体的には、x軸は、該切断装置によってスクライビング工具6に加えられた作動圧力(kgf/cm2)を示し、y軸は、ガラスのシート2上に置かれたロードセルによって測定した場合に、スクライビング工具6によってガラスのシート2に生じる負荷力を示す。菱形の点は、スクライビング深度が0.1mmの場合の値を示し、正方形の点は、スクライビング深度が0.2mmの場合の値を示し、三角形の点は、スクライビング深度が0.3mmの場合の値を示し、Xの点は、スクライビング深度が0.4mmの場合の値を示し、および線は、スクライビング深度が0.2mmの場合の値の補間である。
図1は、0.2mm以上の可能性のある最下のスクライビング深度の場合に、該切断装置によってスクライビング工具6に加えられた作動圧力が、約0.3kgf/cm2以上であると、ガラスのシート2に作用する負荷力は、スクライビング工具6に加えられた作動圧力に線形的に比例することを示している。しかし、0.1mmの可能性のある最下のスクライビング深度の場合、該切断装置によってスクライビング工具6に加えられる作動圧力が増加しても、ガラスのシート2に作用する負荷力は増加しない。その結果、スクライビング深度の値が小さすぎて、スクライビング工具6が十分に下げられていない場合には、スクライビング工具6に加えられる作動圧力の増加は、ガラスのシート2に作用する負荷力の増加をもたらさないことに気付くことができる。さらに、ガラスのシート2に作用する負荷力と、該切断装置によってスクライビング工具6に加えられる作動圧力との間の比例性は、該作動圧力が、少なくとも所定値(例えば、0.3kgf/cm2)である場合にのみ生じる。該作動圧力が該所定値以下である場合、ガラスのシート2に作用する負荷力は微小になる(すなわち、該切断装置は、作動圧力の「不感帯」に入り、この場合、該切断装置によってスクライビング工具6に加えられる圧力は、該ガラスのシートに対して十分な力を発生させて、適切なスクライブラインを形成することができない)。
従来の多くの切断装置は、0.4mm〜4mmの厚さのガラスのシート上にスクライビングマークを形成するために設計されている。しかし、例えば、0.2mm以下の厚さ(例えば、0.2、0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12、0.11、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、0.01mm)の薄いガラスのシート2も、その上にスクライビングマークを形成した後に、より小さな部分に切断する必要がある。薄いガラスのシート2の場合、そのスクライブ深度は、0.2mmよりもかなり小さい。スクライビング工具6が、それらの薄いガラスのシート2の厚みを完全に貫通して切断するのを防ぐために、該切断装置によってスクライビング工具6に加えられる作動圧力は、より厚いガラスのシートと比較して、より低い範囲に維持しなければならない。しかし、同時に、該作動圧力は、作動圧力の不感帯の範囲内に入るように低くすることができない(0.2mm以下のスクライブ深度を用いる場合)。さらに、負荷力と作動圧力との間に比例性が生じるように、および適切なスクライブラインが、薄いガラスのシート2の表面に形成されるように、スクライビング工具6のスクライビング深度が十分に大きいことも必要である。
薄いガラスシートを適切に切断するように、(より厚いガラスシート用に設計された)切断装置を改良できるようにするために、本発明者等は、スクライビング工具6を有する切断装置の作業面4で薄いガラスシート2を支持するのにパッド10を用いることができることに気付いた。
図2は、より厚いガラスを切断するために設計された切断装置上で、薄いガラスのシート2を切断することを容易にするように構成された圧縮性パッド10の実施形態例を示す。パッド10は、作業面4上に配置されるように構成され、および薄いガラスのシート2は、図3、図4の断面図に示すように、パッド10が、作業面4と、薄いガラスのシート2との間に配置されるように、パッド10の上部に配置される。パッド10は、圧縮力を受けた場合に、その厚さ方向に実質的に変形するように構成されている。薄いガラスのシート2は、0.2mm以下の厚さ(例えば、0.2、0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12、0.11、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、0.01mm)を有することができ、一方、パッド10の厚さは、1.5〜2.2mmとすることができる。
所定の厚さを有する薄いガラスのシート2を、所定のパッド厚さを有するパッド10でスクライブする場合、および(該スクライビング工具の)スクライビング位置が、作業面4から所定の距離にある場合、該所定のパッド厚さと、ガラスのシート2の所定の厚さの合計は、スクライビングが生じるように該所定の距離以上でなければならない。該パッドなしでスクライブする場合と同様に、スクライビング深度は、ガラスのシート2の上面から測定される。
パッド10は、各々が、異なる特性および機能を有していてもよい2つ以上の層12、14、16を含むことができる。
最上の、または上面の層12は、パッド10が、ガラスに対して初期サポートをもたらし、それにより、応力が加えられた場合に、該パッドが、該カッティングホイールがスクライブ力を該ガラスに印加できるような十分な反力を生成するように、十分に堅固であるものでなければならない。最上層12は、無制御のガラス破砕を引き起こすであろう局所的な湾曲を防ぐように、薄いガラス2に対する支持を実行できる。パッド10の最上層12のショアA硬度は、5〜35にすることができる。この材料は、ガラスを汚染せず、該ガラスと該材料との間に良好な真空を適用できるようにし、および該ガラスに傷を付けないものでなければならない。
内側層14は、圧縮性が高くなければならず、および該スクライビング工具によって印加される過剰な圧力(この過剰な圧力は、薄いガラスを割るであろう)に対して「フェイルセーフ」を実現することができ、すなわち、該薄い層は、z方向(図3に示すような上下方向)のスクライビング工具の移動距離の増加に伴って変形しなければならず、そのため、該ガラスには、十分なスクライブラインを形成するための好ましい範囲内にとどまる小さな負荷の変化が見られる。この層14内の材料は、ヤング率の値が最上層12よりも小さい「ふわふわの」または「多孔性の」材料であり、および比較的容易に変形する。
最下の、または底部の層16は、保護膜として作用するものである。この材料は、該パッドの底部を介して作用する力による、および輸送/取扱時、設置時、調節時等の内側層14へのダメージを防ぐために充分に硬くなければならない。この材料は、該パッドを、スクライビング工具6がその一部である切断装置の作業面のホールと位置合わせできるように、該ホールの形状を保持できるものでなければならない。また、この材料は、作業面4とパッド10との間に良好な真空シールを促進して、それによって、該ガラスを該作業面対して保持するために、該真空を、該パッドを介して、最終的に該ガラスに及ぼすことができるようにしなければならない。この層内の材料は、該最上層内の材料と同じにすることができ、または、異ならせることができる。くわえて、この最下層16は、パッド10が恒久的に作業面4に付着される場合には、初期には存在してもよいが、後に取り除いてもよい。この材料は、ガラスのシート2も汚染する可能性がある、作業面4を汚染する該内側層からの遊離性粒子を防止しなければならない。
パッド10はさらに、厚さ方向に延び、および該切断装置の作業面4に設けられた真空ホール8と位置合わせされるように構成されている複数の経路18を含んでもよく、その結果、真空ホール8を介して生成された吸引力が、パッド10を貫通して及ぶことができ、およびガラスのシート2を作業面4に固着するように、該吸引力をガラスのシート2に印加することができる。したがって、該パッドの全ての層12、14、16は、真空ホール8と位置合わせされるように構成され、および経路18を画成するホール20を有することになる。個々のホールを有することに対する代替として、特定の層の材料(または、少なくともその一部)は、作業面4に生じた真空を薄いガラスシート2に作用させることができるように、多孔性であってもよい。一つの実施形態例において、該パッドは、最上層12と、中間層14と、底部層16とを含み、これらの層は、それぞれ、ホールの第1のセット20aと、ホールの第2のセット20bと、ホールの第3のセット20cとを含んでもよい。
パッド10が形成されている材料は、特性、例えば、圧縮性および柔軟性を呈してもよく、および例えば、ポリ塩化ビニルおよびポリエステル材料を含んでもよい。
全ての層12、14、16は、同じ材料で形成されていてもよいが、各層12、14、16は、それぞれの機能を実行するために、構造的に異なっていてもよい。一つの実施例において、中間層14は、最上層12および底部層16よりも圧縮性があるように、多孔性構造を有してもよく、それに対して、最上層12および底部層16は、比較的より薄いが、中間層14よりも高密度でより硬くすることができる。最上層12は、スクライビング工具6によって印加された力に応答して、反力の大部分を生成するように構成することができる。中間層14は、圧縮変形を受けて、それにより、i)スクライビング工具6が、薄いガラスシートに関連する小さなスクライブ深度を維持しながら、スクライビング位置に、または、十分に大きな移動距離に達することを可能にし、ii)作動圧力の「不感帯」を避けるために、該切断装置によってスクライビング工具6に加えられる作動圧力を十分に大きく上昇させ、およびiii)その一部を吸収することにより、ガラスのシート2に作用する圧力/負荷を、スクライビング工具6に薄いガラスのシート2を貫通して切断させるか、または、該薄いガラスのシートに損傷を与えるほどまだ高くはない一貫したスクライブラインを形成するのに十分な値の範囲に制限するように構成してもよい。パッド10の最上層12および中間層14は、変形の大部分が中間層14からであり、および最上層12が、その中間の隣接する領域と比較して、かなり局所的な変形を受けないように構成することができる。最上層12と中間層14は、一緒に作用することにより、最大で4〜5Nの力に耐えることになり、その場合、中間層14は、追加的な力を吸収するためにさらに変形することになり、それによって、薄いガラスのシート2に印加される力を制限する。
底部層16は、真空ホール8の周りの漏れを少なくするように構成することができる。一つの実施例において、スクライブするために薄いガラスのシート2に印加される圧力は、スクライビング工具6に印加される作動圧力とは対照的に、29〜43kPaの範囲内にすることができる。このような圧力は、4〜5Nの力に等しく、シリンダを用いて印加することができる。
層12、14、16の組合せは、図5に示すように、パッド10に、パッド10に対する圧縮応力対パッド10の圧縮歪みのグラフの傾きによって示されるような可変粘弾性を呈させることができる。図5において、x軸は、y軸に示すような圧縮応力が印加された時のパッド10における圧縮歪みを示す。その圧縮応力が、図5のy軸に示された第1の範囲22、第2の範囲24および第3の範囲26の順で連続的に増加すると、パッド10の粘弾性は、それぞれの範囲内で変化する。パッド10が呈する粘弾性は、第1の範囲22内で圧縮応力が印加される場合、および第3の範囲内で圧縮応力が印加される場合よりも、第2の範囲24内で圧縮応力が印加される場合により小さく、実質的に異なっている。第2の範囲内において、より小さな粘弾性であるという結果として、第2の範囲の起点において、パッド10は、中間層14が著しい変形を受け始める該圧縮応力の閾値に達するため、第1の範囲22および第3の範囲26と比較して、比較的小さな応力の増加に対して、大きな歪みの増加がある。圧縮応力の第3の範囲26に対応してスクライビング工具6に印加される作動圧力の範囲内で、該作動圧力の増加は、第2の範囲24に対応する作動圧力の範囲と比較して、ガラスのシート2に作用する負荷力の大きな増加につながる。
パッド10の圧縮性は、ガラスのシート2をその上に置くためのより一様な表面を可能にする。該パッドに圧力が印加されると、作業面4の不規則性は、ガラスのシート2がその上に配置されるパッド10の上面が、より少ない不規則性を有するように、パッド10の圧縮性によって相殺することができる。作業面4のこれらの不規則性は、表面変化、非平面性、およびスクライビング工具6の動きとの非並行性を含む可能性がある。
図6は、x軸に沿って示すような、該切断装置によってスクライビング工具6に印加される作動圧力に応答して、図6のy軸に沿って示すような、ガラスのシート2に作用する負荷力(スクライビング力)の関係を用いたパッド10の別の特性を示す。図6において、スクライビング工具6に印加される作動圧力は、図5における圧縮応力の第1の範囲22、第2の範囲24および第3の範囲26に対応する多数の範囲に分けることもできる。スクライビング工具6に印加される作動圧力の範囲に対応する第1の範囲22における圧縮応力がパッド10に印加されると、パッド10の粘弾性が、最上層12によって呈せられる。パッド10は、反力が、ガラスのシート2に対してスクライビングを開始するのに充分になる前に該反力を増大させるために、この作動圧力の範囲内で、ある程度の変形を受ける可能性がある。スクライビングは、第1の範囲22の最後部で、および主に第2の範囲24内で行われる。具体的には、ガラスのシート2に作用する負荷力は、この作動圧力の範囲内では、比較的急勾配で増加する傾向がある。スクライビング工具6に印加される作動圧力の範囲に対応する第2の範囲24内の圧縮応力がパッド10に印加されると、パッド10の粘弾性は、中間層14によって呈せられる。中間層14の多孔性の、または、低弾性構造は、パッド10に、圧縮応力の第1の範囲22内での変形よりも大きい、圧縮応力の第2の範囲24内での変形を受けさせるため、パッド10の反力は、スクライビング工具6に印加される作動圧力が増加する間、圧縮応力の第2の範囲内では、圧縮応力の第1の範囲22内ほど急勾配では増加しない。その結果、パッド10が、ガラスのシート2に別の方法で作用するであろう該負荷力のかなりの部分を吸収するため、圧縮応力の第2の範囲24内でのパッド10の粘弾性は、たとえスクライビング工具6に印加される作動圧力が増加しても、ガラスのシート2に作用する負荷力が、実質的により小さい程度に増加するようになっている。このことは、該切断装置によってスクライビング工具6に印加された(範囲30で示す)作動圧力の範囲内におけるより大きな変動にもかかわらず、スクライビング工具6が、図6に示すような狭い範囲28内で負荷力を維持することによって、安定した負荷力を薄いガラスのシート2に印加することを可能にして、高品質のスクライビングをもたらす。上述した3つの恩恵の全てがもたらされる、スクライビング工具6に印加される作動圧力の範囲は、作動圧力のプロセスウィンドウ30(図6)と呼ぶことができる。実施例の作動圧力のプロセスウィンドウは、0.31〜0.35kgf/cm2である。図7は、ある変動係数(%、右側のy軸上)の場合に、該切断装置によってスクライビング工具6に印加される作動圧力に抗してガラスのシート2に作用する負荷力(N、左側のx軸上)を示すグラフである。
ガラスのシート2を切断することは、パッド10によって、およびスクライビング工具6に印加される作動圧力をプロセスウィンドウ30内に維持することによって容易化される。具体的には、作動圧力のプロセスウィンドウ30内では、パッド10の変形は、該切断装置によってスクライビング工具6に印加される作動圧力と、ガラスのシート2によって見られるような負荷力との間の略線形比例性が、図1に示すように存在するのに十分である事前設定深度の値に達するように、スクライビング工具6を下げることを可能にしている。さらに、パッド10は、該切断装置によってスクライビング工具6に印加される作動圧力が、ガラスのシート2がパッド10で支持されている場合には、ガラスのシート2がパッド10で支持されていない場合に該切断装置によってスクライビング工具6に印加される作動圧力よりも、少なくとも所定量だけ大きくなるように変形して、スクライビング中にガラスのシート2に印加されるある程度の圧力を吸収するため、作動圧力のプロセスウィンドウ30内では、スクライビング工具6に印加される作動圧力は十分に高い。この所定量は、図7に示されており、2つの曲線の間のx軸に沿った差に相当する。三角形のデータ点をつなぐ左側の曲線は、パッド10がない場合のガラスのシート2に対する負荷力を示し、それに対して、菱形のデータ点をつなぐ右側の曲線は、パッド10で支持されている場合のガラスのシート2に対する負荷力を示し、この場合、両曲線に対して、x軸は、該切断装置によってスクライビング工具6に印加される作動圧力を示す。この図を見て分かるように、該ガラスが受ける所定のスクライビング力を実現するために、該パッドは、該切断装置によって該スクライビング工具に印加される作動圧力を増加させる。スクライビング工具6によって印加される作動圧力は、この所定量だけ増加されるため、作動圧力の不感帯を回避することができ、およびガラスのシート2に対する負荷力は、スクライビング工具6に印加される作動圧力に比例して増加させることができる。図7におけるy軸(左側)に沿った2つの曲線の間の差は、パッド10とガラスのシート2の組合せによって吸収された力に相当する。
所定のスクライビング圧力の場合、スクライビングの品質および作動時のセパレーションのために、一貫した対応力が重要である。これは、(該ガラスが受ける3〜4Nの正味のスクライビング力に相当する、該切断装置によって該スクライビング工具に印加される0.31〜0.35kgf/cm2の切断圧力の実施例において)作動圧力のウィンドウに一致するスクライブ力の低変動係数で示された。図7の実施例において、プリスクライブ領域22におけるスクライビング力のより高い変動係数は、低い値の範囲では、スクライビング圧力が不安定であることが確認された。初期変形の後、領域22におけるより高い負荷力レートでは、パッド10によって吸収される追加エネルギは、比較的安定したレートに達し、その結果、より安定したスクライブ力をもたらす。例えば、図7に示すように、3〜4Nのスクライビング力の範囲を超えると、該パッドを伴うスクライビング力(菱形のデータ点)は、該ガラスが受けるスクライビング力の同じ3〜4Nの範囲に関して、該パッドがない場合のスクライビング力(三角形のデータ点、この場合、該スクライビング力の変動係数は、円形のデータ点によって示されている)よりも小さいスクライビング力の変動係数(正方形のデータ点)を有していた。
実施例1
試験して、上述した原理に従って機能することが分かったパッドの一つの実施例は、全厚みが1.8mmのパッドであった。該パッドは、3つの層を含み、(i)最上層は、ポリエステル材料で形成し、0.25mmの厚さを有し、(ii)中間層は、多孔性のポリ塩化ビニル(PVC)で形成し、1.4mmの厚さを有し、(iii)最下層は、ポリエステル材料で形成し、0.15mmの厚さを有していた。
当業者には、クレームされた発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、様々な変更および変形を実行できることは明らかであろう。
例えば、本明細書全体を通して、「スクライブマーク」および「スクライブライン」という用語は、置換可能に用いられている。
さらに、該パッドは、3つの層を含むように図示されているが、所望の任意の数の層を用いることができる。例えば、内側層14は、該内側層内の1つ以上の副層内に設けられた1つ以上の異なる材料を含んでもよい。同様に、(図示されている)最上層12および最下層16は、任意の数の副層をその中に含んでもよい。さらに他の実施形態においては、層16は、層14が、作業面4に対して十分な真空シールを形成することができる材料を含む場合、または、該パッドが作業面4に設けられ、ほとんど動かされないことが予想される場合には、必要ではない可能性がある。
2 ガラスのシート
4 作業面
6 スクライビング工具
8 真空シール
10 パッド
12 最上層
14 内側層
16 最下層
18 経路
20 ホール
20a ホールの第1のセット
20b ホールの第2のセット
20c ホールの第3のセット
22 第1の範囲
24 第2の範囲
26 第3の範囲
28 狭い範囲
30 プロセスウィンドウ

Claims (10)

  1. 実質的に厚さ方向に沿って加えられた圧縮力を受けるように構成されたパッドであって、前記パッドは、加えられた圧縮応力が、第1の範囲および第2の範囲の順で連続的に増加する際、該第1の範囲内の圧縮応力が加えられた場合よりも、該第2の範囲内の圧縮応力が加えられた場合の方が、粘弾性がより低くなるような可変粘弾性を有する、パッド。
  2. 前記パッドが最上層および中間層を含む、請求項1に記載のパッド。
  3. 前記第1の範囲内の圧縮応力が加えられた場合、前記パッドの粘弾性は、前記最上層によって呈せられ、前記第2の範囲内の圧縮応力が加えられた場合には、前記パッドの粘弾性は、前記中間層によって呈せられる、請求項2に記載のパッド。
  4. 前記中間層が多孔性構造を有する、請求項2に記載のパッド。
  5. 前記パッドがポリ塩化ビニルまたはポリエステル材料で形成される、請求項1に記載のパッド。
  6. 前記パッドが約1.5〜2.2mmの厚さを有する、請求項1に記載のパッド。
  7. 前記パッドの前記最上層の場合、ショアA硬度が5〜35である、請求項1に記載のパッド。
  8. 前記パッドが、前記第2の範囲内の圧縮応力が加えられた場合に該パッドによって作用される反力の第2の範囲よりも、前記第1の範囲内の圧縮応力が加えられた場合に該パッドによって作用される反力の第1の範囲の方が大きくなるように、前記第1の範囲内の圧縮応力が加えられた場合よりも、前記第2の範囲内の圧縮応力が加えられた場合に、より大きな変形を受けるように構成される、請求項1に記載のパッド。
  9. ガラスのシート上にスクライビングマークを形成する方法であって、
    ガラスのシートと、作業面との間に圧縮性パッドを配置するステップと、
    前記ガラスのシートに接触するように、スクライビング工具を始動位置から前記作業面に向かって移動させるステップと、
    前記スクライビング工具を用いて、所定値のスクライビング力を前記ガラスのシートに印加するステップと、
    前記スクライビング工具によって前記ガラスのシートに印加されるスクライビング力が所定値を大幅に超えて増加することなく、前記圧縮性パッドを変形させて、前記ガラスのシートを前記作業面の方へ移動させるために、前記スクライビング工具をさらに前記作業面に向けてスクライビング位置に移動させるステップと、
    を有してなり、
    前記スクライビング工具が到達するスクライビング位置は、前記始動位置から少なくとも所定距離オフセットされ、前記所定距離は、前記作業面に対して実質的に垂直な方向で測定される、方法。
  10. 前記ガラスのシートの厚さが約0.1mm以下である、請求項9に記載の方法。
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