JP2016224096A - レンズ装置およびそれを有する撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ズームレンズの移動に伴うピント移動を補正するためにフォーカスレンズを移動させるズームトラッキング作動を行うレンズ装置においては、ズーム移動中、停止においてピントズレを抑制する必要がある。【解決手段】 ズームレンズの移動に伴うピントズレを補正するためにフォーカスレンズを移動させるズームトラッキング制御を行うレンズ装置であって、前記ズームレンズの移動状態に応じて導出されたフォーカス位置指令値に基づいて、前記ズームトラッキング制御における前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段を備える、ことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、レンズ装置およびそれを有する撮像装置に関し、特に、ビデオカメラ等の光学機器において、ズームレンズを移動させるとともに、該ズームレンズの移動に伴う像面移動を補正するためにフォーカスレンズを移動させるレンズ駆動技術(以下、ズームトラッキング制御と記載する)に関するものである。
ズームトラッキング制御のピントズレを抑制するための技術として、特許文献1のような、ズーム位置検出の静的遅延、動的遅延を補正する技術が知られている。また、特許文献2のような各ズーム位置におけるベストピント位置を測定し、トラッキングカーブに補正を加える技術も開示されている。そして、特許文献3にはズーム移動中にはズーム到達目標位置を現在位置に加算してトラッキング制御を行うことでピントズレを抑制する技術が開示されている。
特開平4−133012号公報 特開2003−57524号公報 特開2010−152219号公報
動画撮影画像を静止画として使用するようなニーズが高まる中、ズームトラッキング時のピントズレをさらに抑制することが求められている。特許文献1では一意的に静的、動的オフセットを加える開示があるが、機構のガタや製造バラツキに対する開示が無い。特許文献2はトラッキングカーブに補正を加える開示がなされているが、ズーム移動中にピントズレ抑制を行う開示は無い。また、特許文献3はステップモータ特有の駆動パルスを位置情報に加算することでズーム移動中のピントズレを抑制する開示はあるが、DCモータ等の駆動信号で駆動状況を管理できないアクチュエータでズームを駆動する場合の開示は無い。
本発明のレンズ装置は、ズームレンズの移動に伴うピントズレを補正するためにフォーカスレンズを移動させるズームトラッキング制御を行うレンズ装置であって、前記ズームレンズの移動状態に応じて導出されたフォーカス位置指令値に基づいて、前記ズームトラッキング制御における前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段を備える、ことを特徴とする。
本発明のレンズ装置は、ズーム移動中、停止中に関わらず、ズームトラッキング動作時のピントズレ(フォーカス変動)を抑制できる効果を有する。
実施例1のレンズ装置のブロック構成図 実施例1のレンズ装置の作動フロー 実施例1のズーム機構を示す概略図 実施例1の取得補正データを示す図 実施例1のズーム方向による取得補正データを示す図 実施例1のトラッキングカーブに変曲点が存在する場合の補正データを示す図 実施例1の動作タイミングチャート 実施例1のフォーカス指令生成時の補間処理 実施例2のフォーカス指令生成時の補間処理 実施例3のレンズ装置の作動フロー 実施例3のズーム端処理
以下に、ズームトラッキング制御を行う本発明のレンズ装置の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明のレンズ装置の特徴を表す部分を強調して表現したブロック図である。同図を用いて本発明の実施例1について説明する。
図1において、1は撮影画角を変化させるズームレンズであり、2はピントを調整するためのフォーカスレンズである。3はズームレンズ1の位置を検出するズーム位置検出部、4はフォーカスレンズ2の位置を検出するフォーカス位置検出部である。5はズームレンズ1を操作するためのズーム操作部であり、6はフォーカスレンズ2を操作するためのフォーカス操作部である。7はズーム操作部5、フォーカス操作部6の操作状態と、ズーム位置検出部3およびフォーカス位置検出部4のそれぞれの位置情報を取込み、それぞれの操作状態に従った位置へ移動するように駆動信号を生成する制御マイコンである。そして、8は制御マイコン7で生成したズーム駆動指令に従ってズームレンズ1を駆動するズーム駆動部であり、9は制御マイコン7で生成したフォーカス駆動指令に従ってフォーカスレンズ2を駆動するフォーカス駆動部である。
次に、制御マイコン7の主な機能ブロックを説明する。同図において101はズーム操作部5から与えられるズーム速度指令値Zspdから処理単位時間ごとにズーム位置指令値Zctrlを生成するズーム位置指令生成部である。102はズーム位置指令値Zctrlとズーム位置情報Zfolの偏差Zdifを算出するズーム偏差算出部であり、103はズーム偏差Zdifからズームレンズ1を駆動するためのズーム駆動指令Zdrivを生成するズームサーボ部である。104は所定の被写体距離においてズームを広角端方向に移動させて予め取得したベストピント情報(合焦位置)をトラッキングデータ補正値として記憶しているズームトラックの補正データテーブルWideである。一方105は所定の被写体距離においてズームを望遠端方向に移動させた際のベストピント情報を予め取得して記憶しているズームトラックの補正データテーブルTeleである。
そして、106はズーム位置指令値Zctrl、ズーム位置情報Zfolおよびズーム偏差Zdifの状態からズーム移動方向、ズームレンズが移動中であるか停止中であるか(ズームレンズの移動状態)の判断を行うズーム状態判定部である。107はズーム状態判定部106で判断したズーム移動方向により補正データテーブルWide104または補正データテーブルTele105を選択する補正テーブル選択部である。108はズーム状態判定部106で判断した停止または駆動状態(移動状態)に応じて、トラッキング演算にズーム位置指令値Zctrl、ズーム位置情報Zfolいずれの値を使用するかの選択を行うズーム値選択部である。109はフォーカス操作部(被写体距離指令生成手段)6から与えられる(合焦すべき被写体までの距離又は合焦すべき被写体までの距離に相当するものを指示する指令値である)被写体距離指令値Dctrlとズーム値選択部108の出力であるズーム値および補正テーブル選択部107から与えられる補正トラッキングデータよりフォーカス位置指令値Fctrlを算出するトラッキング演算部である。そして110はトラッキング演算部109の出力であるフォーカス位置指令値Fctrlに応じてフォーカスレンズ2を駆動するためのフォーカス駆動指令Fdrivを生成するフォーカスサーボ部である。
本実施例の作動について図1のブロック図と、撮影装置の動作フローを表した図2のフロー図を用いて説明する。
処理ステップS101で処理を開始した後、処理ステップS102で制御マイコン7外部の情報を取り込む。即ち、ズーム操作部5から与えられるズーム速度指令値Zspd、ズーム位置検出部3の出力であるズーム位置情報Zfol、フォーカス操作部6から与えられる被写体距離指令値Dctrlそしてフォーカス位置検出部4の出力であるフォーカス位置情報Ffolを制御マイコン7に取り込む。
その後処理ステップS103で、ズーム位置指令生成部101において、ズーム速度指令値Zspdから制御マイコン7の処理周期あたりのズーム位置指令値Zctrlが生成される。ズーム操作部5はシーソPOT等の操作部材から構成されており、ズーム速度指令値ZspdはシーソPOTが中立即ち非操作時をゼロとして、正負方向を持った押しこみ操作量が多いほど大きな速度に対応する値を出力する。ズーム位置指令生成部101では、式(1)に示すように、ズーム位置情報Zfolにズーム速度指令値Zspdに係数を乗じた値を加算していく処理を行う。
Zctrl=Zspd×a+Zfol 式(1)
ここで使用する係数aは、制御マイコンの処理周期の時間でズームレンズ1を移動させる移動距離となるように設定されている。
その後、処理ステップS104で、ズーム偏差算出部102にてズーム位置指令値Zctrlとズーム位置情報Zfolとの偏差Zdifを算出する。処理ステップS105で、ズームサーボ部103においてズーム偏差ZdifをPID制御に従って演算を行い、ズーム駆動部8に与える駆動指令Zdrivを生成する。
その後、処理ステップS106、S107でズーム状態判定部106の判定を行う。先ず処理ステップS106ではズーム偏差Zdifを判定値Th_stopと比較してズームレンズ1が駆動状態か停止状態かを判断する。判定値Th_stopよりズーム偏差Zdifが大きい場合はズームが駆動状態にあると判断し、処理ステップS107に処理を移す。処理ステップS107ではズーム位置指令値Zctrlとズーム位置情報Zfolを比較しズームレンズ1が望遠端方向、広角端方向いずれの方向に移動しているかを判断する。望遠端方向に移動している場合、処理ステップS108にて補正テーブル選択部107は補正データテーブルTele105を選択し、演算トラックデータテーブルTbl_trkに設定する。一方、広角端方向に移動している場合、処理ステップS109にて補正テーブル選択部107は補正データテーブルWide104を選択し、演算トラックデータテーブルTbl_trkに設定する。
ここで補正データテーブルについて説明する。補正データテーブルは、ズームトラックのピント補正を行うために各ズーム位置に対するベストピント情報(合焦位置)を格納(記憶)しているものである。ズーム位置設定の際に望遠端側から広角端側に移動させた場合でのズームの位置決めを行い、ベストピント情報を格納しているものを補正データテーブルWide104としている。また、ズームを逆方向の広角端側から望遠端側移動させた場合でのズームの位置決めを行い、ベストピント情報を格納しているものを補正データテーブルTele105として、合わせて持たせている。
ズームの移動方向で別々の補正データを使用している理由は、仮にズーム位置検出部3の位置情報Zfolが同値であっても、ズーム駆動方向によってガタの状態が違うためまたは制御遅れのために実際のズームレンズ1の光学的配置がずれてしまうことにある。図3にズーム機構の概略図を示す。同図で201はズーム駆動部8の動力を受け回転する移動環であり、202は移動環に切られているカム溝である。203は不図示の固定環に切られている直溝であり、204はカム溝202、直溝203に規制されて支持されるコロであり、コロ204とズームレンズ1は連結されている。205,206はギアであり、それぞれズーム駆動部8、ズーム位置検出部3と移動環201を接続している。動作について説明する。ズーム駆動部8からの回転力が移動環を回転させ、この回転でコロ204を規制するカム溝の位置が変化する。コロ204およびズームレンズ1は直溝の案内によって光軸方向に前後移動する。そして、ズーム位置検出部3は移動環の回転状態を検出し、ズーム位置情報を出力する構成となっている。このようなズーム機構では、カム溝202と直溝203に対しコロ204の自由度を持つ事でガタが存在し、また、ズームが移動する際に位置を決めることになるカム溝202の淵が移動方向で別となる。このため、ズームレンズ1の位置とズーム位置検出部3のズーム位置情報Zfolは正確に一致しないので、ズームトラック動作時にズーム移動方向に応じて補正データを使い分けている。
次に補正データテーブルに格納しているデータについて説明する。補正データテーブルに格納されているデータは、被写体距離(物体距離)の情報、フォーカスレンズの位置に関連するデータであるフォーカス関連情報、及び、ズームレンズの位置に関連するデータであるズーム関連情報を含む。図4はズーム位置とフォーカス位置を軸としたグラフであり、望遠端から広角端方向へズームを移動しながら補正データを取得して得られる補正データテーブルWide104に含まれるデータを示す説明図である。図4にはさらにレンズ個体の特性を含まない設計値0〜4を黒丸で併せて示している。
Tele端ではズーム位置情報ZF0とベストピント位置FF0そしてベストピント位置FF0を導いたフォーカス位置指令FC0の3点を記憶する。ベストピントを決めるためのフォーカス駆動は、トラックデータの設計値を参考にして広角端方向にズームが移動した際にフォーカスのベストピント位置が移動する方向に駆動する。つまり、ズームトラック動作時のフォーカス駆動方向と一致する方向でベストピントサーチを行って、ベストピント位置を決定する。例えば図4では、ズームが広角端側に移動するに従いフォーカス設計値が無限遠側へと移動するので無限遠方向にベストピントサーチを行う。また、図5(a)に補正データテーブルWide104、図5(b)に補正データテーブルTele105に含まれるフォーカス位置指令値FC*を示す説明図を示す。ここで“*”はズーム取得位置の番号を表している。同図はズームに対してフォーカスベストピント位置が単調に一方向に変動するズームトラック特性を例にしている。これに対し、変曲点を有するトラッキング特性のタイプのレンズ装置1においては図6に示した補正データテーブルWide104のように変曲点を境としてフォーカス駆動方向を反転して取得する。なお、ベストピント位置を決定する処理については、本発明の本質で無いので説明はしない。レンズ装置1で実施してもよいし、周辺機器と接続して実施しても構わない。
望遠端でベストピント情報(合焦情報)を取得した後、ズーム位置を広角端側に微小量移動させる。そして、上記3種類の情報、ZF1(ズーム位置)、FC1(フォーカス指令)、FF1(ベストピント位置)に加えズーム位置ZF1に導いたズーム指令値ZC1を併せてベストピント情報(合焦情報)として格納している。つまり、ズーム端ではズーム位置ZF*のみ、ズーム中間では加えてズーム指令値ZC*をベストピント情報として記憶する。なお、ズームを移動させる幅、つまりズーム全域での補正値取得数は本発明の本質でないので規定はしないが、フォーカスの焦点深度に対する敏感度の関係から定めて構わない。このベストピント情報の取得をズーム位置が広角端になるまで行う。なお、広角端では望遠端と同様に、ズーム位置情報ZF0とベストピント位置FF0そしてベストピント位置FF0を導いたフォーカス位置指令FC0の3点をベストピント情報として記憶する。
上記のように所定の被写体距離における補正データテーブルをズーム全域で取得し、これを使用して実際のトラッキング演算・制御を行う。その際、取得した補正データの被写体距離以外の距離でのトラッキング制御については、設計値と補正値を用いて補間演算によってフォーカス位置指令値Fctrlを算出する。また、補正取得時の被写体距離の設定は1つの距離のみでも構わない。また、例えば無限遠と最至近距離(MOD)での被写体距離等、2つ以上の被写体距離でそれぞれ補正取得を行い、フォーカス操作部6で指示された設定被写体距離に応じて内挿補間演算することでフォーカス位置指令値Fctrlを算出しても構わない。本実施例ではMODの被写体距離で取得した補正データと無限遠でのトラッキングデータ設計値を用いて被写体距離方向の補間演算を行うものとして説明を進める。
図2のフローの説明に戻る。処理ステップS108およびS109で補正データテーブルを選択した後、処理ステップS110で、トラッキング演算部109にて被写体距離指令値Dctrlとズーム位置指令値Zctrlを用いてフォーカス位置指令値Fctrlを算出する。一方、処理ステップS106でズームが停止状態にあると判断した場合は、処理ステップS112にて被写体距離指令値Dctrlとズーム位置情報Zfolを用いて、フォーカス位置指令値Fctrlを算出する。ズーム情報としてズーム位置指令値Zctrl、ズーム位置情報Zfolを選択する処理が、ズーム値選択部108の処理に相当する。
その後、処理ステップS111で、フォーカスサーボ部110にてフォーカス位置指令値Fctrlに対してPID制御等を加えフォーカス駆動指令Fdrivを算出し、処理ステップS113へ処理を移す。処理ステップS113では算出された、ズーム駆動指令Zdriv、フォーカス駆動指令Fdrivをズーム駆動部8、フォーカス駆動部9へそれぞれ出力し、処理を処理ステップS102に戻す。ズーム駆動部8、フォーカス駆動部9はそれぞれズームレンズ1、フォーカスレンズ2を入力された駆動指令に従って駆動することでズームトラック動作を行う。
以上説明したトラッキングデータ制御について、図7を参照しながら本発明の効果を示す動作例を説明する。図7はズーム操作部5が操作された後、ズームトラック動作の各部挙動を制御マイコン7の処理タイミングを単位とした時間軸で表したものである。図7(a)はズーム操作部5が操作された場合のズーム速度指令値Zspd(ズーム操作量)の状況を示し、図7(b)はトラッキング演算で得られたズーム位置指令値Zctrlと、それに従って移動した結果であるズーム位置情報Zfolの変化を時間軸でそれぞれ表したものである。なお、フォーカス操作部6の状態即ち被写体距離指令値Dctrlの値については、本発明の本質がズーム移動・停止時のピントズレ抑制にあるので、説明の簡易化のため補正データを取得した被写体距離MODとなっているものとし、被写体距離の補間演算についての説明は別途後述する。
まず、時刻0の時点においてズーム操作部5の操作は無く中立位置に位置しているとし、ズーム速度指令値Zspdはゼロとなっているとする。また、ズームレンズ1は図4で示したズーム位置ZF1に望遠端から移動した状態となっており、ズーム偏差ZdifがTh_stopとなっているものとする。そしてフォーカスレンズ2は、ズームトラックで定められた位置FF1にそれぞれ位置しているものとする。
まず、時刻t0〜t1の間でズーム操作部5が広角端方向への移動操作がされ、処理ステップS103でズーム位置指令値Zctrl=ZC2を生成する。また、処理ステップS106の判定で移動中と判断し、さらに処理ステップS107でのズーム移動方向判定により補正データテーブルWideを選択する。処理ステップS110で補正データテーブルWideに対し、Zctrl=ZC2およびDctrl=MODで検索を行い、トラッキング演算結果としてフォーカス位置指令値Fctrl=FC2を導く。そしてズーム位置指令値Zctrl=ZC2とフォーカス位置指令値Fctrl=FC2からそれぞれの駆動指令Zdriv、Fdrivを生成し、処理ステップS113でズーム駆動部8、フォーカス駆動部9へ出力する。
時刻t2の処理においては時刻t1と同等な処理がなされ、ズーム位置指令値Zctrl=ZC3とフォーカス位置指令値Fctrl=FC3が定まる。それに加え、時刻t1で出力した駆動指令Zdriv、Fdrivに従ってズームレンズ1、フォーカスレンズ2が移動しそれぞれの位置情報として、Zfol=ZF2、Ffol=FF2が得られる。ズーム位置指令は処理ステップS103にて制御マイコン7の処理周期の時間で到達させるズーム移動量をフォローに加算している。このため、時刻t2で略ZF2に到達し、フォーカスレンズ2も略FF2に到達する。この結果、図7(c)のベストピントBPのラインの近辺にフォーカスレンズ2を導くことが可能となる。
時刻t3、t4は時刻t2の処理と同等な処理がなされ、ピントズレを抑制した状態でズームトラック動作を履行する。
次に、時刻t4〜t5の期間で図7(a)のようにズーム操作部5が停止されZspdがゼロとなったとする。時刻t5では時刻t4で設定したズーム位置指令値Zctrl=ZC5が維持されることで、処理ステップS106にて時刻t5で取得したズーム位置情報Zfol=ZF5との差分判定がTh_stop以下となりズーム停止状態時の処理へ移行する。このため、処理ステップS112に従って補正データテーブルWideに対し、Zfol=ZF5およびDctrl=MODで検索を行い、トラッキング演算結果としてフォーカス位置指令値Fctrl=FC5を導く。つまりテーブル検索のズーム値として時刻t4ではZctrlから、時刻t5ではZfolからZF5を導くことになる。ズームが同じZctrlで同じ移動方向から移動した場合、ガタ等によりZfolは必ずしも同一値とならないため、ズーム停止時はズーム位置情報Zfolを用いてトラッキング演算を行う。
そして、時刻t6ではズーム停止状態を維持しているため、時刻t5と同等の処理を行う。その結果時刻t5と同じフォーカス位置指令値Fctrl=FC5を維持する。
上記動作例の説明についてはトラッキング制御にかかわる補間演算処理を省略していたが、以下、補間演算について説明する。本発明では図8のようにズーム補間演算、被写体距離補間演算を行っている。同図の前提としてフォーカス操作部6の操作で被写体距離はMODと無限遠の中間の被写体距離指令値Dctrl=Dposに設定され、ズームは望遠側からズーム位置情報Zfol=Zposに操作され停止しているものとする。従って処理ステップS106の判断により、トラッキング演算部109は処理ステップS112の処理を行う状態となっている。また、補正データは被写体距離がMODでのベストピント位置を格納してあり、無限遠のトラッキングデータは説明の簡略化のため、ズーム位置に依存しない固定値FINFという設計値で処理を行うものとする。
処理ステップS112では先ず、ズーム位置情報Zfol=Zpos前後の値をとるものを補正データテーブルWide104に格納されたズーム位置ZF*から2点(隣接する前後の2点)を検索する。この結果ZF(n)、ZF(n+1)が定まり、この2点に対応するフォーカス位置情報FF(n)、FF(n+1)、フォーカス位置指令値FC(n)、FC(n+1)をそれぞれ読み出す。そして、現在のズーム位置Zposに対応するフォーカス位置情報FFZを式(2)の補間演算で導き、フォーカス位置指令値FCZを式(3)の補間演算で導く。
FFZ=FF(n)+((FF(n+1)−FF(n))
×(Zpos−ZF(n))/(ZF(n+1)−ZF(n)) 式(2)
FCZ=FC(n)+((FC(n+1)−FC(n))
×(Zpos−ZF(n))/(ZF(n+1)−ZF(n)) 式(3)
上記演算により、ズーム方向の補間処理を終え、次に被写体距離方向の補間処理に移る。
被写体距離Dpos、ズーム位置Zposでのフォーカス位置FFDを算出するため、フォーカス位置情報FFZとFINFを用いて式(4)の演算を行う。
FFD=FINF+(FFZ−FINF)
×(MOD−Dpos)/(MOD−INF) 式(4)
そして、さらにフォーカス駆動指令と位置情報の偏差を式(5)で加算し、フォーカス位置指令値Fctrl=FCDを算出してトラッッキング演算処理を終える。
FCD=FFD−(FFZ−FCZ) 式(5)
つまり、被写体距離方向の補間演算については補正テーブルデータのベストピント取得時の位置情報FF*で行い、フォーカス位置指令値FC*とフォーカス位置情報FF*の差分はオフセット値として加算する制御を行う。
上記のような構成をとることにより、ズームレンズ1がカム溝により移動し、カム環をDCモータなどで回転させるような、ズーム移動方向でトラッキング駆動時のベストピントがずれてしまうようなレンズ装置においてもピントズレを抑制した制御が可能となる。
なお、本実施例では、処理ステップS106で判定値Th_stopによりズームレンズ1の駆動判断をしたが、補正データテーブルに有する補正ズーム位置指令値C*および補正ズーム位置情報F*の偏差を用いて停止判断をしても本発明の本質は損なわれない。こうすることで、ズームの位置でばらつく偏差を見込んだ駆動制御が可能となる。また、補正ズーム位置指令値C*および補正ズーム位置情報F*を用いて判定値Th_stopを設定するとしても問題は無い。
また、補正データテーブルに格納しているデータは被写体距離がMODでのズーム位置に対するベストピント位置のみで、他の被写体距離についてはトラックデータ設計値としてINFのデータで直線近似補間演算を行う説明をした。このほか、直線近似式でなく、トラッキング特性を表現する数式を用いても構わないし、補正データとして複数の被写体距離でのベストピントデータを有しても構わないし、設計値データを任意の被写体距離で有しても構わない。
また、補正データテーブルに格納するデータとして、ズームの駆動速度によって変わる複数の補正データテーブルを保有するようにしてもよい。
そして本実施例ではズーム操作部5の操作量は速度指令値としたが、速度を操作するのではなく、ズーム位置を操作するズーム位置操作指令値としてもよい。この場合は処理ステップS103でズーム位置操作指令値を制御マイコン7の処理周期で作動可能な位置情報に変換することで以降の処理フローは上述のように作動する。
本実施例のレンズ装置の特徴となる点は、実施例1のレンズ装置に対して、図1のトラッキング演算部109、即ち図2処理ステップS110、S112におけるフォーカス位置指令値Fctrl算出時における被写体距離方向の補間演算にある。
図9に本実施例の被写体距離補間演算を説明するための説明図を示す。実施例1における補間演算の説明図である図8を用いて説明した部分は省略して説明する。
被写体距離Dpos、ズーム位置Zposでのフォーカス位置FFDを算出するため、フォーカス位置情報FFZとFINFを用いて上述の式(4)の演算によって、フォーカス位置FFDを導出した後、補正データテーブルWide104を用いてフォーカス位置FFD近傍の格納データを検索する。図9の例ではフォーカス位置情報FF(m),FF(m+1)を近傍値として抽出し、フォーカス位置指令値FC(m)、FC(m+1)を読み出す。この値を用いて以下の式(6)でフォーカス位置指令値Fctrl=FCDを算出する。
FCD=FC(m)+((FC(m+1)−FC(m))
×(FFD−FF(m))/(FF(m+1)−FF(m)) 式(6)
このような補間処理をとることにより、フォーカスのガタ成分等の影響が実測で得たフォーカス位置での要素と近くなるため、より制御精度が高くなる効果が得られる。
本実施例のレンズ装置の特徴となる点は、実施例1の動作フローにズームの端側の端領域処理をトラッキング制御に盛り込んだことにある。
図10に動作フローを示す。実施例1と同様な部分については共通の処理ステップ番号を与えており、ここでは説明を省略する。
処理ステップS103でズーム位置指令値Zctrlを算出した後、処理ステップS201で得られたズーム位置指令値Zctrlは端処理を行うズーム領域にあるか否かを判断する。ここでの判断は図11に示したように得られたズーム位置指令値Zctrlが補正データテーブルに格納されているズーム指令値ZC*で内挿されている領域を通常領域として、通常領域以外の領域を端領域として判断する。図11の例ではズーム位置指令値ZctrlがZC1〜ZC5の値の範囲内であれば通常領域、ZC1〜ZC5の値の範囲外であれば端領域として処理を実施する。通常領域であった場合、処理ステップS106以降のズーム位置指令値Zctrlを用いたトラッキング演算を行い、端領域であった場合は、処理ステップS112以降のズーム位置情報Zfolを用いたトラッキング演算を行う。
このような構成をとることでズーム端近傍におけるトラッキング演算を行うことが可能となる。
また、上記の実施例で説明した本発明のレンズ装置と、該レンズ装置によって形成される像を撮像する撮像素子とで撮像装置を構成することにより、ズーム移動中、停止中に関わらず、ズームトラッキング動作時のピントズレを抑制できる撮像装置を提供することが可能となる。
7:制御マイコン(制御手段)
106:ズーム状態判定部
107:補正テーブル選択部
108:ズーム値選択部
109:トラッキング演算部

Claims (8)

  1. ズームレンズの移動に伴うピントズレを補正するためにフォーカスレンズを移動させるズームトラッキング制御を行うレンズ装置であって、
    前記ズームレンズの移動状態に応じて導出されたフォーカス位置指令値に基づいて、前記ズームトラッキング制御における前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段を備える、
    ことを特徴とするレンズ装置。
  2. 被写体距離指令値を生成する被写体距離指令生成手段と、
    前記ズームレンズの位置を検出する位置検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記ズームレンズが移動している場合は、前記被写体距離指令値と前記ズームレンズを駆動するための位置指令値に基づいて、前記ズームトラッキング制御における前記フォーカスレンズの駆動を制御し、前記ズームレンズが停止している場合は、前記被写体距離指令値と前記位置検出手段からの前記ズームレンズの位置情報に基づいて、前記ズームトラッキング制御における前記フォーカスレンズの駆動を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
  3. 前記制御手段は、前記ズームレンズが移動している場合は、前記ズームレンズの移動方向が望遠端方向であるかまたは広角端方向であるかに基づく前記フォーカス位置指令値に基づいて、前記ズームトラッキング制御における前記フォーカスレンズの駆動を制御する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ装置。
  4. 各ズーム位置における所定の被写体距離に合焦するフォーカス関連情報とズーム関連情報について、前記ズームレンズを広角端方向に移動して取得した第1のデータと、前記ズームレンズを望遠端方向に移動して取得した第2のデータと、を記憶する記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記ズームレンズが広角端方向に移動している場合は前記第1のデータに基づき、前記ズームレンズが望遠端方向に移動している場合は前記第2のデータに基づいて前記ズームトラッキング制御における前記フォーカスレンズの駆動を制御する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のレンズ装置。
  5. 前記フォーカスレンズの位置を検出するフォーカス位置検出手段を有し、
    前記記憶手段に記憶される前記第1および第2のデータそれぞれは、少なくとも2つの被写体距離における複数のズーム位置に対するデータで構成され、
    前記フォーカス関連情報は、前記フォーカス位置検出手段によって検出されたフォーカス位置情報を含み、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている、少なくとも2つの被写体距離における前記フォーカス位置情報に基づき被写体距離についての補間演算によって任意のズーム位置および被写体距離に対するフォーカス位置を導出し、前記記憶手段に記憶されている前記フォーカス位置指令値と前記フォーカス位置情報の差分を、前記フォーカス位置に加算することで前記任意のズーム位置および被写体距離に対するフォーカス位置指令値を導出する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のレンズ装置。
  6. 前記フォーカスレンズの位置を検出するフォーカス位置検出手段を有し、
    前記フォーカス関連情報は、前記フォーカス位置検出手段によって検出されたフォーカス位置情報を含み、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている、少なくとも2つの被写体距離における前記フォーカス位置情報に基づき被写体距離についての補間演算によって任意のズーム位置および被写体距離に対するフォーカス位置を導出し、導出された前記フォーカス位置指令値に隣接する前記記憶手段に記憶されている2つのフォーカス位置指令値を抽出し、抽出された前記フォーカス位置指令値と対として格納されている前記フォーカス位置情報との差分を用いて前記任意のズーム位置および被写体距離に対するフォーカス位置指令値を演算する、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載のレンズ装置。
  7. 前記ズームレンズを移動するズーム駆動手段と、
    前記ズームレンズの位置を検出すズーム位置検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、ズーム位置指令値がズーム端から所定の範囲内の領域である場合は、前記位置検出手段からの前記ズームレンズの位置情報に基づいて前記ズームトラッキング制御における前記フォーカスレンズの駆動を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のレンズ装置と撮像素子とを有する撮像装置。
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