JP2016220366A - 回転電機の温度推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置構成が複雑化することを防ぎつつ、冷媒によって冷却される回転電機の所定部品の温度推定精度を向上させる。
【解決手段】回転電機の温度推定装置10は、冷却器14bと、放熱量取得部と、冷媒温度算出部と、部品温度算出部53とを備える。放熱量取得部は、冷却風の風速に相関する物理量と、冷媒の流量に相関する物理量と、に基づいて、冷却器14bにおける冷媒の放熱量を取得する。冷媒温度算出部は、放熱量取得部によって取得された冷媒の放熱量に基づいて、冷却器14bを通過した冷媒の温度(冷却器通過後の冷媒温度)を取得する。部品温度算出部53は、冷媒温度算出部によって取得された冷媒温度を用いて、冷媒と熱交換する回転電機の所定部品の温度を推定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転電機の温度推定装置に関する。
従来、モータ運転時のステータコイル温度および冷却液の液温度を入力として、冷却液とステータコイルおよびロータ磁石との熱モデルを用いて、磁石温度を算出するモータ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このモータ制御装置において冷却液の液温度を検出する温度センサは、モータの外部に設けられ、モータの内部から外部に流出した冷却液の液温度を検出する。
特許第4572907号公報
ところで、上記従来技術に係るモータ制御装置によれば、モータを冷却することに伴って昇温する冷却液は、放熱器などを有する循環経路を循環することで放熱により温度を低下させた後に、再びモータに供給される場合がある。しかしながら、上記従来技術に係るモータ制御装置によれば、温度センサは、モータの内部から外部に流出する冷却液の液温度をモータの外部で検出するだけである。これにより磁石温度を精度良く算出するために必要となるモータの内部における冷却液の液温度の誤差が増大し、磁石温度の算出精度が低下する虞がある。このような問題に対して、例えばモータの内部における冷却液の液温度を精度良く把握するために、循環経路内に新たな温度センサを設ける場合には、装置構成が複雑化し、構成に要する費用が嵩むとともに、循環経路における冷媒の圧損が増大する虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、装置構成が複雑化することを防ぎつつ、冷媒によって冷却される回転電機の所定部品の温度推定精度を向上させることが可能な回転電機の温度推定装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様に係る回転電機の温度推定装置は、回転電機(例えば、実施形態での駆動用モータ11および発電用モータ12)を冷却する冷媒を、前記回転電機の外部で冷却風との熱交換によって冷却する冷媒放熱器(例えば、実施形態での冷却器14b)と、前記冷却風の風速に相関する物理量と、前記冷媒の流量に相関する物理量と、に基づいて、前記冷媒放熱器における前記冷媒の放熱量を取得する放熱量取得部(例えば、実施形態での放熱量取得部52c)と、前記放熱量取得部によって取得された前記冷媒の放熱量に基づいて、前記冷媒放熱器を通過した前記冷媒の温度(例えば、実施形態での冷却器通過後の冷媒温度Tatf)を取得する冷媒温度取得部(例えば、実施形態での冷媒温度算出部52e)と、前記冷媒温度取得部によって取得された前記冷媒の温度を用いて、前記冷媒と熱交換する前記回転電機の所定部品の温度を推定する温度推定部(例えば、実施形態での部品温度算出部53)と、を備える。
(2)上記(1)に記載の回転電機の温度推定装置では、前記回転電機は車両に搭載され、前記冷却風の風速に相関する物理量は、前記車両の車速であってもよい。
(3)上記(1)に記載の回転電機の温度推定装置では、前記回転電機は、車両の駆動軸に連結されており、前記冷却風の風速に相関する物理量は、前記回転電機又は前記駆動軸の回転数であってもよい。
(4)上記(1)から(3)の何れか1つに記載の回転電機の温度推定装置では、前記冷媒の流量に相関する物理量は、前記冷媒を前記冷媒放熱器および前記回転電機を含む循環経路(例えば、実施形態での冷媒流路14a)内で循環させるポンプ(例えば、実施形態での機械式ポンプ14c)の回転数であってもよい。
(5)上記(1)から(3)の何れか1つに記載の回転電機の温度推定装置では、前記冷媒の流量に相関する物理量は、前記冷媒を前記冷媒放熱器および前記回転電機を含む循環経路(例えば、実施形態での冷媒流路14a)内で循環させるポンプ(例えば、実施形態での機械式ポンプ14c)に駆動連結された軸(例えば、実施形態での発電用モータ12の回転軸)の回転数であってもよい。
(6)上記(1)から(5)の何れか1つに記載の回転電機の温度推定装置では、前記温度推定部は、前記冷媒温度取得部によって取得された前記冷媒の温度に基づいて、前記冷媒と接触する前記回転電機の所定部品の温度を推定してもよい。
(7)上記(1)から(6)の何れか1つに記載の回転電機の温度推定装置は、前記冷媒の流通方向での前記冷媒放熱器の手前における前記冷媒の温度を検出する冷媒温度検出部(例えば、実施形態での冷媒温度センサ47)を備え、前記冷媒温度取得部は、前記冷媒温度検出部によって検出された前記冷媒の温度と、前記放熱量取得部によって取得された前記冷媒の放熱量と、に基づいて、前記冷媒放熱器を通過した前記冷媒の温度を取得してもよい。
上記(1)に記載の態様に係る回転電機の温度推定装置によれば、冷媒放熱器を通過した冷媒の温度を用いて、冷媒と熱交換する回転電機の所定部品の温度を推定するので、他の位置での冷媒の温度を用いる場合に比べて、温度推定の精度を向上させることができる。例えば、回転電機を収容するハウジングの底部に貯留される冷媒の検出温度などのように、冷媒放熱器を通過前に検出される冷媒の温度を用いる場合に比べて、回転電機の所定部品と熱交換する際の冷媒の温度を精度良く取得することができる。これにより冷媒と熱交換する回転電機の所定部品の温度を精度良く推定することができる。また、冷媒放熱器において冷媒を冷却する冷却風の風速に相関する物理量と、冷媒の流量に相関する物理量とに基づいて、冷媒の放熱量を精度良く取得することができるので、冷媒放熱器を通過した冷媒の温度の精度を向上させることができる。
さらに、上記(2)の場合、回転電機を搭載する車両の車速センサなどによって検出される車速を用いることによって、簡便かつ精度良く冷却風の風速に相関する物理量を取得することができる。これにより装置構成が複雑化することを抑制しつつ、冷媒の放熱量を精度良く取得することができる。
さらに、上記(3)の場合、車両の駆動軸に連結された回転電機の回転数又は駆動軸の回転数を用いることによって、簡便かつ精度良く冷却風の風速に相関する物理量を取得することができる。これにより装置構成が複雑化することを抑制しつつ、冷媒の放熱量を精度良く取得することができる。
さらに、上記(4)の場合、冷媒を循環経路内で循環させるポンプの回転数を用いることによって、装置構成が複雑化することを抑制しつつ、冷媒の放熱量を精度良く取得することができる。
さらに、上記(5)の場合、回転電機の駆動軸などのように冷媒を循環経路内で循環させるポンプに駆動連結された軸の回転数を用いることによって、装置構成が複雑化することを抑制しつつ、冷媒の放熱量を精度良く取得することができる。
さらに、上記(6)の場合、冷媒放熱器での冷媒の放熱量を考慮して、実際に回転電機の所定部品と熱交換する際の冷媒の温度との差異が小さい冷媒放熱器を通過した冷媒の温度を用いて、回転電機の所定部品の温度推定精度を向上させることができる。
さらに、上記(7)の場合、例えば回転電機を収容するハウジングの底部に貯留される冷媒の温度を検出する温度センサなどのように、予め装置内の冷媒放熱器の手前に配置されている温度検出部を用いることにより、装置構成が複雑化することを防ぐことができる。冷媒放熱器の手前での冷媒の温度に冷媒放熱器での冷媒の放熱量を考慮することによって、冷媒放熱器を通過した冷媒の温度を精度良く取得することができ、冷媒放熱器を通過した冷媒によって冷却される回転電機の所定部品の温度を精度良く推定することができる。また、冷媒放熱器を通過した冷媒の温度を検出するための温度センサを、新たに冷媒放熱器の下流に設ける場合に比べて、冷媒の圧損の増大を防止することができ、冷媒の循環に要する消費エネルギーの増大を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の駆動用モータの一部の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の冷媒流路を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の熱モデルを模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の駆動用モータにおいて、印加電圧、回転数、トルク、およびロータヨークの鉄損の相互関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の駆動用モータにおいて、印加電圧、回転数、トルク、および磁石の渦電流損の相互関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の滴下冷媒温度算出部の一部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の発電用モータの回転数および冷媒の流量の相互関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の駆動用モータにおいて、滴下冷媒と3相のコイルとの間の熱抵抗および冷媒の流量の相互関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の駆動用モータにおいて、滴下冷媒と端面板との間の熱抵抗、冷媒の流量、および回転数の相互関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の温度推定装置の動作を示すフローチャートである。 図11に示す発熱量算出処理の1つを示すフローチャートである。 図11に示す発熱量算出処理の他の1つを示すフローチャートである。 図11に示す滴下冷媒温度算出処理を示すフローチャートである。 図11に示す熱抵抗算出処理を示すフローチャートである。 図11に示す磁石温度算出処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る回転電機の温度推定装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態による回転電機の温度推定装置10は、例えばハイブリッド車両または電動車両などの車両1に搭載されている。車両1は、図1に示すように、駆動用モータ(M)11、発電用モータ(G)12、トランスミッション(T/M)13、冷媒循環部14、電力変換部15、バッテリ16、および制御装置17を備えている。
駆動用モータ11および発電用モータ12の各々は、例えば3相交流のブラシレスDCモータなどである。駆動用モータ11および発電用モータ12の各々は、トランスミッション13に接続された回転軸を備えている。発電用モータ12の回転軸は、後述する冷媒循環部14の機械式ポンプ14cに連結されている。
駆動用モータ11は、図2に示すように、コイル21を有するステータ22と、磁石23を有するロータ24とを備えている。駆動用モータ11は、インナーロータ型であり、円筒状のステータ22の内部にロータ24を備えている。駆動用モータ11の回転軸(後述する回転軸24c)は、車両1の駆動軸に連結されている。
コイル21は、例えばSC(セグメントコンダクタ)巻線などである。コイル21は、ステータコア22aの隣り合うティース間に形成されるスロットに装着されている。コイル21は、後述する電力変換部15に接続されている。
ステータコア22aの外形は、円筒形状に形成されている。ステータコア22aは、径方向の内周部に複数のティースを備えている。複数のティースの各々は、ステータコア22aの内周部において、周方向に所定間隔をおいて内周側に突出している。ステータコア22aの内周部にはステータコア22aを回転軸方向に貫通する複数のスロットが設けられている。各スロットは、周方向で隣り合うティースの間に形成されている。各スロットは、ステータコア22aの径方向に内周側から外周側に向かって放射状に延びるように形成されている。
コイル21は、U相、V相、W相からなる3相コイルである。コイル21は、複数のセグメントコイルを備えている。各セグメントコイルは、断面形状が長方形状の複数の導線を備えている。複数の導線は、例えば平角線である。複数の導線は、各導線の表面を対向させるように1列に整列して、1つの束を形成している。各セグメントコイルの外形は、各スロットの形状に応じて各スロットを隙間無く埋めるように、U字形状に形成されている。
各セグメントコイルの両端部は、周方向に所定間隔を置いた2つのスロット内にステータコア22aの軸方向から挿入されている。各セグメントコイルの端部は、各スロット内から軸方向の外部に突出して、周方向に捩り曲げられている。複数のスロット内から外部に突出する複数の端部のうちで所定の組み合わせの端部同士は、TIG溶接などによって接合されている。複数のスロットに挿入される複数のセグメントコイルの端部は、周方向に順次、U相、U相、V相、V相、W相、W相、U相、U相、…の順に配列されている。
磁石23は、例えば永久磁石などである。磁石23は、ロータヨーク24aを回転軸24cの軸方向の両側から挟み込む一対の端面板24bとは直接に接触しないように、ロータヨーク24aの内部に保持されている。
発電用モータ12は、例えば、駆動用モータ11と同一の構成を備えている。
トランスミッション13は、例えばAT(オートマチックトランスミッション)などである。トランスミッション13は、図1に示すように、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々と駆動輪Wとに接続されている。トランスミッション13は、後述する制御装置17から出力される制御信号に応じて、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々と駆動輪Wとの間の動力伝達を制御する。
冷媒循環部14は、図3に示すように、冷媒が循環する冷媒流路14a、冷媒を冷却する冷却器14b、冷媒を循環させる機械式ポンプ14c、および制御バルブ14dを備えている。冷媒循環部14は、例えばAT(オートマチックトランスミッション)のトランスミッション13において潤滑および動力伝達などを行なう作動油を冷媒として用いている。
冷媒流路14aは、トランスミッション13の内部における作動油の流路、並びに駆動用モータ11および発電用モータ12の各々の内部に接続されている。冷媒流路14aは、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々に冷媒を吐出する吐出口14eと、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々の内部を流通してハウジング25の底部に貯留される冷媒を吸入する吸入口14fとを備えている。冷媒流路14aの吐出口14eは、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々の鉛直方向上方に配置されている。冷媒流路14aの吸入口14fは、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々の鉛直方向下方に設けられるハウジング25の底部に配置されている。
冷却器14bは、駆動用モータ11および発電用モータ12、並びにトランスミッション13の外部において、冷媒流路14aに設けられている。冷却器14bは、例えばラジエータなどであって、車両走行時の走行風などの冷却風との熱交換によって冷媒流路14a内の冷媒を冷却する。
機械式ポンプ14cは、冷媒流路14aにおける吸入口14fの近傍に配置されている。機械式ポンプ14cは、例えばトロコイド型のポンプである。機械式ポンプ14cは、発電用モータ12の回転軸に連結され、発電用モータ12の駆動力を受けて作動する。機械式ポンプ14cは、発電用モータ12の駆動によって吸引力を発生し、冷媒流路14aの吸入口14fから冷媒を吸引するとともに冷媒流路14a内の冷媒を吐出口14eに向かい流動させる。
制御バルブ14dは、冷媒流路14aにおいて冷却器14bと機械式ポンプ14cとの間に配置されている。制御バルブ14dは、後述する制御装置17から出力される制御信号に応じて、冷媒流路14a内の冷媒の流量および圧力などを制御する。
冷媒循環部14は、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々に対して、機械式ポンプ14cの作動に伴い、冷媒流路14aの吐出口14eからコイル21のコイルエンド(ステータコア22aのスロットから軸方向外方に突出する部位)に向かって冷媒を吐出する。冷媒は、重力の作用によってコイル21のコイルエンドおよびステータコア22aの表面上を鉛直方向下方に流動する。冷媒は、重力の作用によって、コイル21のコイルエンドまたはステータコア22aから、ステータ22とロータ24との間の空隙を介して、端面板24bに滴下されるように鉛直方向下方に流動する。ステータ22から端面板24bの表面に滴下された冷媒(滴下冷媒)は、ロータ24の回転による遠心力および重力の作用によって端面板24bの表面上を端面板24bの外部に向かって流動する。端面板24bから外部に流出した滴下冷媒は、重力の作用によってハウジング25の底部の冷媒貯留部に流動する。
冷媒循環部14は、冷媒貯留部に貯留している冷媒を、機械式ポンプ14cの吸引によって吸入口14fから冷媒流路14aに吸入し、冷却器14bによって冷却する。これにより冷媒循環部14は、冷却器14bにおいて冷却風との熱交換によって冷却された冷媒によって、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々のステータ22およびロータ24を冷却する。冷媒循環部14は、図4に示すように、吐出口14eから排出される冷媒によってコイル21のコイルエンドおよびステータコア22aを直接的に冷却する。冷媒循環部14は、ステータ22から端面板24bに滴下される滴下冷媒によって端面板24bを直接的に冷却するとともに、滴下冷媒によって端面板24bを介して間接的に、順次、ロータヨーク24aと、磁石23とを冷却する。
電力変換部15は、図1に示すように、バッテリ16の出力電圧を昇圧する昇圧器31と、発電用モータ12の通電を制御する第1パワードライブユニット(PDU1)32と、駆動用モータ11の通電を制御する第2パワードライブユニット(PDU2)33とを備えている。
昇圧器31は、例えばDC−DCコンバータなどを備えている。昇圧器31は、バッテリ16と、第1および第2パワードライブユニット32,33との間に接続されている。昇圧器31は、後述する制御装置17から出力される制御信号に応じて、バッテリ16の出力電圧を昇圧することによって、第1および第2パワードライブユニット32,33への印加電圧を生成する。昇圧器31は、バッテリ16の出力電圧の昇圧によって生成した印加電圧を、第1および第2パワードライブユニット32,33に出力する。
第1および第2パワードライブユニット32,33は、例えばインバータ装置などを備えている。第1および第2パワードライブユニット32,33は、インバータ装置として、例えば、スイッチング素子(例えば、MOSFETなど)を複数用いてブリッジ接続して成るブリッジ回路と平滑コンデンサとを備えている。第1および第2パワードライブユニット32,33は、後述する制御装置17から出力される制御信号に応じて、昇圧器31の直流出力電力を3相交流電力に変換する。第1および第2パワードライブユニット32,33は、発電用モータ12および駆動用モータ11の各々への通電を順次転流させるように、3相の交流電流を3相のコイル21の各々に通電する。
制御装置17は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)などの各種の記憶媒体と、タイマーとなどの電子回路により構成されている。制御装置17は、トランスミッション13および電力変換部15を制御するための制御信号を出力する。制御装置17は、冷媒循環部14の制御バルブ14dを制御するための制御信号を出力する。制御装置17は、電圧センサ41、第1電流センサ42、第2電流センサ43、第1回転数センサ44、第2回転数センサ45、トルクセンサ46、冷媒温度センサ47、およびコイル温度センサ48に接続されている。
電圧センサ41は、昇圧器31から第1および第2パワードライブユニット32,33の各々に印加される印加電圧を検出する。第1電流センサ42は、第1パワードライブユニット32と発電用モータ12の各コイル21との間に流れる交流電流(相電流)を検出する。第2電流センサ43は、第2パワードライブユニット33と駆動用モータ11の各コイル21との間に流れる交流電流(相電流)を検出する。第1回転数センサ44は、駆動用モータ11の回転軸の回転角度を逐次検出することによって、駆動用モータ11の回転数を検知する。第2回転数センサ45は、発電用モータ12の回転軸の回転角度を逐次検出することによって、発電用モータ12の回転数を検知する。トルクセンサ46は、駆動用モータ11のトルクを検出する。冷媒温度センサ47は、図3に示すように、ハウジング25の底部の冷媒貯留部に配置されている。冷媒温度センサ47は、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々から下方に流出して、冷媒貯留部に貯留された冷媒の温度を検出する。コイル温度センサ48は、例えばサーミスタなどであって、駆動用モータ11のコイル21の温度(コイル温度)を検出する。
制御装置17は、図1に示すように、発熱量算出部51と、滴下冷媒温度算出部52と、部品温度算出部53と、モータ制御部54と、記憶部55とを備えている。
発熱量算出部51は、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々において、各部の損失による発熱量を算出する。発熱量算出部51は、例えば、駆動用モータ11において、3相のコイル21の銅損、ロータヨーク24aの鉄損、および磁石23の渦電流損の各々の発熱量を算出する。
発熱量算出部51は、第2電流センサ43により検出される駆動用モータ11の3相の相電流と、予め記憶部55に記憶している3相のコイル21の抵抗値とに応じて、3相のコイル21の銅損を算出する。
発熱量算出部51は、電圧センサ41により検出される印加電圧と、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数と、トルクセンサ46により検出される駆動用モータ11のトルクとに応じて、ロータヨーク24aの鉄損WYOKEを算出する。発熱量算出部51は、図5に示すように、印加電圧、回転数、トルク、およびロータヨーク24aの鉄損WYOKEの相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。発熱量算出部51は、各センサ41,44,46により検出される印加電圧、回転数、およびトルクを用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、ロータヨーク24aの鉄損WYOKEを算出する。発熱量算出部51は、例えば、複数の異なる印加電圧(Va<Vb)および回転数(N1<N2<N3)の組み合わせに対してトルクおよび鉄損WYOKEの相互関係を示すマップを用いて、印加電圧および回転数に対する線形補間などを行ないつつ、鉄損WYOKEを算出する。
発熱量算出部51は、電圧センサ41により検出される印加電圧と、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数と、トルクセンサ46により検出される駆動用モータ11のトルクとに応じて、磁石23の渦電流損WMAGを算出する。発熱量算出部51は、図6に示すように、印加電圧、回転数、トルク、および磁石23の渦電流損WMAGの相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。発熱量算出部51は、各センサ41,44,46により検出される印加電圧、回転数、およびトルクを用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、磁石23の渦電流損WMAGを算出する。発熱量算出部51は、例えば、複数の異なる印加電圧(Va<Vb)および回転数(N1<N2<N3)の組み合わせに対してトルクおよび渦電流損WMAGの相互関係を示すマップを用いて、印加電圧および回転数に対する線形補間などを行ないつつ、渦電流損WMAGを算出する。
滴下冷媒温度算出部52は、冷媒温度センサ47により検出される冷媒貯留部に貯留される冷媒の温度と、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数と、第2回転数センサ45により検出される発電用モータ12の回転数とに基づいて、冷却器14bを通過後の冷媒温度を算出する。滴下冷媒温度算出部52は、冷却器14bを通過後の冷媒温度と、第2回転数センサ45により検出される発電用モータ12の回転数と、コイル温度センサ48により検出されるコイル温度とに応じて、滴下冷媒の温度TDATFを算出する。
滴下冷媒温度算出部52は、図7に示すように、風速取得部52aと、流量取得部52bと、放熱量取得部52cと、放熱温度算出部52dと、冷媒温度算出部52eと、を備えている。
風速取得部52aは、冷却器14bにおいて冷媒を冷却する冷却風の風速に相関する物理量に基づいて、冷却風の風速を取得する。風速取得部52aは、冷却風の風速に相関する物理量として、例えば、車両1の速度に基づいて、冷却風の風速を取得する。風速取得部52aは、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数と、トランスミッション13の減速比などの各種のパラメータとに基づいて、車両1の速度を取得する。なお、各種のパラメータは、予め記憶している駆動輪Wのタイヤのサイズ、制御装置17から出力される制御信号に含まれるトランスミッション13の減速比に関する情報などである。風速取得部52aは、例えば、車両1の速度と冷却風の風速との対応関係を示すマップなどのデータなどを、予め記憶している。風速取得部52aは、車両1の速度を用いて、予め記憶しているデータを参照して、冷却器14bにおける冷却風の風速を取得する。
流量取得部52bは、冷却器14bにおける冷媒の流量に相関する物理量に基づいて、冷媒の流量を取得する。流量取得部52bは、冷媒の流量に相関する物理量として、例えば、機械式ポンプ14cの回転数に基づいて、冷媒の流量を取得する。流量取得部52bは、第2回転数センサ45により検出される発電用モータ12の回転数に基づいて、発電用モータ12の回転軸に駆動連結される機械式ポンプ14cの回転数を取得する。流量取得部52bは、図8に示すように、機械式ポンプ14cの回転数および冷媒の流量の対応関係を示すマップなどのデータを、予め記憶している。流量取得部52bは、第2回転数センサ45により検出される発電用モータ12の回転数に基づく機械式ポンプ14cの回転数を用いて、予め記憶しているデータを参照して、冷却器14bにおける冷媒の流量を取得する。
放熱量取得部52cは、図7に示すように、冷却器14bにおける冷却風の風速と、冷却器14bにおける冷媒の流量と、冷却器14bにおける冷媒の放熱量との対応関係を示すマップなどのデータを、予め記憶している。放熱量取得部52cは、風速取得部52aによって取得される冷却器14bにおける冷却風の風速と、流量取得部52bによって取得される冷却器14bにおける冷媒の流量とを用いて、予め記憶しているデータを参照して、冷却器14bにおける冷媒の放熱量を取得する。
放熱温度算出部52dは、放熱量取得部52cによって取得された冷却器14bにおける冷媒の放熱量と、冷媒の熱容量Catfとを用いて、冷媒の放熱量の対応する温度(放熱温度)を算出する。放熱温度算出部52dは、例えば、流量取得部52bによって取得される冷却器14bにおける冷媒の流量と、予め記憶している冷媒の比熱Cとに基づいて、冷媒の熱容量Catfを算出する。放熱温度算出部52dは、例えば、放熱量取得部52cによって取得された冷却器14bにおける冷媒の放熱量を、冷媒の熱容量Catfによって割り算することによって、放熱温度を算出する。
冷媒温度算出部52eは、冷媒温度センサ47により検出された冷媒貯留部の冷媒の温度と、放熱温度算出部52dによって算出された放熱温度とに基づいて、冷却器14bを通過後の冷媒温度を算出する。冷媒温度算出部52eは、例えば、冷媒温度センサ47により検出された冷媒貯留部の冷媒の温度から放熱温度を引き算することによって、冷却器14bを通過後の冷媒温度(冷却器通過後の冷媒温度Tatf)を算出する。
滴下冷媒温度算出部52は、冷媒温度算出部52eにより算出された冷却器通過後の冷媒温度Tatfと、コイル温度センサ48により検出されるコイル温度と、流量取得部52bにより取得される冷媒の流量とに応じて、滴下冷媒の3相のコイル21からの受熱量Qco−atfを算出する。滴下冷媒温度算出部52は、図9に示すように、滴下冷媒と3相のコイル21との間の熱抵抗Rco−atfおよび冷媒の流量の相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。滴下冷媒温度算出部52は、取得した冷媒の流量を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、滴下冷媒と3相のコイル21との間の熱抵抗Rco−atfを取得する。滴下冷媒温度算出部52は、下記数式(1)に示すように、取得した熱抵抗Rco−atf、冷却器通過後の冷媒温度Tatf、およびコイル温度Tcoを用いて、受熱量Qco−atfを算出する。
Figure 2016220366
滴下冷媒温度算出部52は、算出した受熱量Qco−atfと、冷媒の熱容量Catfと、冷却器通過後の冷媒温度Tatfとに応じて、滴下冷媒の温度TDATFを算出する。滴下冷媒温度算出部52は、下記数式(2)に示すように、算出した受熱量Qco−atfおよび冷媒の熱容量Catfを用いて、冷媒の温度変化ΔTatfを算出する。滴下冷媒温度算出部52は、下記数式(3)に示すように、算出した冷媒の温度変化ΔTatfおよび冷却器通過後の冷媒温度Tatfを用いて、滴下冷媒の温度TDATFを算出する。
Figure 2016220366
Figure 2016220366
部品温度算出部53は、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々において、冷媒と熱交換する所定部品の温度を推定する。部品温度算出部53は、例えば、駆動用モータ11の磁石23の温度TMAGを算出する。
部品温度算出部53は、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数と、流量取得部52bによって取得される冷媒の流量Fatfとに応じて、滴下冷媒と端面板24bとの間の熱抵抗REP−DATFを算出する。部品温度算出部53は、図10に示すように、滴下冷媒と端面板24bとの間の熱抵抗REP−DATF、冷媒の流量Fatf、および駆動用モータ11の回転数の相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。部品温度算出部53は、冷媒の流量Fatfおよび駆動用モータ11の回転数を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、滴下冷媒と端面板24bとの間の熱抵抗REP−DATFを算出する。部品温度算出部53は、例えば、複数の異なる冷媒の流量Fatf(F1<F2<F3<F4)に対して回転数および熱抵抗REP−DATFの相互関係を示すマップを用いて、流量Fatfに対する線形補間などを行ないつつ、熱抵抗REP−DATFを算出する。
部品温度算出部53は、算出した熱抵抗REP−DATFと、滴下冷媒温度算出部52により算出される滴下冷媒の温度TDATFと、発熱量算出部51により算出されるロータヨーク24aの鉄損WYOKEおよび磁石23の渦電流損WMAGとに応じて、磁石23の温度TMAGを算出する。部品温度算出部53は、下記数式(4)に示すように、記憶部55に記憶している端面板24bの温度の前回値TEP(pre)と、端面板24bの温度変化ΔTEPとを用いて、端面板24bの温度TEPを算出する。部品温度算出部53は、端面板24bの温度変化ΔTEPを、例えば適宜の演算などによって推定する。
Figure 2016220366
部品温度算出部53は、下記数式(5)に示すように、算出した滴下冷媒と端面板24bとの間の熱抵抗REP−DATFおよび端面板24bの温度TEPと、滴下冷媒の温度TDATFとを用いて、滴下冷媒の端面板24bからの受熱量QEP−DATFを算出する。
部品温度算出部53は、下記数式(6)に示すように、端面板24bのロータヨーク24aからの受熱量QYOKE−EPを、滴下冷媒の端面板24bからの受熱量QEP−DATFに等しいとする。
Figure 2016220366
Figure 2016220366
部品温度算出部53は、記憶部55に記憶している磁石23の温度の前回値TMAG(pre)およびロータヨーク24aと磁石23との間の熱抵抗RMAG−YOKEと、ロータヨーク24aの温度の推定値TYOKE(est)とを用いて、ロータヨーク24aの磁石23からの受熱量QMAG−YOKEを算出する。部品温度算出部53は、推定値TYOKE(est)と前回値TMAG(pre)との差分を熱抵抗RMAG−YOKEで割ることによって、受熱量QMAG−YOKEを算出する。部品温度算出部53は、ロータヨーク24aと磁石23との間の熱抵抗RMAG−YOKEとして、例えば、所定の一定値を記憶部55に記憶している。部品温度算出部53は、ロータヨーク24aの温度の推定値TYOKE(est)を、例えば適宜の演算などによって推定する。
部品温度算出部53は、下記数式(7)に示すように、算出した端面板24bのロータヨーク24aからの受熱量QYOKE−EPおよびロータヨーク24aの磁石23からの受熱量QMAG−YOKEと、ロータヨーク24aの鉄損WYOKEとを用いて、ロータヨーク24aの受熱量QYOKEを算出する。
Figure 2016220366
部品温度算出部53は、下記数式(8)に示すように、記憶部55に記憶しているロータヨーク24aの熱容量CYOKEと、算出したロータヨーク24aの受熱量QYOKEとを用いて、ロータヨーク24aの温度変化ΔTYOKEを算出する。
部品温度算出部53は、下記数式(9)に示すように、記憶部55に記憶しているロータヨーク24aの温度の前回値TYOKE(pre)と、算出したロータヨーク24aの温度変化ΔTYOKEとを用いて、ロータヨーク24aの温度TYOKEを算出する。
Figure 2016220366
Figure 2016220366
部品温度算出部53は、下記数式(10)に示すように、記憶部55に記憶している磁石23の温度の前回値TMAG(pre)およびロータヨーク24aと磁石23との間の熱抵抗RMAG−YOKEと、算出したロータヨーク24aの温度TYOKEとを用いて、磁石23からの抜熱量(つまり放熱量)QMAGを算出する。
部品温度算出部53は、下記数式(11)に示すように、記憶部55に記憶している磁石23の熱容量CMAGと、算出した抜熱量QMAGと、磁石23の渦電流損WMAGとを用いて、磁石23の温度変化ΔTMAGを算出する。
部品温度算出部53は、下記数式(12)に示すように、記憶部55に記憶している磁石23の温度の前回値TMAG(pre)と、算出した磁石23の温度変化ΔTMAGとを用いて、磁石23の温度TMAGを算出する。
Figure 2016220366
Figure 2016220366
Figure 2016220366
モータ制御部54は、部品温度算出部53により算出された所定部品の温度に基づいて、トランスミッション13および電力変換部15を制御するための制御信号を出力することによって、駆動用モータ11および発電用モータ12を制御する。モータ制御部54は、例えば、駆動用モータ11の磁石23の温度TMAGに基づいて、トランスミッション13および電力変換部15を制御するための制御信号を出力する。
本実施の形態による回転電機の温度推定装置10は上記構成を備えており、次に、この回転電機の温度推定装置10の動作について説明する。
以下に、制御装置17が、駆動用モータ11の磁石23の温度TMAGを算出して、駆動用モータ11を制御する処理について説明する。
先ず、制御装置17は、図11に示すように、駆動用モータ11の各部の損失による発熱量を算出する(ステップS01)。
次に、制御装置17は、滴下冷媒の温度TDATFを算出する(ステップS02)。
次に、制御装置17は、滴下冷媒と端面板24bとの間の熱抵抗REP−DATFを算出する(ステップS03)。
次に、制御装置17は、磁石23の温度TMAGを算出する(ステップS04)。
次に、制御装置17は、算出した磁石23の温度TMAGが所定の出力制限温度未満か否かを判定する(ステップS05)。
この判定結果が「YES」の場合(ステップS05のYES側)、制御装置17は、駆動用モータ11の出力制限を行なわずに、処理を終了させる。
一方、この判定結果が「NO」の場合(ステップS05のNO側)、制御装置17は、処理をステップS06に進める。
そして、制御装置17は、駆動用モータ11の許容トルク上限を算出する(ステップS06)。
次に、制御装置17は、駆動用モータ11のトルクを許容トルク上限以下にすることを指示する制御信号を電力変換部15に出力する(ステップS07)。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
以下に、上述したステップS01の発熱量算出処理について説明する。
先ず、制御装置17は、図12に示すように、第2電流センサ43により検出される駆動用モータ11の3相の相電流(つまり、3相のコイル21の交流電流)を取得する(ステップS11)。
次に、制御装置17は、取得した3相のコイル21の相電流と、予め記憶部55に記憶している3相のコイル21の抵抗値とに応じて、3相のコイル21の銅損を算出する(ステップS12)。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
また、制御装置17は、図13に示すように、トルクセンサ46により検出される駆動用モータ11のトルクを取得する(ステップS21)。
次に、制御装置17は、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数を取得する(ステップS22)。
次に、制御装置17は、電圧センサ41により検出される印加電圧を取得する(ステップS23)。
次に、制御装置17は、取得したトルク、回転数、および印加電圧を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、ロータヨーク24aの鉄損WYOKEを算出する。そして、制御装置17は、算出したロータヨーク24aの鉄損WYOKEを記憶部55に記憶する(ステップS24)。
次に、制御装置17は、取得したトルク、回転数、および印加電圧を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、磁石23の渦電流損WMAGを算出する。そして、制御装置17は、算出した磁石23の渦電流損WMAGを記憶部55に記憶する(ステップS25)。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
以下に、上述したステップS02の滴下冷媒温度算出処理について説明する。
先ず、制御装置17は、図14に示すように、冷媒温度センサ47により検出される冷媒貯留部の冷媒の温度を取得する(ステップS31)。
次に、制御装置17は、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数を取得する(ステップS32)。
次に、制御装置17は、駆動用モータ11の回転数と、トランスミッション13の減速比などの各種のパラメータとに基づいて、車両1の速度を取得する。そして、制御装置17は、車両1の速度に基づいて、冷却器14bにおける冷却風の風速を取得する(ステップS33)。
次に、制御装置17は、第2回転数センサ45により検出される発電用モータ12の回転数を取得する(ステップS34)。
次に、制御装置17は、発電用モータ12の回転数に基づいて、発電用モータ12の回転軸に駆動連結される機械式ポンプ14cの回転数を取得する。そして、制御装置17は、機械式ポンプ14cの回転数に基づいて、冷却器14bにおける冷媒の流量を取得する(ステップS35)。
次に、制御装置17は、冷却器14bにおける冷却風の風速および冷却器14bにおける冷媒の流量を用いて、冷却器14bにおける冷媒の放熱量を取得する(ステップS36)。
次に、制御装置17は、冷却器14bにおける冷媒の放熱量と、冷媒の熱容量Catfとを用いて、冷媒の放熱温度を算出する。そして、制御装置17は、冷媒温度センサ47により検出された冷媒貯留部の冷媒の温度から放熱温度を引き算することによって、冷却器14bを通過後の冷媒温度(冷却器通過後の冷媒温度Tatf)を算出する(ステップS37)。
次に、制御装置17は、コイル温度センサ48により検出されるコイル温度Tcoを取得する(ステップS38)。
次に、制御装置17は、冷媒の流量Fatfを用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、滴下冷媒と3相のコイル21との間の熱抵抗Rco−atfを算出する。そして、制御装置17は、上記数式(1)に示すように、熱抵抗Rco−atf、冷却器通過後の冷媒温度Tatf、およびコイル温度Tcoを用いて、受熱量Qco−atfを算出する(ステップS39)。
次に、制御装置17は、上記数式(2)に示すように、受熱量Qco−atfおよび冷媒の熱容量Catfを用いて、冷媒の温度変化ΔTatfを算出する。そして、制御装置17は、上記数式(3)に示すように、冷媒の温度変化ΔTatfおよび冷却器通過後の冷媒温度Tatfを用いて、滴下冷媒の温度TDATFを算出する。そして、制御装置17は、算出した滴下冷媒の温度TDATFを記憶部55に記憶する(ステップS40)。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
以下に、上述したステップS03の熱抵抗算出処理について説明する。
先ず、制御装置17は、図15に示すように、駆動用モータ11の回転数を取得する(ステップS41)。
次に、制御装置17は、冷媒の流量Fatfを算出または取得する(ステップS42)。
次に、制御装置17は、冷媒の流量Fatfおよび駆動用モータ11の回転数を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、滴下冷媒と端面板24bとの間の熱抵抗REP−DATFを算出する。そして、制御装置17は、算出した熱抵抗REP−DATFを記憶部55に記憶する(ステップS43)。
次に、制御装置17は、予め記憶部55に記憶している所定の一定値であるロータヨーク24aと磁石23との間の熱抵抗RMAG−YOKEを取得する(ステップS44)。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
以下に、上述したステップS04の磁石温度算出処理について説明する。
先ず、制御装置17は、図16に示すように、記憶部55に記憶している磁石23の温度の前回値TMAG(pre)を取得する(ステップS51)。
次に、制御装置17は、滴下冷媒の温度TDATFを取得する(ステップS52)。
次に、制御装置17は、上記数式(4)に示すように、記憶部55に記憶している端面板24bの温度の前回値TEP(pre)と、端面板24bの温度変化ΔTEPとを用いて、端面板24bの温度TEPを算出する。そして、制御装置17は、算出した端面板24bの温度TEPを記憶部55に記憶する。そして、制御装置17は、上記数式(5)に示すように、滴下冷媒と端面板24bとの間の熱抵抗REP−DATFおよび端面板24bの温度TEPと、滴下冷媒の温度TDATFとを用いて、滴下冷媒の端面板24bからの受熱量QEP−DATFを算出する。そして、制御装置17は、上記数式(6)に示すように、端面板24bのロータヨーク24aからの受熱量QYOKE−EPを、滴下冷媒の端面板24bからの受熱量QEP−DATFに等しいとする。そして、制御装置17は、記憶部55に記憶している磁石23の温度の前回値TMAG(pre)およびロータヨーク24aと磁石23との間の熱抵抗RMAG−YOKEと、ロータヨーク24aの温度の推定値TYOKE(est)とを用いて、ロータヨーク24aの磁石23からの受熱量QMAG−YOKEを算出する。そして、制御装置17は、上記数式(7)に示すように、端面板24bのロータヨーク24aからの受熱量QYOKE−EPおよびロータヨーク24aの磁石23からの受熱量QMAG−YOKEと、ロータヨーク24aの鉄損WYOKEとを用いて、ロータヨーク24aの受熱量QYOKEを算出する。そして、制御装置17は、上記数式(8)に示すように、記憶部55に記憶しているロータヨーク24aの熱容量CYOKEと、ロータヨーク24aの受熱量QYOKEとを用いて、ロータヨーク24aの温度変化ΔTYOKEを算出する。そして、制御装置17は、上記数式(9)に示すように、記憶部55に記憶しているロータヨーク24aの温度の前回値TYOKE(pre)と、ロータヨーク24aの温度変化ΔTYOKEとを用いて、ロータヨーク24aの温度TYOKEを算出する。そして、制御装置17は、算出したロータヨーク24aの温度TYOKEを記憶部55に記憶する(ステップS53)。
次に、制御装置17は、上記数式(10)に示すように、記憶部55に記憶している磁石23の温度の前回値TMAG(pre)およびロータヨーク24aと磁石23との間の熱抵抗RMAG−YOKEと、ロータヨーク24aの温度TYOKEとを用いて、磁石23からの抜熱量QMAGを算出する(ステップS54)。
次に、制御装置17は、上記数式(11)に示すように、記憶部55に記憶している磁石23の熱容量CMAGと、抜熱量QMAGと、磁石23の渦電流損WMAGとを用いて、磁石23の温度変化ΔTMAGを算出する(ステップS55)。
次に、制御装置17は、上記数式(12)に示すように、記憶部55に記憶している磁石23の温度の前回値TMAG(pre)と、磁石23の温度変化ΔTMAGとを用いて、磁石23の温度TMAGを算出する(ステップS56)。
次に、制御装置17は、算出した磁石23の温度TMAGを記憶部55に記憶する(ステップS57)。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
上述したように、本実施形態による回転電機の温度推定装置10によれば、冷却器通過後の冷媒温度Tatfを用いて、冷媒と熱交換する所定部品の温度を推定するので、他の位置での冷媒の温度を用いる場合に比べて、温度推定の精度を向上させることができる。例えば、冷媒温度センサ47により検出される冷媒貯留部の冷媒の温度などのように、冷却器14bを通過前に検出される冷媒の温度を用いる場合に比べて、所定部品と熱交換する際の冷媒の温度を精度良く取得することができる。これにより冷媒と熱交換する所定部品の温度を精度良く推定することができる。また、冷却器14bにおいて冷媒を冷却する冷却風の風速に相関する物理量と、冷媒の流量に相関する物理量とに基づいて、冷媒の放熱量を精度良く取得することができるので、冷却器通過後の冷媒温度Tatfの精度を向上させることができる。
さらに、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数に基づいて、冷却風の風速に相関する物理量である車両1の速度を、簡便かつ精度良く取得することができる。これにより装置構成が複雑化することを抑制しつつ、冷却器14bにおける冷却風の風速を精度良く取得することができる。
さらに、第2回転数センサ45により検出される発電用モータ12の回転数に基づいて、冷媒の流量に相関する物理量である機械式ポンプ14cの回転数を、簡便かつ精度良く取得することができる。これにより装置構成が複雑化することを抑制しつつ、冷却器14bにおける冷媒の流量を精度良く取得することができる。
さらに、冷却器14bにおける冷却風の風速および冷媒の流量に基づく冷媒の放熱量と、冷媒温度センサ47により検出される冷媒貯留部の冷媒の温度とを用いて、冷却器通過後の冷媒温度Tatfを簡便かつ精度良く取得することができる。実際に駆動用モータ11および発電用モータ12の所定部品と熱交換する際の冷媒の温度との差異が小さい冷却器通過後の冷媒温度Tatfを用いることによって、所定部品の温度推定精度を向上させることができる。
さらに、予め冷媒流路14a内の冷却器14bの手前に配置されている冷媒温度センサ47を用いることにより、装置構成が複雑化することを防ぎつつ、冷却器通過後の冷媒温度Tatfを取得することができる。また、例えば冷却器14bを通過した冷媒の温度を検出するための温度センサを、新たに冷媒流路14a内の冷却器14bの下流に設ける場合に比べて、冷媒の圧損の増大を防止することができ、冷媒の循環に要する消費エネルギーの増大を抑制することができる。冷媒流路14a内の冷却器14bの手前において冷媒温度センサ47により検出される冷媒の温度に、冷却器14bでの冷媒の放熱量を考慮することによって、冷却器通過後の冷媒温度Tatfを精度良く取得することができる。冷却器通過後の冷媒温度Tatfが把握されている冷媒によって冷却される所定部品の温度を精度良く推定することができる。
なお、上述した実施形態において、制御装置17は、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数に基づいて、冷却風の風速に相関する物理量である車両1の速度を取得するとしたが、これに限定されない。
制御装置17は、例えば、回転電機の温度推定装置10を搭載する車両1が標準的に備えている速度センサによって検出される車速を取得してもよい。また、制御装置17は、回転電機の温度推定装置10を搭載する車両1に風速を直接検知する風速センサを設けて、この風速センサによって検出される風速を取得してもよい。
また、制御装置17は、例えば、駆動用モータ11の回転軸が連結された車両1の駆動軸の回転数に基づいて、冷却風の風速に相関する物理量を取得してもよい。
なお、上述した実施形態において、制御装置17は、冷却器14bにおける冷却風の風速と、冷却器14bにおける冷媒の流量とを用いて、冷却器14bにおける冷媒の放熱量を取得するとしたが、これに限定されない。
制御装置17は、冷却器14bにおける冷却風の風速および冷媒の流量の中の少なくとも何れか一方のみによって、冷却器14bにおける冷媒の放熱量を取得してもよい。制御装置17は、例えば、第1回転数センサ44または第2回転数センサ45の異常時などにおいて、冷却器14bにおける冷却風の風速または冷媒の流量を用いて、冷却器14bにおける冷媒の放熱量を簡易的に取得してもよい。
なお、上述した実施形態において、制御装置17は、冷却器通過後の冷媒温度Tatfを用いて、駆動用モータ11の磁石23の温度TMAGを推定するとしたが、これに限定されない。
制御装置17は、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々において、冷却器14bを通過後の冷媒と熱交換する所定部品として、例えば、コイル21およびステータコア22aの各々の温度などを、冷却器通過後の冷媒温度Tatfを用いて推定してもよい。
実施形態の変形例において、発熱量算出部51は、3相のコイル21の銅損および渦電流損、ステータコア22aの鉄損、磁石23の渦電流損、およびロータヨーク24aの鉄損の各々の発熱量を算出してもよい。発熱量算出部51は、各センサ41,44,46により検出される印加電圧、回転数、およびトルクを用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、コイル21および磁石23の渦電流損、並びにステータコア22aおよびロータヨーク24aの鉄損を取得してもよい。
制御装置17は、冷媒の流量と、冷却器通過後の冷媒温度Tatfと、前回の処理で算出した各種温度(例えば、ステータコア22aの温度およびコイル21の温度)とを用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、コイル21から冷媒に放熱される放熱量を算出する。記憶部55は、冷媒の流量と、冷却器通過後の冷媒温度Tatfと、前回の処理で算出した各種温度と、コイル21の放熱量との相互関係を示すデータを予め記憶している。
制御装置17は、コイル21の銅損および渦電流損と、コイル21の抜熱量(放熱量)とに基づいて、コイル21の受熱量を算出する。制御装置17は、コイル21の受熱量と、予め記憶部55に記憶しているコイル21の熱容量とに基づいて、コイル21の温度変化を算出する。部品温度算出部53は、前回の処理で推定したコイル21の温度と、コイル21の温度変化とに基づいて、今回の処理で推定されるコイル21の温度を算出する。
なお、この場合には、コイル温度センサ48は省略されてもよく、上記数式(1)において、コイル温度Tcoとして、制御装置17が推定したコイル21の温度が用いられてもよい。
また、制御装置17は、冷媒の流量と、冷却器通過後の冷媒温度Tatfと、前回の処理で算出した各種温度(例えば、ステータコア22aの温度およびコイル21の温度)とを用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、ステータコア22aの放熱量を算出する。記憶部55は、冷媒の流量と、冷却器通過後の冷媒温度Tatfと、前回の処理で算出した各種温度と、ステータコア22aの放熱量との相互関係を示すデータを予め記憶している。
制御装置17は、ステータコア22aの鉄損と、ステータコア22aの抜熱量(放熱量)とに基づいて、ステータコア22aの受熱量を算出する。制御装置17は、ステータコア22aの受熱量と、予め記憶部55に記憶しているステータコア22aの熱容量とに基づいて、ステータコア22aの温度変化を算出する。制御装置17は、前回の処理で推定したステータコア22aの温度と、ステータコア22aの温度変化とに基づいて、今回の処理で推定されるステータコア22aの温度を算出する。
なお、上述した実施形態において、制御装置17は、駆動用モータ11において磁石23が端面板24bとは直接に接触しないようにロータヨーク24aの内部に保持されていることに応じて、磁石23からの抜熱量QMAGを算出するとしたが、これに限定されない。例えば、図4に示す熱モデルにおいて、端面板24bもしくはロータヨーク24a、または端面板24bおよびロータヨーク24aが省略される場合の各々に対応して、磁石23からの抜熱量QMAGを算出してもよい。
例えば、駆動用モータ11において磁石23が端面板24bに直接に接触してロータヨーク24aに保持されている場合は、図3に示す熱モデルにおいて、ロータヨーク24aが省略される場合に対応している。
例えば、駆動用モータ11において端面板24bが省略され、滴下冷媒が直接に磁石23に接触する場合は、図4に示す熱モデルにおいて、端面板24bおよびロータヨーク24aが省略される場合に対応している。
例えば、駆動用モータ11において端面板24bが省略され、滴下冷媒が直接に磁石23に接触しない場合は、図4に示す熱モデルにおいて、端面板24bが省略される場合に対応している。
制御装置17は、これらの熱モデルの各々に対応した熱抵抗および授受熱量を用いて、磁石23からの抜熱量QMAGを算出すればよい。
なお、上述した実施形態において、制御装置17は、冷媒循環部14の機械式ポンプ14cが発電用モータ12の回転軸に連結されているので、発電用モータ12の回転数から冷媒の流量を取得するとしたが、これに限定されない。冷媒循環部14は、機械式ポンプ14cの代わりに、発電用モータ12とは独立した電動ポンプを備えてもよい。制御装置17は、電動ポンプの回転数に基づいて冷媒の流量を取得してもよい。
なお、上述した実施形態において、回転電機の温度推定装置10は、トルクセンサ46を備えるとしたが、これに限定されず、トルクセンサ46は省略されてもよい。制御装置17は、第2電流センサ43により検出される駆動用モータ11の各コイル21に流れる交流電流および第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転角度に応じてトルク指示値を取得してもよい。
なお、上述した実施形態において、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々は、SC(セグメントコンダクタ)巻線のコイル21を備えるとしたが、これに限定されない。駆動用モータ11および発電用モータ12の各々は、例えば集中巻または分布巻などの他の巻線構造を有するモータであってもよい。
上述の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述の新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上述の実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…回転電機の温度推定装置、11…駆動用モータ(回転電機)、12…発電用モータ(回転電機)、13…トランスミッション、14…冷媒循環部、14a…冷媒流路(循環経路)、14b…冷却器(冷媒放熱器)、14c…機械式ポンプ(ポンプ)、15…電力変換部、16…バッテリ、17…制御装置、21…コイル、22…ステータ、23…磁石、24…ロータ、24a…ロータヨーク、24b…端面板、47…冷媒温度センサ(冷媒温度検出部)、51…発熱量算出部、52…滴下冷媒温度算出部、52c…放熱量取得部、52e…冷媒温度算出部(冷媒温度取得部)、53…部品温度算出部(温度推定部)、54…モータ制御部、55…記憶部

Claims (7)

  1. 回転電機を冷却する冷媒を、前記回転電機の外部で冷却風との熱交換によって冷却する冷媒放熱器と、
    前記冷却風の風速に相関する物理量と、前記冷媒の流量に相関する物理量と、に基づいて、前記冷媒放熱器における前記冷媒の放熱量を取得する放熱量取得部と、
    前記放熱量取得部によって取得された前記冷媒の放熱量に基づいて、前記冷媒放熱器を通過した前記冷媒の温度を取得する冷媒温度取得部と、
    前記冷媒温度取得部によって取得された前記冷媒の温度を用いて、前記冷媒と熱交換する前記回転電機の所定部品の温度を推定する温度推定部と、
    を備える、
    ことを特徴とする回転電機の温度推定装置。
  2. 前記回転電機は車両に搭載され、
    前記冷却風の風速に相関する物理量は、前記車両の車速である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の温度推定装置。
  3. 前記回転電機は、車両の駆動軸に連結されており、
    前記冷却風の風速に相関する物理量は、前記回転電機又は前記駆動軸の回転数である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の温度推定装置。
  4. 前記冷媒の流量に相関する物理量は、前記冷媒を前記冷媒放熱器および前記回転電機を含む循環経路内で循環させるポンプの回転数である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の回転電機の温度推定装置。
  5. 前記冷媒の流量に相関する物理量は、前記冷媒を前記冷媒放熱器および前記回転電機を含む循環経路内で循環させるポンプに駆動連結された軸の回転数である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の回転電機の温度推定装置。
  6. 前記温度推定部は、
    前記冷媒温度取得部によって取得された前記冷媒の温度に基づいて、前記冷媒と接触する前記回転電機の所定部品の温度を推定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1つに記載の回転電機の温度推定装置。
  7. 前記冷媒の流通方向での前記冷媒放熱器の手前における前記冷媒の温度を検出する冷媒温度検出部を備え、
    前記冷媒温度取得部は、前記冷媒温度検出部によって検出された前記冷媒の温度と、前記放熱量取得部によって取得された前記冷媒の放熱量と、に基づいて、前記冷媒放熱器を通過した前記冷媒の温度を取得する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1つに記載の回転電機の温度推定装置。
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