JP2016219584A - レーザアニール装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】深い領域に注入されたドーパントの活性化率を推測することが可能なレーザアニール装置を提供する。【解決手段】レーザ光源から出力されたレーザビームが入射する位置にアニール対象物が保持される。赤外線検出器が、アニール対象物からの熱放射光を検出する。アニール対象物から赤外線検出器までの熱放射光の経路に、波長1μmより短い光を赤外線検出器に入射させない光学素子が配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザアニール装置に関する。
絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の製造工程では、基板の背面から1〜3μm程度の深い領域にバッファ層が形成される。このため、深い領域にイオン注入されたドーパントを活性化させる必要がある。特許文献1に、深い領域に注入されたドーパントの活性化アニールに適したレーザアニール装置が開示されている。このレーザアニール装置では、レーザダイオードに、トップフラットの時間波形を有するパルス電流が供給される。これにより、低いピークパワー密度でも、十分なアニールを行うことができる。
特開2013−74019号公報
ドーパントの活性化率は、半導体基板のシート抵抗を測定することにより推測可能である。シート抵抗の測定には、通常、四探針法が用いられる。ところが、1〜3μm程度の深い領域に注入されたドーパントに起因するシート抵抗を四探針法で測定することは困難である。活性化率の測定には、拡がり抵抗測定法が採用される。拡がり抵抗測定を行なうには、アニール対象物に切断、研削等の前処理を行わなければならない。
本発明の目的は、深い領域に注入されたドーパントの活性化率を推測することが可能なレーザアニール装置を提供することである。
本発明の一観点によると、
レーザビームを出力するレーザ光源と、
前記レーザ光源から出力された前記レーザビームが入射する位置にアニール対象物を保持するステージと、
前記ステージに保持されている前記アニール対象物からの熱放射光を検出する赤外線検出器と、
前記アニール対象物から前記赤外線検出器までの前記熱放射光の経路に配置され、波長1μmより短い光を前記赤外線検出器に入射させない光学素子とを有するレーザアニール装置が提供される。
1μmより短い波長の光は、シリコンからなるアニール対象物で吸収されるため、深い領域からは、1μmより短い波長の熱放射光が外部に放射されにくい。このため、1μmより短い波長の熱放射光の強度には、相対的に浅い領域の温度情報が反映され、深い領域の温度情報は反映されない。これに対し、1μmより長い波長の熱放射光の強度には、浅い領域及び深い領域の両方の温度情報が反映される。
光学素子が、波長1μmより短い熱放射光を赤外線検出器に入射させない。このため、浅い領域の温度情報が赤外線検出器の検出結果に与える寄与度が低下する。その結果、赤外線検出器の検出結果と、活性化率換算データとを用いて、深い領域のドーパントの活性化率を推定することが可能になる。
図1は、実施例によるレーザアニール装置の概略図である。 図2は、実施例によるレーザアニール装置を用いて製造されるIGBTの断面図である。 図3は、アニール対象物にパルスレーザビームを1ショット入射したときのパルスレーザビームの波形、及び赤外線検出器からの出力信号波形の測定結果を示すグラフである。 図4は、熱放射光のピーク強度と、リンの活性化率との関係を示すグラフである。 図5は、熱放射光のピーク強度と、リンの活性化率との関係を示すグラフである。 図6は、熱放射光の強度の積分値と、リンの活性化率との関係を示すグラフである。 図7は、熱放射光の強度の積分値と、リンの活性化率との関係を示すグラフである。 図8は、パルスレーザビームの1ショットの波形、及び赤外線検出器からの出力信号の時間変化の一例を示すグラフである。 図9は、実施例によるレーザアニール装置を用いたアニール方法のフローチャートである。 図10は、他の実施例によるレーザアニール装置の概略図である。 図11は、図10に示したレーザアニール装置の検出系の概略図である。 図12は、図10、図11に示したレーザアニール装置を用いたアニール方法のフローチャートである。
図1に、実施例によるレーザアニール装置の概略図を示す。レーザ光源10がパルスレーザビームを出力する。レーザ光源10から出力されたパルスレーザビームのビームプロファイルが、均一化光学系11によって均一化される。均一化光学系11を通過したパルスレーザビームが、ダイクロイックミラー12に入射する。ダイクロイックミラー12は、レーザ光源10から出力されるパルスレーザビームの波長域の光を反射する。ダイクロイックミラー12で反射されたパルスレーザビームが、レンズ13で収束されて、アニール対象物30に入射する。アニール対象物30は、ステージ31に保持されている。アニール対象物30は、例えばドーパントイオンが注入されたシリコンウエハである。
ステージ31は、制御装置20から制御されて、アニール対象物30を面内方向に移動させる。アニール対象物30を移動させながら、パルスレーザビームを入射させることにより、アニール対象物30の表面の全域をアニールすることができる。
パルスレーザビームがアニール対象物30に入射すると、入射位置の表層部が加熱されることにより、ドーパントが活性化する。加熱された部分から熱放射光35が放射される。熱放射光35の一部は、レンズ13で収束される。ダイクロイックミラー12は、波長1μm以上の波長域の光を透過させる。ダイクロイックミラー12を透過した熱放射光35は、全反射ミラー14で反射され、光学フィルタ15及びレンズ16を透過して、赤外線検出器17に入射する。
光学フィルタ15としては、波長が1μmより短い波長域の光を透過させないロングパスフィルタまたはバンドパスフィルタが用いられる。アニール対象物30から赤外線検出器17までの経路に配置されているレンズ13、16等の光学素子を構成する光学ガラスは波長約3μm以上の光を吸収する性質を持つため、赤外線検出器17で検出可能な熱放射光の波長の上限は、約3μmである。従って、光学フィルタ15としてバンドパスフィルタを用いる場合には、長波長側のカットオフ波長を3μm以上とすることが好ましい。赤外線検出器17の前に光学フィルタ15を配置することにより、熱放射光のうち波長が1μmより短い成分は赤外線検出器17で検出されず、波長が1μmより長い成分の強度のみが、赤外線検出器17により検出される。
光学フィルタ15に代えて、1μmより短い波長の熱放射光を赤外線検出器17まで到達させない他の光学素子を配置してもよい。一例として、ダイクロイックミラー12が1μmより短い波長の光を反射する場合、ダイクロイックミラー12が、1μmより短い波長の熱放射光を赤外線検出器17まで到達させない光学素子としても機能する。
赤外線検出器17による熱放射光の検出結果が制御装置20に入力される。制御装置20は、赤外線検出器17からの検出結果を、アニール対象物30の面内の位置と関連付けて、熱放射光検出値23として記憶装置21に格納する。一例として、パルスレーザビームの1ショットごとに、熱放射光の強度の時間変化が得られる。記憶装置21に格納される検出結果は、例えば、パルスレーザビームの1ショットごとの熱放射光の強度のピーク値、または積分値である。
レンズ13及びレンズ16は、アニール対象物30の表面を、赤外線検出器17の受光面に結像させる。結像倍率は、例えば1倍である。赤外線検出器17の受光面は、直径約1mmの円形である。アニール対象物30の表面におけるパルスレーザビームのビームスポットは、例えば長さ約2.5mm、幅約0.25mmの長尺形状である。この場合、ビームスポットの幅方向の全域が、赤外線検出器17の受光面に収まる。長さ方向に関しては、ビームスポットの一部分のみが受光面に収まる。赤外線検出器17の受光面の位置を調整することにより、長さ方向に関して、ビームスポットの所望の位置からの熱放射光を受光することができる。例えば、長さ方向に関してビームスポットの中心からの熱放射光が受光面に入射する。
赤外線検出器17の受光面の大きさや結像倍率を変更することにより、ビームスポットの幅方向に関して全域を検出せず、一部分のみを検出することも可能である。ビームスポットの全域に対して、受光面で検出される領域の面積比を小さくすることは、赤外線検出器17から出力される信号強度の低下につながる。必要な信号強度に応じて、結像倍率や、赤外線検出器17の受光面の大きさを決定することが好ましい。
赤外線検出器17の検出結果が制御装置20に入力される。制御装置20の記憶装置21に、活性化率換算データ22が格納されている。活性化率換算データ22は、赤外線検出器17によって検出される熱放射光の強度と、アニール対象物30に注入されているドーパントの活性化率との対応関係を定義している。
制御装置20は、記憶装置21に格納されている熱放射光検出値23と、活性化率換算データ22とに基づいて、活性化率の推定値を求める。この推定値が、出力装置25に出力される。一例として、出力装置25は画像表示装置であり、アニール対象物30の面内における活性化率の分布が画像、グラフ、または数値で表示される。
活性化率換算データ22は、ドーパントの種類ごと、及びドーパントのイオン注入条件ごとに予め準備されている。制御装置20は、アニール対象物30に注入されているドーパントの種類、及びイオン注入条件に対応する活性化率換算データ22を参照して、活性化率の推定値を求める。
活性化率の推定値を求めるための赤外線検出器17の検出結果として、パルスレーザビームの1ショットごとに検出される熱放射光の強度のピーク値を採用することができる。その他に、1ショットごとに検出される熱放射光の強度の積分値を採用することも可能である。
1μmより長い波長域の光は、シリコンウエハを透過する。このため、波長が1μmより長い熱放射光は、アニール対象物30の深い領域からも外部に放射される。これに対し、波長が1μmより短い熱放射光は、アニール対象物30によって吸収されやすいため、深い領域で発生した波長1μmより短い熱放射光は、アニール対象物30の外部まで達しにくい。このため、1μmより短い波長の熱放射光の強度には、主に浅い領域の温度情報が反映される。これに対し、1μmより長い波長の熱放射光の強度には、浅い領域と深い領域との両方の温度情報が反映される。実施例においては、1μmより短い波長域の熱放射光が遮光され、1μmより長い波長域の熱放射光が、赤外線検出器17で検出される。このため、アニール対象物30の浅い領域のみならず、深い領域の温度情報を得ることも可能である。
アニール対象物30の深い領域の温度情報が、赤外線検出器17の検出結果に反映されるため、深い領域に注入されているドーパントの活性化率を推測することが可能である。
アニール対象物30の温度が上昇すると、エネルギバンドギャップが狭くなるため、1μmよりやや長い波長域の熱放射光もアニール対象物30を透過しにくくなる。このため、1μm近傍の波長域の熱放射光には、アニール対象物30の浅い領域の温度が大きく反映され、深い領域の温度は反映されにくくなる。全体として、1μmより長い波長域の熱放射光に、浅い領域の温度が相対的に大きく反映されることになる。
アニール対象物30の温度が上昇しても、熱放射光の強度に、深い領域の温度を十分反映させるために、光学フィルタ15によって、1.5μmより短い波長の熱放射光をカットすることが好ましく、2μmより短い波長の熱放射光をカットすることがより好ましい。
光学フィルタ15としてロングパスフィルタを用いる場合に、1.5μmより短い波長の熱放射光をカットするためには、カットオフ波長を1.5μm、またはそれよりも長くすればよい。光学フィルタ15としてバンドパスフィルタを用いる場合には、短波長側のカットオフ波長を1.5μm、またはそれよりも長くすればよい。2μmより短い波長の熱放射光をカットするためには、カットオフ波長を2μm、またはそれよりも長くすればよい。
ロングパスフィルタのカットオフ波長、またはバンドパスフィルタの短波長側のカットオフ波長を長くし過ぎると、熱放射光のほとんどの成分が、光学フィルタ15によってカットされてしまう。赤外線検出器17に入射する熱放射光の強度を保つために、カットオフ波長は2.5μm、またはそれよりも短くすることが好ましい。
バンドパスフィルタの長波長側のカットオフ波長は、3μm以上にすることが好ましい。約3μm以上の波長の熱放射光は、アニール対象物30から赤外線検出器17までの経路に配置されているレンズ13、16等の光学素子によって吸収されてしまう。従って、バンドパスフィルタの長波長側のカットオフ波長を3μmより長くすると、検出すべき波長域の熱放射光の透過率を高く維持することができる。言い換えると信号強度の低下を抑制することができる。
図2に、実施例によるレーザアニール装置を用いて製造されるIGBTの断面図を示す。IGBTは、n型のシリコン基板40の表面に、p型のベース領域41、n型のエミッタ領域42、ゲート電極43、ゲート絶縁膜44、エミッタ電極45が配置される。ゲート−エミッタ間の電圧で、電流のオンオフ制御を行うことができる。
シリコン基板40の反対側の面に、p型のコレクタ層46が形成されている。コレクタ層46より深い領域にn型のバッファ層47が形成されている。コレクタ層46及びバッファ層47は、それぞれ不純物として、例えばボロン及びリンをイオン注入により注入し、活性化アニールを行うことにより形成される。この活性化アニールに、図1に示したレーザアニール装置が用いられる。コレクタ電極48が、活性化アニールの後に、コレクタ層46の表面に形成される。
図3に、アニール対象物30にパルスレーザビームを1ショット入射したときのパルスレーザビームの波形、及び赤外線検出器17からの出力信号波形の測定結果を示す。横軸は経過時間を単位「μs」で表し、縦軸は信号強度を表す。実線aがパルスレーザビームの波形を示し、実線bが、赤外線検出器17からの出力信号波形を示す。赤外線検出器17の出力信号の強度は、アニール対象物30からの熱放射光の強度に対応する。
パルスレーザビームが立ち上がった直後は、アニール対象物30の温度の上昇が十分ではないため、熱放射光の強度が赤外線検出器17の検出限界以下である。パルスレーザビームが立ち上がってから約10μs経過した時点から、赤外線検出器17の出力信号強度が増加し始める。温度シミュレーションの結果から、このときのアニール対象物30の表面温度は約800℃であった。アニール対象物30の表面温度が800℃以上になると、熱放射光の強度を計測することが可能になる。なお、熱放射光の強度が計測可能になる表面温度は、赤外線検出器17の感度や、アニール対象物30から赤外線検出器17に達するまでの経路での熱放射光の減衰量に依存する。
パルスレーザビームが立ち下がった時点から、赤外線検出器17の出力信号強度が低下し始める。これは、アニール対象物30の温度が低下し始めたことを意味する。
レーザ光源10から出力されるパルスレーザビームのパルスエネルギ密度を最大定格値に設定した条件でアニールを行なった時に、赤外線検出器17の信号強度が飽和しないように、赤外線検出器17の受光面における熱放射光の強度を調整することが好ましい。この調整には、例えば反射型ニュートラルデンシティフィルタを用いることができる。
次に、活性化アニールを行って、熱放射光の強度と活性化率とを計測した評価実験の結果について説明する。アニール対象物30(図1)として、リンがイオン注入されたシリコンウエハを用いた。レーザ光源10として、発振波長808nmのレーザダイオードを用いた。アニール対象物30の表面におけるビームスポットは、長さ2.5mm、幅0.25mmの長尺形状である。このビームスポットを、幅方向にオーバラップ率67%で移動させて主走査を行い、その後長手方向にオーバラップ率50%で移動させて副走査を行う。主走査と副走査とを繰り返して、アニール対象物30の表面のほぼ全域のアニールを行った。
図4〜図7に、評価実験の結果を示す。図4及び図5は、熱放射光のピーク強度と、リンの活性化率との関係を示す。図6及び図7は、熱放射光の強度の積分値と、リンの活性化率との関係と示す。
図4及び図5の横軸は、熱放射光のピーク強度を、赤外線検出器17からの出力信号の単位「V」で表し、縦軸は、リンの活性化率を単位「%」で表す。図4及び図5の丸記号及び四角記号は、それぞれパルス幅20μs及び15μsの条件でアニールを行ったときの活性化率を示す。図4及び図5の評価実験で用いたアニール対象物30は、それぞれ加速エネルギ3MeV及び2MeVでリンがイオン注入されたシリコンウエハである。リンのドーズ量は、図4及び図5のいずれの評価実験においても、5×1012cm−2である。
加速エネルギが3MeVの条件でリンをイオン注入した場合、深さ約2μmで不純物濃度がピークを示し、深さ約4μmまで不純物濃度分布の裾野が延びる。加速エネルギが2MeVの条件でリンをイオン注入した場合、深さ1.6〜1.8μmで不純物濃度がピークを示し、深さ約3μmまで不純物濃度分布の裾野が延びる。
図4及び図5から、熱放射光のピーク強度が大きくなるに従って、活性化率が高くなっていることがわかる。このため、熱放射光のピーク強度と活性化率との対応関係を参照することにより、熱放射光のピーク強度から活性化率の推定値を求めることができる。本実施例においては、図1に示した活性化率換算データ22が、熱放射光のピーク強度と活性化率との対応関係を含む。この対応関係は、パルス幅、イオン注入の加速エネルギ、及びドーパントの種類ごとに規定される。活性化率換算データ22は、熱放射光のピーク強度から活性化率の推定値を算出する関数式で表してもよいし、数値テーブルで表してもよい。
本実施例では、制御装置20は、パルスレーザビームの1ショットごとに、熱放射光のピーク強度を検出する。このピーク強度と、活性化率換算データ22とに基づいて、活性化率の推定値を算出する。
図6及び図7の横軸は、熱放射光の強度の積分値を、赤外線検出器17からの出力信号強度の積分値の単位「μVs」で表し、縦軸は、リンの活性化率を単位「%」で表す。積分範囲は、パルスレーザビームの1ショットに相当する。図6及び図7の丸記号及び四角記号は、それぞれパルス幅20μs及び15μsの条件でアニールを行ったときの活性化率を示す。図6及び図7の評価実験で用いたアニール対象物30は、それぞれ加速エネルギ3MeV及び2MeVでリンがイオン注入されたシリコンウエハである。リンのドーズ量は、図6及び図7のいずれの評価実験においても、5×1012cm−2である。
図6及び図7から、熱放射光の強度の積分値が大きくなるに従って、活性化率が高くなっていることがわかる。このため、熱放射光の強度の積分値と活性化率との対応関係を参照することにより、熱放射光の強度の積分値から活性化率の推定値を求めることができる。本実施例の変形例においては、図1に示した活性化率換算データ22が、熱放射光の強度の積分値と活性化率との対応関係を含む。この対応関係は、パルス幅、イオン注入の加速エネルギ、及びドーパントの種類ごとに規定される。
本実施例の変形例では、制御装置20は、パルスレーザビームの1ショットごとに、熱放射光の強度の積分値を算出する。この積分値と、活性化率換算データ22とに基づいて、活性化率の推定値を算出する。
次に、図8及び図9を参照して、他の実施例について説明する。以下、図1〜図7に示した実施例との相違点について説明し、共通の構成について説明を省略する。図1〜図7に示した実施例では、パルスレーザビームのパルス幅が固定であった。図8及び図9に示した実施例では、熱放射光の強度に基づいて、パルス幅がパルスレーザビームのショットごとに調整される。
図8に、パルスレーザビームの1ショットの波形、及び赤外線検出器17からの出力信号の時間変化の一例を示す。赤外線検出器17からの出力信号の強度は、熱放射光の強度に対応するため、熱放射光の強度と言い換えることができる。
パルスレーザビームのレーザパルスc1、c2、c3を、それぞれ太い実線、細い実線、及び破線で表す。レーザパルスc1、c2、c3の立ち上がり時刻をt1で表す。レーザパルスc1、c2、c3がアニール対象物30に入射したときの熱放射光の強度d1、d2、d3の時間変化を、それぞれ太い実線、細い実線、及び破線で表す。
レーザパルスの強度が同一であっても、種々の要因によって温度の上昇の程度にばらつきが生じる。例えば、レーザパルスの入射開始時点で、既にアニール対象物30が予熱されている場合がある。一例として、レーザアニール時にレーザビームの走査が進むに従って、予熱が進む。アニール対象物30が予熱されている場合、熱放射光の強度d1は、時刻t1の直後から、アニール対象物30の温度の上昇に伴って徐々に強くなる。
アニール対象物30のレーザ入射面とは反対側に、金属パターンが形成されている場合がある。金属パターンが形成されている領域は、金属パターンが形成されていない領域よりも大きな熱容量を有する。このため、金属パターンが形成されている領域は、金属パターンが形成されていない領域より温度が上昇し難い。その結果、金属パターンが形成されている領域における熱放射光の強度d3は、金属パターンが形成されていない領域における熱放射光の強度d2よりも緩やかに上昇する。
制御装置20(図1)は、パルスレーザビームの入射を停止させる契機となる閾値Thを記憶している。制御装置20は、熱放射光の強度が閾値Thに達したことを検知すると、レーザ光源10の発振を停止させる。熱放射光の強度d1、d2、d3が閾値Thに達する時刻を、それぞれt2、t3、t4で表す。レーザパルスc1、c2、c3は、それぞれ時刻t2、t3、t4で立ち下がる。このため、時刻t2、t3、t4の後に、それぞれ熱放射光の強度d1、d2、d3が徐々に低下する。
図9に、本実施例によるレーザアニール装置を用いたアニール方法のフローチャートを示す。ステップSA1において、制御装置20(図1)がレーザ光源10に発振開始を指令する。これにより、パルスレーザビームのパルスが立ち上がる。ステップSA2において、発振が正常であるか否かを判定する。例えば、レーザ光源10のドライバ回路の動作、駆動電流の大きさ、アニール対象物30からの反射光の強度等を観測することにより発振の正常性を判定することができる。
発振の正常性が確認されなかった場合には、アニール処理を終了する。発振の正常性が確認された場合には、ステップSA3において、パルスの立ち上がり時点からの経過時間が、パルス幅の定格上限値に達したか否かを判定する。パルス幅の定格上限値は、アニール処理時のパルスの繰り返し周波数の設定値と、レーザダイオード及びドライバ回路の定格上限値とに基づいて決まる。
経過時間がパルス幅の定格上限値に達した場合、ステップSA5において発振を停止させる。経過時間がパルス幅の定格上限値に達していない場合には、ステップSA4において、熱放射光の強度が閾値Th(図8)に達したか否かを判定する。
熱放射光の強度が閾値Thに達した場合には、ステップSA5において発振を停止させる。熱放射光の強度が閾値Thに達していない場合には、ステップSA3に戻る。すなわち、パルスの立ち上がりからの経過時間がパルス幅の定格上限値に達した場合、または熱放射光の強度が閾値Thに達した場合に、発振を停止させる。
ステップSA5で発振を停止させた後、ステップSA6において、アニール対象物30の表面の全域へのパルスレーザビームを入射が完了したか否かを判定する。全域へのパルスレーザビームの入射が完了した場合には、アニール処理を終了する。全域へのパルスレーザビームの入射が完了していない場合には、ステップSA1に戻って、設定された繰り返し周波数で次の発振を開始させる。
次に、図8及び図9に示した実施例の優れた効果について説明する。アニール対象物30の予熱の程度、金属パターンの有無等の条件が異なる場合に、パルス幅一定でレーザアニールを行うと、これらの条件の相違によって熱放射光のピーク強度がばらついたデータが得られる。すなわち、アニール対象物30の面内の場所によって、活性化率にばらつきが生じている。
図8に示した実施例では、熱放射光のピーク強度が閾値に達した時点で、レーザパルスが立ち下がる。このため、熱放射光のピーク強度のばらつきを抑制することができる。その結果、活性化率のばらつきも抑制される。
次に、図10〜図12を参照して、さらに他の実施例について説明する。以下、図1〜図7に示した実施例との相違点について説明し、共通の構成については説明を省略する。
図10に、本実施例によるレーザアニール装置の概略図を示す。このレーザアニール装置は、第1のレーザ光源51、及び第2のレーザ光源61を有する。第1のレーザ光源51には、レーザダイオードが用いられる。第1のレーザ光源51は、例えば波長808nmのパルスレーザビームを出力する。第2のレーザ光源61は、固体レーザ発振器61A及び61Bで構成される。固体レーザ発振器61A及び61Bは、緑色域の波長を有するパルスレーザビームを出力する。固体レーザ発振器61A及び61Bには、例えば2次高調波を出力するNd:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザ等が用いられる。
第1のレーザ光源51から出力されたパルスレーザビーム、及び第2のレーザ光源61から出力されたパルスレーザビームが、伝搬光学系57を経由して、アニール対象物30に入射する。第1のレーザ光源51から出力されたパルスレーザビームと、第2のレーザ光源61から出力されたパルスレーザビームとは、アニール対象物30の表面の同一の領域に入射する。アニール対象物30はステージ31に保持されている。
次に、伝搬光学系57の構成及び作用について説明する。第1のレーザ光源51から出力されたパルスレーザビームが、アッテネータ52、ビームエキスパンダ53、ビームホモジナイザ54、ダイクロイックミラー55、及びコンデンサレンズ56を経由して、アニール対象物30に入射する。
一方の固体レーザ発振器61Aから出力されたパルスレーザビームが、アッテネータ62A及びビームエキスパンダ63Aを経由して、ビームスプリッタ65に入射する。他方の固体レーザ発振器61Bから出力されたパルスレーザビームが、アッテネータ62B、ビームエキスパンダ63B、及びミラー64を経由して、ビームスプリッタ65に入射する。2つの固体レーザ発振器61A、61Bから出力されたパルスレーザビームが、ビームスプリッタ65で合流し、共通の経路に沿って伝搬する。
ビームスプリッタ65で1本の経路に合流したパルスレーザビームは、ビームホモジナイザ66、ダイクロイックミラー67、ダイクロイックミラー55、及びコンデンサレンズ56を経由して、アニール対象物30に入射する。
ダイクロイックミラー55は、800nmの波長域の光を反射し、その他の波長域の光を透過させる。ダイクロイックミラー67は、緑色の波長域の光を反射し、その他の波長域の光を透過させる。制御装置20が、第1のレーザ光源51、第2のレーザ光源61、及びステージ31を制御する。
アニール対象物30からの熱放射光が、コンデンサレンズ56、ダイクロイックミラー55及び67を透過して、検出系70に入射する。さらに、検出系70から出力された測定用の光が、ダイクロイックミラー67、55を透過し、レンズ56で収束されてアニール対象物30に入射する。アニール対象物30からの反射光が、同一の経路を逆方向に辿って検出系70に入射する。
第1のレーザ光源51から出力されたパルスレーザビームは、主としてアニール対象物30の深い領域を加熱する。これにより、深い領域のドーパントが活性化する。
第2のレーザ光源61の2つの固体レーザ発振器61A、61Bから出力されるパルスレーザビームのパルス幅は、100ns程度である。すなわち、第1のレーザ光源51から出力されるパルスレーザビームのパルス幅の1/100より短い。また、固体レーザ発振器61A、61Bから出力されるパルスレーザビームのピーク強度は、第1のレーザ光源51から出力されるパルスレーザビームのピーク強度よりも十分大きい。第2のレーザ光源61から出力された短パルスかつ高強度のパルスレーザビームは、アニール対象物30の表層部を溶融させる。溶融した表層部が再結晶化するときに、ドーパントが活性化する。第2のレーザ光源61は、相対的に浅い領域のドーパントの活性化に用いられる。
図11に、検出系70の概略図を示す。全反射ミラー14、光学フィルタ15、レンズ16、及び赤外線検出器17の構成は、図1に示した実施例の構成と同一である。全反射ミラー14と光学フィルタ15との間に、ダイクロイックミラー71が配置されている。ダイクロイックミラー71は、1μm以上の波長域の光を透過させ、600nm以上1μm未満の波長域の光を反射する。
伝搬光学系57から検出系70に入射した熱放射光のうち、1μm未満の波長域の光は、ダイクロイックミラー71で反射され、次のダイクロイックミラー72に入射する。ダイクロイックミラー72は、860nm以上940nm以下の波長域の光を反射し、波長633nmの光を透過させる。ダイクロイックミラー72で反射した熱放射光は、レンズ73で収束された後、表面温度検出器74に入射する。表面温度検出器74には、例えばアバランシェフォトダイオードを用いることができる。
表面温度検出器74には、短パルスによる短時間の溶融を検出するために、高速応答性が求められる。表面温度検出器74にアバランシェフォトダイオードを用いることにより、十分な高速応答性を確保することができる。
測定用光源81が、測定用のレーザビームを出力する。測定用光源81には、例えばHeNeレーザ発振器を用いることができる。HeNeレーザ発振器の出力波長は約633nmである。測定用光源81から出力されたレーザビームが1/2波長板80を透過した後、ビームスプリッタ77で分岐される。
ビームスプリッタ77を直進したレーザビームは、参照光検出器82に入射する。ビームスプリッタ77で反射したレーザビームは、1/4波長板76、全反射ミラー75、ダイクロイックミラー72、71、及び全反射ミラー14を経由して、伝搬光学系57に入射する。
アニール対象物30(図1)で反射したレーザビームが、同一の経路を逆方向に辿り、ビームスプリッタ77に入射する。測定用のレーザビームは、往路と復路で1/4波長板76を2回通過しているため、反射レーザビームはビームスプリッタ77を直進する。その後、レンズ78で収束され、反射光検出器79に入射する。
赤外線検出器17、表面温度検出器74、反射光検出器79、及び参照光検出器82の検出結果が、制御装置20に入力される。制御装置20は、表面温度検出器74の検出結果から、アニール対象物30の溶融した表層部の温度を求める。さらに、制御装置20は、反射光検出器79及び参照光検出器82の検出結果から、アニール対象物30の表面の反射率を算出する。アニール対象物30の表層部が溶融すると、反射率が高くなるため、反射率の算出結果から、溶融時間を算出することができる。溶融していた時間に基づいて、溶融した部分の深さを算出することができる。なお、測定用の光の強度が一定である場合には、反射光検出器79の検出結果のみから、アニール対象物30が溶融しているか否かを判定することができる。
図12に、本実施例によるレーザアニール装置を用いたアニール方法のフローチャートを示す。ステップSB1において、アニール対象物30(図10)にパルスレーザビームの1周期分の照射を行う。「1周期分の照射」の具体的な態様は、アニールの目的によって異なる。例えば、「1周期分の照射」は、第1のレーザ光源51からのパルスレーザビームの1ショットの入射、第2のレーザ光源61からのパルスレーザビームの1ショットの入射、第1のレーザ光源51からのパルスレーザビーム及び第2のレーザ光源61からのパルスレーザビームの1ショットずつの入射等の態様が含まれる。
ステップSB2において、ステップSB1で行われた照射によってアニール対象物30の表層部が溶融したか否かを判定する。溶融したか否かは、反射光検出器79からの信号強度が、ある閾値を超え、かつ一定時間以上維持されていた場合に、溶融したと判定される。
アニール対象物30の表層部が溶融した場合には、ステップSB3において、表面温度検出器74からの検出結果、及び反射光検出器79と参照光検出器82(図11)とからの検出結果を、記憶装置21(図10)に格納する。アニール対象物30の表層部が溶融しなかった場合には、ステップSB4において、赤外線検出器17(図11)の検出結果を記憶装置21(図10)に格納する。
ステップSB3またはSB4の後、ステップSB5において、アニール対象物30の全域へのパルスレーザビームの入射が完了したか否かを判定する。全域へのパルスレーザビームの入射が完了した場合には、アニール処理を終了する。全域へのパルスレーザビームの入射が完了していない場合には、ステップSB1に戻り、設定されている繰り返し周波数で、次の1周期分の照射を行う。
図10〜図12に示した実施例によるレーザアニール装置は、第2のレーザ光源61により、相対的に浅い領域を溶融させることにより、浅い領域のドーパントを活性化させることができる。さらに、第1のレーザ光源51により、相対的に深い領域のドーパントを、非溶融状態で活性化させることができる。表層部を溶融させる条件でアニールを行う場合には、検出系70の検出結果により、溶融した部分の深さを推定することができる。表層部を溶融させない条件でアニールを行う場合には、検出系70の検出結果により、深い領域の活性化率を推定することができる。
表層部が溶融すると、深い領域からの熱放射光が溶融部分で反射または吸収されてしまう。このため、赤外線検出器17では、溶融した部分からのみの熱放射光が検出され、溶融部分より深い領域からの熱放射光が検出されない。その結果、赤外線検出器17の検出結果からは、深い領域の温度情報が得られない。すなわち、赤外線検出器17の検出結果からは、有意な情報を得ることが困難である。実施例においては、アニール対象物30の表層部が溶融した場合には、有意な情報を含まない赤外線検出器17の検出結果が、記憶装置21に格納されない。
逆に、アニール対象物30の表層部が溶融しなかった場合には、溶融深さを算出ための表面温度検出器74、反射光検出器79、及び参照光検出器82の検出結果が記憶装置21に格納されない。
上述のように、図10〜図12に示した実施例では、検出系70(図11)で検出されたデータのうち一部のデータのみが記憶装置21に格納される。すべてのデータを記憶装置21に格納する場合に比べて、データ量を削減することが可能である。パルスの繰り返し周波数が高くなり、かつ1周期あたりに発生するデータ量が多くなると、データ転送速度がボトルネックになり、すべてのデータを格納できない場合がある。図10〜図12に示した実施例においては、有意なデータのみを抽出して記憶装置21に格納するため、データ転送速度によるボトルネックを回避しやすくなる。
図12では、ステップSB4において、赤外線検出器17の検出結果のみを記憶装置21に格納したが、さらに、表面温度検出器74の検出結果を格納してもよい。これにより、相対的に深い領域までの温度情報と、相対的に浅い領域のみの温度情報との両方を保存することができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
10 レーザ光源
11 均一化光学系
12 ダイクロイックミラー
13 レンズ
14 全反射ミラー
15 光学フィルタ
16 レンズ
17 赤外線検出器
20 制御装置
21 記憶装置
22 活性化率換算データ
23 熱放射光検出値
25 出力装置
30 アニール対象物
31 ステージ
35 熱放射光
40 シリコン基板
41 ベース領域
42 エミッタ領域
43 ゲート電極
44 ゲート絶縁膜
45 エミッタ電極
46 コレクタ層
47 バッファ層
48 コレクタ電極
51 第1のレーザ光源
52 アッテネータ
53 ビームエキスパンダ
54 ビームホモジナイザ
55 ダイクロイックミラー
56 コンデンサレンズ
57 伝搬光学系
61 第2のレーザ光源
61A、61B 固体レーザ発振器
62A、62B アッテネータ
63A、63B ビームエキスパンダ
64 ミラー
65 ビームスプリッタ
66 ビームホモジナイザ
67 ダイクロイックミラー
70 検出系
71、72 ダイクロイックミラー
73 レンズ
74 表面温度検出器
75 全反射ミラー
76 1/4波長板
77 ビームスプリッタ
78 レンズ
79 反射光検出器
80 1/2波長板
81 測定用光源
82 参照光検出器

Claims (9)

  1. レーザビームを出力するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出力された前記レーザビームが入射する位置にアニール対象物を保持するステージと、
    前記ステージに保持されている前記アニール対象物からの熱放射光を検出する赤外線検出器と、
    前記アニール対象物から前記赤外線検出器までの前記熱放射光の経路に配置され、波長1μmより短い光を前記赤外線検出器に入射させない光学素子と
    を有するレーザアニール装置。
  2. さらに、前記赤外線検出器によって検出される前記熱放射光の強度と、前記アニール対象物に注入されているドーパントの活性化率との対応関係を定義する活性化率換算データが格納されている制御装置を有し、
    前記制御装置は、前記赤外線検出器の検出結果と、前記活性化率換算データとに基づいて、活性化率の推定値を求める請求項1に記載のレーザアニール装置。
  3. さらに、出力装置を有し、
    前記制御装置は、前記推定値を前記出力装置に出力する請求項2に記載のレーザアニール装置。
  4. 前記レーザ光源から出力される前記レーザビームはパルスレーザビームであり、
    前記赤外線検出器は、前記パルスレーザビームの1ショットごとに、前記アニール対象物からの前記熱放射光の強度を検出し、
    前記制御装置は、前記赤外線検出器で検出された前記熱放射光の強度のピーク値に基づいて、前記活性化率の推定値を求める請求項2または3に記載のレーザアニール装置。
  5. 前記レーザ光源から出力される前記レーザビームはパルスレーザビームであり、
    前記赤外線検出器は、前記パルスレーザビームの1ショットごとに、前記アニール対象物からの前記熱放射光の強度を検出し、
    前記制御装置は、前記赤外線検出器で検出された前記熱放射光の強度の積分値に基づいて、前記活性化率の推定値を求める請求項2または3に記載のレーザアニール装置。
  6. 前記レーザ光源から出力される前記レーザビームはパルスレーザビームであり、
    前記赤外線検出器は、前記パルスレーザビームの1ショットごとに、前記アニール対象物からの前記熱放射光の強度を検出し、
    前記制御装置は、
    前記パルスレーザビームの入射を停止させる契機となる閾値を記憶しており、
    前記熱放射光の強度が前記閾値を超えると、前記レーザ光源からの出力を停止させる請求項2または3に記載のレーザアニール装置。
  7. さらに、
    前記アニール対象物の表面からの前記熱放射光を検出する表面温度検出器と、
    前記アニール対象物に測定用の光を入射させる測定用光源と、
    前記測定用光源から出力された前記測定用の光の、前記アニール対象物からの反射光を検出する反射光検出器と
    を有し、
    前記制御装置は、
    前記レーザ光源から出力された前記パルスレーザビームの1周期ごとに、前記反射光検出器で検出された前記反射光の強度に基づいて、前記アニール対象物の表層部が溶融したか否かを判定する請求項4乃至6のいずれか1項に記載のレーザアニール装置。
  8. 前記制御装置は、
    前記アニール対象物の表層部が溶融しなかったと判定した場合には、前記赤外線検出器の検出結果を記憶し、
    前記アニール対象物の表層部が溶融したと判定した場合には、前記反射光の検出結果を記憶する請求項7に記載のレーザアニール装置。
  9. 前記制御装置は、前記アニール対象物の表層部が溶融したと判定した場合には、さらに、前記表面温度検出器の検出結果を記憶する請求項7または8に記載のレーザアニール装置。
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