JP2016217296A - 可変圧縮比内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】可変長コンロッドを具備する可変圧縮比内燃機関において、機械圧縮比を切替えるときの応答性を改善する。
【解決手段】可変圧縮比内燃機関1はシリンダ15とピストン5とコンロッド6とを具備し、コンロッドは、大径端部31a及び小径端部31bを有するコンロッド本体31と、偏心部材32とを具備し、偏心部材は、ピストンピン受容開口32dの軸線が偏心部材の回動軸線から偏心するように構成されると共に、一方の方向へ回動することでピストンをコンロッド本体に対して上昇させ且つ他方の方向へ回動することでピストンをコンロッド本体に対して下降させるように構成され、可変圧縮比内燃機関は、偏心部材の回動を制御する回動制御手段を更に具備し、回動制御手段は、偏心部材を回動させるときには機関回転数を基準回転数以上にし、基準回転数は、偏心部材を回動させないときのアイドル回転数よりも高い。
【選択図】図12

Description

本発明は、機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比内燃機関に関する。
従来から、内燃機関の機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関が知られている。このような可変圧縮比機構としては様々なものが提案されているが、そのうちの一つとして内燃機関で用いられるコンロッドの有効長さを変化させるものが挙げられる(例えば、特許文献1)。ここで、コンロッドの有効長さとは、クランクピンを受容するクランク受容開口の中心とピストンピンを受容するピストンピン受容開口の中心との間の距離を意味する。したがって、コンロッドの有効長さが長くなるとピストンが圧縮上死点にあるときの燃焼室容積が小さくなり、よって機械圧縮比が増大する。一方、コンロッドの有効長さが短くなるとピストンが圧縮上死点にあるときの燃焼室容積が大きくなり、よって機械圧縮比が低下する。
有効長さを変更可能な可変長コンロッドとしては、コンロッド本体の小径端部に、コンロッド本体に対して回動可能な偏心部材(偏心アームや偏心スリーブ)を設けたものが知られている(例えば、特許文献1)。偏心部材はピストンピンを受容するピストンピン受容開口を有し、このピストンピン受容開口は偏心部材の回動軸線に対して偏心して設けられる。このため、ピストンの往復動による慣性力がピストンピンに作用すると、偏心部材は回動する。
このような可変長コンロッドでは、偏心部材の回動位置を変更すると、これに伴ってコンロッドの有効長さを変化させることができる。具体的には、偏心部材は、一方の方向へ回動することでコンロッドの有効長さを長くする。この結果、ピストンはコンロッド本体に対して上昇し、機械圧縮比は低圧縮比から高圧縮比に切替えられる。一方、偏心部材は、他方の方向へ回動することでコンロッドの有効長さを短くする。この結果、ピストンはコンロッド本体に対して下降し、機械圧縮比は高圧縮比から低圧縮比に切替えられる。したがって、斯かる可変長コンロッドを具備する可変圧縮比内燃機関では、機械圧縮比を低圧縮比と高圧縮比との間で切替えることができる。
特開2011−196549号公報 特開平5−209585号公報 特開2012−229643号公報
しかしながら、ピストンの往復動による慣性力は、内燃機関の機関回転数の二乗に比例する。このため、内燃機関の低回転域では、十分な慣性力が得られず、機械圧縮比を切替えるときの応答性が悪化する。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、可変長コンロッドを具備する可変圧縮比内燃機関において、機械圧縮比を切替えるときの応答性を改善することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明では、機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比内燃機関であって、シリンダと、該シリンダ内で往復動するピストンと、ピストンピンを介して前記ピストンに連結されたコンロッドとを具備し、前記コンロッドは、クランクピンを受容するクランク受容開口が設けられた大径端部と、該大径端部の反対側の前記ピストン側に位置する小径端部とを有するコンロッド本体と、前記ピストンピンを受容するピストンピン受容開口を有すると共に前記小径端部に回動可能に取り付けられた偏心部材とを具備し、前記偏心部材は、前記ピストンピン受容開口の軸線が当該偏心部材の回動軸線から偏心するように構成されると共に、一方の方向へ回動することで前記ピストンを前記コンロッド本体に対して上昇させ且つ他方の方向へ回動することで前記ピストンを前記コンロッド本体に対して下降させるように構成され、当該可変圧縮比内燃機関は、前記偏心部材の回動を制御する回動制御手段を更に具備し、該回動制御手段は、前記偏心部材を回動させるときには機関回転数を基準回転数以上にし、該基準回転数は、前記偏心部材を回動させないときのアイドル回転数よりも高い、可変圧縮比内燃機関が提供される。
第2の発明では、第1の発明において、前記偏心部材は当該可変圧縮比内燃機関の始動前には前記他方の方向に回動された状態となっており、前記回動制御手段は、当該可変圧縮比内燃機関の始動直後に前記偏心部材を前記一方の方向へ回動させるときには、アイドル状態における機関回転数を前記基準回転数以上に上昇させる。
第3の発明では、第2の発明において、前記回動制御手段は、当該可変圧縮比内燃機関の始動前の状態に基づいて、前記偏心部材を前記一方の方向へ回動させることによって機械圧縮比を高めるとノッキングが発生すると予測された場合には、当該可変圧縮比内燃機関の始動直後に前記偏心部材を前記一方の方向へ回動させない。
第4の発明では、第1〜第3のいずれか一つの発明において、前記コンロッドは、前記コンロッド本体に設けられると共に作動油が供給される油圧シリンダと、該油圧シリンダ内で摺動する油圧ピストンとを更に具備し、該油圧ピストンは、前記偏心部材が前記一方の方向へ回動するときに前記油圧シリンダ内で上昇し、前記偏心部材が前記他方の方向へ回動するときに前記油圧シリンダ内で下降するように構成され、前記基準回転数は、前記作動油の油温が相対的に低い場合に該油温が相対的に高い場合に比べて高くされる。
第5の発明では、第1〜第4のいずれか一つの発明において、当該可変圧縮比内燃機関は、無段変速機を具備する車両に搭載され、前記回動制御手段は、前記車両の走行中に前記偏心部材を回動させるときには、機関回転数が前記基準回転数未満の場合、前記偏心部材を回動させるために、機関回転数を前記基準回転数以上に上昇させ、前記無段変速機は前記車両の速度を維持するように機関回転数の上昇に応じて変速せしめられる。
本発明によれば、可変長コンロッドを具備する可変圧縮比内燃機関において、機械圧縮比を切替えるときの応答性を改善することができる。
図1は、可変圧縮比内燃機関の概略的な側面断面図である。 図2は、本発明に係る可変長コンロッドを概略的に示す斜視図である。 図3は、本発明に係る可変長コンロッド及びピストンを概略的に示す断面側面図である。 図4は、コンロッド本体の小径端部近傍の概略的な分解斜視図である。 図5は、コンロッド本体の小径端部近傍の概略的な分解斜視図である。 図6は、本発明に係る可変長コンロッド及びピストンを概略的に示す断面側面図である。 図7は、流れ方向切換機構が設けられた領域を拡大したコンロッドの断面側面図である。 図8は、図7のVIII−VIII及びIX−IXに沿ったコンロッドの断面図である。 図9は、油圧供給源から切換ピンに油圧が供給されているときの流れ方向切換機構の動作を説明する概略図である。 図10は、油圧供給源から切換ピンに油圧が供給されていないときの流れ方向切換機構の動作を説明する概略図である。 図11は、内燃機関の始動直後に機械圧縮比の切替が要求された場合の要求機械圧縮比、機械圧縮比及び機関回転数のタイムチャートである。 図12は、始動時圧縮比切替処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図13は、車両走行中に機械圧縮比の切替が要求された場合の要求機械圧縮比、機械圧縮比及び機関回転数のタイムチャートである。 図14は、走行時圧縮比切替処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<第1実施形態>
最初に、図1〜図12を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
<可変圧縮比内燃機関>
図1は、本発明に係る可変圧縮比内燃機関の概略的な側面断面図を示す。
図1を参照すると、1は内燃機関を示している。内燃機関1は、クランクケース2、シリンダブロック3、シリンダヘッド4、ピストン5、可変長コンロッド6、燃焼室7、燃焼室7の頂面中央部に配置された点火プラグ8、吸気弁9、吸気カムシャフト10、吸気ポート11、排気弁12、排気カムシャフト13、排気ポート14を具備する。シリンダブロック3はシリンダ15を画成する。ピストン5はシリンダ15内で往復動する。また、内燃機関1は、さらに、吸気弁9の開弁時期及び閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構Aと、排気弁12の開弁時期及び閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構Bとを具備する。
可変長コンロッド6は、その小径端部においてピストンピン21を介してピストン5に連結されると共に、その大径端部においてクランクシャフトのクランクピン22に連結される。可変長コンロッド6は、後述するように、ピストンピン21の軸線からクランクピン22の軸線までの距離、すなわち有効長さを変更することができる。
可変長コンロッド6の有効長さが長くなると、クランクピン22からピストンピン21までの長さが長くなるため、図中に実線で示したようにピストン5が上死点にあるときの燃焼室7の容積が小さくなる。一方、可変長コンロッド6の有効長さが変化しても、ピストン5がシリンダ内を往復動するストローク長さは変化しない。したがって、このとき、内燃機関1における機械圧縮比が大きくなる。
一方、可変長コンロッド6の有効長さが短くなると、クランクピン22からピストンピン21までの長さが短くなるため、図中に破線で示したようにピストン5が上死点にあるときの燃焼室7内の容積が大きくなる。しかしながら、上述したように、ピストン5のストローク長さは一定である。したがって、このとき、内燃機関1における機械圧縮比が小さくなる。
<可変長コンロッドの構成>
図2は、本発明に係る可変長コンロッド6を概略的に示す斜視図であり、図3は、本発明に係る可変長コンロッド6を概略的に示す断面側面図である。図2及び図3に示したように、可変長コンロッド6は、コンロッド本体31と、コンロッド本体31に回動可能に取り付けられた偏心部材32と、コンロッド本体31に設けられた第1ピストン機構33及び第2ピストン機構34と、これら両ピストン機構33、34への作動油の流れの切換を行う流れ方向切換機構35とを具備する。
まず、コンロッド本体31について説明する。コンロッド本体31は、その一方の端部にクランクシャフトのクランクピン22を受容するクランク受容開口41を有し、他方の端部に後述する偏心部材32のスリーブを受容するスリーブ受容開口42を有する。クランク受容開口41はスリーブ受容開口42よりも大きいことから、クランク受容開口41が設けられている側(クランクシャフト側)に位置するコンロッド本体31の端部を大径端部31aと称し、スリーブ受容開口42が設けられている側(ピストン側)に位置するコンロッド本体31の端部を小径端部31bと称する。
なお、本明細書では、クランク受容開口41の中心軸線(すなわち、クランク受容開口41に受容されるクランクピン22の軸線)と、スリーブ受容開口42の中心軸線(すなわち、スリーブ受容開口42に受容されるスリーブの軸線)との間で延びる線X(図3)、すなわちコンロッド本体31の中央を通る線をコンロッド6の軸線と称す。また、コンロッド6の軸線Xに対して垂直であってクランク受容開口41の中心軸線に垂直な方向におけるコンロッドの長さをコンロッドの幅と称する。加えて、クランク受容開口41の中心軸線に平行な方向におけるコンロッドの長さをコンロッドの厚さと称する。
図2及び図3からわかるように、コンロッド本体31の幅は、大径端部31aと小径端部31bとの間の中間部分で最も細い。また、大径端部31aの幅は小径端部31bの幅よりも広い。一方、コンロッド本体31の厚さは、ピストン機構33、34が設けられている領域を除いてほぼ一定の厚さとされる。
次に、偏心部材32について説明する。図4及び図5は、コンロッド本体31の小径端部31b近傍の概略斜視図である。図4及び図5では、偏心部材32は、分解された状態で示されている。図2〜図5を参照すると、偏心部材32は、コンロッド本体31に形成されたスリーブ受容開口42内に受容される円筒状のスリーブ32aと、スリーブ32aからコンロッド本体31の幅方向において一方の方向に延びる一対の第1アーム32bと、スリーブ32aからコンロッド本体31の幅方向において他方の方向(上記一方の方向とは概して反対方向)に延びる一対の第2アーム32cとを具備する。スリーブ32aはスリーブ受容開口42内で回動可能であるため、偏心部材32はコンロッド本体31の小径端部31bにおいてコンロッド本体31に対して小径端部31bの周方向に回動可能に取り付けられることになる。偏心部材32の回動軸線はスリーブ受容開口42の中心軸線と一致する。
また、偏心部材32のスリーブ32aは、ピストンピン21を受容するためのピストンピン受容開口32dを有する。このピストンピン受容開口32dは円筒状に形成されている。円筒状のピストンピン受容開口32dは、その軸線がスリーブ32aの円筒状外形の中心軸線と平行ではあるが、同軸にはならないように形成される。したがって、ピストンピン受容開口32dの軸線は、スリーブ32aの円筒状外形の中心軸線、すなわち偏心部材32の回動軸線から偏心している。
このように、本実施形態では、スリーブ32aのピストンピン受容開口32dの中心軸線が偏心部材32の回動軸線から偏心している。このため、偏心部材32が回転すると、スリーブ受容開口42内でのピストンピン受容開口32dの位置が変化する。スリーブ受容開口42内においてピストンピン受容開口32dの位置が大径端部31a側にあるときには、コンロッドの有効長さが短くなる。逆に、スリーブ受容開口42内においてピストンピン受容開口32dの位置が大径端部31a側とは反対側、すなわち小径端部31b側にあるときには、コンロッドの有効長さが長くなる。したがって本実施形態によれば、偏心部材を回動させることによって、コンロッド6の有効長さが変化する。
次に、図3を参照して、第1ピストン機構33について説明する。第1ピストン機構33は、コンロッド本体31に形成された第1シリンダ33aと、第1シリンダ33a内で摺動する第1ピストン33bと、第1シリンダ33a内に供給される作動油をシールする第1オイルシール33cとを有する。第1シリンダ33aは、そのほとんど又はその全てがコンロッド6の軸線Xに対して第1アーム32b側に配置される。また、第1シリンダ33aは、小径端部31bに近づくほどコンロッド本体31の幅方向に突出するように軸線Xに対して或る程度の角度だけ傾斜して配置される。また、第1シリンダ33aは、第1ピストン連通油路51を介して流れ方向切換機構35と連通する。
第1ピストン33bは、第1連結部材45により偏心部材32の第1アーム32bに連結される。第1ピストン33bは、ピンによって第1連結部材45に回転可能に連結される。図5に示されるように、第1アーム32bは、スリーブ32aに結合されている側とは反対側の端部において、第1ピンによって第1連結部材45に回転可能に連結される。
第1オイルシール33cは、リング形状を有し、第1ピストン33bの下端部の周囲に取り付けられる。第1オイルシール33cは第1シリンダ33aの内面と接触し、第1オイルシール33cと第1シリンダ33aとの間には摩擦力が発生する。
次に、第2ピストン機構34について説明する。第2ピストン機構34は、コンロッド本体31に形成された第2シリンダ34aと、第2シリンダ34a内で摺動する第2ピストン34bと、第2シリンダ34a内に供給される作動油をシールする第2オイルシール34cとを有する。第2シリンダ34aは、そのほとんど又はその全てがコンロッド6の軸線Xに対して第2アーム32c側に配置される。また、第2シリンダ34aは、小径端部31bに近づくほどコンロッド本体31の幅方向に突出するように軸線Xに対して或る程度の角度だけ傾斜して配置される。また、第2シリンダ34aは、第2ピストン連通油路52を介して流れ方向切換機構35と連通する。
第2ピストン34bは、第2連結部材46により偏心部材32の第2アーム32cに連結される。第2ピストン34bは、ピンによって第2連結部材46に回転可能に連結される。図5に示されるように、第2アーム32cは、スリーブ32aに連結されている側とは反対側の端部において、第2ピンによって第2連結部材46に回転可能に連結される。
第2オイルシール34cは、リング形状を有し、第2ピストン34bの下端部の周囲に取り付けられる。第2オイルシール34cは第2シリンダ34aの内面と接触し、第2オイルシール34cと第2シリンダ34aとの間には摩擦力が発生する。
<可変長コンロッドの動作>
次に、図6を参照して、このように構成された偏心部材32、第1ピストン機構33及び第2ピストン機構34の動作について説明する。図6(A)は、第1ピストン機構33の第1シリンダ33a内に作動油が供給され且つ第2ピストン機構34の第2シリンダ34a内には作動油が供給されていない状態を示している。一方、図6(B)は、第1ピストン機構33の第1シリンダ33a内には作動油が供給されておらず且つ第2ピストン機構34の第2シリンダ34a内には作動油が供給されている状態を示している。
ここで、後述するように、流れ方向切換機構35は、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを禁止し且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを許可する第一状態と、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを許可し且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを禁止する第二状態との間で切換可能である。
流れ方向切換機構35が第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを禁止し且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを許可する第一状態にあると、図6(A)に示したように、第1シリンダ33a内には作動油が供給され、第2シリンダ34aから作動油が排出されることになる。このため、第1ピストン33bは上昇し、第1ピストン33bに連結された偏心部材32の第1アーム32bも上昇する。一方、第2ピストン34bは下降し、第2ピストン34bに連結された第2アーム32cも下降する。この結果、図6(A)に示した例では、偏心部材32が図中の矢印の方向に回動され、その結果、ピストンピン受容開口32dの位置が上昇する。したがって、クランク受容開口41の中心とピストンピン受容開口32dの中心との間の長さ、すなわちコンロッド6の有効長さが長くなり、図中のL1となる。すなわち、第1シリンダ33a内に作動油が供給され、第2シリンダ34aから作動油が排出されると、コンロッド6の有効長さが長くなる。
一方、流れ方向切換機構35が第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを許可し且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを禁止する第二状態にあると、図6(B)に示したように、第2シリンダ34a内には作動油が供給され、第1シリンダ33aから作動油が排出されることになる。このため、第2ピストン34bは上昇し、第2ピストン34bに連結された偏心部材32の第2アーム32cも上昇する。一方、第1ピストン33bは下降し、第1ピストン33bに連結された第1アーム32bも下降する。この結果、図6(B)に示した例では、偏心部材32が図中の矢印の方向(図6(A)の矢印とは反対方向)に回動され、その結果、ピストンピン受容開口32dの位置が下降する。したがって、クランク受容開口41の中心とピストンピン受容開口32dの中心との間の長さ、すなわちコンロッド6の有効長さは図中のL1よりも短いL2となる。すなわち、第2シリンダ34a内に作動油が供給され、第1シリンダ33aから作動油が排出されると、コンロッド6の有効長さが短くなる。
本実施形態に係るコンロッド6では、上述したように、流れ方向切換機構35を第一状態と第二状態との間で切り替えることによって、コンロッド6の有効長さをL1とL2との間で切り替えることができる。この結果、コンロッド6を用いた内燃機関1では、機械圧縮比を変更することができる。
ここで、流れ方向切換機構35が第一状態にあるときには、基本的には外部から作動油を供給することなく、以下に説明するように、第1ピストン33b及び第2ピストン34bが図6(A)に示した位置まで移動し、偏心部材32が図6(A)に示した位置まで回動する。内燃機関1のシリンダ15内でのピストン5の往復動による上向きの慣性力がピストンピン21に作用すると、第1ピストン33bが上昇すると共に、第2ピストン34bが下降する。このとき、第2シリンダ34aから作動油が排出されると共に、第1シリンダ33a内に作動油が供給され、第1ピストン33b及び第2ピストン34bが図6(A)に示した位置まで移動する。また、上向きの慣性力がピストンピン21に作用すると、偏心部材32が一方の方向(図6(A)中の矢印の方向)(以下、「高圧縮比方向」と称する)に図6(A)に示した位置まで回動する。この結果、コンロッド6の有効長さが長くなり、ピストン5がコンロッド本体31に対して上昇する。一方、内燃機関1のシリンダ15内でピストン5が往復動してピストンピン21に下向きの慣性力が作用したときや、燃焼室7内で混合気の燃焼が起きてピストンピン21に下向きの力が作用したときには、第1ピストン33bが下降しようとすると共に、偏心部材32が他方の方向(図6(B)中の矢印の方向)(以下、「低圧縮比方向」と称する)に回動しようとする。しかしながら、流れ方向切換機構35により第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れが禁止されているため、第1シリンダ33a内の作動油は流出せず、よって第1ピストン33b及び偏心部材32は移動しない。
一方、流れ方向切換機構35が第二状態にあるときにも、基本的には外部から作動油を供給することなく、以下に説明するように、偏心部材32が図6(B)に示した位置まで回動し、第1ピストン33b及び第2ピストン34bが図6(B)に示した位置まで移動する。内燃機関1のシリンダ15内でのピストン5の往復動による下向きの慣性力と、燃焼室7内での混合気の燃焼による下向きの爆発力とがピストンピン21に作用すると、第1ピストン33bが下降すると共に、第2ピストン34bが上昇する。このとき、第1シリンダ33aから作動油が排出されると共に、第2シリンダ34a内に作動油が供給され、第1ピストン33b及び第2ピストン34bが図6(B)に示した位置まで移動する。また、下向きの慣性力及び爆発力がピストンピン21に作用すると、偏心部材32が低圧縮比方向に図6(B)に示した位置まで回動する。この結果、コンロッド6の有効長さが短くなり、ピストン5はコンロッド本体31に対して下降する。一方、内燃機関1のシリンダ15内でピストン5が往復動してピストンピン21に上向きの慣性力が作用したときには、第2ピストン34bが下降しようとすると共に、偏心部材32が高圧縮比方向に回動しようとする。しかしながら、流れ方向切換機構35により第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れが禁止されているため、第2シリンダ34a内の作動油は流出せず、よって第2ピストン34b及び偏心部材32は移動しない。
したがって、内燃機関1では、機械圧縮比は、慣性力によって低圧縮比から高圧縮比に切替えられ、慣性力及び爆発力によって高圧縮比から低圧縮比に切替えられる。
<流れ方向切換機構の構成>
次に、図7、図8を参照して、流れ方向切換機構35の構成について説明する。図7は、流れ方向切換機構35が設けられた領域を拡大したコンロッドの断面側面図である。図8(A)は、図7のVIII−VIIIに沿ったコンロッドの断面図であり、図8(B)は、図7のIX−IXに沿ったコンロッドの断面図である。上述したように、流れ方向切換機構35は、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを禁止し且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを許可する第一状態と、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを許可し且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを禁止する第二状態との間で切換を行う機構である。
流れ方向切換機構35は、図7に示したように、二つの切換ピン61、62と一つの逆止弁63とを具備する。これら二つの切換ピン61、62及び逆止弁63は、コンロッド本体31の軸線X方向において、第1シリンダ33a及び第2シリンダ34aとクランク受容開口41との間に配置される。また、逆止弁63は、コンロッド本体31の軸線X方向において、二つの切換ピン61、62よりもクランク受容開口41側に配置される。
さらに、二つの切換ピン61、62は、コンロッド本体31の軸線Xに対して両側に設けられると共に逆止弁63は、軸線X上に設けられる。これにより、コンロッド本体31内に切換ピン61、62や逆止弁63を設けることによってコンロッド本体31の左右の重量バランスが低下することを抑制することができる。
二つの切換ピン61、62は、それぞれ円筒状のピン収容空間64、65内に収容される。本実施形態では、ピン収容空間64、65は、その軸線がクランク受容開口41の中心軸線と平行に延びるように形成される。切換ピン61、62は、ピン収容空間64、65内でピン収容空間64が延びる方向に摺動可能である。すなわち、切換ピン61、62は、その作動方向がクランク受容開口41の中心軸線に平行になるようにコンロッド本体31内に配置されている。
また、二つのピン収容空間64、65のうち第1切換ピン61を収容する第1ピン収容空間64は、図8(A)に示したように、コンロッド本体31の一方の側面に対して開いていると共にコンロッド本体31の他方の側面に対して閉じているピン収容穴として形成される。加えて、二つのピン収容空間64、65のうち第2切換ピン62を収容する第2ピン収容空間65は、図8(A)に示したように、コンロッド本体31の上記他方の側面に対して開いていると共に上記一方の側面に対して閉じているピン収容穴として形成される。
第1切換ピン61は、その周方向に延びる二つの円周溝61a、61bを有する。これら円周溝61a、61bは、第1切換ピン61内に形成された連通路61cによって互いに連通せしめられる。また、第1ピン収容空間64内には第1付勢バネ67が収容されており、この第1付勢バネ67によって第1切換ピン61はクランク受容開口41の中心軸線と平行な方向に付勢されている。特に、図8(A)に示した例では、第1切換ピン61は、第1ピン収容空間64の閉じた端部に向かって付勢されている。
同様に、第2切換ピン62も、その周方向に延びる二つの円周溝62a、62bを有する。これら円周溝62a、62bは、第2切換ピン62内に形成された連通路62cによって互いに連通せしめられる。また、第2ピン収容空間65内には第2付勢バネ68が収容されており、この第2付勢バネ68によって第2切換ピン62はクランク受容開口41の中心軸線と平行な方向に付勢されている。特に、図8(A)に示した例では、第2切換ピン62は、第2ピン収容空間65の閉じた端部に向かって付勢されている。この結果、第2切換ピン62は、第1切換ピン61とは逆向きに付勢されている。
加えて、第1切換ピン61と第2切換ピン62とは、クランク受容開口41の中心軸線と平行な方向において互いに逆向きに配置されている。加えて、第2切換ピン62は、第1切換ピン61とは逆向きに付勢されている。このため、本実施形態では、これら第1切換ピン及び第2切換ピン62に油圧が供給されたときのこれら第1切換ピン61と第2切換ピン62との作動方向は互いに逆向きとなる。
逆止弁63は、円筒状の逆止弁収容空間66内に収容される。本実施形態では、逆止弁収容空間66も、クランク受容開口41の中心軸線と平行に延びるように形成される。逆止弁63は、逆止弁収容空間66内で逆止弁収容空間66が延びる方向に運動可能である。したがって、逆止弁63は、その作動方向がクランク受容開口41の中心軸線に平行になるようにコンロッド本体31内に配置されている。また、逆止弁収容空間66は、コンロッド本体31の一方の側面に対して開いていると共にコンロッド本体31の他方の側面に対して閉じている逆止弁収容穴として形成される。
逆止弁63は一次側(図8(B)において上側)から二次側(図8(B)において下側)への流れを許可すると共に、二次側から一次側への流れを禁止するように構成される。
第1切換ピン61を収容する第1ピン収容空間64は、第1ピストン連通油路51を介して第1シリンダ33aに連通せしめられる。図8(A)に示したように、第1ピストン連通油路51は、コンロッド本体31の厚さ方向中央付近において、第1ピン収容空間64に連通せしめられる。また、第2切換ピン62を収容する第2ピン収容空間65は第2ピストン連通油路52を介して第2シリンダ34aと連通せしめられる。図8(A)に示したように、第2ピストン連通油路52も、コンロッド本体31の厚さ方向中央付近において、第2ピン収容空間65に連通せしめられる。
なお、第1ピストン連通油路51及び第2ピストン連通油路52は、クランク受容開口41からドリル等によって切削加工を行うことによって形成される。したがって、第1ピストン連通油路51及び第2ピストン連通油路52のクランク受容開口41側には、これらピストン連通油路51、52と同軸の第1延長油路51a及び第2延長油路52aが形成される。換言すると、第1ピストン連通油路51及び第2ピストン連通油路52は、その延長線上にクランク受容開口41が位置するように形成される。これら第1延長油路51a及び第2延長油路52aは、例えば、クランク受容開口41内に設けられるベアリングメタル71によって閉じられる。
第1切換ピン61を収容する第1ピン収容空間64は、二つの空間連通油路53、54を介して逆止弁収容空間66に連通せしめられる。このうち一方の第1空間連通油路53は、図8(A)に示したように、コンロッド本体31の厚さ方向において中央よりも一方の側面側(図8(B)において下側)において、第1ピン収容空間64及び逆止弁収容空間66の二次側に連通せしめられる。他方の第2空間連通油路54は、コンロッド本体31の厚さ方向において中央よりも他方の側面側(図8(B)において上側)において、第1ピン収容空間64及び逆止弁収容空間66の一次側に連通せしめられる。また、第1空間連通油路53及び第2空間連通油路54は、第1空間連通油路53と第1ピストン連通油路51との間のコンロッド本体厚さ方向の間隔及び第2空間連通油路54と第1ピストン連通油路51との間のコンロッド本体厚さ方向の間隔が、円周溝61a、61b間のコンロッド本体厚さ方向の間隔と等しくなるように配置される。
また、第2切換ピン62を収容する第2ピン収容空間65は、二つの空間連通油路55、56を介して逆止弁収容空間66に連通せしめられる。このうち一方の第3空間連通油路55は、図8(A)に示したように、コンロッド本体31の厚さ方向において中央よりも一方の側面側(図8(B)において下側)において、第1ピン収容空間64及び逆止弁収容空間66の二次側に連通せしめられる。他方の第4空間連通油路56は、コンロッド本体31の厚さ方向において中央よりも他方の側面側(図8(B)において上側)において、第1ピン収容空間64及び逆止弁収容空間66の一次側に連通せしめられる。また、第3空間連通油路55及び第4空間連通油路56は、第3空間連通油路55と第2ピストン連通油路52との間のコンロッド本体厚さ方向の間隔及び第4空間連通油路56と第2ピストン連通油路52との間のコンロッド本体厚さ方向の間隔が、円周溝62a、62b間のコンロッド本体厚さ方向の間隔と等しくなるように配置される。
これら空間連通油路53〜56は、クランク受容開口41からドリル等によって切削加工を行うことによって形成される。したがって、これら空間連通油路53〜56のクランク受容開口41側には、これら空間連通油路53〜56と同軸の延長油路53a〜56aが形成される。換言すると、空間連通油路53〜56は、それぞれ、その延長線上にクランク受容開口41が位置するように形成される。これら延長油路53a〜56aは、例えば、ベアリングメタル71によって閉じられる。
上述したように、延長油路51a〜56aは、いずれもベアリングメタル71によって閉じられる。このため、ベアリングメタル71を用いてコンロッド6をクランクピン22に組み付けるだけで、これら延長油路51a〜56aを閉じるための加工を別途することなくこれら延長油路51a〜56aを閉じることができる。
また、コンロッド本体31内には、第1切換ピン61に油圧を供給するための第1制御用油路57と、第2切換ピン62に油圧を供給するための第2制御用油路58とが形成される。第1制御用油路57は、第1付勢バネ67が設けられた端部とは反対側の端部において第1ピン収容空間64に連通せしめられる。第2制御用油路58は、第2付勢バネ68が設けられた端部とは反対側の端部において第2ピン収容空間65に連通せしめられる。これら制御用油路57、58は、クランク受容開口41に連通するように形成されると共に、クランクピン22内に形成された油路(図示せず)を介して外部の油圧供給源に連通される。
したがって、外部の油圧供給源から油圧が供給されていないときには、第1切換ピン61及び第2切換ピン62はそれぞれ第1付勢バネ67及び第2付勢バネ68に付勢されて、図8(A)に示したように、ピン収容空間64、65内の閉じられた端部側に位置することになる。一方、外部の油圧供給源から油圧が供給されているときには、第1切換ピン61及び第2切換ピン62はそれぞれ第1付勢バネ67及び第2付勢バネ68による付勢に抗して移動せしめられ、それぞれピン収容空間64、65内の開かれた端部側に位置することになる。
さらに、コンロッド本体31内には、逆止弁63が収容された逆止弁収容空間66のうち逆止弁63の一次側に作動油を補充するための補充用油路59が形成される。補充用油路59の一方の端部は、逆止弁63の一次側において逆止弁収容空間66に連通せしめられる。補充用油路59の他方の端部は、クランク受容開口41に連通せしめられる。また、ベアリングメタル71には、補充用油路59に合わせて貫通穴71aが形成されている。補充用油路59は、この貫通穴71a及びクランクピン22内に形成された油路(図示せず)を介して外部の作動油供給源に連通される。したがって、補充用油路59により、逆止弁63の一次側は、常時又はクランクシャフトの回転に合わせて定期的に作動油供給源に連通している。なお、本実施形態では、作動油供給源は、コンロッド6等に潤滑油を供給する潤滑油供給源とされる。
<流れ方向切換機構の動作>
次に、図9及び図10を参照して、流れ方向切換機構35の動作について説明する。図9は、油圧供給源75から切換ピン61、62に油圧が供給されているときの流れ方向切換機構35の動作を説明する概略図である。また、図10は、油圧供給源75から切換ピン61、62に油圧が供給されていないときの流れ方向切換機構35の動作を説明する概略図である。なお、図9及び図10では、第1切換ピン61及び第2切換ピン62に油圧を供給する油圧供給源75は別々に描かれているが、本実施形態では同一の油圧供給源から油圧が供給される。
図9に示したように、油圧供給源75から油圧が供給されているときには、切換ピン61、62は、それぞれ、付勢バネ67、68による付勢に抗して移動した第一位置に位置する。この結果、第1切換ピン61の連通路61cにより第1ピストン連通油路51と第1空間連通油路53とが連通せしめられ、第2切換ピン62の連通路62cにより第2ピストン連通油路52と第4空間連通油路56とが連通せしめられる。したがって、第1シリンダ33aが逆止弁63の二次側に接続され、第2シリンダ34aが逆止弁63の一次側に接続される。
ここで、逆止弁63は、第2空間連通油路54及び第4空間連通油路56が連通する一次側から第1空間連通油路53及び第3空間連通油路55が連通する二次側への作動油の流れは許可するが、その逆の流れは禁止するように構成される。したがって、図9に示した状態では、第4空間連通油路56から第1空間連通油路53へは作動油が流れるが、その逆には作動油が流れない。
この結果、図9に示した状態では、第2シリンダ34a内の作動油は、第2ピストン連通油路52、第4空間連通油路56、第1空間連通油路53、第1ピストン連通油路51の順に油路を通って第1シリンダ33aに供給されることができる。しかしながら、第1シリンダ33a内の作動油は、第2シリンダ34aに供給されることができない。したがって、油圧供給源75から油圧が供給されているときには、流れ方向切換機構35は、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを禁止し且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを許可する第一状態にあるといえる。この結果、上述したように、第1ピストン33bが上昇し、第2ピストン34bが下降するため、コンロッド6の有効長さが図6(A)にL1で示したように長くなる。
一方、図10に示したように、油圧供給源75から油圧が供給されていないときには、切換ピン61、62は、それぞれ、付勢バネ67、68によって付勢された第二位置に位置する。この結果、第1切換ピン61の連通路61cにより、第1ピストン機構33に連通する第1ピストン連通油路51と第2空間連通油路54とが連通せしめられる。加えて、第2切換ピン62の連通路62cにより、第2ピストン機構34に連通する第2ピストン連通油路52と第3空間連通油路55とが連通せしめられる。したがって、第1シリンダ33aが逆止弁63の一次側に接続され、第2シリンダ34aが逆止弁63の二次側に接続される。
上述した逆止弁63の作用により、図10に示した状態では、第1シリンダ33a内の作動油は、第1ピストン連通油路51、第2空間連通油路54、第3空間連通油路55、第2ピストン連通油路52の順に油路を通って第2シリンダ34aに供給されることができる。しかしながら、第2シリンダ34a内の作動油は、第1シリンダ33aに供給されることができない。したがって、油圧供給源75から油圧が供給されていないときには、流れ方向切換機構35は、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを許可し且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを禁止する第二状態にあるといえる。この結果、上述したように、第2ピストン34bが上昇し、第1ピストン33bが下降するため、コンロッド6の有効長さが図6(A)にL2で示したように短くなる。
また、本実施形態では、上述したように、作動油は第1ピストン機構33の第1シリンダ33aと第2ピストン機構34の第2シリンダ34aとの間を行き来する。このため、基本的には、第1ピストン機構33、第2ピストン機構34及び流れ方向切換機構35の外部から作動油を供給する必要はない。しかしながら、作動油は、これら機構33、34、35に設けられたオイルシール33c、34c等から外部に漏れる可能性があり、このように作動油の漏れが生じた場合には外部から補充することが必要になる。
本実施形態では、逆止弁63の一次側に補充用油路59が連通しており、これにより逆止弁63の一次側は常時又は定期的に作動油供給源76に連通する。したがって、作動油が機構33、34、35等から漏れた場合であっても、作動油を補充することができる。
さらに、本実施形態では、流れ方向切換機構35は、油圧供給源75から切換ピン61、62に油圧が供給されているときに第一状態となってコンロッド6の有効長さが長くなり、油圧供給源75から切換ピン61、62に油圧が供給されていないときに第二状態となってコンロッド6の有効長さが短くなるように構成される。これにより、例えば、油圧供給源75における故障等によって油圧の供給を行うことができなくなったときに、コンロッド6の有効長さを短くしたままにすることができ、よって機械圧縮比を低く維持することができるようになる。
ところで、機械圧縮比が高くされた場合、機械圧縮比が低くされた場合と比べて、ピストン5が上死点にあるときのピストン5の頂面と吸気弁9及び排気弁12との距離が短くなる。このため、油圧の供給を行うことができなくなったときに機械圧縮比が高く維持されると、ピストン5と吸気弁9又は排気弁12とが衝突するおそれがある。例えば、可変バルブタイミング機構Aを制御することによって吸気弁9の開弁時期が進角された場合、又は可変バルブタイミング機構Aを制御することによって吸気弁9の閉弁時期が遅角された場合にピストン5と吸気弁9とが衝突するおそれがある。しかしながら、本実施形態では、油圧の供給を行うことができなくなったときに機械圧縮比を低く維持することで、ピストン5と吸気弁9又は排気弁12との衝突を防止することができる。
また、機械圧縮比が高くされた状態で内燃機関1が停止されて、高温状態で内燃機関1が再始動される場合、機械圧縮比が高く維持されたままではノッキングが発生するおそれがある。しかしながら、本実施形態では、内燃機関1の停止時には、油圧が供給されないため、内燃機関1は、機械圧縮比が低くされた状態で再始動される。このため、本実施形態では、高温再始動時におけるノッキングの発生を抑制することができる。
<機械圧縮比切替時の応答性の問題点>
しかしながら、要求トルクが小さい低負荷域では、燃費を改善すべく、機械圧縮比を高くすることが望ましい。したがって、内燃機関1の再始動時において機械圧縮比を低圧縮比から高圧縮比に迅速に切替えることが要求される場合がある。また、アイドリング状態のような低回転域において機械圧縮比を低圧縮比から高圧縮比に迅速に切替えることが要求される場合もある。
しかしながら、上述したように、内燃機関1では、機械圧縮比は、慣性力によって低圧縮比から高圧縮比に切替えられ、慣性力及び爆発力によって高圧縮比から低圧縮比に切替えられる。慣性力は爆発力よりもはるかに小さい。このため、機械圧縮比を低圧縮比から高圧縮比に切替えるときに十分な応答性を得ることが困難である。また、慣性力は、内燃機関1の機関回転数の二乗に比例するため、内燃機関1の低回転域では、十分な慣性力が得られず、応答性がさらに悪化する。
<応答性改善手段>
そこで、本実施形態では、内燃機関1は、機械圧縮比を切替えるときの応答性を改善すべく、偏心部材32の回動を制御する回動制御手段を更に具備する。回動制御手段は、流れ方向切換機構35を制御することによって、偏心部材32を回動させるタイミング及び偏心部材32の回動方向、すなわち機械圧縮比を切替えるタイミング及び機械圧縮比の切替方向を制御することができる。また、回動制御手段は、内燃機関1の機関回転数を制御することによって、偏心部材32の回動速度、すなわち機械圧縮比の切替速度を制御することができる。具体的には、回動制御手段は、偏心部材32を回動させるときには機関回転数を基準回転数以上にする。なお、機関回転数は、例えば、内燃機関1の吸気通路に配置されたスロットル弁の開度等を制御することによって変更可能である。
基準回転数は、機械圧縮比を低圧縮比から高圧縮比に切替えることができる回転数、又は機械圧縮比を低圧縮比から高圧縮比に切替えるときに十分な応答性を確保できる回転数とされる。基準回転数は、例えば1550rpm〜2000rpm程度とされ、偏心部材32を回動させないときのアイドル回転数(以下、「通常のアイドル回転数」と称する。)、例えば1200rpm〜1500rpmよりも高くされる。
<内燃機関の始動直後における機械圧縮比の切替のタイムチャート>
以下、図11及び図12を参照して、斯かる制御について具体的に説明する。図11は、内燃機関1の始動直後に機械圧縮比MCRの切替が要求された場合の要求機械圧縮比DMCR、機械圧縮比MCR(実際の機械圧縮比)及び機関回転数NEのタイムチャートである。
図11の例では、時刻t0において、内燃機関1が搭載された車両のイグニッションがオンにされる。その後、時刻t1において、内燃機関1のクランキングが開始され、内燃機関1が始動される。時刻t1以前の内燃機関1の始動前には、機械圧縮比MCRは低圧縮比MCRlowになっている。したがって、内燃機関1の始動前には、偏心部材32は、低圧縮比方向に回動された状態となっている。内燃機関1のクランキングが開始された後、機関回転数NEは所定の回転数まで上昇する。
時刻t1においてクランキングが開始されると同時に、要求機械圧縮比DMCRが低圧縮比MClowから高圧縮比MChighへ切り替えられ、よって偏心部材32の高圧縮比方向への回動が要求される。これに伴って、時刻t1では、油圧供給源75から切換ピン61、62に油圧を供給することによって、流れ方向切換機構35が第2状態から第1状態にされる。このことによって第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れが許可される。このため、ピストンピン21に作用する上向きの慣性力が機関回転数NEの上昇によって所定の値よりも大きくなると、偏心部材32が高圧縮比方向に回動する。ただし、時刻t1〜t3では、機関回転数NEが低いため、偏心部材32は高圧縮比方向には回動しない。
その後、時刻t2において、燃焼室7における混合気の燃焼が開始され、これに伴って機関回転数NEが上昇する。このとき、目標機関回転数を通常のアイドル回転数NEnmlに設定すると、通常のアイドル回転数NEnmlが基準回転数NEbaseよりも低いことから、偏心部材32が回動しない。このため、アイドル状態における目標機関回転数が、通常のアイドル回転数NEnmlよりも高い切替回転数NEswitに設定される。この結果、機関回転数NEは時刻t2の後に上昇して時刻t4において切替回転数NEswitに到達する。
時刻t2において機関回転数NEの上昇が開始された後、時刻t3において、機関回転数NEが基準回転数NEbaseに到達すると、偏心部材32の回動、すなわち機械圧縮比MCRの切替が開始される。その後、時刻t5において、低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへの機械圧縮比MCRの切替が完了する。なお、流れ方向切換機構35は時刻t4に以前の時刻t1以外のタイミングにおいて第2状態から第1状態にされてもよい。
時刻t5において、機械圧縮比MCRの切替が完了すると、目標機関回転数が通常のアイドル回転数NEnmlに設定される。この結果、機関回転数NEは切替回転数NEswitから通常のアイドル回転数NEnmlに低下する。
本実施形態では、アイドル状態における目標機関回転数が通常のアイドル回転数NEnmlよりも高く設定されるため、内燃機関1の始動直後にピストンピン21に作用する上向きの慣性力が大きくなる。この結果、偏心部材32の回動速度が増大し、機械圧縮比MCRの切替時間が短縮される。したがって、本実施形態では、内燃機関1の始動直後に機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えるときの応答性が改善される。
<始動時圧縮比切替処理の制御ルーチン>
以下、図12のフローチャートを参照して、内燃機関1の始動直後に機械圧縮比MCRの切替が要求された場合の機械圧縮比MCRの切替制御について詳細に説明する。図12は、始動時圧縮比切替処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは、内燃機関1が始動されるときに実行される。内燃機関1の始動前には、機械圧縮比MCRは低圧縮比MCRlowになっている。したがって、内燃機関1の始動前には、偏心部材32は、低圧縮比方向に回動された状態となっている。
最初に、ステップS101において、機械圧縮比MCRの切替の要求、すなわち偏心部材32の回動の要求があるか否かが判定される。機械圧縮比MCRの切替の要求がないと判定された場合、ステップS105へと進む。ステップS105では、アイドル状態における目標機関回転数NEtが、通常のアイドル回転数NEnmlに設定される。通常のアイドル回転数NEnmlは例えば1200rpm〜1500rpm程度とされる。ステップS105の後、機械圧縮比MCRを切り替えることなく、本制御ルーチンは終了する。
内燃機関1の始動直後に機械圧縮比MCRの切替の要求がない場合とは、例えば、内燃機関1の始動直後に機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへ切替えるとノッキングが発生すると予測される場合である。ノッキングの発生の有無は、内燃機関1の始動前の状態、例えば外気温、内燃機関1の水温等に基づいて予測される。具体的には、内燃機関1の始動前において外気温又は内燃機関1の水温が予め定められたノッキング発生温度以上である場合には、内燃機関1の始動直後に機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへ切替えるとノッキングが発生すると予測される。したがって、本実施形態の回動制御手段は、内燃機関1の始動前の状態に基づいて、偏心部材32を高圧縮比方向へ回動させることによって機械圧縮比を高めるとノッキングが発生すると予測された場合には、内燃機関1の始動直後に偏心部材32を高圧縮比方向へ回動させない。
また、内燃機関1の始動直後に機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへ切替えるとピストン5と吸気弁9又は排気弁12とが衝突すると予測される場合にも、機械圧縮比MCRの切替は要求されない。衝突の有無は、内燃機関1の始動前の状態、例えば吸気弁9及び排気弁12の作用角、位相角(作用角の中心の角度)、バルブリフト量等に基づいて予測される。具体的には、内燃機関1の始動前において吸気弁9の作用角又はバルブリフト量が予め定められた基準値以上である場合には、機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへ切替えるとピストン5と吸気弁9とが衝突すると予測される。同様に、内燃機関1の始動前において排気弁12の作用角又はバルブリフト量が予め定められた基準値以上である場合には、機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへ切替えるとピストン5と排気弁12とが衝突すると予測される。
また、内燃機関1の始動前において吸気弁9の位相角と圧縮上死点又は排気上死点との間のクランク角度が予め定められた基準角度以下である場合には、機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへ切替えるとピストン5と吸気弁9とが衝突すると予測される。同様に、内燃機関1の始動前において排気弁12の位相角と圧縮上死点又は排気上死点との間のクランク角度が予め定められた基準角度以下である場合には、機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへ切替えるとピストン5と排気弁12とが衝突すると予測される。したがって、本実施形態の回動制御手段は、内燃機関1の始動前の状態に基づいて、偏心部材32を高圧縮比方向へ回動させることによって機械圧縮比を高めるとピストン5と吸気弁9又は排気弁12とが衝突すると予測された場合には、内燃機関1の始動直後に偏心部材32を高圧縮比方向へ回動させない。
一方、ステップS101において機械圧縮比MCRの切替の要求があると判定された場合、ステップS102へと進む。ステップS102では、油圧供給源75から切換ピン61、62に油圧を供給することによって、流れ方向切換機構35が第2状態から第1状態にされる。このことによって第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れが許可される。
次いで、ステップS103では、アイドル状態における目標機関回転数NEtが、通常のアイドル回転数NEnmlよりも高い切替回転数NEswitに設定される。
次いで、ステップS104では、機械圧縮比MCRが低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えられたか否かが判定される。この判定は、例えば、ギャップセンサ(図示せず)によって測定されたピストン5の頂面の高さに基づいて行われる。また、この判定は、燃焼圧センサ(図示せず)によって測定された燃焼室7内の燃焼圧に基づいて実行されてもよい。
ステップS104において、機械圧縮比MCRが低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えられていないと判定された場合、ステップS103へと戻る。したがって、目標機関回転数NEtは、機械圧縮比MCRが低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えられるまで切替回転数NEswitに設定される。このことによって、機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えるときの応答性を改善することができる。
ステップS104において、機械圧縮比MCRが低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えられたと判定された場合、ステップS105へと進む。ステップS105では、機械圧縮比MCRの切替が完了したため、アイドル状態の目標機関回転数NEtが通常のアイドル回転数NEnmlに設定される。この結果、機関回転数NEは切替回転数NEswitから通常のアイドル回転数NEnmlに低下する。このことによって、アイドル状態における機関回転数NEを上昇させたことによる燃費の悪化を抑制することができる。ステップS105の後、本制御ルーチンは終了する。
なお、内燃機関1は電子制御ユニット(ECU)を具備し、本制御ルーチンの全ての制御はECUによって行われる。
ところで、内燃機関1の油温が低い場合、油圧供給源75から切換ピン61、62に供給される油の粘性と、第1シリンダ33a及び第2シリンダ34aのいずれか一方に保持された作動油の粘性とが高くなる。この結果、ピストンピン21に作用する慣性力の大きさが同じ場合、内燃機関1の油温が低いほど、機械圧縮を低圧縮比から高圧縮比に切替えるときの応答性が悪化する。そこで、本実施形態では、基準回転数NEbaseは内燃機関1の油温、すなわち上記作動油の油温に基づいて設定される。具体的には、基準回転数NEbaseは、内燃機関1の油温が相対的に低い場合に油温が相対的に高い場合に比べて高くされる。言い換えれば、基準回転数NEbaseは、内燃機関1の油温が低くなるにつれてステップ状に又はリニアに高くされる。このことによって、基準回転数NEbaseを油温に応じた適切な回転数に設定することができ、油温に関わらず、機械圧縮比を低圧縮比から高圧縮比に切替えるときの応答性を改善することができる。
<第2実施形態>
次に、図13及び図14を参照して本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の内燃機関の構成及び制御は基本的に第1実施形態の内燃機関と同様であるため、以下の説明では、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
本発明の第2実施形態において、内燃機関1は、無段変速機を具備する車両に搭載され、回動制御手段は、車両の走行中に偏心部材32を回動させるときには、機関回転数が基準回転数未満の場合、機関回転数を基準回転数以上に上昇させる。このとき、無段変速機は車両の速度を維持するように機関回転数の上昇に応じて変速せしめられる。
基準回転数は、機械圧縮比を低圧縮比から高圧縮比に切替えることができる回転数、又は機械圧縮比を低圧縮比から高圧縮比に切替えるときに十分な応答性を確保できる回転数とされる。基準回転数は、例えば1550rpm〜2000rpm程度とされ、通常のアイドル回転数、例えば1200rpm〜1500rpmよりも高くされる。
<車両走行時における機械圧縮比の切替のタイムチャート>
以下、図13及び図14を参照して、斯かる制御について具体的に説明する。図13は、車両走行中に機械圧縮比MCRの切替が要求された場合の要求機械圧縮比DMCR、機械圧縮比MCR(実際の機械圧縮比)及び機関回転数NEのタイムチャートである。
図13の例では、時刻t1以前の車両走行時には、機械圧縮比MCRは低圧縮比MCRlowになっている。したがって、時刻t1以前の車両走行時には、偏心部材32は、低圧縮比方向に回動された状態となっている。
図13の例では、時刻t1において、機械圧縮比MCRの切替、すなわち偏心部材32の回動が要求され、流れ方向切換機構35が第2状態から第1状態にされる。このことによって第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れが許可される。
図13の例では、時刻t1において、機関回転数NEは予め定められた基準回転数NEbaseよりも低い。偏心部材32の回動が要求されたときの機関回転数NEが基準回転数NEbase未満であるため、目標機関回転数が、基準回転数NEbase以上の切替回転数NEswitに設定される。この結果、機関回転数NEは時刻t1の後に上昇して時刻t2において切替回転数NEswitに到達する。機関回転数を上昇させる間、車両の速度を維持すべく、機関回転数の上昇に応じて無段変速機の変速比を上昇させる。このことによって、機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへ切り替えるときに機関回転数を上昇させたとしても、走行中の車両の速度を維持することができる。
図13の例では、時刻t1の後、偏心部材32の回動、すなわち機械圧縮比MCRの切替が開始され、時刻t3において、低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへの機械圧縮比MCRの切替が完了する。なお、流れ方向切換機構35は時刻t1から時刻t2までの時刻t1以外のタイミングにおいて第2状態から第1状態にされてもよい。
時刻t3において、機械圧縮比MCRの切替が完了すると、目標機関回転数が切替前の機関回転数に設定される。この結果、機関回転数NEは切替回転数NEswitから切替前の機関回転数に低下する。機関回転数を低下させる間、車両の速度を維持すべく、機関回転数の低下に応じて無段変速機の変速比を低下させる。時刻t3の後、機関回転数NEは車両の運転状態に応じて制御される。
本実施形態では、偏心部材32を回動させるために、車両走行中の目標機関回転数が基準回転数NEbase以上の切替回転数NEswitに設定されるため、偏心部材32を回動させるときにピストンピン21に作用する上向きの慣性力が大きくなる。この結果、偏心部材32の回動速度が増大し、機械圧縮比MCRの切替時間が短縮される。したがって、本実施形態では、車両走行中に機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えるときの応答性が改善される。
<走行時圧縮比切替処理の制御ルーチン>
以下、図14のフローチャートを参照して、車両走行中に機械圧縮比MCRの切替が要求された場合の機械圧縮比MCRの切替制御について詳細に説明する。図14は、走行時圧縮比切替処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは、車両走行中に低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighへの機械圧縮比MCRの切替が要求されたときに実行される。したがって、本制御ルーチンの開始前には、機械圧縮比MCRは低圧縮比MCRlowになっており、偏心部材32は、低圧縮比方向に回動された状態となっている。
最初に、ステップS201において、油圧供給源75から切換ピン61、62に油圧を供給することによって、流れ方向切換機構35が第2状態から第1状態にされる。このことによって第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れが許可される。
次いで、ステップS202では、偏心部材32の回動が要求されたときの機関回転数NEが基準回転数NEbase未満であるか否かが判定される。偏心部材32の回動が要求されたときの機関回転数NEが基準回転数NEbase以上であると判定された場合、機械圧縮比の切替の応答性が確保されるため、機関回転数が変更されることなく、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS202において、偏心部材32の回動が要求されたときの機関回転数NEが基準回転数NEbase未満であると判定された場合、ステップS203へと進む。
ステップS203では、走行中の目標機関回転数NEtが、基準回転数NEbase以上である切替回転数NEswitに設定される。また、無段変速機が車両の速度を維持するように機関回転数の上昇に応じて変速せしめられる。
次いで、ステップS204では、機械圧縮比MCRが低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えられたか否かが判定される。この判定は、例えば、ギャップセンサ(図示せず)によって測定されたピストン5の頂面の高さに基づいて行われる。また、この判定は、燃焼圧センサ(図示せず)によって測定された燃焼室7内の燃焼圧に基づいて実行されてもよい。
ステップS204において、機械圧縮比MCRが低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えられていないと判定された場合、ステップS203へと戻る。したがって、目標機関回転数NEtは、機械圧縮比MCRが低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えられるまで切替回転数NEswitに設定される。このことによって、機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えるときの応答性を改善することができる。
ステップS204において、機械圧縮比MCRが低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えられたと判定された場合、ステップS205へと進む。ステップS205では、機械圧縮比MCRの切替が完了したため、目標機関回転数NEtが本制御ルーチンの開始前の機関回転数に設定される。この結果、機関回転数NEは切替回転数NEswitから本制御ルーチンの開始前の機関回転数に低下する。このことによって、車両走行中の機関回転数NEを上昇させたことによる燃費の悪化を抑制することができる。なお、機関回転数を低下させる間、車両の速度を維持すべく、機関回転数の低下に応じて無段変速機の変速比を低下させる。ステップS205の後、本制御ルーチンは終了する。
なお、内燃機関1は電子制御ユニット(ECU)を具備し、本制御ルーチンの全ての制御はECUによって行われる。
また、第2実施形態においても、基準回転数NEbaseは内燃機関1の油温に基づいて設定されてもよい。具体的には、基準回転数NEbaseは、内燃機関1の油温が相対的に低い場合に油温が相対的に高い場合に比べて高くされる。言い換えれば、基準回転数NEbaseは、内燃機関1の油温が低くなるにつれてステップ状に又はリニアに高くされる。このことによって、基準回転数NEbaseを油温に応じた適切な回転数に設定することができ、油温に関わらず、機械圧縮比MCRを低圧縮比MCRlowから高圧縮比MCRhighに切替えるときの応答性を改善することができる。
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。例えば、本発明の第1実施形態及び第2実施形態における機械圧縮比の切替制御は、機械圧縮比を高圧縮比から低圧縮比に切替えるときにも適用可能である。このことによって、機械圧縮比を高圧縮比から低圧縮比に切替えるときの応答性を改善することができる。
この場合、機械圧縮比の切替要求前には、機械圧縮比は高圧縮比になっており、偏心部材32は、高圧縮比方向に回動された状態となっている。また、機械圧縮比を高圧縮比から低圧縮比に切替えるときには、ピストンピンに作用する下向きの慣性力に加えて、混合気の燃焼によってピストンピンに作用する下向きの爆発力も偏心部材32の回動を補助する。このため、機械圧縮比を高圧縮比から低圧縮比に切替える制御における基準回転数は、機械圧縮比を低圧縮比から高圧縮比に切替える制御における基準回転数よりも低く設定されてもよい。
また、油圧ピストンが、偏心部材32が一方の方向へ回動するときに油圧シリンダ内で上昇し、偏心部材32が他方の方向へ回動するときに油圧シリンダ内で下降するように構成されていれば、ピストン機構の数は一つであってもよい。また、本発明の第1実施形態及び第2実施形態は組み合わせて実施可能である。
1 内燃機関
5 ピストン
6 コンロッド
15 シリンダ
21 ピストンピン
22 クランクピン
31 コンロッド本体
32 偏心部材
33 第1ピストン機構
34 第2ピストン機構
35 流れ方向切換機構

Claims (5)

  1. 機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比内燃機関であって、
    シリンダと、該シリンダ内で往復動するピストンと、ピストンピンを介して前記ピストンに連結されたコンロッドとを具備し、
    前記コンロッドは、
    クランクピンを受容するクランク受容開口が設けられた大径端部と、該大径端部の反対側の前記ピストン側に位置する小径端部とを有するコンロッド本体と、
    前記ピストンピンを受容するピストンピン受容開口を有すると共に前記小径端部に回動可能に取り付けられた偏心部材とを具備し、
    前記偏心部材は、前記ピストンピン受容開口の軸線が当該偏心部材の回動軸線から偏心するように構成されると共に、一方の方向へ回動することで前記ピストンを前記コンロッド本体に対して上昇させ且つ他方の方向へ回動することで前記ピストンを前記コンロッド本体に対して下降させるように構成され、
    当該可変圧縮比内燃機関は、前記偏心部材の回動を制御する回動制御手段を更に具備し、該回動制御手段は、前記偏心部材を回動させるときには機関回転数を基準回転数以上にし、該基準回転数は、前記偏心部材を回動させないときのアイドル回転数よりも高い、可変圧縮比内燃機関。
  2. 前記偏心部材は当該可変圧縮比内燃機関の始動前には前記他方の方向に回動された状態となっており、前記回動制御手段は、当該可変圧縮比内燃機関の始動直後に前記偏心部材を前記一方の方向へ回動させるときには、アイドル状態における機関回転数を前記基準回転数以上に上昇させる、請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関。
  3. 前記回動制御手段は、当該可変圧縮比内燃機関の始動前の状態に基づいて、前記偏心部材を前記一方の方向へ回動させることによって機械圧縮比を高めるとノッキングが発生すると予測された場合には、当該可変圧縮比内燃機関の始動直後に前記偏心部材を前記一方の方向へ回動させない、請求項2に記載の可変圧縮比内燃機関。
  4. 前記コンロッドは、前記コンロッド本体に設けられると共に作動油が供給される油圧シリンダと、該油圧シリンダ内で摺動する油圧ピストンとを更に具備し、該油圧ピストンは、前記偏心部材が前記一方の方向へ回動するときに前記油圧シリンダ内で上昇し、前記偏心部材が前記他方の方向へ回動するときに前記油圧シリンダ内で下降するように構成され、
    前記基準回転数は、前記作動油の油温が相対的に低い場合に該油温が相対的に高い場合に比べて高くされる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の可変圧縮比内燃機関。
  5. 当該可変圧縮比内燃機関は、無段変速機を具備する車両に搭載され、前記回動制御手段は、前記車両の走行中に前記偏心部材を回動させるときには、機関回転数が前記基準回転数未満の場合、機関回転数を前記基準回転数以上に上昇させ、前記無段変速機は前記車両の速度を維持するように機関回転数の上昇に応じて変速せしめられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の可変圧縮比内燃機関。
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