JP2016215861A - 車両用内装材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用内装材50は、シート1の上方に配置されたルーフライニング51と、ルーフライニング51における乗員Mの頭部に対応した位置に形成され、シート1のヘッドレスト4に内蔵されたエアバッグ袋体33が乗員Mの頭部よりも上方に向かって展開したときに、エアバッグ袋体33が接触する案内部60と、を備え、案内部60は、エアバッグ袋体33が乗員Mの頭部よりも上方から乗員Mの頭部よりも前方に向かって展開するように、エアバッグ袋体33を案内する。
【選択図】図2
Description
本発明によれば、エアバッグ袋体が乗員の頭部よりも上方に向かって展開したときに、エアバッグ袋体が接触する案内部を備え、案内部は、エアバッグ袋体を乗員の頭部よりも上方から乗員の頭部よりも前方に向かって展開するように案内するので、エアバッグ袋体を乗員の頭部とルーフライニングとの間を通して乗員の頭部よりも前方に展開させることができる。したがって、エアバッグ袋体を正確に展開させることができる車両用内装材とすることができる。
本発明によれば、案内部が後方から前方に向かうにしたがい下方に傾斜する案内面を有するため、案内部に向かって展開するエアバッグ袋体を案内面に接触させることで、乗員の頭部よりも上方において、エアバッグ袋体の展開方向を斜め下前方に向けることができる。これにより、乗員の頭部とルーフライニングとの間を通るエアバッグ袋体を、乗員の頭部より前方に確実に展開させることができる。したがって、エアバッグ袋体をより正確に展開させることができる。
本発明によれば、展開するエアバッグ袋体を案内部に接触させることで、案内部が上方に向かって変位するため、乗員の頭部とルーフライニングとの間の距離を大きく確保することができる。したがって、エアバッグ袋体を乗員の頭部とルーフライニングとの間をスムーズに通すことができる。したがって、エアバッグ袋体をより正確に展開させることができる。
本発明によれば、ルーフライニングには、案内部の周縁部に沿うように溝部が形成されているので、溝部においてルーフライニングを容易に屈曲させることができる。このため、案内部を上方に向かって変位させることができる。したがって、上方に向かって変位可能な案内部を容易に形成できる。
本発明によれば、案内部は、ルーフライニングにおける案内部以外の部分よりも剛性が低いため、上方に向かって変位可能な案内部を容易に形成できる。
本発明によれば、案内部よりも上方には、傾斜部材が配置されているため、案内部を上方に向かって変位させることで、案内部を傾斜部材に接触させることができる。このとき、傾斜部材が案内部に対向するとともに、後方から前方に向かうにしたがい下方に傾斜する傾斜面を有するので、案内部が傾斜部材に接触することにより、案内部は傾斜部材の傾斜面に沿うように後方から前方に向かうにしたがい下方に傾斜する。このため、案内部に接触するエアバッグ袋体の展開方向を斜め下前方に向けることができる。これにより、乗員の頭部とルーフライニングとの間を通るエアバッグ袋体を、乗員の頭部より前方に確実に展開させることができる。したがって、エアバッグ袋体をより正確に展開させることができる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の車両が備える車両用シートの側面図である。
図1に示すように、本実施形態の車両は、車室R内に乗員Mが着座する車両用シート1(以下、単に「シート1」という。)を備えている。シート1は、乗員Mの臀部を支持するシートクッション2と、シートクッション2の後端部に連結されて乗員Mの腰部および背部を支持するシートバック3と、乗員Mの首部および頭部を支持するヘッドレスト4と、を備えている。なお、以下の説明における前後上下左右の向きは、特に記載が無ければ車両における前後上下左右の向きと同一とし、図中矢印UPは上方、矢印FRは前方、矢印LHは左方をそれぞれ示している。また、本実施形態では、シート1として運転席側シートを例に挙げて説明するが、シート1は助手席側シートや後部座席側シートであってもよい。また、図1では、ハンドル等の図示を省略している。
図2に示すように、ヘッドレスト4には、乗員Mの頭部を拘束するエアバッグ装置30が内蔵されている。エアバッグ装置30は、衝撃入力時に高圧ガスを発生するインフレータ31と、ヘッドレスト4に内蔵され、インフレータ31からガスが供給されることで乗員Mの頭部を覆うように展開するエアバッグ袋体33と、を備えている。エアバッグ袋体33は、所定形状で折り畳まれた状態で、インフレータ31とともにリテーナ37に収容されている。
図3に示すように、ヘッドレスト4のシート表皮28における、リテーナ37の上部開口を臨む位置には、破断境界部29となる縫合糸による縫い目が左右方向に沿うように設けられている。破断境界部29は、エアバッグ装置30のエアバッグ袋体33の展開時に、エアバッグ袋体33の展開圧によって破断する。
ルーフライニング51は、例えば樹脂材料により形成された薄板の車室R側の面(下面)に、織物や不織布等を貼付することにより形成されている。
図4から図6は、第1実施形態の車両用内装材の説明図であり、シートの左右方向中心において左右方向に直交する面における車両の断面図である。なお、図4から図6では、シート1内におけるエアバッグ装置30の構造を簡略化して図示している。
図7は、第2実施形態の車両の説明図であり、シートの左右方向中心において左右方向に直交する面における車両の断面図である。図8は、第2実施形態のルーフライニングの平面図である。
図3に示す第1実施形態では、案内部60がルーフライニング51に凹み形成されていた。これに対して図7に示す第2実施形態では、案内部160がルーフライニング151に平坦かつ上方に向かって変位可能に形成されている点で、第1実施形態と異なっている。なお、図3に示す第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
ルーフライニング151は、平板状に形成されている。ルーフライニング151におけるシート1の上方には、エアバッグ袋体33が下方から接触することで、上方に向かって変位する案内部160が形成されている。具体的に、案内部160は、上下方向から見て矩形状に形成されている(図8参照)。案内部160は、ルーフライニング151における案内部160以外の部分よりも剛性が低くなるように、案内部160以外の部分よりも薄肉に形成されている。
図9および図10は、第2実施形態の車両用内装材の説明図であり、シートの左右方向中心において左右方向に直交する面における車両の断面図である。なお、図9および図10では、シート1内におけるエアバッグ装置30の構造を簡略化して図示している。
上方に向かって展開するエアバッグ袋体33の先端部は、案内部160に接触する。すると、図9に示すように、ルーフライニング151は、エアバッグ袋体33の展開圧により、溝部164において屈曲する。そして、案内部160は、局所的に剛性が低くなるように形成されているため、上方に向かって凹となるように湾曲する。このとき、ルーフライニング151における案内部160よりも前方に位置する部分は、後方に向かって引き寄せられる。また、ルーフライニング151における案内部160よりも後方に位置する部分は、前方に向かって引き寄せられる。
この構成によれば、展開するエアバッグ袋体33を案内部160に接触させることで、案内部160が上方に向かって変位するため、乗員Mの頭部とルーフライニング151との間の距離を大きく確保することができる。したがって、エアバッグ袋体33を乗員Mの頭部とルーフライニング151との間をスムーズに通すことができる。したがって、エアバッグ袋体33をより正確に展開させることができる。
例えば、上記各実施形態においては、ヘッドレスト4がシートバック3の上端部において一体に設けられているが、これに限定されず、ヘッドレストがシートバックとは別体で設けられてもよい。
4 ヘッドレスト
33 エアバッグ袋体
50,150 車両用内装材
51,151 ルーフライニング
60,160 案内部
61 案内面
157 傾斜部材
158 傾斜面
164 溝部
M 乗員
Claims (6)
- 乗員が着座する車両用シートの上方に配置されたルーフライニングと、
前記ルーフライニングにおける前記乗員の頭部に対応した位置に形成され、前記車両用シートのヘッドレストに内蔵されたエアバッグ袋体が前記乗員の頭部よりも上方に向かって展開したときに、前記エアバッグ袋体が接触する案内部と、
を備え、
前記案内部は、前記エアバッグ袋体が前記乗員の頭部よりも上方から前記乗員の頭部よりも前方に向かって展開するように、前記エアバッグ袋体を案内することを特徴とする車両用内装材。 - 前記案内部は、後方から前方に向かうにしたがい下方に傾斜する案内面を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用内装材。
- 前記案内部は、前記エアバッグ袋体が接触することで、上方に向かって変位可能に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用内装材。
- 前記ルーフライニングには、前記案内部の周縁部に沿うように溝部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用内装材。
- 前記案内部は、前記ルーフライニングにおける前記案内部以外の部分よりも剛性が低いことを特徴とする請求項3または4に記載の車両用内装材。
- 前記案内部よりも上方には、傾斜部材が配置され、
前記傾斜部材は、前記案内部に対向するとともに、後方から前方に向かうにしたがい下方に傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の車両用内装材。
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