JP2016211045A - 転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法 - Google Patents

転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016211045A
JP2016211045A JP2015096779A JP2015096779A JP2016211045A JP 2016211045 A JP2016211045 A JP 2016211045A JP 2015096779 A JP2015096779 A JP 2015096779A JP 2015096779 A JP2015096779 A JP 2015096779A JP 2016211045 A JP2016211045 A JP 2016211045A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten steel
converter
steel temperature
temperature
blowing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015096779A
Other languages
English (en)
Inventor
宏征 高木
Hiromasa Takagi
宏征 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2015096779A priority Critical patent/JP2016211045A/ja
Publication of JP2016211045A publication Critical patent/JP2016211045A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)

Abstract

【課題】出鋼待機中及び出鋼中の溶鋼から転炉炉体への抜熱量を正確に求めることにより適正な転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定する。
【解決手段】転炉で吹錬された溶鋼を二次精錬装置を経て連続鋳造機に供給するに当たり転炉吹錬終了時目標溶鋼温度をコンピュータシステム5で設定する。転炉炉体温度分布状態算出部7は、転炉の使用状況に応じた継続的な伝熱計算を行うことで転炉炉体厚さ方向温度分布状態を継続的に算出し、それを読込み、伝熱計算における転炉吹錬中の昇熱速度を設定して転炉吹錬中の転炉炉体温度分布を計算しながら伝熱計算により転炉終了時溶鋼温度を推定し、転炉吹錬終了から連続鋳造開始までの各プロセスにおける操業予定及び運搬予定を用いて伝熱計算により溶鋼温度を推定し、推定された連続鋳造開始時の溶鋼温度と必要溶鋼温度との差が溶鋼温度差許容範囲内であるときに転炉吹錬終了時溶鋼温度を転炉吹錬終了時目標溶鋼温度に設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、転炉で吹錬された溶鋼を二次精錬装置を経て連続鋳造機に供給する二次精錬プロセスで転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法に関し、例えば演算機能を有する計算機によって転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定するのに好適なものである。
高炉から出銑された溶銑に対し、脱炭や不純物の除去、成分の調整を行って溶鋼を取得する精錬工程は、製鋼の重要なプロセスである。このような製錬工程にあって、転炉で吹錬された溶鋼を二次精錬装置を経て連続鋳造機に供給する二次精錬プロセスでは、少なくとも連続鋳造機による鋳造開始時の溶鋼温度が連続鋳造機における鋳造開始時必要溶鋼温度以上である必要がある。しかしながら、転炉吹錬終了から二次精錬プロセスを経て連続鋳造に至る各プロセスで、溶鋼の温度を直接的且つ継続的に測定することは現実的に困難である。そこで、転炉吹錬終了時の溶鋼温度が重要となる。
従来の転炉吹錬終了制御方法では、予め鋼種別に設定された吹錬終了時溶鋼温度、吹錬終了時炭素濃度となるように、吹錬中のサブランスによる測定時点から吹錬終了までの酸素供給量・冷材投入量といった吹錬条件を示している。また、転炉吹錬終了以降の各プロセス及び運搬時の溶鋼温度変化については、オペレータが各プロセススケジュールからそれを推定し、オペレータの判断によって吹錬終了時溶鋼温度の目標値修正を行っているのが実情である。その際、出鋼時の溶鋼温度降下量のバラツキにより出鋼終了時の必要溶鋼温度に対して実際の溶鋼温度が低くなるのを避けるため、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を高温側に修正する場合があり、それは、即ち転炉吹錬原単位の増大に繋がる。
転炉吹錬終了時の溶鋼温度制御方法として、下記特許文献1では、転炉からの受鋼直前の取鍋温度を推定し、それを用いて出鋼温度降下量を予測し、並びに、各プロセス処理時間及び各プロセス間運搬時間の予測を行い、それらを連続鋳造開始時に必要とされる溶鋼温度に加算して転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を決定している。
特許第3146907号公報
しかしながら、特許文献1に記載される転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法では、転炉炉体耐火物内部及び鉄皮内部の温度勾配に伴う転炉炉体厚さ方向への温度分布の差異を表し切れていないため、転炉吹錬中の溶鋼温度変化や出鋼待機中及び出鋼中の溶鋼から転炉炉体への抜熱量に誤差が生じ、溶鋼温度の推定精度が低下するという問題がある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、転炉吹錬履歴といった転炉の使用状況に応じて転炉炉体の厚さ方向への温度分布状態を継続的な伝熱計算によって算出することで転炉吹錬中の溶鋼温度変化や出鋼待機中及び出鋼中の溶鋼から転炉炉体への抜熱量を正確に求めることができ、もって適正な転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定することが可能な転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の一態様によれば、転炉で吹錬された溶鋼を二次精錬装置を経て連続鋳造機に供給する二次精錬プロセスで、演算処理機能を有する計算機を用いて転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置であって、転炉の炉体厚さ方向への温度分布状態を当該転炉の使用状況に応じた継続的な伝熱計算によって算出する転炉炉体温度分布状態算出部と、転炉炉体温度分布状態算出部で算出された転炉炉体厚さ方向への温度分布状態を用いて転炉吹錬中の伝熱計算により転炉炉体厚さ方向への温度分布を計算しながら転炉吹錬終了時溶鋼温度を算出する転炉吹錬終了時溶鋼温度算出部と、転炉吹錬終了から連続鋳造開始までの各プロセスにおける操業予定及び運搬予定及び算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度及び計算された転炉炉体厚さ方向への温度分布を用いて伝熱計算により溶鋼温度を推定する溶鋼温度推定部と、溶鋼温度推定部で推定された連続鋳造開始時の溶鋼温度と前記連続鋳造機における鋳造開始時必要溶鋼温度との溶鋼温度差が溶鋼温度差許容範囲内であるときに算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度に予測に対する実際の溶鋼温度降下量のバラツキに応じた一定値の加算を行って転炉吹錬終了時目標溶鋼温度に設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定部とを備えた転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、転炉で吹錬された溶鋼を二次精錬装置を経て連続鋳造機に供給する二次精錬プロセスで、演算処理機能を有する計算機を用いて転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法であって、転炉の使用状況に応じた継続的な伝熱計算によって転炉炉体温度分布状態算出部で算出した転炉の炉体厚さ方向への温度分布状態を読込む転炉炉体温度分布状態読込みステップと、読込まれた転炉炉体厚さ方向への温度分布状態を用いて転炉吹錬中の伝熱計算により転炉炉体厚さ方向への温度分布を計算しながら転炉吹錬終了時溶鋼温度を算出する転炉吹錬終了時溶鋼温度算出ステップと、転炉吹錬終了から連続鋳造開始までの各プロセスにおける操業予定及び運搬予定及び算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度及び計算された転炉炉体厚さ方向への温度分布を用いて伝熱計算により溶鋼温度を推定する溶鋼温度推定ステップと、溶鋼温度推定部で推定された連続鋳造開始時の溶鋼温度と前記連続鋳造機における鋳造開始時必要溶鋼温度との溶鋼温度差が溶鋼温度差許容範囲内であるときに算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度に予測に対する実際の溶鋼温度降下量のバラツキに応じた一定値の加算を行って転炉吹錬終了時目標溶鋼温度に設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定ステップとを備えた転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法により転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定する転炉操業方法が提供される。
本発明によれば、転炉吹錬中の溶鋼温度変化、出鋼待機中及び出鋼中の溶鋼から転炉炉体への抜熱量を正確に求めることができ、これにより適正な転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定することができる。
本発明の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法が適用された転炉、二次精錬装置、連続鋳造機の一実施形態を示す概略構成図である。 図1のコンピュータシステム内に構築される転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置の概略構成図である。 図2の溶鋼温度推定部で行われる溶鋼温度推定の説明図である。 図1のコンピュータシステムで実行される転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定のための演算処理を示すフローチャートである。 図4の演算処理で行われる伝熱計算の説明図である。 図2の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置の作用の説明図である。 図2の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置の効果の説明図である。 従来の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法の効果の説明図である。
以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の実施形態に係る転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法について図面を参照しながら説明する。図1は、この実施形態の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法が適用された転炉1、二次精錬装置2、連続鋳造機3を示す概略構成図である。転炉1では、脱炭を主とする一次精錬(吹錬ともいう)を行い、温度や成分の測定後、一次精錬処理済みの溶鋼を取鍋4に出鋼する。取鍋4に出鋼された溶鋼は、温度や成分の測定後、二次精錬装置2に搬送される。二次精錬装置2では、例えば脱酸、脱ガス、成分調整などの二次精錬を行い、溶鋼は、取鍋4に収容したまま連続鋳造機3まで搬送され、連続鋳造に供される。これら一連の二次精錬プロセスは、高度な演算処理機能を有するコンピュータシステム(計算機)5によって監視され且つ制御される。
図2は、図1のコンピュータシステム5内に構築された転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置のブロック図である。前述のように、連続鋳造開始時には予め設定された溶鋼温度が必要であり、二次精錬プロセスにおける溶鋼温度変化量(降下量)が予測できれば、その予測値を鋳造開始時必要溶鋼温度に加算して転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を求めることができる。しかしながら、二次精錬プロセスにおける溶鋼温度変化量(降下量)の予測には、転炉吹錬終了時溶鋼温度が必要であり、即ち設定した転炉吹錬終了時溶鋼温度が鋳造開始時必要溶鋼温度を満たすかどうか繰り返し演算する必要がある。そこで、コンピュータシステム5を用いて繰り返し演算を行って転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定する。コンピュータシステム5は、周知のように演算処理を離散的に行うものであるが、高度な演算処理機能によって、複数の演算処理を極めて短時間に且つ高密度に実行することができるので、マクロ的には、複数の演算処理を同時に行うことができる。
この転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置では、転炉吹錬終了時の目標溶鋼温度を最終的に設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定部6の他に、転炉炉体温度分布状態算出部7が設けられている。この転炉炉体温度分布状態算出部7は、コンピュータシステム5内で監視している転炉使用状況情報部17から転炉使用状況情報を入手すると共に、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定部6内に設けられた溶鋼温度推定部8で推定される溶鋼温度を共有して、後述する継続的な伝熱計算により転炉1の炉体厚さ方向への温度分布状態を算出する。転炉1の炉体厚さ方向とは、転炉1の壁部や底部の厚さ方向を意味する。この転炉炉体温度分布状態算出部7は、算出(推定)する転炉1の炉体温度や溶鋼の温度を実際に測定される転炉炉体実測温度情報及び溶鋼実測温度情報に基づいて補正する。また、この転炉炉体温度分布状態算出部7は、転炉炉体温度分布の伝熱計算に用いる熱伝達係数や熱伝導率などのパラメータを転炉炉体実測温度情報及び溶鋼実測温度情報に基づいて調整するパラメータ調整部7aを備えている。
一方、溶鋼温度推定部8は、転炉吹錬終了から出鋼前における転炉内の溶鋼温度の降下量を算出する出鋼前溶鋼温度降下量算出部9、出鋼中における溶鋼温度の降下量を算出する出鋼中溶鋼温度降下量算出部10、転炉吹錬における溶鋼内投入合金鉄及び投入副原料との熱収支による溶鋼温度変化量を算出する溶鋼内投入合金鉄及び投入副原料との熱収支溶鋼温度変化量算出部11、出鋼後から二次精錬までの溶鋼温度の降下量を算出する出鋼後・二次精錬前溶鋼温度降下量算出部12、二次精錬中における溶鋼温度の降下量を算出する二次精錬中溶鋼温度降下量算出部13、二次精錬における溶鋼内装入物との熱収支による溶鋼温度の変化量を算出する溶鋼内装入物との熱収支溶鋼温度変化量算出部14、二次精錬における吹き込み酸素との反応による溶鋼温度の変化量を算出する吹き込み酸素との反応溶鋼温度変化量算出部15、二次精錬後から鋳造開始までの溶鋼温度の降下量を算出する二次精錬後溶鋼温度降下量算出部16を備えて構成される。
これらの溶鋼温度降下量又は変化量の算出には、何れも転炉吹錬終了から連続鋳造開始までの各プロセスにおける操業予定及び運搬予定、特に操業予定時刻(操業開始時刻、操業終了時刻、操業時間)や運搬予定時刻(各プロセス到着時刻、各プロセス出発時刻、各プロセス間移動時間)などを用いる。このうち、溶鋼内投入合金鉄及び投入副原料との熱収支溶鋼温度変化量ΔTa1、溶鋼内装入物との熱収支溶鋼温度変化量ΔTa2、吹き込み酸素との反応溶鋼温度変化量ΔToについては、前述した特許文献1にも記載されているので、詳細な説明を省略する。
出鋼前溶鋼温度降下量算出部9で算出される出鋼前溶鋼温度降下量には、出鋼前の転炉内における出鋼待機中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTctが挙げられ、溶鋼と転炉炉体の熱伝達係数、転炉炉体厚さ方向への熱伝導率、転炉炉体と大気の熱伝達係数などを用い、出鋼待機時間に応じた溶鋼温度の降下量を算出する。また、この実施形態の出鋼前溶鋼温度降下量算出部9は、転炉炉体温度分布状態算出部7のパラメータ調整部7aと同様に、溶鋼と転炉炉体の熱伝達係数、転炉炉体厚さ方向への熱伝導率、転炉炉体と大気の熱伝達係数などのパラメータを調整するパラメータ調整部9aを有する。
出鋼中溶鋼温度降下量算出部10で算出される出鋼中溶鋼温度降下量には、出鋼中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTtが挙げられ、溶鋼と転炉炉体の熱伝達係数、転炉炉体厚さ方向への熱伝導率、転炉炉体と大気の熱伝達係数、溶鋼と取鍋の熱伝達係数、取鍋厚さ方向への熱伝導率、取鍋と大気の熱伝達係数などを用い、出鋼に見込まれる出鋼予定所要時間に応じた溶鋼温度の降下量を算出する。また、この実施形態では、転炉炉体厚さ方向への温度分布状態を用いて、出鋼中に変化する転炉内の溶鋼の量に応じて伝熱計算を行い、溶鋼温度の降下量を算出する。また、この実施形態の出鋼中溶鋼温度降下量算出部10は、転炉炉体温度分布状態算出部7のパラメータ調整部7aと同様に、溶鋼と転炉炉体の熱伝達係数、転炉炉体厚さ方向への熱伝導率、転炉炉体と大気の熱伝達係数などのパラメータを調整するパラメータ調整部10aを有する。
出鋼後・二次精錬前溶鋼温度降下量算出部12で算出される出鋼後・二次精錬前溶鋼温度降下量には、出鋼終了後溶鋼温度・成分測定までの待機中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTtlや出鋼終了から二次精錬装置間の搬送中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTlrが挙げられ、溶鋼と取鍋の熱伝達係数、取鍋厚さ方向への熱伝導率、取鍋と大気の熱伝達係数などを用い、温度・成分測定までの待機予定時間や搬送予定所要時間に応じた溶鋼温度の降下量を伝熱計算により算出する。二次精錬中溶鋼温度降下量算出部13で算出される二次精錬中溶鋼温度降下量には、二次精錬中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTrが挙げられ、溶鋼と取鍋の熱伝達係数、取鍋厚さ方向への熱伝導率、取鍋と大気の熱伝達係数などを用い、二次精錬に見込まれる二次精錬予定所要時間に応じた溶鋼温度の降下量を伝熱計算により算出する。二次精錬後溶鋼温度降下量算出部16で算出される二次精錬後溶鋼温度降下量には、二次精錬装置から連続鋳造機間の搬送中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTrcが挙げられ、溶鋼と取鍋の熱伝達係数、取鍋厚さ方向への熱伝導率、取鍋と大気の熱伝達係数などを用い、二次精錬−連続鋳造間の搬送予定所要時間に応じた溶鋼温度の降下量を伝熱計算により算出する。
図3は、図2の溶鋼温度推定部8で行われる溶鋼温度推定の説明図である。例えば、転炉吹錬終了後の溶鋼温度が図3のように変化する場合、連続鋳造開始時の必要溶鋼温度T1は予め決まっているので、出鋼前の転炉内における出鋼待機中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTct、出鋼中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTt、溶鋼内投入合金鉄及び投入副原料との熱収支溶鋼温度変化量ΔTa1、出鋼終了後溶鋼温度・成分測定までの待機中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTtl、出鋼終了から二次精錬装置間の搬送中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTlr、二次精錬中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTr、溶鋼内装入物との熱収支溶鋼温度変化量ΔTa2、吹き込み酸素との反応溶鋼温度変化量ΔTo、二次精錬装置から連続鋳造機間の搬送中の抜熱による溶鋼温度降下量ΔTrcが分かれば、それらを連続鋳造開始時必要溶鋼温度T1に加算することで転炉吹錬終了時目標溶鋼温度T0を得ることができる。しかしながら、前述のように、各プロセスにおける溶鋼温度降下量(変化量)は、始めに転炉吹錬終了時溶鋼温度が与えられないと算出することができない。そこで、コンピュータシステムによって転炉吹錬終了時溶鋼温度を適宜に設定しながら各プロセスにおける溶鋼温度降下量(変化量)を求め、それらを減じて得られた連続鋳造開始時溶鋼温度が連続鋳造開始時必要溶鋼温度を満たしているかどうかを繰り返し演算する。
図4は、コンピュータシステム5で実行される転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定のための演算処理を示すフローチャートである。即ち、この演算処理が、図2の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定部6を構成する。この演算処理は、例えばオペレータによる転炉吹錬終了時目標温度設定指令入力で実行され、まずステップS1で、転炉炉体温度分布状態算出部7で算出されている転炉炉体温度分布の初期条件及び各プロセス(工程)条件などを読込む。ここでは、転炉炉体温度分布状態算出部7で継続的に算出されている転炉炉体厚さ方向への温度分布を読込んで伝熱計算における転炉炉体温度分布の初期条件として設定し、次いで、伝熱計算における溶鋼温度の初期条件として転炉吹錬終了時溶鋼温度を設定し、伝熱計算に必要な予定される各プロセスの所要(処理、待機)時間及び搬送時間を読込む。
次にステップS2に移行して、転炉吹錬開始から転炉吹錬終了を経て連続鋳造開始に至るまでの伝熱計算の初期条件として、転炉吹錬中の溶鋼の昇熱速度(一定速度)を仮に設定する。
次にステップS3に移行して、ステップS1で読込んだ転炉炉体厚さ方向への温度分布及びステップS2で設定された昇熱速度を用いて転炉吹錬中の伝熱計算を実行し、転炉炉体厚さ方向の温度分布(の変化)を計算しながら、図3で説明した転炉吹錬終了時溶鋼温度を算出する。なお、このステップで計算された転炉炉体厚さ方向への温度分布は転炉炉体温度分布状態算出部7で算出され続けている転炉炉体厚さ方向への温度分布に反映される。
次にステップS4に移行して、ステップS3で計算された転炉炉体厚さ方向への温度分布も用いて、図2で説明した転炉吹錬終了から連続鋳造開始までの伝熱計算を実行することで溶鋼温度を推定して連続鋳造開始時溶鋼温度を算出する。
次にステップS5に移行して、ステップS4で算出された連続鋳造開始時溶鋼温度と連続鋳造開始時必要溶鋼温度との溶鋼温度差を算出する。
次にステップS6に移行して、ステップS5で算出された溶鋼温度差と予め設定された許容溶鋼温度差との比較を行う。
次にステップS7に移行して、ステップS5で算出された溶鋼温度差が予め設定された許容範囲内であるか否かを判定し、溶鋼温度差が許容範囲内である場合にはステップS8に移行し、そうでない場合、即ち溶鋼温度差が許容範囲外である場合にはステップS2に移行する。ステップS2に移行する場合には、ステップS2で設定する溶鋼昇熱速度を溶鋼温度差に応じて修正する。この場合、連続鋳造開始時溶鋼温度が連続鋳造開始時必要溶鋼温度より小さい場合には、転炉吹錬中の溶鋼昇熱速度を溶鋼温度差に応じて上方修正し、連続鋳造開始時溶鋼温度が連続鋳造開始時必要溶鋼温度より大きい場合には、転炉吹錬中の溶鋼昇熱速度を溶鋼温度差に応じて下方修正する。
ステップS8では、最新の転炉吹錬終了時溶鋼温度に、予測に対する実際の溶鋼温度降下量のバラツキの大きさに比例する一定値の加算を行い、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度として設定する。具体的には、使用する二次精錬設備が同一である実際の溶鋼温度降下量を、別途保存された過去の実績データから抽出し、抽出したデータに基づき、例えば標準偏差(σ)をバラツキとする。その上で、3σなどを上述の一定値として、計算された転炉吹錬終了時溶鋼温度に加算する値とすることができる。ここでどの程度加算値を与えるかは設備状況(取鍋、二次精錬設備の使用状況や老朽度など)によってリスクを見る範囲を考慮して決定する。
次にステップS9に移行して、一連の演算処理の結果を出力してから復帰する。演算処理の結果としては、例えば実操業上の目安として、出鋼終了時必要溶鋼温度や二次精錬終了時必要溶鋼温度などを出力するようにしてもよい。
この実施形態では、転炉炉体温度分布状態算出部7が、溶鋼の実測温度や転炉炉体内壁表面の実測温度を用いて、転炉炉体厚さ方向への温度分布状態を継続的な伝熱計算によって算出(推定)し続け、この転炉炉体温度分布状態を用いて転炉吹錬終了時溶鋼温度を算出すると共に溶鋼温度を推定する。その際、過去の出鋼時の転炉炉体内溶鋼温度変化や溶鋼が装入されていた時間、空の転炉の待機時間などを反映する。例えば、転炉炉体の内壁表面温度だけでなく、転炉炉体壁部内部の温度分布を考慮することができれば、吹錬開始から出鋼までの転炉炉体の蓄熱量をより正確に推定でき、転炉吹錬中の溶鋼温度変化や、出鋼待機中及び出鋼中の溶鋼温度降下量を適正に算出(推定)することが可能になる。この実施例では、転炉炉体を底部、壁部溶鋼接触部、壁部溶鋼非接触部、開口部の各部位に分割し、各部位毎に断熱材質の厚さを設定する。例えば、図5は、耐火物層と鉄皮で構成される転炉炉体壁部(実際の耐火物層は更に複雑)のうち、溶鋼(スラグを含む)が接触している部分と接触していない部分の壁部内部温度を模式的に示したものである。開口部には、鍋蓋の掛かる場合のみ断熱材質の厚さを設定する。分割された各部位の伝熱モデルは厚さ方向への一次元モデルとし、熱伝導・熱伝達は一次元的に生じ、異なる部位への熱伝導はないものとして近似する。輻射では、各部位間及び溶鋼(スラグを含む)表面の相対配置から形態係数を考慮して計算を行う。また、溶鋼温度の変化量は、転炉吹錬による昇熱量、熱伝達及び輻射による転炉の各部位及び外空間への抜熱量、比熱、溶鋼量を元に計算する。特に、出鋼時などでは、溶鋼量に応じて転炉内溶鋼高さを各部位間節点に離散的に変化させるため、転炉炉体壁部同一部位で高さ方向に温度差は生じない。伝熱モデルを構成する伝熱方程式は、閉空間内の輻射伝熱並びに一次元非定常熱伝導の方法で、各部位表面及び各部位内要素(微小分割領域)に出入りする熱流束をタイムステップ毎に計算する。初期状態の各部位内要素の蓄熱量と時々刻々の熱流入出が分かれば、全ての時刻における各要素の温度を算出することができる。
図6は、図2の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置によって算出(推定)される転炉内の溶鋼温度及び転炉炉体温度の説明図である。図中の転炉炉体温度は内壁表面の温度を示しているが、実際には、転炉炉体壁部の内部温度が内壁から連続的に推定されている。前述した転炉内の溶鋼実測温度は、転炉吹錬中、及び転炉吹錬の終了時に測定される。また、転炉炉体の実測温度については、転炉炉体の内壁表面温度を出鋼後の空の状態で測定して取得される。この実施形態では、転炉内溶鋼の実測温度及び転炉炉体の実測温度が取得されたら、算出(推定)している溶鋼温度及び転炉炉体温度を実測温度に補正すると共に、推定溶鋼温度及び推定転炉炉体温度と実測温度との温度差が許容範囲内になるように、夫々の温度差に起因するパラメータ、例えば溶鋼と転炉炉体の熱伝達係数、転炉炉体厚さ方向への熱伝導率、転炉炉体と大気の熱伝達係数などのパラメータを調整する。そのため、例えば図6において、前回演算時の推定溶鋼温度と実測温度とに温度差が生じているが、これに伴って溶鋼温度及びパラメータを調整した次回演算時の推定溶鋼温度と実測温度とはよく一致している。なお、パラメータの調整は、関与する全ての伝熱計算で行う。
図7は、図2の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置によって算出(推定)された溶鋼温度と溶鋼実測温度の溶鋼温度誤差を頻度で表したものである。この例の偏差σは8.1℃であった。図8は、従来の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法によって算出(推定)された溶鋼温度と溶鋼実測温度の溶鋼温度誤差を頻度で表したものである。この例の偏差σは10.4℃であった。従って、この実施形態の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置によれば、溶鋼温度誤差の偏差の小さい分だけ、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を小さく設定することが可能となり、これにより転炉吹錬原単位を低減することが可能となる。
なお、この実施形態では、溶鋼実測温度及び転炉炉体実測温度による溶鋼温度及び転炉炉体温度の補正及びパラメータの調整を1回の二次精錬プロセスで複数回行う例について説明したが、溶鋼温度及び転炉炉体温度の補正及びパラメータの調整は、1回の二次精錬プロセスで、夫々1回以上行えばよい。
このように、この実施形態の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法では、転炉で吹錬された溶鋼を二次精錬装置を経て連続鋳造機に供給する二次精錬プロセスで、演算処理機能を有するコンピュータシステム5を用いて転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定する。その際、転炉の使用状況に応じた継続的な伝熱計算によって転炉炉体温度分布状態算出部7で算出した転炉の炉体厚さ方向への温度分布状態を転炉炉体温度分布状態読込みステップS1で読込む。これに続き、転炉吹錬終了時溶鋼温度算出ステップS3では、読込まれた転炉炉体厚さ方向への温度分布及び設定された昇熱速度を用いて伝熱計算を実行し、転炉炉体厚さ方向への温度分布(の変化)を計算しながら転炉吹錬終了時溶鋼温度を算出する。そして、溶鋼温度推定ステップS4で、転炉吹錬終了から連続鋳造開始までの各プロセスにおける操業予定及び運搬予定及び算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度及び計算された転炉炉体厚さ方向への温度分布を用いて伝熱計算により溶鋼温度を推定し、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定ステップS5〜S8で、溶鋼温度推定ステップS4で推定された連続鋳造開始時の溶鋼温度と連続鋳造機における鋳造開始時必要溶鋼温度との溶鋼温度差が溶鋼温度差許容範囲内であるときに算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度に予測に対する実際の溶鋼温度降下量のバラツキに応じた一定値の加算を行って転炉吹錬終了時目標溶鋼温度に設定する。従って、例えば前回出鋼時以前の転炉使用履歴といった転炉の使用状況に応じて転炉の炉体厚さ方向への温度分布状態を継続的な伝熱計算によって算出することで転炉吹錬中の溶鋼温度変化、出鋼待機中及び出鋼中の溶鋼から転炉への抜熱量を正確に求めることができ、もって適正な転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定することができる。また、これにより、転炉吹錬原単位を低減することもできる。
また、転炉炉体温度分布状態算出部7及び転炉吹錬終了時溶鋼温度算出ステップS3は、測定して得られた転炉炉体の実測温度情報に基づいて、転炉炉体厚さ方向への温度分布を補正すると共に伝熱計算における転炉炉体のパラメータを調整する。これにより、より一層転炉吹錬中の溶鋼温度変化、出鋼待機中及び出鋼中の溶鋼から転炉への抜熱量を正確に求めることができるので、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度の精度が向上する。
また、転炉炉体温度分布状態算出部7及び転炉吹錬終了時溶鋼温度算出ステップS3は、測定して得られた溶鋼の実測温度情報に基づいて、溶鋼温度を補正すると共に伝熱計算における転炉炉体のパラメータを調整する。これにより、より一層転炉吹錬中の溶鋼温度変化、出鋼待機中及び出鋼中の溶鋼から転炉炉体への抜熱量を正確に求めることができるので、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度の精度が向上する。
また、転炉吹錬終了時溶鋼温度算出ステップS3は、算出された連続鋳造開始時の溶鋼温度と連続鋳造機における鋳造開始時必要溶鋼温度との溶鋼温度差が溶鋼温度差許容範囲外であるときに溶鋼温度差に応じて転炉吹錬終了時溶鋼温度算出における昇熱速度を修正する。これにより、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を適正に設定することができる。
なお、前述の実施形態では、推定された連続鋳造開始時の溶鋼温度と鋳造開始時必要温度との溶鋼温度差で転炉吹錬終了時目標溶鋼温度の判定を行ったが、例えば事前に行われた伝熱計算によって転炉吹錬終了時必要溶鋼温度が明らかである場合には、転炉吹錬中の伝熱計算で求めた転炉吹錬終了時溶鋼温度と転炉吹錬終了時必要溶鋼温度との溶鋼温度差で転炉吹錬終了時目標溶鋼温度の判定を行うようにすることも可能である。
本発明がここに記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に記載された発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 転炉
2 二次精錬装置
3 連続鋳造機
4 取鍋
5 コンピュータシステム(計算機)
6 転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定部
7 転炉温度分布状態算出部
7a パラメータ調整部
8 溶鋼温度推定部
9 出鋼前溶鋼温度降下量算出部
9a パラメータ調整部
10 出鋼中溶鋼温度降下量算出部
10a パラメータ調整部
11 溶鋼内投入合金鉄及び投入副原料との熱収支溶鋼温度変化量算出部
12 出鋼後・二次精錬前溶鋼温度降下量算出部
13 二次精錬中溶鋼温度降下量算出部
14 溶鋼内装入物との熱収支溶鋼温度変化量算出部
15 吹き込み酸素との反応溶鋼温度変化量算出部
16 二次精錬後溶鋼温度降下量算出部
17 転炉使用状況情報部

Claims (9)

  1. 転炉で吹錬された溶鋼を二次精錬装置を経て連続鋳造機に供給する二次精錬プロセスで、演算処理機能を有する計算機を用いて転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置であって、
    転炉の炉体厚さ方向への温度分布状態を当該転炉の使用状況に応じた継続的な伝熱計算によって算出する転炉炉体温度分布状態算出部と、
    前記転炉炉体温度分布状態算出部で算出された転炉炉体厚さ方向への温度分布状態を用いて転炉吹錬中の伝熱計算により転炉炉体厚さ方向への温度分布を計算しながら転炉吹錬終了時溶鋼温度を算出する転炉吹錬終了時溶鋼温度算出部と、
    前記転炉吹錬終了から連続鋳造開始までの各プロセスにおける操業予定及び運搬予定及び前記算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度及び前記計算された転炉炉体厚さ方向への温度分布を用いて伝熱計算により溶鋼温度を推定する溶鋼温度推定部と、
    前記溶鋼温度推定部で推定された連続鋳造開始時の溶鋼温度と前記連続鋳造機における鋳造開始時必要溶鋼温度との溶鋼温度差が溶鋼温度差許容範囲内であるときに前記算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度に予測に対する実際の溶鋼温度降下量のバラツキに応じた一定値の加算を行って転炉吹錬終了時目標溶鋼温度に設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定部と
    を備えたことを特徴とする転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置。
  2. 前記転炉炉体温度分布状態算出部及び転炉吹錬終了時溶鋼温度算出部は、
    測定して得られた転炉炉体の実測温度情報に基づいて、前記転炉炉体厚さ方向への温度分布を補正すると共に前記伝熱計算における転炉炉体のパラメータを調整することを特徴とする請求項1に記載の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置。
  3. 前記転炉炉体温度分布状態算出部及び転炉吹錬終了時溶鋼温度算出部は、
    測定して得られた溶鋼の実測温度情報に基づいて、前記溶鋼温度を補正すると共に前記伝熱計算における転炉炉体のパラメータを調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置。
  4. 前記転炉吹錬終了時溶鋼温度算出部は、前記溶鋼温度推定部で推定された連続鋳造開始時の溶鋼温度と前記連続鋳造機における鋳造開始時必要溶鋼温度との溶鋼温度差が溶鋼温度差許容範囲外であるときに前記溶鋼温度差に応じて前記転炉吹錬終了時溶鋼温度算出における昇熱速度を修正することを特徴とする1乃至3の何れか一項に記載の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置。
  5. 転炉で吹錬された溶鋼を二次精錬装置を経て連続鋳造機に供給する二次精錬プロセスで、演算処理機能を有する計算機を用いて転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法であって、
    転炉の使用状況に応じた継続的な伝熱計算によって転炉炉体温度分布状態算出部で算出した転炉の炉体厚さ方向への温度分布状態を読込む転炉炉体温度分布状態読込みステップと、
    前記読込まれた転炉炉体厚さ方向への温度分布状態を用いて転炉吹錬中の伝熱計算により転炉炉体厚さ方向への温度分布を計算しながら転炉吹錬終了時溶鋼温度を算出する転炉吹錬終了時溶鋼温度算出ステップと、
    前記転炉吹錬終了から連続鋳造開始までの各プロセスにおける操業予定及び運搬予定及び前記算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度及び前記計算された転炉炉体厚さ方向への温度分布を用いて伝熱計算により溶鋼温度を推定する溶鋼温度推定ステップと、
    前記溶鋼温度推定部で推定された連続鋳造開始時の溶鋼温度と前記連続鋳造機における鋳造開始時必要溶鋼温度との溶鋼温度差が溶鋼温度差許容範囲内であるときに前記算出された転炉吹錬終了時溶鋼温度に予測に対する実際の溶鋼温度降下量のバラツキに応じた一定値の加算を行って転炉吹錬終了時目標溶鋼温度に設定する転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定ステップと
    を備えたことを特徴とする転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法。
  6. 前記転炉炉体温度分布状態算出部及び転炉吹錬終了時溶鋼温度算出ステップは、
    測定して得られた取鍋の実測温度情報に基づいて、前記転炉炉体厚さ方向への温度分布を補正すると共に前記伝熱計算における転炉炉体のパラメータを調整することを特徴とする請求項5に記載の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法。
  7. 前記転炉炉体温度分布状態算出部及び転炉吹錬終了時溶鋼温度算出ステップは、
    測定して得られた溶鋼の実測温度情報に基づいて、前記溶鋼温度を補正すると共に前記伝熱計算における転炉炉体のパラメータを調整することを特徴とする請求項5又は6に記載の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法。
  8. 前記転炉吹錬終了時溶鋼温度算出ステップは、前記溶鋼温度推定ステップで推定された連続鋳造開始時の溶鋼温度と前記連続鋳造機における鋳造開始時必要溶鋼温度との溶鋼温度差が溶鋼温度差許容範囲外であるときに前記溶鋼温度差に応じて前記転炉吹錬終了時溶鋼温度算出における昇熱速度を修正することを特徴とする5乃至7の何れか一項に記載の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法。
  9. 請求項5乃至8の何れか一項に記載の転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法により転炉吹錬終了時目標溶鋼温度を設定することを特徴とする転炉操業方法。
JP2015096779A 2015-05-11 2015-05-11 転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法 Pending JP2016211045A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015096779A JP2016211045A (ja) 2015-05-11 2015-05-11 転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015096779A JP2016211045A (ja) 2015-05-11 2015-05-11 転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016211045A true JP2016211045A (ja) 2016-12-15

Family

ID=57550486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015096779A Pending JP2016211045A (ja) 2015-05-11 2015-05-11 転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016211045A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6515385B2 (ja) 溶銑予備処理方法及び溶銑予備処理制御装置
JP6252532B2 (ja) 転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法
JP5145790B2 (ja) 転炉の吹錬終点温度目標設定方法
JP6035817B2 (ja) 連続式加熱炉の自動燃焼制御方法及び装置
KR20200035550A (ko) 인공신경망 기법을 활용한 전로 출강 온도 예측 방법
JP4100179B2 (ja) 溶鋼温度管理方法及び装置
JP2009007631A5 (ja)
US20150352635A1 (en) Method, Controller And Tundish Control System For A Continuous Casting Process
JP4727431B2 (ja) 鉄鋼の製造プロセスの操業方法及びそれに用いられる操業装置
Ahmad et al. Prediction of molten steel temperature in steel making process with uncertainty by integrating gray-box model and bootstrap filter
JP2012133633A (ja) 生産計画作成装置
JPH11202903A (ja) 製造プロセスの状態量推定方法
JP2012087345A (ja) 転炉における吹錬制御方法
JP2018003079A (ja) 転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置、転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定方法、転炉吹錬方法及び転炉操業方法
JP5375318B2 (ja) 溶湯成分の濃度・温度調整方法及び鋼の製造方法
JP2016211045A (ja) 転炉吹錬終了時目標溶鋼温度設定装置及びその方法及び転炉操業方法
JP2005320563A (ja) 溶鋼温度管理方法
JP3144984B2 (ja) 製鋼工程における溶鋼温度の調整方法
JP6665475B2 (ja) 炉温設定方法及び炉温設定装置
JP5924310B2 (ja) 吹錬制御方法及び吹錬制御装置
JP6375741B2 (ja) 製鋼工場における溶鋼温度の制御方法
JP7156023B2 (ja) 連続鋳造操業支援装置、連続鋳造操業支援方法、およびプログラム
JPS62270708A (ja) 高炉炉熱制御方法
JP4791170B2 (ja) 出鋼温度予測方法
JPH08246016A (ja) 転炉の吹錬終点制御方法