JP2016208813A - 車両用モータ駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成で各部の電位の均衡を図ることができる車両用モータ駆動制御装置を得る。
【解決手段】車両用モータ駆動制御装置10は、巻線26に印加された電圧によって生じた磁界の作用により回転するロータ22、ロータ22と一体に構成された出力軸14、及び出力軸14を回転自在に保持する下側軸受部材15Aを有するモータ12と、巻線29に印加する電圧を生成する回路が実装され、接地領域を有する回路基板18と、回路基板18の熱を放散すると共に、回路基板18上の接地領域と電気的に接続されたヒートシンク20を備えている。また、車両用モータ駆動制御装置10は、回路基板18及び下側軸受部材15Aを保持し、表面が絶縁性を有する上ケース32と、上ケース32の表面に設けられ、下側軸受部材15Aとヒートシンク20とを電気的に接続する導電板32Aと、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用モータ駆動制御装置に関する。
モータの回転を制御するモータ駆動制御装置は、例えば、ホールセンサがモータの出力軸の回転に伴って変化する磁界に応じた正弦波状の信号を出力した場合に、コンパレータ等の回路によって正弦波状の信号を矩形波状の信号に変換している。そして、モータ駆動制御装置は、矩形波状の信号がハイレベルからローレベルに又はローレベルからハイレベルに各々変化するポイントを検出することにより、出力軸の回転位置を算出している。
アナログ信号をデジタル信号に変換するコンパレータ等の回路は、アナログ信号を所定の電圧値を有する閾値と比較することにより、矩形波状のデジタル信号に変換している。
また、モータ駆動制御装置の演算部では、モータの巻線に印加する電圧の制御においても、一定のリズムで電圧が変化するカウンタ値と制御電圧とを比較することにより、モータの巻線に印加する電圧に係る矩形波のデューティ比を算出している。
したがって、センサ及びモータ駆動制御装置の演算部の電位が同一でないと、正弦波状の信号を矩形波状の信号への変換、及びモータに印加する電圧のデューティ比の算出等が正常に行われなくなる等、モータ駆動制御装置の動作に問題が生じるおそれがある。
また、モータ駆動制御装置は、モータ本体と一体に設けられている場合があり、かかる場合には、モータの巻線等の電圧が印加されている箇所以外のモータの電位とモータ駆動制御装置の演算部の電位とが同一であることが望ましい。
引用文献1には、モータの外部を構成するヨーク、モータの出力軸及び出力軸の軸受部を回路基板の接地領域に電気的に接続することにより、電圧が印加されている箇所以外のモータの電位とモータ駆動制御装置の電位とを均衡させるブラシレスモータの発明が開示されている。
特開2001−251833号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された構成では、ヨーク及び軸受部を、アッパーケースの内壁面に配設された金属板であるシールド板とクリップ部材と配線用バスバーとを介して回路基板の接地領域へ電気的に接続している。シールド板、クリップ部材及び配線用バスバー等の複数の構成を要し、ヨークが回路基板の接地領域まで電気的に接続される経路が複雑である。
本発明は上記事実を考慮し、簡素な構成で各部の電位の均衡を図ることができる車両用モータ駆動制御装置を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る車両用モータ駆動制御装置は、巻線に印加された電圧によって生じた磁界の作用により回転する回転体、該回転体と一体に構成された出力軸、及び該出力軸を回転自在に保持する軸受部材を有するモータと、前記巻線に印加する電圧を生成する回路が実装され、接地領域を有する回路基板と、前記回路基板の熱を放散すると共に、前記回路基板上の接地領域と電気的に接続された放熱部材と、前記回路基板及び前記軸受部材を保持し、表面が絶縁性を有する支持部材と、前記支持部材の表面に設けられ、前記軸受部材と前記放熱部材とを電気的に接続することにより、前記回転体、前記出力軸及び前記軸受部材を接地させる導電部材と、を含んでいる。
請求項1記載の本発明では、絶縁性を有する支持部材の表面に、モータの軸受部材と接地された放熱部材とを電気的に接続する導電部材を配設している。
導電部材は、支持部材の表面に薄い金属板を配設するか、支持部材の表面に金属メッキを施すかによって構成可能なので、本発明では、簡素な構成で各部の電位の均衡を図ることができる車両用モータ駆動制御装置を得ることができる。
請求項2記載の本発明に係る車両用モータ駆動制御装置は、請求項1記載の車両用モータ駆動制御装置において、前記支持部材は、前記軸受部材を保持する軸受部材保持部を有し、前記導電部材は、一端が前記軸受部材保持部の内壁まで延設されて前記軸受部材の周方向側面と面接触すると共に、前記放熱部材が実装された前記回路基板が前記支持部材に保持された際に、他端が前記放熱部材と接触する。
請求項2記載の本発明では、導電部材の一端が軸受部材の周方向側面に面接触することにより、モータの回転体、出力軸及び軸受部材と導電部材との電気的な接続を確実にすることができる。
請求項3記載の本発明に係る車両用モータ駆動制御装置は、請求項2記載の車両用モータ駆動制御装置において、前記軸受部材保持部の内壁は、前記軸受部材を保持するための収容凹部を構成し、前記導電部材の一端は、前記軸受部材保持部の前記収容凹部に収容される。
請求項3記載の発明では、導電部材の一端は、軸受部材保持部の収容凹部に収容されることにより、軸受部材の周方向側面との面接触が可能になる。
請求項4記載の本発明に係る車両用モータ駆動制御装置は、請求項2または3記載の車両用モータ駆動制御装置において、前記放熱部材は、前記放熱部材を実装した前記回路基板が前記支持部材に保持された際に、前記支持部材と対向する部位を有し、前記導電部材は、前記放熱部材が実装された前記回路基板が前記支持部材に保持された際に、前記他端が、前記放熱部材の前記支持部材と対向する部位と前記支持部材とで挟まれる。
請求項4記載の本発明では、導電部材の他端が、支持部材と放熱部材とで挟まれることにより、モータの回転体、出力軸、軸受部材及び導電部材と、接地された放熱部材との電気的な接続を確実にすることができる。その結果、モータの回転体、出力軸及び軸受部材を接地させることが可能となる。
請求項5記載の本発明に係る車両用モータ駆動制御装置は、請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用モータ駆動制御装置において、前記回路基板の接地領域の電位は、該接地領域に電気的に接続されたコネクタ部材を介して接地される。
請求項5記載の発明では、回路基板の接地領域が、該接地領域に電気的に接続されたコネクタ部材を介して接地されることにより、モータの回転体、出力軸、軸受部材、導電部材、放熱部材及び回路基板の接地領域の電位を外部に逃がして、各部の電位の均衡を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る車両用モータ駆動制御装置を分解して示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る車両用モータ駆動制御装置をモータの軸方向に沿って切断した断面を示す断面図である。 上ケースを回路基板が取り付けられる側から見た図である。 本発明の実施の形態に係る回路基板におけるグラウンド電位の領域である接地領域の一例を示す図である。 回路基板とヒートシンクとの結合を示す模式図である。 ヒートシンクの回路基板に取り付けられる側の一例を示す模式図である。
次に、図1〜図6を用いて本発明の実施形態に係る車両用モータ駆動制御装置について説明する。図1、2に示されるように、本実施形態の車両用モータ駆動制御装置10は、一例として車載用エアコンの送風に用いられる、いわゆるブロアモータのユニットである。具体的には、車両用モータ駆動制御装置10は、出力軸14をその軸線回りに回転させるモータ12と、モータ12の回転を制御する回路素子16、回路基板18及び回路素子16の熱を放熱するための放熱部材としてのヒートシンク20を含んで構成されたモータ駆動制御装置34と、を備えている。すなわち、車両用モータ駆動制御装置10は、モータ12及びこのモータ12の回転を制御するモータ駆動制御装置34と一体に構成されている。
(モータ12)
モータ12は、出力軸14、ロータ22及びステータ24を主要な要素として構成されている。
出力軸14は、円柱状の鋼材に浸炭処理等の表面処理が施されることにより構成されており、下側軸受部材15A及び上側軸受部材15Bによって回転自在に軸支されている。
また、ロータ22は、一端が開放された有底円筒状に形成されており、円盤状の底壁22Aと、底壁22Aの外周端からロータ22の一端側へ屈曲して延びる周壁22Bと、を備えている。さらに、底壁22Aの中心部には、出力軸14が挿入される挿入孔22Cが設けられており、この挿入孔22Cに出力軸14が圧入されることによってロータ22と出力軸14とが一体回転可能となっている。また、周壁22Bの内側には、ロータマグネット23が設けられている。
また、ステータ24は、導電性の巻線26が、環状に形成されたステータコア28に巻回されることにより構成されている。また、ステータ24はロータ22の周壁22Bの径方向内側に配置されており、このステータ24が界磁する磁界を受けて、ロータ22が出力軸14と共に回転することが可能となっている。詳述すると、ステータ24はステータコア28を構成するコア部材30に巻線26が巻かれた電磁石であって、U相、V相、W相の三相を構成している。ステータ24のU相、V相、W相の各々は、後述するモータ駆動制御装置34の制御により、電磁石で発生する磁界の極性が切り替えられることにより、いわゆる回転磁界を発生する。また、ステータ24は、ケースとしての上ケース32を介して、モータ駆動制御装置34に取り付けられている。
(回路基板18及び回路素子16)
回路基板18は、矩形板状に形成されており、回路素子16及び後に詳述するヒートシンク20等と共にモータ駆動制御装置34(回路装置)を構成している。回路基板18には、ECU(Electronic Control Unit)等の制御装置が図示しないハーネス及びコネクタを介して接続されるコネクタ38が取付けられている。さらに、回路基板18には、電源電圧をスイッチングして、モータのステータ24の各相の巻線26に印加するための電圧を生成するインバータ回路と、ECUからの指令信号に基づいて当該インバータ回路を制御するマイクロコンピュータ等が実装されている。
インバータ回路はスイッチング素子であるFET(電界効果トランジスタ)で構成されている。動作中のFETは発熱が顕著なので、回路基板18のインバータ回路が実装されている箇所の近くに、放熱部材であるヒートシンク20が取り付けられている。
図2に示されるように、ケースとしての下ケース48が上ケース32に取付けられることによって、回路基板18が下ケース48と上ケース32との間に収容されている。
(ヒートシンク20)
ヒートシンク20は、熱伝導性が良好なアルミニウム等の金属製とされており、回路基板18の板厚方向から見て略矩形板状に形成されている。また、ヒートシンク20の短手方向の一端には、ヒートシンク20の長手方向に沿って複数の突起52が設けられている、この突起52は、回路基板18から離間する方向に向けて突出する円柱状に形成されている。この複数の突起52を有することによって、ヒートシンク20の表面積が大きくなり、ヒートシンク20の放熱性能が向上されている。また、図2に示されるように、回路基板18が下ケース48と上ケース32との間に収容された状態において、突起52は上ケース32から露出している。
ヒートシンク20は、図1に示したように、回路基板18に取り付けられた状態で、突起52が設けられた側とは反対の側の端部が回路基板18に対して高くなるように構成されている。ヒートシンク20の当該端部は、回路基板18と共に後述する上ケース32及び下ケース48に保持された場合に、上ケース32と対向する部位である。ヒートシンク20の当該端部は、回路基板18が上ケース32の表面に接触することなく上ケース32及び下ケース48に保持されることに資する部位でもある。また、ヒートシンク20が上ケース32と対向することで回路基板18が保持されるので、回路基板18をクリップ部材等のばねの弾性力を有する部材で挟み込んで固定することを要しない。その結果、回路基板18に無用な応力が生じることを抑制し、回路基板18の損傷を防止できる。
ヒートシンク20は、後述するように、回路基板18の接地領域と電気的に接続されており、ヒートシンク20の電位を回路基板18の接地領域と同水準に保つようになっている。
(上ケース32、下ケース48及び導電板32A)
上ケース32は、下ケース48と組み合わされることによって形成される空間に回路基板18を格納するための部材である。本実施の形態では、図1、2に示したように、ヒートシンク20が取り付けられた回路基板18が下ケース48に載置された状態で上ケース32と組み合わされ、図2に示した固定ボルト64によって上ケース32と下ケース48とが締結されている。
上ケース32及び下ケース48の表面は、回路基板18と接触するおそれがあることを考慮して、合成樹脂等の絶縁性を有する物質で一体に形成されるか、鋼等の鉄系の合金、軽合金又は黄銅等銅系の合金等の金属で構成された芯材に合成樹脂等をコーティングすることにより形成される。また、上ケース32は、一方の面で回路基板18を保持すると共に、中央部に下側軸受部材15Aを保持するための下側軸受部材保持部40を備える。下側軸受部材保持部40は、上ケース32のモータ12が取り付けられる側に突出した一例として円筒状の部位で、下側軸受部材保持部40の内壁は、下側軸受部材15Aが取り付けられる円形の開口部を有することにより、下側軸受部材15Aを保持するための収容凹部70を構成する。なお、下側軸受部材保持部40は、下側軸受部材15Aを保持する事が可能であれば、開口部が円となる円筒状以外にも、開口部が多角形を呈する角柱状であってもよい。
本実施の形態では、図2、3に示したように、上ケース32の表面には、下側軸受部材15Aからヒートシンク20が上ケース32に対向する部位まで、金属板又は金属メッキ等で構成された、導電性を有する導電板32Aが設けられている。
図2に示したように、導電板32Aは、上ケース32の下側、すなわち、回路基板18が格納される空間を構成する側に設けられ、導電板32Aの一端32A1は、下側軸受部材保持部40の収容凹部70に収容され、かつ下側軸受部材保持部40の内壁40Aまで延設されることにより下側軸受部材15Aの周方向側面に接触している。導電板32Aの他端32A2は、上ケース32と下ケース48とがヒートシンク20付きの回路基板18を挟んで固定ボルト64で締結された際に、ヒートシンク20の端部20Aと上ケース32との間に挟み込まれており、これにより下側軸受部材15Aとヒートシンク20とが電気的に接続される。下側軸受部材15Aは、ロータ22と一体に構成された出力軸14と接触しているので、本実施の形態では、ロータ22、出力軸14、下側軸受部材15A、導電板32A及びヒートシンク20が電気的に接続される。
下側軸受部材15Aは、例えばラジアルボールベアリング等であるが、内封された潤滑剤であるグリスの流出を防止するシール類以外は鉄系の合金で構成されており、出力軸14に取り付けられている中心部から周方向側面まで導電性を有する。
図3は、上ケース32を回路基板18が取り付けられる側から見た図(底面図)である。図3に示したように、導電板32Aは、ヒートシンク20に挟まれて接触する箇所を上ケース32及びヒートシンク20の寸法が許される限り大きくして、ヒートシンク20との電気的な接続を確実にしている。
なお、図2に示した導電板32Aは、回路基板18の接地領域以外の箇所と接触すると、回路基板18上の回路がショートするので、回路基板18とは直接接触しないように実装される必要がある。図2に示した場合では、導電板32Aは、回路基板18とは絶縁性が担保され得る空隙を挟んで実装されている。しかしながら、図2に示したような絶縁性が担保され得るだけの空隙を、導電板32Aと回路基板18との間に設けることが困難な場合には、図3に示した導電板32Aの回路基板18と接触するおそれがある箇所に、絶縁性を有する樹脂又は塗料を適用してもよい。
上側軸受部材15Bは、電圧が印加されるステータ24の巻線26の近くにあるので、上側軸受部材15Bと巻線26との絶縁が担保されるように、上側軸受部材15Bを絶縁性と強度を有するエンジニアプラスチック等で構成された略円筒形状のスリーブ15Cで覆うようにしてもよい。
図2では、導電板32Aは、上ケース32の下側、すなわち、回路基板18が格納される空間を構成する側に設けたが、上ケース32の上側に設け、導電板32Aの一端32A1が下側軸受部材15Aに、導電板32Aの他端32A2がヒートシンク20に、各々接触するようにしてもよい。かかる場合には、導電板32Aの他端を上ケース32の上側から下側に折り返すように延設することにより、上ケース32に対向するヒートシンク20の端部と上ケース32との間に当該他端32A2が挟み込まれるようにする。
(回路基板18の接地領域54A及びヒートシンク20)
図4は、本実施の形態に係る回路基板18におけるグラウンド電位の領域である接地領域54Aの一例を示す図である。図4において、接地領域54Aは、発熱が著しいFET等が実装された側の裏面に設けられている。接地領域54Aは、端子接続部54Nと連絡端子38N1とを介してコネクタ38が備える接地端子38Nに電気的に接続されており、コネクタ38の接地端子38Nは、図示しないハーネスを介して車両本体に接地される。端子接続部54Nは、一例としてビアホールであるが、接地領域54Aと連絡端子38N1とを電気的かつ機械的に接続するリベット又はボルト等の結合部材でもよい。
図4に示したように、接地領域54Aを面状に設けることにより、ヒートシンク20を回路基板18に面接触させる部分の面積を広くすることができ、かつヒートシンク20を回路基板18に安定して固定できる。回路基板18の中央部付近には出力軸14が連通する出力軸連通部14Aが設けられており、出力軸連通部14Aの周囲には、ステータ24のU相、V相、W相の各々の巻線26に電力を供給する電力供給端子36A、36B、36Cが設けられている。
図5は、回路基板18とヒートシンク20との結合を示す模式図である。ヒートシンク20は、回路基板18に取り付けられる側の一部分が他の部分よりも***した突起部56、58を有している。
突起部56、58は、回路基板18の接地領域54Aと当接して面接触する。ヒートシンク20は、突起部56、58が回路基板18の接地領域54Aと当接した状態で、固定ボルト50によって回路基板18に取り付けられる。突起部56、58の頂部、特に面積の大きな突起部56の頂部は、回路基板18の接地領域54Aと平行に当接して面接触が可能なように、その頂部が平面になっていることが望ましい。
突起部56、58が当接している部分以外の回路基板18とヒートシンク20との間には絶縁用部材62が設けられている。絶縁用部材62は、一例として絶縁性を有するシリコーングリス、常温時にはゲル状でFET等の素子の発熱によって硬化するシリコーン樹脂又は柔軟性を有するゴム若しくは樹脂等の固体状の絶縁用部材でよい。
回路基板18には、FET等が実装された側の面、すなわちヒートシンク20及び接地領域54Aが設けられた側の裏面に接地領域54Bが設けられている。図5で示したように、接地領域54Bは、金属製の固定ボルト50を介してヒートシンク20及び接地領域54Aと電気的に接続される。また、接地領域54Bは、図4に示した端子接続部54N及び連絡端子38N1又はこれらに類する部材を介してコネクタ38の接地端子38Nに電気的に接続されてもよい。接地領域54Bは、ヒートシンク20及び接地領域54Aを介して、又は端子接続部54N及び連絡端子38N1若しくはこれらに類する部材を介して、接地端子38Nに電気的に接続され、さらに接地端子38Nから図示しないハーネスを介して車両本体に接地される。
図6は、ヒートシンク20の回路基板18に取り付けられる側の一例を示す模式図である。略長方形を呈する面の四隅に相当する部分に突起部56、58が設けられ、回路基板18の接地領域54Aと当接する。
図6において、斜線で示した領域は、絶縁用部材62が設けられる部分である。図6の斜線部分は、ヒートシンク20が回路基板18の所定の位置に取り付けられた場合に、インバータ回路を構成するFET41A、41B等が実装された側の裏面において、FET41A、41B等が実装された箇所に相当する部分を覆うようになっている。
本実施の形態では、回路基板18とヒートシンク20との絶縁及び放熱を両立させるために、図5において絶縁用部材62が詰められる隙間の寸法A、すなわち絶縁用部材62の厚みを最適化する。
絶縁用部材62の厚みは、突起部56、58の高さ、回路基板18の反り、回路基板18の熱変形及び突起部56、58の平面度等の要素に左右される。本実施の形態では、絶縁用部材62の厚みは、要求される絶縁を確保しつつ、確実に放熱が行われる程度の厚みを有していることが好ましい。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図2、3に示されるように、本実施形態の車両用モータ駆動制御装置10は、上ケース32の表面に導電性を有する導電板32Aを配設し、導電板32Aを介して出力軸14に設けられた下側軸受部材15Aとヒートシンク20とを電気的に接続している。下側軸受部材15A、出力軸14及びロータ22は、各々金属製であり、下側軸受部材15Aは出力軸14に配設され、出力軸14はロータ22と一体に構成されている。したがって、本実施の形態では、ロータ22と出力軸14と下側軸受部材15Aとは、互いに電気的に接続されている。
ヒートシンク20は、回路基板18上の接地領域54A、54Bと電気的に接続されており、回路基板18上の接地領域54A、54Bは、回路基板18上の回路パターンと端子接続部54Nと連絡端子38N1とを介してコネクタ38が備える接地端子38Nに電気的に接続される。さらに、コネクタ38の接地端子38Nは、図示しないハーネスを介して、車両本体に接地されている。
その結果、本実施の形態では、ロータ22、出力軸14、下側軸受部材15A、導電板32A、ヒートシンク20、接地領域54A、54B及びコネクタ38の接地端子38Nの電気的な接続が担保され、例えば、ロータ22に蓄積した電位をコネクタ38の接地端子38Nからハーネスを通じて車両本体に接地することが可能になる。その結果、本実施の形態では、ロータ22や出力軸14に、回路基板18に対して電位差が生じた場合に、図2において矢印で示した電流60により、当該電位差を解消し、装置各部の電位の均衡を図ることができる。
本実施の形態では、表面の材質が絶縁性の上ケース32の当該表面に、薄い金属板又は金属メッキで構成された導電板32Aを配設することにより、上述のようなロータ22からコネクタ38の接地端子に至るまでの電気的な接続を担保している。
また、回路基板18は、上ケース32と下ケース48とを組み合わせた際に、上ケース32及び下ケース48の内部に形成される空間内の所定位置に固定される。回路基板18はクリップ部材のような、回路基板18に応力を生じさせるような部材によって固定されていないので、回路基板18の損傷を防止できる。
下側軸受部材15Aとヒートシンク20との電気的な接続を担う導電板32Aは、上ケース32の表面に沿って配設された薄い金属板又は金属メッキという簡素な構成である。そして、導電板32Aは、ヒートシンク20付きの回路基板18を挟んで上ケース32及び下ケース48を固定ボルト64で締結する際に、ヒートシンク20と上ケース32とで挟まれることにより電気的に接続されるので、低コストかつ容易に本実施の形態に係る車両用モータ駆動制御装置10に適用できる。
導電板32Aは、図2、3に示したように、ヒートシンク20に挟まれて接触する箇所を、上ケース32及びヒートシンク20の寸法が許される限り大きくしている。また、導電板32Aは、下側軸受部材15Aに接触する一端を、上ケース32の表面形状に従って、下側軸受部材15Aが嵌合する穴状の下側軸受部材保持部40の内壁まで延設されている。その結果、ヒートシンク20と導電板32Aとの接触面積、及び導電板32Aと下側軸受部材15Aとの接触面積が十分に確保され、ロータ22から出力軸14、下側軸受部材15A及び導電板32Aを介してヒートシンク20までの電気的な接続が確実となる。また、ヒートシンク20から回路基板18を介して接地端子38Nまで電気的な接続が確実になる。
以上のように、本実施の形態によれば、素な構成で各部の電位の均衡を図ることができる車両用モータ駆動制御装置を得ることができる。
なお、本実施の形態におけるロータ22は特許請求の範囲に記載の回転体に相当するものである。以下、下側軸受部材15Aは軸受部材に、ヒートシンク20は放熱部材に、上ケース32は支持部材に、導電板32Aは導電部材に、下側軸受部材保持部40は軸受部材保持部に、各々相当する。
10…車両用モータ駆動制御装置、12…モータ、14…出力軸、14A…出力軸連通部、15A…下側軸受部材、15B…上側軸受部材、15C…スリーブ、16…回路素子、18…回路基板、20…ヒートシンク、20A…端部、22…ロータ、22A…底壁、22B…周壁、22C…挿入孔、23…ロータマグネット、24…ステータ、26…巻線、28…ステータコア、30…コア部材、32…上ケース、32A…導電板、32A1…一端、32A2…他端、34…モータ駆動制御装置、36A,36B,36C…電力供給端子、38…コネクタ、38N…接地端子、38N1…連絡端子、40…下側軸受部材保持部、40A…内壁、48…下ケース、50…固定ボルト、52…突起、54A,54B…接地領域、54N…端子接続部、56,58…突起部、60…電流、62…絶縁用部材、64…固定ボルト、70…収容凹部

Claims (5)

  1. 巻線に印加された電圧によって生じた磁界の作用により回転する回転体、該回転体と一体に構成された出力軸、及び該出力軸を回転自在に保持する軸受部材を有するモータと、
    前記巻線に印加する電圧を生成する回路が実装され、接地領域を有する回路基板と、
    前記回路基板の熱を放散すると共に、前記回路基板上の接地領域と電気的に接続された放熱部材と、
    前記回路基板及び前記軸受部材を保持し、表面が絶縁性を有する支持部材と、
    前記支持部材の表面に設けられ、前記軸受部材と前記放熱部材とを電気的に接続することにより、前記回転体、前記出力軸及び前記軸受部材を接地させる導電部材と、
    を含む車両用モータ駆動制御装置。
  2. 前記支持部材は、前記軸受部材を保持する軸受部材保持部を有し、
    前記導電部材は、一端が前記軸受部材保持部の内壁まで延設されて前記軸受部材の周方向側面と面接触すると共に、前記放熱部材が実装された前記回路基板が前記支持部材に保持された際に、他端が前記放熱部材と接触する請求項1記載の車両用モータ駆動制御装置。
  3. 前記軸受部材保持部の内壁は、前記軸受部材を保持するための収容凹部を構成し、
    前記導電部材の一端は、前記軸受部材保持部の前記収容凹部に収容される請求項2記載の車両用モータ駆動制御装置。
  4. 前記放熱部材は、前記放熱部材を実装した前記回路基板が前記支持部材に保持された際に、前記支持部材と対向する部位を有し、
    前記導電部材は、前記放熱部材が実装された前記回路基板が前記支持部材に保持された際に、前記他端が、前記放熱部材の前記支持部材と対向する部位と前記支持部材とで挟まれる請求項2または3記載の車両用モータ駆動制御装置。
  5. 前記回路基板の接地領域の電位は、該接地領域に電気的に接続されたコネクタ部材を介して接地される請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用モータ駆動制御装置。
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