JP2016208248A - 携帯型補聴器用除湿ケース - Google Patents

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昌博 稲垣
Masahiro Inagaki
昌博 稲垣
雅信 渡邉
Masanobu Watanabe
雅信 渡邉
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Abstract

【課題】軽量で使い勝手がよく、かつ小容積の空間でも効率よく補聴器に付いた湿気を除去でき、携帯型として使用できる補聴器用除湿ケースを提供する。
【解決手段】全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状の筐体10で、内部に補聴器本体と付属部品を収容する主空間を構成する。筐体10は上部筐体10Aと下部筐体10Bおよび下部筐体10Bに嵌め込まれた中間筐体10ABで構成され、上部筐体10Aには主空間を減圧するための減圧ポンプ4が取り付けられる。主空間の減圧で乾燥剤による補聴器本体の湿気の吸湿速度が上がる。減圧ポンプ40の頂部にピストン軸部の上面より後退した段差40Bが押し下げ操作された前記ピストン軸部を押し下げ状態でロックする。下部筐体10Bには押込みボタン51で主空間に外部空気を流入させて筐体を解放する遮断弁を備えた係止部30を設けてある。
【選択図】図17

Description

本発明は、補聴器用のケースに係り、特に補聴器を収納することで使用によってその機器内外に付着した湿気、あるいは滞留した微小水滴を効果的に除去できるようにした携帯型補聴器用除湿ケースに関する。
聴覚障害の補助器具である補聴器は、外部からの音を電気的に増幅して直接鼓膜に伝え、あるいは外部の音振動を骨伝導で聴覚神経に伝達することで劣化聴した聴覚を擬似的に回復させるものである。補聴器には、その使用態様から大きく分けて、耳穴式、耳掛け式、分離式などがある。何れの方式でも、個々の使用者の音に対する感受性に適応する周波数特性の調整を可能とした高度なデジタル信号処理機能を備えた補聴器が実用化されている。
このような補聴器に組み込まれる電子回路は半導体回路チップで構成され、温度変化や湿度などの使用環境に左右され易く、特に湿気、あるいは内部に滞留した微小水滴(以下、湿気等とも称する)はその特性に大きく影響し、動作の劣化や故障を招く原因となる。周知のように、この種の補聴器の多くは外耳の内部に挿入して、あるいはその近傍に装着して使用する。従って、外耳の内部や耳殻周囲の湿気等が補聴器の周囲に付着し、あるいはその内部に侵入して電子回路の特性を劣化させ、あるいは機能不全にさせる恐れがある。そのため、使用しない際に補聴器の湿気等を除去する対策が種々提案されている。関連する先行技術を開示したものとしては、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3などを挙げることができる。
特許文献1に開示の補聴器の湿気等を除去するための乾燥ケースは、上部が開口した本体と、本体の上部開口を開閉可能にした上蓋を備えた円筒状容器で構成される。本体の中に補聴器とシリカゲルを入れて保管することにより次の使用時までに湿気等が除去されるようにしている。
また、短時間で補聴器に付いた湿気等を除去するものとして、補聴器と乾燥剤を収容した容器にモーター駆動のファンを設けて、収容した補聴器と乾燥剤に空気を循環させるようにしたものが特許文献2に開示されている。
さらに、特許文献3は、ケースの中に補聴器とこの補聴器の湿気等を吸着する水分吸着体(ゼオライト)とヒータを設け、ヒータによる加熱温度を約40度として、補聴器にダメージを与えることなく、水分吸着体が吸着した水分(湿気等)を外部に放出することで、当該水分吸着体の吸着能力を再生するようにした乾燥ケースを開示する。
なお、特許文献4には補聴器用携帯ケースが開示されている。特許文献4に開示された補聴器用携帯ケースは、補聴器を使用しないときに収納して携帯可能とした入れ物であり、補聴器に付着した湿気の除去については特段の考慮はなされていない。
補聴器は自宅などの限られた生活行動範囲での使用に限らず、旅先など自宅などから離れた場所にも携行して使用するものである。したがって、自宅などから離れた場所でも補聴器の使用を一時中断して保管するための保管手段が必要となる。前記した従来技術の乾燥機能を備えたケースは、据え置き使用を想定した形状やサイズとしたものであり、あるいは乾燥用電源の内蔵を必要とし、あるいは外部電源を必要とするなど、携帯を考慮したものではなく、旅先などに持ち出しても使い勝手の面からは必ずしも使い勝手がいいもの
とは言えない。
また、特許文献4に開示の補聴器用携帯ケースは内部に取り外し可能にクッション材を収容してなり、当該クッション材が汚れた場合には、これを取り外して洗浄後、再度使用するようにしたことで常に清潔を保つようにしたもので、湿気等の問題に対応する機能は有していない。
特開平09−108025号公報 特開2008−172680号公報 特開2009―267582号公報 特開2007―306345号公報
上記したように、従来の補聴器用の乾燥(あるいは除湿)機能を実現する手段として、水分を吸着する材料としてシリカゲルやゼオライト等の吸湿剤を入れた容器を用いている。何れの従来技術も、携帯に最適な形状とサイズで、かつ湿気等を除去する機能を備えた補聴器用除湿ケースを想定していない。そして、十分な除湿(あるいは乾燥)効果を得るためには、乾燥剤の量や、その湿気等の吸着条件などを考慮すると、ケースには或る程度大きな容積を必要とし、あるいは電動ファンや電気ヒータなどの設備を要することになる。これが、効果的な除湿機能を具備しつつ携帯使用に適した補聴器用除湿ケースの実現が困難であった理由の一つと考えられる。
また、聴覚補助を必要とする聴覚障害者に限らず、昨今の高齢人口の増加に伴い、補聴器の使用を必要とする者はこれからも増加するものと考えられる。したがって、高齢者でも気軽かつ容易に取り扱いをすることができ、軽量で使い勝手の良い携帯指向の補聴器用除湿ケースの実現が望まれる。
本発明の目的は、上記従来技術の諸課題に鑑み、軽量で使い勝手がよく、かつ小容積の空間でも効率よく補聴器に付着した湿気を除去でき、携帯型として使用できる補聴器用除湿ケースを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る携帯型補聴器用除湿ケースは、以下に記載する代表的構成としたことを特徴とする。なお、下記の代表的構成の記述には、本発明の理解を容易にするため、後述する実施例に付された参照符号を併記するが、本発明はこれら参照符号で示された構成のみに限定されるものではない。基本的には段落[0015]乃至[0030]は第1および第2実施例に対応し、段落[0031]乃至[0045]は第3実施例に対応する。また、「課題を解決するための手段」の段落[0031]以下、および図15以下で説明する実施例3では、図1乃至図14で説明される実施例1、実施例2の構成部分に相当する部分を示す数字符号の大部分に「0」を追加(例えば、1→10)して2桁数字とし、各実施例に共通の部材であることを明確にしてある。図15以降の図面に記載が無い部材については、図1乃至図14に立ち返って1桁数字を参照する。
(1)上部開口周縁を有する上部筐体1Aと、前記上部筐体1Aとは蝶番2により開閉可能とされ、前記上部筐体1Aを閉止した状態で前記上部開口周縁に密接に合接する主空間密封面1Fまたは主空間オーリングを介して下部開口周縁を有する下部筐体1Bとからなる筐体1、および前記上部筐体1Aの前記上部開口周縁を前記下部筐体1Bの前記下部
開口周縁に合接して形成されて補聴器本体8とその構成部品を収容する主空間を有し、前記主空間を減圧する減圧ポンプ4を具備し、
前記減圧ポンプ4は、前記筐体1を片手保持した状態で指一本でも繰り返し押し下げ操作可能な押し下げ部4Dを備え、
前記主空間に前記補聴器本体8と乾燥剤6を少なくとも収容し、当該主空間を前記減圧ポンプ4の操作で減圧することにより、前記補聴器本体8に付着した湿気等を効率よく前記乾燥剤6に吸着させることを特徴とする。
(2)前記(1)における前記減圧ポンプ4は前記上部筐体1A側に取り付けられていることを特徴とする。
(3)前記(1)における前記主空間を構成する前記下部筐体1B側に、1または2個の前記補聴器本体8を収容する補聴器収容部5Fと、前記減圧ポンプ4を収容するポンプ収容部5Gと、前記乾燥剤6を収容する乾燥剤収容部5Aを有することを特徴とする。
(4)前記(1)における前記主空間を構成する前記下部筐体1Bの下部開口周縁内で前記減圧ポンプ4の減圧とは隔離されて前記補聴器本体8に内蔵される電池7を収容する電池収容部5Bを有し、前記上部筐体1Aの上部開口周縁内に前記電池収容部5Bを封止して該電池収容部5Bの内部を前記減圧ポンプ4による減圧から隔離する電池収納部蓋1Gを有することを特徴とする。
(5)前記(1)における前記主空間を構成する前記下部筐体1B側に、前記補聴器収容部5Fと前記ポンプ収容領域を分離する隔壁5を有することを特徴とする。
(6)前記(1)における前記筐体1は全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状であり、前記蝶番2は前記立体縦長の丸箱形状の長手方向の一方端に設けられ、前記蝶番2とは長手方向の他方端に前記上部筐体1Aと前記下部筐体1Bの合接状態を解除可能に保持する係止部3を備えたことを特徴とする。
(7)前記(1)における前記減圧ポンプ4は、コイルばね4Nの弾性力に抗して使用者がその指等を用いて前記筐体1に対して容易に押し下げ操作可能に前記上部筐体1A表面から突出した押し下げ部4Dを有する断面が多角形のピストン軸部4Cと、押し下げ操作された前記ピストン軸部4Cの端部に固定されたピストン円筒部4Vの側壁を密接摺動的に受け入れるシリンダ部4Aからなるピストン・シリンダ機構を備え、
前記押し下げ部4Dと前記シリンダ部4Aとの間で前記ピストン円筒部4Vを前記シリンダ部4Aに押し込んだ状態を係止し、かつ解除可能とするロック機構を備えることを特徴とする。
(8)前記(7)における前記ロック機構は、前記押し下げ部4Dの前記ピストン軸部4Cに固定された該ピストン軸部4Cの外形と同じ多角形のロックプレート4Tと前記シリンダ部4Aに固定された上部ディスク4Fに設けた前記ピストン軸部4Cに摺接する多角形のロック開口4Uとで構成され、
前記押し下げ部4Dの押し下げで前記ロックプレート4Tが前記シリンダ部4Aの上縁に設けた上部ディスク4Fの前記ロック開口4Uを潜り抜けた位置で前記押し下げ部4Dを前記上部ディスク4Fの面内に平行な面で所定の角度に押し廻しすることで前記ロックプレート4Tの角部を前記ロック開口4Uの内縁下部の辺に重合させ、前記コイルばね4Nの弾性で前記重合状態を保持することにより前記ピストン・シリンダ機構を前記押し下げ部4Dの押し下げ状態にロックすることを特徴とする。
(9)前記(8)における前記減圧ポンプ4は前記押し下げ部4Dの押し下げで前記シ
リンダ部4Aの内部にある空気を前記ピストン軸部4Cに流入させるシリンダ側逆止弁4Mと、前記ピストン軸部4Cに流入した空気を外部に放出するピストン側逆止弁4Lを備え、前記押し下げ部4Dが前記コイルばね4Nの弾性力で元の位置に戻る動作で前記主空間を減圧することを特徴とする。
(10)前記(9)における前記ピストン軸部4Cの前記ロックプレート4Tとの接合部分に前記ピストン軸部4Cの内部に連通する空気抜き孔4Eを有することを特徴とする。
(11)前記(1)における前記上部筐体1Aの一部に前記主空間に連通する主空間空気吸入孔5Eを備えたことを特徴とする。
(12)前記(1)における前記下部筐体1B側に設けられて前記減圧ポンプ4と前記補聴器本体8及び乾燥剤6を収容する前記主空間は、当該下部筐体1Bの前記下部開口内で電池収容部5Bとは下部内壁5Hで区画され、前記上部筐体1Aに前記下部筐体1Bの開口に前記上部筐体1Aの開口を合接したときに前記主空間を封止する前記下部内壁5Hに接合する上部内壁5Lを有し、前記電池収容部5Bは前記減圧ポンプ4の減圧とは隔離されていることを特徴とする。
(13)前記(1)における前記減圧ポンプ4の前記下部筐体1B側に、前記上部筐体1Aを合接したときに前記下部筐体1Bに当接して前記押し下げ部4Dの押し下げ操作の押圧力を当該下部筐体1Bに伝達する着底突起4Bを備えたことを特徴とする。
(14)前記(12)における前記電池収容部5Bは前記下部筐体1Bの前記下部開口の開口周縁の一部を共有し、前記上部筐体1Aに前記電池収容部5Bを閉止する上部電池収容部蓋5Mを有することを特徴とする。
(15)前記(12)における前記電池収容部5Bの前記下部開口と共有する前記開口周縁の一部に、当該電池収容部5Bの内部と前記筐体1の外部を連通する外部連通溝5Kを有することを特徴とする。
(16)前記(1)における前記筐体1の一部に、前記主空間内部の空気を排出するための主空間空気吸入孔5Eを有することを特徴とする。
(17)上側主空間密封面1FAとなる上部開口周縁を有する上部筐体10Aと、前記上部筐体10Aとは蝶番20により開閉可能とされて下部開口周縁を備えた下部筐体10Bと、該下部筐体10Bの前記下部開口縁上に延出して前記上部筐体10Aと中間主空間密封面10CBFを形成する鍔部90を備えて主空間を形成して前記下部筐体10Bの内部に着脱可能に嵌め込まれた中間筐体10ABとで構成されて、前記上部筐体10Aの前記上部開口周縁が前記中間筐体10ABの前記鍔部90に密接に合接して主空間を形成する筐体10を備え、
前記下部筐体の前記蝶番20とは反対の位置に前記上部筐体10Aと前記下部筐体10Bの合接を保持し解除するための係止部30を有し、
前記主空間には、補聴器本体80とその構成部品および乾燥剤60が収容され、
前記主空間を減圧する減圧ポンプ40が取り付けられており、
前記減圧ポンプ40は、シリンダ部40Aとピストン部40Wおよび該ピストン部40Wを前記シリンダ部40A内で押下げ部40D方向に弾圧するコイルばね40Nを有し、前記押下げ部40Dは前記筐体10を片手保持した状態で指一本でも繰り返し押し下げ操作可能であり、
前記上部筐体10Aを、前記中間筐体10ABを挟んで前記下部筐体10Bに合接して
形成される前記主空間を前記減圧ポンプ40の操作で減圧することにより、前記補聴器本体80に付着した湿気等を効率よく前記乾燥剤60に吸着させることを特徴とする。
(18)前記(17)における前記減圧ポンプ40は前記上部筐体10A側に取り付けられ、前記上部筐体10Aを前記中間筐体10ABを挟んで前記下部筐体10Bに合接した状態では、前記シリンダ部40Aが前記主空間に格納されることを特徴とする。
(19)前記(17)における前記主空間を構成する前記中間筐体10ABに、1または2個の前記補聴器本体80を収容する補聴器収容部50Fと、前記減圧ポンプ40を収容するポンプ収容部50Gと、前記乾燥剤60を収容する乾燥剤収容部50Aを有することを特徴とする。
(20)前記(17)における前記主空間を構成する前記中間筐体10ABに、前記減圧ポンプ40の減圧とは隔離されて前記補聴器本体80に内蔵される電池70を収容する電池収容部50Bを有し、前記上部筐体10Aの上部開口周縁内に前記電池収容部50Bの内部を前記減圧ポンプ40による減圧から隔離する電池収納部蓋部10Gを有することを特徴とする。
(21)前記(17)における前記筐体10は平面視では側壁の隅部を除いて全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状であり、前記蝶番20は前記立体縦長の丸箱形状の長手方向の一方端に設けられ、前記係止部30は前記蝶番20とは長手方向の他方端の位置に前記上部筐体10Aと前記下部筐体10Bの合接状態を解除可能に保持すると共に押込みボタン51の押し込み操作で合接状態を解除することを特徴とする。
(22)前記(17)における前記係止部30は前記主空間と外部雰囲気を遮断する遮断弁50Eを有し、前記押込みボタン51の押し込み操作による前記上部筐体1Aと前記下部筐体1Bの合接状態の解除に連動して前記遮断弁50Eが開き、前記主空間に外部雰囲気から空気を導入し、該主空間の圧力と外部雰囲気の圧力を均一化することを特徴とする。
(23)前記(17)における前記減圧ポンプ40は、前記コイルばね40Nの弾圧力に抗して使用者がその指等を用いて前記筐体10に対して容易に押し下げ操作可能に前記上部筐体10A表面から突出し、当該突出部分の上部に三角形の一辺に半円の直線部を丁度継ぎ合わせた形状とした断面の頂部40DAを有する押し下げ部40Dを形成したピストン軸部40Cと、前記頂部40DAの前記三角形のピストン軸部40Cが前記ピストン軸部40Cとの接続部において前記頂部40DAが前記ピストン軸部40Cの上面より後退した位置にあり、押し下げ操作された前記ピストン軸部40Cの端部に固定されたピストン円筒部4Vの側壁を密接摺動的に受け入れるシリンダ部40Aからなるピストン・シリンダ機構を備え、
前記押下げ部40Dと前記シリンダ部40Aとの間で前記ピストン円筒部40Vを前記シリンダ部40Aに押し込んだ状態を係止し、かつ解除可能とするロック機構を備えることを特徴とする。
(24)前記(23)における前記ロック機構は、前記押し下げ部40Dの前記ピストン軸部40Cに固定された該ピストン軸部40Cの外形と同じ形状で該ピストン軸部40Cを挿通させる開口40FAを有して前記シリンダ部40Aに固定された上部ディスク40Fと、前記シリンダ部40Aと前記上部ディスク40Fの間に設けた下部ディスク40Gと、前記上部ディスク40Fと前記下部ディスク40Gの間で前記シリンダ部40Aの円周方向および軸方向に移動可能に操作するための指当操作突起40XAを前記上部ディスク40Fに設けた開口40FAから突出させたロックボタン40Xを備え、
前記下部ディスク40Gの前記上部ディスク40F側で軸方向に向かって延びる如く形成された一方が当該下部ディスク40Gの全幅にわたる長さで、他方が当該下部ディスク40Gの外延に達しない長さで形成された平行溝40YA,40YBと、前記上部ディス
ク40Fの前記開口40FAに操作部を突出させたロックボタン40Xの前記下部ディスク40G側に前記シリンダ部40Aの軸方向に向かって伸びる如く形成されて前記平行溝40YA,40YBの何れか一方に係合する突条40Zとを有し、
前記押し下げ部40Dの押し下げで前記ピストン軸部40Cが筐体10の中に没し、前記押し下げ部40Dを頂部40DA側に横押しして上部の段差40DBを上部ディスク40Fの内縁を潜らせることで前記ピストン軸部40Cの上昇を阻止し、この状態を前記ロックボタン40Xの操作でロックすることにより前記ピストン・シリンダ機構を前記押し下げ部40Dの押し下げ状態に保持することを特徴とする。
(25)前記(24)における前記減圧ポンプ40は前記押下げ部40Dの押し下げで前記シリンダ部40Aの内部にある空気を前記ピストン軸部40Cに流入させるシリンダ側逆止弁40Mと、前記ピストン軸部40Cに流入した空気を外部に放出するピストン側逆止弁40Lを備え、前記押下げ部40Dが前記コイルばね40Nの弾性力で元の位置に戻る動作で前記主空間を減圧することを特徴とする。
(26)前記(25)における前記ピストン軸部40Cの前記段差40DBの近傍部分に前記ピストン軸部40Cの内部に連通する空気抜き孔40Eを有することを特徴とする。
(27)前記(17)における前記減圧ポンプ40の前記下部筐体10B側に、前記上部筐体10Aを合接したときに前記下部筐体10Bに当接して前記押下げ部40Dの押し下げ操作の押圧力を当該下部筐体10Bに伝達する着底突起40Bを備えたことを特徴とする。
(28)前記(20)における前記電池収容部50Bの背面に位置して前記下部筐体に固定されて電池の動きを規制するマグネット50Dを備えたことを特徴とする。
(29)前記(17)における前記上部筐体10Aの前記係止部側内側に上部マグネット50EEを有し、前記下部筐体10Bに有する前記係止部30に取り付けられ、前記押込みボタン50による該係止部30の移動で移動して前記上部マグネット50EEに対して、前記係止部30のロック動作で吸引し、該係止部30の解除動作で反発するごとく動作する位置に下部マグネット50EDを備えたことを特徴とする。
(29)前記(17)における前記係止部30は、形状復元可能なゴム状材料(弾性体)で形成されて、一端が閉塞した中空柄部50EBBの他端の開放部周囲に傘状ディスク50EBCを有するバルブ50EBと、前記主空間の減圧状態では前記傘状ディスク50EBCで閉止し、前記押込みボタン51の押し込みに伴う前記係止部30の解除動作による前記傘状ディスク50EBCの捲れで前記主空間を外部環境に連通する空気流入孔50Rと前記バルブ50EBの前記中空シャフト50EBBを挿通する開口50Sを有するバルブベース50EAで構成されたことを特徴とする。
(30)前記(29)における前記バルブ50EBの前記中空シャフト50EBBには、前記押込みボタン51に具備されて当該中空柄部50EBBの前記一端に突き当たる如くシャフト50ECが挿入され、前記押込みボタン51の押込みによる前記シャフト50ECの前記開口50Sへの更なる押し込み動作で前記傘状ディスク50EBCが捲くれることで前記空気流入孔50Rの閉止が開放され、前記主空間と外部雰囲気が均圧になり、前記上部筐体10Aが前記下部筐体10Bに嵌め込まれた前記中間筐体10ABから離間
し、前記押込みボタン51の押込み力の解除で前記シャフト50ECは前記中空柄部50EBBの復元力で元の位置に戻ることを特徴とする。
本発明は上記の構成、および後述する実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の1実施例の効果を構成と動作で記述すれば次のとおりである。本発明に係る携帯可能な補聴器用除湿ケースは触感のよいプラスチック材料(ABS樹脂等)で成形した。その基本構造は、補聴器本体とその付属部品を収容する主空間を有する筐体1を蝶番2で開閉自在に連結する上部筐体1Aと下部筐体1Bで構成し、掌に馴染むサイズと形状とした。これにより、上部筐体1Aには、使用者がその一本の指でも繰り返し押し下げすることができる操作性の良好な減圧ポンプ4を備える。なお、減圧ポンプ4は、内蔵するコイルばね4N等の戻り力(弾性反発力)で元に戻る押し下げ部4Dを有するピストン・シリンダ機構で構成される。
その使用時の動作の一例は次のとおりである。先ず、使用者は補聴器本体8とその付属部品を上記下部筐体1Bの主空間形成部分に収納して上部筐体1Aの開口周縁を下部筐体1Bの開口周縁に合接して密封した筐体1とする。密封された部分の一部には乾燥剤6(吸湿剤)が予め収納されている。次に、減圧ポンプ4の押し下げ部4Dを親指等で押し下げ、その後押し下げの力を抜く。押し下げ部4Dがコイルばね4Nの力で元の位置に戻る際に、主空間の空気の一部がシリンダに介して抜き取られる。この動作を2〜3度繰り返すことで、主空間の空気圧が周囲の気圧以下となる。
押し下げ部4Dの操作で主空間の気圧を下げる(減圧する)ことで、補聴器本体8の周囲にある空気量が減少し、単位体積当たりの空気に含まれる湿気(水分)の絶対量が低下して乾燥剤6の吸湿負荷(吸湿能力)に余裕が生じる。その結果、補聴器本体8の内外に付着していた湿気が乾燥剤6に効果的に吸収され、除湿が促進されることになる。
なお、減圧ポンプ4の減圧性能は、ピストン・シリンダ機構の加工精度、押し下げ部の押圧操作速度や回数、ピストン・シリンダ機構の内部に設置される逆止弁4L,4Mのレスポンスなどの条件に依存し、これらの条件を向上することで効率のよい減圧を実現できる。
また、補聴器などを収容して減圧ポンプの操作で主空間が減圧された状態で、何らかの理由で補聴器などを取り出したい場合には、主空間空気吸入孔5Eを開けて該主空間を常圧(周囲気圧と同じ)に戻して補聴器用除湿ケースを開くことができる。主空間空気吸入孔5Eは後述する実施例で説明する位置に限らず、筐体1の主空間に通じた部分で、操作に適した箇所に設ける。また、この主空間空気吸入孔5Eは実施例のような引き起こしタイプの蓋型開閉弁に限定されず、既知の押しボタンタイプの開閉弁を用いることができる。
本発明の他の実施例の効果は、上記1実施例の効果と共通する事項、あるいは類似する事項を除いて記述すれば次のとおりである。他の実施例に係る携帯型の補聴器用除湿ケースの構成と動作の一例は次のとおりである。先ず、使用者は補聴器本体80とその付属部品を下部筐体10Bに嵌め込んだ中間筐体10DABの主空間に収納して上部筐体1Aの開口周縁を前記中間筐体10DABの鍔部90に合接して密封し、前記下部筐体10Bと共に閉じた筐体1とする。密封された主空間部分の一部には乾燥剤60(吸湿剤)が予め収納されている。次に、減圧ポンプ40の押し下げ部40Dを親指等で押し下げ、その後押し下げの力を抜く。前記押し下げ部40Dがコイルばね40Nの力で元の位置に戻る際
に、主空間の空気の一部がシリンダから抜き取られる。この動作を2〜3度繰り返すことで、主空間の空気圧が周囲(外部環境)の気圧以下となる。
前記押し下げ部40Dの操作で主空間の気圧を下げる(減圧する)ことで、前記補聴器本体80の周囲にある空気量が減少し、単位体積当たりの空気に含まれる湿気(水分)の絶対量が低下して前記乾燥剤60の吸湿負荷(吸湿能力)に余裕が生じる。その結果、前記補聴器本体80の内外に付着していた湿気が前記乾燥剤60に効果的に吸収され、除湿が促進されることになる。
また、補聴器などを収容して前記減圧ポンプ40の操作で主空間が減圧された状態で、次の使用のためあるいは何らかの理由で補聴器などを前記補聴器用除湿ケース10から取り出したい場合には、前記係止部30の前記押込みボタン51を本体(下部筐体10B)の中に押し込むように操作する。この押込みにより前記押込みボタン51の後部(背部)に有する押込みシャフト50EC部がゴムディスク(バルブ)50EBの中空柄部50EBBをバルブベース50EAの開口50Sから主空間内部に押し出す。この中空柄部50EBBの押し出しでゴムディスク(バルブ)50EBの中央部の一部が前記開口50S内に入り込む方向に力を受け、傘状ディスク50EBCの周囲が上記押し込み方向とは逆方向に捲れる。前記傘状ディスク50EBCが捲れることでバルブベース50EAに設けた空気孔50Rが開放されて外部環境から主空間に空気が流入し、主空間の空気圧が外部環境の気圧と同じになる(均圧化される)。その結果、主空間を形成する前記中間筐体10ABの鍔部90との密接が解除され、前記上部筐体10Aを前記下部筐体10Bから蝶番20を支点として回動させて開き、主空間を露出することができる。
なお、前記押込みボタン51にはフック受け50Qが形成され、前記上部筐体10Aにはフック50Pを有し、上下の筐体が閉じた状態で前記フック受け50Qに前記フック50Pが係合して筐体の閉鎖を保持する。前記押込みボタン51が押し込まれたとき、当該押込みボタン51に一体となっている前記フック受け50Qがバルブベース50EA方向に移動して前記フック受け50Qから前記フック50Pが離脱し、筐体の閉鎖を解除する。
また、前記押込みボタン51のフック受け50Qの一部(実施例ではフック受け50Qの背部)には下部マグネット50EDが設けられ、上部筐体10Aの前記下部マグネット50EDを臨み、押込みボタン51の方向に若干ずれた位置に上部マグネット50EEが取り付けられている。前記上部マグネット50EEと前記下部マグネット50EDは筐体10が閉じられた状態では上部マグネット50EEと下部マグネット50EDとは互いに吸引する状態にあり、前記押込みボタン51の押込みで下部マグネット50EDが前記上部マグネットと反発する位置になって前記上部筐体に前記下部筐体から離れる開放方向の力を形成するポップアップ機能を有する。
本発明に係る補聴器用除湿ケースの第1実施例を説明する全体斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第1実施例を構成する上部筐体と下部筐体を分離してそれらの構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第1実施例を構成する筐体の上部筐体と下部筐体を蝶番を支点として開いた状態を示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第1実施例を構成する筐体に収容する補聴器本体とその内蔵部品と共に示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースをその長軸に沿って切断して示す概略断面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプの全体外形を説明する側面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプの構造を説明する展開斜視図である。 図8は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプのピストン軸部の最上部に有する押し下げ部を上方から見た要部斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプのピストン軸部の下側に有するロックプレートを下方から見た要部斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第1実施例におけるピストン部の押し下げ部を押し下げてピストン部を筐体内に収納した状態を示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第1実施例におけるピストン部の押し下げ部を押し下げてピストン部を筐体内に収納した状態を示す図10の矢印B方向から見た側面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第2実施例を説明する全体斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第2実施例を構成する筐体の上部筐体と下部筐体を、蝶番を支点として開いた状態を示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第2実施例を構成する上部筐体と下部筐体を分離してそれらの構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を説明する全体斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する(a)上部筐体に設ける減圧ポンプの正面斜視図と(b)上部筐体の背面部斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する筐体の上部筐体と中間筐体および下部筐体を蝶番を支点として開いた状態を示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプの(a)ピストン押込み前の状態と(b)ピストン押込み後の状態を示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプの(a)ピストン押し込み状態、(b)押し込み状態から頂部方向に横押しした状態、(c)ピストンロック状態を説明する上面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプのピストンロック機構を構成する上部ディスクと下部ディスクの斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプのピストンロック機構を構成するロックボタンの(a)上面と(b)仮面を説明する斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプのピストンロック機構を構成する(a)ロックボタンの下面と(b)下部ディスクの溝との配置を説明する部分斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプのピストンロック機構を構成するロックボタンの下面に有する係合突条と下部ディスクの溝との(a)ロック前と(b)ロック時の配置を説明する部分斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する押込みボタンを説明する(a)前方斜視図、(b)前方正面図、(c)側面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する押込みボタンで操作される(a)バルブベースとゴムディスクの前方分解斜視図、(b)バルブベースの正面図、(c)背面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する押込みボタンとバルブベースおよびゴムディスクの筐体への組み込み状態を説明する一部断面して示す要部構成図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する押込みボタンとバルブベースおよびゴムディスクの筐体への組み込み状態での当該押込みボタンの押し込みによる主空間の減圧を説明する一部断面して示す要部構成図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例の外観を示す上面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例の外観を示す正面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例の外観を示す側面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例の外観を示す底面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例の外観を示す背面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例の外観を示す正面斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例の外観を示す背面斜視図である。
以下、本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施の形態につき、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第1実施例を説明する全体斜視図、図2は上部筐体と下部筐体を分離してそれらの構成を示す分解斜視図である。また、図3は蝶番を支点として筐体を開いた状態を示す斜視図、図4は筐体に収容する補聴器本体とその内臓部品と共に示す斜視図である。図1乃至図4において、本実施例の補聴器用除湿ケースは、互いの開口周縁を合接して内部に封止された補聴器等の収容空間(主空間とも称する)を形成する上部筐体1Aと下部筐体1Bとからなる筐体1で構成される。この筐体1は全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状で、内部に上記収納空間を有する容器である。
筐体1の長手方向の一方端には蝶番2を有し、この蝶番2が取り付けられている側とは長手方向反対側の他方端に上部筐体1Aと下部筐体1Bの合接状態を保持する解除可能な係止部3を備えている。上部筐体1Aには、後述する主空間を減圧するための減圧ポンプ4が取り付けられている。なお、蝶番2や係止部3は筐体の輪郭線の内側に設けることもできる。また、係止部3は図示したような上部筐体側に設けた上係止部3Aの突起と下部筐体に設けた下部係止部3Bの突起溝との係合構造に限らず、袋物等の収納物の開口部をロックし開放する所謂「口金」、あるいは摩擦で錠止、開錠する形式、一方の係止部を押圧することで係合を解除するもの、などを採用できる。
上部筐体1Aを下部筐体1Bに合接して主空間を閉鎖した状態では、上部筐体1Aの開口周縁に密接に合接する主空間密封面1FA(本実施例では柔軟な面同士の合接で隙間なく密接可能とした柔軟な材料からなる平面:密封面を用いた。ゴムのオーリング(Oリング:O-ring)を用いることもできる)で下部筐体1Bの下部開口周縁にある下側主空間
密封面1FB(同上)が密に合接して封止状態になり、封止された内部に外部雰囲気と隔離された主空間を形成する。主空間には補聴器本体8とその構成部品が収容される。
減圧ポンプ4は上部ディスク4Fを有し、この上部ディスク4Fを上部筐体1Aに設けられた減圧ポンプ設置開口1C(図2参照)に固定ねじ4Hで固定される。減圧ポンプ4は上部ディスク4Fの中央に設けられた開口を沈降しかつ上昇するピストン軸部4Cを有
し、このピストン軸部4Cの上端にロックプレート4Tを有する押し下げ部4Dを備えている。なお、符号4Eはピストン軸部の内部から空気を排出するための空気抜き孔を示す。また、蝶番2はともに筒状の上側片2Aと下側片2Bを組み合わせて軸を通して固定する周知の構造である。なお、固定ねじ4Hに代えて接着剤、その他の固定手段を用いることもできる。
図2に示したように、減圧ポンプ4はシリンダ部4Aとピストン軸部4Cの下端に設けたピストン円筒部4V(図7で後述)を有するピストン・シリンダ機構からなる。上部ディスク4Fの下側(減圧ポンプ設置開口1C側)には下部ディスク4Gが取り付けられており、密封用のパッキング4Pを介して減圧ポンプ設置開口1Cに設けられたリング状段差部1Dの段差部ネジ穴1Eに固定ネジ4Hで気密に固定される。シリンダ部4Aの下端には着底突起4Bが設けられており、上部筐体1Aを下部筐体1Bに合接したときに当該着底突起4Bが下部筐体1Bのポンプ収容部5Gの内底に当接して押し下げ部4Dによるピストン部4Wから伝達される押圧を受け止めるようになっている。
図2に示されたように、下部筐体1Bには、乾燥剤6を収容する側壁の一部に切欠き5AAを加工した筒状の乾燥剤収容部5A,5A、電池7を収容する円筒状の電池収容部5B、減圧ポンプのシリンダ部4Aを収納着底させるポンプ収容部5G、補聴器本体8(図4参照)を収容する補聴器収容部5Fが設けられている。電池収容部5Bには、その上面に電池(主として空気電池が用いられる)7が磁石円板5Dと共に収納する凹み5BAが形成されている。そして、この凹み5BAの周囲の一部分には爪掛け用の切込み5BBが形成されている。電池収容部5Bの上端面を周回してOリング(オーリング)5Cが設けられている。このオーリング5Cは上部筐体1Aに設けた電池収納部蓋1Gとの合接で電池収容部5Bの内部空間をポンプで減圧される主空間と隔離される。また、乾燥剤収容部5Aに設けた切欠き5AAは乾燥剤6と空気との接触面積を大きくして吸湿速度を上げる効果を有する。
補聴器収容部5Fには、補聴器本体8を1個又は2個収容できる。補聴器本体を2個収容する場合には、電池収容部5Bの深さを変えて2個の電池を積み重ねて収容するようにできる。これを考慮し、電池収容部5Bの深さを電池2個の収容を可能とした大きさとし、1個の電池のみを収容する場合には、電池収容部5Bの底に電池1個分の詰め物を入れて上げ底としておくのが望ましい。電池2個収容の場合に、この詰め物を除去するようにすればよい。なお、ポンプ収容部5Gと補聴器収容部5Fの間には、ポンプ収容部5G側を囲うように隔壁が設けられている。この隔壁5を設けることで、補聴器収容部5Fに収容した補聴器本体8とポンプ収容部5Gに着底する減圧ポンプのシリンダ部4Aとの干渉が回避される。なお、電池収容部5Bに収容する電池は予備電池であってよい。
図3に示されたように、本実施例では、上部筐体1Aの他方端には上係止部3Aを有し、下部筐体1Bの対応箇所には下係止部3Bが形成されている。上部筐体1Aを下部筐体1Bに合接したとき、上係止部3Aのラッチ凹部3AAが下係止部のラッチ凸部(図5参照)に噛み合ってロックされる。上係止部3Aは爪で引きお越しできる程度の柔軟性を有し、使用者が容易にロック解除できるようになっている。この係止部3は前記したように、既知の様々な係止構造を適用できる。
なお、上部筐体1Aには、主空間の内部と連通して開閉操作が可能な主空間空気吸入孔5Eが設けてある。この主空間空気吸入孔5Eは摘みを有し、補聴器などを収容して減圧ポンプを操作して主空間を減圧後の減圧状態で、何らかの理由で主空間が減圧された状態で補聴器などを取り出したい場合には、この主空間空気吸入孔5Eを摘んで引き上げることで当該主空間空気吸入孔5Eを開き、主空間を常圧(周囲気圧と同じ)に戻して補聴器用除湿ケース(筐体1)を開くことができる。この主空間空気吸入孔5Eも前記し、また
下記するような様々な構造を採用できる。
この主空間空気吸入孔5Eは減圧ポンプ4の押し下げ部4Dを押し下げて主空間を減圧した状態を保持し、その後の短時間に主空間を解放したい場合には、その摘みを操作して主空間に空気を注入する手動の閉止弁である。減圧した主空間は、上下の筐体間の密封性能にもよるが、除湿に要する数時間は減圧状態を保つ。この時間経過後は、係止部の3の解除のみで主空間を解放することができる。なお、この主空間空気吸入孔5Eは、上記の構造に限らず、他の周知の弁構造を採用できるようにするものである。例えば、ビーチボールなどに用いられる吸排気バルブなどを利用できる。
図4は、上部筐体1Aと下部筐体1Bを、それら開口端縁が水平になるように開いた状態を示す。上部筐体1Aに取り付けた減圧ポンプ4のシリンダ部4Aの底部には逆止弁4M(図7参照)を設置するシリンダ側開口4QSが開けられている。図4には、1個の補聴器本体8とその電池7およびこの補聴器用除湿ケースの移動中の電池7を拘束して、その移動を抑制するためのマグネットディスク5Dの収容状態を示している。
図5は、本発明に係る補聴器用除湿ケースをその長軸に沿って切断して示す概略断面図である。図5には、前記した構成のうち、特に減圧ポンプ4の内部構造が詳しく説明されている。減圧ポンプ4は、シリンダ部4Aとピストン軸部4Cとピストン円筒部4Vおよび押し下げ部4Dからなるピストン部W(図7参照)を有し、円筒状のシリンダ部4Aの内壁にピストン軸部4Cの下端に有するピストン円筒部4Vが、ピストン軸部4Cの上端に有する押し下げ部4Dの押し下げ操作で摺動するように組み込まれている。
ピストン円筒部4VにはOリング溝4Kを有し、このOリング溝4Kにピストン側Oリング4Jがはめ込まれてシリンダ4Aの内壁に密接摺動するピストン・シリンダ機構を構成する。シリンダ部4Aの底部には下弁座4Sを有し、この下弁座4Sに主空間に挿通する開口(シリンダ側開口)4QSが形成されている。このシリンダ側開口4QSはシリンダ部4Aの内部側の内径が大で、主空間側(シリンダ部の外側)は内経が小さな断面楔状をなしている。このシリンダ側開口4QSに、図7で後述するように、断面がT字状のシリンダ側逆止弁4Mが設置されている。シリンダ側逆止弁4Mの柱状部(T文字の縦部)は先細(断面が楔状)となっており、シリンダ側開口4QSに完全に挿入された状態では柱状部の根元がシリンダ側開口4QSを密封し、シリンダ部4Aと主空間は遮断状態となる。
一方、ピストン部4Cの上端には、押し下げ部4Dを有する前記ロックプレート4Tが取り付けられ、ピストン軸部4Cを逆コップ状としている。そして、このロックプレート4Tのピストン軸部4Cとの境界付近には空気抜き孔4Eが形成されている。ピストン軸部4Cの上記ロックプレート4Tの内部直下には上弁座4Rが設けられている。上弁座4Rには上記下弁座4Sのシリンダ側開口4QSと同様の形状を有するピストン側開口4QRが形成され、上記シリンダ側逆止弁4Mと同様の形状のピストン側逆止弁4L(図7参照)が上記シリンダ側逆止弁4Mと同様の向きで設置されている。
図6は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプの全体外形を説明する側面図である。また、図7は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプの構造を説明する展開斜視図である。シリンダ部4Aの下部には着底突起4Bが形成され、上部には下部ディスク4Gが形成されている。パッキング4Pは上部筐体1Aのリング状段差部1Dと下部ディスク4Gとの間に介挿されて主空間を機密封止する。上部ディスク4Fはピストン円筒部4Vの上部に位置して、下部ディスク4Gと共にリング状段差部1Dに固定ねじ4Hで固定される。なお、押し下げ部4Dの上面に適宜の凹凸あるいはキザミを設けることもできる。
コイルばね4Nはシリンダ部4Aの内底面とピストン部4Wの下端面との間に挿入され、常時はピストン部4Wを有するピストン軸部4Eをシリンダ部4Aの最上位置に弾圧している。ピストン部4Wに設けられたOリング溝4Kにピストン側Oリング4Jが嵌め込まれている。なお、このピストン側Oリング4Jを含めて、本実施例(本発明の他の実施例も同様)に用いられるOリングとしてはシリコーンゴム製が好適である。そして、Oリングを含めて、摺動部分には、潤滑油としてシリコーンオイルなどを塗布するのが望ましい。本実施例では、ピストン部4Wのスムーズな滑動を保障するためにシリコーンオイルを塗布している。シリコーンオイルは耐水性、耐熱性、耐薬品性に優れ、温度変化による年度変化が少なく、蒸気圧変化に対する特性変化も小さいので、使用環境の指定が難しい携帯型機器用の小型ポンプには適している。
主空間の減圧を行う場合、図6、図7に示されたピストン部の押し下げ部4Dを指等で押してコイルばね4Nの弾性に抗してピストン円筒部4Vをシリンダ部4Aの中に押し下げる。この押し下げ過程でシリンダ側逆止弁4Mは閉止し、ピストン側逆止弁4Lは解放してシリンダ部とピストン軸部にある一部空気を空気抜き孔4Eから外部雰囲気に排出する。ピストン円筒部4Vが下端に達した後、押し下げ部4Dから押し下げ力を取り去る。これにより、ピストン軸部4Cを含むピストン部4Wはコイルばね4Nの復元力で元の位置まで上昇する。
ピストン部4Wの上昇に伴い、ピストン側逆止弁4Lは閉止し、シリンダ側逆止弁4Mが解放され、シリンダ部4Aとピストン軸部4Cの内部は主空間と連通し、シリンダ部4Aとピストン軸部の内部に主空間の空気の一部が吸入される。その結果、主空間はシリンダの作動容積が受け持っていた分だけ減圧される。上記のピストン・シリンダ操作を繰り返すことで主空間の減圧が促進されることになる。なお、ピストン側およびシリンダ側弁座とそれぞれの逆止弁との接触面にシリコーンオイルを塗布することで逆止弁の解放と閉止動作を安定化できる。
本実施例に係る補聴器用除湿ケースを携帯する場合などに、押し下げ部4Dがケース(筐体1)から突出したままだと、使い勝手が阻害される場合がある。以下、ケースから突出する押し下げ部4Dを有するピストン軸部4Cを上部筐体1A内に沈下させたままにロックする機構を図8および図9で説明する。
図8は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプのピストン軸部の最上部に有する押し下げ部を上方から見た要部斜視図で、同図(a)は上部ディスク4Fに対して単に押し込んだ状態を示し、同図(b)は押し込んだ状態で上部ディスク4Fと平行な面で矢印A方向に若干回転させた状態を示す。図9は、本発明に係る補聴器用除湿ケー
スを構成する減圧ポンプのピストン軸部の下側に有するロックプレート4Tを下方から見
た要部斜視図で、同図(a)は図8(a)に対応し、上部ディスク4Fに対して単に押し込んだ状態を示し、同図(b)は図8(b)に対応し、押し込んだ状態で上部ディスク4Fと平行な面で若干回転させた状態を示す。なお、符号4Gは下部ディスクを示し、シリ
ンダ部本体は逗子を省略してある。
図8と図9において、押し下げ部4Dを上部ディスク4Fに対して押し込んだ図8(a)に示した状態では、押し下げ部4Dの下側にあるロックプレート4Tの上面が上部ディスク4Fの下面に位置している。同図(b)に示したように、押し下げ部4Dを押し込んだ状態で若干戻した位置(このとき、逆止弁4Mは閉止状態にある)で上部ディスク4Fと平行な面で若干回転させると、ロックプレート4Tの角部が上部ディスク4Fのロック開口4Uの直線辺の下に潜り込む。ピストン軸部4Cはコイルばね4Nの弾性力で上昇が阻止される。
図10は、ピストン部の押し下げ部4Dを押し下げてピストン部を筐体内に収納した状態を示す斜視図である。また、図11は、ピストン部の押し下げ部4Dを押し下げてピストン部を筐体内に収納した状態を示す図10の矢印B方向から見た側面図である。図10と図11をみて分かるように、本実施例に係る携帯型補聴器用除湿ケースは、その筐体1が全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状で、かつ上記したようにその上部の突出部を沈降させた状態に保持できる。したがって、ポケットに入れて携帯し、あるいは収納袋や鞄などに入れた場合も、邪魔にならず、使い勝手がよい。蝶番2、係止部3を筐体1の輪郭線の内側に形成し、係止部3の構造も前記した様に図示したものに限らない。
以上説明した本発明の第1実施例によれば、軽量で使い勝手がよく、かつ小容積の空間でも効率よく補聴器に付いた湿気を除去でき、携帯型としての使用に適した補聴器用除湿ケースを提供することができる。
図12は、本発明に係る補聴器用除湿ケースの第2実施例を説明する全体斜視図である。また、図13は、本発明に係る補聴器用除湿ケースの第2実施例を構成する筐体の上部筐体と下部筐体を、蝶番を支点として開いた状態を示す斜視図である。そして、図14は、本発明に係る補聴器用除湿ケースの第2実施例を構成する上部筐体と下部筐体を分離してそれらの構成を示す分解斜視図である。
本発明の実施例は、外径は前記した第1実施例と同様に、筐体1が全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状で、かつ上記したようにその上部の突出部を沈降させた状態に保持できる。本実施例でも、上部筐体1Aの一部に主空間空気吸入孔5Eが設けられている。この主空間空気吸入孔5Eは減圧ポンプ4の押し下げ部4Dを押し下げて主空間を減圧した状態を保持し、その後の短時間に主空間を解放したい場合には、その摘みを操作して主空間に空気を注入する閉止弁である。減圧した主空間は、上下の筐体間の密封性能にもよるが、除湿に要する数時間は減圧状態を保つ。この時間経過後は、係止部の3の解除のみで主空間を解放することができる。なお、この主空間空気吸入孔5Eの構造と配置位置は、上記の構造に限らず、第1実施例と同様に、他の周知の弁構造を採用できる。
図13、図14に示されたように、下部筐体1Bの減圧対象となる主空間は、実施例1と違い、当該下部筐体1Bの開口部内の全てでなく、下部内壁5Hで電池収容部5Aと区画された部分である。この主空間はOリング1Hを設けた開口周縁で囲まれている。上部筐体1Aには、下部筐体を閉じた場合に、この下部筐体1Bを構成するOリングで囲まれた開口周縁に合接する開口周縁が設けられている。この上部筐体の開口周縁にはOリング用溝1J形成され、図示しないOリングが設置される。
下部筐体1Bの下部内壁5Hの外側には、電池収容部5Bが設けられている。電池収容部5Aは実施例1と同様に減圧対象ではなく、筐体1の内側ではあるが、減圧される主空間の外側に配置される。本実施例では、電池を並べて2個収納できるようになっている。2つの電池との間に隔壁を設けてもよい。上部筐体1A側には、上部電池収納部蓋体5Mが設けられており、下部筐体1Bに閉じた際に電池収容部5Bを覆って封止し、保持するようになっている。なお、電池収容部5Bの側壁には、外部雰囲気に連通する外部連通溝5Kが形成されている。この外部連通溝5Kは必須ではない。
主空間の中には、ポンプ収容部5Gと補聴器収容部5F、乾燥剤収容部5A,5A、及び隔壁5が設けられている。補聴器収容部5Fには補聴器本体を2個十分に収容できるようになっている。その他の構成は第1実施例と同様なので、説明は省略する。
なお、第2実施例における係止部5Jは、上部係止片5JAと下部係止片5JBとで構成される。この閉止部5Jは筐体1の外形輪郭からはみ出ないように形成されている。そして、詳しく示されていないが、例えば、上部係止片5JAは上下筐体を合接した時に、下部係止片5JBに弾性的に係止し、これの解除は、上部係止片5JAの先端を外側に引くか、あるいは下部係止片5JBの部分を内側に押すことで行うことができるように構成されている。また、蝶番2も筐体1の外形線の内側になるように配置することもできる。上記の下部係止片5JBを押す部分にボタンを形成して使い勝手をよくすることもできる。また、上部係止片5JAと下部係止片5JBの形状を逆にすることもできる。
以上説明した本発明の第2実施例によれば、軽量で使い勝手がよく、かつ小容積の空間でも効率よく補聴器に付いた湿気を除去でき、携帯型としての使用に適した補聴器用除湿ケースを提供することができる。
図15は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を説明する全体斜視図である。図16は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する(a)上部筐体に設ける減圧ポンプの正面斜視図と(b)上部筐体の背面部斜視図で、(a)の上部筐体に設ける減圧ポンプは(b)の上部筐体に図と前後逆にして取り付けられる。そして、図17は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する筐体の上部筐体と中間筐体および下部筐体を、蝶番を支点として開いた状態を示す斜視図である。第3実施例では、減圧ポンプの基本構成や上部筐体への取り付け構造等の第1、第2実施例と共通する部分は説明の重複を避けるために省略し、主として第3実施例を特徴づける構成部分を中心に説明する。
本発明の第3実施例に係る補聴器用除湿ケースは、その外径が前記した第1実施例や第2実施例と同様に、筐体10が全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状で、かつ上記したようにその上部の突出部を沈降させた状態に保持できる。本実施例では、図17に示されたように、下部筐体10Bの正面(蝶番20とは筐体の長手方向の反対側)に上下の筐体を閉じた状態で係止する係止部30を設けている。この係止部30は押込みボタン51と、この押込みボタン51の筐体内部方向への押し込み操作で作動する遮断弁50Eと上部筐体に有するフック50Pを係止するフック受け50Qおよび上部筐体に設置した上部マグネット50EEと協働して上部筐体の係止状態保持と係止解放時のポップアップ動作を行う下部マグネット50EDが設けられている。
図18乃至図23は減圧ポンプの押込みロック機構を説明する図で、図18は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプの(a)ピストン押込み前の状態と(a)ピストン押込み後の状態を示す斜視図、図19は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプの(a)ピストン押し込み状態、(b)押し込み状態から頂部方向に横押しした状態、(c)ピストンロック状態を説明する上面図、図20は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプのピストンロック機構を構成する上部ディスクと下部ディスクの斜視図、図21は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプのピストンロック機構を構成するロックボタンの(a)上面と(b)仮面を説明する斜視図、図22は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプのピストンロック機構を構成する(a)ロックボタンの下面と(b)下部ディスクの溝との配置を説明する部分斜視図、そして図23は本発明に係る補聴器用除湿ケースの第3実施例を構成する減圧ポンプのピストンロック機構を構成するロックボタンの下面に有する係合突条と下部ディスクの溝との(a)ロック前と(b)ロック時の配置を説明する部分斜視図である。ここでは、理解し易いようにロックボタンの下面に有する係合突条40Zを丸棒で示してある。
また、図24乃至図27は、中間筐体10ABを嵌め込んだ下部筐体10Bに上部筐体10Aを閉じ合わせて主空間を形成し、当該主空間を減圧してその状態を保持し、必要実施例に主空間の減圧状態を解除して下部筐体10Bから上部筐体10Aを解放して主空間を解放するための機構を説明する。
本発明の第3実施例に係る携帯型の補聴器用除湿ケースの構成と動作の一例を図18乃至図27を参照してさらに説明する。なお、主空間に収納する補聴器本体や電池などの付属部品は図1乃至図14で説明したものと同様なので、本実施例の図面には記載を省略した。使用者は補聴器本体80とその付属部品を筐体10の下部筐体10Bに嵌め込んだ中間筐体10DABの主空間部分(凹部)に収納して上部筐体1Aの開口周縁を前記中間筐体10DABの鍔部90に合接して密封し、前記下部筐体10Bと共に閉じる。密封された主空間部分の一部には乾燥剤60(吸湿剤)が予め収納されている。次に、減圧ポンプ40の押し下げ部40Dを親指等で押し下げ、その後押し下げの力を抜く。前記押し下げ部40Dがコイルばね40Nの力で元の位置に戻る際に、主空間の空気の一部がシリンダから抜き取られる。この動作を2〜3度繰り返すことで、主空間の空気圧を周囲(外部環境)の気圧以下とする。
こうして、ピストン軸部40Cの押し下げ部40Dの押し下げ操作で主空間の気圧を下げる(減圧する)。これにより、補聴器本体80の周囲にある空気量が減少し、単位体積当たりの空気に含まれる湿気(水分)の絶対量が低下して前記乾燥剤60の吸湿負荷(吸湿能力)に余裕が生じる。その結果、前記補聴器本体80の内外に付着していた湿気が前記乾燥剤60に効果的に吸収され、除湿が促進されることになる。
補聴器とその付属品などを収容して前記減圧ポンプ40の操作で主空間が減圧された状態で、次の使用のためあるいは何らかの理由で補聴器などを前記補聴器用除湿ケース10から取り出したい場合には、前記係止部30の前記押込みボタン51を本体(下部筐体10B)の中に押し込むように操作する。
この押込み操作により、前記押込みボタン51の後部(背部)に有する押込みシャフト50EC部分がゴムディスク(バルブ)50EBの中空柄部50EBBを押し伸ばしてバルブベース50EAの開口50Sから主空間内部に向かって押し出される。この中空柄部50EBBが押し出されることでゴムディスク(バルブ)50EBの中央部の一部が前記開口50S内に入り込む方向に力を受け、傘状ディスク50EBCが開口に引き込まれるように力を受けて変形(雨傘が風で反展する如くに変形)して、傘状ディスク50EBCの周囲が上記押し込み方向とは逆方向に捲れる。
傘状ディスク50EBCが捲れることでバルブベース50EAに設けた空気孔50Rが開放されて外部環境から主空間に空気が流入し、主空間の空気圧が外部環境の気圧と同じになる(均圧化される)。その結果、主空間を形成する前記中間筐体10ABの鍔部90との密接が解除可能になり、上部筐体10Aを下部筐体10Bから蝶番20を支点として回動させて開き、主空間を露出することができる。
押込みボタン51にはフック受け50Qが形成され、前記上部筐体10Aにはフック50Pが形成されている。上下の筐体が閉じた状態ではフック受け50Qにフック50Pが係合して筐体10の閉鎖を保持する。押込みボタン51が押し込まれたとき、当該押込みボタン51に一体となっているフック受け50Qがバルブベース50EA方向に移動してフック受け50Qからフック50Pが離脱し、筐体の閉鎖が解除される。
また、前記押込みボタン51のフック受け50Qの一部(実施例ではフック受け50Qの背部)には下部マグネット50EDが設けられ、上部筐体10Aの前記下部マグネット
50EDを臨む位置で、押込みボタン51の方向に若干ずれた位置に上部マグネット50EEが取り付けられている。前記上部マグネット50EEと前記下部マグネット50EDは筐体10が閉じられた状態では上部マグネット50EEと下部マグネット50EDとは互いに吸引する状態にあり、前記押込みボタン51の押込みで下部マグネット50EDが前記上部マグネットと反発する位置になって前記上部筐体に前記下部筐体から離れる開放方向の力を形成するポップアップ機能を有する。
図示したように、下部筐体10B側の減圧対象となる主空間は、下部筐体10Bの内部に嵌め込んだ中間筐体10ABと上部筐体10Aの間に形成される。上側主空間密封面1FAとなる上部開口周縁を有する上部筐体1Aと、前記上部筐体10Aとは蝶番20により開閉可能とされて下側主空間密封面10FBとなる下部開口周縁を備えた下部筐体10Bと、該下部筐体10Bの前記下部開口縁上に延出して前記上部筐体10Aと中間主空間密封面10CBFを形成する鍔部90を備えて主空間を形成して前記下部筐体10Bの内部に着脱可能に嵌め込まれた中間筐体10ABとで構成されて、前記上部筐体10Aの前記上部開口周縁が前記中間筐体10ABの前記鍔部90に密接に合接して主空間を形成する筐体10を備えている。
また、下部筐体10Bの蝶番20とは反対の位置に前記上部筐体10Aと前記下部筐体10Bの合接を保持し解除するための係止部30を有する。主空間には、補聴器本体80とその構成部品および乾燥剤60が収容され、主空間を減圧する減圧ポンプ40が取り付けられている。減圧ポンプ40は、シリンダ部40Aとピストン部40Wおよび該ピストン部40Wを前記シリンダ部40A内で押下げ部40D方向に弾圧するコイルばね40Nを有し、前記押下げ部40Dは前記筐体10を片手保持した状態で指一本でも繰り返し押し下げ操作可能とされている。
このような構成において、上部筐体10Aを前記中間筐体10ABを挟んで前記下部筐体10Bに合接して形成される前記主空間を前記減圧ポンプ40の操作で減圧することにより、前記補聴器本体80に付着した湿気等を効率よく前記乾燥剤60に吸着させることができる。
減圧ポンプ40は上部筐体10A側に取り付けられ、上部筐体10Aを中間筐体10ABを挟んで下部筐体10Bに合接した状態では、シリンダ部40Aが主空間に格納されるようになっている。
主空間を構成する中間筐体10ABには、1または2個の補聴器本体80を収容する補聴器収容部50Fと、減圧ポンプ40を収容するポンプ収容部50Gと、乾燥剤60を収容する乾燥剤収容部50Aを有している。
また、主空間を構成する中間筐体10ABには、減圧ポンプ40の減圧とは隔離されて補聴器本体80に内蔵される電池70を収容する電池収容部50Bを有し、上部筐体1Aの上部開口周縁内に前記電池収容部50Bの内部を減圧ポンプ40による減圧から隔離する電池収納部蓋部10Gを有している。
筐体10は、その平面視では側壁の隅部を除いて全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状であり、蝶番20は立体縦長の丸箱形状の長手方向の一方端に設けられている。蝶番20は上側片20Aの両側に回動軸20AAを有し、既知の形態で下部筐体10Bに設けた切り欠き部に形成した図示しない軸穴に回動軸20AAを回転可能に支承させている。そして、係止部30は蝶番20とは長手方向の他方端の位置に上部筐体10Aと下部筐体10Bの合接状態を解除可能に保持すると共に押込みボタン51の押し込み操作で合接状態を解除するようになっている。
また、係止部30は主空間と外部雰囲気を遮断する遮断弁50Eを有し、押込みボタン51の押し込み操作による上部筐体1Aと下部筐体1Bの合接状態の解除に連動して遮断弁50Eが開き、主空間に外部雰囲気から空気を導入し、該主空間の圧力と外部雰囲気の圧力を均一化する。
減圧ポンプ40は、コイルばね40Nの弾圧力に抗して使用者がその指等を用いて筐体10に対して容易に押し下げ操作可能に上部筐体10A表面から突出し、当該突出部分の上部に三角形の一辺に半円の直線部を丁度継ぎ合わせた形状とした断面の頂部40DAを有する押し下げ部40Dを形成したピストン軸部40Cと、頂部40DAの前記三角形のピストン軸部40Cがピストン軸部40Cとの接続部において頂部40DAがピストン軸部40Cの上面より後退した位置にあって、押し下げ操作されたピストン軸部40Cの端部に固定されたピストン円筒部4Vの側壁を密接摺動的に受け入れるシリンダ部40Aからなるピストン・シリンダ機構を備えている。
図18乃至図20に示されたように、押下げ部40Dとシリンダ部40Aとの間で前記ピストン円筒部40Vをシリンダ部40Aに押し込んだ状態を係止し、かつ解除可能とするロック機構を備えている。このロック機構は、押し下げ部40Dのピストン軸部40Cに固定された該ピストン軸部40Cの外形と同じ形状で該ピストン軸部40Cを挿通させる開口を有して前記シリンダ部40Aに固定された上部ディスク40Fと、シリンダ部40Aと前記上部ディスク40Fの間に設けた下部ディスク40Gと、上部ディスク40Fと前記下部ディスク40Gの間で前記シリンダ部40Aの円周方向および軸方向に移動可能に操作するための指当操作突起40XAを上部ディスク40Fに設けた開口40FAから突出させたロックボタン40Xを備えている。ロックボタン40Xの本体部分は上部ディスク40Fの下部ディスク40Gの側に設けた薄肉部40FBに着座している。
図20乃至図23に示されたように、下部ディスク40Gには、その上部ディスク40F側で軸方向に向かって延びる如く形成された一方が当該下部ディスク40Gの全幅にわたる長さで、他方が当該下部ディスク40Gの外延に達しない長さで形成された平行溝40YA,40YBが形成されている。また、上部ディスク40Fの開口40FAに操作部
を突出させたロックボタン40Xの前記下部ディスク40G側に前記シリンダ部40Aの軸方向に向かって伸びる如く形成されて前記平行溝40YA,40YBの何れか一方に係
合する突条40Zを有している。
図19の(a)(b)(c)を(a)→(b)→(c)の順に操作することで、押し下げ部40Dの押し下げ(図18の矢印A方向)でピストン軸部40Cが筐体1の中に没し、押し下げ部40Dを頂部40DA側に横押し(図18の矢印B方向)して上部の段差40DBを上部ディスク40Fの内縁下に潜らせ、矢印Cのようにピストン軸部の周方向にスライドさせることでピストン軸部40Cの上昇を阻止する。このように、ロックボタン40Xの操作でピストン軸部40Cをロックすることによりピストン・シリンダ機構を押し下げ部40Dの押し下げ状態のままに保持する。
減圧ポンプ40は、押下げ部40Dの押し下げでシリンダ部40Aの内部にある空気をピストン軸部40Cに流入させるシリンダ側逆止弁40Mと、ピストン軸部40Cに流入した空気を外部に放出するピストン側逆止弁40Lを備え、押下げ部40Dがコイルばね40Nの弾性力で元の位置に戻る動作で主空間を減圧することは前記したとおりである。
ピストン軸部40Cの段差40DBの近傍部分にピストン軸部40Cの内部に連通する空気抜き孔40Eを備えている。また、前記各実施例と同様に、減圧ポンプ40の下部筐体10B側には、上部筐体10Aを合接したときに下部筐体10Bに当接して押下げ部4
0Dの押し下げ操作の押圧力を当該下部筐体10Bに伝達する着底突起40Bを備えている。さらに、中間筐体10ABの電池収容部50Bの背面には、下部筐体10Bに固定されて電池の動きを規制するマグネット50Dを備えている。
上部筐体10Aの係止部30側の内側に上部マグネット50EEを有し、下部筐体10Bに有する係止部30に取り付けられて押込みボタン51による該係止部30の押込みで移動し、上部マグネット50EEに対して係止部30のロック動作で吸引し、該係止部30の解除動作で反発するごとく動作する位置に下部マグネット50EDを備えている。
係止部30は、図25乃至図27に示されたように、形状復元可能なゴム状材料(弾性体、シリコンゴムなど)で形成され、一端が閉塞した中空柄部50EBBの他端の開放部周囲に傘状ディスク50EBCを有するバルブ50EBと、主空間の減圧状態では傘状ディスク50EBCで覆われて閉塞され、押込みボタン51の押し込みに伴う係止部30の解除動作による傘状ディスク50EBCの捲れで主空間を外部環境に連通する空気流入孔50Rと、バルブ50EBの中空シャフト50EBBを挿通する開口50Sを有するバルブベース50EAで構成されている。
バルブ50EBの中空シャフト50EBBには、押込みボタン50に具備されて当該中空柄部50EBBの一端に突き当たる如くシャフト50ECが挿入されている。そして、押込みボタン51の押込みによるシャフト50ECの開口50Sへの更なる押し込み動作で傘状ディスク50EBCが捲くれることで空気流入孔50Rの閉止が開放されて主空間と外部雰囲気が均圧になる。上部筐体10Aが下部筐体10Bに嵌め込まれた中間筐体10ABから離間し、押込みボタン51の押込み力の解除でシャフト50ECは中空柄部50EBBの復元力で元の位置に戻る。
以上説明した本発明の第3実施例によれば、軽量で使い勝手がよく、かつ小容積の空間でも効率よく補聴器に付いた湿気を除去でき、携帯型としての使用に適した補聴器用除湿ケースを提供することができる。
図28乃至図34は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを製品化した場合の実外観図であり、図28は上面図、図29は正面図、図30は側面図、図31は底面図、図32は背面図、図33は正面斜視図、図34は背面斜視図である。
図28において、減圧ポンプの押し下げ部40Dが押し下げ操作されていない図29の状態で、当該押し下げ部40Dの三角形部分の兆部40DAの正面下部位に位置するピストン軸部40Cの頂部に段差40DBが見えている。
図28と図34等に示されたように、ロックボタン40Xの上面には指などによるスライド操作をし易くするための凸堤状などのパターンが形成されている。このパターンは図示された凸堤状に限らず、溝や突起であってもよい。
1,10:筐体
1A,10A:上部筐体
1B,10B:下部筐体
1C,10C:減圧ポンプ設置開口
1D,10D:リング状段差部
1E,10E:段差部ネジ穴
1F:主空間密封面/主空間Oリング
1FA:上側主空間密封面
1FB:下側主空間密封面
10CFB:中間主空間密封面
1G:電池収納部蓋
10G:電池収納部蓋部
1H:Oリング
10H:空気通路
1J:Oリング用周溝
2,20:蝶番
2A、20A:上側片
20AA:回動軸
2B:下側片
3,30:係止部
3A:上係止部
3AA:ラッチ凹部
3B:下係止部
4:減圧ポンプ
4A:シリンダ部
4B:着底突起
4C,40C:ピストン軸部
4D,40D:押し下げ部
40DA:頂部
40DB:段差
4E:空気抜き孔
4F,40F:上部ディスク
40FA:開口
40FB:薄肉部
4G,40G:下部ディスク
4H,40H:固定ネジ
4J:ピストン側Oリング
4K:Oリング溝
4L:ピストン側逆止弁
4M:シリンダ側逆止弁
4N:コイルばね
4P:パッキング
4QS:シリンダ側開口
4QP:ピストン側開口
4R:上弁座
4S:下弁座
4T:ロックプレート
4U:ロック開口
4V:ピストン円筒部
4W:ピストン部
40X:ロックボタン
40XA:指当て操作突起
40YA:全幅溝
40YB:
40Z:係合突条
5,50:隔壁
5A,50A:乾燥剤収容部
5AA:切欠き
5B,50B:電池収容部
5BA:凹み
5BB:切込み
5C:Oリング
5D:マグネットディスク
5E:主空間空気吸入孔
50EA:バルブベース
50EB:ゴムディスク(バルブ)
50EC:押込みシャフト
50ED:下部マグネット
50EE:上部マグネット
50EF:止めネジ
50EBB:中空柄部
50EBC:傘状ディスク
50P:フック
50Q:フック受
50R:空気孔
50S:開口
51:押込みボタン
5F,50F:補聴器収容部
5G,50G:ポンプ収容部
5H:下部内壁
5J:係止部
5JA:上部係止辺
5JB:下部係止辺
5K:外部連通溝
5L:上部内壁
5M:上部電池収納部蓋
6:乾燥剤
7:電池
8:補聴器本体
90:鍔部

Claims (15)

  1. 上側主空間密封面となる上部開口周縁を有する上部筐体と、前記上部筐体とは蝶番により開閉可能とされて下部開口周縁を備えた下部筐体と、該下部筐体の前記下部開口縁上に延出して前記上部筐体と中間主空間密封面を形成する鍔部を備えて主空間を形成して前記下部筐体の内部に着脱可能に嵌め込まれた中間筐体とで構成されて、前記上部筐体の前記上部開口周縁が前記中間筐体の前記鍔部に密接に合接して主空間を形成する筐体を備え、
    前記下部筐体の前記蝶番とは反対の位置に前記上部筐体と前記下部筐体の合接状態を保持し解除するための係止部を有し、
    前記主空間には、補聴器本体とその構成部品および乾燥剤が収容され、
    前記主空間を減圧する減圧ポンプが取り付けられており、
    前記減圧ポンプは、シリンダ部とピストン部および該ピストン部を前記シリンダ部内で押下げ部方向に弾圧するコイルばねを有し、前記押下げ部は前記筐体を片手保持した状態で指一本でも繰り返し押し下げ操作可能であり、
    前記上部筐体を、前記中間筐体を挟んで前記下部筐体に合接して形成される前記主空間を前記減圧ポンプの操作で減圧することにより、前記補聴器本体に付着した湿気等を効率よく前記乾燥剤に吸着させることを特徴とする携帯型補聴器用除湿ケース。
  2. 前記減圧ポンプは前記上部筐体側に取り付けられ、前記上部筐体を前記中間筐体を挟んで前記下部筐体に合接した状態では、前記シリンダ部が前記主空間に格納されることを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  3. 前記主空間を構成する前記中間筐体に、1または2個の前記補聴器本体を収容する補聴器収容部と、前記減圧ポンプを収容するポンプ収容部と、前記乾燥剤を収容する乾燥剤収容部を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  4. 前記主空間を構成する前記中間筐体に、前記減圧ポンプの減圧とは隔離されて前記補聴器本体に内蔵される電池を収容する電池収容部を有し、前記上部筐体の上部開口周縁内に前記電池収容部の内部を前記減圧ポンプによる減圧から隔離する電池収納部蓋部を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  5. 前記筐体は平面視では側壁の隅部を除いて全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状であり、前記蝶番は前記立体縦長の丸箱形状の長手方向の一方端に設けられ、前記係止部は前記蝶番とは長手方向の他方端の位置に前記上部筐体と前記下部筐体の合接状態を解除可能に保持すると共に押込みボタンの押し込み操作で合接状態を解除することを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  6. 前記係止部は前記主空間と外部雰囲気を遮断する遮断弁を有し、前記押込みボタンの押し込み操作による前記上部筐体と前記下部筐体の合接状態の解除に連動して前記遮断弁が開き、前記主空間に外部雰囲気から空気を導入し、該主空間の圧力と外部雰囲気の圧力を均一化することを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  7. 前記減圧ポンプは、前記コイルばねの弾圧力に抗して使用者がその指等を用いて前記筐体に対して容易に押し下げ操作可能に前記上部筐体表面から突出し、当該突出部分の上部に三角形の一辺に半円の直線部を丁度継ぎ合わせた形状とした断面の頂部を有する押し下げ部を形成したピストン軸部と、前記頂部の前記三角形のピストン軸部が前記ピストン軸部との接続部において前記頂部が前記ピストン軸部の上面より後退した位置にあり、押し下げ操作された前記ピストン軸部の端部に固定されたピストン円筒部の側壁を密接摺動的に受け入れるシリンダ部からなるピストン・シリンダ機構を備え、
    前記押下げ部と前記シリンダ部との間で前記ピストン円筒部を前記シリンダ部に押し込
    んだ状態を係止し、かつ解除可能とするロック機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  8. 前記ロック機構は、前記押し下げ部の前記ピストン軸部に固定された該ピストン軸部の外形と同じ形状で該ピストン軸部を挿通させる開口を有して前記シリンダ部に固定された上部ディスクと、前記シリンダ部と前記上部ディスクの間に設けた下部ディスクと、前記上部ディスクと前記下部ディスクの間で前記シリンダ部の円周方向および軸方向に移動可能に操作するための指当操作突起を前記上部ディスクに設けた開口から突出させたロックボタンを備え、
    前記下部ディスクの前記上部ディスク側で軸方向に向かって延びる如く形成された一方が当該下部ディスクの全幅にわたる長さで、他方が当該下部ディスクの外延に達しない長さで形成された2本の平行溝と、前記上部ディスクの前記開口に操作部を突出させたロックボタンの前記下部ディスク側に前記シリンダ部の軸方向に向かって伸びる如く形成されて前記2本の平行溝の何れか一方に係合する突条とを有し、
    前記押し下げ部の押し下げで前記ピストン軸部が筐体の中に没し、前記押し下げ部を頂部側に横押しして上部の段差を上部ディスクの内縁を潜らせることで前記ピストン軸部の上昇を阻止し、この状態を前記ロックボタンの操作でロックすることにより前記ピストン・シリンダ機構を前記押し下げ部の押し下げ状態に保持することを特徴とする請求項7に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  9. 前記減圧ポンプは前記押下げ部の押し下げで前記シリンダ部の内部にある空気を前記ピストン軸部に流入させるシリンダ側逆止弁と、前記ピストン軸部に流入した空気を外部に放出するピストン側逆止弁を備え、
    前記押下げ部が前記コイルばねの弾性力で元の位置に戻る動作で前記主空間を減圧することを特徴とする請求項8に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  10. 前記ピストン軸部の前記段差の近傍部分に前記ピストン軸部の内部に連通する空気抜き孔を有することを特徴とする請求項9に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  11. 前記減圧ポンプの前記下部筐体側に、前記上部筐体を合接したときに前記下部筐体に当接して前記押下げ部の押し下げ操作の押圧力を当該下部筐体に伝達する着底突起を備えたことを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  12. 前記電池収容部の背面に位置して前記下部筐体に固定されて電池の動きを規制するマグネットを備えたことを特徴とする請求項4に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  13. 前記上部筐体の前記係止部側内側に上部マグネットを有し、前記下部筐体に有する前記係止部に取り付けられ、前記押込みボタンによる該係止部の移動で移動して前記上部マグネットに対して、前記係止部のロック動作で吸引し、該係止部の解除動作で反発するごとく動作する位置に下部マグネットを備えたことを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  14. 前記係止部は、形状復元可能なゴム状材料で形成されて、一端が閉塞した中空柄部の他端の開放部周囲に傘状ディスクを有するバルブと、前記主空間の減圧状態では前記傘状ディスクで閉止し、前記押込みボタンの押し込みに伴う前記係止部の解除動作による前記傘状ディスクの捲れで前記主空間を外部環境に連通する空気流入孔と前記バルブの前記中空シャフトを挿通する開口を有するバルブベースで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  15. 前記バルブの前記中空シャフトには、前記押込みボタンに具備されて当該中空柄部の前
    記一端に突き当たる如くシャフトが挿入され、前記押込みボタンの押込みによる前記シャフトの前記開口への更なる押し込み動作で前記傘状ディスクが捲くれることで前記空気流入孔の閉止が開放され、前記主空間と外部雰囲気が均圧になり、前記上部筐体が前記下部筐体に嵌め込まれた前記中間筐体から離間し、前記押込みボタンの押込み力の解除で前記シャフトは前記中空柄部の復元力で元の位置に戻ることを特徴とする請求項14に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
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