JP2016201945A - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016201945A
JP2016201945A JP2015081855A JP2015081855A JP2016201945A JP 2016201945 A JP2016201945 A JP 2016201945A JP 2015081855 A JP2015081855 A JP 2015081855A JP 2015081855 A JP2015081855 A JP 2015081855A JP 2016201945 A JP2016201945 A JP 2016201945A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pinion
motor
axial direction
gear
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015081855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6596897B2 (ja
Inventor
崇志 瀬尾
Takashi Seo
崇志 瀬尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2015081855A priority Critical patent/JP6596897B2/ja
Publication of JP2016201945A publication Critical patent/JP2016201945A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6596897B2 publication Critical patent/JP6596897B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Landscapes

  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

【課題】ギヤトレインGTにモーメント力がかかることを防止できるモータ駆動装置を提供すること。【解決手段】モータケースCaseに設けられてモータ/ジェネレータMGによって回転駆動されるモータシャフト6を回転可能に支持する入力側軸受20と、モータケースCaseに設けられてギヤトレインGTのキャリア15を回転可能に支持する出力側軸受30と、モータシャフト6とキャリア15の間に介装されて互いに相対回転可能に支持する中間軸受40と、を備え、ギヤトレインGTの軸方向における出力側軸受30の配置領域W1と、ギヤトレインGTの軸方向における中間軸受40の配置領域W2とを、ギヤトレインGTの軸方向に対して垂直な方向から見て互いに重複する位置に設定する構成とした。【選択図】図4

Description

本発明は、モータ機構と変速機構を内蔵したユニットケースに設けられた軸受を介して、入力シャフト及び変速機構の出力側回転部材を回転可能に支持するモータ駆動装置に関する発明である。
従来、モータ機構と変速機構をユニットケース内に同軸に配置し、入力シャフトをユニットケースに回転可能に支持する入力側軸受と、変速機構の出力側回転部材をユニットケースに回転可能に支持する出力側軸受と、入力シャフトと変速機構の出力側回転部材の間に介装された中間軸受とを軸方向に並べて配置したモータ駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009-190440号公報
しかしながら、従来のモータ駆動装置にあっては、出力側軸受と中間軸受とが軸方向にずれた位置に配置されている。このため、入力シャフトに径方向の力が作用した際、変速機構の出力側回転部材にモーメント力がかかり、入力シャフトとの間に相対的な倒れ(軸ずれ)が生じる。
これにより、変速機構内のギヤのかみ合い不良による音や振動の発生、ギヤ歯面の損傷といった問題が発生する。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、変速機構にモーメント力がかかることを防止できるモータ駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のモータ駆動装置は、モータ機構と、変速機構と、ユニットケースと、入力側軸受と、出力側軸受と、中間軸受と、を備えている。
前記モータ機構は、入力シャフトを回転駆動する。
前記変速機構は、入力シャフトに連結する入力側回転部材と、入力側回転部材の回転を変速する変速部と、変速部によって変速した回転を出力する出力側回転部材と、を有する。
前記ユニットケースは、モータ機構及び変速機構を内蔵する。
前記入力側軸受は、ユニットケースに設けられ、入力シャフトを回転可能に支持する。
前記出力側軸受は、ユニットケースに設けられ、変速機構の出力側回転部材を回転可能に支持する。
前記中間軸受は、入力シャフトと出力側回転部材の間に設けられ、入力シャフトと出力側回転部材を互いに相対回転可能に支持する。
そして、変速機構の軸方向における出力側軸受の配置領域と、変速機構の軸方向における中間軸受の配置領域とを、前記変速機構の軸方向に対して垂直な方向から見て互いに重複させる。
よって、本発明のモータ駆動装置では、変速機構の出力側回転部材をユニットケースに回転可能に支持する出力側軸受の変速機構の軸方向における配置領域と、入力シャフトと出力側回転部材を互いに相対回転可能に支持する中間軸受の変速機構の軸方向における配置領域が、変速機構の軸方向に対して垂直な方向から見たときに重複する位置に設定される。
ここで、入力シャフトに径方向の力が作用したことで生じる径方向荷重は、中間軸受を介して変速機構の出力側回転部材に入力する。一方、変速機構の径方向変位は、ユニットケースに対して出力側回転部材を支持する出力側軸受の配置領域で最も小さくなる。
そのため、出力側軸受の配置領域と中間軸受の配置領域とを変速機構の軸方向に重複させることで、入力シャフトから径方向荷重が入力される領域を、変速機構の径方向変位が最も小さくなる領域内に設けることができる。この結果、変速機構の出力側回転部材にモーメント力がかかることを防止できる。
実施例1のモータ駆動装置の全体構成を示す全体断面図である。 実施例1のステップドピニオンを示す平面図である。 図1におけるX部の拡大図である。 図1におけるY部の拡大図である。 図4におけるZ部の拡大図である。 モータ/ジェネレータの力行時にステップドピニオンに生じる噛み合い反力を示す説明図である。 モータ/ジェネレータの回生時にステップドピニオンに生じる噛み合い反力を示す説明図である。
以下、本発明のモータ駆動装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
(実施例1)
まず、構成を説明する。
実施例1におけるモータ駆動装置の構成を、「モータ駆動装置の全体構成」、「入力側軸受の詳細構成」、「出力側軸受の詳細構成」、「中間軸受の詳細構成」に分けて説明する。
[モータ駆動装置の全体構成]
図1は、実施例1のモータ駆動装置を示す全体断面図である。以下、図1に基づき、実施例1のモータ駆動装置の全体構成を説明する。
実施例1のモータ駆動装置は、例えば、電気自動車の左右後輪等に設けられるインホイールモータに適用される。このモータ駆動装置は、図1に示すように、駆動ユニット本体Aと、変位吸収機構Bと、を備えている。
前記駆動ユニット本体Aは、走行駆動源としての機能を持ち、モータケースCase(ユニットケース)に、三相交流の埋込磁石同期モータ構造によるモータ/ジェネレータMG(モータ機構)と、遊星歯車からなるギヤトレインGT(変速機構)と、を内蔵することで構成される。
この駆動ユニット本体Aは、モータ/ジェネレータMGの力行時には、三相交流の電流をステータ8に巻き付けたステータコイル8bに印加することで、ロータ7を一体に有するモータシャフト6(入力シャフト)を回転し、モータシャフト6の回転をギヤトレインGTにより減速(変速)してキャリア15(出力側回転部材)から出力する。モータ/ジェネレータMGの回生時には、キャリア15から入力される回転を、ギヤトレインGTにより増速してモータシャフト6及びロータ7を回転することで、ロータ7にエアギャップを介して配置されたステータ8のステータコイル8bに三相交流の電流を発生させる。
前記モータケースCaseは、ケース本体1と、入力側カバー2と、蓋部材3と、出力側カバー4と、を有して構成される。
前記ケース本体1は、両端が開放した中空円筒部材であり、内側面にステータコイル8bと、ギヤトレインGTのリングギヤ13が固定される。
前記入力側カバー2は、ケース本体1の一端側の開口を塞ぐように、ケース本体1にボルト固定される。この入力側カバー2は、モータシャフト6の一端が挿入される開口2aを有している。この開口2aの内側には、モータシャフト6の一端を回転可能に支持する入力側軸受20が設けられている。
前記蓋部材3は、入力側カバー2の開口2aを塞ぐように、入力側カバー2にボルト固定される。
前記出力側カバー4は、ケース本体1の他端側の開口を塞ぐように、ケース本体1にボルト固定される。この出力側カバー4は、キャリア15の小径円筒部15aが突出する開口4aを有している。この開口4aの内側には、オイルシール5が装着されている。このオイルシール5は、内径部が小径円筒部15aの外周面に対して所定のシール圧にて接触し、モータケースCaseに封入されたオイルの漏れを阻止する。また、この出力側カバー4のケース本体1側の面(内側面)には、ケース本体1に向かって突出した円筒壁部4bが形成されている。この円筒壁部4bは、開口4aを取り囲む。また、円筒壁部4bの内側には、キャリア15の大径円筒部15cを回転可能に支持する出力側軸受30が設けられている。
前記モータ/ジェネレータMGは、モータシャフト6(入力シャフト)と、ロータ7と、ステータ8と、を有して構成される。
前記モータシャフト6は、一端部がモータケースCaseの入力側カバー2の開口2aに差し込まれ、入力側軸受20を介してこの開口2aの内周面に回転可能に支持されている。また、他端部は、ギヤトレインGTのキャリア15の小径円筒部15aの内側に差し込まれ、この小径円筒部15aとの間に介装された中間軸受40によって、互いに相対回転可能に支持されている。
前記ロータ7は、モータシャフト6の中間部から径方向に延びるロータフランジ9の外周に嵌装され、モータシャフト6と一体的に回転可能となっている。このロータ7は、図外の永久磁石を埋設した積層鋼板により構成される。
前記ステータ8は、ケース本体1の内側面に固定され、ロータ7に対しエアギャップを介して配置される。このステータ8は、打ち抜き積層鋼板によるステータティース8aのそれぞれにステータコイル8bを巻き付けることで構成される。
なお、ステータコイル8bには、U相・V相・W相に分けた接続端子10を介して不図示のハーネスが接続される。また、モータシャフト6の中心部には、ギヤトレインGTのギヤ噛み合い部分や軸受等の必要部位を潤滑及び冷却するオイルが流れる軸芯油路11が形成される。オイルは、入力側カバー2に設けたオイルポンプO/Pから供給される。
前記ギヤトレインGTは、ロータフランジ9と出力側カバー4の間のスペースに配置され、サンギヤ12と、リングギヤ13と、ステップドピニオン14と、キャリア15と、を有する。そして、サンギヤ入力・リングギヤ固定・キャリア出力とすることにより、モータシャフト6からの入力回転を減速して出力する。
前記サンギヤ12は、モータシャフト6の外周面に一体的に形成され、モータシャフト6と一体に回転する。すなわち、このサンギヤ12は、モータシャフト6に連結する入力側回転部材に相当する。
前記リングギヤ13は、ケース本体1の内側面に、セレーション結合により回転不能に固定されている。さらに、このリングギヤ13は、外周面に装着された止め輪13aがスペーサ13bを介してケース本体1に突き当たると共に、変位吸収機構B側の端面が出力側軸受30を介して出力側カバー4に突き当たることで、軸方向に移動不能となっている。
前記ステップドピニオン14は、サンギヤ12とリングギヤ13の間に複数配置され、双方に噛み合うと共に、キャリア15によって回転可能に支持されている。このステップドピニオン14は、サンギヤ12と噛み合う大ピニオン14a(第1ピニオン)と、大ピニオン14aよりも小さい径に設定されると共にリングギヤ13と噛み合う小ピニオン14b(第2ピニオン)と、を有している。ここで、前記サンギヤ12、リングギヤ13、ステップドピニオン14の大ピニオン14a及び小ピニオン14bは、いずれも歯が軸線に対して斜めに切られて螺旋状となったヘリカルギヤ(はすば歯車)である。
さらに、このステップドピニオン14では、図2に示すように、大ピニオン14aの歯のねじれ方向と小ピニオン14bの歯のねじれ方向が互いに逆向きに設定されている。また、大ピニオン14aのねじれ角θ1と小ピニオン14bのねじれ角θ2との比(ねじれ角比)と、大ピニオン14aのピッチ円径R1と小ピニオン14bのピッチ円径R2との比(ピッチ円径比)とが、同一値になるように設定されている。すなわち、下記式(1)が成立するように各値を設定する。
θ1:θ2 = R1:R2 ・・・(1)
なお、このリングギヤ13及びステップドピニオン14は、サンギヤ12の回転を変速する変速部に相当する。
前記キャリア15は、モータシャフト6の周りを回るステップドピニオン14の回転(公転)によって回転すると共に、変位吸収機構Bのギヤカップリング軸17が結合されている。このキャリア15は、リングギヤ13及びステップドピニオン14によって減速(変速)された回転を出力する出力側回転部材に相当する。
前記キャリア15は、小径円筒部15aと、連結フランジ部15bと、大径円筒部15cと、支持円盤部15dと、連結部15eと、を有している。
前記小径円筒部15aは、両端が開放した円筒スリーブ部材であり、モータシャフト6と同軸に配置され、先端部15fがモータケースCaseの出力側カバー4の開口4aからモータケースCaseの外側に突出している。この小径円筒部15aには、中間軸受40を介してモータシャフト6が差し込まれ、互いに相対回転可能に支持されている。また、小径円筒部15aの先端部15fの内周面には第1内歯部15gが形成され、ギヤカップリング軸17の外周面に形成された第1外歯部17bが噛み合い結合している。これにより、キャリア15とギヤカップリング軸17とは、一体的に回転可能になっている。なお、モータシャフト6とギヤカップリング軸17とを隔てる位置には、隔壁シール部材15hが油密状態で配置されている。
前記連結フランジ部15bは、小径円筒部15aのモータ/ジェネレータMG側端部から径方向に突出している。この連結フランジ部15bの内部には、オイルが流れるオイル流路が形成されている。さらに、連結フランジ部15bの周縁部には、変位吸収機構Bに向けて突出した大径円筒部15cが形成されている。
前記大径円筒部15cは、小径円筒部15aを取り囲む円筒スリーブ部材であり、出力側カバー4の円筒壁部4bの内側に差し込まれている。そして、この大径円筒部15cは、出力側軸受30を介して円筒壁部4bの内周面に回転可能に支持されている。
前記支持円盤部15dは、モータシャフト6を取り囲むと共に、連結フランジ部15bに対向するドーナツ状の円盤であり、連結フランジ部15bからロータフランジ9に向けて延在された連結部15eの先端に連結されている。
そして、この支持円盤部15dと連結フランジ部15bの間にステップドピニオン14が配置され、このステップドピニオン14は、連結フランジ部15b及び支持円盤部15dを貫通する回転軸15jによって回転可能に支持されている。
なお、ロータフランジ9と入力側カバー2との間のスペースには、ロータ7の回転角度を検出するレゾルバ16aが配置されると共に、パーキングポール16bが噛み合うことでモータシャフト6を固定するパークギヤ16cがモータシャフト6にスプライン結合している。
前記変位吸収機構Bは、図示しないホイールに固定されるホイールハブ軸18の変位や傾きを駆動ユニット本体Aのモータ/ジェネレータMGやギヤトレインGTへ伝達することを防止或いは抑制する機能を持ち、ギヤカップリング軸17を有している。このギヤカップリング軸17は、駆動ユニット本体Aの小径円筒部15aとホイールハブ軸18との間を、変位吸収可能に連結する。
なお、ホイールハブ軸18は、モータケースCaseの出力側カバー4の外側面に固定されたアクスルケース19に対し、ハブベアリング19aを介して回転可能に支持されている。
図1に示す変位吸収機構Bでは、単独で交換可能なギヤカップリング軸17を、小径円筒部15aとホイールハブ軸18に対し、変位を吸収しつつ駆動伝達可能に嵌合することで構成される。
前記ギヤカップリング軸17は、ギヤ連結軸部17aの両側位置にそれぞれ、第1外歯部17bと第2外歯部17cを設けて構成される。第1外歯部17bは、小径円筒部15aの第1内歯部15gに対して変位吸収可能にセレーション嵌合されている。第2外歯部17cは、ホイールハブ軸18の内周面に形成された第2内歯部18aに対して変位吸収可能にセレーション嵌合されている。
なお、ギヤカップリング軸17の両端面は円弧状に湾曲し、それぞれ隔壁シール部材15hと、ホイールハブ軸18に設けられたエンドキャップシール部材18bに球面接触している。また、このギヤカップリング軸17は、全周がシールされたカップリング空間に、図外の潤滑グリースと共に装着される。
[入力側軸受の詳細構成]
図3は、図1におけるX部の拡大図である。以下、図3に基づき、実施例1の入力側軸受の詳細構成を説明する。
前記入力側軸受20は、図3に示すように、モータシャフト6の一端部と、入力側カバー2の開口2aの間に介装され、モータシャフト6の外周面に接触する内輪20aと、入力側カバー2の開口2aの内周面に接触する外輪20bと、内輪20aと外輪20bの間に配置された転動体20cと、不図示の転動体保持器と、を有している。
ここで、この入力側軸受20の内輪20aは、変位吸収機構B側の軸方向端部が、モータシャフト6にスプライン結合したパークギヤ16cに接触し、このパークギヤ16cを介してモータシャフト6に形成された段差部6aに突き当てられている。また、モータシャフト6の外周面には第1環状溝22が形成され、欠円環状の第1止め輪23が装着されている。そして、内輪20aの蓋部材3側の軸方向端部は、第1環状溝22に装着された第1止め輪23に接触している。
このように、内輪20aは、パークギヤ16cと第1止め輪23に干渉することで、モータシャフト6に対して軸方向両側への移動が規制される。つまり、内輪20aとモータシャフト6とは、軸方向に一体的に移動可能となる。
一方、入力側軸受20の外輪20bには第2環状溝24が形成され、この第2環状溝24に第2止め輪25が装着されている。この第2止め輪25は、入力側カバー2の開口2aの内周面に形成された切欠部2bに干渉し、外輪20bの変位吸収機構B側への移動を規制する。また、この外輪20bの蓋部材3側の軸方向端部は、環状プレート26及び整流プレート27を介して蓋部材3に接触している。ここで、蓋部材3はネジN1によって入力側カバー2に固定されており、入力側カバー2と一体化している。つまり、外輪20bは、第2止め輪25と蓋部材3によって、モータケースCaseに対して軸方向両側への移動が規制される。
さらに、内輪20aと外輪20bとは、転動体20cを挟持しており、軸方向に位置ずれすることはない。そのため、モータケースCaseに対して外輪20bの軸方向両側への移動を規制したことで、モータケースCaseに対する内輪20aの軸方向両側への移動が規制される。さらに、内輪20aと軸方向に一体的に移動可能なモータシャフト6も、モータケースCaseに対して軸方向両側への移動が規制されることになる。
このように、モータシャフト6は、入力側軸受20を介して、モータケースCaseに対する軸方向両側への移動が規制される。
[出力側軸受の詳細構成]
図4は、図1におけるY部の拡大図である。以下、図4に基づき、実施例1の出力側軸受の詳細構成を説明する。
前記出力側軸受30は、図4に示すように、ギヤトレインGTのキャリア15の大径円筒部15cと、出力側カバー4の円筒壁部4bの間に介装され、キャリア15の大径円筒部15cの外周面に接触する内輪30aと、円筒壁部4bの内周面に接触する外輪30bと、内輪30aと外輪30bの間に配置された転動体30cと、不図示の転動体保持器と、を有している。
ここで、大径円筒部15cの外周面には第3環状溝32が形成され、欠円環状の第3止め輪33が装着されている。そして、出力側軸受30の内輪30aは、変位吸収機構B側の軸方向端部が、第3環状溝32に装着された第3止め輪33に接触している。また、この内輪30aの蓋部材3側の軸方向端部は、大径円筒部15cから径方向に突出した段差部15kに接触している。
このように、内輪30aは、第3止め輪33と段差部15kとにそれぞれ干渉することで、キャリア15に対して軸方向両側への移動が規制される。つまり、内輪30aとキャリア15とは、軸方向に一体的に移動可能となる。
一方、出力側軸受30の外輪30bは、変位吸収機構B側の軸方向端面が、円筒壁部4bの根元位置に形成された段差部34に接触している。また、この外輪30bの蓋部材3側の軸方向端部は、リングギヤ13に接触している。ここで、リングギヤ13は、外周面に装着された止め輪13aがスペーサ13bを介してケース本体1に突き当たることで、蓋部材3側への軸方向移動が規制されている。つまり、外輪30bは、リングギヤ13、止め輪13a、スペーサ13bを介して蓋部材3側への軸方向移動が規制される。
このように、外輪30bは、段差部34とリングギヤ13とにそれぞれ干渉することで、モータケースCaseに対して軸方向両側への移動が規制される。
さらに、内輪30aと外輪30bとは、転動体30cを挟持しており、軸方向に位置ずれすることはない。そのため、モータケースCaseに対して外輪30bの軸方向両側への移動を規制したことで、モータケースCaseに対する内輪30aの軸方向両側への移動が規制される。さらに、内輪30aと軸方向に一体的に移動可能なキャリア15も、モータケースCaseに対して軸方向両側への移動が規制されることになる。
このように、ギヤトレインGTのキャリア15は、出力側軸受30を介して、モータケースCaseに対する軸方向両側への移動が規制される。
[中間軸受の詳細構成]
図5は、図4におけるZ部の拡大図である。以下、図4及び図5に基づき、実施例1の中間軸受の詳細構成を説明する。
前記中間軸受40は、図4に示すように、モータシャフト6の端部と、ギヤトレインGTのキャリア15の小径円筒部15aと間に介装され、キャリア15に接触する外輪40bと、モータシャフト6と外輪40bの間に配置された転動体40cと、不図示の転動体保持器と、を有している。
前記外輪40bは、キャリア15の小径円筒部15aの内周に嵌着している。この外輪40bは、変位吸収機構B側の軸方向一端部が、小径円筒部15aの内部に配置された隔壁シール部材15hに接触し、蓋部材3側の軸方向他端部が、キャリア15の小径円筒部15aの内周面に形成された第4環状溝41に装着された欠円環状の第4止め輪42に接触する。これにより、外輪40bは、キャリア15に対して軸方向両側への移動が規制される。つまり、外輪40bとキャリア15とは、軸方向に一体的に移動可能となる。
一方、転動体40cは、モータシャフト6の外周に接触している。ここで、この転動体40cとモータシャフト6とは直接接触しており、モータシャフト6が軌道面として使用される。また、転動体40cは、軸方向位置が規制されておらず、モータシャフト6に対して軸方向に相対的に移動可能になっている。
一方、外輪40bと転動体40cとは、軸方向に位置ずれすることはない。そのため、モータシャフト6に対し、転動体40cの軸方向位置を規制していないことで、モータシャフト6に対して外輪40bも軸方向位置が規制されない。さらに、外輪40bと軸方向に一体的に移動可能なキャリア15も、モータシャフト6に対して軸方向位置が規制されない。
すなわち、中間軸受40は、モータシャフト6とキャリア15を互いに相対回転可能に支持する際、軸方向に自由な支持としている。
そして、図5に示すように、この中間軸受40のギヤトレイン軸方向における配置領域W2は、出力側軸受30のギヤトレイン軸方向における配置領域W1に対し、ギヤトレインGTの軸方向に対して垂直な方向から見たときに少なくとも一部が重複している。
さらに、図5に示すように、出力側軸受30のギヤトレイン軸方向における配置領域W1、及び、中間軸受40のギヤトレイン軸方向における配置領域W2は、いずれもオイルシール5のギヤトレイン軸方向における配置領域W3に対し、ギヤトレインGTの軸方向に対して垂直な方向から見たときに少なくとも一部が重複している。
すなわち、出力側軸受30の内側にオイルシール5が配置され、さらにこのオイルシール5の内側に中間軸受40が配置されている。
次に、作用を説明する。
実施例1のモータ駆動装置における作用を「径方向荷重入力時の荷重支持作用」、「その他の特徴的作用」に分けて説明する。
「径方向荷重入力時の荷重支持作用」
実施例1のモータ駆動装置において、モータ/ジェネレータMGが回転駆動した際、モータシャフト6に作用するアンバランス力や、ロータ7等の自重により作用する荷重、加振力、部品の寸法誤差に起因するサンギヤ12と大ピニオン14aとの間に生じるギヤ噛み合い分力、各軸受で生じるスキュー等の影響により、モータ/ジェネレータMGのモータシャフト6に径方向の力が作用することがある。
ここで、モータシャフト6は、一端部が入力側軸受20を介してモータケースCaseに支持されている。また、このモータシャフト6の他端部は、中間軸受40を介してギヤトレインGTのキャリア15に支持されている。
すなわち、モータシャフト6に作用した径方向の力(径方向荷重)は、入力側軸受20を介してモータケースCaseに支持されると共に、中間軸受40を介してギヤトレインGTのキャリア15に入力する。
一方、ギヤトレインGTのキャリア15は、出力側軸受30を介してモータケースCaseに支持されている。つまり、ギヤトレインGTのキャリア15の径方向変位は、モータケースCaseに対してキャリア15を回転可能に支持する出力側軸受30の配置領域W1で最も小さくなる。
そしてこの実施例1では、出力側軸受30の内側に中間軸受40が配置されており、出力側軸受30のギヤトレイン軸方向における配置領域W1と、中間軸受40のギヤトレイン軸方向における配置領域W2とが、ギヤトレインGTの軸方向に垂直な方向から見て互いに重複する位置に設定されている。
これにより、モータシャフト6に作用した径方向の力がギヤトレインGTのキャリア15に入力する位置を、このキャリア15の径方向変位が最も小さくなる領域内に配置することができる。
これにより、モータシャフト6に径方向の力が作用した際に、ギヤトレインGTのキャリア15にモーメント力がかかることを防止できる。そして、キャリア15にモーメント力がかかることを防止することで、キャリア15の径方向の傾きを抑えることができる。そして、このキャリア15によって支持されているステップドピニオン14の傾きを抑え、ギヤトレインGTにおける各ギヤ(サンギヤ12、リングギヤ13、ステップドピニオン14)でのギヤの噛み合い不良やギヤ歯面の損傷を抑制することができる。
さらに、出力側軸受30と中間軸受40とを、ギヤトレインGTの軸方向に重複させて配置するので、モータケースCase内のスペース効率を向上させることができ、モータケースCaseの小型化を図ることができる。つまり、モータ駆動ユニットの軸長さを短縮化し、いわゆる扁平形状にしやすくなる。特に、このモータ駆動ユニットを車両のホイール内に配置する場合は、扁平形状の方が車両レイアウト上有利であり、インホイールモータに適した形状にすることができる。
[その他の特徴的作用]
この実施例1では、図5に示すように、出力側軸受30の配置領域W1及び中間軸受40の配置領域W2が、いずれもオイルシール5の配置領域W3とギヤトレインGTの軸方向において重複するように設定されている。
そのため、モータケースCase内のスペース効率をさらに向上させることができ、モータケースCaseの軸方向長さを短縮して一層の小型化を図ることができる。
さらに、この実施例1では、入力側軸受20を介して、モータシャフト6のモータケースCaseに対する軸方向両側への移動が規制される。また、出力側軸受30を介して、ギヤトレインGTのモータケースCaseに対する軸方向両側への移動が規制される。
すなわち、実施例1のモータ駆動装置において、モータ/ジェネレータMGが回転駆動した際、駆動反力の分力荷重や、各軸受で生じるスキュー、振動等の影響により、モータ/ジェネレータMGに、蓋部材3に向かう軸方向の力(図1において左側に向かう力)が加わった場合を考える。このとき、モータシャフト6は、パークギヤ16cを介して入力側軸受20の内輪20aを蓋部材3側に押圧する。そして、この内輪20aに作用した軸方向の力によって外輪20bが蓋部材3側に移動し、この外輪20bは、環状プレート26及び整流プレート27を介して蓋部材3に突き当たって軸方向への移動が規制される。そして、外輪20bの軸方向移動が規制されることで、内輪20aの軸方向移動も規制され、この内輪20aにパークギヤ16cを介して突き当たるモータシャフト6の軸方向移動も規制される。
そのため、モータシャフト6は、モータ/ジェネレータMGに蓋部材3に向かう軸方向の力が加わった際、このモータシャフト6と入力側軸受20との間の公差と、入力側軸受20と蓋部材3との間の公差の分だけ、蓋部材3側に移動することになる。
一方、ギヤトレインGTに蓋部材3に向かう軸方向の力が加わると、キャリア15に設けた第3止め輪33が出力側軸受30の内輪30aに干渉し、この内輪30aを蓋部材3側に押圧する。そして、この内輪30aに作用した軸方向の力によって、外輪30bが蓋部材3側に移動する。このとき、外輪30bは、リングギヤ13に突き当たるが、このリングギヤ13は、止め輪13a及びスペーサ13bを介してケース本体1に突き当たることで蓋部材3側へ軸方向移動が規制されている。つまり、外輪30bは、リングギヤ13、止め輪13a、スペーサ13bを介して蓋部材3側への軸方向移動が規制される。そして、外輪30bの軸方向移動が規制されることで、内輪30aの軸方向移動も規制され、この内輪30aに対し、周面に設けた第3止め輪33が干渉するキャリア15の軸方向移動も規制される。
そのため、キャリア15は、ギヤトレインGTに蓋部材3に向かう軸方向の力が加わった際、このキャリア15と出力側軸受30との間の公差と、出力側軸受30とケース本体1との間の公差の分だけ、蓋部材3側に移動することになる。
また、モータ/ジェネレータMGに変位吸収機構Bに向かう軸方向の力(図1において右側に向かう力)が加わると、モータシャフト6に設けた第1止め輪23が入力側軸受20の内輪20aに干渉し、この内輪20aを変位吸収機構B側に押圧する。そして、この内輪20aに作用した軸方向の力によって、外輪20bが変位吸収機構B側に移動する。このとき、外輪20bに設けられた第2止め輪25が入力側カバー2に形成された切欠部2bに干渉し、外輪20bの変位吸収機構B側への移動が規制される。そして、外輪20bの軸方向移動が規制されることで、内輪20aの軸方向移動も規制され、この内輪20aに対し、周面に設けた第1止め輪23が干渉するモータシャフト6の軸方向移動も規制される。
そのため、モータシャフト6は、モータ/ジェネレータMGに変位吸収機構Bに向かう軸方向の力が加わった際、このモータシャフト6と入力側軸受20との間の公差と、入力側軸受20と入力側カバー2との間の公差の分だけ、変位吸収機構B側に移動することになる。
一方、ギヤトレインGTに変位吸収機構Bに向かう軸方向の力が加わると、キャリア15に形成した段差部15kが出力側軸受30の内輪30aに突き当たり、この内輪30aを変位吸収機構B側に押圧する。そして、この内輪30aに作用した軸方向の力によって、外輪30bが変位吸収機構B側に移動する。このとき、外輪30bは、円筒壁部4bの根元位置に形成された段差部34に突き当たり、変位吸収機構B側への軸方向移動が規制される。そして、外輪30bの軸方向移動が規制されることで、内輪30aの軸方向移動も規制され、この内輪30aに対し、段差部15kが突き当たるキャリア15の軸方向移動も規制される。
そのため、キャリア15は、ギヤトレインGTに変位吸収機構Bに向かう軸方向の力が加わった際、このキャリア15と出力側軸受30との間の公差と、出力側軸受30と出力側カバー4との間の公差の分だけ、変位吸収機構B側に移動することになる。
このように、モータシャフト6とキャリア15において、それぞれが独立して蓋部材3側への軸方向移動及び変位吸収機構B側への軸方向移動を規制されることになり、中間軸受40に対しギヤトレインGTにて発生する軸方向噛み合い反力が入力することがない。また、軸方向に移動する際のモータ/ジェネレータMGの荷重や、軸方向に移動する際のギヤトレインGTの荷重も中間軸受40に入力することがない。
そのため、中間軸受40を小型化することができ、モータ駆動ユニットのさらなる小型化が可能となる。
また、ギヤトレインGTにおける軸方向駆動反力がモータシャフト6に入力しても、モータシャフト6とキャリア15において、それぞれが独立して軸方向移動を規制されていることで、部品間ガタの累積が生じない。そのため、特に駆動力の方向反転時に大きくなるモータ/ジェネレータMGやギヤトレインGTの軸方向への移動ガタ量を抑制することができ、ガタが詰まる際の音や振動を低減することができる。
さらに、この実施例1では、ギヤトレインGTが、サンギヤ12に噛み合う大ピニオン14aと、リングギヤ13に噛み合う小ピニオン14bとを有するステップドピニオン14を備えた遊星歯車から構成されている。そして、図2に示すように、このステップドピニオン14をヘリカルギヤとすると共に、大ピニオン14aのギヤねじれ方向と小ピニオン14bのギヤねじれ方向を互いに逆向きに設定する。さらに、大ピニオン14aと小ピニオン14bのねじれ角比と、大ピニオン14aと小ピニオン14bのピッチ円径比と、を同一の値に設定している。
そのため、図6に示すように、モータ/ジェネレータMGとギヤトレインGTの間で駆動力伝達が行われる際、大ピニオン14aとサンギヤ12との噛み合い部分で発生する軸方向分力荷重F1と、小ピニオン14bとリングギヤ13との噛み合い部分で発生する軸方向分力荷重F2とは、同じ大きさの逆向きの力になる。すなわち、これらの軸方向分力荷重F1,F2は、ステップドピニオン14内で互いに相殺され、外部に作用する軸方向荷重を発生させることがない。
さらに、図7に示すように、モータ/ジェネレータMGの回生時(キャリア15から駆動トルクが入力される場合)であっても、大ピニオン14aとサンギヤ12との噛み合い部分で発生する軸方向分力荷重F1と、小ピニオン14bとリングギヤ13との噛み合い部分で発生する軸方向分力荷重F2とは、同じ大きさの逆向きの力となり、ステップドピニオン14内で互いに相殺される。
なお、図6及び図7において、F3はサンギヤ12に作用する軸方向噛み合い反力であり、F4はリングギヤ13に作用する軸方向噛み合い反力である。
そしてこのようにステップドピニオン14の噛み合い部分で生じる軸方向分力荷重F1,F2がステップドピニオン14内で相殺されることで、キャリア15に対して軸方向荷重が積極的に入力されてしまうことを防止でき、キャリア15の軸方向の移動を抑制することができる。
そして、キャリア15を支持する出力側軸受30に対して入力される軸方向のギヤ噛み合い反力も抑制されるため、出力側軸受30の小型化を図ることができ、さらにモータ駆動ユニットの小型化を図ることができる。
しかも、キャリア15を軸方向に移動させる力が抑制されるので、ギヤトレインGTのガタが詰まる際の音や振動をさらに低減することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のモータ駆動装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 入力シャフト(モータシャフト6)を回転駆動するモータ機構(モータ/ジェネレータMG)と、
前記入力シャフト(モータシャフト6)に連結する入力側回転部材(サンギヤ12)と、前記入力側回転部材(サンギヤ12)の回転を変速(減速)する変速部(リングギヤ13、ステップドピニオン14)と、前記変速部(リングギヤ13、ステップドピニオン14)によって変速(減速)した回転を出力する出力側回転部材(キャリア15)と、を有する変速機構(ギヤトレインGT)と、
前記モータ機構(モータ/ジェネレータMG)及び前記変速機構(ギヤトレインGT)を内蔵するユニットケース(モータケースCase)と、
前記ユニットケース(モータケースCase)に設けられ、前記入力シャフト(モータシャフト6)を回転可能に支持する入力側軸受20と、
前記ユニットケース(モータケースCase)に設けられ、前記変速機構(ギヤトレインGT)の出力側回転部材(キャリア15)を回転可能に支持する出力側軸受30と、
前記入力シャフト(モータシャフト6)と前記出力側回転部材(キャリア15)の間に設けられ、前記入力シャフト(モータシャフト6)と前記出力側回転部材(キャリア15)を互いに相対回転可能に支持する中間軸受40と、を備え、
前記変速機構(ギヤトレインGT)の軸方向における前記出力側軸受30の配置領域W1と、前記変速機構(ギヤトレインGT)の軸方向における前記中間軸受40の配置領域W2とを、前記変速機構(ギヤトレインGT)の軸方向に対して垂直な方向から見て互いに重複する位置に設定する構成とした。
これにより、変速機構(ギヤトレインGT)にモーメント力がかかることを防止できる。
(2) 前記ユニットケース(モータケースCase)と前記出力側回転部材(キャリア15)との間に、前記ユニットケース(モータケースCase)の内部に封入されたオイルの漏れを防止するオイルシール5を介装し、
前記オイルシール5の軸方向における配置領域W3と、前記出力側軸受30の軸方向における配置領域W1とを、前記変速機構(ギヤトレインGT)の軸方向に対して垂直な方向から見て互いに重複する位置に設定する構成とした。
これにより、(1)の効果に加え、ユニットケース(モータケースCase)内のスペース効率を向上させ、ユニットケース(モータケースCase)の小型化を図ることができる。
(3) 前記ユニットケース(モータケースCase)に対する前記モータ機構(モータ/ジェネレータMG)の軸方向両側への移動を、前記入力側軸受20を介して規制し、前記ユニットケース(モータケースCase)に対する前記変速機構(ギヤトレインGT)の軸方向両側への移動を、前記出力側軸受30を介して規制する構成とした。
これにより、(1)又は(2)の効果に加え、中間軸受40を小型化でき、ユニットケース(モータケースCase)のさらなる小型化を図ることができると共に、駆動力の方向反転時等のモータ機構(モータ/ジェネレータMG)や変速機構(ギヤトレインGT)の軸方向の移動ガタ量を低減することができる。
(4) 前記変速機構(ギヤトレインGT)を、サンギヤ12と、リングギヤ13と、前記サンギヤ12に噛み合う第1ピニオン(大ピニオン14a)及び該第1ピニオン(大ピニオン14a)とは異なる径を有すると共に前記リングギヤ13に噛み合う第2ピニオン(小ピニオン14b)を有するステップドピニオン14と、を備えた遊星歯車から構成し、
前記ステップドピニオン14をヘリカルギヤとすると共に、前記第1ピニオン(大ピニオン14a)のギヤねじれ方向と前記第2ピニオン(小ピニオン14b)のギヤねじれ方向を互いに逆向きに設定し、且つ、前記第1ピニオン(大ピニオン14a)と前記第2ピニオン(小ピニオン14b)とのねじれ角比と、前記第1ピニオン(大ピニオン14a)と前記第2ピニオン(小ピニオン14b)のピッチ円径比とを同一の値に設定する構成とした。
これにより、(1)から(3)のいずれかの効果に加え、第1ピニオン(大ピニオン14a)と第2ピニオン(小ピニオン14b)の噛み合い部分で生じる軸方向分力荷重F1,F2を相殺させ、キャリア15に対して積極的に軸方向荷重が入力されることを防止できる。また、ステップドピニオン14の軸方向移動に伴う音や振動の発生と、バックラッシの増加に伴う制御性の悪化を防止することができる。
以上、本発明のモータ駆動装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、出力側軸受30の配置領域W1とオイルシール5の配置領域W3とが、ギヤトレインGTの軸方向対して垂直な方向から見て重複する位置に設定されている例を示したが、これに限らない。例えば、オイルシール5をモータシャフト6とモータケースCaseの間に介装し、このオイルシール5の配置領域W3と入力側軸受20の配置領域との軸方向位置を重複する位置に設定してもよい。さらに、オイルシール5を、モータシャフト6とモータケースCaseの間、及び、キャリア15とモータケースCaseの間のそれぞれに介装する。そして、一方のオイルシール5の配置領域と入力側軸受20の配置領域との軸方向位置を重複させると共に、他方のオイルシール5の配置領域と出力側軸受30の配置領域との軸方向位置を重複させてもよい。
また、実施例1では、出力側軸受30の軸方向の荷重中心位置(軸方向中央位置)と、中間軸受40の軸方向の荷重中心位置(軸方向中央位置)との位置関係については言及していない。しかしながら、この出力側軸受30の軸方向の荷重中心位置と、中間軸受40の軸方向の荷重中心位置とを一致させることで、ギヤトレインGTにモーメント力がかかることを防止するといった効果を最大限に得ることができる。すなわち、両軸受けの荷重中心位置を軸方向に一致させることが望ましい。
さらに、出力側軸受30の軸方向の荷重中心位置と、オイルシール5の軸方向の荷重中心位置とを一致させることで、この出力側軸受30の配置領域W1と、オイルシール5の配置領域W3との軸方向位置を重複させた場合の、モータケースCase内のスペース効率の向上といった効果を最大限得ることができる。
また、この実施例1では、ステップドピニオン14において、大ピニオン14aと小ピニオン14bのねじれ角比と、大ピニオン14aと小ピニオン14bのピッチ円径比とが、同一値になるように設定し、上述の式(1)が成立するように各値を設定する例を示したが、ねじれ角比とピッチ円径比とが完全に同一値でなくてもよい。このねじれ角比の値とピッチ円径比の値を同一の値に近づけるほど、大ピニオン14aとサンギヤ12との噛み合い部分で発生する軸方向分力荷重F1と、小ピニオン14bとリングギヤ13との噛み合い部分で発生する軸方向分力荷重F2とが、同じ大きさの力となる。このため、ねじれ角比とピッチ円径比とを近似値に設定することで、上記軸方向分力荷重F1と軸方向分力荷重F2とを近い値にすることができ、ステップドピニオン14の外部に作用する軸方向荷重を抑制することができる。すなわち、ねじれ角比とピッチ円径比とを近似値に設定すればよい。
さらに、この実施例1では、本発明のモータ駆動装置を電気自動車のインホイールモータに適用した例を示したが、これに限らない。車両前部等に形成されたモータルームに配置されたモータ駆動ユニットに適用してもよい。
また、変速機構としてのギヤトレインGTは、モータシャフト6の回転を一段減速して出力する例を示したが、複数段階変速するものであってもよいし、増速するものであってもよい。
A 駆動ユニット本体
B 変位吸収機構
Case モータケース(ユニットケース)
MG モータ/ジェネレータ(モータ機構)
GT ギヤトレイン(変速機構)
1 ケース本体
2 入力側カバー
2a 開口
3 蓋部材
4 出力側カバー
4a 開口
5 オイルシール
6 モータシャフト(入力シャフト)
7 ロータ
8 ステータ
12 サンギヤ(入力側回転部材)
13 リングギヤ(変速部)
14 ステップドピニオン(変速部)
14a 大ピニオン(第1ピニオン)
14b 小ピニオン(第2ピニオン)
15 キャリア(出力側回転部材)
20 入力側軸受
30 出力側軸受
40 中間軸受

Claims (4)

  1. 入力シャフトを回転駆動するモータ機構と、
    前記入力シャフトに連結する入力側回転部材と、前記入力側回転部材の回転を変速する変速部と、前記変速部によって変速した回転を出力する出力側回転部材と、を有する変速機構と、
    前記モータ機構及び前記変速機構を内蔵するユニットケースと、
    前記ユニットケースに設けられ、前記入力シャフトを回転可能に支持する入力側軸受と、
    前記ユニットケースに設けられ、前記変速機構の出力側回転部材を回転可能に支持する出力側軸受と、
    前記入力シャフトと前記出力側回転部材の間に設けられ、前記入力シャフトと前記出力側回転部材を互いに相対回転可能に支持する中間軸受と、を備え、
    前記変速機構の軸方向における前記出力側軸受の配置領域と、前記変速機構の軸方向における前記中間軸受の配置領域とを、前記変速機構の軸方向に対して垂直な方向から見て互いに重複する位置に設定する
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1に記載されたモータ駆動装置において、
    前記ユニットケースと前記出力側回転部材との間に、前記ユニットケースの内部に封入されたオイルの漏れを防止するオイルシールを介装し、
    前記オイルシールの軸方向における配置領域と、前記入力側軸受の軸方向における配置領域又は前記出力側軸受の軸方向における配置領域のいずれか一方とを、前記変速機構の軸方向に対して垂直な方向から見て互いに重複する位置に設定する
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されたモータ駆動装置において、
    前記ユニットケースに対する前記モータ機構の軸方向両側への移動を、前記入力側軸受を介して規制し、前記ユニットケースに対する前記変速機構の軸方向両側への移動を、前記出力側軸受を介して規制する
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載されたモータ駆動装置において、
    前記変速機構を、サンギヤと、リングギヤと、前記サンギヤに噛み合う第1ピニオン及び該第1ピニオンとは異なる径を有すると共に前記リングギヤに噛み合う第2ピニオンを有するステップドピニオンと、を備えた遊星歯車から構成し、
    前記ステップドピニオンをヘリカルギヤとすると共に、前記第1ピニオンのギヤねじれ方向と前記第2ピニオンのギヤねじれ方向を互いに逆向きに設定し、且つ、前記第1ピニオンと前記第2ピニオンとのねじれ角比と、前記第1ピニオンと前記第2ピニオンのピッチ円径比とを近似値に設定する
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
JP2015081855A 2015-04-13 2015-04-13 モータ駆動装置 Active JP6596897B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015081855A JP6596897B2 (ja) 2015-04-13 2015-04-13 モータ駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015081855A JP6596897B2 (ja) 2015-04-13 2015-04-13 モータ駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016201945A true JP2016201945A (ja) 2016-12-01
JP6596897B2 JP6596897B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=57424685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015081855A Active JP6596897B2 (ja) 2015-04-13 2015-04-13 モータ駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6596897B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190099133A (ko) * 2018-02-16 2019-08-26 존슨 일렉트릭 인터내셔널 아게 전기 모터용 폐쇄 시스템 및 대응하는 폐쇄 방법
CN111148920A (zh) * 2017-10-13 2020-05-12 爱信艾达株式会社 车辆用驱动装置
CN111148922A (zh) * 2017-09-16 2020-05-12 詹尼斯高级技术有限公司 差动行星齿轮箱
CN111148921A (zh) * 2017-10-13 2020-05-12 爱信艾达株式会社 车辆用驱动装置
WO2023095821A1 (ja) * 2021-11-24 2023-06-01 株式会社アイシン 車両用駆動装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09510076A (ja) * 1994-03-08 1997-10-07 グルントル ウント ホフマン ゲーエムベーハー ゲゼルシャフト フューア エレクトロテクニシェ エントヴィクルンゲン 電動機
JP2014095416A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Fuji Xerox Co Ltd 駆動力伝達装置および画像形成装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09510076A (ja) * 1994-03-08 1997-10-07 グルントル ウント ホフマン ゲーエムベーハー ゲゼルシャフト フューア エレクトロテクニシェ エントヴィクルンゲン 電動機
JP2014095416A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Fuji Xerox Co Ltd 駆動力伝達装置および画像形成装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111148922A (zh) * 2017-09-16 2020-05-12 詹尼斯高级技术有限公司 差动行星齿轮箱
KR20200086262A (ko) * 2017-09-16 2020-07-16 제네시스 어드밴스드 테크놀러지 인크. 차동 유성 기어박스
KR102359816B1 (ko) * 2017-09-16 2022-02-08 제네시스 어드밴스드 테크놀러지 인크. 차동 유성 기어박스
US11566687B2 (en) 2017-09-16 2023-01-31 Genesis Advanced Technology Inc. Differential planetary gearbox
CN111148920A (zh) * 2017-10-13 2020-05-12 爱信艾达株式会社 车辆用驱动装置
CN111148921A (zh) * 2017-10-13 2020-05-12 爱信艾达株式会社 车辆用驱动装置
KR20190099133A (ko) * 2018-02-16 2019-08-26 존슨 일렉트릭 인터내셔널 아게 전기 모터용 폐쇄 시스템 및 대응하는 폐쇄 방법
JP2019165620A (ja) * 2018-02-16 2019-09-26 ジョンソン エレクトリック インターナショナル アクチェンゲゼルシャフト 電気モータのためのクロージャーシステム及び対応する密閉方法
JP7346038B2 (ja) 2018-02-16 2023-09-19 ジョンソン エレクトリック インターナショナル アクチェンゲゼルシャフト 電気モータのためのクロージャーシステム及び対応する密閉方法
KR102650493B1 (ko) * 2018-02-16 2024-03-22 존슨 일렉트릭 인터내셔널 아게 전기 모터용 폐쇄 시스템 및 대응하는 폐쇄 방법
WO2023095821A1 (ja) * 2021-11-24 2023-06-01 株式会社アイシン 車両用駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6596897B2 (ja) 2019-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4337800B2 (ja) ハイブリッド車両の動力伝達装置
JP6596897B2 (ja) モータ駆動装置
JP6222164B2 (ja) 車両の動力伝達構造
JP5671829B2 (ja) ロータ軸の支持構造
KR101757317B1 (ko) 인휠 구동장치
JP2009190440A (ja) 車両用インホイールモータ
KR20190099257A (ko) 듀얼 습식 클러치 메카니즘용 입력 디스크 캐리어, 듀얼 습식 클러치 메카니즘, 듀얼 습식 클러치 시스템, 및 하이브리드 파워트레인
JP6781608B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP2008215550A (ja) 歯車変速機構及び車輪駆動装置
JP2003127682A (ja) 車両の駆動装置
JP2009286367A (ja) ハイブリッド駆動装置
JP4967789B2 (ja) 車輪駆動装置
CN109842240B (zh) 用于机动车的动力设备以及车桥动力设备
JP2013147177A (ja) 駆動装置、及びインホイールモータ駆動装置
WO2011114768A1 (ja) 変速伝動ユニット
JP2017137896A (ja) 転がり軸受の固定支持構造
JP5866950B2 (ja) 車軸連結構造
JP2016141311A (ja) 車両の回転軸の支持構造
JP2015110962A (ja) ギヤカップリング及びこれを備えた車両用ホイール駆動装置
KR20190063700A (ko) 인휠 구동장치
JP7080339B2 (ja) 減速機
JP2013082370A (ja) 車軸連結構造
JP2016163470A (ja) モータ駆動装置
JP6011310B2 (ja) 動力伝達装置
JP2017089786A (ja) インホイールモータ駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190308

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190916

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6596897

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151