JP2016196955A - 減速機構付きモータ及びパワーシート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力伝達部に偏心して形成された軸孔に対して出力軸を容易に挿入することができる減速機構付きモータを提供する。【解決手段】出力ホイール34の中心部には、軸孔としての回転係合孔42が偏心した筒状の出力伝達部41が形成され、回転係合孔42の内周面は、複数の凹部43a〜43fが形成されたセレーション形状をなす。そして、出力伝達部41の周方向の樹脂量を平均化すべく、回転係合孔42の偏心によって出力伝達部41の厚肉となった部位に形成される凹部43c,43d,43e,43fは、薄肉側の凹部43a,43bに対して径方向寸法が長く設定される。換言すれば、凹部43c,43d,43e,43fは、出力伝達部41の周方向の樹脂量を平均化するための空洞部を含んで構成される。【選択図】図4

Description

本発明は、減速機構付きモータ及びパワーシート装置に関するものである。
モータ部と、該モータ部の駆動を減速する減速機構とを備えた減速機構付きモータにおいて、例えば特許文献1に示すものでは、減速機構の一部を構成する出力用歯車(文献中、出力ホイール)の中心部に、該出力用歯車と同軸をなす筒状の出力伝達部が形成されている。この出力伝達部の軸孔は、挿通される出力軸と周方向に係合可能に形成されており、出力用歯車の回転が出力伝達部の軸孔から出力軸へと伝達されて相手側のシステム(特許文献1では、車両用電動シート装置)を作動させるようになっている。
特開2013−29150号公報
ところで、上記のような減速機構付きモータにおいて、出力伝達部の軸孔を偏心させた場合、その軸孔周りの出力伝達部の肉厚に偏りが生じる。そのため、例えば、出力伝達部を含む出力用歯車を樹脂で形成した場合には、出力伝達部の前記肉厚の偏りから軸線が湾曲するように出力伝達部に反りが発生してしまうおそれがある。そして、出力伝達部に反りが発生すると、出力伝達部の軸孔に出力軸を挿入する際の組付性が悪化し、最悪の場合、出力軸を挿入することができずに軸孔の切削処理等が必要となってしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、出力伝達部に偏心して形成された軸孔に対して出力軸を容易に挿入することができる減速機構付きモータ及びパワーシート装置を提供することにある。
上記課題を解決する減速機構付きモータは、モータ部と、該モータ部の駆動を減速する減速機構とを備え、前記減速機構の一部を構成する出力用歯車の中心部には、軸孔が偏心した筒状の出力伝達部が形成され、前記出力伝達部の前記軸孔内に、周方向に係合する出力軸を装着可能とした減速機構付きモータであって、前記出力伝達部には、該出力伝達部の周方向の素材量を平均化すべく空洞部が形成されている。
この構成によれば、出力伝達部の軸孔を偏心させつつも、該出力伝達部に形成した空洞部によって出力伝達部の周方向の素材量が平均化される。それにより、軸孔が偏心した出力伝達部における反りの発生を抑制することができ、その結果、出力伝達部に偏心して形成された軸孔に対して出力軸を容易に挿入することができる。
上記減速機構付きモータにおいて、前記空洞部は、前記軸孔の偏心によって生じた前記出力伝達部の厚肉側の部位に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、空洞部は、軸孔の偏心によって生じた出力伝達部の厚肉側の部位に形成されるため、出力伝達部の周方向の素材量を効果的に平均化することができる。
上記減速機構付きモータにおいて、記空洞部は、前記軸孔と一体をなすように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、空洞部が軸孔と一体をなすように形成されるため、空洞部を軸孔から分離された別の孔として形成する場合と比較して、出力伝達部(出力用歯車)の成形性の向上に寄与できる。
上記減速機構付きモータにおいて、前記軸孔は、内周面に凹部を有するセレーション形状をなし、前記空洞部は、前記凹部と一体をなすように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、軸孔の凹部(セレーション)に対して空洞部を一体に形成する構成のため、空洞部によって出力伝達部の反りの発生を抑制しつつも出力伝達部の形状を簡素化することができる。
上記減速機構付きモータにおいて、前記空洞部は、前記軸孔から分離して形成されていることが好ましい。
この構成によれば、空洞部が軸孔から分離して形成されるため、軸孔の形状変更の必要がなく、それにより、好適な軸孔形状(例えば、軸孔の強度を低下させることの無い軸孔形状)とすることが可能となる。
上記減速機構付きモータにおいて、前記出力伝達部は、前記出力用歯車の軸線と直交する断面外形が該軸線を中心とする円形をなし、前記減速機構を収容するハウジングに軸支されていることが好ましい。
この構成によれば、出力用歯車が出力伝達部にてハウジングに軸支される構成であるため、空洞部によって出力伝達部の反りが抑制されることで、軸ずれ等の出力用歯車が軸支される上での不具合を抑制することができる。
上記減速機構付きモータにおいて、前記軸孔は、前記出力伝達部に貫通形成されて前記出力軸を貫挿可能とした孔であることが好ましい。
この構成によれば、出力伝達部の軸孔に出力軸が貫挿される構成であるため、出力伝達部(軸孔)の反りが出力軸の組付性に与える影響がより大きい。このため、上記のような空洞部による出力伝達部の反りの発生の抑制効果をより顕著に得ることができる。
上記減速機構付きモータにおいて、前記出力伝達部は、前記出力用歯車の軸方向両側に筒状に突出した形状をなすものであり、その軸方向両側のうち少なくとも一方における筒状部分の周壁の肉厚が突出先端側ほど薄肉となる態様にて形成されていることが好ましい。
この構成によれば、筒状の突出形状をなす出力伝達部はその突出先端側ほど筒状部分の周壁の肉厚が薄肉とされることから、出力用歯車の成形時に発生する出力伝達部の反りが抑制され、軸孔に対して出力軸を容易に挿入することができる。また、ギヤハウジングへの出力用歯車の組み付けも容易となるとともに、出力用歯車及びギヤハウジング間のクリアランスが小さくなることで、異音や振動の発生も抑制することができる。
上記課題を解決するパワーシート装置は、上記減速機構付きモータと、前記軸孔に貫挿されて該軸孔と周方向に係合する出力軸とを備え、前記出力軸の回転に基づいて車両シートを作動させる装置である。
この構成によれば、軸孔が偏心する出力伝達部に空洞部を形成することで、その軸孔に対して出力軸を容易に貫挿することができ、その結果、組付性に優れたパワーシート装置を提供できる。
本発明の減速機構付きモータ及びパワーシート装置によれば、出力伝達部に偏心して形成された軸孔に対して出力軸を容易に挿入することができる。
実施形態のパワーシート装置の概略構成図である。 同形態のモータの正面図である。 図2における3−3線断面図である。 図2に示す領域Aの拡大図である。 別例の出力伝達部を示す拡大正面図である。 図5における6−6線断面図である。 別例の出力伝達部を示す拡大正面図である。 (a)は別例のモータの断面図であり、(b)(c)は傾斜部を示す拡大図である。 別例の出力ホイールの底面図である。 同例の出力ホイールの上面図である。 図9及び図10における11−11線断面図である。
以下、減速機構付きモータ及びパワーシート装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のパワーシート装置10は、モータ11の駆動力に基づくシート側ギヤ12の回転によって車両シート13のシートバック14を回転させるものである。
図2に示すように、モータ11は、モータ部20と、そのモータ部20の回転出力を減速し高トルクにして出力する減速部30とで構成された所謂ギヤードモータである。
モータ部20は、有底筒状に形成されたヨークハウジング21と、ヨークハウジング21の内周に固定されたマグネット22と、ヨークハウジング21内で回転可能に支持される電機子23とを備えている。電機子23は、その中心に回転軸24を備え、回転軸24の基端部(図2において上端部)は、ヨークハウジング21の底部中央に組み付けられた軸受(図示略)により回転可能に支持されている。また、電機子23の整流子にはブラシ(共に図示略)が摺接するように構成されており、このブラシにはコネクタ(図示略)を介して外部から電源が供給され、前記ブラシから整流子に対して電源が供給されるようになっている。ヨークハウジング21には、その開口側に径方向に延びるフランジ部21aが形成されており、このフランジ部21aは後述するギヤハウジング31に対してネジ(図示略)にて固定されている。
減速部30は、ギヤハウジング31と、ギヤハウジング31内に収容された減速機構32とを備えている。減速機構32は、モータ部20から延びる回転軸24と同一軸線L1上で駆動連結されたウォーム軸33と、そのウォーム軸33と噛合する出力ホイール34(ウォームホイール)とから構成されている。
ギヤハウジング31は樹脂製であって、ウォーム軸33を収容する軸収容部35と、出力ホイール34を収容するホイール収容部36とを備えている。ホイール収容部36は、軸収容部35からウォーム軸33の軸方向(回転軸24の軸線L1方向)と直交する方向に延出するように形成されている。
図3に示すように、ホイール収容部36は、底部36aを有する有底筒状に形成され、このホイール収容部36の反底部側の開口部36bには、ギヤハウジング31を構成する略円盤状の蓋部材37が装着されている。ホイール収容部36の中心部、及び蓋部材37の中心部にはそれぞれ、出力ホイール34を軸支する断面円形の軸支孔36c,37aが貫通形成されている。
図2及び図3に示すように、出力ホイール34は樹脂材料よりなり、射出成形にて形成されるものである。出力ホイール34の中心部には、各軸支孔36c,37aに回転可能に挿通される筒状の出力伝達部41が形成されている。出力伝達部41は、出力ホイール34の軸線L2方向の両側に突出するように形成されている。また、出力伝達部41は、出力ホイール34の軸線L2と直交する断面外形が該軸線L2を中心とする円形をなし、該出力伝達部41の外周面41aが各軸支孔36c,37aの内周面に対して摺接しつつ回転可能となっている。このように、出力ホイール34は、その中心部に形成された出力伝達部41が各軸支孔36c,37aにて軸支されている。そして、この出力伝達部41には、出力ホイール34の軸線L2方向に貫通する回転係合孔42(軸孔)が形成されている。
図4に示すように、回転係合孔42は、軸線L3を中心とする断面円形の内周面から径方向外側に窪む6つの凹部43a〜43fが形成されたセレーション形状をなす孔である。この回転係合孔42の軸線L3は、出力伝達部41の軸線(出力ホイール34の軸線L2と一致)と平行、且つ、該軸線L2と一致しないように構成されている。つまり、回転係合孔42は、出力ホイール34の軸線L2に対して偏心した孔である。また、回転係合孔42は、出力ホイール34の軸線L2方向から見て、該軸線L2及び回転係合孔42の軸線L3の両方と直交する直線L4に対して線対称をなすように形成されている。また、回転係合孔42は、その断面形状が軸線L3方向の全体に亘って同一となるように形成されている。
ここで、回転係合孔42の6つの凹部には、時計回りに順次「43a」〜「43f」の符号を付しており、凹部43aと凹部43b、凹部43cと凹部43f、及び凹部43dと凹部43eがそれぞれ前記直線L4に対する対称関係をなしている。つまり、凹部43aと凹部43b、凹部43cと凹部43f、及び凹部43dと凹部43eは、それぞれ対応するもの同士で径方向寸法が等しく形成されている。
これら6つの凹部43a〜43fの中で、回転係合孔42の偏心方向側(出力伝達部41周壁の薄肉側であって、図4において上側)の2つの凹部43a,43bの径方向寸法D1は最も短く形成されている。一方、出力伝達部41周壁の厚肉側(図4において下側)の2つの凹部43d,43eの径方向寸法D2は、6つの凹部43a〜43fの中で最も長く形成されている。そして、凹部43a,43bと凹部43d,43eとに対して中間の凹部43c,43fの径方向寸法D3は、凹部43a,43bの径方向寸法D1よりも長く、且つ、凹部43d,43eの径方向寸法D2よりも短く設定されている。なお、本実施形態では、凹部43c,43fの径方向寸法D3は、凹部43a,43bの径方向寸法D1のおよそ2倍に設定され、凹部43d,43eの径方向寸法D2は、凹部43a,43bの径方向寸法D1のおよそ3倍に設定されている。このような寸法設定によって、出力伝達部41における各凹部43a〜43fから該出力伝達部41の外周面41aまでの厚みが、互いにおおよそ等しくなっている。
上記の回転係合孔42には、前記シート側ギヤ12と連結される出力軸51が貫挿されている。出力軸51は、回転係合孔42と同軸をなすとともに、その外周面に回転係合孔42と噛み合うセレーション形状を有している。
詳述すると、出力軸51の外周面には、回転係合孔42の凹部43a〜43fにそれぞれ嵌り込む6つの凸部52が形成されている。これら6つの凸部52は、互いに同一形状をなしている。つまり、各凸部52の径方向寸法(突出量)は互いに等しく、また、それらの径方向寸法は回転係合孔42の凹部43a,43bの径方向寸法D1と略同一か、若干小さく設定されている。これにより、凹部43c,43fとそれらに嵌り込む凸部52との間、及び、凹部43d,43eとそれらに嵌り込む凸部52との間には、径方向(軸線L3中心の径方向)における間隙Sが形成されている。なお、もちろん、凹部43d,43eとそれらに嵌り込む凸部52との間に形成される間隙Sの径方向幅は、凹部43c,43fとそれらに嵌り込む凸部52との間に形成される間隙Sの径方向幅よりも長くなっている。
このように、出力軸51の各凸部52が回転係合孔42の各凹部43a〜43fに嵌り込むことによって、出力軸51が回転係合孔42に対して周方向に係合可能となっている。この出力軸51は、回転係合孔42から軸方向両側にそれぞれ延出しており、その出力軸51の両端部に前記シート側ギヤ12がそれぞれ連結されるようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
モータ部20の回転軸24の回転駆動は、ウォーム軸33及び出力ホイール34にて減速されて出力軸51に伝達される。ここで、出力伝達部41(出力ホイール34)の回転係合孔42に挿通された出力軸51の軸線は、出力ホイール34の軸線L2に対して偏心する回転係合孔42の軸線L3と一致している。つまり、出力伝達部41を含む出力ホイール34が軸線L2を中心に回転すると、回転係合孔42と周方向に係合する出力軸51が、出力ホイール34の軸線L2に対して偏心回転する。そして、出力軸51の両端部にそれぞれ連結された各シート側ギヤ12も出力軸51と共に偏心回転し、その各シート側ギヤ12の偏心回転に基づいてシートバック14の傾動作動が実現される。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)回転係合孔42を出力軸51と周方向に係合させるには、回転係合孔42の内周面の各凹部43a〜43fを出力軸51の凸部52に対応する寸法とすれば(即ち、各凹部43a〜43fを径方向寸法D1で統一すれば)事足りる。しかしながら、それでは、回転係合孔42の偏心によって出力伝達部41の周方向の樹脂量(素材量)に顕著な偏りが生じることから、周方向における樹脂の収縮量がアンバランスとなって出力伝達部41が厚肉側に倒れる反りが発生してしまう。そこで、本実施形態では、出力伝達部41の周方向の樹脂量を平均化すべく、回転係合孔42の偏心によって出力伝達部41の厚肉となった部位に形成される凹部43c,43d,43e,43fの径方向寸法D2,D3を、薄肉側の凹部43a,43bの径方向寸法D1よりも長く設定した。換言すれば、凹部43c,43d,43e,43fは、出力伝達部41の周方向の樹脂量を平均化するための空洞部を含んで構成される。
この構成によれば、出力伝達部41の回転係合孔42を偏心させつつも、前記空洞部が延長形成された凹部43c,43d,43e,43fによって出力伝達部41の周方向の樹脂量が平均化される。それにより、出力伝達部41を構成する樹脂の収縮バランスが周方向に平均化されるため、出力伝達部41における軸線L2に対して湾曲する反りの発生を抑制することができる。その結果、回転係合孔42に対して出力軸51を容易に挿入することができる。
(2)回転係合孔42が前記空洞部を含んで構成される(つまり、回転係合孔42と前記空洞部とが一体をなしている)ため、空洞部を回転係合孔42から分離して形成する場合と比較して、出力伝達部41(出力ホイール34)の成形性の向上に寄与できる。
更に、本実施形態では、回転係合孔42における凹部43c,43d,43e,43fに対して前記空洞部を一体に形成する構成のため、出力伝達部41の反りの発生を抑制しつつも出力伝達部41の形状を簡素化することができる。
(3)出力伝達部41は、出力ホイール34の軸線L2と直交する断面外形が該軸線L2を中心とする円形をなし、減速機構32を収容するギヤハウジング31に軸支されるため、出力伝達部41の反りが抑制されることで、軸ずれ等の出力ホイール34が軸支される上での不具合を抑制することができる。
(4)回転係合孔42は、出力伝達部41に貫通形成されて出力軸51を貫挿可能とした孔である。回転係合孔42に出力軸51が貫挿される構成であるため、出力伝達部41(回転係合孔42)の反りが出力軸51の組付性に与える影響がより大きい。このため、上記のような出力伝達部41の反りの発生の抑制効果をより顕著に得ることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、回転係合孔42の一部の凹部(凹部43c,43d,43e,43f)を長く形成、つまり、凹部43c,43d,43e,43fと一体となるように空洞部を形成した。しかしながら、これに特に限定されるものではなく、例えば、回転係合孔42の内周面における凹部43c,43d,43e,43fとは異なる位置に、出力軸51の凸部52が嵌め込まれない空洞部を凹設してもよい。このような空洞部を形成することによっても、出力伝達部41の周方向の樹脂量を平均化することが可能であり、出力伝達部41の反りの発生を抑制することができる。
・上記実施形態では、回転係合孔42が前記空洞部を含んで構成、つまり、回転係合孔42と前記空洞部とが一体をなすように形成されたが、これに特に限定されるものではなく、空洞部を回転係合孔42から分離して形成してもよい。
例えば、図5及び図6に示す例では、出力伝達部41には、回転係合孔42から分離された空洞部61が形成されている。なお、この例では、回転係合孔42の内周面に形成された各凹部43a〜43f(セレーション)の径方向寸法は、上記実施形態における凹部43a,43bの径方向寸法D1で統一されている。つまり、上記実施形態とは異なり、凹部43c,43d,43e,43fが空洞部を有しない構成となっている。
空洞部61は、出力伝達部41の回転係合孔42周りの周壁における、回転係合孔42の偏心によって生じた厚肉側の部位(回転係合孔42の反偏心方向側の部位)に形成されている。換言すれば、空洞部61は、出力伝達部41の軸線(出力ホイール34の軸線L2と一致)を基準として、回転係合孔42の軸線L3とは反対側に形成されている。この空洞部61は、軸方向から見て、前記直線L4(軸線L2,L3と直交する直線)に対して線対称をなす略三日月形状に形成されている。即ち、空洞部61は、周方向の中心部が直線L4と重なるとともに、その中心部から周方向両端に向かうにつれて径方向幅が狭くなるように形成されている。なお、空洞部61は、出力伝達部41の軸方向両端面からそれぞれ軸方向に沿って形成された凹部であり、出力伝達部41を貫通していない(図6参照)が、これに特に限定されるものではなく、空洞部61を軸方向に沿って貫通形成してもよい。
このような構成によっても、出力伝達部41の周方向の樹脂量を平均化することが可能であり、出力伝達部41の反りの発生を抑制することができる。また、上記構成では、空洞部61が回転係合孔42から分離して形成されるため、回転係合孔42の各凹部43a〜43fからなるセレーション形状を、出力軸51のセレーション形状(外周の凸部52)と略同一の形状としつつも(つまり、回転係合孔42の形状変更を不要としつつも)、空洞部61によって出力伝達部41の反りの発生を抑制することができる。上記実施形態のように凹部43c,43d,43e,43fの径方向寸法を長くする場合では、回転係合孔42のセレーションの強度低下の懸念はあるが、図5に示す例では、回転係合孔42のセレーション形状を出力軸51のセレーション形状と略同一の形状とすることで、回転係合孔42のセレーションの強度の低下を抑えることができる。
また、図5に示す例では、空洞部61を1つのみ設けたが、それ以外に例えば、図7に示すように、空洞部61を複数に分割して形成してもよい。なお、図7に示す例では、図5で示した例における空洞部61を凹部43d,43eに対応する位置(凹部43d,43eの径方向外側位置)でそれぞれ分割して3つの空洞部61a,61b,61cを形成している。このような構成によっても、出力伝達部41の周方向の樹脂量を平均化することが可能であり、出力伝達部41の反りの発生を抑制することができる。
なお、図5及び図7に示す例では、空洞部61,61a,61b,61cは、出力伝達部41の軸端面から軸方向に沿って形成される穴であるが、これ以外に例えば、出力伝達部41の外周面41aに凹設した凹部を空洞部としてもよい。
・上記実施形態では、回転係合孔42は、出力伝達部41に貫通形成されて出力軸51を貫挿可能とした孔であるが、これに特に限定されるものではなく、例えば、出力伝達部41を貫通しない凹状の孔とし、その孔に挿通された出力軸51が軸方向一方のみに延出される構成としてもよい。
・回転係合孔42内周の凹部43a〜43fの数は上記実施形態の6つに限定されるものではなく、構成に応じて適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、出力伝達部41は、出力ホイール34の軸線L2と直交する断面外形が該軸線L2を中心とする円形をなし、減速機構32を収容するギヤハウジング31に軸支される。しかしながら、これに特に限定されるものではなく、ギヤハウジング31に軸支される被軸支部を出力伝達部41とは別に出力ホイール34に設ければ、出力伝達部41の断面外形を円形以外の形状として、出力ホイール34が出力伝達部41にて軸支されない構成とすることも可能である。
・上記実施形態では、出力伝達部41の外周面41aは、軸方向全体において径が一定の直線状をなしていたが、図8に示すように、軸方向両端に傾斜部45を設けてもよい。
図8(a)に示すように、出力伝達部41の外周面41aは、軸方向中央にて直線状をなす直線部44と、軸方向両端にてテーパ状をなす傾斜部45とからなる。傾斜部45は、直線部44と連続しており、軸方向両端に向かうにつれて径が小さくなる。換言すると、出力伝達部41の内側の回転係合孔42は軸方向全体において径が一定であることから、上記の傾斜部45を設けることによって出力伝達部41の筒状部分の周壁の肉厚が突出先端側ほど薄肉となるようになっている。
このように構成することで、まず、出力伝達部41の軸方向中央の直線部44が軸支孔36c,37aに対する軸支面としての機能は維持される。また、直線部44よりも端部側に設けた傾斜部45によって出力伝達部41の筒状部分の周壁の肉厚が薄肉となるため、出力ホイール34の成形時に発生する出力伝達部41の反り(ヒケによる変形)が抑制され、回転係合孔42に対して出力軸51を容易に挿入することができる。また、ギヤハウジング31への出力ホイール34の組み付けが容易となるとともに、出力ホイール34及びギヤハウジング31間のクリアランスを小さくできるため、異音や振動の発生も抑制することができる。
ちなみに、図8(b)(c)に示すように、出力伝達部41は、ギヤハウジング31の底部36a側が蓋部材37側よりも軸方向の突出量が若干大きい設定となっており、突出量の大きい側である底部36a側の傾斜部45aの直線部44とのなす角度θ1を(角度θ2よりも)大きくし、突出量の小さい側である蓋部材37側の傾斜部45bの直線部44とのなす角度θ2を(角度θ1よりも)小さくしている。なお、角度θ1及び角度θ2の関係はこれに限定されず、角度θ1を角度θ2より大きくしたり、角度θ1及び角度θ2を同じ角度にしたりするなど、出力伝達部41の軸方向の突出量等に応じて適宜変更してもよい。また、傾斜部45は、出力伝達部41の軸方向両端のうち片側(底部36a側または蓋部材37側)のみに設けてもよい。
・出力ホイール34は、例えば、図9〜図11に示すような構成としてもよい。
図9及び図10に示すように、出力ホイール34は、外周縁で環状をなす外周歯部71と、この外周歯部71と中央部の出力伝達部41との間を繋ぐ連結部72とを有している。さらに、この連結部72は、内周連結部73と外周連結部74とで構成されている。
この連結部72の出力伝達部41側の部分である内周連結部73は、その両面においてそれぞれ周方向等間隔に6つの凹部73a,73bを有している。各凹部73a,73bは、出力伝達部41の外縁から外周連結部74の内縁まで延びる溝形状をなす。図9に示すように、底面側(底部36a側)の凹部73aは、出力伝達部41の凹部43a〜43fと同位置にそれぞれ形成されている。一方、上面側(蓋部材37側)の凹部73bは、図10に示すように、出力伝達部41の凹部43a〜43fの間に形成されている。つまり、図11に示すように、底面側の凹部73a及び上面側の凹部73bは、周方向において等間隔で交互に配置されている。なお、各凹部73a,73b間には、肉厚部73cが存在する。
このように構成することで、内周連結部73の両面それぞれに設けた凹部73a,73bにより内周連結部73の肉厚部分が周方向に連続する形状となることが防止され、換言すると肉厚部73cが周方向等間隔に散在する形状となるため、出力ホイール34の成形時に発生する内周連結部73のヒケによる変形、ひいては出力伝達部41の位置ずれを抑制することができる。また、内周連結部73には肉厚部73cが部分的に残してあるため、出力伝達部41と連設する内周連結部73の強度を十分に確保することができる。
ちなみに、連結部72の外周歯部71側の部分である外周連結部74においても、底面側と上面側とで構成が異なる。外周連結部74の底面側(底部36a側)には、複数の孔74aが周方向等間隔に形成されている。一方、外周連結部74の上面側(蓋部材37側)には、外周歯部71側に向かうほど次第に背高となる傾斜をなす斜面74bが形成されている。この斜面74bには、反対側面の上記孔74aと同数かつ同一形状の孔74cが周方向等間隔に設けられている。そして、底面側の孔74a及び上面側の孔74cについても、周方向において交互に配置されている。
・上記実施形態では、出力ホイール34がウォーム軸33と噛合する構成としたが、これ以外に例えば、ウォーム軸33と出力ホイール34との間に1つ又は複数の中間ギヤが介在される構成としてもよい。
・上記実施形態では、車両のパワーシート装置10に具体化したが、パワーシート装置10以外の装置に具体化してもよい。
10…パワーシート装置、11…モータ、13…車両シート、20…モータ部、31…ギヤハウジング(ハウジング)、32…減速機構、34…出力ホイール(出力用歯車)、37…ギヤハウジングを構成する蓋部材、41…出力伝達部、42…回転係合孔(軸孔)、43c,43d,43e,43f…空洞部を構成する凹部、51…出力軸、61,61a,61b,61c…空洞部。

Claims (9)

  1. モータ部と、該モータ部の駆動を減速する減速機構とを備え、
    前記減速機構の一部を構成する出力用歯車の中心部には、軸孔が偏心した筒状の出力伝達部が形成され、
    前記出力伝達部の前記軸孔内に、周方向に係合する出力軸を装着可能とした減速機構付きモータであって、
    前記出力伝達部には、該出力伝達部の周方向の素材量を平均化すべく空洞部が形成されていることを特徴とする減速機構付きモータ。
  2. 請求項1に記載の減速機構付きモータにおいて、
    前記空洞部は、前記軸孔の偏心によって生じた前記出力伝達部の厚肉側の部位に形成されていることを特徴とする減速機構付きモータ。
  3. 請求項1又は2に記載の減速機構付きモータにおいて、
    前記空洞部は、前記軸孔と一体をなすように形成されていることを特徴とする減速機構付きモータ。
  4. 請求項3に記載の減速機構付きモータにおいて、
    前記軸孔は、内周面に凹部を有するセレーション形状をなし、
    前記空洞部は、前記凹部と一体をなすように形成されていることを特徴とする減速機構付きモータ。
  5. 請求項1又は2に記載の減速機構付きモータにおいて、
    前記空洞部は、前記軸孔から分離して形成されていることを特徴とする減速機構付きモータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の減速機構付きモータにおいて、
    前記出力伝達部は、前記出力用歯車の軸線と直交する断面外形が該軸線を中心とする円形をなし、前記減速機構を収容するハウジングに軸支されていることを特徴とする減速機構付きモータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の減速機構付きモータにおいて、
    前記軸孔は、前記出力伝達部に貫通形成されて前記出力軸を貫挿可能とした孔であることを特徴とする減速機構付きモータ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の減速機構付きモータにおいて、
    前記出力伝達部は、前記出力用歯車の軸方向両側に筒状に突出した形状をなすものであり、その軸方向両側のうち少なくとも一方における筒状部分の周壁の肉厚が突出先端側ほど薄肉となる態様にて形成されていることを特徴とする減速機構付きモータ。
  9. 請求項7又は請求項7に従属する請求項8に記載の減速機構付きモータと、
    前記軸孔に貫挿されて該軸孔と周方向に係合する出力軸と
    を備え、前記出力軸の回転に基づいて車両シートを作動させることを特徴とするパワーシート装置。
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