JP2016190858A - プロテインキナーゼ阻害剤として有用なピリミジン誘導体の調製方法 - Google Patents

プロテインキナーゼ阻害剤として有用なピリミジン誘導体の調製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プロテインキナーゼ阻害剤として有用なピリミジン誘導体の調製方法を提供する。【解決手段】構造式(A)で表される化合物から構造式(B)で表される化合物を生成させ、更に、環化させて構造式(II)で表される化合物を生成させた後に、構造式(I)で表されるピリミジン誘導体を生成させる方法。【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2009年9月25日に出願された米国特許出願第61/245,773号に対する優先権を主張する。上記出願の全内容は本明細書において参照として援用される。
発明の背景
新規治療剤の探求は近年、疾患に関連する酵素および他の生体分子の構造のさらなる理解によって著しく促進されている。集中的になされている研究の主題となっている酵素の1つの重要な部類はプロテインキナーゼである。
プロテインキナーゼは、細胞内での様々なシグナル伝達プロセスの制御に関与する、構造的に関連した酵素の大きなファミリーを構成する(Hardie,GおよびHanks,S. The Protein Kinase Facts Book,I and II、Academic Press、San Diego、CA:1995年を参照されたい)。その構造および触媒機能が保持されていることから、これらのプロテインキナーゼは、共通した先祖遺伝子からもたらされていると考えられる。ほとんど全てのキナーゼは類似した250〜300個のアミノ酸触媒ドメインを含む。キナーゼは、それらがリン酸化する基質(例えば、タンパク質−チロシン、タンパク質−セリン/スレオニン、脂質等)によって複数のファミリーに分類することができる。配列モチーフは、これらのキナーゼファミリーのそれぞれにほぼ対応することが確認されている(例えば、Hanks,S.K.、Hunter,T.、FASEB J.1995年、9巻、576〜596頁;Knightonら、Science 1991年、253巻、407〜414頁;Hilesら、Cell 1992年、70巻、419〜429頁;Kunzら、Cell 1993年、73巻、585〜596頁;Garcia−Bustosら、EMBO J 1994年、13巻、2352〜2361頁を参照されたい)。
一般に、プロテインキナーゼは、ヌクレオシド三リン酸からシグナル伝達経路に関与するタンパク質受容体へのホスホリル転移を実行することによって細胞内シグナル伝達を媒介する。これらのリン酸化事象は、標的タンパク質の生物学的機能を調節または制御できる分子のオン/オフスイッチとして作用する。これらのリン酸化事象は最終的には様々な細胞外刺激および他の刺激に応答して誘発される。そうした刺激の例には、環境的および化学的ストレスシグナル(例えば、ショック、熱ショック、紫外線放射、細菌内毒素およびH)、サイトカイン(例えば、インターロイキン−1(IL−1)および腫瘍壊死因子アルファ(TNF−a)ならびに成長因子(例えば、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)および線維芽細胞成長因子(FGF))が含まれる。細胞外刺激は、細胞の成長、遊走、分化、ホルモンの分泌、転写因子の活性化、筋肉収縮、グルコース代謝、タンパク質合成の制御、生存、および細胞周期の制御に関係する1つまたは複数の細胞応答に影響を及ぼすことができる。
多くの疾患は、上記のプロテインキナーゼ媒介事象によって誘発される異常な細胞応答と関連している。これらの疾患には、これらに限定されないが、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、骨疾患、代謝性疾患、神経系疾患および神経変性疾患、心臓血管疾患、アレルギーおよびぜんそく、アルツハイマー病ならびにホルモン関連疾患が含まれる。そのため、医薬品化学において、治療剤として効果的なプロテインキナーゼ阻害剤を見出そうとする大いなる努力がなされている。
ポロ様キナーゼ(Plk)は、酵母からヒトの範囲の種にわたって高度に保存されているセリン/スレオニンキナーゼのファミリーに属する(Lowery DMら、Oncogene 2005年、24巻;248〜259頁に概説されている)。Plkキナーゼは、細胞周期において、有糸***へのエントリーおよび有糸***を経る進行の制御を含むいくつかの役割を有している。Plk1は、Plkファミリーメンバーのうちで最も特徴付けられているものである。Plk1は広範に発現され、高い***指数を有する組織において最も豊富である。Plk1のタンパク質レベルは有糸***において上昇し頂点に達する(Hamanaka,Rら、J Biol Chem 1995年、270巻、21086〜21091頁)。報告されているPlk1の基質は、有糸***へのエントリーおよびそれを経る進行を制御することが公知であるすべての分子であり、それらにはCDC25C、サイクリンB、p53、APC、BRCA2およびプロテアソームが含まれる。Plk1は複数の癌型において上方制御され、その発現レベルは疾患の重症度と相関する(Macmillan,JCら、Ann Surg Oncol 2001年、8巻、729〜740頁)。Plk1は癌遺伝子であり、NIH−3T3細胞を形質転換させることができる(Smith,MRら、Biochem Biophys Res Commun 1997年、234巻、397〜405頁)。siRNA、アンチセンス、抗体のマイクロインジェクションまたはPlk1のドミナントネガティブ構築物の細胞中へのトランスフェクションによるPlk1の枯渇または阻害は、インビトロでの腫瘍細胞の増殖および生存能を低下させる(Guan,Rら、Cancer Res 2005年、65巻、2698〜2704頁;Liu,Xら、Proc Natl Acad Sci U S A 2003年、100巻、5789〜5794頁、Fan,Yら、World J Gastroenterol 2005年、11巻、4596〜4599頁;Lane,HAら、J Cell Biol 1996年、135巻、1701〜1713頁)。Plk1が枯渇した腫瘍細胞は、紡錘体チェックポイントを活性化させており、紡錘糸形成、染色体整列および分離ならびに細胞質***に欠陥がある。生存能の低下は、アポトーシス誘発の結果であると報告されている。対照的に、正常細胞は、Plk1の枯渇に対して生存能を維持することが報告されている。siRNAまたはドミナントネガティブ構築物の使用によるインビボでのPlk1のノックダウンは、異種移植モデルにおいて腫瘍の成長阻害または退縮をもたらす。
Plk2は、主として細胞周期のG1期の間に発現し、間期細胞中の中心体に局在する。Plk2ノックアウトマウスは正常に成長し、繁殖性があり正常な生存率を有しているが、野生型マウスより約20%小さい。ノックアウト動物からの細胞は、細胞周期を通して正常なマウスのそれより遅く成長する(Ma,Sら、Mol Cell Biol 2003年、23巻、6936〜6943頁)。siRNAまたはキナーゼ不活性突然変異体の細胞中へのトランスフェクションによるPlk2の枯渇は中心小体複製を阻止する。Plk2の下方制御はまた、一部はp53応答の抑制によって、腫瘍細胞をタキソールに対して感作させ、有糸***カタストロフを促進する(Burns TFら、Mol Cell Biol 2003年、23巻、5556〜5571頁)。
Plk3は、細胞周期全体を通して発現し、G1から有糸***にかけて増加する。発現は、高度に増殖性の卵巣腫瘍および乳癌において上方調節され、より不良な予後を伴う(Weichert,Wら、Br J Cancer 2004年、90巻、815〜821頁;Weichert,Wら、Virchows Arch 2005年、446巻、442〜450頁)。有糸***の制御に加えて、Plk3は細胞周期の間のゴルジ体断片化およびDNA損傷応答に関与すると考えられる。ドミナントネガティブ発現によるPlk3の阻害は、DNA損傷後のp53非依存性アポトーシスを促進し、腫瘍細胞によるコロニー形成を抑制すると報告されている(Li,Zら、J Biol Chem 2005年、280巻、16843〜16850頁)。
Plk4は、他のPlkファミリーメンバーと違って構造的により多様である。このキナーゼの枯渇は癌細胞においてアポトーシスを引き起こす(Li,Jら、Neoplasia 2005年、7巻、312〜323頁)。Plk4ノックアウトマウスは、E7.5において、有糸***における細胞および部分的に分離した染色体を高い割合で抑止する(Hudson,JWら、Current Biology 2001年、11巻、441〜446頁)。
プロテインキナーゼファミリーの分子は、腫瘍細胞の成長、増殖および生存に関与している。したがって、プロテインキナーゼの阻害剤として有用な化合物の開発に対する大きな必要性が存在する。Plkキナーゼが細胞***に必須のものであることを示す証拠は強力なものである。細胞周期の遮断は、腫瘍細胞の増殖および生存能を阻害するための臨床的に確認されているアプローチである。
当技術分野においていくつかのPlkキナーゼ阻害剤が報告されている。例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7および特許文献8を参照されたい。上記疾患の1つまたは複数を治療するためのこれらのPlkキナーゼ阻害剤の潜在性を考慮すると、そうした阻害剤およびその誘導体のための新規効率的合成方法を開発することが望ましい。
米国特許出願公開第2009/0062292号明細書 米国特許出願公開第2008/0167289号明細書 米国特許出願公開第2006/004014号明細書 米国特許第6,806,272号明細書 米国特許第6,861,422号明細書 国際公開第2009/040556号 国際公開第2009/042711号 国際公開第2006/058876号
本発明は一般に、構造式(I)で表される化合物
Figure 2016190858

または薬学的に許容されるその塩[上記式中、
は−H、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式(cycloaliphatic)、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、Rで表される前記脂肪族、脂環式、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれは、Jの1つまたは複数で任意選択で独立に置換され、
、R、RおよびRのそれぞれは独立に、−H、ハロゲン、シアノ、C1〜6脂肪族またはC3〜10脂環式であり、R、R、RおよびRでそれぞれ表される前記脂肪族および脂環式基のそれぞれは、J、J、JおよびJの1つまたは複数でそれぞれ任意選択で独立に置換され、
任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成し、
任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成し、
任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成し、
は、−H、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、Rで表される前記脂肪族、脂環式、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換され、
は、−H、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族またはJの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC3〜8脂環式であるか、あるいは任意選択で、RはRおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換された5〜7員複素環を形成し、
は−HまたはRであり、
はC1〜6脂肪族またはC3〜8脂環式であり、前記脂肪族基はJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、前記脂環式基はJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、
各Jは独立に、Tであるか、または1つもしくは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
、J、J、JおよびJのそれぞれは独立に、Mであるか、またはMの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
各Tは独立に、ハロゲン、オキソ、−NO、−CN、Q、−Z−Hまたは−Z−Qであり、
各Zは独立に、−NR−、−O−、−S−、−C(O)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−および−SON(R)−からなる群から独立に選択される1つまたは複数の基からなる単位であり、
各Zは独立に、−NR−、−O−、−S−、−C(O)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−S(O)−および−S(O)−からなる群から独立に選択される1つまたは複数の基からなる単位であり、
各Qは独立に、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、各QはJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、
各Qは独立に、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリール、3〜10員ヘテロシクリルまたはQ−Qであり、これらはそれぞれJの1つもしくは複数で任意選択で独立に置換されるか、または各Qは、Rおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で形成し、
各Jは独立に、Mであるか、またはMの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
各Mは独立に、ハロゲン、オキソ、−NO、−CN、−OR’、−SR’、−N(R’)、−COR’、−COR’、−CONR’、−OCOR’’、−OCON(R’)、−NRCOR’、−NRCOR’、−NRCON(R’)、−S(O)R’’、−SOR’’、−SON(R’)、−NRSOR’’、−NRSON(R’)、C3〜10脂環式、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリールまたは5〜10員ヘテロアリールであり、Mで表される前記脂環式、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基のそれぞれはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換され、
各Rは独立に、−HまたはC1〜6脂肪族であるか、あるいは各Rは、Qおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されている4〜7員複素環を任意選択で形成し、
各R’は独立に、−H、またはJの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であるか、あるいは2つのR’基はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されている4〜7員複素環を形成し、
各R’’は独立に、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜4脂肪族であり、
各Jは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C3〜7シクロアルキルおよびC3〜7シクロ(ハロアルキル)からなる群から独立に選択され、
各Jは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、およびJの1つまたは複数で任意選択で置換されたC〜C脂肪族からなる群から独立に選択され、
qは0または1である]
を調製する方法に関する。
上記方法は、a)適切な条件下で、構造式(A):
Figure 2016190858

で表される化合物をHNRと反応させて構造式(B):
Figure 2016190858

(式中、R11は−NHR13であり、R12はハロゲンであるか、またはR11は−OR14であり、R12は−NOであり、R13は−HまたはRであり、R14はC1〜6アルキルであり、LGは適切な脱離基である)
で表される化合物を生成させるステップと、
b)i)R12が−NOであり、R11が−OR14である場合、
1)適切な環化条件下で、構造式(B)で表される化合物を環化させて構造式(II):
Figure 2016190858

で表される化合物を生成させ、
2)任意選択で、構造式(II)で表される化合物をR−LG(LGは適切な脱離基である)と反応させて構造式(I)で表される化合物(Rは−H以外である)を生成させるステップ、または
ii)R12がハロゲンであり、R11が−NHR13である場合、
1)適切な環化条件下で、構造式(B)で表される化合物を環化させて構造式(I)で表される化合物を生成させ、
2)任意選択で、R13が−Hである場合、ステップb)ii)1)で生成された化合物をR−LG(LGは適切な脱離基である)と反応させて構造式(I)で表される化合物(Rは−H以外である)を生成させるステップと
を含む。
構造式(I)で表される化合物は、Plkキナーゼ(例えば、Plk1、Plk2、Plk3および/またはPlk4)などのプロテインキナーゼを阻害することができる。例えば米国特許出願公開第2009/0062292号および米国特許出願公開第2008/0167289号を参照されたい。本発明は、プロテインキナーゼ阻害剤、特にPlk阻害剤として有用なそうした化合物を調製するための効率的な合成方法を提供することができる。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
構造式(I):
Figure 2016190858

(式中、
は、−H、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、Rで表される前記脂肪族、脂環式、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換され、
、R、RおよびRはそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、C1〜6脂肪族またはC3〜10脂環式であり、R、R、RおよびRでそれぞれ表される前記脂肪族および脂環式基のそれぞれは、J、J、JおよびJの1つまたは複数でそれぞれ任意選択で独立に置換され、
任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成し、
任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成し、
任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成し、
は、−H、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、Rで表される前記脂肪族、脂環式、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換され、
は、−H、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族またはJの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC3〜8脂環式であるか、あるいは任意選択で、RはRおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換された5〜7員複素環を形成し、
は−HまたはRであり、
はC1〜6脂肪族またはC3〜8脂環式であり、前記脂肪族基はJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、前記脂環式基はJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、
各Jは独立に、Tであるか、または1つもしくは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
、J、J、JおよびJのそれぞれは独立に、Mであるか、またはMの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
各Tは独立に、ハロゲン、オキソ、−NO、−CN、Q、−Z−Hまたは−Z−Qであり、
各Zは独立に、−NR−、−O−、−S−、−C(O)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−および−SON(R)−からなる群から独立に選択される1つまたは複数の基からなる単位であり、
各Zは独立に、−NR−、−O−、−S−、−C(O)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−S(O)−および−S(O)−からなる群から独立に選択される1つまたは複数の基からなる単位であり、
各Qは独立に、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、各QはJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、
各Qは独立に、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリール、3〜10員ヘテロシクリルまたはQ−Qであり、これらはそれぞれJの1つもしくは複数で任意選択で独立に置換されるか、または各Qは、Rおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で形成し、
各Jは独立に、Mであるか、またはMの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
各Mは独立に、ハロゲン、オキソ、−NO、−CN、−OR’、−SR’、−N(R’)、−COR’、−COR’、−CONR’、−OCOR’’、−OCON(R’)、−NRCOR’、−NRCOR’、−NRCON(R’)、−S(O)R’’、−SOR’’、−SON(R’)、−NRSOR’’、−NRSON(R’)、C3〜10脂環式、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリールまたは5〜10員ヘテロアリールであり、Mで表される前記脂環式、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基のそれぞれはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換され、
各Rは独立に、−HまたはC1〜6脂肪族であるか、あるいは各Rは、Qおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されている4〜7員複素環を任意選択で形成し、
各R’は独立に、−H、またはJの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であるか、あるいは2つのR’基はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されている4〜7員複素環を形成し、
各R’’は独立に、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜4脂肪族であり、
各Jは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C3〜7シクロアルキルおよびC3〜7シクロ(ハロアルキル)からなる群から独立に選択され、
各Jは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、およびJの1つまたは複数で任意選択で置換されたC〜C脂肪族からなる群から独立に選択され、
qは0または1である)
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩を調製する方法であって、
a)適切な条件下で、構造式(A):
Figure 2016190858

で表される化合物をHNRと反応させて構造式(B):
Figure 2016190858

(式中、
11は−NHR13であり、R12はハロゲンであるか、またはR11は−OR14であり、R12は−NOであり、
13は−HまたはRであり、
14はC1〜6アルキルであり、
LGは適切な脱離基である)
で表される化合物を生成させるステップと、
b)i)R12が−NOであり、R11が−OR14である場合、
1)適切な環化条件下で、構造式(B)で表される化合物を環化させて構造式(II):
Figure 2016190858

で表される化合物を生成させ、
2)任意選択で、構造式(II)で表される化合物をR−LG(LGは適切な脱離基である)と反応させて構造式(I)で表される化合物(Rは−H以外である)を生成させるステップ、または
ii)R12がハロゲンであり、R11が−NHR13である場合、
1)適切な環化条件下で、構造式(B)で表される化合物を環化させて構造式(I)で表される化合物を生成させ、
2)任意選択で、R13が−Hである場合、ステップb)ii)1)で生成された化合物をR−LG(LGは適切な脱離基である)と反応させて構造式(I)で表される化合物(Rは−H以外である)を生成させるステップと
を含む方法。
(項目2)
が、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC6〜10アリールまたは任意選択で置換された5〜10員ヘテロアリールである、項目1に記載の方法。
(項目3)
が−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である、項目2に記載の方法。(項目4)
が、−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式、任意選択で置換された3〜7員ヘテロシクリル、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
、R、RおよびRのそれぞれが独立に、−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族または任意選択で置換されたC3〜7脂環式であるか、あるいは任意選択でRとR、RとRおよびRとRがそれぞれ、それらが結合している原子と一緒になって任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を独立に形成している、項目1から4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
が−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
構造式(C):
Figure 2016190858

で表される化合物を構造式(D):
Figure 2016190858

で表される化合物(LGは適切な脱離基である)と反応させて、構造式(A)で表される化合物を生成させるステップをさらに含む、項目1から6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
LGおよびLGのそれぞれが独立にハロゲンである、項目7に記載の方法。
(項目9)
LGとLGがどちらも−Clである、項目8に記載の方法。
(項目10)
12が−NOであり、R11が−OR14である、項目1から9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
14がC1〜6アルキルである、項目10に記載の方法。
(項目12)
12がハロゲンであり、R11が−NHR13である、項目1から9のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
12が−Brまたは−Iであり、R13がC1〜6アルキルである、項目12に記載の方法。
(項目14)
12が−Brである、項目13に記載の方法。
(項目15)
各Zが独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−C(O)N(R)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−SON(R)−または−N(R)SON(R)−であり、
各Zが独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)SO−または−N(R)SON(R)である、
項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
が、Qで置換され、かつ任意選択で、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基でさらに置換されたC1〜4アルキルである、項目15に記載の方法。
(項目17)
が、1つもしくは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基でそれぞれ任意選択で独立に置換されたC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、各Tが、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである、項目15に記載の方法。
(項目18)
が−HまたはC1〜6アルキルである、項目16または17に記載の方法。
(項目19)
が、−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキルである、項目18に記載の方法。
(項目20)
が−HまたはC1〜6アルキルである、項目19に記載の方法。
(項目21)
、R、RおよびRのそれぞれが独立に、−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6アルキルであるか、あるいは任意選択でRとRが、それらが結合している原子と一緒になって任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキル環を形成している、項目20に記載の方法。
(項目22)
i)Rが−HまたはC1〜3アルキルであり、RがC1〜3アルキルであり、Rが−HまたはC1〜3アルキルであり、Rが−HまたはC1〜3アルキルであるか、あるいは
ii)RとRが、それらが結合している原子と一緒になってC3〜7シクロアルキル環を形成し、Rが−HまたはC1〜3アルキルであり、Rが−HまたはC1〜3アルキルである、項目21に記載の方法。
(項目23)
とRがどちらも−Hである、項目22に記載の方法。
(項目24)
が、1つもしくは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである、項目17から23のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
が、−Hである、項目24に記載の化合物。
(項目26)
が、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキルである、項目25に記載の方法。
(項目27)
が、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである、項目1から26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
qが1である、項目1から27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
構造式(III):
Figure 2016190858

(式中、
は、−H、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、Rで表される前記脂肪族、脂環式、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換され、
、R、RおよびRはそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、C1〜6脂肪族またはC3〜10脂環式であり、R、R、RおよびRでそれぞれ表される前記脂肪族および脂環式基のそれぞれは、J、J、JおよびJの1つまたは複数でそれぞれ任意選択で独立に置換され、
任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成し、
任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成し、
任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成し、
は、−H、C1〜6脂肪族またはC3〜10脂環式であり、Rで表される前記脂肪族および脂環式基のそれぞれはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換され、
は、−H、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族またはJの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC3〜8脂環式であるか、あるいは任意選択で、RはRおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換された5〜7員複素環を形成し、
は−HまたはRであり、
はC1〜6脂肪族またはC3〜8脂環式であり、前記脂肪族基はJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、前記脂環式基はJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、
各Jは独立に、Tであるか、または1つもしくは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
、J、J、JおよびJのそれぞれは独立に、Mであるか、またはMの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
各Tは独立に、ハロゲン、オキソ、−NO、−CN、Q、−Z−Hまたは−Z−Qであり、
各Zは独立に、−NR−、−O−、−S−、−C(O)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−および−SON(R)−からなる群から独立に選択される1つまたは複数の基からなる単位であり、
各Zは独立に、−NR−、−O−、−S−、−C(O)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−S(O)−および−S(O)−からなる群から独立に選択される1つまたは複数の基からなる単位であり、
各Qは独立に、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、各QはJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、
各Qは独立に、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリール、3〜10員ヘテロシクリルまたはQ−Qであり、これらはそれぞれJの1つもしくは複数で任意選択で独立に置換されるか、または各QはRおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で形成し、
各Jは独立に、MまたはMの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
各Mは独立に、ハロゲン、オキソ、−NO、−CN、−OR’、−SR’、−N(R’)、−COR’、−COR’、−CONR’、−OCOR’’、−OCON(R’)、−NRCOR’、−NRCOR’、−NRCON(R’)、−S(O)R’’、−SOR’’、−SON(R’)、−NRSOR’’、−NRSON(R’)、C3〜10脂環式、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリールまたは5〜10員ヘテロアリールであり、Mで表される前記脂環式、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基のそれぞれはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換され、
各Rは独立に、−HまたはC1〜6脂肪族であるか、あるいは各Rは、Qおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されている4〜7員複素環を任意選択で形成し、
各R’は独立に、−H、またはJの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であるか、あるいは2つのR’基はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されている4〜7員複素環を形成し、
各R’’は独立に、Jの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜4脂肪族であり、
各Jは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C3〜7シクロアルキルおよびC3〜7シクロ(ハロアルキル)からなる群から独立に選択され、
各Jは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、およびJの1つまたは複数で任意選択で置換されたC〜C脂肪族からなる群から独立に選択される)
による化合物または薬学的に許容されるその塩を調製する方法であって、
a)適切な条件下で、構造式(A)
Figure 2016190858

で表される化合物をHNRと反応させて構造式(B)
Figure 2016190858

(式中、
qは1であり、
11は−NHR13であり、R12はハロゲンであるか、またはR11は−OR14であり、R12は−NOであり、
13はHまたはRであり、
14はC1〜6アルキルであり、
LGは適切な脱離基である)
で表される化合物を生成させるステップと、
b)i)R12が−NOであり、R11が−OR14である場合、
1)適切な環化条件下で構造式(B)で表される化合物を環化させて構造式(II):
Figure 2016190858

で表される化合物を生成させ、
2)任意選択で、構造式(II)で表される化合物をR−LG(LGは適切な脱離基である)と反応させて構造式(I)で表される化合物(RはRである)を生成させるステップ、または
ii)R12がハロゲンであり、R11が−NHR13である場合、
1)適切な環化条件下で構造式(B)で表される化合物を環化させて構造式(I)で表される化合物を生成させ、
2)任意選択で、R13が−Hである場合、ステップb)、ii)、1)で生成された化合物をR−LG(LGは適切な脱離基である)と反応させて構造式(I)で表される化合物(RはRである)を生成させるステップと
を含む方法。
(項目30)
が、任意選択で置換されたC6〜10アリールまたは任意選択で置換された5〜10員ヘテロアリールであり、
各Zが独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−C(O)N(R)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−SON(R)−または−N(R)SON(R)−であり、
各Zが独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)SO−または−N(R)SON(R)−であり、
各Qが独立に、任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキル、任意選択で置換されたフェニル、任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールまたは任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリルであり、
およびR、RおよびRのそれぞれが独立に、−H、ハロゲン、シアノもしくはC1〜6脂肪族であるか、または任意選択でRとR、RとRおよびRとRがそれぞれ、それらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜7シクロアルキル環を独立に形成し、前記脂肪族およびシクロアルキル環のそれぞれは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で独立に任意選択で置換され、
が−H、C1〜6脂肪族またはC3〜7脂環式であり、これらはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、
およびRのそれぞれが独立に−HまたはC1〜6アルキルである、
項目29に記載の方法。
(項目31)
前記方法によって生成される化合物が、構造式(IV):
Figure 2016190858

(式中、
フェニル環Aは、1つもしくは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換され、
各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qであり、
は、C3〜7シクロアルキル、フェニル、5〜6員ヘテロアリールまたは4〜7員ヘテロシクリルであり、これらはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、
各Qは独立に、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは4〜7員ヘテロシクリルであるか、あるいは各QはRと一緒になって、任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で独立に形成し、Qで表される前記C1〜6アルキルは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換され、Qで表される前記シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、
およびRのそれぞれは独立に、−H、ハロゲンまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であるか、あるいは任意選択でRとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル環を形成し、
は、任意選択で置換された−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキルである)
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩である、項目30に記載の方法。
(項目32)
がC5〜6シクロアルキルである、項目31に記載の方法。
(項目33)
i)Rが−HもしくはC1〜3アルキルであり、かつRがC1〜3アルキルであるか、または
ii)RとRが、それらが結合している原子と一緒になってC3〜6シクロアルキル環を形成している、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記フェニル環Aが、−C(O)N(R)H、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−COH、−CO、−OC(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Qおよび−N(R)C(O)N(R)Qからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つまたは1つまたは複数の置換基で置換される、項目31から33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記フェニル環Aが、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、または−N(R)C(O)Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つまたは1つまたは複数の置換基で置換される、項目34に記載の方法。
(項目36)
式(I)の化合物が、以下の構造式:
Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

のいずれか1つで表される化合物または薬学的に許容されるその塩である、項目1に記載の方法。
(項目37)
構造式(I)の化合物が、以下の構造式:
Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

のいずれか1つで表される化合物または薬学的に許容されるその塩である、項目1に記載の方法。
(項目38)
前記方法によって生成される化合物が、以下の構造式:
Figure 2016190858

Figure 2016190858

Figure 2016190858

のいずれか1つで表される化合物または薬学的に許容されるその塩である、項目1に記載の方法。
(項目39)
構造式(I)によって表される化合物が、以下の構造式:
Figure 2016190858

で表される化合物または薬学的に許容されるその塩である、項目1に記載の方法。
(項目40)
構造式(I)によって表される化合物が、以下の構造式:
Figure 2016190858

で表される化合物または薬学的に許容されるその塩である、項目1に記載の方法。
発明の詳細な説明
本発明の方法は一般に、環化ステップの前に、構造式(I)のピリミジン環への−NRの導入を利用してピリミジン環と縮合した環(例えばピペラジン−2−オン(peperazin−2−one)またはジアゼピン−5−オン)を形成させる。特定の理論に拘泥するわけではないが、環化に先行した早期アミノ化(特にアリールおよびヘテロアリールアミン、例えばアニリンのための早期アミノ化)は、最終化合物の精製プロセスの便宜上有益である可能性がある。一般に、アミン、特にアリールおよびヘテロアリールアミンは潜在的に有害である。もし製造ラインの後の方の段階(例えば、環化後のアニリン化)でそうした物質を使用した場合、それらから最終生成物を精製するのは、特に大規模な製造ラインにおいて、煩雑で費用がかかる可能性がある。例えば、精製プロセスの間にいくらかの中間体化合物を失うことは、いくらかの最終生成物を失うことより許容できることである。本発明の方法の特定の態様を、以下のスキームおよび後続の調製例で示す。別段の指定のない限り、以下のスキームにおけるすべての変数は本明細書で説明する通りである。
本発明の方法は、a)適切な条件下で、構造式(A)で表される化合物をHNRと反応させて構造式(B)で表される化合物を生成させるステップを含む:
Figure 2016190858

(式中、R11は−NHR13であり、R12はハロゲンであるか、またはR11は−OR14であり、R12は−NOであり、R13は−HまたはRであり、R14はC1〜6アルキルであり、LGは適切な脱離基である)。R12が−NOであり、R11が−OR14である場合、上記方法は、適切な環化条件下で、構造式(B)で表される化合物を環化させて構造式(II):
Figure 2016190858

で表される化合物を生成させるステップをさらに含み、構造式(II)で表される化合物をR−LG(LGは適切な脱離基である)と反応させて構造式(I)(Rは−H以外である)で表される化合物を生成させるステップを任意選択でさらに含む。R12がハロゲンであり、R11が−NHR13である場合、上記方法は、適切な環化条件下で、構造式(B)で表される化合物を環化させて構造式(I)で表される化合物を生成させるステップをさらに含み、R13が−Hである場合、先行する環化ステップで生成された化合物をR−LGと反応させて構造式(I)(Rは−H以外である)で表される化合物を生成させるステップを任意選択でさらに含む。
−NR部分をピリミジン環に導入するアミノ化ステップa)のための適切な条件は、当業界、例えばCywinら、「Discovery of potent and
selective PKC−theta inhibitors」、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters、17巻(1号)、225〜230頁(2007年)およびWO2006/108103において見ることができる。例えばアミノ化ステップは、任意の適切な溶媒系、例えば石油エーテルおよびジクロロメタン(DCM)またはその混合物中、塩基(例えば、有機または無機塩基)、例えばNaHCO、NaCOまたは第三アミン(例えば、DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で実施することができる。あるいは、R11が−OR14であり、R12が−NOである場合、アミノ化ステップを、塩基なしで加熱するだけで実施することができる。
当業界で公知の任意の適切な脱離基を、本発明においてそれぞれLGおよびLGに対して使用することができる。LGおよびLGのそれぞれについての1つの適切な例は−Cl、−Brまたは−Iなどのハロゲンである。LGの他の適切な例には、トリフラート(−OSOCF)、トシラート(O−(p−トルエンスルホニル))、メシラート(−OSO(CH))、低級アルキルスルホン、例えばメチルスルホン(−SOMe)等が含まれる。1つの特定の実施形態では、LGは−Clであり、LGは−Cl、−Brまたは−Iである。
ピリミジン環と縮合した環(例えば、ピペラジン−2−オンまたはジアゼピン−5−オン)を形成させるためのR11とR12の間での環化は、当業界で公知の任意の適切な条件で実施することができる。例えば、ニトロ基とエステル基(R12が−NOであり、R11は−OR14である場合)との間での還元的環化のための適切な反応条件は、米国特許出願公開第2008/0167289号、同第2009/0062292号、同第2006/004014号、米国特許第6,861,422号、同第6,806,272号および米国特許出願公開第2008/0009482号に見ることができる。例えば、ハロゲン基とアミド基(R12がハロゲンであり、R11が−NHR13である場合)の間での環化のための適切な反応条件は米国特許出願公開第2008/0009482号に見ることができる。
一実施形態では、R12は−NOであり、R11は−OR14である。この実施形態では、構造式(B)の化合物中のニトロ基とエステル基の間での還元的環化を実施して構造式(II)で表される化合物を生成する。当業界で公知のニトロ基とエステル基との間での任意の適切な還元的環化条件を本発明において使用することができる。1つの特定の実施形態では、その還元的環化をスキーム1:
スキーム1
Figure 2016190858

に示すようにして実施する。第1のステップは、鉄粉、SnCl、亜鉛末、インジウム/HClまたはH/Pdなどの適切な還元条件下でニトロ基を還元して構造式(L1)で表される化合物を生成させることを含む。第2のステップは、構造式(L1)のアミン基とエステル基の間での縮合環化(cyclo−condensation)を含み、構造式(II)で表される化合物をもたらす。縮合環化は一般に酸または塩基の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、この2段プロセスはインサイチュで行われる。インサイチュ条件の1つの例には、ニトロ化合物(構造式(B1)で表される)を氷酢酸中で鉄粉を用いて処理するステップが含まれる。
任意選択で、スキーム2に示すように、構造式(II)で表される化合物をR−LG(LGは適切な脱離基である)とさらに反応させて構造式(I):
スキーム2
Figure 2016190858

で表される化合物(RはH以外である)を生成させることができる。
あるいは、スキーム3に示すように、構造式(L1)の化合物を最初に官能化して構造式(L2)の化合物を生成させ、続いてこれを環化させて構造式(I)の化合物(RはH以外である)を生成させることができる:
スキーム3
Figure 2016190858

他の実施形態では、R12は−Brまたは−Iなどのハロゲンであり、R11は−NHR13である。この実施形態では、スキーム4に示すように、構造式(B)の化合物(例えば、スキーム4の構造式(B2)の化合物)中のハロゲン(例えば、スキーム4に例示されるような−Br)とアミド基の間での環化を実施して構造式(I)で表される化合物を生成させる:
スキーム4
Figure 2016190858

当業界で公知の、ハロゲン(例えば、−Brまたは−I)とアミド基の間での任意の適切な環化条件を本発明で用いることができる。1つの特定の実施形態では、環化はパラジウム触媒作用下、例えば適切なパラジウム触媒(例えば、Pd(dba)、ここで「dba」はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムである)および適切な塩基(例えば、キサントホス)を用いて実施する。
任意選択で、R13が−Hである場合、構造式(I)で表される化合物(R13は−Hである)をRの適切な供給源、例えばR−LG(LGは適切な脱離基である)とさらに反応させて構造式(I)で表される化合物(RはH以外である)を生成させることができる。
構造式(A)の化合物は、当業界で公知の任意の適切な方法で調製することができる。一実施形態では、構造式(A)の化合物は、構造式(C)で表される化合物を構造式(D)で表される化合物と反応させて構造式(A)(LGは適切な脱離基である)で表される化合物を生成させることによって調製することができる:
Figure 2016190858

当業界で公知の任意の適切な脱離基を、LGのために本発明において使用することができる。LGの適切な一例は−Cl、−Brまたは−Iなどのハロゲンである。LGの他の適切な例には、トリフラート(−OSOCF)、トシラート(O−(p−トルエンスルホニル))、メシラート(−OSO(CH))、低級アルキルスルホン、例えばメチルスルホン(−SOMe)等が含まれる。1つの特定の実施形態では、LGは−Cl、−Brまたは−Iである。他の特定の実施形態では、LGは−Clである。
構造式(C)の化合物を構造式(D)の化合物と反応させて構造式(A)の化合物を生成させるための適切な条件は当技術分野、例えば米国特許出願公開第2008/0062292号、同第2008/0009482号および同第2008/0167289号に見ることができる。一実施形態では、スキーム5に示すように、構造式(A1)の化合物は、構造式(D1)の5−ニトロ−2,4−ジクロロピリミジンと構造式(C1)のアミンとを反応させることによって生成される。この反応のための適切な条件は当技術分野、例えば米国特許出願公開第2008/0167289号および同第2008/0009482号に見ることができる。一例では、構造式(C1)の化合物を、任意の適切な溶媒系(例えば、石油エーテル、ジクロロメタン(DCM)、アセトンまたはその混合物)の中、塩基(例えば、有機または無機塩基)、例えばNaHCO、NaCOまたは第三アミン(例えば、DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、任意選択で加熱しながら、5−ニトロ−2,4−ジクロロピリミジンと反応させる。
スキーム5
Figure 2016190858

他の実施形態では、スキーム6に示すように、構造式(A2)の化合物は、構造式(D2)の5−ブロモ−2,4−ジクロロピリミジンと構造式(C2)のアミンとを反応させることによって生成される。この反応のための適切な条件は、当技術分野において、例えば米国特許出願公開第2008/0167289号および同第2008/0009482号に見ることができる。例えば反応を、アセトニトリルまたはエタノールなどの極性有機溶媒中、トリエチルアミンまたはN,N,ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などの塩基の存在下で加熱することによって実施する。
スキーム6
Figure 2016190858

構造式(C1)の化合物は、米国特許出願公開第2008/0009482号に記載されているように、適切に置換された3−アミノ−プロパン酸のエステル(F1):
Figure 2016190858

を適切な還元剤、例えばナトリウムトリアセトキシボロヒドリドの存在下でケトンまたはアルデヒドと反応させることによっても得ることができる。構造式(C2)の化合物は、米国特許出願公開第2008/0009482号に記載されているように、プロペン酸のアミド(G1)を適切なアミンと反応させることによっても得ることができる:
Figure 2016190858

水素でないR基は一般に、上記で論じたような構造式(A)および(B)の化合物(構造式(B1)および(B2)の化合物を含む)の調製の際に導入することができる。あるいは、望むなら、環化ステップの後に、上記水素でないR基を導入して、ピリミジン環と縮合した環(例えば、ピペラジン−2−オンまたはジアゼピン−5−オン)を形成させることができる。例えばスキーム7に示すように、構造式(H)の化合物を、水素でないR基の供給源として当業界で公知の適切な試薬(例えば、望ましいRX(Xはハライドである)であり、例としてはRBr、RCl等である)と反応させて構造式(K)の化合物を生成させることができる。
スキーム7
Figure 2016190858

1つの特定の実施形態では、本発明の方法は、スキーム8のステップA1〜C1および任意選択のステップD1を含む。他の特定の実施形態では、本発明の方法は、スキーム9のステップA2〜C2および任意選択のステップD2を含む。ステップA1およびA2は、それぞれ上記スキーム5および6において記載した通りである。ステップB1およびB2は独立に、上記アミノ化ステップa)について記載した通りである。ステップC1および任意選択のステップD1はそれぞれ独立に、上記スキーム1において記載した通りである。ステップC2および任意選択のステップD2はそれぞれ独立に、上記スキーム4において記載した通りである。
Figure 2016190858

一実施形態では、本発明の方法を、構造式(I)で表される化合物または薬学的に許容されるその塩(構造式(I)の変数の意味は以下に説明する通りである)の調製において用いることができる。
構造式(I)の変数の第1のセットは以下の通りである:
は、−H、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、Rで表される前記脂肪族、脂環式、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換される。具体的には、Rは、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC6〜10アリールまたは任意選択で置換された5〜10員ヘテロアリールである。具体的には、Rは任意選択で置換されたC6〜10アリールまたは任意選択で置換された5〜10員ヘテロアリールである。より具体的には、Rは任意選択で置換されたC6〜10アリールまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。より具体的には、Rは任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。より具体的には、Rは任意選択で置換されたフェニルである。
、R、RおよびRのそれぞれは独立に−H、ハロゲン、シアノ、C1〜6脂肪族またはC3〜10脂環式であり、R、R、RおよびRでそれぞれ表される前記脂肪族および脂環式基のそれぞれは、J、J、JおよびJの1つまたは複数でそれぞれ任意選択で独立に置換される。任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成する。任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成する。任意選択で、RとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を形成する。
具体的には、R、R、RおよびRのそれぞれは独立に−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族もしくは任意選択で置換されたC3〜7脂環式であるか、または任意選択でRとR、RとRおよびRとRはそれぞれ、それらが結合している原子と一緒になって、任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を独立に形成する。具体的には、R、R、RおよびRのそれぞれは独立に−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であるか、または任意選択でRとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル環を形成する。具体的には、R、R、RおよびRのそれぞれは独立に−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6アルキルであるか、または任意選択でRとRはそれらが結合している原子と一緒になって、任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキル環を形成する。具体的には、R、R、RおよびRのそれぞれは独立に−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6アルキルであるか、または任意選択でRとRはそれらが結合している原子と一緒になって任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル環を形成する。より具体的には、Rは−HまたはC1〜3アルキルであり、RはC1〜3アルキルであり、Rは−HまたはC1〜3アルキルであり、Rは−HまたはC1〜3アルキルである。より具体的には、RとRはそれらが結合している原子と一緒になってC3〜7シクロアルキル環を形成し、Rは−HまたはC1〜3アルキルであり、Rは−HまたはC1〜3アルキルである。より具体的には、Rは−HまたはC1〜3アルキルであり、RはC1〜3アルキルであり、Rは−Hであり、Rは−Hである。より具体的には、RとRはそれらが結合している原子と一緒になってC3〜7シクロアルキル環を形成し、Rは−Hであり、Rは−Hである。
は、−H、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、Rで表される前記脂肪族、脂環式、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれは、Jの1つまたは複数で任意選択で独立に置換される。具体的には、Rは、−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式、任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリル、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。具体的には、Rは、−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式または任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリルである。具体的には、Rは、−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族または任意選択で置換されたC3〜7脂環式である。具体的には、Rは、−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキルである。具体的には、Rは−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキルである。より具体的には、Rは任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキルである。さらにより具体的には、Rはシクロペンチルである。
は、−H、またはJの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族もしくはC3〜8脂環式基であるか、あるいは任意選択で、RはRおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されている4〜7員複素環を形成する。具体的には、RとRで形成されている複素環は5〜6員である。具体的には、Rは−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。より具体的には、Rは−HまたはC1〜6アルキルである。さらにより具体的には、Rは−Hである。
は−HまたはRである。
はC1〜6脂肪族またはC3〜8脂環式であり、前記脂肪族基はJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、前記脂環式基はJの1つまたは複数で独立に任意選択で置換され、
具体的には、前記脂肪族および脂環式は独立にそれぞれアルキルおよびシクロアルキルである。
具体的には、Rは−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキルまたはC3〜7シクロ(ハロアルキル)である。具体的には、Rは−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。具体的には、Rは−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6アルキルである。具体的には、Rは−H、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。具体的には、Rは−HまたはC1〜6アルキルである。
各Jは独立に、Tであるか、または1つもしくは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
、J、J、JおよびJのそれぞれは独立に、Mであるか、またはMの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
各Tは独立に、ハロゲン、オキソ、−NO、−CN、Q、−Z−Hまたは−Z−Qである。具体的には、各Tはハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。
より具体的には、各Tはハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
各Mは独立に、ハロゲン、オキソ、−NO、−CN、−OR’、−SR’、−N(R’)、−COR’、−COR’、−CONR’、−OCOR’’、−OCON(R’)、−NRCOR’、−NRCOR’、−NRCON(R’)、−S(O)R’’、−SOR’’、−SON(R’)、−NRSOR’’、−NRSON(R’)、C3〜10脂環式、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリールまたは5〜10員ヘテロアリールであり、Mで表される前記脂環式、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基のそれぞれは、Jの1つまたは複数で任意選択で独立に置換される。
各Zは独立に、−NR−、−O−、−S−、−C(O)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−および−SON(R)−からなる群から独立に選択される1つまたは複数の基(例えば、最大で4個の基)からなる単位である。具体的には、各Zは独立に、−N(R)−、−O−、−CO−、−C(O)N(R)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−SON(R)−または−N(R)SON(R)−である。
各Zは独立に、−NR−、−O−、−S−、−C(O)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−S(O)−および−S(O)−からなる群から独立に選択される1つまたは複数の基からなる単位である。具体的には、各Zは独立に、−N(R)−、−O−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)SO−または−N(R)SON(R)−である。
各Qは独立に、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは3〜10員ヘテロシクリルであり、各QはJの1つまたは複数で任意選択で独立に置換される。具体的には、各Qは独立に、任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキル、任意選択で置換されたフェニル、任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールまたは任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリルである。より具体的には、各Qは独立に、任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキル、任意選択で置換されたフェニル、任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールまたは任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリルである。
各Qは独立に、C1〜6脂肪族、C3〜10脂環式、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリール、3〜10員ヘテロシクリルまたはQ−Qであり、これらはそれぞれ、Jの1つもしくは複数で任意選択で独立に置換されるか、または各Qは、Rおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されている4〜7員複素環を任意選択で形成する。具体的には、各Qは独立に、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキル、任意選択で置換されたフェニル、任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールまたは任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリルであるか、あるいは各QはRおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で独立に形成する。
各Jは独立に、Mであるか、またはMの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。具体的には、Qで表されるC3〜7シクロアルキル、フェニル、5〜6員ヘテロアリールおよび4〜7員ヘテロシクリル基のそれぞれについてのJの意味は独立に、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルを含む。具体的には、Qで表されるC1〜6脂肪族(例えば、C1〜6アルキル)についてのJの意味は、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)を含む。Qで表されるシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれについてのJの意味は独立に、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルを含む。
各Rは独立に−HまたはC1〜6脂肪族であるか、あるいは各RはQおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で形成する。具体的には、C1〜4脂肪族基はC1〜4アルキルである。具体的には、各Rは独立に−H、−CHまたは−CHCHであるか、あるいは各RはQおよびそれが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で形成する。
各R’は独立に、−H、またはJの1つもしくは複数で任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であるか、または2つのR’基はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、Jの1つまたは複数で任意選択で置換されている4〜7員複素環を形成する。具体的には、C1〜4脂肪族基はC1〜4アルキルである。
各R’’は独立にJの1つまたは複数で任意選択で置換されたC1〜4脂肪族である。具体的には、C1〜4脂肪族基はC1〜4アルキルである。
各Jは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C3〜7シクロアルキルおよびC3〜7シクロ(ハロアルキル)からなる群から独立に選択される。
各Jは独立に、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、およびJの1つまたは複数で任意選択で置換されたC〜C脂肪族からなる群から選択される。
構造式(I)の変数の第2のセットは以下の通りである:
は−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式、任意選択で置換された3〜7員ヘテロシクリル、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第3のセットは以下の通りである:
は、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC6〜10アリール、または任意選択で置換された5〜10員ヘテロアリールである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第4のセットは以下の通りである:
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第5のセットは以下の通りである:
は任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC6〜10アリール、または任意選択で置換された5〜10員ヘテロアリールである。
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第6のセットは以下の通りである:
は−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式、任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリル、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第7のセットは以下の通りである:
およびRの意味は、適用できる場合は必ず、独立に、上記の構造式(I)の変数の第2、第3、第4または第5のセットにおいて説明した通りである。
は−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式、任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリル、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第8のセットは以下の通りである:
、R、RおよびRのそれぞれは独立に−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族もしくは任意選択で置換されたC3〜7脂環式であるか、または任意選択でRとR、RとRおよびRとRはそれぞれ、それらが結合している原子と一緒になって、任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を独立に形成する。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第9のセットは以下の通りである:
、RおよびRの意味は、適用できる場合は必ず、独立に、上記の構造式(I)の変数の第2、第3、第4、第5、第6または第7のセットにおいて説明した通りである。
、R、RおよびRのそれぞれは独立に−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族または任意選択で置換されたC3〜7脂環式であるか、あるいは任意選択でRとR、RとRおよびRとRはそれぞれ、それらが結合している原子と一緒になって、任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を独立に形成する。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第10のセットは以下の通りである:
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第11のセットは以下の通りである:
、R、R、R、R、RおよびRの意味は、適用できる場合は必ず、独立に、上記の構造式(I)の変数の第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8または第9のセットにおいて説明した通りである。
は−H、または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第12のセットは以下の通りである:
各Zは独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−C(O)N(R)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−SON(R)−または−N(R)SON(R)−である。
各Zは独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)SO−または−N(R)SON(R)−である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第13のセットは以下の通りである:
、R、R、R、R、R、RおよびRの意味は、適用できる場合は必ず、独立に、上記の構造式(I)の変数の第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11または第12のセットにおいて説明した通りである。
各Zは独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−C(O)N(R)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−SON(R)−または−N(R)SON(R)−である。
各Zは独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)SO−または−N(R)SON(R)−である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第14のセットは以下の通りである:
は、Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されたC1〜4アルキルである。あるいは、RはC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。具体的には、Rは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第15のセットは以下の通りである:
は、Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されたC1〜4アルキルである。あるいは、RはC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。具体的には、Rは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第16のセットは以下の通りである:
は、Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されたC1〜4アルキルである。あるいは、RはC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。具体的には、Rは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
は、−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式、任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリル、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第17のセットは以下の通りである:
は、Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されたC1〜4アルキルである。あるいは、RはC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。具体的には、Rは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
、R、RおよびRのそれぞれは独立に−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族または任意選択で置換されたC3〜7脂環式であるか、あるいは任意選択でRとR、RとRおよびRとRはそれぞれ、それらが結合している原子と一緒になって、任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を独立に形成する。
は、−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式、任意選択で置換された3〜7員ヘテロシクリル、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第18のセットは以下の通りである:
は、Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されたC1〜4アルキルである。あるいは、RはC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。具体的には、Rは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
、R、RおよびRのそれぞれは独立に−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族または任意選択で置換されたC3〜7脂環式であるか、あるいは任意選択でRとR、RとRおよびRとRはそれぞれ、それらが結合している原子と一緒になって、任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を独立に形成する。
は、−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式、任意選択で置換された3〜7員ヘテロシクリル、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
は−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第19のセットは以下の通りである:
は、Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されたC1〜4アルキルである。あるいは、RはC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。具体的には、Rは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
、R、RおよびRのそれぞれは独立に−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族または任意選択で置換されたC3〜7脂環式であるか、あるいは任意選択でRとR、RとRおよびRとRはそれぞれ、それらが結合している原子と一緒になって、任意選択で置換されたC3〜7脂環式環を独立に形成する。
は、−H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜7脂環式、任意選択で置換された3〜7員ヘテロシクリル、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第20のセットは以下の通りである:
、R、R、R、RおよびRの意味(特定の意味を含む)は独立に、上記の構造式(I)の変数の第14から第19のセットのいずれかのセットにおいて説明した通りである。
は−Hである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第21のセットは以下の通りである:
、R、R、RおよびRの意味(特定の意味を含む)は独立に、上記の構造式(I)の変数の第14から第19のセットのいずれかのセットにおいて説明した通りである。
は−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。具体的には、Rは−Hである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第22のセットは以下の通りである:
、R、R、RおよびRの意味(特定の意味を含む)は独立に、上記の構造式(I)の変数の第14から19のセットのいずれかのセットにおいて説明した通りである。
は−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。具体的には、Rは−Hである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第23のセットは以下の通りである:
は、Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されたC1〜4アルキルである。あるいは、RはC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。具体的には、Rは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
、R、RおよびRのそれぞれは独立に−Hまたは任意選択で置換されたC1〜6アルキル、あるいは任意選択でRとRは、それらが結合している原子と一緒になって、任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキル環を形成する。
は、−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第24のセットは以下の通りである:
は、Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されたC1〜4アルキルである。あるいは、RはC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。具体的には、Rは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
i)Rが−HまたはC1〜3アルキルであり、RがC1〜3アルキルであり、Rが−HまたはC1〜3アルキルであり、Rが−HまたはC1〜3アルキルであるか、あるいは、ii)RとRが、それらが結合している原子と一緒になってC3〜7シクロアルキル環を形成し、Rが−HまたはC1〜3アルキルであり、Rが−HまたはC1〜3アルキルである。
は、−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第25のセットは以下の通りである:
は、Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されたC1〜4アルキルである。あるいは、RはC6〜10アリールまたは5〜6員ヘテロアリールであり、これらのそれぞれは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換され、各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−SH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−SQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。具体的には、Rは、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
i)Rが−HまたはC1〜3アルキルであり、RがC1〜3アルキルであり、Rが−Hであり、Rが−Hであるか、あるいは、ii)RとRが、それらが結合している原子と一緒になってC3〜7シクロアルキル環を形成し、Rが−Hであり、Rが−Hである。
は、−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第26のセットは以下の通りである:
は、1つまたは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたフェニルであり、各Tは、ハロゲン、シアノ、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)COまたは−N(R)C(O)N(R)Qである。
i)Rが−HまたはC1〜3アルキルであり、RがC1〜3アルキルであり、Rが−Hであり、Rが−Hであるか、あるいは、ii)RとRが、それらが結合している原子と一緒になってC3〜7シクロアルキル環を形成し、Rが−Hであり、Rが−Hである。
は、−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
は−HまたはC1〜6アルキルである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第27のセットは以下の通りである:
、R、R、R、R、RおよびRの意味(特定の意味を含む)は独立に、上記の構造式(I)の変数の第26のセットにおいて説明した通りである。
は−Hである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第28のセットは以下の通りである:
、R、R、RおよびRの意味(特定の意味を含む)は独立に、上記の構造式(I)の変数の第26のセットにおいて説明した通りである。
は任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキルである。
は−Hである。
残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第29のセットは以下の通りである:
は任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。
構造式(I)の残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1から第28のセットのいずれかのセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の第30のセットは以下の通りである:
qは1である。
構造式(I)の残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1から第26のセットのいずれかのセットにおいて説明した通りである。
構造式(I)の変数の(tの)第31のセットは以下の通りである:
は任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。
qは1である。
構造式(I)の残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1から第26のセットのいずれかにおいて説明した通りである。
他の実施形態では、本発明の方法は、構造式(III)で表される化合物または薬学的に許容されるその塩を調製するのに使用することができる。ここで、構造式(III)の変数の意味は以下に説明する通りである:
Figure 2016190858

構造式(III)の変数の第1のセットにおいて、構造式(III)の変数の意味(特定の意味を含む)は独立に、上記の構造式(I)の変数の第1から第28のセットのいずれかのセットにおいて説明した通りである。
構造式(III)の変数の第2のセットは以下の通りである:
は−H、C1〜6脂肪族またはC3〜7脂環式であり、このC1〜6脂肪族およびC3〜7脂環式基のそれぞれは、Jの1つまたは複数で任意選択で独立に置換される。
構造式(III)の変数の意味(特定の意味を含む)は独立に、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(III)の変数の第3のセットは以下の通りである:
は、任意選択で置換されたC6〜10アリールまたは任意選択で置換された5〜10員ヘテロアリールである。
各Zは独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−C(O)N(R)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−SON(R)−または−N(R)SON(R)−である。
各Zは独立に、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)N(R)−、−N(R)C(O)−、−OC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−N(R)C(O)N(R)−、−C(O)N(R)CO−、−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)SO−または−N(R)SON(R)−である。
各Qは独立に、任意選択で置換されたC3〜7シクロアルキル、任意選択で置換されたフェニル、任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリールまたは任意選択で置換された4〜7員ヘテロシクリルである。
およびRのそれぞれは独立に、−H、ハロゲン、シアノもしくはC1〜6脂肪族であるか、または任意選択でRとRは、それらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜7シクロアルキル環を独立に形成し、前記脂肪族およびシクロアルキル環のそれぞれは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で独立に任意選択で置換される。
は−H、C1〜6脂肪族またはC3〜7脂環式であり、これらはそれぞれ、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換される。
およびRのそれぞれは独立に−HまたはC1〜6アルキルである。
構造式(I)の残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
他の実施形態では、本発明の方法は、構造式(IV)で表される化合物または薬学的に許容されるその塩を調製するのに使用することができる。ここで、構造式(IV)の変数の意味は以下に説明する通りである:
Figure 2016190858

構造式(IV)の変数の第1のセットにおいて、構造式(IV)の変数の意味(特定の意味を含む)は独立に、上記の構造式(I)の変数の第1から第26のセットのいずれかのセットにおいて説明した通りである。
構造式(IV)の変数の第2のセットにおいて、構造式(IV)の変数の意味(特定の意味を含む)は独立に、上記の構造式(III)の変数の第2または第3のセットにおいて説明した通りである。
構造式(IV)の変数の第3のセットは以下の通りである:
フェニル環Aは、1つもしくは複数のTで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族およびTからなる群から独立に選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換される。
各Tは、ハロゲン、シアノ、Q、−N(R)H、−OH、−COH、−C(O)N(R)H、−OC(O)N(R)H、−N(R)C(O)N(R)H、−SON(R)H、−N(R)SON(R)H、−S(O)、−N(R)Q、−OQ、−CO、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、−C(O)N(R)CO、−N(R)C(O)N(R)Q、−SON(R)Q、−N(R)SOまたは−N(R)SON(R)Qである。
は、C3〜7シクロアルキル、フェニル、5〜6員ヘテロアリールまたは4〜7員ヘテロシクリルであり、これらのそれぞれは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択で独立に置換される。
各Qは独立に、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、5〜6員ヘテロアリールまたは4〜7員ヘテロシクリルであるか、あるいは、各QはRと一緒になって、任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で独立に形成し、Qで表される前記C1〜6アルキルは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換され、Qで表される前記シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換される。
およびRのそれぞれは独立に、−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であるか、あるいは任意選択でRとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル環を形成する。
は、任意選択で置換された−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキルである。
およびRのそれぞれは独立に、−HまたはC1〜6アルキルである。
構造式(I)の残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(IV)の変数の第4のセットは以下の通りである:
フェニル環Aは、−C(O)N(R)H、−C(O)N(R)Q、−N(R)C(O)Q、−COH、−C(O)、−OC(O)Q、−N(R)CO、−OC(O)N(R)Q、および−N(R)C(O)N(R)Qからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つまたは1つまたは複数の置換基で置換される。
各Qは独立に、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、5〜6員ヘテロアリールまたは4〜7員ヘテロシクリルであるか、あるいは、各QはRと一緒になって、任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で独立に形成し、Qで表される前記C1〜6アルキルは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換され、Qで表される前記シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換される。
およびRのそれぞれは独立に、−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であるか、あるいは任意選択でRとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル環を形成する。
は、任意選択で置換された−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキルである。
およびRのそれぞれは独立に、−HまたはC1〜6アルキルである。
構造式(I)の残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(IV)の変数の第5のセットは以下の通りである:
フェニル環Aは、−OC(O)Q、−C(O)N(R)Q、または−N(R)C(O)Qで置換され、任意選択でさらに、ハロゲン、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つまたは1つまたは複数の置換基で置換される。
各Qは独立に、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、5〜6員ヘテロアリールまたは4〜7員ヘテロシクリルであるか、あるいは、各QはRと一緒になって、任意選択で置換された4〜7員複素環を任意選択で独立に形成し、Qで表される前記C1〜6アルキルは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)および−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換され、Qで表される前記シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基のそれぞれは、ハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシアノアルキル、C〜Cアミノアルキル、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルコキシアルキルからなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で独立に置換される。
およびRのそれぞれは独立に、−H、ハロゲン、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であるか、あるいは任意選択でRとRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキル環を形成する。
は、任意選択で置換された−H、任意選択で置換されたC1〜6アルキルまたは任意選択で置換されたC3〜6シクロアルキルである。
およびRのそれぞれは独立に、−HまたはC1〜6アルキルである。
構造式(I)の残りの変数の意味(特定の意味を含む)は、上記の構造式(I)の変数の第1のセットにおいて説明した通りである。
構造式(IV)の変数の第6のセットは以下の通りである:
はC5〜6シクロアルキルである。
構造式(IV)の残りの変数の意味(特定の意味を含む)は独立に、構造式(IV)の変数の第2、第3または第4のセットにおいて説明した通りである。
構造式(IV)の変数の第7のセットは以下の通りである:
は−HまたはC1〜3アルキルであり、RはC1〜3アルキルであるか、またはRとRは、それらが結合している原子と一緒になってC3〜6シクロアルキル環を形成する。
はC5〜6シクロアルキルである。
構造式(IV)の残りの変数の意味(特定の意味を含む)は独立に、構造式(IV)の変数の第2、第3または第4のセットにおいて説明した通りである。
さらに他の実施形態では、本発明の方法を、以下の構造式:
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858

のいずれか1つで表される化合物または薬学的に許容されるその塩を調製するのに用いることができる。
さらに他の実施形態では、本発明の方法を、以下の構造式:
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858

のいずれか1つで表される化合物または薬学的に許容されるその塩を調製するのに用いることができる。
さらに他の実施形態では、本発明の方法を、以下の構造式:
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858
Figure 2016190858

のいずれか1つで表される化合物または薬学的に許容されるその塩を調製するのに用いることができる。
さらに他の実施形態では、本発明の方法を、以下の構造式:
Figure 2016190858

で表される化合物または薬学的に許容されるその塩を調製するのに用いることができる。
さらに他の実施形態では、本発明の方法を、以下の構造式:
Figure 2016190858

で表される化合物または薬学的に許容されるその塩を調製するのに用いることができる。
本発明の方法で調製できる化合物の追加の例は、例えば米国特許出願公開第2008/0167289号、同第2008/0009492号、同第2006/004014号、米国特許第6,806,272号、同第6,861,422号、WO2009/040556、WO2009/042711およびWO2006/058876に見ることができる。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、構造式(C)
Figure 2016190858

の化合物を適切な条件下で構造式(D)
Figure 2016190858

の化合物と反応させて構造式(A)で表される化合物を生成させるステップをさらに含む。LGはハロゲンなどの適切な脱離基である。具体的には、LGは−Clである。この反応の詳細は上記に説明した通りである。
当業者は、本発明のプロセスにおいて出発試薬または中間体化合物の中のヒドロキシルまたはアミノ基などの特定の官能基を保護基で保護する必要があり得ることを理解する。したがって、上で説明したような化合物の調製は、様々な段階で、1つまたは複数の保護基を付加し、それを取り外すことを含むことができる。官能基の保護および脱保護は、「Protective Groups in Organic Chemistry.」
edited by J.W.F.McOmie、Plenum Press(1973年)および「Protective Groups in Organic Synthesis」、3rd edition、T.W.Greene and P.G.M.Wuts、Wiley Interscienceおよび「Protecting Groups」、3rd edition、P.J.Kocienski、Thieme(2005年)に記載されている。
本発明のためには、化学元素は、元素周期表、CAS version、Handbook of Chemistry and Physics、75th Edに従って特定される。さらに、有機化学の一般的原理は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausolito:1999年および「March’s Advanced Organic Chemistry」、5th Ed.、Ed.:Smith,M.B.and March,J.、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されている。これらの内容全体が参照として本明細書に援用される。
本明細書で説明するように、本発明の化合物は、1つまたは複数の置換基(例えば、以下に一般的に例示するもの、または上に記載された化合物の特定の部類、下位部類および種によって例示されたもの)で任意選択で置換されていてよい。「任意選択で置換された」という語句は、「置換(されているか)または非置換」という語句と互換的に使用されることが理解される。一般に、「置換(された)」という用語は、「任意選択で」という用語で先行されていてもいなくても、所与の構造の1つまたは複数の水素基を指定された置換基で置き換えることを指す。別段の表示のない限り、任意選択で置換された基は、その基のそれぞれの置換可能な位置で置換基を有することができる。所与の構造の2つ以上の位置を、指定された基から選択される2つ以上の置換基で置換できる場合、その置換基はそれぞれの位置で同じであっても異なっていてもよい。「任意選択で置換された」という用語があるリストに先行している場合、前記用語は、後続するそのリスト中の置換可能な基のすべてを指す。置換基または構造が「任意選択で置換された」と特定または定義されていない場合、その置換基または構造は置換されていない。例えば、Xが任意選択で置換されたC〜Cアルキルまたはフェニルである場合、Xは任意選択で置換されたC〜Cアルキルであっても任意選択で置換されたフェニルであってもよい。同様に、「任意選択で置換された」という用語があるリストに続く場合、前記用語もやはり、別段の表示のない限り、先行するリストにおける置換可能な基のすべてを指す。例えば、XがC〜Cアルキルまたはフェニルであり、XがJで任意選択で独立に置換される場合、C〜CアルキルとフェニルはどちらもJで任意選択で独立に置換されていてよい。当業者には明らかなように、H、ハロゲン、NO、CN、NH、OHまたはOCFなどの基は置換可能な基ではない。
本明細書で用いる「最大で(up to)」という語句は、ゼロかまたはその語句に続く数値以下の任意の整数を指す。例えば「最大で3」という語句は0、1、2および3のいずれか1つを意味する。本明細書で説明するように、原子の指定された数値範囲は、その数値範囲内の任意の整数を含む。例えば、1〜4個の原子を有する基は1、2、3または4個の原子を有することができる。
本発明で想定される置換基および置換基の組合せの選択は、安定なまたは化学的に実現可能な化合物の生成をもたらすものである。本明細書で用いる「安定(な)」という用語は、その製造、検出、特にその回収、および精製、ならびに本明細書で開示する1つまたは複数の目的でのその使用を可能にする条件にかけたとき、実質的に変化しない化合物を指す。いくつかの実施形態では、安定な化合物または化学的に実現可能な化合物は、水分も存在せず他の化学的に反応性の条件下でもない場合、40℃以下の温度で少なくとも1週間保持したときに実質的に変化しない化合物である。安定な構造をもたらすそのような置換基の選択および組合せのみが企図される。そうした選択および組合せは当業者には明らかであり、それらは過度の実験をすることなく決定することができる。
本明細書で用いる「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、完全に飽和しているかまたは1つもしくは複数の不飽和単位を含むが芳香族ではない、直鎖状(すなわち、非有枝鎖状)または有枝鎖状の炭化水素鎖を意味する。別段の指定のない限り、脂肪族基は1〜10個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、脂肪族基は1〜6個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態では、脂肪族基は1〜4個の脂肪族炭素原子を含む。脂肪族基は直鎖状または有枝鎖状の置換または非置換アルキル、アルケニルまたはアルキニル基であってよい。具体的な例には、これらに限定されないが、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、sec−ブチル、ビニル、n−ブテニル、エチニルおよびtert−ブチルおよびアセチレンが含まれる。
本明細書で用いる「アルキル」という用語は、飽和の直鎖状または有枝鎖状の炭化水素を意味する。本明細書で用いる「アルケニル」という用語は、1つまたは複数の二重結合を含む直鎖状または有枝鎖状炭化水素を意味する。本明細書で用いる「アルキニル」という用語は1つまたは複数の三重結合を含む直鎖状または有枝鎖状炭化水素を意味する。本明細書で用いる「アルキル」、「アルケニル」または「アルキニル」のそれぞれは以下で示すように任意選択で置換されていてよい。いくつかの実施形態では、「アルキル」はC〜CアルキルまたはC〜Cアルキルである。いくつかの実施形態では、「アルケニル」はC〜CアルケニルまたはC〜Cアルケニルである。いくつかの実施形態では、「アルキニル」はC〜CアルキニルまたはC〜Cアルキニルである。
「脂環式」(または「炭素環」、「カルボシクリル」もしくは「炭素環式」)という用語は、非芳香族炭素のみを含有する環系であって、飽和しているかまたは1つもしくは複数の不飽和単位を含んでよく、3〜14個の環炭素原子を有する環系を指す。いくつかの実施形態では、炭素原子の数は3〜10個である。他の実施形態では、炭素原子の数は4〜7個である。さらに他の実施形態では、炭素原子の数は5または6個である。この用語は、単環式、二環式もしくは多環式の縮合、スピロまたは架橋型の炭素環系を含む。この用語は、炭素環が1つもしくは複数の非芳香族炭素環または複素環あるいは1つもしくは複数の芳香環またはその組合せと「縮合」していてよく、結合した基または結合点が炭素環上である多環式環系も含む。「縮合型」二環式環系は2個の隣接環原子を共有する2つの環を含む。架橋型二環式基は3または4個の隣接環原子を共有する2つの環を含む。スピロ型二環式環系は1個の環原子を共有する。脂環式基の例には、これらに限定されないが、シクロアルキルおよびシクロアルケニル基が含まれる。具体的な例には、これらに限定されないが、シクロヘキシル、シクロプロペニルおよびシクロブチルが含まれる。
本明細書で用いる「複素環」(または「ヘテロシクリル」、「複素環(の)」もしくは「非芳香族複素環」)という用語は、飽和しているかまたは1つもしくは複数の不飽和単位を含んでよい3〜14個の環原子を有する非芳香環系であって、1個もしくは複数の環炭素がN、SまたはOなどのヘテロ原子で置き換えられており、その系の各環が3〜7員を含む非芳香環系を指す。いくつかの実施形態では、非芳香族複素環は、その環中にN、SおよびOから選択される最大で3個のヘテロ原子を含む。他の実施形態では、非芳香族複素環はその環系内にN、SおよびOから選択される最大で2個のヘテロ原子を含む。さらに他の実施形態では、非芳香族複素環はその環系内にNおよびOから選択される最大で2個のヘテロ原子を含む。この用語は、単環式、二環式もしくは多環式の縮合、スピロまたは架橋型複素環系を含む。この用語は、複素環が1つもしくは複数の非芳香族炭素環もしくは複素環または1つもしくは複数の芳香環あるいはこれらの組合せと縮合していてもよい多環式環系も含み、結合した基または結合点は複素環上にある。複素環の例には、これらに限定されないが、ピペリジニル、ピペラジニル(piperizinyl)、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、アゼパニル、ジアゼパニル、トリアゼパニル、アゾカニル、ジアゾカニル、トリアゾカニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサゾカニル、オキサゼパニル、チアゼパニル、チアゾカニル、ベンゾイミダゾロニル(benzimidazolonyl)、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオフェニル、モルホリノが含まれ、これらには、例えば3−モルホリノ、4−モルホリノ、2−チオモルホリノ、3−チオモルホリノ、4−チオモルホリノ、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラニル、ベンゾジチアニル、3−(1−アルキル)−ベンゾイミダゾール−2−オニルおよび1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オニルが含まれる。
単独に、または「アラルキル」、「アラルコキシ」、「アリールオキシアルキル」もしくは「ヘテロアリール」のようなより大きな部分の一部として用いられる「アリール」(または「アリール環」もしくは「アリール基」)という用語は炭素環式芳香環系を指す。「アリール」という用語は「アリール環」または「アリール基」という用語と互換的に用いることができる。「炭素環式芳香環」基は炭素環原子(一般に6〜14個)のみを有し、フェニルなどの単環式芳香環および2つ以上の炭素環式芳香環が互いと縮合している縮合多環式芳香環系を含む。その例には、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントラシルおよび2−アントラシルが含まれる。本明細書で用いる「炭素環式芳香環」または「炭素環式芳香族」という用語の範囲内にさらに含まれるものは、芳香環が1つもしくは複数の非芳香環(炭素環または複素環)と「縮合」(結合した基または結合点は芳香環上にある)している基、例えばインダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリジニルまたはテトラヒドロナフチルである。
単独に、または「ヘテロアラルキル」または「ヘテロアリールアルコキシ」のようなより大きな部分の一部として用いられる「ヘテロアリール」、「ヘテロ芳香族」、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、「芳香族複素環」または「ヘテロ芳香族基」という用語は、1つもしくは複数の環炭素がN、SまたはOなどのヘテロ原子で置き換えられている5〜14員を有するヘテロ芳香環基を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール環は環中にN、SおよびOから選択される最大で3個のヘテロ原子を含む。他の実施形態では、ヘテロアリール環は環系内にN、SおよびOから選択される最大で2個のヘテロ原子を含む。さらに他の実施形態では、ヘテロアリール環は環系内にNおよびOから選択される最大で2個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール環は、単環式ヘテロ芳香環、および単環式芳香環が1つまたは複数の他の芳香環と縮合している多環式芳香環を含む。本明細書で用いる「ヘテロアリール」という用語の範囲内にさらに含まれるものは、芳香環が1つまたは複数の非芳香環(炭素環または複素環)と「縮合」(結合した基または結合点が芳香環上にある)している基である。例えば、本明細書で用いる二環式6,5ヘテロ芳香環は、第2の5員環と縮合している6員ヘテロ芳香環であり、結合した基または結合点は6員環上にある。ヘテロアリール基の例には、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリルまたはチアジアゾリルが含まれ、例えばこれらには、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサジアゾリル、5−オキサジアゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、3−ピリダジニル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−トリアゾリル、5−トリアゾリル、テトラゾリル、2−チエニル、3−チエニル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリル、アクリジニル、ベンゾイソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル(例えば、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、およびイソキノリニル(例えば、1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、または4−イソキノリニル)が含まれる。
本明細書で用いる「シクロ(cyclo)」、「環状(cyclic)」、「環状基」または「環状部分」は、脂環式、ヘテロ脂環式、アリールまたはヘテロアリールを含む一環系、二環系および三環系を含み、この脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリールはそれぞれ上記定義の通りである。
本明細書で用いる「二環式環系」は、2つの環を形成する8〜12(例えば、9、10または11)員構造を含み、その2つの環は共通する少なくとも1個の原子(例えば、共通する2個の原子)を有する。二環式環系は、二脂環式(bicycloaliphatic)(例えば、ビシクロアルキルまたはビシクロアルケニル)、ビシクロヘテロ脂肪族、二環式アリールおよび二環式ヘテロアリールを含む。
本明細書で用いる「架橋型二環式環系」は、その環系中で環(複数)が架橋されている二環式ヘテロ脂環式環系または二環式脂環式環系を指す。架橋型二環式環系の例には、これらに限定されないが、アダマンタニル、ノルボルナニル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.2.3]ノニル、2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルおよび2,6−ジオキサ−トリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが含まれる。架橋型二環式環系は、アルキル(カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキルおよびハロアルキル、例えばトリフルオロメチルを含む)、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソまたはカルバモイルなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されていてよい。
本明細書で用いる「架橋型」は分子の異なる2つの部分を連結する1つの結合もしくは1つの原子または原子(複数)の非有枝鎖を意味する。架橋を介して連結された2個の原子(常にではないが、通常2個の第三炭素原子)は「橋頭位(bridgehead)」と称される。
本明細書で用いる「スピロ」という用語は、2つの環の間の唯一の共通原子として1個の原子(通常四級炭素)を有する環系を指す。
「環原子」という用語は、芳香族基、シクロアルキル基または非芳香族複素環の環中にあるC、N、OまたはSなどの原子である。
芳香族基中の「置換可能な環原子」は、水素原子と結合している環炭素原子または環窒素原子である。水素は、適切な置換基で任意選択で置き換えられていてよい。したがって、「置換可能な環原子」という用語は、2つの環が縮合している場合に共有される環炭素原子または環窒素原子を含まない。さらに、構造が、環炭素原子および環窒素原子が水素以外の部分とすでに結合していることを表示している場合には、「置換可能な環原子」は環炭素原子も環窒素原子も含まない。
「ヘテロ原子」という用語は、酸素、イオウ、窒素、リンまたはケイ素(窒素、イオウ、リンまたはケイ素の任意の酸化形態物;任意の塩基性窒素の四級化形態物;または複素環の置換可能な窒素、例えばN(例えば3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおけるN)、NH(例えばピロリジニルにおけるNH)もしくはNR(例えばN置換ピロリジニルにおけるNR)を含む)の1つまたは複数を意味する。
本明細書で用いる任意選択で置換されたアラルキルは、アルキル部分とアリール部分の両方で置換されていてよい。別段の表示のない限り、本明細書で用いる任意選択で置換されたアラルキルは、アリール部で任意選択で置換される。
いくつかの実施形態では、脂肪族基および複素環は独立に、1つまたは複数の置換基を含むことができる。脂肪族基または非芳香族複素環の飽和炭素上の適切な置換基は、上述したもの、例えばJおよびJの定義において記載したものから選択される。他の適切な置換基には、アリールまたはヘテロアリール基の不飽和炭素に適しているものとして挙げられたものが含まれ、さらに以下のもの:=O、=S、=NNHR、=NN(R、=NNHC(O)R、=NNHCO(アルキル)、=NNHSO(アルキル)または=NRが含まれる。ここで、各Rは水素または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族から独立に選択される。Rの脂肪族基上の任意選択の置換基は、NH、NH(C1〜4脂肪族)、N(C1〜4脂肪族)、ハロゲン、C1〜4脂肪族、OH、O(C1〜4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1〜4脂肪族)、O(ハロC1〜4脂肪族)またはハロ(C1〜4脂肪族)から選択される。ここで、上述したRのC1〜4脂肪族基のそれぞれは置換されていない。
いくつかの実施形態では、複素環の窒素上の任意選択の置換基には上述したものが含まれる。そうした適切な置換基の例には、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)ならびにハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C3〜7シクロアルキルおよびC3〜7シクロ(ハロアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたC〜C脂肪族が含まれる。他の適切な置換基には、−R、−N(R、−C(O)R、−CO、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−SO、−SON(R、−C(=S)N(R、−C(=NH)−N(Rまたは−NRSOが含まれる。ここで、Rは、水素、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたフェニル、任意選択で置換された−O(Ph)、任意選択で置換された−CH(Ph)、任意選択で置換された−(CH(Ph);任意選択で置換された−CH=CH(Ph);または酸素、窒素もしくはイオウから独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する非置換5〜6員ヘテロアリールまたは複素環であるか、あるいは、同じ置換基もしくは異なる置換基上の2つの独立したRは、各R基が結合している原子と一緒になって5〜8員ヘテロシクリル、アリールもしくはヘテロアリール環または3〜8員シクロアルキル環を形成し、前記ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環は、窒素、酸素またはイオウから独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を有している。Rの脂肪族基またはフェニル環上の任意選択の置換基は、NH、NH(C1〜4脂肪族)、N(C1〜4脂肪族)、ハロゲン、C1〜4脂肪族、OH、O(C1〜4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1〜4脂肪族)、O(ハロC1〜4脂肪族)またはハロ(C1〜4脂肪族)から選択される。ここで、上記RのC1〜4脂肪族基のそれぞれは置換されていない。
いくつかの実施形態では、アリール(アラルキル、アラルコキシ、およびアリールオキシアルキルなどを含む)またはヘテロアリール(ヘテロアラルキルおよびヘテロアリールアルコキシなどを含む)基は1つもしくは複数の置換基を含むことができる。アリールまたはヘテロアリール基の不飽和炭素原子上の適切な置換基は上述したものから選択される。具体的な例には、ハロゲン、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)ならびにハロゲン、オキソ、−CN、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C3〜7シクロアルキルおよびC3〜7シクロ(ハロアルキル)からなる群から独立に選択される1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されたC〜C脂肪族が含まれる。他の適切な置換基には、ハロゲン;−R;−OR;−SR;1,2−メチレンジオキシ;1,2−エチレンジオキシ;Rで任意選択で置換されたフェニル(Ph);Rで任意選択で置換された−O(Ph);Rで任意選択で置換された−(CH1〜2(Ph);Rで任意選択で置換された−CH=CH(Ph);−NO;−CN;−N(R;−NRC(O)R;−NRC(S)R;−NRC(O)N(R;−NRC(S)N(R;−NRCO;−NRNRC(O)R;−NRNRC(O)N(R;−NRNRCO;−C(O)C(O)R;−C(O)CHC(O)R;−CO;−C(O)R;−C(S)R;−C(O)N(R;−C(S)N(R;−OC(O)N(R;−OC(O)R;−C(O)N(OR)R;−C(NOR)R;−S(O);−S(O);−SON(R;−S(O)R;−NRSON(R;−NRSO;−N(OR)R;−C(=NH)−N(R;または−(CH0−2NHC(O)Rが含まれ、ここで、独立したRはそれぞれ、水素、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、非置換5〜6員ヘテロアリールもしくは複素環、フェニル、−O(Ph)または−CH(Ph)から選択されるか、あるいは、同じ置換基もしくは異なる置換基上の2つの独立したRは、各R基が結合している原子と一緒になって5〜8員ヘテロシクリル、アリールもしくはヘテロアリール環または3〜8員シクロアルキル環を形成し、前記ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環は、窒素、酸素またはイオウから独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を有する。Rの脂肪族基上の任意選択の置換基は、NH、NH(C1〜4脂肪族)、N(C1〜4脂肪族)、ハロゲン、C1〜4脂肪族、OH、O(C1〜4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1〜4脂肪族)、O(ハロC1〜4脂肪族)またはハロC1〜4脂肪族、CHO、N(CO)(C1〜4脂肪族)、C(O)N(C1〜4脂肪族)から選択される。ここで、上記RのC1〜4脂肪族基のそれぞれは置換されていない。
環窒素上で置換されており、その分子の残りの部分と環炭素原子で結合している非芳香族窒素含有複素環は、N置換されていると称される。例えば、Nアルキルピペリジニル基は、ピペリジニル環の2、3または4位でその分子の残りの部分と結合しており、環窒素においてアルキル基で置換されている。環窒素上で置換され、その分子の残りの部分と第2の環窒素原子で結合しているピラジニルなどの非芳香族窒素含有複素環は、N’置換−N−複素環と称される。例えば、N’アシルN−ピラジニル基は、1個の環窒素原子でその分子の残りの部分と結合しており、第2の環窒素原子においてアシル基で置換されている。
本明細書で用いる「不飽和(の)」という用語は、ある部分が1つまたは複数の不飽和単位を有することを意味する。
詳細に上述したように、いくつかの実施形態では、2つの独立したR(またはR、もしくは本明細書で同様に定義される他の任意の変数)は、各変数が結合している原子と一緒になって5〜8員ヘテロシクリル、アリールもしくはヘテロアリール環または3〜8員シクロアルキル環を形成することができる。2つの独立したR(またはR、もしくは本明細書で同様に定義される他の任意の変数)が、各変数が結合している原子と一緒になったときに形成される環の例には、これらに限定されないが、以下のものが挙げられる:a)同じ原子に結合しており、その原子と一緒になって環を形成する2つの独立したR(またはR、もしくは本明細書で同様に定義される他の任意の変数)(例えばN(Rであり、この場合、両方のRが窒素原子と一緒になってピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イルまたはモルホリン−4−イル基を形成する)、およびb)異なる原子に結合しており、これらの原子の両方と一緒になって環を形成する2つの独立したR(またはR、もしくは本明細書で同様に定義される他の任意の変数)(例えば、フェニル基が2つのORで置換されているもの:
Figure 2016190858

であり、この場合、これらの2つのRが、それらが結合している酸素原子と一緒になって縮合6員酸素含有環:
Figure 2016190858

を形成する)。2つの独立したR(またはR、もしくは本明細書で同様に定義される他の任意の変数)が、各変数が結合している原子と一緒になった場合、様々な他の環を形成させることができ、上述した詳細な例は限定的なものではないことが理解される。
本明細書で用いる「アミノ」基は−NHを指す。
「ヒドロキシル」、「ヒドロキシ」または「アルコール部分」という用語は−OHを指す。
本明細書で用いる「オキソ」は=Oを指す。
本明細書で用いる「アルコキシ」または「アルキルチオ」という用語は、酸素原子(「アルコキシ」、例えば−O−アルキル)またはイオウ原子(「アルキルチオ」、例えば−S−アルキル)を介して分子と結合している上で定義したようなアルキル基を指す。
本明細書で用いる「ハロゲン」、「ハロ」および「ハラ(hal)」はF、Cl、BrまたはIを意味する。
本明細書で用いる「シアノ」または「ニトリル」という用語は−CNすなわち−C≡Nを指す。
「アルコキシアルキル」、「アルコキシアルケニル」、「アルコキシ脂肪族」および「アルコキシアルコキシ」という用語は、場合によって1つもしくは複数のアルコキシ基で置換されたアルキル、アルケニル、脂肪族またはアルコキシを意味する。
「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロ脂肪族」および「ハロアルコキシ」という用語は、場合によって1つもしくは複数のハロゲン原子で置換されたアルキル、アルケニル、脂肪族またはアルコキシを意味する。この用語は、−CFおよび−CFCFなどのペルフルオロアルキル基を含む。
「シアノアルキル」、「シアノアルケニル」、「シアノ脂肪族」および「シアノアルコキシ」という用語は、場合によって1つもしくは複数のシアノ基で置換されたアルキル、アルケニル、脂肪族またはアルコキシを意味する。いくつかの実施形態では、シアノアルキルは(NC)−アルキル−である。
「アミノアルキル」、「アミノアルケニル」、「アミノ脂肪族」および「アミノアルコキシ」という用語は、場合によって1つもしくは複数のアミノ基で置換されたアルキル、アルケニル、脂肪族またはアルコキシを意味する。ここでアミノ基は上記定義の通りである。
「ヒドロキシアルキル」、「ヒドロキシ脂肪族」および「ヒドロキシアルコキシ」という用語は、場合によって1つもしくは複数の−OH基で置換されたアルキル、脂肪族またはアルコキシを意味する。
「アルコキシアルキル」、「アルコキシ脂肪族」および「アルコキシアルコキシ」という用語は、場合によって1つもしくは複数のアルコキシ基で置換されたアルキル、脂肪族またはアルコキシを意味する。例えば、「アルコキシアルキル」は、アルキルが上記定義通りである(アルキル−O)−アルキル−などのアルキル基を指す。
本明細書で用いる「保護基(protecting group)」および「保護基(protective group)」という用語は互換性があり、これらは、複数の反応点を有する化合物中の1つまたは複数の所望官能基を一時的に封鎖するために使用される薬剤を指す。特定の実施形態では、保護基は以下の特徴の1つもしくは複数、または特にそのすべてを有する:a)官能基に選択的に良好な収率で付加して保護された基質をもたらし、この基質は、b)他の1つ以上の反応点で起こる反応に対して安定であり、c)この保護基は再生された脱保護官能基を攻撃しない試薬によって良好な収率で選択的に取り外すことができる。当業者には理解されるように、いくつかの場合、試薬はその化合物中の他の反応基を攻撃しない。他の場合、試薬はその化合物中の他の反応基と反応することもできる。保護基の例は、Greene,T.W.、Wuts,P.G in 「Protective Groups in Organic Synthesis」、Third Edition、John Wiley & Sons、New York:1999年(およびこの本の他の版)に詳述されている。その内容全体が参照として本明細書に援用される。本明細書で用いる「窒素保護基」という用語は、多官能化合物中の1つまたは複数の所望窒素反応点を一時的に封鎖するために使用される薬剤を指す。好ましい窒素保護基もやはり上述した保護基について例示した特徴を有しており、具体的な窒素保護基の例も、Greene,T.W.、Wuts,P.G in 「Protective Groups in Organic Synthesis」、Third Edition、John Wiley & Sons、New York:1999年の第7章に詳述されている。その内容全体を参照により本明細書に組み込む。
本明細書で用いる「置き換え可能な部分」または「脱離基」という用語は、本明細書で定義するような脂肪族または芳香族基に関連しており、求核試薬による求核攻撃による置き換えに供される基を指す。
別段の表示のない限り、本明細書で示す構造はすべての異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、シストランス異性体、立体配座異性体および回転異性体)形態の構造も含むことを意味する。例えば、その異性体の1つだけが具体的に記載されている場合を除いて、各不斉中心についてのR配置およびS配置、(Z)型および(E)型の二重結合異性体ならびに(Z)型および(E)型の立体配座異性体は本発明に含まれる。当業者には理解されるように、置換基は任意の回転可能な結合の周りを自由に回転することができる。例えば、
Figure 2016190858

のように表示された置換基は
Figure 2016190858

も意味する。
したがって、本発明の化合物の単一の立体化学異性体ならびに鏡像異性体異性体、ジアステレオマー異性体、シス/トランス異性体、立体配座異性体および回転異性体の混合物は本発明の範囲内である。
別段の表示のない限り、本発明の化合物のすべての互変異性形態は本発明の範囲内である。
さらに、別段の表示のない限り、本明細書で示す構造は、同位体が富化された1種または複数種の原子が存在する点でのみ異なる化合物を含むことも意図される。例えば、水素を重水素または三重水素で置き換えること、あるいは、炭素を13Cもしくは14Cが富化された炭素で置き換えることを除いて本発明の構造を有する化合物は本発明の範囲内である。そうした化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析ツールまたはプローブとして有用である。そうした化合物、特に重水素類似体は治療的にも有用である可能性がある。
「結合」および「存在しない(absent)」という用語は互換的に使用されて、基が存在しないことを示す。
本発明の化合物は本明細書ではその化学構造および/または化学名によって規定される。化合物が化学構造と化学名の両方で参照されていて化学構造と化学名が一致しない場合、化学構造が化合物の実体を決定する。
本明細書で説明する化合物は、遊離形態で、または適切な場合には、塩として存在することができる。薬学的に許容される塩は、上記化合物を医療目的で投与する際に有用なので、特に興味の対象である。薬学的に許容されない塩は、単離および精製するのに、ならびにいくつかの場合に立体異性形態の本発明の化合物またはその中間体を分離する際使用するのに、製造プロセスにおいて有用である。
本明細書で用いる「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、毒性、炎症、アレルギー反応などの過度の副作用を伴うことなくヒトや下等動物において用いるのに適しており、かつ、妥当な受益性/危険性割合に相応しい化合物の塩を指す。
薬学的に許容される塩は当業界で周知である。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences、1977年、66巻、1〜19頁において薬学的に許容される塩を詳細に記載している。これを参照として本明細書に援用する。本明細書で説明する化合物の薬学的に許容される塩には、適切な無機酸、有機酸、無機塩基および有機塩基から誘導されるものが含まれる。これらの塩は、化合物の最終的な単離および精製の間にインサイチュで調製することができる。
本明細書で説明する化合物が塩基性基または十分に塩基性のバイオイソスター(bioisostere)を含む場合、酸付加塩は、1)その遊離塩基形態の精製された化合物を適切な有機酸または無機酸と反応させ、2)そのように生成した塩を単離することによって調製することができる。実際に、酸付加塩は使用するのにより好都合であり得、塩を使用することは遊離塩基形態物を使用することに等しい。
薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例は、塩化水素酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸と形成させるか、あるいは、イオン交換などの当業界で用いられている他の方法を使用することにより形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩などが含まれる。
本明細書で説明する化合物がカルボキシ基または十分に酸性のバイオイソスターを含む場合、塩基付加塩は、1)その酸形態の精製された化合物を適切な有機塩基または無機塩基と反応させ、2)そのように生成したその塩を単離することによって調製することができる。実際に、塩基付加塩の使用はより好都合であり得、塩を使用することは本質的に遊離酸形態物を使用することに等しい。適切な塩基から誘導される塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、リチウムおよびカリウム)、アルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウムおよびカルシウム)、アンモニウムおよびN(C1〜4アルキル)塩が含まれる。本発明は、本明細書で開示する化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化も想定する。そうした四級化によって、水溶性もしくは油溶性または分散性の生成物を得ることができる。
塩基性付加塩には、薬学的に許容される金属およびアミン塩が含まれる。適切な金属塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウムおよびアルミニウムの塩が含まれる。通常、ナトリウムおよびカリウム塩が好ましい。他の薬学的に許容される塩には、適切な場合、ハライド、ヒドロキシド、カルボキシレート、サルフェート、ホスフェート、ナイトレート、低級アルキルスルホネートおよびアリールスルホネートなどの対イオンを用いて形成される、非毒性アンモニウム、四級アンモニウムおよびアミンカチオンが含まれる。適切な無機塩基付加塩は、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、および水酸化亜鉛などを含む金属塩基から調製される。適切なアミン塩基付加塩は、その低毒性および医学的用途への許容性に起因して医薬品化学においてしばしば使用されるアミンから調製される。アンモニア、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン(dietanolamine)、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N−エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、およびジシクロヘキシルアミンなど。
それ自体では薬学的に許容されない他の酸および塩基を、本明細書で説明する化合物およびその薬学的に許容される酸または塩基付加塩を得る際の中間体として有用な塩の調製において使用することができる。
本発明は、異なる薬学的に許容される塩の混合物/組合せを含み、また遊離形態の化合物および薬学的に許容される塩の混合物/組合せも含むことを理解すべきである。
本明細書で説明する化合物に加え、本発明の方法は、これらの化合物の薬学的に許容される溶媒和物(例えば、水和物)およびクラスレート化合物を調製するために用いることができる。
本明細書で用いる「薬学的に許容される溶媒和物」という用語は、1つまたは複数の薬学的に許容される溶媒分子と本明細書で説明する化合物の1つとの会合により形成される溶媒和物である。溶媒和物という用語は水和物(例えば、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物、および四水和物など)を含む。
本明細書で用いる「水和物」という用語は、非共有結合性の分子間力で結合している化学量論量または非化学量論量の水をさらに含む、本明細書で説明する化合物またはその塩を意味する。
本明細書で用いる「クラスレート化合物」という用語は、内部にゲスト分子(例えば、溶媒または水)が閉じ込められる空間(例えば、チャンネル)を含む結晶格子の形態の本明細書で説明する化合物またはその塩を意味する。
本明細書で説明する化合物に加えて、本発明の方法を、これらの化合物の薬学的に許容される誘導体またはプロドラッグを調製するために用いることができる。
「薬学的に許容される誘導体またはプロドラッグ」は、レシピエントに投与すると直接的かまたは間接的に本明細書で説明する化合物または阻害活性のある代謝産物またはその残基を提供することができる、本明細書で説明する化合物の任意の薬学的に許容されるエステル、エステルの塩または他の誘導体もしくはその塩を含む。特に好都合な誘導体またはプロドラッグは、そうした化合物を患者に投与した場合、化合物の生物学的利用能を増大させる(例えば、経口的に投与された化合物が血液中に容易に吸収されるようにすることによって)か、または親種と比較して、親化合物の生物学的区画(例えば、脳またはリンパ系)への送達を増進させるものである。
別段の表示のない限り、本明細書で用いる「プロドラッグ」という用語は、生物学的条件下で(インビトロまたはインビボで)加水分解、酸化またはそれ以外の反応をして本明細書で説明する化合物を提供できる化合物の誘導体を意味する。プロドラッグは生物学的条件下でのそうした反応によって活性になることができるか、またはそれらはその非反応形態で活性を有することができる。本発明で考えられるプロドラッグの例には、これらに限定されないが、生加水分解性アミド、生加水分解性エステル、生加水分解性カルバメート、生加水分解性カルボネート、生加水分解性ウレイドおよび生加水分解性ホスフェート類似体などの生加水分解性部分を含む本発明の化合物の類似体または誘導体が含まれる。プロドラッグの他の例には、−NO、−NO、−ONOまたは−ONO部分を含む本明細書で説明する化合物の誘導体が含まれる。プロドラッグは一般に、BURGER’S
MEDICINAL CHEMISTRY AND DRUG DISCOVERY(1995年)172〜178頁、949〜982頁(Manfred E.Wolff ed.、 5th ed)に記載されているものなどの周知の方法を用いて調製することができる。
「薬学的に許容される誘導体」は、それを必要とする患者に投与すると直接的かまたは間接的に本明細書で別途説明する化合物または代謝産物もしくはその残基を提供することができる付加体または誘導体である。薬学的に許容される誘導体の例には、これらに限定されないが、エステルおよびそうしたエステルの塩が含まれる。
上述した化合物の薬学的に許容されるプロドラッグには、これらに限定されないが、エステル、アミノ酸エステル、リン酸エステル、金属塩およびスルホン酸エステルが含まれる。
上述した化合物は、Plk(Plk1、Plk2、Plk3および/またはPlk4)阻害剤などのプロテインキナーゼ阻害剤として有用である。したがって、これらの化合物は、患者におけるそうしたプロテインキナーゼの活性を阻害することができる。一般に、そうしたプロテインキナーゼ活性を阻害すると、自己免疫疾患、炎症性疾患、増殖性および過剰増殖性の疾患、免疫介在性疾患、骨疾患、代謝性疾患、神経系疾患および神経変性疾患、心臓血管疾患、ホルモン関連疾患、アレルギー、ぜんそくならびにアルツハイマー病から選択される状態を治療または予防することができる。
特に、上述した化合物は過剰または異常な細胞増殖を特徴とする疾患、障害および状態の治療に有用である。そうした疾患には、増殖性または過剰増殖性の疾患および神経変性疾患が含まれる。増殖性および過剰増殖性の疾患の例には、これに限定されないが癌が含まれる。
「癌」という用語には、これらに限定されないが、以下の癌、すなわち、乳癌;卵巣癌;頸部癌;前立腺癌;精巣癌、尿生殖路癌;食道癌;喉頭癌、膠芽細胞腫;神経芽細胞腫;胃癌;皮膚癌、角化棘細胞腫;肺癌、扁平上皮癌、大細胞癌、小細胞癌、肺腺癌;骨癌;結腸癌;結腸直腸癌;腺腫;膵臓癌、腺癌;甲状腺癌、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭癌;精上皮腫;黒色腫;癌腫;膀胱癌腫;肝臓癌腫および胆汁道癌;腎臓癌腫;骨髄障害;リンパ系障害、ホジキン病、毛様細胞;頬腔および咽頭(口腔(oral))癌、唇癌、舌癌、口癌、咽頭癌;小腸癌;結腸−直腸癌、大腸癌、直腸癌;脳および中枢神経系の癌;慢性骨髄性白血病(CML)ならびに白血病が含まれる。「癌」という用語には、これらに限定されないが、以下の癌、すなわち、骨髄腫、リンパ腫、または胃癌、腎臓癌、もしくは(および)以下の癌、すなわち、頭頸部癌、口腔咽頭癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、子宮内膜癌、肝細胞癌、非ホジキンリンパ腫および肺癌から選択される癌が含まれる。
「癌」という用語には、これらに限定されないが、以下の癌、すなわち、類表皮口腔:頬腔癌、唇癌、舌癌、口癌、咽頭癌;心臓癌:癌腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:気管支癌腫(扁平細胞または扁平上皮、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(気管支)癌腫、気管支腺腫、癌腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;胃腸:食道(扁平細胞癌腫、喉頭、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺癌、膵島細胞腫、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸または小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫(Karposi’s sarcoma)、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経繊維腫、線維腫)、大腸または大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸、結腸−直腸、結腸直腸;直腸、尿生殖路:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道(扁平細胞癌腫、移行細胞癌腫、腺癌)、前立腺(腺癌、癌腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胚性癌腫、奇形癌腫、絨毛腫、癌腫、間細胞癌腫、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝細胞腫(肝細胞癌腫)、胆管細胞癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆汁道;骨:骨原性肉腫(osteogenic sarcoma)(骨肉腫(osteosarcoma))、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、骨軟骨腫(osteochronfroma)(骨軟骨性の外骨腫(osteocartilaginous exostoses))、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性膠芽腫、乏突起膠腫、神経鞘腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経繊維腫、髄膜腫、神経膠腫、癌腫);婦人科系:子宮(子宮内膜癌腫)、頸部(子宮頸部癌腫、前腫瘍子宮頸部形成異常)、卵巣(卵巣癌腫[漿液性嚢胞腺癌、粘液嚢胞腺癌、未分類癌腫]、果粒膜細胞腫瘍、セルトリ−ライディッヒ細胞腫瘍、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平細胞癌腫、上皮内癌腫、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌腫、扁平細胞癌腫、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(癌腫)、乳癌;血液系:血液(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫]毛様細胞;リンパ系障害;皮膚:悪性黒色腫、基底細癌腫、扁平細胞癌腫、カポジ肉腫、角化棘細胞腫、異形成母斑(moles dysplastic nevi)、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬、甲状腺:乳頭状甲状腺癌腫、濾胞性甲状腺癌腫;甲状腺髄様癌腫、未分化甲状腺癌、多発性内分泌腺腫2A型、多発性内分泌腺腫2B型、家族性甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、傍神経節腫;および副腎:神経芽細胞腫も含まれる。したがって、本明細書で用いる「癌性細胞」は、上記に特定した状態のいずれか1つにかかった細胞を含む。
より具体的には、上述した化合物は、結腸直腸癌、甲状腺癌、乳癌および肺癌などの癌;ならびに真性赤血球増加症、血小板血症、骨髄線維症を伴う骨髄様化生(myeloid metaplasia with myelofibrosis)、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、好酸球増加症候群、若年性骨髄単球性白血病および全身性マスト細胞症などの骨髄増殖性障害を治療するのに有用である。本明細書で説明する化合物およびその組成物が有用である疾患および状態の具体的な例には、造血障害、特に急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性前骨髄球性白血病(APL)および急性リンパ球性白血病(ALL)が含まれる。神経変性疾患の例には、これに限定されないがアルツハイマー病が含まれる。
上述した化合物は、Plk媒介疾患などのタンパク質−キナーゼ媒介状態を治療するのに特に有用であり得る。本明細書で用いる「プロテインキナーゼ媒介状態」という用語は、プロテインキナーゼが役割を果たす任意の疾患または他の有害な状態を意味する。そうした状態には、これらに限定されないが、自己免疫疾患、炎症性疾患、増殖性および過剰増殖性疾患、免疫介在性疾患、骨疾患、代謝性疾患、神経系疾患および神経変性疾患、心臓血管疾患、ホルモン関連疾患、アレルギー、ぜんそくおよびアルツハイマー病が含まれる。本明細書で用いる「Plk媒介状態」という用語は、Plkが役割を果たす任意の疾患または他の有害な状態を意味する。そうした状態には、これらに限定されないが、増殖性または過剰増殖性の疾患または神経変性疾患が含まれる。
本明細書で用いる「患者」は動物、好ましくはヒトを意味する。
プロテインキナーゼ媒介疾患/状態(例えば、Plk媒介疾患/状態)を治療または予防するための化合物の「有効量」は、前記疾患/状態を治療するのに効果的な量である。上述した化合物は、前記疾患を治療するかまたはその重症度を軽減するのに効果的な任意の投与量および任意の投与経路を用いて投与することができる。例えば、化合物を0.01〜100mg/kg体重/日の投薬量で投与することができる。
任意の特定の患者に対する具体的な投薬および治療レジメンは、使用する具体的な化合物の活性、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物の組合せ、ならびに担当医の判断および治療を受ける具体的な疾患の重症度を含む様々な因子に依存することも理解すべきである。化合物の量は、組成物中の具体的な化合物にも依存する。
治療または予防しようとする具体的なプロテインキナーゼ媒介状態に応じて、その状態を治療または予防するために通常投与される追加の薬物を、本明細書で説明するプロテアーゼ阻害剤と一緒に投与することができる。例えば、増殖性疾患を治療するために、化学治療剤または他の抗増殖剤を本発明のプロテインキナーゼ阻害剤と併用することができる。
そういった追加の薬剤は、プロテインキナーゼ阻害物質含有化合物または組成物とは別に、複数投薬レジメンの一部として投与することができる。あるいは、そういった薬剤は、単一組成物中でプロテインキナーゼ阻害剤と一緒に混合された単一剤形の一部であってもよい。
公知の化学治療剤の例には、これらに限定されないが、Gleevec(商標)、アドリアマイシン、デキサメタゾン、ビンクリスチン、シクロホスファミド、フルオロウラシル、トポテカン、タキソール、インターフェロンおよび白金誘導体が含まれる。また、本発明の阻害剤と併用できる薬剤の他の例には、これらに限定されないが:Aricept(登録商標)およびExcelon(登録商標)などのアルツハイマー病を治療するための薬剤;L−DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピニロール(ropinrole)、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキシフェニジル(trihexephendyl)およびアマンタジンなどのパーキンソン病を治療するための薬剤;βインターフェロン(例えば、Avonex(登録商標)およびRebif(登録商標))、Copaxone(登録商標)およびミトキサントロンなどの多発性硬化症(MS)を治療するための薬剤;アルブテロールおよびSingulair(登録商標)などのぜんそくを治療するための薬剤;ジプレキサ、リスパダール、セロクエルおよびハロペリドールなどの統合失調症を治療するための薬剤;コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL−1RA、アザチオプリン、シクロホスファミドおよびスルファサラジンなどの抗炎症剤;シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド(cyclophophamide)、アザチオプリンおよびスルファサラジンなどの免疫調節剤および免疫抑制剤;アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、MAO阻害剤、インターフェロン、抗けいれん剤、イオンチャネル遮断薬、リルゾールおよび抗パーキンソン病薬などの神経栄養因子;β遮断薬、ACE阻害剤、利尿剤、硝酸薬(nitrate)、カルシウムチャネル遮断薬およびスタチンなどの心臓血管疾患を治療するための薬剤;コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロンおよび抗ウイルス剤などの肝臓疾患を治療するための薬剤;コルチコステロイド、抗白血病剤、増殖因子および成長因子などの血液障害を治療するための薬剤;ならびにγグロブリンなどの免疫不全障害を治療するための薬剤が含まれる。
プロテインキナーゼの阻害剤として、上述した化合物は、生物学的サンプルにおいても有用である。例えば、上記化合物は、生物学的サンプルにおいてプロテインキナーゼ活性を阻害するのに有用である。本明細書で用いる「生物学的サンプル」という用語は、これらに限定されないが、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた生検物質またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、***、涙液または他の体液もしくはその抽出物を含むインビトロまたはエクスビボでのサンプルを意味する。
生物学的サンプルにおけるプロテインキナーゼ活性の阻害は、当業者に公知の様々な目的に有用である。そうした目的の例には、これらに限定されないが、輸血、臓器移植および生体学的試料保存が含まれる。
上述した化合物は、生物学的および病理学的現象におけるプロテインキナーゼの試験;そうしたプロテインキナーゼによって媒介される細胞内シグナル伝達経路の試験;および新規プロテインキナーゼ阻害剤の比較評価にも有用である。そうした使用の例には、これらに限定されないが、酵素アッセイおよび細胞に基づいたアッセイなどの生物学的アッセイが含まれる。
プロテインキナーゼ阻害剤としての化合物の活性は、インビトロ、インビボまたは細胞系で評価することができる。インビトロでのアッセイは、活性化されたキナーゼのキナーゼ活性かまたはATPase活性の阻害を判定するアッセイを含む。代替のインビトロアッセイは、阻害剤がプロテインキナーゼと結合する能力を定量するものであり、これは、結合させる前に阻害剤を放射性標識化し、阻害剤/キナーゼ複合体を単離して結合した放射性標識の量を決定するか、または、新規阻害剤を公知の放射性リガンドと結合したキナーゼと共にインキュベートする競争実験を行うことによって測定することができる。プロテインキナーゼ阻害アッセイは当業界で公知である。例えば、Plk1、Plk2、Plk3およびPlk4のための詳細な条件が、米国特許出願公開第2008/0167289号および同第2009/0062292号に示されている。
上で説明した1つもしくは複数の状態/疾患の治療または予防において、上述した化合物は、薬学的に許容される担体、補助剤またはビヒクルを任意選択でさらに含む薬学的に許容される製剤に製剤化され得る。
本明細書で説明するように、薬学的に許容される組成物は有効量の上述した化合物を含み、所望の特定の剤形に適合したあらゆる溶媒、賦形剤もしくは他の液体ビヒクル、分散もしくは懸濁助剤、表面活性剤、等張剤、増粘剤もしくは乳化剤、防腐剤、固体結合剤、および滑沢剤などを含む薬学的に許容される担体、補助剤またはビヒクルをさらに含む。Remington’s Pharmaceutical Sciences、Sixteenth Edition、E.W.Martin(Mack Publishing
Co.、Easton、Pa.、1980年)は、薬学的に許容される組成物を処方に従い作るのに使用される様々な担体およびその調製のための公知の手法を開示している。任意の慣用的な担体媒体が、何らかの望ましくない生物学的影響をもたらすか、あるいは薬学的に許容される組成物の他の成分のいずれかと有害な仕方で相互に作用することなどによって本発明の化合物と適合しないことがない限り、その使用は本発明の範囲内であると考えられる。本明細書で用いる「副作用」という語句は、治療(例えば、予防または治療剤)の望ましくない影響や悪影響を包含する。副作用は常に望ましくないが、望ましくない影響が必ずしも悪影響を及ぼすわけではない。治療(例えば、予防または治療剤)による悪影響は有害であるか、不快であるかまたはリスクを伴うものであり得る。
薬学的に許容される担体は、化合物の生物学的活性を必要以上に阻害しない不活性成分を含むことができる。薬学的に許容される担体は、被験体に投与したとき、生体適合性、例えば非毒性、非炎症性、非免疫原性であるか、または他の望ましくない反応もしくは副作用がないものでなければならない。標準的な薬学的製剤技術を用いることができる。
薬学的に許容される担体として役立ち得る材料のいくつかの例には、これらに限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(ヒト血清アルブミンなど)、緩衝物質(twin80、ホスフェート、グリシン、ソルビン酸またはソルビン酸カリウムなど)、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウムまたは亜鉛塩など)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、蝋、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、羊毛脂、ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖類;トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなどのデンプン;セルロース、ならびにカルボキシルメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロースの誘導体;粉末トラガカント;モルト;ゼラチン;タルク;ココアバターおよび坐剤用蝋などの添加剤;ピーナッツ油、綿実油;サフラワー油;ゴマ油;オリーブ油;トウモロコシ油および大豆油などの油;プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどのグリコール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱性物質除去水;等張食塩水;リンガー溶液;エチルアルコールおよびリン酸緩衝液ならびにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの他の非毒性の適合性滑沢剤が含まれ、また、処方技術者の判断に従って、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および芳香剤、防腐剤および酸化防止剤を組成物中に存在させてよい。
上述した化合物および薬学的に許容されるその組成物は、ヒトおよび他の動物に、治療を受ける感染症の重症度に応じて経口、経直腸、非経口、嚢内、膣内、腹腔内、局所(散剤、軟膏剤または点滴剤によるなど)、頬側(bucally)、経口または経鼻噴霧等で投与することができる。本明細書で用いる「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内および頭蓋内の注射または注入手法を含む。特に、組成物は経口、腹腔内または静脈内で投与される。
これらに限定されないがカプセル剤、錠剤、水性の懸濁剤または液剤を含む経口で許容される任意の剤形を、経口投与のために使用することができる。経口使用のための錠剤の場合、通常使用される担体には、これらに限定されないが、ラクトースやトウモロコシデンプンが含まれる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も通常添加される。カプセルの形態での経口投与に有用な賦形剤には、ラクトースや乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。経口使用のために水性懸濁剤が必要な場合、活性成分を、乳化剤および懸濁化剤と混合する。望むなら、特定の甘味剤、香味剤または着色剤も加えることができる。
経口投与用の液体剤形には、これらに限定されないが、薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物(上述した化合物)に加えて、液体剤形は、当業界で通常使用される不活性賦形剤、例えば水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物を含むことができる。不活性賦形剤の他に、経口組成物は湿潤剤、乳化および懸濁化剤、甘味剤、香味剤および芳香剤などの補助剤も含むことができる。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸薬、散剤および顆粒剤が含まれる。そうした固体剤形では、活性化合物を、少なくとも1つの薬学的に許容される不活性な添加剤または担体、例えばクエン酸ナトリウムまたはリン酸カルシウム、および/または、a)充填剤または増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸、b)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロースおよびアカシア、c)保湿剤、例えばグリセロール、d)崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム、e)溶解遅延剤、例えばパラフィン、f)吸収促進剤、例えば第四アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えばセチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート、h)吸収剤、例えばカオリンおよびベントナイト粘土、ならびに、i)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびこれらの混合物と混合させる。カプセル剤、錠剤および丸薬の場合、その剤形は緩衝剤を含むこともできる。
同様の種類の固体組成物は、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量のポリエチレングリコールなどの添加剤を用いて、軟質および硬質のゼラチンカプセル中の充填剤として用いることもできる。固体剤形の錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸薬および顆粒剤は、腸溶コーティングおよび薬学的製剤技術分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製することができる。それらは、任意選択で乳白剤を含むことができ、また、それらが腸管内の特定の部分において、活性成分だけを、または活性成分を優先して、任意選択で遅延した形で、放出する組成物からなっていてもよい。使用できる埋込み型組成物の例には、高分子物質および蝋が含まれる。同様の種類の固体組成物は、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量のポリエチレングリコールなどの添加剤を用いて、軟質および硬質のゼラチンカプセル中の充填剤として用いることもできる。
活性化合物は、上述したような1種または複数種の添加剤でマイクロカプセル化形態であってもよい。固体剤形の錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸薬および顆粒剤は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび薬学的製剤技術分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製することができる。このような固体剤形では、活性化合物を、スクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1種の不活性賦形剤と混合することができる。そうした剤形は、通常実施されるように、不活性賦形剤以外の追加の物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムや微結晶性セルロースのような錠剤化用滑沢剤および他の錠剤化用助剤も含むことができる。カプセル剤、錠剤および丸薬の場合、その剤形は緩衝剤を含むこともできる。それらは任意選択で乳白剤を含むことができ、また、それらが腸管内の特定の部分において、活性成分だけを、または活性成分を優先して、任意選択で遅延した形で、放出する組成物からなっていてもよい。使用できる埋込み型組成物の例には、高分子物質および蝋が含まれる。
注射用調製物、例えば滅菌した水性または油性の注射用懸濁剤は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて当技術分野の公知の技術によって処方に従い作ることができる。滅菌注射用調製物は、非毒性の非経口的に許容される賦形剤もしくは溶媒中の滅菌注射用の液剤、懸濁剤または乳剤、例えば1,3−ブタンジオール中の液剤であってもよい。使用できる許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー溶液、U.S.P.および等張食塩液がある。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁化媒体として慣用的に使用される。この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含む任意の滅菌固定油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射可能物質の調製において使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターでろ過するか、あるいは、使用前に滅菌水または他の滅菌注射用媒体中に溶解または分散させることができる滅菌固体組成物の形態の滅菌剤を混合することによって滅菌することができる。
滅菌注射剤の形態は、水性または油性の懸濁液であってよい。これらの懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて、当業界で公知の技術によって処方に従い作ることができる。滅菌注射用調製物は、非毒性の非経口的に許容される賦形剤もしくは溶媒中の滅菌注射液剤または懸濁剤、例えば1,3−ブタンジオール中の液剤であってもよい。使用できる許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー溶液および等張食塩液がある。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁化媒体として慣用的に使用される。この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含む任意の滅菌固定油を用いることができる。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、注射可能物質の調製において有用であり、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油(特にそのポリオキシエチル化されたタイプのもの)も同様に有用である。これらの油状液剤または懸濁剤は、カルボキシメチルセルロース、または乳剤および懸濁剤を含む薬学的に許容される剤形の製剤化で通常用いられる同様の分散剤などの長鎖アルコール賦形剤または分散剤も含むことができる。Tweens、Spansなどの他の通常使用される界面活性剤、および、薬学的に許容される固体、液体または他の剤形の製造において通常使用される他の乳化剤または生物学的利用能増進剤を製剤化目的で使用することができる。
投与される活性化合物の作用を持続させるために、皮下または筋肉内注射による化合物の吸収を遅延させることがしばしば望ましい。これは、水への溶解性の低い結晶性または無定型の物質の懸濁液を使用することによって実現することができる。化合物の吸収速度はその溶解速度に依存する。したがって、その速度は結晶サイズや結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口で投与された化合物形態の吸収を遅延させることは、化合物を油性ビヒクルに溶解または懸濁させることによって実現される。注射用デポー形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に、化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成させることによって作製される。化合物とポリマーの比、および使用する具体的なポリマーの特性に応じて、化合物の放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が含まれる。デポー注射用製剤は、体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルジョン中に化合物を取り込むことによっても調製される。
経直腸または経膣投与のための組成物は具体的には、活性化合物を、周囲温度では固体であるが体温で液体であり、したがって直腸または膣腔内で融解して活性化合物を放出するココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐薬用蝋などの適切な非刺激性の添加剤または担体と混合することによって調製することができる坐剤である。
局所または経皮投与のための剤形は、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、噴霧剤、吸入剤またはパッチ剤を含む。活性成分は、無菌条件下で、薬学的に許容される担体、必要に応じて任意の所要防腐剤または緩衝剤と混合する。眼科用製剤、点耳剤および点眼剤も本発明の範囲内であると考えられる。さらに、身体に化合物を制御放出するという追加的な利点を有する経皮パッチ剤も使用することができる。そうした剤形は、適切な媒体中に化合物を溶解または分散させて調製することができる。吸収促進剤を用いて、皮膚を通る化合物の流量(flux)を増加させることもできる。その速度は、速度制御膜を提供するか、またはポリマーマトリックスもしくはゲル中に化合物を分散させることによって制御することができる。
あるいは、上述した化合物および薬学的に許容されるその組成物は、経鼻エアゾールまたは吸入により投与することもできる。そうした組成物は、薬学的製剤の技術分野で周知の手法に従って調製され、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、生物学的利用能を増進させるための吸収促進剤、フルオロカーボンおよび/または他の慣用的な可溶化剤または分散剤を用いて、生理食塩水中の液剤として調製することができる。
上述した化合物および薬学的に許容されるその組成物は、単位剤形で処方に従い作ることができる。「単位剤形」という用語は、治療を受ける被験体のための単一投薬量として適している物理的に別個の単位を指し、それぞれの単位は、所望の治療効果をもたらすように計算された所定量の活性物質を、任意選択で適切な薬学的担体と一緒に含む。単位剤形は、単一の1日量のためであっても複数の1日量(例えば、1日当たり約1〜4回またはそれ以上)のうちの1つのためであってもよい。複数の1日量を用いる場合、単位剤形はそれぞれの投与について同じであっても異なっていてもよい。単位剤形中の活性化合物の量は例えば、治療を受けるホストおよび具体的な投与方式に応じて、例えば0.01mg/kg体重/日〜100mg/kg体重/日の範囲で変わる。
(実施例1)
メチル4−(9−シクロペンチル−5,7,7−トリメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリミド[4,5−b][1,4]ジアゼピン−2−イルアミノ)−3−メトキシベンゾエート
Figure 2016190858

方法A:メチル3−(シクロペンチルアミノ)−2,2−ジメチルプロパノエート塩酸塩
Figure 2016190858

DCM(1L)中の1,3,5−トリシクロペンチル−1,3,5−トリアジナン(112.9g、387.3mmol)および(1−メトキシ−2−メチル−プロパ−1−エノキシ)−トリメチル−シラン(202.6g、1.162mol)を、0℃で撹拌し、次いでトリフルオロメタンスルホン酸(4mL、45mmol)を滴下した。混合物を周囲温度で終夜撹拌した。混合物を飽和重炭酸塩水溶液で希釈し、DCMで2回抽出した。有機層を一緒にし、ブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、ろ過し、溶媒を除去して赤みを帯びた流動性油状物を得た。これを、0〜5%MeOH:EtOAcで溶出させながら、シリカ充填物(800mlシリカ)でろ過した。
この流動性の赤色油状物を0℃に冷却したエーテル(500ml)に溶解させ、次いでエーテル中のHClを徐々に加え、2時間撹拌した。石油エーテル(500ml)を加え、桃色の固体をろ過により単離した(160.62g)。母液を濃縮し、エーテル中のHClの添加を繰り返し、桃色の固体を上記のようにして単離した。固体を混合してメチル3−(シクロペンチルアミノ)−2,2−ジメチルプロパノエート塩酸塩を淡い桃色の固体(255.35g、92%)として得た。NMR CDCl 1.45(6H,s),1.6−1.67(2H,m),1.87−1.97(2H,m),2.0−2.1(2H,m),2.1−2.2(2H,m),3.08(2H,s),3.50−3.57(1H,m),3.77(3H,s)。
方法B:tert−ブチル3−(シクロペンチルアミノ)−2,2−ジメチルプロパノエート
Figure 2016190858

メチル3−(シクロペンチルアミノ)−2,2−ジメチル−プロパノエート塩酸塩(3g、12.73mmol)をDCMに溶解させ、重炭酸塩水溶液で洗浄し、次いでブラインで洗浄し、濃縮して油状物を得た。この油状物をTHF(10ml)に溶解させ、0℃でTHF中のカリウムブトキシドの1M溶液(1Mの12.73mL、12.73mmol)に加えた。反応混合物は高粘度のペースト状物となり、これをTHF(20ml)で希釈し、周囲温度で1時間撹拌した。2mlの1Mブトキシドをさらに加え、1時間撹拌した。混合物を濃縮してペースト状物を得、これを酢酸エチルで希釈し、水(×2)、ブラインで洗浄し、濃縮してtert−ブチル3−(シクロペンチルアミノ)−2,2−ジメチルプロパノエートを油状物(2.6g、85%)として得た。NMR CDCl 1.18−1.2(6H,m),1.27−1.35(2H,m),1.46(9H,s),1.50−1.58(2H,m),1.63−1.72(2H,m),1.78−1.87(2H,m),2.62(2H,s),3.02−3.08(1H,m);MS(ES+) 242.1。
方法C:tert−ブチル3−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)(シクロペンチル)アミノ)−2,2−ジメチルプロパノエート
Figure 2016190858

tert−ブチル3−(シクロペンチルアミノ)−2,2−ジメチル−プロパノエート(21.44g、76.39mmol)を石油エーテル(296.4mL):DCM(118.6mL)中に懸濁し、重炭酸ナトリウム(25.67g、305.6mmol)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、2,4−ジクロロ−5−ニトロ−ピリミジン(14.82g、76.39mmol)を少量ずつ加えた。混合物を周囲温度で終夜撹拌した。混合物をろ過して無機物を除去し、濃縮して粘性の黄色油状物を得、カラムクロマトグラフィー(800mlシリカ)により、5%酢酸エチル:ペトロール(petrol)で溶出させて精製した。そのように得られた油状物をエーテルに溶解させ、石油エーテルと一緒に摩砕してtert−ブチル3−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)(シクロペンチル)アミノ)−2,2−ジメチルプロパノエートを黄色結晶性固体(24.4g、80%)として得た。NMR CDCl 1.18(6H,s),1.46(9H,s),1.52−1.58(2H,m),1.63−1.70(2H,m),1.72−1.80(2H,m),1.92−1.98(2H,m),2.62(2H,s),3.58−3.65(1H,m),3.92(2H,s),8.9(1H,s);MS(ES+) 399.1。
方法D:メチル4−(4−((3−tert−ブトキシ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)(シクロペンチル)アミノ)−5−ニトロピリジン−2−イルアミノ)−3−メトキシベンゾエート
Figure 2016190858

4−メチルペンタン−2−オール中のtert−ブチル3−[(2−クロロ−5−ニトロ−ピリミジン−4−イル)−シクロペンチル−アミノ]−2,2−ジメチル−プロパノエート(1.5g、3.760mmol)、メチル4−アミノ−3−メトキシ−ベンゾエート(817.5mg、4.512mmol)およびDIPEA(728.9mg、982.3μL、5.640mmol)をマイクロ波の下、140℃で2時間処理した。混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーにより、5%酢酸エチル/石油エーテル(petether)で溶出して不純物を除去し、続いて10%酢酸エチル/石油エーテルで生成物を溶出して精製してメチル4−(4−((3−tert−ブトキシ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)(シクロペンチル)アミノ)−5−ニトロピリジン−2−イルアミノ)−3−メトキシベンゾエートを黄色油状物(1.25g、61%)として得た。NMR CDCl 1.18(6H,s),1.46(9H,s),1.52−1.58(2H,m),1.63−1.70(2H,m),1.72−1.80(2H,m),1.92−1.98(2H,m),3.62−3.68(1H,m),3.85−4.0(8H,m),7.55(1H,s),7.72−7.75(1H,m),8.12(1H,brs),8.5(1H,d),8.97(1H,s);MS(ES+) 544.1(ES−) 542.1。
方法E:メチル4−(9−シクロペンチル−7,7−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリミド[4,5−b][1,4]ジアゼピン−2−イルアミノ0−3−メトキシベンゾエート
Figure 2016190858

DCM(15mL)中のメチル4−(4−((3−tert−ブトキシ−2,2−ジメチル−3−オキソプロピル)(シクロペンチル)アミノ)−5−ニトロピリジン−2−イルアミノ)−3−メトキシベンゾエート(1.2g、2.207mmol)を、TFA(5.033g、3.401mL、44.14mmol)を滴下して処理した。混合物を室温で3時間撹拌し、濃縮して油状物を得、DCMに再溶解させ濃縮した。黄色固体が得られるまでこの工程を繰り返した。この固体を酢酸(20mL)中に懸濁させ、Fe(184.8mg、3.310mmol)を加えた。混合物を60℃で1時間加熱し、セライトでろ過し、濃縮した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより、2%メタノール/DCMで溶出させて精製して不純物を除去し、続いて15%メタノール/DCMで溶出させてメチル4−(9−シクロペンチル−7,7−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリミド[4,5−b][1,4]ジアゼピン−2−イルアミノ−3−メトキシベンゾエートを淡黄色固体(650mg、67%)として得た。NMR
CDCl 1.32(6H,s),1.52−1.62(2H,m),1.72−1.85(4H,m),2.02−2.08(2H,m),3.32(2H,s),3.92(3H,s),3.98(3H,s),5.32−5.4(1H,m),7.23−7.26(1H,brs),7.55(1H,s),7.72−7.77(3H,m),8.53(1H,d);MS(ES+) 440.1。
方法F:メチル4−(9−シクロペンチル−5,7,7−トリメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリミド[4,5−b][1,4]ジアゼピン−2−イルアミノ)−3−メトキシベンゾエート
Figure 2016190858

メチル4−(9−シクロペンチル−7,7−ジメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリミド[4,5−b][1,4]ジアゼピン−2−イルアミノ−3−メトキシベンゾエートおよび炭酸二セシウム(118.6mg、0.3640mmol)をDMF中で混合した。次いでMeI(103.3mg、45.31μL、0.7280mmol)を加え、反応混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、少量のセライトパッドでろ過し、水で2回洗浄し、乾燥させ、濃縮して黄色固体を得た。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより、1%メタノール/DCMで溶出させて精製してメチル4−(9−シクロペンチル−5,7,7−トリメチル−6−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピリミド[4,5−b][1,4]ジアゼピン−2−イルアミノ)−3−メトキシベンゾエートを淡黄色固体(47mg、56%)として得た。NMR CDCl 1.25(6H,s),1.53−1.58(2H,m),1.69−1.83(4H,m),2.02−2.08(2H,m),3.33(3H,s),3.4(2H,s),3.92(3H,s),3.98(3H,s),5.27−5.34(1H,m),7.23−7.26(1H,brs),7.55(1H,s),7.72−7.77(2H,m),7.88(1H,s),8.56(1H,d);MS(ES+) 454.1(ES−) 452.1。
方法G:3−(シクロペンチルアミノ)−N,2,2,2−トリメチルプロパンアミド
Figure 2016190858

メチル3−(シクロペンチルアミノ)−2,2−ジメチル−プロパノエート塩酸塩(3g、12.73mmol)をメタンアミン(EtOH(15mL)中に33重量%)に溶解させ封管中にて、90℃で終夜加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0〜5%MeOH/EtOAc+1%NHOH)で精製して副題化合物を無色油状物(1.18g、47%)として得た。1H NMR(400.0MHz,DMSO)d1.02(s,6H),1.22−1.33(m,2H),1.39−1.51(m,2H),1.53−1.72(m,2H),2.48(s,4H),2.56(d,J=4.5Hz,3H),2.89−2.96(m,1H) and 8.07(brs,1H);MS ES(+) 199.1,ES(−)は認められず。
方法H:3−[(5−ブロモ−2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−シクロペンチル−アミノ]−N,2,2−トリメチル−プロパンアミド
Figure 2016190858

3−(シクロペンチルアミノ)−N,2,2−トリメチル−プロパンアミド(665mg、3.353mmol)および5−ブロモ−2,4−ジクロロ−ピリミジン(666mg、373.7μL、2.921mmol)をEtOH(10mL)に溶解させ、DIPEA(511.4mg、691.9μL、3.957mmol)を加えた。反応物を還流温度で終夜撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。粗製残留物をカラムクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ペトロール)で精製して副題生成物を茶色油状物(266mg、23%)として得た。1H NMR(400.0MHz,DMSO)d1.03(s,6H),1.54−1.83(m,8H),2.57(s,3H),3.68(s,2H),4.23(五重線,1H),7.53(d,1H),8.63(s,1H);MS
ES(+) 391.0,ES(−) 389.0。
方法I:メチル4−(5−ブロモ−4−(シクロペンチル(2,2−ジメチル−3−(メチルアミノ)−3−オキソプロピル)アミノ)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メトキシベンゾエート
Figure 2016190858

3−[(5−ブロモ−2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−シクロペンチル−アミノ]−N,2,2−トリメチル−プロパンアミド(266mg、0.6825mmol)およびメチル4−アミノ−3−メトキシ−ベンゾエート(185.5mg、1.024mmol)を、EtOH(2mL)および水(8mL)に溶解させ、HCl(37%w/vの134.5μL、1.365mmol)で処理した。90℃で終夜加熱した。周囲温度に冷却し、減圧下で溶媒を除去した。反応混合物をEtOAc/NaHCOで希釈し、EtOAcで抽出した。一緒にした有機抽出物を脱水し(NaSO)、ろ過し、濃縮した。粗製残留物をカラムクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ペトロール)で精製して副題化合物をベージュ色油状物(84mg、23%)として得た。NMR(400.0MHz,DMSO)d0.97(s,6H),1.44−1.69(m,8H),2.45(d,J=4.4Hz,3H),3.58(brs,2H),3.84(s,3H),3.96(s,3H),4.11(五重線,1H),7.32−7.34(m,1H),7.52(d,J=1.8Hz,1H),7.61(d,1H),8.07(s,1H),8.38(s,1H) and 8.43(d,J=8.5Hz,1H);MS
ES(+) 536.0,ES(−) 534.1。
方法J:メチル4−[(9−シクロペンチル−5,7,7−トリメチル−6−オキソ−8H−ピリミド[4,5−b][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ]−3−メトキシ−ベンゾエート
Figure 2016190858

メチル4−(5−ブロモ−4−(シクロペンチル(2,2−ジメチル−3−(メチルアミノ)−3−オキソプロピル)アミノ)ピリミジン−2−イルアミノ)−3−メトキシベンゾエート(84mg、0.1572mmol)およびCsCO(74.25mg、0.2279mmol)をジオキサン(2mL)に溶解させ、Pd(dba)(4.319mg、0.004716mmol)およびキサントホス(7.279mg、0.01258mmol)を加えた。100℃に終夜加熱した。キサントホスおよびPd(dba)を再補充し、反応物をマイクロ波条件下で加熱した(120℃で30分間)。溶媒を減圧下で除去し、粗製残留物を、カラムクロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ペトロール)で精製して表題化合物をベージュ色固体(42mg、59%)として得た。1H NMR(400.0MHz,DMSO)d1.25(s,6H),1.72−1.82(m,4H),1.85−1.95(m,2H),1.98−2.04(m,2H),3.35(s,3H),3.54(s,2H),3.99(s,3H),4.11(s,3H),5.34(五重線,1H),7.66(s,1H),7.74(d,1H),7.98(s,1H),8.17(s,1H) and 8.64(d,1H);MS ES(+) 454.1,ES(−) 452.1。
本明細書で提供されるすべての参考文献は全体が参照として本明細書に援用される。本明細書で使用されるすべての略語、記号および慣用語(convention)は現代の科学文献で用いられるものに合致するものである。例えば、Janet S.Dodd,ed.、The ACS Style Guide:A Manual for Authors and Editors、2nd Ed.、Washington,D.C.:American Chemical Society、1997年を参照されたい。
本発明をその詳細な説明と一緒に述べてきたが、上記説明は例示のためであり、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を限定しようとするものではないことを理解すべきである。他の態様、利点および変更は以下の特許請求の範囲内にあるものとする。

Claims (1)

  1. プロテインキナーゼ阻害剤として有用なピリミジン誘導体の調製方法など。
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