JP2016189703A - 製菓用チョコレート素材の製造方法 - Google Patents

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江里子 原田
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Abstract

【課題】常温でカット可能で、特に焼菓子や他の食品素材との組み合わせに適した製菓用チョコレート素材の提供。
【解決手段】加温融解したチョコレート類と、可塑性油中水型乳化物の重量比が95:5〜65:35の範囲で、混合時におけるチョコレート類の品温が30℃〜50℃、可塑性油中水型乳化物の品温が15℃〜30℃である、製菓用チョコレート素材の製造方法。及び該製菓用チョコレート素材と、焼菓子、マシュマロ、ナッツ類、ドライフルーツ類、キャンディー類、スナック類から選ばれた1種以上との組み合わせからなる、菓子。
【選択図】なし

Description

本発明は、チョコレートを用いた洋菓子の製造方法に関する。
チョコレート類はそのまま喫食されるだけではなく洋菓子においても主要な素材であり、例えばスポンジ、サブレなどの焼菓子と組み合わせてこれらの間に挟んだり、表面を被覆したり、飾り付けたり、また他の食品素材を混合したり、多様な形態で利用されている。
中でも、型や天板のサイズに大きく焼成した焼菓子の上に流し入れ固めてから切り分ける場合や、焼菓子やマシュマロ等の食品素材を包み込んで棒状(パウンド形状)等に成形し、喫食時に切り分ける場合(特許文献1、非特許文献1)がある。この場合はカット時に割れないよう、また、組み合わせた素材との口溶けの調和を考慮し、チョコレート類そのままではなく別の原材料を混合したり、特殊な配合のチョコレート類を用いたりすることが一般的である。
代表例としては生チョコ、ガナッシュ類が挙げられる(非特許文献1)。これはチョコレートに生クリーム、液糖などを加え混合し製造されるが、乳化状態の調整が難しく、また生地粘度も比較的高いため作業性の面で劣る場合がある。さらに、水分が多いため日持ちが短く、また焼菓子等と組み合わせた場合は水分移行による食感変化の問題もある。
コーティング用チョコレート(洋生チョコレート)はカットも可能だが、配合油脂にラウリン酸が含まれる場合が多く、日持ちのする菓子用としては好ましくない場合がある。また市販品をそのまま利用することが多く、例えば洋菓子店で独自の配合によりバリエーションを作るのは難しい。チョコレートにサラダ油などの常温液体油脂を加えることで柔らかさを付与する方法もあるが、混合状態や配合によっては液油が分離してしまう場合があり、また食感も油っぽくなりやすく、物性とのバランス調整が困難である。
本出願人は特許文献2において、SOS型油脂および綿実硬化油を配合し、水中油型ガナッシュのような柔らかい食感を有し、カットやモールド成形可能な油中水型含水チョコレートを開示している。また、特許文献3においては、チョコレート類生地に体温以下の融点の油脂にトリ飽和脂肪酸グリセリドの結晶を分散させてなる油脂組成物と水性成分を加えて乳化させることを特徴とする、作業性に優れ、滑らかでソフトな食感を有する含水チョコレート類を開示している。しかし、さらなる作業の省力化や安定性・日持ちの向上、風味バリエーション創出の容易性など、改良の余地が残されていた。
実用新案登録3156843号公報 特開2000-139352号公報 WO2002/080692国際公開パンフレット
"板チョコ1枚から作る かわいいチョコレートのお菓子"20〜21ページ「マシュマロチョコ」、若山曜子・著、主婦の友社、2012年12月20日発行
本発明の目的は、常温でカット可能で、特に焼菓子や他の菓子素材との組み合わせにおいて好適に用いられる製菓用チョコレート素材を提供することである。
本発明者は上記の課題に対して鋭意検討を行った結果、可塑性油中水型乳化物と混合するという簡易な手段により、生地作業性やカット適性などの物性が良好であり、かつ風味や口溶けも良好なチョコレート素材が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は
(1)加温融解したチョコレート類と可塑性油中水型乳化物を混合することを特徴とする、製菓用チョコレート素材の製造方法、
(2)チョコレート類と可塑性油中水型乳化物の重量比が95:5〜65:35の範囲である、(1)に記載の製造方法、
(3)混合時におけるチョコレート類の品温が30℃〜50℃、可塑性油中水型乳化物の品温が15℃〜30℃である、 (1)ないし(2)に記載の製造方法、
(4)(1)ないし(3)に記載の方法により製造された製菓用チョコレート素材と、焼菓子、マシュマロ、ナッツ類、ドライフルーツ類、キャンディー類、スナック類からなる群より選ばれた1種以上との組み合わせからなる菓子、である。
本発明によれば、チョコレートを用いた多様な洋菓子類を、簡易な手段で製造することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
(チョコレート類)
本発明におけるチョコレート類とは、規約(「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」)ないし法規上の制約を受けるものだけではなく、ココアバター以外の動植物油脂を使用した各種チョコレート類および油脂加工食品、チョコレート製品も包含する。カカオマス、ココアバター、ココア、食用油脂類、糖類、粉乳、乳化剤、香料などの原材料を適宜配合し、常法により製造される。
チョコレート類は湯煎等、公知の手段により加温融解し、後述の可塑性油中水型乳化物と均一に混合することで、製菓用チョコレート素材が得られる。ここでのチョコレート類は好ましくは30℃〜50℃、より好ましくは30℃〜45℃とすることが望ましい。温度がこれより高すぎると混合後に分離してしまったり、乳化が困難となったりする場合がある。また温度が低いと可塑性油中水型乳化物との混合が困難になる場合がある。混合には公知の器具および手段を用いることができ、ホイッパー、ミキサー、ビーター、泡立て器などが例示される。
(可塑性油中水型乳化物)
本発明には可塑性油中水型乳化物を用いる。具体的にはバター、マーガリン、コンパウンドマーガリン、ファットスプレッド類が例示される。可塑性油中水型乳化物は、好ましくは15〜30℃、すなわち常温付近に戻して用いることが望ましい。温度が15℃未満ではチョコレート類との混合が不均一になりやすく、上限を超えると混合後に分離してしまったり、乳化が困難になったりする場合がある。可塑性油中水型乳化物は、予めポマード状に混練してから融解したチョコレート類と合わせてもよいが、混合にミキサー等の器具を用いる場合は、融解したチョコレート類にそのまま(塊状のまま)加えてもよい。
チョコレート類と、可塑性油中水型乳化物の混合時の重量比は95:5〜65:35、より好ましくは90:10〜70:30とすることが望ましい。これよりもチョコレート類の比率が多いとカット時に割れやすく、これより少ないとカット時のナイフからの剥離性が悪くなったり、チョコレート類に由来する風味が弱くなったり、食感が油っぽくなったりする場合がある。なお、用いるチョコレート類の種類によってこの比率は適宜調整することができる。また、用いたチョコレート類がテンパリング型の場合は常法によりテンパリングしてから冷却、固化させることが望ましい。可塑性油中水型乳化物との混合はテンパリングの前/後どちらでも行うことができる。
各種ナッツなどのペースト類や、粉末状の食品素材を配合することもできる。これによって容易に風味のバリエーションを付与することが可能である。その他にも液糖、蜂蜜、クリーム類、各種風味原料、色素類、香料など、本発明の効果を阻害しない程度で適宜配合することができる。
本発明の製菓用チョコレート素材は、混合直後は低粘度なため型に流し込む作業が容易であり、固化後は常温でのカット作業が容易で、かつ組み合わせた他食材からも剥がれにくく、さらに他食材への水分移行による食感変化を起こしにくいという特徴を有するため、焼菓子やマシュマロ、ナッツ類、ドライフルーツ類、飴菓子、ゼリー菓子など、固さ(食感)の異なる食品原料と組み合わせた菓子において特に好適に用いることができる。焼菓子の種類としてはクッキー、ビスケット、タルト、スポンジ、パウンドケーキ類が例示できる。組み合わせの種類/手段としては、型に敷き詰めた焼菓子等の上に流し入れて冷却固化し、カット成形する(切り分ける)、マシュマロやナッツ類を混合してパウンド型等で冷却固化し、スライスする、一口大の焼菓子の上にコーティングする/流し入れる、などが例示できる。
以下に実施例、比較例を記載し、本発明をより詳細に説明する。なお、本文中%および部は断りのない限り、重量基準を意味する。
(試作実験例1)
市販スイートチョコレート(製品名:クーベルチュールスイート、不二製油株式会社製)を湯煎で加温融解した(品温約45℃)。別途、市販マーガリン(製品名:ブリザードエクセレントピュアレ、不二製油株式会社製)を室温(約20℃)に戻しておいた。
表1の配合比率に従い、融解したチョコレートをホイッパーに入れ、ここにマーガリンを加え、約10〜30秒撹拌し均一に混合した。なお、ここでの混合物の作業性(粘度)および分離の有無を確認した。
続いてこれを常法によりテンパリングし、バットに流して固化し、翌日ナイフでカットし(品温20℃)、カット適性を評価し、合わせて風味、口溶けの官能評価を行った。また、カットしたものを20℃でさらに1日保存し、翌日、保形性を評価した。
(試作実験例2)
試作実験例1のスイートチョコレートを、ホワイトチョコレート(製品名:クーベルチュールホワイト、不二製油株式会社製)に代え、同様にマーガリンとの混合、評価を行った。
評価は以下の基準で行った。
<作業性(混合物の粘度)>
◎:粘度低く、良好
○:おおむね良好
△:やや粘度高く作業しにくい
×:高粘度で作業困難
<分離(混合物の均一さ)>
○:均一、分離なし
×:分離あり
<カット適性>
◎:きわめて容易にカット可能、割れなし
○:容易にカット可能、割れなし
△:ナイフからの剥離性がやや悪い、または、若干の割れあり
×:ナイフからの剥離性が悪い、または、割れあり
−:評価対象外
<保形性>
◎:非常に良好
○:良好
△:やや軟らかく、触ると凹む
×:軟らかく、触ると容易に凹む
<風味(チョコレート風味の感じ方)>
◎:非常に良好
○:良好
△:やや弱い
×:弱い
<口溶け>
◎:非常に良好
○:良好
△:やや油っぽい
×:油っぽい
(評価)
チョコレートとマーガリンの重量比が50:50の比較例1、3は混合時に分離がみられ、及び、チョコレートのみ(無水)の比較例2、4はカット時に割れたため、以降の評価を省略した。
実施例1〜8に示す通り、チョコレートにマーガリンを混合することで、20℃で容易にカット可能で、風味や口溶けの良好なチョコレート素材が得られた。
マーガリンの配合比が30%の場合、カット適性は良好であるが20℃での保形性が低下する傾向がみられ、流通温度の低いチルド・冷蔵製品に適していると判断した。
マーガリンの配合比が40%になるとチョコ風味が弱まり、口溶けもマーガリンに近く、油っぽくなるため、製菓用チョコレート素材としては用途が限定されると考えられた。ホワイトチョコレートではカット時のナイフからの剥離性も低下した。
(表1)
Figure 2016189703
(表2)
Figure 2016189703
(試作実験例3)
実施例2のマーガリンを市販サラダ油(製品名:製菓用サラダ油、不二製油株式会社製)に代え、混合、物性評価、官能評価を行った。表3に実施例2と比較した評価一覧を記載した。チョコレートの配合量が同割合であっても、サラダ油を用いるとカット時に軟らかくナイフからの剥離性が悪く、また保形性、風味、口溶け(油っぽさ)にも劣っていた。
(表3)
Figure 2016189703
(実施例9)
市販マーガリン(製品名:ブリザードエクセレントピュアレ、不二製油株式会社製)270部に上白糖145部を擦り混ぜ、ここに卵黄120部、バニラオイル0.5部を加えて均一に混合した。さらに、予め合わせて篩っておいた薄力粉255部とアーモンドプードル180部を加え、均一に混合した。このガレット生地を8mm厚さに伸ばし、角型(370×270×35mm)の底に敷き、オーブン焼成した(上火/下火=170/155℃、30分)。
別途、チョコレート類として市販油脂加工食品(製品名:エリシュブラン、不二製油株式会社製)85部を湯煎で融解し、35℃に調整した。ここに、市販マーガリン(製品名:ブリザードエクセレントピュアレ、不二製油株式会社製)15部をポマード状に練って加え均一に混合し、常法によりテンパリングを行った。さらに市販のいちごパウダー(製品名:FDストロベリーパウダー、正栄食品工業株式会社製)2.5部、ストロベリーオイル(株式会社ミコヤ香商)0.1部を加え混合し、ストロベリー風味のチョコレート素材を準備した。これを前述の、型に敷いた焼菓子(ガレット)の上に流し入れ(約2cm厚)、冷却、固化させた。
固化後、型から取り出し、製菓用ナイフを用いて常温(20℃)にて約20×90mmにカットし、スティック状の菓子を得た。焼菓子と組み合わせたままでチョコレート素材部分も容易にカットされ、ナイフへの付着または割れ、焼菓子との剥離はみられなかった。またストロベリー風味のチョコレートは通常の無水チョコレート単独とは異なる良好な風味と口溶けを有し、焼菓子との風味食感の調和も良好であった。

Claims (4)

  1. 加温融解したチョコレート類と、可塑性油中水型乳化物を混合することを特徴とする、製菓用チョコレート素材の製造方法。
  2. チョコレート類と可塑性油中水型乳化物の重量比が95:5〜65:35の範囲である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 混合時におけるチョコレート類の品温が30℃〜50℃、可塑性油中水型乳化物の品温が15℃〜30℃である、請求項1ないし2に記載の製造方法。
  4. 請求項1ないし3に記載の方法により製造された製菓用チョコレート素材と、焼菓子、マシュマロ、ナッツ類、ドライフルーツ類、キャンディー類、スナック類からなる群より選ばれた1種以上との組み合わせからなる、菓子。
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