JP2016184087A

JP2016184087A - ホログラム多層物

Info

Publication number: JP2016184087A
Application number: JP2015064176A
Authority: JP
Inventors: 竹広小西; Takehiro Konishi
Original assignee: 524 Inc
Current assignee: 524 Inc
Priority date: 2015-03-26
Filing date: 2015-03-26
Publication date: 2016-10-20

Abstract

【課題】本発明の目的は、多様な装飾性が可能である、ホログラム加工物を提供することにある。【解決手段】上記目的は、基材層の少なくとも一方の面の一部又は全部の上に可塑性樹脂層を有し、該可塑性樹脂層の一部又は全部の上に第１のホログラム層を有し、かつ、該第１のホログラム層の一部又は全部の上に第２のホログラム層を有するホログラム多層物により解決される。【選択図】図１

Description

本発明は、２層以上のホログラム層を有するホログラム多層物に関する。

ホログラムフィルムは、虹色に光る装飾性から、書籍の表紙、挿絵、ギフト包装用、装飾性の高い包装用袋などに使用され、広告やディスプレイ用途などにも使用されている。また、ホログラムフィルムは、ホログラムを構成する面上に蒸着による金属反射層（例えば、アルミニウムを蒸着したもの）や透明保護層（例えば、硫化亜鉛を蒸着したもの）を設けることにより、高装飾性かつ表面保護性の高いものとなる。

これらホログラムフィルムは、感光材料を用いた密着露光法や微細なエンボス加工を平滑なフィルム表面に施す方法等により得ることができる。また、得られたホログラムフィルムを基材シートに転写することにより、ホログラム加工シートが得られる。

従前のホログラム加工シートは基材シートの一部又は全部にホログラムフィルムが転写されたものであった。しかし、このようなホログラム加工シートは単一のホログラムフィルムが転写されたものであり、装飾性に限界があるものである。

そこで、本発明は、多様な装飾性が可能である、ホログラム加工物を提供することを発明が解決しようとする課題とする。

本発明者らは、上記課題について鋭意研究を積み重ねた結果、基材の全面を第１のホログラムフィルムでコートして第１のホログラム加工物を得て、次いで該第１のホログラム加工物の一部に第２のホログラムフィルムでコートすることによって、２種類のホログラムが二層構造になったホログラム多層物を得ることに成功した。このような、ホログラム多層物は、２種類のホログラムにより、１種類のホログラムよりも変化に富むものであることから、装飾性の高いものである。

また、本発明者らは、基材の上にホログラムフィルムを積層させると、シワや折れが目立つ、いわゆる筋割れが生じることを見出した。そこで、この筋割れを防止すべく鋭意研究を積み重ねた結果、基材の上をポリプロピレンなどの可塑性樹脂でコーティングし、その上にホログラムフィルムをコーティングすることによって、筋割れが抑制されたホログラム多層物を得ることに成功した。本発明は、これらの成功例に基づき、完成された発明である。

したがって、本発明によれば、基材層の少なくとも一方の面の一部又は全部の上に第１のホログラム層を有し、かつ、該第１のホログラム層の一部又は全部の上に第２のホログラム層を有するホログラム多層物が提供される。

本発明の別の側面によれば、基材層の少なくとも一方の面の一部又は全部の上に可塑性樹脂層を有し、該可塑性樹脂層の一部又は全部の上に第１のホログラム層を有し、かつ、該第１のホログラム層の一部又は全部の上に第２のホログラム層を有するホログラム多層物が提供される。

本発明のホログラム多層物によれば、２種類以上のホログラムフィルムでコーティングすることにより、多様な装飾性が可能である。

図１は、ホログラム加工物を製造するための装置の概略図である。

以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の第１の態様のホログラム多層物は、基材層の少なくとも一方の面の一部又は全部の上に第１のホログラム層を有し、かつ、該第１のホログラム層の一部又は全部の上に第２のホログラム層を有する。

本発明の第２の態様のホログラム多層物は、基材層の少なくとも一方の面の一部又は全部の上に可塑性樹脂層を有し、該可塑性樹脂層の一部又は全部の上に第１のホログラム層を有し、かつ、該第１のホログラム層の一部又は全部の上に第２のホログラム層を有する。

本発明のホログラム多層物は、２層以上のホログラム層を有するものであれば特に限定されず、３層以上のホログラム層を有するものであってもよく、第１のホログラム層の第１及び第２の部位の上にそれぞれ第２のホログラム層及び第３のホログラム層を有するものであってもよい。

基材層はいずれか一方の面にホログラム層を有し得るものであれば特に限定されず、例えば、材質がパルプ、プラスチック、金属などであるシート、シール、立体物などが挙げられる。

ホログラム層はいずれか一方の面にホログラム加工が施されたものであれば特に限定されず、例えば、ホログラムフィルムなどが挙げられる。第１のホログラム層及び第２のホログラム層は、変化に富んだ装飾性を実現するために、それぞれ相違するパターンのホログラムであることが好ましい。

可塑性樹脂層は基材層の表面を保護し得る可塑性樹脂を含む層であれば特に限定されず、例えば、ポリプロピレン系やＰＥＴ系の通常紙などのシートの表面を保護するコーティング材料として使用されている可塑性樹脂を含む層であることが好ましい。

本発明の第１の態様のホログラム多層物は、基材層の少なくとも一方の面の一部又は全部の上に第１のホログラム層を形成させ、次いで該第１のホログラム層の一部又は全部の上に第２のホログラム層を形成させることによって得られる。

本発明の第２の態様のホログラム多層物は、基材層の少なくとも一方の面の一部又は全部の上に可塑性樹脂層を形成させ、次いで該可塑性樹脂層の一部又は全部の上に第１のホログラム層を形成させ、次いで該第１のホログラム層の一部又は全部の上に第２のホログラム層を形成させることによって得られる。

基材層の上に第１のホログラム層を形成させるような、一方の層の上に他方の層を形成させる方法は特に限定されないが、例えば、一方の層の上に他方の層をコーティングする方法が挙げられる。コーティング方法については特に限定されず、例えば、紫外線硬化性の塗料を使ってコーティングするＵＶコーティング、接着剤を塗布して乾燥させながら熱圧着させるラミネートコーティングなどが挙げられるが、短時間で硬化し、熱で乾かす工程を省略することができることからＵＶコーティングが好ましい。

ＵＶコーティングの具体的態様を図１に示す。例えば、基材層に紫外線硬化型の樹脂塗料（紫外線硬化樹脂）を１銅目の紙つぶし及び２銅目のアニックスロール（アニロックスロール）からなる２ヘッドによるフレキソコーターで均一に塗布し、次いでフィルムをローラーで圧着し、次いでＵＶランプで紫外線照射して紫外線硬化樹脂を硬化させた後、フィルムを剥がして基材層をフィルムコーティングすることができる。このようなＵＶコーティングにより、基材層に塗られた樹脂にフィルムの表面が型押し（転写）され、基材層の表面をホログラムなどで加工ができる。また、樹脂を塗るときに樹脂凸板を使用することでスポット加工が可能である。

紫外線硬化樹脂は紫外線の光エネルギーに反応して液体から固体に化学的に変化する樹脂であれば特に限定されず、例えば、アクリレート系ラジカル重合性樹脂やエポキシ系カチオン重合性樹脂などが挙げられるが、好ましくはアクリレート系ラジカル重合性樹脂である。

本発明のホログラム多層物は、基体層として各種印刷物や各種フィルムシートを適用し、その表面装飾加工としてホログラム加工を施すことにより、例えば、シール類を含むノベライズグッズ類、雑誌などを含む各種書籍類（カバー、帯、表紙、見返し、内容頁（本文）頁、サック、付録など）、各種カード類（玩具、ゲームなど）、各種文房具類（クリアファイル、下敷きなど）、各種証券類（商品券、株券、債券、保険証券、手形帳、小切手帳など）、各種ＰＯＰ材、各種包装製品、傘布類などの極めて多くの製品として広範囲の利用が期待される。

Claims

基材層の少なくとも一方の面の一部又は全部の上に第１のホログラム層を有し、かつ、該第１のホログラム層の一部又は全部の上に第２のホログラム層を有するホログラム多層物。
基材層の少なくとも一方の面の一部又は全部の上に可塑性樹脂層を有し、該可塑性樹脂層の一部又は全部の上に第１のホログラム層を有し、かつ、該第１のホログラム層の一部又は全部の上に第２のホログラム層を有するホログラム多層物。