JP4942685B2 - ホログラム、及び、ホログラムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、立体的な美観を呈したり虹色に光ったりするホログラム、およびそのホログラムの製造方法に関する。
周知のように、ホログラムの基本は対象物に物体光と参照光という二種類のレーザー光を同時に当て、このときの光の位置のズレによって生じる干渉縞を利用し、これを特殊なフィルムやプラスチック板などの上に記録したものである。このホログラムは、偽造防止のために用いられる他、独特の美観を呈することからパッケージ、包装紙、ポスターなどの広い範囲に装飾用として利用されている。そして、近年は、紫外線硬化樹脂とホログラム基材に帯状フィルムを用いることによって安価に製造できる技術が開発され、手軽な装飾形態としてその用途がますます拡大している(特許文献1、特許文献2)。
特開平5−232853号公報 特開平8−36352号公報
しかしながら、このような透明ホログラムにおいては、紫外線硬化樹脂の表面に転写した超微細凹凸に手の汗や油脂、手垢などの汚れが付着すると、凹凸が油脂等の汚れで埋まって輝きがなくなってホログラフィー効果が発揮できなくなってしまう欠点があった。この欠点を補うために、超微細凹凸に金属を蒸着する方法もあるが、これでは処理装置と作業が大掛かりになってしまい、パッケージや包装紙などの消費材などに使用することは現実的ではない。
そこで、本発明は、構成が簡単で、手の汗や油脂などの汚れが付着しても、ホログラフィーの輝きが容易には消えることのないホログラム、及び、その製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、請求項1に記載のものは、支持基材の表面に、超微細凹凸からなるホログラム層を形成し、
該ホログラム層の上に、前記超微細凹凸の凹部内に入り込まない粒径の反射粒を含んでホログラム層に光が真直ぐ到達可能な保護層を形成したことを特徴とするホログラムである。
請求項2に記載のものは、前記保護層は、ホログラム層に光が真直ぐ到達可能な超微細空孔を有すると共に超微細空孔から外れた層内に前記反射粒を含んだ多孔保護層であることを特徴とする請求項1に記載のホログラムである。
請求項3に記載のものは、前記保護層が、反射粒としてアルミニューム粒を含んだアルミニューム印刷により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のホログラムである。
請求項4に記載のものは、前記多孔保護層が、極細グラデーション印刷により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のホログラムである。
請求項5に記載のものは、前記保護層が、反射粒としてアルミニューム粒を含んだインクを使用して網状印刷により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のホログラムである。
請求項6に記載のものは、前記ホログラム層を形成した支持基材の裏面側にICタグを配置し、ホログラム層の上に形成した保護層の反射粒により前記ICタグを隠蔽したことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のホログラムである。
請求項7に記載のものは、支持基材に、溶剤を含まない紫外線硬化樹脂を塗布して塗布膜を形成する紫外線硬化樹脂塗布工程と、
前記塗布膜を形成した支持基材と、紫外線透過性を有してホログラム基体を構成するエンドレス状マスターフィルムとを圧着させてホログラム基体の超微細凹凸を塗布膜に転写する圧着工程と、
当該マスターフィルムに支持基材を付着した状態で、マスターフィルムを通して紫外線を照射して支持基材表面の塗布膜を硬化させる樹脂硬化工程と、
前記支持基材から前記マスターフィルムを剥離する剥離工程と、
剥離した支持基材の表面に形成された超微細凹凸からなるホログラム層上に、前記超微細凹凸の凹部内に入り込まない粒径の反射粒を含んだ保護層を形成する保護層形成工程と、
を含むことを特徴とするホログラムの製造方法である。
本発明によれば、ホログラムの表面に手の汗や油脂などの汚れが付着しても、この汚れは保護層に付着して、下のホログラム層に到達し難く、また、保護層を通して光がホログラム層に届き、その反射光が看者の目に届く。したがって、汚れが付着しても、ホログラム効果を維持し易く、消え難い。そして、ホログラム層の上に、保護層を形成するだけなので、構成が簡単であり、製造も容易である。このため、製造の装置も簡単で作業も容易であり、安価に提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、図1は、ホログラムの製造装置の概略構成を示す説明図である。
この製造装置1の実施形態は、ホログラム層2を形成する支持基材3として長尺なフィルムを使用し、当該フィルムの表面に塗布した紫外線硬化樹脂にホログラム用超微細凹凸4を転写してホログラム5とするものである。支持基材3としてのフィルムは装置の上流側に巻いたた状態で供給側スタンド6に保持されており、この供給側スタンド6から巻き戻された支持基材3は支持ローラ7に支えられて下流側の紫外線硬化樹脂塗布装置8に搬送される。なお、この支持ローラ7を始めとして、下流側に適宜配置した支持ローラ7あるいは支持板9等は全体として支持基材3搬送装置を構成しており、搬送途中には後述する樹脂塗布装置8と紫外線硬化装置10と剥離装置11と印刷装置12が順次設けられており、最も下流端に、支持基材3を巻き取る巻き取りスタンド13が配置されている。なお、支持基材3は、長尺フィルムに限定されるものではなく、シートや紙などでもよい。また、印刷装置12は、ホログラム形成に関する一連の工程を連続して行う前記インラインに限らず、別個に行ういわゆるオフラインでもよい。
一方、ホログラム基体を構成するマスターフィルム15がガイドローラ16…で案内されてエンドレス状に張設してある。これらのガイドローラ16…及び駆動ローラ16′はマスターフィルム搬送装置を構成しており、マスターフィルム15のガイドローラ16による搬送途中には後述する硬化装置10及び剥離装置11が順次設けられている。なお、マスターフィルム15は紫外線透過性を有する。また、本実施形態ではマスターフィルム15をエンドレス状にして繰り返し使用できるように構成したが、ロール状に巻いたマスターフィルム15を一方で巻き戻して使用し、使用したマスターフィルム15は他方で巻き取る一方向使用方式でもよい。
上記ホログラム基体(マスターフィルム)15は、図2に示すように、例えばポリエステルフィルム、あるいはポリプロピレンフィルム等の支持フィルム15aの表面(張設した際に外面となる方の面であり、図2中下面)に離型性樹脂層15bを形成し、その表面に2500オングストローム程度の超微細凹凸17…を有するホログラム記録面を形成させたもので、このホログラム記録面を転写の版として利用するものである。なお、マスターフィルム15は、プリントマスターとも呼ばれ、原版であるオリジナルマスターの量産用のコピーである。これは複数回繰り返し使用することができるが、ある程度の回数を繰り返し使用するとホログラム5面の微細凹凸が鈍化するので、新しいものと交換する。
上記した樹脂塗布装置8は、紫外線硬化樹脂の溶液を収容する槽20と、槽20内の紫外線硬化樹脂溶液を塗布ローラ21の表面に均一に塗布するローラ22などからなる。
なお、塗布ローラ21は、表面にコーティングシート(コーティング版)を塗布ローラ21の外周面から僅かに突出した状態で着脱可能に巻装して、ローラ22により紫外線硬化樹脂をこのコーティングシート表面に塗布し、このコーティングシート表面の紫外線硬化樹脂を支持基材3に塗布するように構成すると、コーティングシートを所望する形状に切断すれば、支持基材3の所望する領域部分にだけ紫外線硬化樹脂を塗布して所望の塗布膜を部分的に形成することもできる。
また、上記した硬化装置10は、マスターフィルム15に接して当該マスターフィルム15の搬送方向に対応して回転する上加圧ローラ23aと、上加圧ローラ23aの下方に設けられた下加圧ローラ23bと、両加圧ローラ23a,23bの下流側に配置した紫外線照射装置10´とからなり、両加圧ローラ23a,23bの間で搬送されてきたマスターフィルム15と支持基材3を重ね合わせて挟圧する。したがって、表面に紫外線硬化樹脂塗布膜が形成された支持基材3が両加圧ローラ23a,23b間を通過すると、この支持基材3は、紫外線硬化樹脂塗布膜にマスターフィルム15のホログラム面(超微細凹凸17)が転写されて密着し、この密着状態でマスターフィルム15の移動に伴って搬送される。そして、紫外線照射装置10´の紫外線ランプの下方を通過する際にマスターフィルム15を通して紫外線の照射を受け、この紫外線照射によって支持基材3の紫外線硬化樹脂が硬化してホログラム層2となる。
なお、上加圧ローラ23aは、例えばガラスチューブなどの紫外線透過性のある材料で構成し、内部に紫外線照射装置10´を設けて、挟圧と同時に紫外線照射を行うように構成してもよい。また、本実施形態では紫外線硬化樹脂を用いたが、光線等を照射して硬化する他の樹脂を塗布してホログラム用超微細凹凸を転写するように構成してもよい。
剥離装置11は、マスターフィルム15から支持基材3を離隔させることができればどのような構成でもよい。本実施例ではガイドローラ16″によってマスターフィルム15の移送方向を剥離方向に強制変換するとともに押さえローラ24により支持基材3が引っ張られるのを押さえ、方向変換したマスターフィルム15から剥離するように構成してある。なお、この剥離装置11は、搬送されてきた支持基材3に外力を加える爪等を設け、該爪の力によって剥離させるように構成してもよいし、エアーを吹き付けて剥離させてもよい。
ここで、上記紫外線硬化樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、アクリル/スチレン等といったアルカリ可溶性の樹脂が用いられ、溶剤を含まないものが最も望ましいが、溶剤を含有するものにあっては10重量%以下、好ましくは5重量%以下に調整する。溶剤が10重量%を超えると、支持基材3が紙である場合に浸透する量が多くなって、塗布量を多くしないと期待する光沢を得ることができないし、また、乾燥工程が必要となってしまう。なお、上記の様に溶剤を含まない、或は溶剤を10重量%以下に調整した紫外線硬化樹脂は、実質的には溶剤を含まないので、一般に無溶剤系紫外線硬化樹脂と呼ばれており、本発明ではこの無溶剤系紫外線硬化樹脂を用いる。
これは、溶剤によってマスターフィルム15が侵され、当該マスターフィルム15に設けたホログラム面(離型性樹脂層15bに形成した超微細凹凸17の面)が損傷するのを防止するためと、後述するように支持基材3に対する樹脂の浸透を防止するためである。
このように、紫外線硬化樹脂が溶剤を実質的に含まない無溶剤系である場合は、マスターフィルム15が損傷しないので、当該マスターフィルム15をホログラム5の版として繰り返し使用可能である。また、樹脂が支持基材3に浸透しないので、塗布する量が少なくても十分な光沢を得ることができる。
次に、印刷装置12について説明する。
この印刷装置12は、図3(b)(c)に示すように、剥離した支持基材3の表面に転写で形成された超微細凹凸4のホログラム層2上に、ホログラム層2に光が真直ぐ到達可能な超微細空孔30を有すると共に超微細空孔30から外れた層内に前記超微細凹凸4の凹部内に入り込まない粒径の反射粒31を含んだ保護層32を形成するものである。
保護層32は、例えば、反射粒31として機能するアルミニュームの粒31aを含んだペーストを利用してインクを作製し、このインクでコーティングして層を形成したもので、この場合のアルミニューム粒31aは粒径4〜20μm程度であって超微細凹凸4の凹部に入り込まない粒径に調整されている。そして、輝度を向性させるために、一般的には図3(a)に示すように、アルミニュームの粒子を潰して輝度(光沢の度合い)を高めるが、これは輝度を高める点では好適であるが、超微細空孔30ができにくいためにホログラフィー効果が得難い。しかし、この場合でも光は潰れたアルミニュームを透過するので、ホログラフィー効果を得ることは可能であるが効果は低い。そこで、図3(b)(c)に示すように、粒31aを潰さずに、また、粒31aを配向させずに印刷コーティングすると、超微細空孔30ができ易いためにホログラム効果が得易い。具体的には、図3(b)に示すように、インク塗布率が100%の印刷でも、粒31a,31a間に隙間ができ、この隙間が超微細空孔30となって光を屈折させることなく真っ直ぐ通すので、外部からの光が超微細空孔30を通って超微細凹凸4に到達し、ここで反射してから超微細空孔30を通って看者の目に届き視認され、これによりホログラフィー効果を確保できる。なお、アルミニュームの粒31aが保護層32の厚さのうちで表面に浮くようにインクの成分を調整すると、保護層32の厚さの中でアルミニュームの粒31aが均等に分布している場合に比較して高い輝度を発揮できる。そして、図3(c)に示すように、網状印刷すると、網目によって一層隙間が多くなって、すなわち、光を通す空孔が多くなって入射光と反射光の光量が増えてホログラフィー効果が確実に得られる。また、超微細空孔30から外れたホログラム層2内に前記超微細凹凸4の凹部内に入り込まない粒径のアルミニューム粒31aが反射粒31として存在するので、このアルミニューム粒31aによって光が反射してホログラフィー効果による輝きに明るさを増す。しかもアルミニューム粒31aは、ホログラム層2の超微細凹凸4の凹部に入り込まないので、ホログラフィー効果を起こす超微細凹凸4での光の反射の妨げにはならない。そして、アルミニューム粒はあまりペースト化せず、また、微細化しないので、さらには他の金属に比較して比重が小さくて塗布した場合に塗布膜(保護層)内で浮き易いので、光が通る超微細空孔30を有する保護層32の反射粒として好適である。
また、アルミニューム粒をりん片状とすると、塗膜形成時に平行して重なり合って塗面が金属面のごとく見えるリーフィング現象を起こすので、アルミニューム粒が浮かないノンリーフィングタイプとする方がホログラフィー効果を相対的に高めることができ、好ましい。
なお、反射粒31は、アルミニューム粒31aに限定されるものではなく、光を反射する機能を備えた物質であればよい。例えば、銅、ニッケル、半透明金属化合物などでもよい。
斯かる保護層32が印刷されていると、その表面を手で触って汗や油脂などの汚れが付着しても、この汚れはその殆どが保護層32の表面に付着するだけであって、超微細凹凸4に到達しない。したがって、ホログラム5の表面に汚れが付着して輝度が低下したとしても、前記した通り、塞がれずに残った超微細空孔30を通した光によってホログラフィー効果を得ることができるのである。
また、反射粒31として顔料等を含む一般のインクを使用した印刷の場合、インク塗布率60%以上の網状印刷とすると、顔料等が存在する部分が増大して超微細空孔30となる隙間が減ってしまい、この超微細空孔30では光が充分に通らないのでホログラフィー効果が薄れてしまう。そして、インク塗布率が40%以下であればホログラフィー効果を得ることができる。一方、20%以下にすると、反射粒同士の隙間(超微細空孔30)が多すぎてしまい、手の汗や油脂が隙間を通って微細凹凸を埋めてしまい、保護効果がなくなってしまう。
これに対し、前記したように、アルミニューム粒31aを含んだインクを使用した場合、インク塗布率100%であっても光がアルミニューム粒31aを透過するので、ホログラフィー効果を発揮する。そして、このインクで網状印刷により隙間を積極的に形成すると、網目の隙間を通る光により高いホログラフィー効果を実現することができる。
また、図4に示すように、前記したホログラム層2を形成した支持基材3の裏面側にICタグ40を配置すると、ホログラム層2の上に形成した保護層32の反射粒31、具体的にはアルミニューム粒31aによる光の反射で前記ICタグ40を隠蔽することができ、消費者等からICタグ40が直接視認し難くすることができる。したがって、ICタグ40を付したことによって商品の体裁を損ねるという不都合を解消することができる。なお、図4中、41は包装箱等の基材(例えば、厚紙)である。
次に、上記のような構成のホログラム製造装置1を用いた本発明に係るホログラム5の製造方法を説明する。
まず、ホログラム基体としてのマスターフィルム15はフィルム搬送装置によりガイドローラ16…,上加圧ローラ23aで案内されながらエンドレス状に搬送される。
また、支持基材3としての長尺フィルムが供給され、支持ローラ7等の支持基材搬送装置によって搬送され、途中で樹脂塗布装置8の塗布ローラ21を通過することにより無溶剤系紫外線硬化樹脂が塗布される。即ち、塗布ローラ21の回転により、搬送される支持基材3の一方の表面に無溶剤系紫外線硬化樹脂を塗布する紫外線硬化樹脂塗布工程が行われる。この樹脂溶液の塗布に際してドクターローラ等の公知手段により塗布ローラ21の塗布量が決定され、支持基材3(長尺フィルム)上には従来に比較して薄く且つ均一の厚さの塗布膜が形成される。
上記のようにして樹脂溶液の塗布膜が形成された支持基材3は、樹脂塗布装置8の下流側近傍に配置されている加圧ローラ23a,23b間に搬送される。
一方、マスターフィルム15はガイドローラ16…で案内されながらエンドレス状に搬送され、上記支持基材3と共に上下の加圧ローラ23a,23b間を通過し、当該マスターフィルム15と支持基材3とが塗布膜を介して貼り合わされる圧着工程が行われる。
そして、紫外線硬化装置10からの紫外線がマスターフィルム15を通して支持基材3の表面に圧着された状態にある塗布膜に照射され、支持基材3表面の塗布膜を硬化させる樹脂硬化工程が行われる。このようにマスターフィルム15と支持基材3が加圧ローラ23a,23b間で挟圧されて塗布膜が支持基材3に圧着された直後に塗布膜を硬化させるので、支持基材3が紙であったとしても紫外線硬化樹脂は支持基材3にほとんど含浸されない。したがって、紫外線硬化樹脂の塗布量が少なくても、塗布膜にはマスターフィルム15に形成したホログラム面(ホログラム用の超微細凹凸17)が支持基材3の表面にホログラム層2として確実に転写される。
塗布膜にホログラム面(超微細凹凸17)が転写されたホログラム層2となり、これが硬化した状態で支持基材3はマスターフィルム15の下面に密着した状態で剥離装置11へと搬送され、この剥離装置11でマスターフィルム15から剥離される。即ち、剥離装置11で剥離工程が行われる。
剥離工程が終了すると、次に、印刷装置12に搬送され、ホログラム層2の上に多孔保護層32を形成する多孔保護層形成工程が行われる。この多孔保護層32の印刷は、ホログラム層2に光が真直ぐ到達可能な超微細空孔30を有すると共に超微細空孔30から外れた層内に前記超微細凹凸4の凹部内に入り込まない粒径の反射粒31を含んだ多孔保護層32を形成することができればどのような印刷でもよい。例えば、グラビア、フレキソ、グラデーション、粗コーティングなどのアルミ印刷、オフセット、グラビア、フレキソ、スクリーンなどの極細グラデーション印刷、アルミニューム粉入りインクによる網状印刷などを適宜に選択することができる。
上記のようにしてホログラム層2が形成され、その上に多孔保護層32が形成された支持基材3は、支持基材搬送装置の最終段階を構成している巻き取りスタンド13でログ状に巻き取られる。そして、所定の大きさのロールに巻き取られたならば、巻き取りスタンド13から取り外されて貯留場所に搬送されて貯留される。
なお、上記した実施形態では、塗布ローラ21を備えた樹脂塗布装置8を示したが、この樹脂塗布装置8は支持基材3の表面に紫外線硬化樹脂を所定の厚さで均一に塗布することができればよく、例えば、紫外線硬化樹脂塗料をスプレーで吹き付けて塗布する形式、グラビア、フレキソ、バーコーターなどでもよい。
また、図示した実施形態では、支持基材3に長尺な連続フィルムを用いたが、本発明は枚葉紙でもよい。なお、紫外線硬化樹脂を塗布した後に加熱乾燥しないので、プラスチックシートを支持基材3として使用しても、プラスチックシートの縮みを防止できる。
ホログラムの製造装置の概略構成説明図である。 (a)はマスターフィルムの断面図、(b)はホログラムの断面図である。 (a)はアルミニュームの粒子を潰して輝度を高め多孔保護層を形成したホログラムの断面図、(b)はアルミニューム粒を含むインクでベタに多孔保護層を形成したホログラムの断面図、(c)はアルミニューム粒を含むインクで網状印刷により多孔保護層を形成したホログラムの断面図である。 ICタグを隠蔽したホログラムの断面図である。
符号の説明
1 ホログラムの製造装置
2 ホログラム層
3 支持基材
4 ホログラムの超微細凹凸
5 ホログラム
6 供給側スタンド
7 支持ローラ
8 樹脂塗布装置
9 支持板
10 硬化装置
11 剥離装置
12 印刷装置
13 巻き取りスタンド
15 マスターフィルム
16 ガイドローラ
17 マスターフィルムの超微細凹凸
20 槽
21 塗布ローラ
22 ローラ
23 加圧ローラ
24 押さえローラ
30 超微細空孔
31 反射粒
31a アルミニューム粒
32 多孔保護層
40 ICタグ
41 基材

Claims (7)

  1. 支持基材の表面に、超微細凹凸からなるホログラム層を形成し、
    該ホログラム層の上に、前記超微細凹凸の凹部内に入り込まない粒径の反射粒を含んでホログラム層に光が真直ぐ到達可能な保護層を形成したことを特徴とするホログラム。
  2. 前記保護層は、ホログラム層に光が真直ぐ到達可能な超微細空孔を有すると共に超微細空孔から外れた層内に前記反射粒を含んだ多孔保護層であることを特徴とする請求項1に記載のホログラム。
  3. 前記保護層は、反射粒としてアルミニューム粒を含んだアルミニューム印刷により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のホログラム。
  4. 前記保護層は、極細グラデーション印刷により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のホログラム。
  5. 前記保護層は、反射粒としてアルミニューム粒を含んだインクを使用して網状印刷により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のホログラム。
  6. 前記ホログラム層を形成した支持基材の裏面側にICタグを配置し、ホログラム層の上に形成した保護層の反射粒により前記ICタグを隠蔽したことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のホログラム。
  7. 支持基材に、溶剤を含まない紫外線硬化樹脂を塗布して塗布膜を形成する紫外線硬化樹脂塗布工程と、
    前記塗布膜を形成した支持基材と、紫外線透過性を有してホログラム基体を構成するエンドレス状マスターフィルムとを圧着させてホログラム基体の超微細凹凸を塗布膜に転写する圧着工程と、
    当該マスターフィルムに支持基材を付着した状態で、マスターフィルムを通して紫外線を照射して支持基材表面の塗布膜を硬化させる樹脂硬化工程と、
    前記支持基材から前記マスターフィルムを剥離する剥離工程と、
    剥離した支持基材の表面に形成された超微細凹凸からなるホログラム層上に、前記超微細凹凸の凹部内に入り込まない粒径の反射粒を含んでホログラム層に光が真直ぐ到達可能な保護層を形成する保護層形成工程と、
    を含むことを特徴とするホログラムの製造方法。
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