JP2016181948A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、1つの回転電機に2つのインバータを設ける構成にて、一方のインバータに異常が生じた場合であっても、2つの電圧源の電力を用いて回転電機を駆動可能な電力変換装置を提供することにある。
第1インバータは、高電位側に接続される第1上アーム素子、および、第1上アーム素子の低電位側に接続される第1下アーム素子を有し、巻線の一端および第1電圧源に接続される。
第2インバータは、高電位側に接続される第2上アーム素子、および、第2上アーム素子の低電位側に接続される第2下アーム素子を有し、巻線の他端および第2電圧源に接続される。
開閉器は、インバータ接続線に設けられる。
本発明では、インバータ接続線および開閉器が設けられており、開閉器を閉とすることで、第1インバータまたは第2インバータの一方に異常が生じた場合であっても、第1電圧源および第2電圧源の電力を用いて回転電機の駆動を継続することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による電力変換装置を図1〜図7に基づいて説明する。
図1に示すように、回転電機駆動システム1は、回転電機としてのモータジェネレータ10、および、電力変換装置15を備える。
第1インバータ20は、コイル11〜13への通電を切り替える3相インバータであり、6つのスイッチング素子であるU1上アーム素子21、V1上アーム素子22、W1上アーム素子23、U1下アーム素子24、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26を有する。以下適宜、U1上アーム素子21、V1上アーム素子22、W1上アーム素子23、U1下アーム素子24、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26を「(第1)スイッチング素子21〜26」という。
このように、本実施形態では、第1インバータ20および第2インバータ30がコイル11〜13の両側に接続される。
第2バッテリ42は、リチウムイオン電池等の充放電可能な直流電源であり、第2インバータ30と接続され、第2インバータ30を経由してモータジェネレータ10と電力を授受可能に設けられる。
第2コンデンサ44は、第2高電位側配線48と第2低電位側配線49とに接続される。第2コンデンサ44は、第2バッテリ42から第2インバータ30側への電流、または、第2インバータ30側から第2バッテリ42側への電流を平滑化する平滑コンデンサである。
低電位側開閉器58は、低電位側接続線57に設けられる。低電位側開閉器58が閉のとき、低電位側接続線57の通電が許容され、低電位側開閉器58が開のとき、低電位側接続線57の通電が遮断される。
インバータ制御部71は、トルク指令値や電流指令値等のモータジェネレータ10の駆動に係る指令値に基づき、スイッチング素子21〜26、31〜36のオンオフ作動を制御する制御信号を生成し、図示しないドライバ回路等を経由して、スイッチング素子21〜26、31〜36のゲートに出力する。これにより、インバータ制御部71は、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
異常検出部73は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常を検出する。
容量検出部74では、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量を検出する。残容量の単位は、例えば[Wh]である。
モータジェネレータ10を比較的軽負荷で駆動する場合、第1バッテリ41または第2バッテリ42の電力によりモータジェネレータ10を駆動する。第1バッテリ41または第2バッテリ42の電力で駆動する動作を、片側駆動動作とする。
中性点化するインバータは、スイッチング素子21〜26、31〜36の熱劣化等に応じ、適宜切り替えてもよい。また、中性点化しない側のインバータは、PWM制御に限らず、矩形波制御等、どのように制御してもよい。
また、第1バッテリ41の電圧と第2バッテリ42の電圧とが異なる場合、電圧が低い方の出力で駆動要求を満たせる場合、高電圧側を中性点化し、低電圧側で駆動することで、スイッチング損失をより低減することができる。
ここで、第1インバータ20は、第1基本波F1とキャリア波との比較によりPWM制御され、第2インバータ30が、第2基本波F2とキャリア波との比較によりPWM制御されるものとする。
また、第1基本波F1の振幅と、第2基本波F2の振幅とは、等しくてもよいし、異なっていてもよい。
なお、反転駆動動作において、基本波F1、F2の振幅や波形が異なる場合、各相にてオンされる素子は、第1インバータ20と第2インバータ30とで必ずしも上下反対にならない。
このように、第1インバータ20および第2インバータ30が正常である場合、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて、片側駆動動作と反転駆動動作とを切り替えることで、モータジェネレータ10を高効率に駆動することができる。
まず、第1バッテリ41の残容量E1と第2バッテリ42の残容量E2とを比較する。正常側の電源である第2バッテリ42の残容量E2が故障側の電源である第1バッテリ41の残容量E1より大きい場合、図5(a)に示すように、低電位側開閉器58を開とする。また、第1インバータ20を中性点化し、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて第2インバータ30を制御する。第2インバータ30の制御は、正常時の片側駆動時と同様、3相制御とする。これにより、モータジェネレータ10は、第2バッテリ42の電力を用いて、正常時と同様に3相駆動が可能である。
ここで、「短絡故障」は、各素子の電流を遮断できなくなる故障であって、素子自体の故障に加え、制御部70からの信号異常や、ドライバ回路の異常等も含むものとする。「開放故障」は、各素子を導通できなくなる故障であって、素子自体の故障に加え、制御部70からの信号異常や、ドライバ回路の異常等も含むものとする。
そこで本実施形態では、V相電流IvとW相電流Iwの位相差を60度として2相駆動を行う。3相駆動時のV相電流Ivの位相が(θ−120)、W相電流Iwの位相が(θ+120)、すなわち(θ−240)である場合、例えば、V相電流Ivの位相を3相駆動時と同様に(θ−120)とし、W相電流Iwの位相を変更し、(θ−180)とする。
本実施形態では、V相において、V1上アーム素子22とV2下アーム素子35とを同期させ、V1下アーム素子25とV2上アーム素子32とを同期させてスイッチングする。詳細には、V1上アーム素子22およびV2下アーム素子35をスイッチングし、V1下アーム素子25およびV2上アーム素子32をオフする期間と、V1下アーム素子25およびV2上アーム素子32をスイッチングし、V1上アーム素子22およびV2下アーム素子35をオフする期間と、を切り替える。
スイッチングする期間のデューティおよびパルスパターンは、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて設定される。
また、図示はしていないが、W1上アーム素子23およびW2下アーム素子36がスイッチングされているとき、W相の出力は、第1バッテリ41の電力による一方、W1下アーム素子26およびW2上アーム素子33がスイッチングされているとき、W相の出力は、第2バッテリ42の電力による。
第1インバータ20は、高電位側に接続される第1上アーム素子21〜23、および、第1上アーム素子21〜23の低電位側に接続される第1下アーム素子24〜26を有する。第1インバータ20は、コイル11、12、13の一端111、121、131および第1バッテリ41に接続される。
低電位側開閉器58は、低電位側接続線57に設けられる。
本実施形態では、低電位側接続線57および低電位側開閉器58が設けられており、低電位側開閉器58を閉とすることで、第1インバータ20または第2インバータ30の一方に異常が生じた場合であっても、第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を用いてモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
インバータ制御部71は、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
開閉器制御部72は、低電位側開閉器58の開閉を制御する。
異常検出部73は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常を検出する。
容量検出部74は、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量を検出する。
インバータ20、30の異常状態、および、バッテリ41、42の残容量に基づいて第1インバータ20、第2インバータ30、および、低電位側開閉器58を制御することで、第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を用いて、適切にモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
また、正常側電圧源の残容量が異常側電圧源の残容量以下である場合、開閉器制御部72は、低電位側開閉器58を閉とし、インバータ制御部71は、異常が生じている相以外の相を用いた減相駆動となるように、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
これにより、正常側電圧源の残容量が少なくなったとしても、異常側電圧源の電力も用いて、適切にモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
インバータ制御部71は、異常が生じている相以外の2相に流れる電流の位相差が60度となるように第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
2相駆動における通電位相差を60度とすると、トルクがゼロとなる点がなく、モータジェネレータ10の駆動を継続することができる。また、他の位相差で2相駆動する場合と比較し、トルク変動を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1インバータ20が「異常インバータ」、第2インバータ30が「正常インバータ」、第1バッテリ41が「異常側電圧源」、第2バッテリ42が「正常側電圧源」として説明した。
本発明の第2実施形態を図8に基づいて説明する。
図8に示すように、本実施形態の回転電機駆動システム2は、モータジェネレータ10、および、電力変換装置16を備える。
電力変換装置16は、上記実施形態の低電位側接続線57および低電位側開閉器58に替えて、高電位側接続線55および高電位側開閉器56を備える。
高電位側接続線55は、第1高電位側配線46と第2高電位側配線48とを接続する。
高電位側開閉器56は、高電位側接続線55に設けられる。高電位側開閉器56が閉のとき、高電位側接続線55の通電が許容され、高電位側開閉器56が開のとき、高電位側接続線55の通電が遮断される。
高電位側開閉器56は、開閉器制御部72により開閉が制御される。なお、煩雑になることを避けるため、図8においては、高電位側開閉器56への制御線は省略した。
第1インバータ20および第2インバータ30の制御は、第1実施形態と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、高電位側接続線55が「インバータ接続線」に対応し、高電位側開閉器56が「開閉器」に対応する。
本発明の第3実施形態を図9〜図16に基づいて説明する。
図9に示すように、本実施形態の回転電機駆動システム3は、モータジェネレータ10、および、電力変換装置17を備える。
電力変換装置17は、第1実施形態の構成に加え、第1電源側開閉器51、第2電源側開閉器52、高電位側接続線55および高電位側開閉器56を備える。
第2電源側開閉器52は、第2バッテリ42の正極と第2インバータ30の高電位側との間であって、第2コンデンサ44が接続される箇所よりも、第2バッテリ42側に設けられる。
第1電源側開閉器51、第2電源側開閉器52、高電位側開閉器56、および、低電位側開閉器58は、開閉器制御部72により開閉が制御される。なお、煩雑になることを避けるため、図9においては、制御線の一部を省略した。
図10に示すように、正常側の電源である第2バッテリ42の残容量E2が給電可能下限値Ethより大きい場合、第1電源側開閉器51、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58を開とし、第2電源側開閉器52を閉とする。また、第1インバータ20を中性点化し、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて第2インバータ30を制御する。第1インバータ20において、高電位側を全相オンにするか、低電位側を全相オンにするかは、短絡故障であるか開放故障であるか、および、故障箇所に応じ、第1実施形態と同様とする。なお、第1電源側開閉器51は、閉であってもよい。
まず、異常が生じている第1インバータ20および開閉器51、52、56、58の制御について、図11および図12に基づいて説明する。
図11(b)は、U1下アーム素子24が開放故障した場合の例である。第1下アーム素子24〜26の少なくとも1つが開放故障した場合、第1上アーム素子21〜23の全相をオン、第1下アーム素子24〜26の全相をオフすることで、第1インバータ20を中性点化する。
第1上アーム素子21〜23をオン固定することで第1インバータ20を中性点化する場合、高電位側開閉器56を開、低電位側開閉器58を閉とする。
図12(b)は、U1上アーム素子21が開放故障した場合の例である。第1上アーム素子21〜23の少なくとも1つが開放故障した場合、第1上アーム素子21〜23の全相をオフ、第1下アーム素子24〜26の全相をオンすることで、第1インバータ20を中性点化する。
第1下アーム素子24〜26をオン固定することで第1インバータ20を中性点化する場合、高電位側開閉器56を閉、低電位側開閉器58を開とする。
本実施形態では、ゼロ電圧ベクトルであるV0電圧ベクトルとV7電圧ベクトルとを切り替えることによるチョッパ動作により、第1バッテリ41の電力を正常側コンデンサである第2コンデンサ44に移動させる。チョッパ動作において、コイル11〜13がリアクトルとして機能する。
図14は、U1上アーム素子21が短絡故障している場合の例である。図14に示すように、第1上アーム素子21〜23をオン固定して第1インバータ20を中性点化する場合、第2インバータ30において、V0電圧ベクトルにて、コイル11〜13にエネルギが蓄積され、V0電圧ベクトルからV7電圧ベクトルに切り替わると、コイル11〜13に蓄積されたエネルギが放出され、第2コンデンサ44が充電される。これにより、第1バッテリ41の電力が第2コンデンサ44に移動される。
なお、チョッパ動作における電圧ベクトルV0および電圧ベクトルV7にてコイル11〜13に流れる電流である零相電流は、トルクには影響しない。
図16に示すように、相電流Iu、Iv、Iwは、零相電流分がオフセットされた波形となる。このオフセット分の電力が、第1バッテリ41から第2コンデンサ44へ移動する。
第1バッテリ41から第2コンデンサ44へ移動される電力量は、ゼロ電圧ベクトルであるV0電圧ベクトルおよびV7電圧ベクトルの期間と有効電圧ベクトルであるV1電圧ベクトル〜V6電圧ベクトルの期間との比、ならびに、ゼロ電圧ベクトル期間におけるV0電圧ベクトルの期間とV7電圧ベクトルの期間との比に応じて調整可能である。本実施形態では、第2コンデンサ44の蓄電量に基づき、ゼロ電圧ベクトルの期間と有効電圧ベクトルの期間との比率、および、V0電圧ベクトルの期間とV7電圧ベクトルの期間との比率を制御する。
第2コンデンサ44の蓄電量は、制御部70により直接的に検出するようにしてもよいし、第1バッテリ41の残容量およびモータジェネレータ10における使用電力量等に基づいて推定してもよい。
第1コンデンサ43は、第1バッテリ41と第1インバータ20との間に接続される。第2コンデンサ44は、第2バッテリ42と第2インバータ30との間に接続される。
第1電源側開閉器51は、第1バッテリ41と第1コンデンサ43との間に設けられる。第2電源側開閉器52は、第2バッテリ42と第2コンデンサ44との間に設けられる。
本実施形態では、高電位側接続線55および低電位側接続線57がインバータ接続線として設けられ、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58が開閉器として設けられる。
これにより、第1インバータ20または第2インバータ30の一方に異常が生じた場合であっても、第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を用いてモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
インバータ制御部71は、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
開閉器制御部72は、第1電源側開閉器51、第2電源側開閉器52、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58の開閉を制御する。
異常検出部73は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常を検出する。
容量検出部74は、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量を検出する。
正常側電圧源の残容量が給電可能下限値Eth以下である場合、開閉器制御部72は、異常側開閉器を閉、正常側開閉器を開とする。また、開閉器制御部72は、異常インバータの上アーム素子をオン固定する場合、低電位側開閉器58を閉、高電位側開閉器56を開とし、異常インバータの下アーム素子をオン固定する場合、高電位側開閉器56を閉、低電位側開閉器58を開とする。インバータ制御手段は、異常インバータを中性点化し、正常側コンデンサの蓄電量に基づき、正常インバータにおける有効電圧ベクトルの期間とゼロ電圧ベクトルの期間との比率を制御する。また、正常側電圧源の残容量が給電可能下限値Eth以下である場合、インバータ制御部71は、正常側コンデンサの蓄電量に基づき、ゼロ電圧ベクトル期間における下アーム素子が全相オンとなるV0電圧ベクトル期間と、上アーム素子が全相オンとなるV7電圧ベクトル期間との比率を制御する。
(ア)2相駆動
第1実施形態では、一方のインバータにて異常が生じている場合における正常インバータでの2相駆動時の通電位相差は、60度の例を説明した。他の実施形態では、2相駆動時の通電位相差は、トルクがゼロとなる点が存在する位相差0度および180度を除き、60度以外の位相差としてもよい。例えば、位相差120度等とし、車両挙動に影響を与えない程度にトルクを変動させることにより、運転者に異常が生じていることを感知させるようにしてもよい。
上記実施形態では、開閉器をいずれもメカリレーとして図示した。他の実施形態では、メカリレーに替えて、半導体リレーとしてもよい。図17(a)に示す低電位側開閉器158は、2つのIGBTを組み合わせたものであり、図17(b)に示す低電位側開閉器159は、1つのIGBTと4つのダイオードを組み合わせたものである。開閉器として半導体リレーを用いる場合、図17に例示したもののように、閉としたときに双方向に通電可能なデバイスを用いる。なお、図17では、低電位側開閉器158、159について例示しているが、第1電源側開閉器、第2電源側開閉器、および、高電位側開閉器についても同様である。
また、複数の開閉器が設けられる場合、開閉器の種類が異なっていてもよい。
上記実施形態では、第1電圧源および第2電圧源として、リチウムイオン電池等を例示した。他の実施形態では、第1電圧源および第2電圧源は、リチウムイオン電池以外の鉛蓄電池、燃料電池等であってもよい。また、第1電圧源と第2電圧源とで、同一の種類、特性のものを用いてもよいし、異なる種類、特性のものを用いてもよい。また、第1電圧源または第2電圧源の一方を電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のキャパシタとしてもよい。また、第1電圧源または第2電圧源の一方を、エンジン等の駆動源により駆動されて発電する発電機等としてもよい。
上記実施形態では、回転電機はモータジェネレータである。他の実施形態では、回転電機は、発電機の機能を持たない電動機であってもよいし、電動機の機能を持たない発電機であってもよい。また、上記実施形態の回転電機は3相である。他の実施形態では、回転電機は、4相以上としてもよい。また、上記実施形態では、回転電機駆動システムは、グランドと接続されていないが、他の実施形態では、回転電機駆動システムを、グランドと接続してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
11〜13・・・コイル(巻線)
15〜17・・・電力変換装置
20・・・第1インバータ 30・・・第2インバータ
55・・・高電位側接続線(インバータ接続線)
57・・・低電位側接続線(インバータ接続線)
56・・・高電位側開閉器(開閉器)
58、158、159・・・低電位側開閉器(開閉器)
70・・・制御部
Claims (8)
- 3相以上である巻線(11、12、13)を有する回転電機(10)の電力を変換する電力変換装置であって、
高電位側に接続される第1上アーム素子(21〜23)および前記第1上アーム素子の低電位側に接続される第1下アーム素子(24〜26)を有し、前記巻線の一端(111、121、131)および第1電圧源(41)に接続される第1インバータ(20)と、
高電位側に接続される第2上アーム素子(31〜33)および前記第2上アーム素子の低電位側に接続される第2下アーム素子(34〜36)を有し、前記巻線の他端(112、122、132)および第2電圧源(42)に接続される第2インバータ(30)と、
前記第1上アーム素子の高電位側を接続する第1高電位側配線(46)と前記第2上アーム素子の高電位側を接続する第2高電位側配線(48)とを接続する高電位側接続線(55)、および、前記第1下アーム素子の低電位側を接続する第1低電位側配線(47)と前記第2下アーム素子の低電位側を接続する第2低電位側配線(49)とを接続する低電位側接続線(57)の少なくとも一方であるインバータ接続線(55、57)と、
前記インバータ接続線に設けられる開閉器(56、58、158、159)と、
を備えることを特徴とする電力変換装置。 - 前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御するインバータ制御手段(71)、前記開閉器の開閉を制御する開閉器制御手段(72)、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常を検出する異常検出手段(73)、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量を検出する容量検出手段(74)を有する制御部(70)を更に備え、
前記開閉器制御手段は、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常状態、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量に基づき、前記開閉器の開閉を制御し、
前記インバータ制御手段は、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常状態、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量に基づき、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。 - 異常が検出された前記第1インバータまたは前記第2インバータの一方を異常インバータ、正常である前記第1インバータまたは前記第2インバータの他方を正常インバータとし、前記異常インバータと接続される前記第1電圧源または前記第2電圧源を異常側電圧源、前記正常インバータと接続される前記第1電圧源または前記第2電圧源を正常側電圧源とすると、
前記正常側電圧源の残容量が前記異常側電圧源の残容量より大きい場合、
前記開閉器制御手段は、前記開閉器を開とし、
前記インバータ制御手段は、前記異常インバータを中性点化し、前記回転電機の駆動要求に応じて前記正常インバータを制御し、
前記正常側電圧源の残容量が前記異常側電圧源の残容量以下である場合、
前記開閉器制御手段は、前記開閉器を閉とし、
前記インバータ制御手段は、異常が生じている相以外の相を用いた減相駆動となるように前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。 - 前記巻線の相数は、3相であって、
前記インバータ制御手段は、異常が生じている相以外の2相に流れる電流の位相差が60度となるように前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。 - 前記第1電圧源と前記第1インバータとの間に接続される第1コンデンサ(43)と、
前記第2電圧源と前記第2インバータとの間に接続される第2コンデンサ(44)と、
前記第1電圧源と前記第1コンデンサとの間に設けられる第1電源側開閉器(51)と、
前記第2電圧源と前記第2コンデンサとの間に設けられる第2電源側開閉器(52)と、
をさらに備え、
前記高電位側接続線および前記低電位側接続線が、前記インバータ接続線として設けられ、
前記高電位側接続線に設けられる高電位側開閉器、および、前記低電位側接続線に設けられる低電位側開閉器が、前記開閉器として設けられることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御するインバータ制御手段(71)、前記第1電源側開閉器、前記第2電源側開閉器、前記高電位側開閉器および前記低電位側開閉器の開閉を制御する開閉器制御手段(72)、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常を検出する異常検出手段(73)、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量を検出する容量検出手段(74)を有する制御部(70)をさらに備え、
開閉器制御手段は、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常状態、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量に基づき、前記第1電源側開閉器、前記第2電源側開閉器、前記高電位側開閉器および前記低電位側開閉器の開閉を制御し、
前記インバータ制御手段は、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常状態、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量に基づき、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。 - 異常が検出された前記第1インバータまたは前記第2インバータの一方を異常インバータ、正常である前記第1インバータまたは前記第2インバータの他方を正常インバータとし、前記正常インバータと接続される前記第1電圧源または前記第2電圧源を正常側電圧源、前記正常インバータ側に設けられる前記第1コンデンサまたは前記第2コンデンサを正常側コンデンサとし、前記異常インバータ側に設けられ前記第1電源側開閉器または前記第2電源側開閉器を異常側開閉器とし、前記正常インバータ側に設けられる前記第1電源側開閉器または前記第2電源側開閉器を正常側開閉器とすると、
前記正常側電圧源の残容量が給電可能下限値より大きい場合、
前記開閉器制御手段は、前記正常側開閉器を閉、前記高電位側開閉器および前記低電位側開閉器を開とし、
前記インバータ制御手段は、前記異常インバータを中性点化し、前記回転電機の駆動要求に応じて前記正常インバータを制御し、
前記正常側電圧源の残容量が前記給電可能下限値以下である場合、
前記開閉器制御手段は、前記異常側開閉器を閉、前記正常側開閉器を開とし、前記異常インバータの上アーム素子をオン固定する場合、前記低電位側開閉器を閉、前記高電位側開閉器を開とし、前記異常インバータの下アーム素子をオン固定する場合、前記高電位側開閉器を閉、前記低電位側開閉器を開とし、
前記インバータ制御手段は、前記異常インバータを中性点化し、前記正常側コンデンサの蓄電量に基づき、前記正常インバータにおける有効電圧ベクトルの期間とゼロ電圧ベクトルの期間との比率を制御することを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。 - 前記正常側電圧源の残容量が前記給電可能下限値以下である場合、
前記インバータ制御手段は、前記正常側コンデンサの蓄電量に基づき、ゼロ電圧ベクトルの期間における下アーム素子が全相オンとなるV0電圧ベクトル期間と、上アーム素子が全相オンとなるV7電圧ベクトル期間との比率を制御することを特徴とする請求項7に記載の電力変換装置。
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