JP2016179624A - プリンタ - Google Patents

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剛男 小味山
Takeo Komiyama
剛男 小味山
優和 松井
Masakazu Matsui
優和 松井
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Abstract

【課題】記録動作にともなう記録媒体の汚れを防止すること。【解決手段】プリントヘッド103とプラテンとを備えたプリンタにおいて、外周面のうち、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置と主走査方向において隣り合わない位置における第1の外周面を端面よりもプラテン側に突出させ、かつ、当該突出位置と主走査方向において隣り合う位置における第2の外周面が第1の外周面よりも軸心側に位置するように、軸心方向における位置に応じて外径が異なっているガイドローラ305を設けた。【選択図】図6

Description

この発明は、主走査方向に沿って往復動可能なプリントヘッドを備えたプリンタに関する。
従来、記録動作の途中で記録媒体の厚さが変動した場合にも、ヘッドが記録媒体に接触することを防止するようにした各種の技術があった。具体的には、従来、たとえば、主走査方向における印字ヘッドの両側方に、プラテンと平行にかつ印字行と同一平面内において回転可能なローラを設け、このローラをスプリングによって記録媒体に押しつけるようにした印字ヘッド組立体の位置調節機構に関する技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
また、具体的には、従来、たとえば、付勢部材によって記録媒体の方向に付勢されるヘッド(印字部材)を支持するスライド板にガイドローラを設け、ヘッドを付勢する付勢部材の付勢力によって当該ガイドローラを記録媒体およびプラテンに押しつけることにより、ヘッドと記録媒体との距離を一定に保つようにした印字装置に関する技術があった(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
また、具体的には、従来、たとえば、印字ヘッドからプラテン側に突出するフロート部材を印字ヘッドに固定し、記録媒体の厚さが増大してフロート部材に当接した場合、当該フロート部材を介して印字ヘッドをプラテンから離反する方向に移動させるようにした印字装置に関する技術があった(たとえば、下記特許文献3を参照。)。
特開昭50−053124号公報 特開昭60−101058号公報 特開平04−276478号公報
しかしながら、上述した従来の技術は、いずれも、記録動作に際してヘッドが主走査方向に沿って移動すると、ヘッドの記録媒体への接触を防止するために設けられた部材が、記録直後の記録位置を通過する際に記録位置に接触し、記録媒体が擦られることによって記録媒体が汚れてしまうという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、記録動作にともなう記録媒体の汚れを防止することができるプリンタを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるプリンタは、主走査方向に沿って往復動可能に設けられ、記録動作に際して選択的に突出させる複数のワイヤを備えたヘッドと、前記ヘッドの往復動範囲全域にわたって前記ヘッドに対向するプラテンと、前記ヘッドにおける前記プラテン側の端面であって前記プラテンに対向する位置において、外周面の一部を前記端面よりも前記プラテン側に突出させた状態で、前記主走査方向に直交する副走査方向に平行な軸心周りに回動可能なガイドローラと、を備え、前記ガイドローラが、前記外周面のうち、前記ヘッドからの前記ワイヤの突出位置と前記主走査方向において隣り合わない位置における第1の外周面を前記端面よりも前記プラテン側に突出させ、かつ、前記突出位置と前記主走査方向において隣り合う位置における第2の外周面が前記第1の外周面よりも前記軸心側に位置するように、前記軸心方向における位置に応じて外径が異なっていることを特徴とする。
また、この発明にかかるプリンタは、上記の発明において、前記ヘッドと前記プラテンとの間に位置付けられるインクリボンを保持するリボン保持部材を備え、前記ガイドローラが、前記第1の外周面を、前記ヘッドと前記プラテンとの対向方向において、前記リボン保持部材に保持された前記インクリボンよりも前記プラテン側に突出させた状態で設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかるプリンタは、上記の発明において、前記ヘッドと前記プラテンとが近接する方向に当該ヘッドおよび当該プラテンの少なくとも一方を付勢する付勢機構を備え、前記ガイドローラが、前記第1の外周面と前記第2の外周面との間に設けられ、徐々に外径が異なるように前記副走査方向に対して傾斜するテーパー部を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるプリンタは、上記の発明において、前記ガイドローラが、前記軸心方向における両端に設けられ、端部側ほど外径が小さくなるように前記副走査方向に対して傾斜する傾斜部を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかるプリンタは、上記の発明において、前記ガイドローラが、外周面の前記軸心方向における寸法が、前記突出位置の前記軸心方向における寸法よりも長いことを特徴とする。
また、この発明にかかるプリンタは、上記の発明において、前記ガイドローラが、半径方向における寸法が、記録対象とする記録媒体の最大の厚さ寸法よりも長いことを特徴とする。
また、この発明にかかるプリンタは、上記の発明において、前記ヘッドが、前記プラテン側の端面であって前記主走査方向における両端に設けられ、前記プラテンから離間するように傾斜する傾斜面を備えたことを特徴とする。
この発明にかかるプリンタによれば、記録動作にともなう記録媒体の汚れを防止することができるという効果を奏する。
この発明にかかる実施の形態のプリンタの構成を示す説明図(その1)である。 この発明にかかる実施の形態のプリンタの構成を示す説明図(その2)である。 記録部の構成を示す説明図(その1)である。 記録部の構成を示す説明図(その2)である。 記録部の構成を示す説明図(その3)である。 記録部の構成を示す説明図(その4)である。 ガイドローラの形状を示す説明図である。 プリントヘッドからのワイヤの突出位置と、ガイドローラにおける第2の外周面との位置関係を示す説明図である。 ガイドローラと傾斜面との関係を模式的に示す説明図である。 ガイドローラのメンテナンス機構を示す説明図である。 図10における一部を拡大して示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるプリンタの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(プリンタの構成)
まず、この発明にかかる実施の形態のプリンタの構成について説明する。図1および図2は、この発明にかかる実施の形態のプリンタの構成を示す説明図である。図1においては、この発明にかかる実施の形態のプリンタを、斜め上方から見た状態を示している。図2においては、この発明にかかる実施の形態のプリンタの、図1におけるA−A断面を示している。
図1および図2において、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、プリンタ100の前面側(図2における紙面左側)に設けられた第1の給排紙口101と、プリンタ100の背面側(図2における紙面右側)に設けられた第2の給排紙口201と、を備えている。第1の給排紙口101と第2の給排紙口201とは、搬送経路202によって連通されている。搬送経路202は、記録対象となる記録媒体を搬送する。
プリンタ100は、第1の給排紙口101から第2の給排紙口201へ、あるいは、第2の給排紙口201から第1の給排紙口101へ向けて記録媒体を搬送する。この実施の形態においては、以降、搬送経路202における記録媒体の搬送方向、すなわち、図2における紙面左右方向を副走査方向として説明する。また、図2における紙面表裏方向を、主走査方向として説明する。この実施の形態においては、主走査方向は、副走査方向に対して直交している。
プリンタ100は、記録媒体として、感圧発色型の記録媒体を複数枚重ねた複写紙や、複数枚重ねた紙(普通紙)を綴じて作られた冊子状の通帳を用いる。感圧発色型の記録媒体は、圧力が加えられることによって当該圧力が加えられた部分が発色する。
あるいは、プリンタ100は、単票紙や連続紙を記録媒体として用いることができる。単票紙は、あらかじめ所定の大きさに裁断してある記録媒体であって、具体的には、A4サイズの用紙、B5サイズの用紙などによって実現することができる。連続紙は、長尺状の記録媒体であって、たとえば、長さ方向に沿ってロール状に巻回された形態や、所定の長さごとに互い違いに折り畳まれた形態などがある。単票紙、連続紙については、公知の技術であるため説明を省略する。
搬送経路202の途中には、記録媒体に対する記録動作をおこなう記録部102が設けられている。記録部102は、プリントヘッド103とプラテン203とを備えている。記録部102は、搬送経路202を間にして、プリントヘッド103とプラテン203とを対向させた状態で設けられている。この実施の形態においては、プリントヘッド103によって、この発明にかかるヘッドを実現することができる。
プリントヘッド103は、キャリッジ204に搭載されている。キャリッジ204は、主走査方向を軸心方向とするキャリッジシャフト205に沿ってスライド可能に設けられている。キャリッジ204は、たとえば、タイミングベルトに接続されており、モータの駆動力を受けることによって、モータの回転運動がベルトの直進運動に変換され、キャリッジシャフト205に沿って当該回転に応じた方向にスライドする。これにより、プリントヘッド103を、主走査方向に沿って往復動させることができる。
記録部102は、インクリボン(図5における符号502を参照)を保持するリボンカセット104を備えている。この実施の形態においては、リボンカセット104によって、この発明にかかるリボン保持部材を実現することができる。リボンカセット104は、キャリッジ204の移動範囲にまたがるような状態で、本体100に取り外し可能に取り付けられている。インクリボンは、リボンカセット104がプリンタ100に装着された状態において、プリントヘッド103とプラテン203との間に位置付けられる。
リボンカセット104は、たとえば、プリンタ100の本体に対して取り付けられる「ステーショナリー方式」などと称される方式によって取り付けられていてもよく、キャリッジ204に取り付けられる「キャリッジマウント方式」などと称される方式によって取り付けられていてもよい。
インクリボン502は、キャリッジ204の往復動にともなって、主走査方向の一方向に移動する。これにより、プリントヘッド103は、リボンカセット104がプリンタ100本体に装着された状態においては、主走査方向における位置にかかわらず、常に、インクリボンを介してプラテン203に対向する。インクリボンを用いた記録動作に際して、記録媒体は、インクリボンとプラテン203との間を搬送される。
インクリボンは、キャリッジ204を駆動するモータの動力によって駆動される。リボン駆動機構は、インクリボンの駆動に供されるギア輪列などによって構成され、常にリボンを一方向に巻き取るように構成された反転機構を備えている。反転機構は、上述した「ステーショナリー方式」であるか「キャリッジマウント方式」であるかにかかわらず、リボン駆動機構によるキャリッジの往復動に対して、常にリボンを一方向に巻き取るように構成されている。
搬送経路202において、記録部102より前面側には、第1のローラ対206が設けられている。第1のローラ対206は、主走査方向に平行な軸心周りに回転可能な2つのローラ206a、206bによって構成され、主走査方向に沿って複数対設けられている。第1のローラ対206を構成する2つのローラ206a、206bは、搬送経路202を間にして、外周面を互いに当接させた状態で対向配置されている。
第1のローラ対206を構成する2つのローラ206a、206bのうち、図2において搬送経路202より上側に設けられた一方のローラ206b、および、搬送経路202より下側に設けられた他方のローラ206aは、それぞれ、同じ軸心周りに回動する。第1のローラ対206における他方のローラ206aの軸心には、一端側にギア207が設けられている。
このギア207は、図示を省略するモータなどの駆動源に連結されており、モータの駆動力を受けて正転方向および逆転方向に回転する。他方のローラ206aの軸心は、ギアの回転にともなって回転し、これによって第1のローラ対206における他方のローラ206aを回転させることができる。一方のローラ206bは、他方のローラ206aに当接しているため、他方のローラ206aが回転すると、他方のローラ206aとの摩擦によって、当該他方のローラ206aの回転にともなって回転する。
第1のローラ対206は、一方のローラ206bと他方のローラ206aとが当接するニップ部において当該記録媒体を挟み込む。第1のローラ対206におけるニップ部に記録媒体が介在する状態で他方のローラ206aが回転すると、一方のローラ206bは、搬送経路202中を搬送される記録媒体との摩擦によって回転する。
第1のローラ対206は、第1の給排紙口101を介して搬送経路202に導入された記録媒体を、記録部102へ向けて搬送する。また、第1のローラ対206は、記録部102より背面側から記録部102を通過した記録媒体を、第1の給排紙口101へ向けて搬送する。
搬送経路202において、記録部102より背面側には、第2のローラ対212が設けられている。第2のローラ対212は、第1のローラ対206と同様の構成をなし、主走査方向に平行な軸心周りに回転可能な2つのローラ212a、212bによって構成され、主走査方向に沿って複数設けられている。第2のローラ対212を構成する2つのローラ212a、212bは、搬送経路202を間にして、外周面を互いに当接させた状態で対向配置されている。
第2のローラ対212を構成する2つのローラ212a、212bのうち、図2において搬送経路202より上側に設けられた一方のローラ212b、および、搬送経路202より下側に設けられた他方のローラ212aは、それぞれ、同じ軸心周りに回動する。第2のローラ対212における他方のローラ212aの軸心には、一端側にギア213が設けられている。
このギア213は、図示を省略する輪列によってギア207と連結されており、当該ギア207と同様、モータの駆動力を受けて正転方向および逆転方向に回転する。第2のローラ対212における他方のローラ212aの軸心は、ギア213の回転にともなって回転し、これによって他方のローラ212aを回転させることができる。一方のローラ212bは、他方のローラ212aに当接しているため、他方のローラ212aが回転すると、他方のローラ212aとの摩擦によって、当該他方のローラ212aの回転にともなって回転する。
第2のローラ対212は、一方のローラ212bと他方のローラ212aとが当接する位置において当該記録媒体を挟み込む。第2のローラ対212におけるニップ部に記録媒体が介在する状態で他方のローラ212aが回転すると、一方のローラ212bは、搬送経路202中を搬送される記録媒体との摩擦によって回転する。
第2のローラ対212は、第2の給排紙口201を介して背面側から搬送経路202に導入された記録媒体を、記録部102へ向けて搬送する。また、第2のローラ対212は、記録部102より前面側から記録部102を通過した記録媒体を、第2の給排紙口201へ向けて搬送する。
(記録部102の構成)
つぎに、記録部102の構成について説明する。図3、図4、図5および図6は、記録部102の構成を示す説明図である。図3においては、図2における記録部102を拡大して示している。図4においては、図3における一部を拡大して示している。図5においては、プリントヘッド103を前面側から見た状態を示している。図6においては、プリントヘッド103を斜め下方から見た状態を示している。
図3、図4、図5および図6において、プリントヘッド103は、プラテン203に対して接離可能な方向に変位可能に設けられている。具体的には、キャリッジ204を、キャリッジシャフト205に固定された第1の部材301と、第1の部材301に対して上下動可能に設けられた第2の部材302とによって構成し、第2の部材302によってプリントヘッド103を支持している。これにより、プリントヘッド103は、プラテン203に対して接離可能な方向に変位可能に設けられている。
また、プリントヘッド103は、キャリッジ204に設けられた付勢部材303によって、プラテン203に対して当接する方向に付勢されている。これにより、プリントヘッド103は、プリントヘッド103とプラテン203との間に搬送された記録媒体の厚さに応じて、プラテン203に対して接離可能な方向に変位する、すなわち上下動することができる。この実施の形態においては、第1の部材301と、第2の部材302と、付勢部材303と、によって、この発明にかかる付勢機構を実現することができる。
プリントヘッド103は、インパクト方式による記録動作をおこなう。プリントヘッド103は、複数のワイヤーピンを備え、複数のワイヤーピンの先端を、開口601内においてマトリクス状に配列した構造を有している。複数のワイヤーピンは、それぞれ独立してプラテン203側に突出可能とされている。
開口601は、プリントヘッド103におけるプラテン203側の端面に設けられている。開口601により、非記録動作時におけるワイヤの先端位置は、プリントヘッド103の端面よりわずかに突出した位置に位置づけられる。非記録時における、複数のワイヤーピンの先端の位置によって、この発明にかかる実施の形態の、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置が実現される。記録時すなわち記録動作に際しては、複数のワイヤーピンを、それぞれ、開口601を介して、当該開口601よりもプラテン203側に突出させる。
記録部102は、記録動作に際して、開口601を介して複数のワイヤーピンを選択的に突出させ、記録媒体に小さな点(ドット)を連続して打ち出すことによって、文字などをあらわす。記録動作に際して打ち出した小さな点(ドット)は、文字をあらわすものに限らず、図形など文字以外をあらわすものであってもよい。
キャリッジ204には、プリントヘッド103におけるプラテン203側の端面を覆うガイド用のキャリッジペーパーガイド304が設けられている。キャリッジペーパーガイド304は、キャリッジ204の往復動によるプリントヘッド103の往復動にともなって、プリントヘッド103と一体的に往復動する。キャリッジペーパーガイド304は、開口601をプラテン203側に臨ませるようにして開口する開口部602を備えている。開口601を形成しているリボンマスク604は、板厚寸法が数十μm程度の薄板形状をなし、キャリッジペーパーガイド304の開口部602に開口601が位置するように、キャリッジペーパーガイド304に対して位置決め固定されている。
キャリッジ204の第2の部材302には、プリントヘッド103とキャリッジペーパーガイド304とが取り付けられている。キャリッジペーパーガイド304には、ガイドローラ305が取り付けられている。ガイドローラ305は、主走査方向において、開口部602よりも外側に設けられている。
プリントヘッド103は、リボンカセット104が取り付けられた状態において、当該リボンカセット104が支持するインクリボン502を、開口部602を介してプラテン203側に臨ませるようにしてキャリッジ204に支持される。インクリボン502は、リボンカセット104が取り付けられた状態において、プリントヘッド103におけるプラテン側の端面と、開口601を形成するリボンマスクのプリントヘッド側との隙間に沿わせるようにして引き回されている。
複数のワイヤーピンは、開口601を介して選択的に突出する。記録動作に際して、複数のワイヤーピンは、各ワイヤーピンの先端によって当該先端に当接しているインクリボン502を部分的に押し出すことで、当該インクリボン502とともに開口601を介して選択的に突出する。
ガイドローラ305は、主走査方向において開口部602よりも外側に設けられているため、リボンカセット104が取り付けられた状態では、主走査方向においてインクリボン502よりも外側に位置する。ガイドローラ305が、主走査方向においてインクリボン502よりも外側に位置していることにより、プリンタ100に対するリボンカセット104の着脱に際してガイドローラ305が障害になることがない。これにより、リボンカセット104の着脱を容易におこなうことができる。
主走査方向においてキャリッジペーパーガイド304の両端側には、端部側ほどプラテン203から離反する方向に傾斜する傾斜面304aが設けられている。傾斜面304aが主走査方向における端部側ほどプラテン203から離反する方向に傾斜しているため、プラテン203とキャリッジペーパーガイド304との間には、開口601に近いほど間隔が狭くなる隙間が形成されている。
キャリッジペーパーガイド304におけるプラテン203側には、ガイドローラ305が設けられている。ガイドローラ305は、主走査方向に沿って、開口601、すなわち、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置の両隣りに設けられている。
ガイドローラ305は、副走査方向を軸心方向とする、略円筒形状をなす。ガイドローラ305において、外周面の軸心方向における寸法は、開口601(プリントヘッド103からのワイヤの突出位置)の軸心方向における寸法よりも長い。また、ガイドローラ305において、半径方向における寸法は、記録対象とする記録媒体の最大の厚さ寸法よりも長い。
ガイドローラ305は、キャリッジペーパーガイド304に設けられた支持部501によって、副走査方向に沿って延出する軸心周りに回動に支持されている。支持部501は、開口603を介して、ガイドローラ305におけるプラテン203側の外周面の一部を、キャリッジペーパーガイド304のプラテン203側の面よりもプラテン203側に突出させた状態で、ガイドローラ305を支持する。
(ガイドローラ305の形状)
つぎに、ガイドローラ305の形状について説明する。図7は、ガイドローラ305の形状を示す説明図である。図7において、ガイドローラ305は、軸心方向における位置に応じて外径が異なっている。ガイドローラ305は、キャリッジペーパーガイド304のプラテン203側の面よりもプラテン203側に突出する第1の外周面701と、当該第1の外周面701より軸心側に位置する第2の外周面702と、を備えている。この実施の形態において、第2の外周面702は、軸703の長さ方向(軸心方向)における略中央部分に設けられている。
第2の外周面702の軸心方向における位置は、中央部分に限るものではない。第2の外周面702の軸心方向における位置は、プリントヘッド103やキャリッジ204における上記の突出位置の位置や、キャリッジペーパーガイド304の副走査方向における長さなどに応じて、ガイドローラ305の中央部分以外の位置に設けてもよい。
ガイドローラ305において、軸心方向における外周面の長さは、開口601(プリントヘッド103からのワイヤの突出位置)の副走査方向における寸法よりも長い。すなわち、ガイドローラ305の軸心方向における第1の外周面701の寸法と、当該軸心方向における第2の外周面702の寸法とを加算した長さは、開口601(プリントヘッド103からのワイヤの突出位置)の副走査方向における寸法よりも長い。
第2の外周面702部分におけるガイドローラ305の外径は、第1の外周面701部分におけるガイドローラ305の外径より小さい。ガイドローラ305における第2の外周面702は、第1の外周面701より凹んだ凹部704を形成する。第2の外周面702の軸心方向(副走査方向)における寸法は、開口601の副走査方向における寸法より大きい。
第1の外周面701部分におけるガイドローラ305の外径と、第2の外周面702部分におけるガイドローラ305の外径とは、プリントヘッド103とプラテン203との間に記録媒体が介在している状態で、第1の外周面701によって押さえられる記録媒体が第2の外周面702に接触しない程度に、第2の外周面702が第1の外周面701よりも凹んだ状態となるように調整されている。
ガイドローラ305は、第1の外周面701におけるプラテン203側の部分を、プリントヘッド103とプラテン203との対向方向において、リボンカセット104に保持されたインクリボン502よりも、プラテン203側に突出させた状態で設けられている。具体的には、ガイドローラ305は、外周面のうち、開口601と主走査方向において隣り合わない位置における第1の外周面701を、プリントヘッド103における端面よりもプラテン203側に突出させた状態で設けられている。また、ガイドローラ305は、第2の外周面702が、開口601と、主走査方向において隣り合う位置に位置するように設けられている。
ガイドローラ305は、テーパー部705を備えている。テーパー部705は、ガイドローラ305の軸心方向において、第1の外周面701と第2の外周面702との間に設けられている。テーパー部705は、ガイドローラ305の軸心方向に沿って、徐々に外径が異なるように副走査方向に対して傾斜する。具体的に、テーパー部705は、第1の外周面701との境界に近いほど外周側に位置し、かつ、第2の外周面702との境界に近いほど内周側(軸心側)に傾斜している。
ガイドローラ305は、軸心方向における両端に設けられた傾斜部706を備えている。傾斜部706は、軸心方向において、ガイドローラ305の端部側ほど外径が小さくなるように、副走査方向に対して傾斜している。ガイドローラ305においては、傾斜部706における第1の外周面701との境界部は、図7のごとく稜線部にRを付けなだらかにするのが好ましい。
ガイドローラ305は、少なくとも表面が、インク離れのよい、インクに対する濡れ性の低い材料を用いて形成されている。具体的には、ガイドローラ305は、たとえば、ポリオキシメチレン(polyoxymethylene)を用いて形成することができる。
あるいは、ガイドローラ305は、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)などのフッ素樹脂(フッ化炭素樹脂)の成形体によって実現してもよい。また、あるいは、ガイドローラ305は、たとえば、フッ素樹脂のコーティングが施されたものであってもよい。あるいは、ガイドローラ305は、たとえば、外周面に鏡面加工が施された金属製の部材によって実現してもよい。
ガイドローラ305は、第1の外周面701をなす部分と、第2の外周面702をなす部分と、軸703とが一体化された構成とすることができる。あるいは、ガイドローラ305は、第1の外周面701をなす部分と、第2の外周面702をなす部分と、軸703とが、それぞれ別の部材によって構成されるものであってもよい。支持部501に支持され、回転することによって支持部501と摩擦を生じる軸703は、第1の外周面701をなす部分や第2の外周面702をなす部分とは別の材料を用いて形成されていることが望ましい。
図9は、ガイドローラ305と傾斜面304aとの関係を模式的に示す説明図である。図9において、ガイドローラ305と傾斜面304aとの関係は、傾斜面304aに沿ってガイドローラ305側に延長した仮想線901が、ガイドローラ305(第1の外周面701)の接線と一致することが好ましい。調整は、仮想線901がガイドローラ305の接線と一致するように、キャリッジペーパーガイド304における傾斜面304aの角度を調整してもよい。
仮想線901がガイドローラ305の接線と一致するように、ガイドローラ305の位置を調整することにより、主走査方向におけるプリントヘッド103(キャリッジ204)の往復動をスムーズにおこなわせることができる。これにより、記録媒体の端部がプリントヘッド103やキャリッジペーパーガイド304などに引っ掛かり、記録媒体が汚れたり破れるなどして損傷することを防止できる。
(プリンタ100の記録動作)
プリンタ100は、記録動作に際して、記録媒体を副走査方向に沿って搬送し、プリントヘッド103とプラテン203との間に記録媒体を位置付ける。そして、プリントヘッド103を主走査方向に沿って往復動させながら、プリントヘッド103が備える複数のワイヤーピンを選択的にプラテン203に打ち付ける。これにより、記録媒体が発色して記録媒体に小さな点(ドット)が打ち出され、記録媒体に文字などをあらわすことができる。
インクリボン502を用いた記録動作に際しては、プリントヘッド103とプラテン203との間に記録媒体を介在させ、さらに、プラテン203と記録媒体との間にインクリボン502を位置付けた状態で、プリントヘッド103が備える複数のワイヤーピンを選択的にプラテン203に打ち付ける。これにより、記録媒体にインクによるドットが打ち出され、記録媒体に文字などをあらわすことができる。
インクリボン502を用いた記録動作に際して、記録媒体として複写紙を用いる場合、もっともプリントヘッド103側の1枚目の記録媒体においてはインクによるドットが打ち出され、2枚目以降の記録媒体においては感圧発色によるドットが打ち出される。これにより、複数の記録媒体に同じ情報を記録(複写)することができる。
上記のように、プリントヘッド103は、付勢部材303によってプラテン203に当接する方向に付勢されている。また、上記のように、ガイドローラ305における第1の外周面701は、キャリッジペーパーガイド304のプラテン203側の面よりもプラテン203側に突出している。このため、記録動作に際しては、ガイドローラ305における第1の外周面701が記録媒体に押し当てられ、キャリッジペーパーガイド304と記録媒体とが離間した状態となる。
ガイドローラ305における第1の外周面701が記録媒体に押し当てられることにより、記録動作の途中、より詳細には一つのラインの記録にかかる記録動作の途中で記録媒体の厚さが変化した場合にも、キャリッジペーパーガイド304と記録媒体とを確実に離間させることができる。これにより、記録媒体として冊子状の通帳を用いる場合にも、開かれているページに左右されることなく、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置と記録媒体とを離間させることができる。
そして、記録媒体にドットを打ち出した後、つぎのドットを打ち出すために、プリントヘッド103が主走査方向に移動する際は、プリントヘッド103の移動にともなってガイドローラ305が回転する。これにより、ガイドローラ305によってキャリッジペーパーガイド304と記録媒体とを離間させ、当該ガイドローラ305が回転することによって、記録媒体がプリントヘッド103(キャリッジペーパーガイド304)によって擦られることをなくすことができる。
これによって、記録媒体の厚さにかかわらず、記録媒体がプリントヘッド103によって擦られることによって、記録媒体における意図しない部分を発色させてしまったり、記録媒体を損傷させてしまったりすることを防止できる。
インクリボン502を用いた記録動作の場合、インクリボン502は、キャリッジペーパーガイド304よりもプラテン203側に位置付けられる。これにより、インクリボン502は、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置よりもプラテン203側に位置付けられる。ガイドローラ305により開口601内の突出位置が記録媒体から離間しており、かつ、インクリボン502は開口601を形成している部材(リボンマスク)のプリントヘッド103側の端面に沿わせるように引き回されているため、インクリボン502は、記録媒体から離間している。
これにより、或る記録位置においてインクによるドットを記録媒体に打ち出した後、つぎのドットを打ち出すために、プリントヘッド103が主走査方向に移動しても、インクリボン502が記録媒体に擦られることがない。これによって、インクリボン502が記録媒体に接触して記録媒体が汚れることを防止できる。
図8は、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置と、ガイドローラ305における第2の外周面702との位置関係を示す説明図である。図8においては、プリントヘッド103を下方から見た状態における、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置と、ガイドローラ305における第2の外周面702との位置関係を示している。
図8において、第2の外周面702は、第1の外周面701よりも内周側に凹んだ位置に設けられている。第2の外周面702は、主走査方向において、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置と隣り合う位置において、第1の外周面701よりも軸心側に位置するように、内周側に凹んでいる。
このため、記録媒体にインクによるドットを打ち出した後、つぎのドットを打ち出すためにプリントヘッド103が主走査方向に移動しても、第2の外周面702の移動軌跡は、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置の移動軌跡801と重ならず、記録位置が擦られることがない。これによって、インクリボン502を用いた記録動作に際して、記録媒体に打ち出されたドットをなすインクが乾く前にガイドローラ305に接触することを防止できる。
たとえば、ガイドローラ305の外径が、軸心方向全域にわたって一定である場合、プリントヘッド103の移動にともなってガイドローラ305が回転すると、乾く前のインクがガイドローラ305に付着してしまうことがある。乾く前のインクが付着したガイドローラ305が回転すると、当該インクが記録位置以外の位置に転写されてしまい、記録媒体が汚れてしまう。
この実施の形態のプリンタ100は、インクが乾く前にガイドローラ305に接触することがないので、インクがガイドローラ305に付着し、付着したインクが記録媒体に転写(再転写)されることを防止できる。これにより、ガイドローラ305を設けたためにインクが意図しない位置に転写されて記録媒体が汚れることを防止できる。
また、プリンタ100においては、傾斜部706によっても、記録媒体の損傷を防止することができる。具体的には、記録媒体が、当該記録媒体の記録部102側の端部(先端部)から、副走査方向に沿ってプリントヘッド103とプラテン203との間に搬送される際に、傾斜部706によって、先端部の位置をプリントヘッド103とプラテン203との間に誘導することができる。これにより、回転方向が副走査方向に交差するガイドローラ305を設けた場合にも、記録媒体をプリントヘッド103とプラテン203との間にスムーズに搬送することができる。
さらに、プリンタ100においては、キャリッジペーパーガイド304によっても、記録媒体の損傷を防止することができる。具体的には、プリントヘッド103が記録媒体の主走査方向における端部よりも外側に位置している状態から記録動作をおこなう場合、記録対象とする記録媒体の厚さが大きいと、プリントヘッド103が記録媒体の主走査方向における端部に位置したときに、キャリッジペーパーガイド304の傾斜面304aが記録媒体の端部に当接する。
キャリッジペーパーガイド304は、傾斜面304aによってプラテン203との間に、開口601に近いほど間隔が狭くなる隙間を形成するため、傾斜面304aが記録媒体の端部に当接した後さらにプリントヘッド103が移動すると、記録媒体をその端部から徐々にこの隙間に誘導することができる。上記のように、プリントヘッド103は、付勢部材303によってプラテン203に当接する方向に付勢されている。
このため、記録動作に際して、記録媒体の主走査方向における端部を通過してプラテン203に対向する位置まで移動する場合に、キャリッジペーパーガイド304は、記録媒体の主走査方向における端部に傾斜面304aを押し当てるようにしながら移動する。キャリッジペーパーガイド304は、傾斜面304aを記録媒体の端部に押し当てながら、主走査方向における端部から記録媒体に乗り上げるようにして上方に変位する。プリントヘッド103は、これにともなって徐々に上方に変位する。
これにより、プリントヘッド103は、記録媒体の主走査方向における端部に沿って徐々に上方に変位する。プリントヘッド103は、記録媒体の主走査方向における端部よりも外側に移動する場合は、上記とは逆に、記録媒体の主走査方向における端部に沿って徐々に下方に変位する。このように、傾斜面304aを設けることにより、記録動作に際してのプリントヘッド103の上下動をスムーズにおこなうことができる。
このように、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、記録動作にともなう記録媒体の汚れを防止することができ、また、記録媒体における意図しない部分の発色を防止することができ、さらに、記録媒体の損傷を防止することができる。
(ガイドローラ305のメンテナンス機構)
つぎに、ガイドローラ305のメンテナンス機構について説明する。上記のように、ガイドローラ305は、記録媒体と常に接触しているため、記録動作に際して記録媒体のバリなどの、記録動作に不要な異物を巻き込んでしまうことが懸念される。このような異物は、ガイドローラ305の清掃などのメンテナンスをおこなって除去する必要があるものの、清掃のためにガイドローラ305を取り外すことは煩わしく、作業性に劣る。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、ガイドローラ305を取り外すことなく、当該ガイドローラ305の清掃をおこなうことができる、ガイドローラ305のメンテナンス機構を備えている。
図10は、ガイドローラ305のメンテナンス機構を示す説明図である。図11は、図10における一部を拡大して示す説明図である。図10においては、図1に示したプリンタ100から、リボンカセット104など、プリンタ100の構成部品を一部取り外した状態を示している。
図10および図11において、キャリッジペーパーガイド304に設けられた支持部501は、開口603から、プラテン203とは反対側に凹んだ凹形状をなしている。この凹形状を形成する壁体1001は、キャリッジペーパーガイド304に一体的に設けられている。壁体1001には、開口1002が設けられている。
開口1002は、壁体1001を板厚方向に貫通している。これにより、リボンカセット104を取り外した状態において、開口1002を介してガイドローラ305を清掃することができる。ガイドローラ305の清掃は、ガイドローラ305を取り外すことなくおこなうことができる。この実施の形態のプリンタ100においては、開口1002によって、ガイドローラ305のメンテナンス機構を実現することができる。
(ガイドローラ305の別の形状1)
上述した実施の形態においては、図7に示すように、テーパー部705における外周面と第1の外周面701とが境界において角をなすガイドローラ305について説明したが、ガイドローラ305は、テーパー部705における外周面と第1の外周面701とが境界において角をなす形状に限らない。たとえば、テーパー部705における第1の外周面701との境界近傍を、外周側に膨らんだ曲面状に湾曲する曲面形状としてもよい。
ガイドローラ305において、テーパー部705における外周面と第1の外周面701とが境界において角をなす形状とする場合、プリントヘッド103が付勢部材303によりプラテン203側に付勢されることによってプラテン203がガイドローラ305に加える押圧力(反発力)の大きさや、テーパー部705における外周面と第1の外周面701とが境界においてなす角度(尖り具合)によっては、当該境界部分に押圧力が集中することが懸念される。そして、このような場合、意図しない部分を発色させてしまったり、記録媒体を損傷させてしまったりすることが懸念される。
これに対し、テーパー部705における外周面と第1の外周面701との境界近傍を曲面形状とすることにより、当該境界部分が角をなす場合と比較して、プラテン203がガイドローラ305に加える押圧力(反発力)がテーパー部705における外周面と第1の外周面701との境界に集中することを回避することができる。
このように、プラテン203がガイドローラ305に加える押圧力(反発力)をテーパー部705と第1の外周面701との境界に集中させず分散させることにより、記録媒体に応力が集中することに起因して意図しない部分が発色したり、記録媒体が損傷したりすることを防止できる。
(ガイドローラ305の別の形状2)
記録媒体の損傷や意図しない部分の発色を防止するためには、テーパー部705の副走査方向に対する傾斜角度は、緩やかである方が好ましい。一方で、第1の外周面701が記録媒体を押さえる位置が、副走査方向において、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置から離れすぎてしまうと、記録媒体の浮き上がりを抑えられずに、当該記録媒体が当該突出位置やキャリッジペーパーガイド304に接触してしまう。
記録媒体が突出位置やキャリッジペーパーガイド304に接触した状態では、記録媒体が突出位置やキャリッジペーパーガイド304に擦られ、記録媒体の損傷や意図しない部分の発色を防止することができない。また、キャリッジペーパーガイド304の副走査方向における寸法やプリントヘッド103が占有できるスペースは限られているため、第1の外周面701の副走査方向における寸法を大きくしたり、第2の外周面702を第1の外周面701に対して大きく凹ませたりすることは難しい。
このようなことから、ガイドローラ305は、テーパー部705における傾斜角度を複数段階に変化させた形状としてもよい。具体的には、ガイドローラ305を、テーパー部705と第1の外周面701との境界における傾斜角度を小さくして(副走査方向に平行に近づけて)、かつ、テーパー部705と第2の外周面702との境界における傾斜角度を大きくした形状としてもよい。これによって、記録媒体の損傷や意図しない部分の発色を防止することができる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、プリントヘッド103と、プラテン203と、ガイドローラ305と、を備え、ガイドローラ305が、外周面のうち、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置と主走査方向において隣り合わない位置における第1の外周面701を端面よりもプラテン203側に突出させ、かつ、当該突出位置と主走査方向において隣り合う位置における第2の外周面702が第1の外周面701よりも軸心側に位置するように、軸心方向における位置に応じて外径が異なっていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、プリントヘッド103からのワイヤの突出位置と主走査方向において隣り合う位置とそれ以外の位置とでガイドローラ305の外径を異ならせることにより、当該ガイドローラ305によって、プリントヘッド103が記録した直後の記録位置に触れることなくプリントヘッド103と記録媒体とを離間させ、記録媒体がプリントヘッド103によって擦られることを防止できる。これにより、プリントヘッド103により記録面が擦られることによって記録面が汚れることを防止できる。
また、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、プリントヘッド103とプラテン203との間に位置付けられるインクリボン502を保持するリボンカセット104を備え、ガイドローラ305が、第1の外周面701をプリントヘッド103とプラテン203との対向方向において、インクリボン502よりもプラテン203側に突出させた状態で設けられていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、プリントヘッド103から突出するワイヤの先端をインクリボン502を介して記録媒体に打ち付けることによって記録した直後の記録位置にガイドローラ305を接触させることなく、当該ガイドローラ305によってプリントヘッド103と記録媒体とを離間させ、記録した直後の記録位置がプリントヘッド103によって擦られることを防止できる。
これにより、インクが乾く前にプリントヘッド103により記録位置が擦られることによって未乾燥のインクが引き延ばされて記録面が汚れることを防止できる。また、未乾燥のインクがガイドローラ305に付着することを防止し、ガイドローラ305に付着したインクが記録媒体に再転写することによって記録面が汚れることを防止できる。
また、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、第1の部材301と第2の部材302と付勢部材303とによって構成される付勢機構を備え、ガイドローラ305が、第1の外周面701と第2の外周面702との間に設けられ、徐々に外径が異なるように副走査方向に対して傾斜するテーパー部705を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、付勢機構によって常に記録媒体をプリントヘッド103側に付勢して当該記録媒体をプリントヘッド103に押しつけることにより、記録媒体の厚さにかかわらずプリントヘッド103と記録媒体とのギャップを一定に保つことができ、かつ、この付勢によってガイドローラ305に記録媒体が押しつけられた場合にも、ガイドローラ305においては第1の外周面701と第2の外周面702との境界部分にエッジがないので、付勢機構による付勢力が記録媒体に対して局所的に作用することを防止できる。
これにより、軸心方向における位置に応じてガイドローラ305の外径を異ならせることに起因して記録媒体が損傷することを防止することができ、特に、感圧発色型の記録媒体を用いる場合に、当該記録媒体に局所的に外力が作用することによって不要な箇所が発色することを防止できる。
また、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、ガイドローラ305が、軸心方向における両端に設けられ、端部側ほど外径が小さくなるように副走査方向に対して傾斜する傾斜部706を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、ガイドローラ305の両端部にエッジがないので、ガイドローラ305を設けた場合にも、付勢機構による付勢力が記録媒体に対して局所的に作用することを防止できる。
これにより、ガイドローラ305を設けることに起因して記録媒体が損傷することを防止することができ、特に、感圧発色型の記録媒体を用いる場合に、当該記録媒体に局所的に外力が作用することによって不要な箇所が発色することを防止できる。
更に、ガイドローラ305先端部はエッジがなく、端部に向かって径が小さくなるように傾斜しているので、記録媒体がプリンタ100に挿入される際に、ガイドローラ305の端部のエッジに突き当たる事がなく、傾斜によりスムーズに搬送される。
また、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、ガイドローラ305が、外周面の軸心方向における寸法が、突出位置の軸心方向における寸法よりも長いことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、第1の外周面701が記録媒体に接触する範囲を確保して、記録媒体の厚さなどに起因してガイドローラ305によって押さえた部分以外の部分が浮き上がってしまうことを防止することができるので、記録媒体の厚さに左右されることなく、ガイドローラ305によって確実に記録媒体をプラテン203側に付勢することができる。
これにより、たとえば、通帳などの冊子状の記録媒体や複数枚重ね合わされた複写紙などの記録媒体を記録対象とする場合に、開かれている(記録対象とする)ページにかかわらず、良好な記録品質を確保することができる。
また、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、ガイドローラ305が、半径方向における寸法が、記録対象とする記録媒体の最大の厚さ寸法よりも長いことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、記録媒体の厚さに左右されることなく、記録媒体の厚さなどに起因してガイドローラ305によって押さえた部分以外の部分が浮き上がってしまうことによって記録媒体がプリントヘッド103に接触することを防止し、ガイドローラ305によってプリントヘッド103と記録媒体とを確実に離間させることができる。
これにより、たとえば、通帳などの冊子状の記録媒体や複数枚重ね合わされた複写紙などの記録媒体を記録対象とする場合に、開かれている(記録対象とする)ページにかかわらず、良好な記録品質を確保することができる。
また、この発明にかかる実施の形態のプリンタ100は、プリントヘッド103が、プラテン203側の端面であって主走査方向における両端に設けられ、プラテン203から離間するように傾斜する傾斜面304aを備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態のプリンタ100によれば、プリントヘッド103が、主走査方向における記録媒体の端部を通過して記録媒体に対向する位置に向かって、当該記録媒体の端部を損傷させることなくスムーズに移動することができる。これにより、良好な記録品質を確保することができる。
以上のように、この発明にかかるプリンタは、主走査方向に沿って往復動可能なプリントヘッドを備えたプリンタに有用であり、特に、感圧発色型の記録媒体を記録対象とするプリンタに適している。
100 プリンタ
103 プリントヘッド
203 プラテン
304 キャリッジペーパーガイド
304a 傾斜面
305 ガイドローラ
502 インクリボン
601 開口
701 第1の外周面
702 第2の外周面
706 傾斜部

Claims (7)

  1. 主走査方向に沿って往復動可能に設けられ、記録動作に際して選択的に突出させる複数のワイヤを備えたヘッドと、
    前記ヘッドの往復動範囲全域にわたって前記ヘッドに対向するプラテンと、
    前記ヘッドにおける前記プラテン側の端面であって前記プラテンに対向する位置において、外周面の一部を前記端面よりも前記プラテン側に突出させた状態で、前記主走査方向に直交する副走査方向に平行な軸心周りに回動可能なガイドローラと、
    を備え、
    前記ガイドローラは、前記外周面のうち、前記ヘッドからの前記ワイヤの突出位置と前記主走査方向において隣り合わない位置における第1の外周面を前記端面よりも前記プラテン側に突出させ、
    かつ、
    前記突出位置と前記主走査方向において隣り合う位置における第2の外周面が前記第1の外周面よりも前記軸心側に位置するように、前記軸心方向における位置に応じて外径が異なっている
    ことを特徴とするプリンタ。
  2. 前記ヘッドと前記プラテンとの間に位置付けられるインクリボンを保持するリボン保持部材を備え、
    前記ガイドローラは、
    前記第1の外周面を、前記ヘッドと前記プラテンとの対向方向において、前記リボン保持部材に保持された前記インクリボンよりも前記プラテン側に突出させた状態で設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 前記ヘッドと前記プラテンとが近接する方向に当該ヘッドおよび当該プラテンの少なくとも一方を付勢する付勢機構を備え、
    前記ガイドローラは、
    前記第1の外周面と前記第2の外周面との間に設けられ、徐々に外径が異なるように前記副走査方向に対して傾斜するテーパー部を備えた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のプリンタ。
  4. 前記ガイドローラは、
    前記軸心方向における両端に設けられ、端部側ほど外径が小さくなるように前記副走査方向に対して傾斜する傾斜部を備えた
    ことを特徴とする請求項3に記載のプリンタ。
  5. 前記ガイドローラは、
    外周面の前記軸心方向における寸法が、前記突出位置の前記軸心方向における寸法よりも長い
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のプリンタ。
  6. 前記ガイドローラは、
    半径方向における寸法が、記録対象とする記録媒体の最大の厚さ寸法よりも長い
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のプリンタ。
  7. 前記ヘッドは、
    前記プラテン側の端面であって前記主走査方向における両端に設けられ、前記プラテンから離間するように傾斜する傾斜面を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のプリンタ。
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