JP2016169459A - エレクトレット繊維シート - Google Patents
エレクトレット繊維シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016169459A JP2016169459A JP2015051856A JP2015051856A JP2016169459A JP 2016169459 A JP2016169459 A JP 2016169459A JP 2015051856 A JP2015051856 A JP 2015051856A JP 2015051856 A JP2015051856 A JP 2015051856A JP 2016169459 A JP2016169459 A JP 2016169459A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber sheet
- value
- electret
- toner
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
Abstract
本発明は、繊維シートに高密度に電荷を帯電させ、塵埃捕集特性に優れたエレクトレット繊維シートを提供することにある。
【解決手段】
本発明のエレクトレット繊維シートは、赤色の正帯電性トナーと青色の負帯電性トナーを付着させた際の分光測色計により測定されるa*値とb*値の色調の標準偏差が少なくとも一方で2.5〜8.0の範囲にあり、そして前記のa*値の最大値が20〜30の範囲にあり、前記のb*値の最小値が−30〜−20の範囲にあるエレクトレット繊維シートである。
【選択図】 なし
Description
本発明のエレクトレット繊維シートは、非導電性を有する繊維材料からなる繊維シートである。このような繊維シートとしては、例えば、合成繊維製の織物、編物および不織布などを挙げることができる。特に、エアフィルター用の場合には、合成繊維からなる不織布が好ましく、中でもメルトブロー繊維不織布が好ましく用いられる。
(1)カラー複写機で使用されている、次の赤色の正帯電性トナーと青色の負帯電性トナーを等量で混合した粉末トナー(紫色)を作製する。
・赤色トナー:IKT−821−2M(アイケーケー商事(株))
・青色トナー:ART CYAN TONER((株)アイメックス製)
(2)粉末トナーを100メッシュの平織金網におき、繊維シートの上から平織金網に振動を与えながら、繊維シート上に素地が見えなくなるまで粉末トナーを振りかける。この際、トナーを手や物(鉄板等)で圧力を与えて繊維シートに押し付けたり、擦ったりする等の行為は行わないものとする。
(3)繊維シートの角を持ち、20回程度上下に振って滞留している余分な粉末トナーを落とす。
(4)上記の(2)と(3)の作業を繰り返して、計3回行う。
(5)繊維シートを、ラミネートパウチフィルム(品番FCP10216303(フジプラ(株)製)にセットし、パウチラミネーター(品番DS320P(日本ジービーシー(株)製)を用いて接着する。
平均単繊維径については、不織布の任意の場所から、1cm×1cmの測定サンプルを10個採取し、走査型電子顕微鏡で倍率を1000〜3000倍に調節して、採取したサンプルから繊維表面写真を各1枚ずつ、計10枚を撮影した。写真の中の繊維直径がはっきり確認できるものについてすべて(200点)測定し、平均した値を平均繊維径とした。
帯電分布の形状については、前述の方法でトナーを付着させた試料(サイズ:長さ8cm×幅25cm)を作製し、目視で図1に示すスジ状の帯電有無を確認した。
上記の(2)で作製された試料について、分光測色計(スペクトロフォトメーターCM3700D(MINOLTA製))を用いて、試料中央の幅20cmを幅方向に5mmおきに連続してa*値とb*値を測定した。測定した40点のデータからa*値の標準偏差と最大値およびとb*値の標準偏差と最小値を求めた。
・視野 :10°
・光源 :D65
・測定 :反射
・正反射光処理:SCE
・測定径 :SAV(3mm×5mm)
・UV条件 :100%FULL。
不織布の幅方向5カ所で、タテ×ヨコ=15cm×15cmの測定用サンプルを採取し、それぞれのサンプルについて、図2に示す捕集効率測定装置で測定した。この図2の捕集効率測定装置は、測定サンプルMをセットするサンプルホルダー1の上流側に、ダスト収納箱2を連結し、下流側に流量計3、流量調整バルブ4、およびブロワ5を連結している。また、サンプルホルダー1にパーティクルカウンター6を使用し、切替コック7を介して、測定サンプルMの上流側のダスト個数と下流側のダスト個数とをそれぞれ測定することができる。さらに、サンプルホルダー1は圧力計8を備え、測定サンプルMの上流と下流での静圧差を読み取ることができる。捕集効率の測定にあたっては、ポリスチレン0.309U 10%溶液(メーカー:ナカライテスク(株))を蒸留水で200倍まで希釈し、ダスト収納箱2に充填する。次に、測定サンプルMを、サンプルホルダー1にセットし、風量をフィルター通過速度が4.5m/分になるように、流量調整バルブ4で調整し、ダスト濃度を1万〜4万個/2.83×10−4m3(0.01ft3)の範囲で安定させ、測定サンプルMの上流のダスト個数Dおよび下流のダスト個数dをパーティクルカウンター6(リオン社製、KC−01B)で1個の測定サンプル当り3回測定し、JIS K 0901(1991)「気体中のダスト試料捕集用ろ過材の形状、寸法並びに性能試験方法」に基づいて、下記計算式を用いて、0.3〜0.5μm粒子の捕集効率(%)を求めた。5個の測定サンプルの平均値を、最終的な捕集効率とした。
・捕集効率(%)=〔1−(d/D)〕×100
(ただし、dは下流ダストの3回測定トータル個数を表し、Dは上流のダストの3回測定トータル個数を表す。)。
耐候剤としてヒンダードアミン系化合物“キマソーブ”(登録商標)944(BASF・ジャパン(株)製)を1%含む、メルトフローレートが800g/10分のポリプロピレンを原料として、メルトブロー法により目付が25g/m2 で、平均繊維径が1.7μmのメルトブロー不織布を製造した。続いて、円状の噴霧形態となるノズル(スプレーイングシステムスジャパン製、型番B1/8 GG−SS−1)を、ノズル間で10mmの非噴霧領域が生じるように設置した装置を用いて、メルトブロー不織布に各ノズルから圧力1MPaとした純水の噴流を衝突させた。次いで、水切り後に100℃の温度で5分間熱風乾燥することにより、エレクトレット化されたメルトブロー不織布を得た。得られたエレクトレットメルトブロー不織布について、捕集性能の測定およびトナーを付着させて、a*値とb*値の測定を行った。a*値の標準偏差と最大値、b*値の標準偏差と最小値および捕集効率を、表1に示す。
ノズル間で15mmの非噴霧領域が生じるようにノズルを設置したこと以外は実施例1と同じ条件で、エレクトレット化されたメルトブロー不織布を作製した。得られたエレクトレットメルトブロー不織布について、捕集性能の測定およびトナーを付着させてa*値とb*値の測定を行った。a*値の標準偏差と最大値、b*値の標準偏差と最小値および捕集効率を、表1に示す。
実施例1で製造されたメルトブロー不織布を、純水が供給される水槽の水面に沿って走行させながら、その表面にスリット状の吸引ノズルを当接させて水を吸引することにより、繊維シート全面に水を浸透させ、次いで、水切り後に100℃の温度で5分間熱風乾燥することにより、エレクトレット化されたメルトブロー不織布を得た。得られたエレクトレットメルトブロー不織布について、捕集性能の測定およびトナーを付着させて、a*値の標準偏差と最大値、b*値の標準偏差と最小値および捕集効率を、表1に示す。
実施例1で製造されたメルトブロー不織布を、φ0.13でピッチが0.6mmである口金から圧力1MPaで純水をシート全面に衝突させ、次いで水切り後に100℃の温度で5分間熱風乾燥することにより、エレクトレット化されたメルトブロー不織布を得た。得られたエレクトレットメルトブロー不織布について、捕集性能の測定およびトナーを付着させて、a*値とb*値の測定を行った。a*値の標準偏差と最大値、b*値の標準偏差と最小値および捕集効率を、表1に示す。
b:本発明のエレクトレット繊維シートのトナー分布
1:サンプルホルダー
2:ダスト収納箱
3:流量計
4:流量調整バルブ
5:ブロワ
6:パーティクルカウンター
7:切替コック
8:圧力計
M:測定サンプル
Claims (2)
- エレクトレット繊維シートであって、赤色の正帯電性トナーと青色の負帯電性トナーを付着させた際の分光測色計により測定されるa*値とb*値の色調の標準偏差が少なくとも一方で2.5〜8.0の範囲にあることを特徴とするエレクトレット繊維シート。
- 前記赤色の正帯電性トナーと前記青色の負帯電性トナーを付着させた際の分光測色計により測定されるa*値の最大値が20〜30の範囲にあり、b*値の最小値が−30〜−20の範囲にあることを特徴とする請求項1記載のエレクトレット繊維シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015051856A JP2016169459A (ja) | 2015-03-16 | 2015-03-16 | エレクトレット繊維シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015051856A JP2016169459A (ja) | 2015-03-16 | 2015-03-16 | エレクトレット繊維シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016169459A true JP2016169459A (ja) | 2016-09-23 |
Family
ID=56983273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015051856A Pending JP2016169459A (ja) | 2015-03-16 | 2015-03-16 | エレクトレット繊維シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016169459A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6287218A (ja) * | 1985-10-14 | 1987-04-21 | Toray Ind Inc | 繊維状エレクトレツトシ−トおよびその製法 |
JPH11117172A (ja) * | 1997-10-09 | 1999-04-27 | Japan Vilene Co Ltd | エレクトレット体の製造方法及びその製造装置 |
JPH11510862A (ja) * | 1995-08-14 | 1999-09-21 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | エレクトレット特性が高められた繊維ウェブ |
JP2002166114A (ja) * | 2000-12-04 | 2002-06-11 | Toray Ind Inc | エレクトレット加工品の製造方法 |
JP2010017703A (ja) * | 2008-06-13 | 2010-01-28 | Toyota Central R&D Labs Inc | エレクトレット加工装置及びエレクトレット加工方法 |
-
2015
- 2015-03-16 JP JP2015051856A patent/JP2016169459A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6287218A (ja) * | 1985-10-14 | 1987-04-21 | Toray Ind Inc | 繊維状エレクトレツトシ−トおよびその製法 |
JPH11510862A (ja) * | 1995-08-14 | 1999-09-21 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | エレクトレット特性が高められた繊維ウェブ |
JPH11117172A (ja) * | 1997-10-09 | 1999-04-27 | Japan Vilene Co Ltd | エレクトレット体の製造方法及びその製造装置 |
JP2002166114A (ja) * | 2000-12-04 | 2002-06-11 | Toray Ind Inc | エレクトレット加工品の製造方法 |
JP2010017703A (ja) * | 2008-06-13 | 2010-01-28 | Toyota Central R&D Labs Inc | エレクトレット加工装置及びエレクトレット加工方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2017110299A1 (ja) | エレクトレット繊維シート | |
WO2016147866A1 (ja) | エレクトレット繊維シート | |
US20210262134A1 (en) | Methods of saturating nonwoven fabrics with liquid and the making of electret thereof | |
WO2023167057A1 (ja) | エレクトレットメルトブロー不織布の製造方法および製造装置 | |
JP2018202369A (ja) | エレクトレット材料およびそれを用いたフィルター、並びにエレクトレットフィルターの製造方法 | |
JP3780916B2 (ja) | エレクトレット加工品の製造方法 | |
JP2003013359A (ja) | エレクトレット加工品の製造方法 | |
JP4581212B2 (ja) | エレクトレット加工品の製造方法 | |
JP2016169459A (ja) | エレクトレット繊維シート | |
JP2003003367A (ja) | エレクトレット繊維シート | |
JP4581213B2 (ja) | エレクトレット加工品の製造方法 | |
JP2002161471A (ja) | エレクトレット加工品の製造方法 | |
JP4670144B2 (ja) | エレクトレット加工品の製造方法 | |
JP6842022B2 (ja) | エレクトレット加工品の製造装置及び非導電性シートをエレクトレット化する方法 | |
KR102314307B1 (ko) | 일렉트릿 및 일렉트릿 필터 | |
JP4670143B2 (ja) | エレクトレット加工品の製造方法 | |
JP7052258B2 (ja) | エレクトレット繊維シート、およびエアフィルター濾材 | |
JP2017094250A (ja) | エレクトレット濾材、それを用いたフィルター、およびエレクトレット濾材の製造方法 | |
JP2008214789A (ja) | エレクトレット繊維シートの製造方法 | |
JP6996080B2 (ja) | エレクトレット濾材の製造方法 | |
JP2013117075A (ja) | エレクトレット化合成繊維シートの製造方法 | |
JP2016087498A (ja) | エレクトレット濾過材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170912 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180620 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180703 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180823 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190122 |