JP2016169205A - 汗分泌促進剤及び該汗分泌促進剤を含有するドライスキンの予防薬又は治療薬 - Google Patents

汗分泌促進剤及び該汗分泌促進剤を含有するドライスキンの予防薬又は治療薬 Download PDF

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Abstract

【課題】新規の汗分泌促進剤、ドライスキン予防薬又は治療薬を提供すること。
【解決手段】本発明の汗分泌促進剤は、PACAP又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する。PACAP及びその製薬学的に許容される塩よりなる群に属する1種以上のペプチドを含有することが好ましい。また、本発明のドライスキン予防薬又は治療薬は上記汗分泌促進剤を含有する。本発明の汗分泌促進剤は、ドライスキンの症状改善のための医薬として利用できるほか、ドライスキンケア用化粧品や機能性食品等として広く利用可能である。
【選択図】図7

Description

本発明は、汗分泌促進剤及び該汗分泌促進剤を含有するドライスキンの予防薬又は治療薬に関する。
ドライスキン(乾燥肌)は、皮膚のバリア機能が低下することにより、皮膚が乾いた状態である。また、皮膚のバリア機能が低下することにより、外部からの刺激を直接受けやすく、肌荒れや皮膚の痒み等の症状を引き起こしやすい状態である。ドライスキンの主な要因として、アトピー性皮膚炎、加齢、冬の乾燥等が挙げられる。
ドライスキンの治療薬としては、例えば、アブラナ科の抽出物を有効成分とする経口用皮膚保湿剤(特許文献1)、ペクチンを有効成分として含有することを特徴とする肌荒れ防止及び粘膜修復剤(特許文献2)、温熱薬用植物又はそのエキスと尿素とビタミンAとを含有する浴用剤組成物(特許文献3)等が報告されているが、更なる新規のドライスキンの治療薬の開発が求められる。
また、ドライスキンの治療薬の多くは、皮膚の表面を覆うことにより皮膚の乾燥を防ぎ、ドライスキンの症状を緩和させることを目的としているものが多く、汗分泌を促進することによるドライスキンの治療薬はこれまでに知られていない。
そこで、該分子メカニズムを活性化させることにより汗分泌を促進するドライスキンの治療薬の開発が望まれている。
一方、PACAP(Pituitary Adenylate Cyclase−Activating Polypeptide:下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド)は、神経ペプチドの1種であり、27又は38アミノ酸残基からなるペプチドである。PACAPはこれまでに、神経突起誘発剤、抗炎症剤、慢性肺疾患治療剤、眼疾患治療剤としての用途が報告されている(特許文献4〜8、非特許文献1)。しかし、PACAPが汗分泌の促進に関与していることは報告されていない。
特開2005−281271号公報 特開2004−059440号公報 特開平09−002939号公報 特開2001−226284号公報 特開2004−224775号公報 特開2004−315436号公報 特開2006−306770号公報 特開2009−269818号公報
Vaudry D,Falluel-morel A,Bourgault S,Basille M,Bure D et al.,Pituitary Adenylate Cyclase-Activating Polypeptide and Its Receptors:20 years after the Discovery.Pharmacol Rev 2009;61(3);283-357.
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、新規のドライスキンの予防薬又は治療薬を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、PACAPが汗分泌促進に関与していることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、PACAP又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする汗分泌促進剤を提供するものである。
また、本発明は、上記汗分泌促進剤を含有することを特徴とするドライスキンの予防薬又は治療薬を提供するものである。
本発明によれば、前記問題点や前記課題を解決し、ドライスキンを予防又は治療のために用いることができる汗分泌促進剤を提供することができる。
また、本発明のドライスキンの予防薬又は治療薬は、皮膚の水分保持(保湿)を目的としている従来のドライスキンの予防薬又は治療薬とは異なり、汗分泌促進による皮膚の水分補給を目的とし、ドライスキンの予防又は治療に極めて有効である。
マウス足底(上)及びヒト足底(下)におけるPAC1R免疫陽性反応の結果を示す図である。 マウス足底におけるPAC1R免疫陽性反応を示した図である。PAC1Rの局在(左下)、SMAの局在(右下)、PAC1R・SMA・DAP1の共局在(右上)についてそれぞれ確認した。 ヒト足底におけるPAC1R免疫陽性反応を示した写真の図である。PAC1Rの局在(左下)、SMAの局在(右下)、PAC1R・SMA・DAP1の共局在(右上)についてそれぞれ確認した。 マウス皮膚におけるPACAP受容体(PAC1R、VPAC1R、VPAC2R)、VIP、PACAPのmRNAの発現量をRT−PCRを用いて比較した図である。 マウス足底から得られた組織抽出物におけるPACAP受容体(PAC1R、VPAC1R、VPAC2R)、VIP、PACAPのmRNAの発現量をRT−PCRを用いて比較した図である。 PACAP投与による汗分泌促進効果を評価する際に用いたプロトコールである。 生理食塩水(Saline)(上)、又はPACAP(10−6M)(下)をマウスの足底に局所投与した時における、局所投与前(左)、局所投与してから120分後(右)の発汗量を比較した写真の図である。 PACAP投与後の汗分泌量の投与量変化と時間変化を示したグラフである。 (a)PACAP投与後の汗分泌量の投与量変化と時間変化を示したグラフである。(b)PACAP投与後の汗分泌量が麻酔による影響を受けるか否かの検証結果を示すグラフである。(c)PACAPによる汗分泌促進効果が局所的か否かの検証結果を示すグラフである。 PACAP投与による汗分泌促進効果に関与する受容体を評価する際に用いたプロトコールである。 (a)図10(i)〜(iv)に記載のプロトコールによる、実験を開始してから120分後の発汗量を比較した写真の図である((i)コントロール、(ii)実験開始10分後にPACAPを投与、(iii)実験開始直後にPACAP6−38を投与し10分後にPACAPを投与、(iv)実験開始10分後にVIPを投与)。(b)PACAP、PACAPとPACAP6−38、又はVIP投与後の汗分泌量と時間変化を示したグラフである。 ヒト足底の皮膚におけるPACAP及びPAC1RのmRNAの発現量をRT−PCRを用いて比較した図である。
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的態様に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
[汗分泌促進剤]
本発明の汗分泌促進剤は、PACAP又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする。
PACAP(Pituitary Adenylate Cyclase−Activating Polypeptide:下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド)は、27又は38アミノ酸残基からなる神経ペプチドで、中枢・末梢神経系に強く発現し、精巣、副腎、腸管等の末梢組織にも広く分布する。
PACAPの受容体には、VIP(Vasoactive intestinal polypeptide:血管作動性腸管ポリペプチド)に対しても同等の親和性で結合し、cAMPの産生を促進させるVPAC受容体(VPAC1受容体、VPAC2受容体)と、PACAPに選択的に結合し、cAMP産生の他にもホスファチジルイノシトール代謝回転やMAPキナーゼを活性化させるPAC1受容体が存在する。
本発明は、実施例等に示した通り、PACAPにより、汗分泌が促進されることを初めて見出してなされたものである。
また、本発明の汗分泌促進剤は、「PACAP及びその製薬学的に許容される塩よりなる群」に属する1種以上のペプチドを含有することが好ましい。
本発明に用いるPACAPの合成法は、特に限定されないが、公知のペプチド合成法に従って合成することができる。例えば、アジド法、酸クロライド法、酸無水物法、混合酸無水物法、DCC法、活性エステル法、カルボイミダゾール法、酸化還元法、DCC−additive法等が挙げられる。これらの合成方法は、固相合成及び液相合成の何れにも適用することができる。
PACAPの製薬学的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩;アルミニウム塩;アンモニウム塩等の無機塩基との塩;トリメチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン等の有機塩基との塩;塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩;タンニン酸、カルボキシメチルセルロース、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等の重合酸との塩;等を挙げることができる。
更に、本発明の汗分泌促進剤は、PACAP誘導体又はその製薬学的に許容される塩を含有することができる。
PACAP誘導体とは、例えば、PACAPのポリペプチド構造中における一部のアミノ酸が削除若しくは置換されたもの、又は、PACAPのポリペプチド構造中に他のアミノ酸が挿入された汗分泌促進作用を有するものを言う。
PACAP誘導体の製薬学的に許容される塩、合成法等は、前記したPACAPのものと同様のものが使用又は適用できる。
PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの塩は、単離されたものや精製されたものが好ましく、抽出したものや合成したものが好ましい。
汗分泌促進剤中のPACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの製薬学的に許容される塩の含有量は、汗分泌を促進することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。PACAP若しくはPACAP誘導体又はそれらの製薬学的に許容される塩の合計量が、汗分泌促進剤全体に対して、10−12mol/L〜10−4mol/L含有されていることが好ましく、10−11mol/L〜10−5mol/L含有されていることが更に好ましく、10−10mol/L〜10−6mol/L含有されていることが特に好ましい。
前記PACAP、PACAP誘導体、及びそれらの製薬学的に許容される塩は、何れか1つを汗分泌促進剤に含有させてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上併用する場合の、前記汗分泌促進剤中の各々の化合物の含有比については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、本発明の汗分泌促進剤は、PACAP、PACAP誘導体、及びそれらの製薬学的に許容される塩に加えて、「その他の成分」を含有することができる。
前記汗分泌促進剤における、上記「その他の成分」としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲内で、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、薬学的に許容され得る担体等が挙げられる。
かかる担体としては、特に制限はなく、例えば、後述する剤型等に応じて適宜選択することができる。また、前記汗分泌促進剤中の前記「その他の成分」の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
[ドライスキン予防薬又は治療薬]
本発明のドライスキン予防薬又は治療薬は、前記汗分泌促進剤を含有する。
本発明のドライスキン予防薬又は治療薬全体に対する、前記汗分泌促進剤の含有量は、特に制限がなく、目的に応じて適宜選択することができるが、自然免疫活性化剤全体を100質量部としたときに、汗分泌促進剤が、0.001〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜99質量部、特に好ましくは0.1〜95質量部、更に好ましくは1〜90質量部である。
本発明のドライスキン予防薬又は治療薬の剤型としては、特に制限はなく、例えば、後述するような所望の投与方法に応じて適宜選択することができる。
具体的には、例えば、経口固形剤(錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等)、経口液剤(内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等)、注射剤(溶剤、懸濁剤等)、軟膏剤、貼付剤、ゲル剤、クリーム剤、外用散剤、スプレー剤、吸入散布剤等が挙げられる。
前記経口固形剤としては、例えば、前記汗分泌促進剤に、賦形剤、更には必要に応じて、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味・矯臭剤等の添加剤を加え、常法により製造することができる。
前記賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、珪酸等が挙げられる。
前記結合剤としては、例えば、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
前記崩壊剤としては、例えば、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖等が挙げられる。
前記滑沢剤としては、例えば、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
前記着色剤としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄等が挙げられる。
前記矯味・矯臭剤としては、例えば、白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。
前記経口液剤としては、例えば、前記汗分泌促進剤に、矯味・矯臭剤、緩衝剤、安定化剤等の添加剤を加え、常法により製造することができる。
前記矯味・矯臭剤としては、例えば、白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。前記緩衝剤としては、例えば、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。前記安定化剤としては、例えば、トラガント、アラビアゴム、ゼラチン等が挙げられる。
前記注射剤としては、例えば、前記汗分泌促進剤に、pH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、常法により皮下用、筋肉内用、静脈内用等の注射剤を製造することができる。
前記pH調節剤及び前記緩衝剤としては、例えば、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられる。前記安定化剤としては、例えば、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA、チオグリコール酸、チオ乳酸等が挙げられる。前記等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、ブドウ糖等が挙げられる。前記局所麻酔剤としては、例えば、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等が挙げられる。
前記軟膏剤としては、例えば、前記汗分泌促進剤に、公知の基剤、安定剤、湿潤剤、保存剤等を配合し、常法により混合し、製造することができる。
前記基剤としては、例えば、流動パラフィン、白色ワセリン、サラシミツロウ、オクチルドデシルアルコール、パラフィン等が挙げられる。前記保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル等が挙げられる。
前記貼付剤としては、例えば、公知の支持体に前記軟膏剤としてのクリーム剤、ゲル剤、ペースト剤等を、常法により塗布し、製造することができる。前記支持体としては、例えば、綿、スフ、化学繊維からなる織布、不織布、軟質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン等のフィルム、発泡体シート等が挙げられる。
本発明のドライスキン予防薬又は治療薬は、例えば、汗分泌促進機構の活性化を必要とする個体(例えば、健康維持や汗分泌を必要とする個体;癌や生活習慣病の予防や治療を必要とする個体;細菌、真菌、ウイルス等に感染した個体;等)に投与することにより使用することができる。
本発明のドライスキン予防薬又は治療薬の投与対象動物としては、特に制限はないが、例えば、ヒト;マウス;ラット;サル;ウマ;ウシ、ブタ、ヤギ、ニワトリ等の家畜;ネコ、イヌ等のペット;等が挙げられる。
また、前記ドライスキン予防薬又は治療薬の投与方法としては、特に制限はなく、例えば、前記汗分泌促進剤の剤型等に応じ、適宜選択することができ、経口投与、腹腔内投与、血液中への注射、腸内への注入等が挙げられる。
また、前記ドライスキン予防薬又は治療薬の投与量としては、特に制限はなく、投与対象である個体の年齢、体重、所望の効果の程度等に応じて適宜選択することができるが、例えば、成人への1日の投与量は、有効成分の量として、1mg〜30gが好ましく、10mg〜10gがより好ましく、100mg〜3gが特に好ましい。
また、前記ドライスキン予防薬又は治療薬の投与時期としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、予防的に投与されてもよいし、治療的に投与されてもよい。
以下、実施例及び試験例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例等の具体的範囲に限定されるものではない。「%」は、特に断りのない限り「質量%」を示す。
[実験動物]
マウス(野生型C57BL/6J、雄)は三共ラボサービス社から購入し、15〜19週齢の雄マウスを使用した。動物実験に関するすべての実験手法は昭和大学の動物実験委員会からの承認済である。
[実験で用いたヒトのサンプル]
ヒトの皮膚試料(平均年齢45.3±14才、男2人、女4人)は、足底の良性腫瘍を摘出するために外科手術を行った患者から得られた。すべての患者からインフォームドコンセントを行い、本実験への参加に対して同意を得た。摘出された皮膚の正常箇所を実験に用いた。本実験は昭和大学医学部の倫理委員会からの承認済である。
[全RNA抽出とRT−PCR]
全RNA抽出及びRT−PCRは公知の手法を用いた。全RNAはQIAGEN RNeasy Mini Kit(QIAGEN社)を用いて、試料粉から抽出した。全RNA試料をまず、RNaseフリーDNase(Stratagene社)で処理し、AffinityScript QPCR cDNA Synthesis Kit(Stratagene社)を用いて20μLの反応混合液中でcDNAを合成した。RT−PCRはcDNAを含む反応混合液中で行い、プライマーセット及びEmerald Amp PCR Master Mix(宝酒造社)、及びS1000 thermal cycler(BIO RAD社)を用いた。そして、電気泳動を1%TAEバッファー下で100V、25分行った。ゲルは臭化エチジウムで染色し、染色されたバンドはChemiDoc XRS+(BIO RAD社)を用いて可視化した。
[和田・高垣法による汗分泌の評価]
汗が分泌された汗腺は和田・高垣法(ヨードデンプン反応を利用したミラー法の変法)を用いて可視化した。C57BL/6Jマウス(n=10)を体重1g当たり10μLのペントバルビタール(共立製薬社)を用いて麻酔した後、マウスの足に10%のポビドン・ヨード液(ハウゾウメディカル社)を塗布した。乾燥後、50%のコーンスターチ液(和光純薬工業社)を含むひまし油で塗布した。5μLのPACAP(濃度:0、1×10−10、1×10−8、1×10−6(mol/L))を図6a及びbに記載のプロトコールに基づいて肉趾に皮下注射した。別の実験では、生理食塩水又は1×10−5mol/LのPACAP6−38を1×10−6mol/LのPACAP又はVIPを投与する10分前に注射した(図10)。写真中の黒点は発汗していることを示し、黒点の数を数えることにより定量解析を行った。
[免疫組織化学]
マウスをペントバルビタールナトリウム(1kg当たり50mgの割合で腹腔内投与)で麻酔し、生理食塩水で経心灌流し、その後4%パラホルムアルデヒド(PFA)を含む50mMリン酸バッファー(pH7.2)を灌流した。肉趾を回収し、4%PFAを添加し、4℃で一晩置いた。20%スクロースを含む0.1Mリン酸バッファー(pH7.2)に4℃下で浸した後、肉趾をO.C.T.コンパウンド(サクラファインテックジャパン社)中に包埋し、凍結させた。凍結させた切片をミクロトーンで5μmの厚さにカットした。
実験で用いるヒトの組織は、O.C.T.コンパウンド(サクラファインテックジャパン社)中に包埋し、液体窒素で凍結させた。凍結させた切片をミクロトーンで5μmの厚さにカットした。ヒトのサンプルには、免疫染色30分前に4%PFAを添加した。
[[単免疫染色(single immunostaining)]]
組織切片を含む顕微鏡スライドをリン酸緩衝食塩水(PBS、pH7.2)で洗浄した。切片をクエン酸(10mM、pH6.0)下で、85℃で20分処理した。内在性ペルオキシダーゼの反応を止めるために0.3%過酸化水素を含むPBSで処理した後、切片を5%正常ウマ血清(NHS)含有PBSで非特異的結合を阻止するために60分処理した。その後、切片をウサギ抗PAC1Rポリクローナル抗体(1:400、本発明者らにより作製)の存在下で、4℃で一晩インキュベートした。その後、切片をPBSで洗浄し、ビオチン化したヤギ抗ウサギIgG(1:200、Santa Cruz Biotechnology社)の存在下で、室温で2時間インキュベートし、アビジン−ビオチン複合体溶液(Vector社)により反応させ、色原体としてジアミノベンジジン(Vector社)を用いた。核をヘマトキシリンで対比染色した。単免疫染色は、顕微鏡(AX70、オリンパス社)を用いて検出した。
[[二重染色(double immunostaining)]]
切片をPBS(pH7.2)で洗浄し、クエン酸(10mM、pH6.0)下で、85℃で20分処理した。その後、切片を5%正常ウマ血清(NHS)含有PBSで60分処理した。そして切片を、一次抗体としてウサギ抗PAC1Rポリクローナル抗体(1:400、本発明者らにより作製)及びマウス抗平滑筋アクチン(SMA)モノクローナル抗体(1:400、R&D SYSTEMS社)の存在下で一晩インキュベートした。その後切片をPBSで洗浄し、Alexa546抗ウサギIgG抗体(1:400、Life Technologies社)とAlexaFluor488抗マウスIgG抗体(1:400、Life Technologies社)で可視化した。そして、対比染色のために、核を4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)塩酸塩(dihydrochloride)(1:10000、Roche社)で染色した。画像はApoTome(Zeiss社、図2)及びニコンA1共焦点顕微鏡(ニコン社、図3)を用いて取得した。
[統計解析]
データは平均値±SEMで示す。Tukey-Kramer HSD検定を用いて実験結果を評価した。p<0.05の場合、統計学的に有意であると判断した。
試験例1
<汗腺における発現量の比較>
汗腺は、ヒトでは大きく分けてエクリン汗腺とアポクリン汗腺がある一方、マウスにはエクリン汗腺のみが存在する。汗腺は、腺房部、腺房部を覆う筋上皮細胞及び導管部からなり、腺房部で汗が生成され、その汗は導管部を通り汗として分泌される。また、汗分泌は交感神経により調節されている。
まず、PACAP受容体の局在を調べるために蛍光免疫染色を用い、マウスの足底の7μm凍結切片及びヒトの足底の5μm凍結切片を使用し一次抗体としてPACAPの受容体の一つであるPAC1受容体抗体(本発明者らにより作製)、筋上皮細胞マーカーであるSMA抗体(R&D SYSTEMS,Minneapolis,USA,1:400)を、二次抗体としてAlexa546標識抗ウサギIgG(life technologies,Carlsbad,CA,1:400)、Alexa488標識抗マウスIgG(life technologies,1:400)を用い、DAPI(Roche,Mannheim,Germany,1:10000)による核染色後に蛍光共焦点顕微鏡A1(Nikon,Tokyo,Japan)を用いてPAC1受容体の陽性反応を観察した。結果を図1〜3に示す。
RT−PCR(Reverse Transcription Polymerase Chain Reaction)法ではマウスの皮膚からRNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを作製した。PACAP、VIP、PAC1受容体(「PAC1R」と略記する場合がある)、VPAC1受容体(「VPAC1R」と略記する場合がある)、VPAC2受容体(「VPAC2R」と略記する場合がある)に対するプライマーを用いてPCRを行った。結果を図4に示す。
蛍光免疫染色の観察結果より、汗腺にはPAC1R陽性細胞が認められた(図1〜3)。マウスの汗腺の切片をPAC1R(赤)及び平滑筋アクチン(SMA、緑)で二重染色した結果、多くのPAC1R陽性細胞が分泌細胞で確認されたが、SMAとPAC1Rの染色は重複しなかった(図2)。
また、免疫組織染色によって、ヒトとマウスの足底の汗腺でのPACAP及びPAC1Rの局在は同様のものであることがわかった。免疫組織染色によって、エクリン腺の分泌細胞でPAC1Rの強い染色が見られ、導管でも染色が見られ、マウスでも同様の結果が得られた(図1)。ヒト汗腺をPAC1R(赤)及びSMA(緑)を用いて二重染色した結果、多くのPAC1R陽性細胞が分泌細胞で確認された(図3)。
以上の結果は、PACAPの汗分泌における役割はヒトと齧歯動物とでは類似していることが示唆された。
RT−PCRにより、マウスの皮膚において、PACAP、VIP、PAC1R、VPAC1R、VPAC2RのmRNAの発現が認められた(図4)。
更にマウスの足底から得られた組織抽出物にPACAP及びその受容体が発現しているかどうかをRT−PCRを用いて調べた。PACAP、VIP、PAC1R、VPAC1R及びVPAC2RのmRNA転写産物は肉趾の皮膚で検出された(図5)。VIP及びPAC1RのmRNA発現量は多かった一方、PACAP,VPAC1R及びVPAC2RのmRNA発現量はVIP及びPAC1Rに比べ少なかった。
試験例2
<PACAPによる汗分泌促進>
次に生理食塩水(生食、vehicle)、PACAP38(ペプチド研究所、大阪)(以下、単に「PACAP」と略記する場合がある)を図6aに示すプロトコールに従って、ペントバルタール腹腔内麻酔下(10倍希釈、10μL/体重1g)のマウスの足底(C57BL/6J、雄、18〜20週齢)に、濃度を10−10〜10−6M(mol/L)と変化させて、体重1gあたり5μLの量を局所注射した。汗の発現量は和田・高垣法(Minor変法)を用い測定した。
具体的には、PACAP局所注射前に足底に10%ポビドンヨード液を塗布し、十分乾燥させた後に可溶性デンプンとヒマシ油との混合液を薄く塗り、発汗開始に伴い汗孔に一致してヨードデンプン反応が起こり、極微小な黒色の着色点が現れる。
これによりPACAP投与前、投与後60分、90分、120分とデジタルカメラで足底を撮影し、黒点の数を数え測定した。発汗の黒点数が多い程、汗分泌が促進されたことを示す。
生理食塩水及びPACAP(10−6M)を投与前、投与後120分の発汗の黒点を撮影した結果を図7に示した。図7(上)は生理食塩水(Saline)を投与した場合であり、図7(下)はPACAPを投与した場合である。図7中の矢印は、発汗の黒点の一部を指している。
生理食塩水投与と比較して、PACAP10−6M投与では、120分後に発汗が観察された。
また、PACAP投与後の汗分泌量の変化を、PACAP投与前、投与後60分、90分、120分の黒点の数を数えて結果を図8、図9aに示した。
生理食塩水投与群(saline又はvehicle)と比較してPACAP10−6M投与群では、120分後に発汗量が有意に増加した(図8、図9a)。一方、PACAP10−10M又はPACAP10−8Mを投与した場合、統計学的に有意に発汗の増加は認められなかった。PACAP効果による汗分泌は、用量依存性の傾向で、促進された。
ピロカルピン(非選択性のムスカリン受容体アゴニスト)をマウスの肉趾に注射すると、発汗(functional sweet gland)は15分後に確認された(図示せず)。一方、PACAPの場合は120分後に発汗が確認された。
そこで、PACAPの効果は麻酔によって影響を受けるか否かを確認するため、PACAP又はコントロールを、図6bに示すプロトコールに従って、麻酔してから60分後にマウスの肉趾に注射した。
結果を図9bに示す。1×10−6mol/L(M)のPACAPを注射したマウスでは、PACAPを注射してから60分後(麻酔してから120分後)には、汗の分泌は増加せず(図9b左)、PACAPを注射してから90分後(麻酔してから150分後)に汗の分泌量が大きく増えた(図9b右)。この結果は、PACAPによる汗分泌の効果はゆっくりであり、麻酔が切れたときから効果が出てきたものと示唆された。
また、PACAPの効果は局所的なものか、全体に効果を及ぼすものかを検証するために、PACAPを投与した側と投与していない側での汗の分泌量の違いを検証した。
検証結果を図9cに示す。汗の分泌量は、PACAP注射をした側(injected side)でのみ大きく増加し、反対側の足の皮膚(non-injected side)では汗の分泌量は増加しなかった(図9c)。この結果は、PACAPはマウスの肉趾に存在する受容体と局所的に反応することにより、汗の分泌が促進されたことが示唆される。更に意外なことに、PACAPノックアウトマウスではピロカルピン投与後通常の汗の分泌が確認された(図示せず)。
これらの結果から、PACAPはアセチルコリン受容体依存性経路を介して汗分泌に関与していることが示唆された。
試験例3
<PACAPによる汗分泌促進に関与する受容体の探索>
次に、どの受容体がPACAPによる効果に関与しているかを調べるために、PAC1Rのアンタゴニスト(PACAP6−38)とVPAC1R及びVPAC2Rのアンタゴニスト(VIP)を用いて、図10に示すプロトコールに従って検証を行った。
結果を図11に示す。(ii)1×10−6mol/LのPACAPのみを注射した場合、実験を開始してから120分及び150分後に汗の分泌量が大きく増加していた。一方、(iii)実験開始直後にPACAP6−38、10分後にPACAPを投与した場合、汗の分泌量は有意に増加しなかった。(iv)実験開始10分後にVIPを投与した場合も、汗の分泌量は有意に増加しなかった。
これらの結果から、PACAPの局所投与により汗分泌が促進され、その効果は汗腺に発現しているPAC1Rを介して発揮されていることが示唆された。
試験例4
<ヒトにおけるPACAP及びPAC1Rの発現>
ヒトの足底の皮膚における、PACAPとPAC1RのmRNA発現量の個体間での違いを立証するために、RT−PCTを行った。PACAPのmRNAの発現量は、脳と比較して、足底の皮膚(plantar dermis)ではかなり少なかった(図12)。一方、PAC1Rの発現量は、足底の皮膚と脳では大きな違いは見られなかった。2つのヒトのサンプルを比較しても、PACAPとPAC1Rそれぞれ発現量に違いはなかった。以上の結果は、ヒトの個体間で発現量に大きな違いはなかったことを示唆している。
<考察>
本試験例等により、in vivoで汗の分泌を促進するという、汗腺でのPACAPの役割を証明した。PACAP及びその受容体がマウスの皮膚で発現していることを確かめ、PACAPの投与によりPAC1Rを介した汗の分泌が誘導されることがわかった。PAC1R陽性細胞の多くはマウス及びヒト汗腺の分泌細胞で観察された。これらの結果は、発汗においてPACAPが重要な役割を担っていることを示し、発汗障害に関する病態生理学の理解が重要であることも示している。そして、本試験例等により初めて、エクリン腺でのPACAPによる汗分泌が促進されたことを示した。
汗分泌におけるPACAPの効果を検証し、PACAPを皮下注射された野生型マウスで、用量依存的に汗の分泌が促進された。既に知られているが、ムスカリン受容体を介したアセチルコリン刺激により発汗が促進される。ピロカルピンをマウスの肉趾に投与したとき、5分で汗の分泌(functional sweat gland)が検出された(図示せず)。一方で、PACAPを投与した場合は、120分後に観察された(図9d)。このデータは、PACAPはムスカリン受容体を間接的に刺激している、又は汗腺での他の発汗作用経路若しくはメカニズムに関与していることを示唆している。
これまでの研究でアクアポリン−5(AQP5)が唾液腺、粘膜下腺、汗腺における分泌に関与していることが報告されている。AQP5はイソプロテレノール投与後に、顎下腺及び耳下腺の腺房細胞の頂端膜で速やかにかつ瞬間的に、cAMPシグナル経路を介したPKAによりリン酸化される。一方で、ピロカルピン投与ではリン酸化されない。したがって、AQP5はPACAPによる汗分泌に関与している可能性が考えられる。
健康なヒトにin vivoでPACAPを静脈注射すると、VPAC1Rを介して15分後に(30分後がピーク)、血管拡張、紅潮及び浮腫が誘導されることが報告されている。また、他には、ラットにPACAPを静脈注射したとき、3つの主な唾液腺において、唾液分泌の促進が見られたことが報告されている。本発明の結果を考慮すると、PACAPは様々な外分泌や皮膚での血管拡張に重要な役割を有していることが示唆される。そして、PACAPが相反する機能を示すのは、PACAPの作用は受容体のサブタイプによって大きく影響を受け、他の栄養に関する因子やシグナル伝達分子が存在することを強く示唆している。
エクリン腺に関するこれまでの研究では、VIPはcAMP濃度が上昇することにより、汗分泌を刺激し、アセチルコリンを介した、及びアゴニストを介した汗分泌の両方の相乗剤として役割を担うことが示唆されている。一方で、PACAP投与で、ヒト汗腺におけるACの細胞内局在が変化し、アデニル酸シクラーゼ、cAMP及びカテコールアミン分泌を刺激するVIPより非常に強い変化が見られた。本発明者らにより、VIP投与により汗分泌が促進されなかったことが立証された(図11)。PACAPはcAMPを介した、エクリン腺においてVIPよりも重要な役割を担っている可能性がある。
汗腺におけるPACAP受容体の局在、及び汗分泌における役割はこれまでに立証されていなかった。本発明により、PAC1Rの陽性細胞の多くはマウス及びヒトの汗腺の分泌細胞に存在していることがわかった(図1)。汗分泌には、分泌細胞を囲む筋上皮細胞の収縮が必要であるが、PAC1Rの陽性細胞は筋上皮細胞において重要ではない。このデータは、PACAPは分泌細胞の周りの筋上皮細胞による汗分泌の促進には関与しておらず、分泌細胞の分泌活性自体を促進していることを示唆している。
まとめると、PACAPの局所投与は汗分泌を促進し、その効果は汗腺の分泌細胞に発現しているPAC1Rを介していることが考えられる。PACAPは健康人及び臨床的障害を有する患者についても汗分泌を促進するか検討する必要がある。PACAP及びその受容体は新規の治療方法を提供し、臨床的障害がある場合の発汗の新たな機構の解明を提供できる可能性がある。
<実施例の総括>
本発明により(特に試験例2から)、PACAPが汗分泌を促進していることが分かった。
本発明により(特に試験例1から)、PACAPは、何らかのPACAP受容体を活性化することにより、汗分泌促進を誘導することが明らかになり、試験例3からPAC1Rを介して汗分泌促進を誘導することが示唆された。また、汗腺にはPACAPのレセプターが存在することが確認された。更にPACAPの製薬学的に許容される塩、PACAP誘導体又はその製薬学的に許容される塩についてもPACAP受容体を活性化することにより汗分泌促進が誘導される可能性が示唆された。
本発明の汗分泌促進剤は、ドライスキンの症状改善のための医薬として利用できるほか、ドライスキンケア用化粧品や機能性食品等として広く利用可能である。

Claims (2)

  1. PACAP又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする汗分泌促進剤。
  2. 請求項1に記載の汗分泌促進剤を含有することを特徴とするドライスキンの予防薬又は治療薬。

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