JP2016169126A - 結晶の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶液法による炭化珪素の結晶の製造において、種結晶を溶液に接触させる際の溶液内の温度分布の急激な変動に起因する雑晶の発生を抑制し、結晶の品質を向上させることができる炭化珪素結晶製造方法の提供。【解決手段】種結晶3と、坩堝5と、坩堝5の周囲に配された加熱装置10と、加熱装置10によって加熱された溶液6とを準備する準備工程と、種結晶3を溶液6に接触させる接触工程と、種結晶3を引き上げて、種結晶3の表面に炭化珪素の結晶を成長させる成長工程とを備え、接触工程において、溶液6への種結晶3の接触の前後で溶液6内の温度分布を維持するように、種結晶3を溶液6に接触させた後、接触させた種結晶3の表面に溶液6から炭化珪素の結晶2を成長させる炭化珪素結晶の製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は、炭化珪素の結晶の製造方法に関する。
従来から、炭素(C)および珪素(Si)を含む溶液を使用して、種結晶に炭化珪素(SiC)の結晶を成長させることが知られている(特許文献1を参照)。
このような発明において、単純に種結晶を溶液に接触させる場合、例えば溶液に溶液よりも温度の低い種結晶が接触することで、溶液内の温度分布が急激に変動して溶液内に雑晶が発生しやすくなる。その結果、成長する結晶の品質が低下しやすくなる。
本発明は、溶液法による炭化珪素の結晶の製造方法において、結晶の品質を向上させることを目的とする。
本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法は、炭化珪素の結晶の製造方法であって、種
結晶と、坩堝と、前記坩堝を加熱する加熱装置と、前記加熱装置によって前記坩堝内で結晶原料を溶融して生成する溶液とを準備する準備工程と、前記種結晶の下面を前記溶液に接触させる接触工程と、前記種結晶を引き上げて、前記種結晶の下面に炭化珪素の結晶を成長させる成長工程とを備え、前記接触工程において、前記種結晶の接触の前後で前記溶液内の温度分布を維持する。
結晶と、坩堝と、前記坩堝を加熱する加熱装置と、前記加熱装置によって前記坩堝内で結晶原料を溶融して生成する溶液とを準備する準備工程と、前記種結晶の下面を前記溶液に接触させる接触工程と、前記種結晶を引き上げて、前記種結晶の下面に炭化珪素の結晶を成長させる成長工程とを備え、前記接触工程において、前記種結晶の接触の前後で前記溶液内の温度分布を維持する。
本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法によれば、結晶の品質を向上させることができる。
<結晶製造装置>
以下に、本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法に使用する結晶製造装置の一例について図1を参照しつつ、本実施形態を説明する。図1は、結晶製造装置の一例の概略を示している。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
以下に、本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法に使用する結晶製造装置の一例について図1を参照しつつ、本実施形態を説明する。図1は、結晶製造装置の一例の概略を示している。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
結晶製造装置1は、半導体部品等に使用される炭化珪素の結晶2を製造する装置である。結晶製造装置1は、種結晶3の下面に結晶2を成長させることによって結晶2を製造する。結晶製造装置1は、図1に示すように、主に保持部材4および坩堝5を含んでおり、保持部材4には種結晶3が固定され、坩堝5内には溶液6が収容される。結晶製造装置1は、種結晶3の下面を溶液6に接触させて、種結晶3の下面に結晶2を成長させる。
結晶2は、半導体部品製造プロセスを経て半導体部品の一部となる。結晶2は、種結晶3の下面に成長した炭化珪素の結晶の塊である。結晶2は、例えば円形状または多角形状の平面形状を有する、板状または柱状に形成される。結晶2は、炭化珪素の単結晶からなる。結晶2の直径または幅は、例えば25mm以上200mm以下に設定される。結晶2の高さは、例えば30mm以上300mm以下に設定される。
種結晶3は、結晶2の種となる。種結晶3は、例えば円形状または多角形状の平面形状を有する平板状に形成されている。種結晶3は、結晶2と同じ材料からなる結晶である。すなわち、本実施形態では、炭化珪素の結晶2を製造するため、炭化珪素の結晶からなる種結晶3を用いる。種結晶3は、単結晶または多結晶からなる。本実施形態では、種結晶3は単結晶からなる。
種結晶3は、保持部材4の下面に固定されている。種結晶3は、例えば炭素を含んだ接着材(図示せず)によって、保持部材4に固定されている。また、種結晶3は、保持部材4によって、上下方向に移動可能となっている。
保持部材4は、種結晶3を保持して、溶液6に対して種結晶3の搬入出を行なう。搬入出とは、具体的には、保持部材4が、種結晶3を溶液6に接触させたり、溶液6から結晶2を遠ざけたりする機能を有することをいう。保持部材4は、図1に示すように、移動装置7の移動機構(図示せず)に固定されている。移動装置7は、移動装置7に固定されている保持部材4を、例えばモータを利用して上下方向に移動させる移動機構を有している。その結果、移動装置7によって保持部材4は上下方向に移動し、種結晶3は保持部材4の移動に伴って上下方向に移動する。
保持部材4は、例えば柱状に形成されている。保持部材4は、例えば炭素の多結晶体または炭素を焼成した焼成体からなる。保持部材4は、保持部材4の平面形状の中心部を貫通して上下方向に伸びた軸の周囲に回転可能な状態で、移動装置7に固定されていてもよい。すなわち、保持部材4は、自転可能であってもよい。
溶液6は、坩堝5の内部に溜められて(収容されて)おり、結晶2を成長させるために結晶2の原料を種結晶3に供給する機能を有する。溶液6は、結晶2と同じ材料を含む。すなわち、結晶2は炭化珪素の結晶であるから、溶液6は炭素と珪素とを含む。本実施形態において、溶液6は、珪素溶媒に炭素を溶質として溶解させたものである。なお、溶液6は、炭素の溶解度を向上させる等の理由から、例えばネオジム(Nd)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、スカンジウム(Sc)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)またはイットリウム(Y)等の金属材料を添加材として1種類または2種類以上含んでいてもよい。
坩堝5は、溶液6を収容するものである。また、坩堝5は、結晶2の原料を内部で融解させる容器としての機能を担っている。坩堝5は、炭素を含有した材料で形成されている。具体的には、坩堝5は、例えば黒鉛で形成されている。本実施形態では、坩堝5の中で珪素を融解させて、融解した珪素に坩堝5の一部(炭素)を溶解させることによって、溶液6としている。坩堝5は、溶液6を貯留するために、例えば上面に開口を有する凹状に形成されている。
本実施形態では、炭化珪素の結晶2を成長させる方法として溶液法を用いている。溶液法では、溶液6を、種結晶3の下面において準安定状態(熱力学的に結晶の析出と溶出とが平衡している安定状態に極めて近い状態)に保ちつつ、種結晶3の温度を下げること等
によって結晶2の析出が溶出よりも僅かに進行する条件に制御し、種結晶3の下面に結晶2を成長させている。すなわち、溶液6では、珪素(溶媒)に炭素(溶質)を溶解させており、炭素の溶解度は、溶媒の温度が高くなるほど大きくなる。ここで、加熱して高温になった溶液6が種結晶3への接触で冷えると、溶解した炭素が過飽和状態となって、溶液6が種結晶3の近傍において局所的に準安定状態となる。そして、その溶液6が安定状態(熱力学的に平衡状態)に移行しようとして、種結晶3の下面に炭化珪素の結晶2として析出する。その結果、種結晶3の下面に結晶2が成長していく。
によって結晶2の析出が溶出よりも僅かに進行する条件に制御し、種結晶3の下面に結晶2を成長させている。すなわち、溶液6では、珪素(溶媒)に炭素(溶質)を溶解させており、炭素の溶解度は、溶媒の温度が高くなるほど大きくなる。ここで、加熱して高温になった溶液6が種結晶3への接触で冷えると、溶解した炭素が過飽和状態となって、溶液6が種結晶3の近傍において局所的に準安定状態となる。そして、その溶液6が安定状態(熱力学的に平衡状態)に移行しようとして、種結晶3の下面に炭化珪素の結晶2として析出する。その結果、種結晶3の下面に結晶2が成長していく。
坩堝5は、坩堝容器8の内部に配されている。坩堝容器8は、坩堝5を保持する機能を担っている。この坩堝容器8と坩堝5との間には、保温材9が配されている。この保温材9は、坩堝5の周囲を囲んでいる。保温材9は、坩堝5からの放熱を抑制し、坩堝5内の温度分布を均一に近付ける。坩堝5は、坩堝5の底面の中心部を貫通して上下方向に伸びた軸の周囲に回転可能な状態で坩堝容器8の内部に配されていてもよい。すなわち、坩堝5は、自転可能であってもよい。
坩堝5には、加熱装置10によって、熱が加えられる。本実施形態の加熱装置10は、コイル11および交流電源12を含んでおり、例えば電磁波を利用した誘導加熱方式によって坩堝5の加熱を行なう。なお、加熱装置10は、例えば、カーボン等の発熱抵抗体で生じた熱を伝熱する方式等の他の方式を採用することができる。この伝熱方式の加熱装置を採用する場合は、(坩堝5と保温材9との間に)発熱抵抗体が配されることになる。
コイル11は、導体によって形成され、坩堝5の周囲を囲んでいる。コイル11を有する加熱装置10は、コイル11による円筒状の加熱領域を有している。
交流電源12は、コイル11に交流電流を流すためのものでる。コイル11に電流が流れて電場が発生することによって、電場内に位置した坩堝容器8に誘導電流が発生する。この誘導電流のジュール熱によって坩堝容器8が加熱される。そして、坩堝容器8の熱が保温材9を介して坩堝5へ伝達されることで、坩堝5が加熱される。交流電流の周波数を坩堝容器8に誘導電流が流れやすいように調整することで、坩堝5内の設定温度までの加熱時間を短縮したり、電力効率を向上させたりすることができる。
本実施形態では、交流電源12および移動装置7が制御装置13に接続されて制御されている。つまり、結晶製造装置1は、制御装置13によって、溶液6の加熱および温度制御と、種結晶3の搬入出とが連動して制御されている。制御装置13は、中央演算処理装置およびメモリ等の記憶装置を含んでおり、例えば公知のコンピュータからなる。
<結晶の製造方法>
以下、本発明の実施形態に係る結晶の製造方法について説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
以下、本発明の実施形態に係る結晶の製造方法について説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
結晶の製造方法は、主に、準備工程、接触工程、成長工程、および引き離し工程を有する。
(準備工程)
種結晶3を準備する。種結晶3は、例えば昇華法または溶液成長法等によって製造された炭化珪素の結晶の塊に切断等の加工を行なって平板状に形成したものを用いる。
種結晶3を準備する。種結晶3は、例えば昇華法または溶液成長法等によって製造された炭化珪素の結晶の塊に切断等の加工を行なって平板状に形成したものを用いる。
保持部材4を準備する。次に、保持部材4の下面に種結晶3を固定する。具体的には、保持部材4の下面に接着材を塗布する。その後、接着材を挟んで保持部材4の下面上に種
結晶3を配して、種結晶3を保持部材4に固定する。
結晶3を配して、種結晶3を保持部材4に固定する。
坩堝5を準備する。そして、坩堝5内に珪素の原料となる珪素粒子を入れて、坩堝5を珪素の融点(1420℃)以上に加熱することによって、溶液6を準備する。具体的には、液化した珪素(溶媒)内に坩堝5を形成している炭素(溶質)が溶解して溶液6を準備することができる。
準備工程において珪素の原料を溶解した後、溶液6の温度を、溶液6内の温度分布を維持しつつ、接触工程時の温度まで上げてもよい。すなわち、溶液6内に温度勾配がある場合にはその温度勾配を維持しつつ、または溶液6内の温度が均一の場合には均一状態を維持しつつ、溶液6の温度を上げてもよい。その結果、溶液6中での雑晶の発生を低減することができる。この場合、種結晶3の下面と溶液6の液面との距離は、例えば2mm以上20mm以下に設定される。
また、溶液6の昇温は、溶液6内の温度が均一になるように行なってもよい。溶液6内の温度を均一にすることで、効果的に、溶液6内の雑晶の発生を低減することができる。なお、溶液6内の温度が均一とは、本実施形態においては、例えば溶液6内の最大温度と最小温度との差が10℃以内の状態をいう。
(接触工程)
種結晶3の下面を溶液6に接触させる。種結晶3は、保持部材4を下方に移動させることで溶液6に接触させる。なお、本実施形態では、種結晶3を下方向へ移動させることで種結晶3を溶液6に接触させているが、坩堝5を上方向へ移動させることで種結晶3を溶液6に接触させてもよい。
種結晶3の下面を溶液6に接触させる。種結晶3は、保持部材4を下方に移動させることで溶液6に接触させる。なお、本実施形態では、種結晶3を下方向へ移動させることで種結晶3を溶液6に接触させているが、坩堝5を上方向へ移動させることで種結晶3を溶液6に接触させてもよい。
種結晶3は、少なくとも下面の一部が溶液6の液面に接触していればよい。それゆえ、種結晶3の下面全体が溶液6に接触するようにしてもよいし、種結晶3の側面または上面まで浸かるように溶液6に接触させてもよい。
ここで、種結晶3の接触は、種結晶3の接触の前後で溶液6内の温度分布を維持するように行なわれる。その結果、種結晶3の接触に起因した溶液6内の温度分布の急激な変動による雑晶の発生を低減することができる。なお、「接触の前後」とは、「接触の瞬間」を含むものではない。すなわち、本発明は。種結晶3の接触時における溶液6内の僅かな温度変化は許容するものである。
具体的には、種結晶3の接触は、溶液6の液面の直上で種結晶3を一定時間保持した後に行なうとよい。これによって、種結晶3の接触の前後で溶液6内の温度分布を維持することができる。すなわち、種結晶3を溶液6の液面の直上で一定時間保持することによって、溶液6の熱輻射の熱量が、種結晶3が溶液6に接触している状態での溶液6の熱輻射の熱量に近づく。その結果、溶液6内の温度分布は、擬似的に種結晶3が溶液6に接触した状態になり、種結晶3の接触の前後で溶液6内の温度分布を維持しやすくなる。
また、この場合、溶液6の加熱位置等を変更することなく、溶液6内の温度分布を維持することができる。その結果、種結晶3の接触時における溶液6内の温度変化を低減することができる。なお、この場合、種結晶3の下面と溶液6の液面との距離は、例えば2mm以上20mm以下に設定される。また、種結晶3の温度または溶液6の温度等、種々の条件によって種結晶3の下面と溶液6の液面との距離は適宜設定される。また、種結晶3の接触前に種結晶3を溶液6の液面の直上で保持する時間は、例えば5分以上60分以下に設定される。
また、種結晶3を溶液6の液面の直上で保持しているときに、種結晶3を回転していてもよい。その結果、溶液6が蒸発することによって種結晶3の下面に付着する液滴を飛ばしやすくなり、液滴による雑晶の発生を低減することができる。
一方、種結晶3の接触時に溶液6の加熱位置を変えることによって、種結晶3の接触の前後で溶液6内の温度分布を維持してもよい。その結果、種結晶3を液面上で保持する時間を短縮することができ、生産効率を向上させることができる。なお、具体的には、加熱装置10を上方に移動させることによって、溶液6の加熱位置を変える。種結晶3は、溶液6よりも冷えていることから、種結晶3を溶液6に接触させた場合、溶液6中の最も熱いポイント(以下、ホットポイントという。)は下方に移動する。そのため、加熱装置10を上方に移動させることで、種結晶3を接触させても溶液6中のホットポイントの変動を低減することができる。
接触工程において、種結晶3の接触は、溶液6の温度を後の成長工程時の温度まで上昇させた後に行なってもよい。その結果、種結晶3の接触の後に溶液6の温度を結晶2の成長温度まで上昇させる工程を省略することができる。したがって、結晶2の生産効率を向上させることができる。
また、種結晶3の溶液6の液面の直上での保持は、準備工程において結晶の原料の溶融後から行なってもよい。また、溶液6の温度を成長工程時の温度まで上げてよい。その結果、準備工程から成長工程まで一貫して溶液6内の温度分布を維持しやすくなり、溶液6中の雑晶の発生を低減することができる。
種結晶3の接触は、種結晶3の接触の前後で溶液6内の温度が均一になるように行なってもよい。溶液6内の温度を均一にすることで、効果的に、溶液6内の雑晶の発生を低減することができる。なお、溶液6内の温度が均一とは、本実施形態においては、例えば溶液6内の最大温度と最小温度との差が10℃以内の状態をいう。
(成長工程)
接触工程で溶液6に接触させた種結晶3の表面に、溶液6から炭化珪素の結晶を成長させる。すなわち、種結晶3を溶液6に接触させることによって、種結晶3の表面と種結晶3の表面近傍の溶液6との間に温度差ができる。そして、その温度差によって、炭素が過飽和状態になり、溶液6中の炭素および珪素を炭化珪素の結晶のインゴット1として種結晶3の下面に析出させることができる。
接触工程で溶液6に接触させた種結晶3の表面に、溶液6から炭化珪素の結晶を成長させる。すなわち、種結晶3を溶液6に接触させることによって、種結晶3の表面と種結晶3の表面近傍の溶液6との間に温度差ができる。そして、その温度差によって、炭素が過飽和状態になり、溶液6中の炭素および珪素を炭化珪素の結晶のインゴット1として種結晶3の下面に析出させることができる。
次に、種結晶3を溶液6から引き上げて、インゴット1を柱状に成長させる。なお、インゴット1の平面方向および下方への成長速度を調整しながら種結晶3を上方向に少しずつ引き上げることによって、一定の径を保った状態でインゴット1を成長させることができる。具体的には、種結晶3の引き上げの速度は、例えば50μm/h以上150μm/h以下に設定することができる。
溶液6の温度は、例えば1400℃以上2000℃以下となるように設定されている。溶液6の温度が変動する場合には、溶液6の温度として、例えば一定時間において複数回測定した温度を平均した温度を用いることができる。溶液6の温度を測定する方法としては、例えば熱電対で直接的に測定する方法、または放射温度計を用いて間接的に測定する方法等を用いることができる。
(引き離し工程)
炭化珪素の結晶を成長させた後、成長した炭化珪素の結晶のインゴット1を溶液6から引き離し、結晶成長を終了する。次いで、成長した炭化珪素の結晶のインゴット1を種結
晶3から切り離す。これにより、インゴット1を製造することができる。
炭化珪素の結晶を成長させた後、成長した炭化珪素の結晶のインゴット1を溶液6から引き離し、結晶成長を終了する。次いで、成長した炭化珪素の結晶のインゴット1を種結
晶3から切り離す。これにより、インゴット1を製造することができる。
1 結晶製造装置
2 結晶
3 種結晶
4 保持部材
5 坩堝
6 溶液
7 移動装置
8 坩堝容器
9 保温材
10 加熱装置
11 コイル
12 交流電源
13 制御装置
2 結晶
3 種結晶
4 保持部材
5 坩堝
6 溶液
7 移動装置
8 坩堝容器
9 保温材
10 加熱装置
11 コイル
12 交流電源
13 制御装置
Claims (5)
- 炭化珪素の結晶の製造方法であって、
種結晶と、坩堝と、前記坩堝の周囲に配された加熱装置と、前記加熱装置によって加熱された溶液とを準備する準備工程と、
前記種結晶を前記溶液に接触させる接触工程と、
前記種結晶を引き上げて、前記種結晶の表面に炭化珪素の結晶を成長させる成長工程とを備え、
前記接触工程において、前記溶液への前記種結晶の接触の前後で前記溶液内の温度分布を維持するように、前記種結晶を前記溶液に接触させる結晶の製造方法。 - 前記接触工程において、前記種結晶の接触は、前記溶液の温度を前記成長工程時の温度まで上昇させた後に行なう、請求項1に記載の結晶の製造方法。
- 前記接触工程において、前記種結晶を前記溶液の液面の直上で一定時間保持した後に、前記種結晶を前記溶液に接触させることによって、前記種結晶の接触の前後で前記溶液内の温度分布を維持する、請求項1に記載の結晶の製造方法。
- 前記接触工程において、前記種結晶の接触時に前記溶液の加熱位置を変えることによって、前記種結晶の接触の前後で前記溶液内の温度分布を維持する、請求項1に記載の結晶の製造方法。
- 前記準備工程において、結晶の原料を溶融して前記溶液を準備するとともに、前記溶液
の温度を、前記溶液内の温度分布を維持しつつ、前記接触工程時の温度まで上げる、請求項1〜4のいずれかに記載の結晶の製造方法。
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