JP2016121028A - 結晶の製造方法 - Google Patents

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Yutaka Hisayoshi
豊 久芳
堂本 千秋
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Abstract

【課題】 結晶の品質を向上させること。【解決手段】 本発明の結晶の製造方法は、炭化珪素の結晶2の製造方法であって、種結晶3と、坩堝5と、坩堝5内に珪素および炭素を含む溶液6とを準備する準備工程と、種結晶3を溶液6に接触させる接触工程と、種結晶3を引き上げて、種結晶3の表面に結晶2を成長させる第1成長工程と、第1成長工程の後、坩堝5内において溶液6の液面の位置が接触工程時の溶液6の液面の位置以上になるように、溶液6を補充する補充工程と、補充工程の後、結晶2をさらに成長させる第2成長工程とを備える。その結果、製造した結晶2の品質を向上させることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、炭化珪素の結晶の製造方法に関する。
従来から、炭素および珪素を含む溶液を使用した溶液法によって、炭化珪素の種結晶の下面に炭化珪素の結晶を成長させることが知られている。(例えば特許文献1を参照)
特開2010―184849号公報
溶液法によって炭化珪素の結晶を成長させる際、溶液から結晶が形成される。そして、結晶を長尺化させるために、結晶の成長には長い時間が必要になる。そのため、結晶を成長させると、溶液の量が徐々に減少する。その結果、溶液内の条件が変化して、結晶の品質が低下する虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みて案出されたものであり、炭化珪素の結晶の品質を向上させることを目的とする。
本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法は、炭化珪素の結晶の製造方法であって、種結晶と、坩堝と、前記坩堝内に珪素および炭素を含む溶液とを準備する準備工程と、前記種結晶を前記溶液に接触させる接触工程と、前記種結晶を引き上げて、前記種結晶の表面に結晶を成長させる第1成長工程と、前記第1成長工程の後、前記坩堝内において前記溶液の液面の位置が前記接触工程時の前記溶液の液面の位置以上になるように、前記溶液を補充する補充工程と、前記補充工程の後、前記結晶をさらに成長させる第2成長工程とを備える。
本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法によれば、成長した結晶の品質を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法に使用する結晶製造装置の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法の一工程を示す断面図である。
<結晶製造装置>
以下に、本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法に使用する結晶製造装置の一例について、図1を参照しつつ説明する。図1は、本例の結晶製造装置の概略を示している。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
結晶製造装置1は、半導体部品等に使用される炭化珪素の結晶2を製造する装置である
。結晶製造装置1は、種結晶3の下面に結晶2を成長させることによって結晶2を製造する。結晶製造装置1は、図1に示すように、主に保持部材4および坩堝5を含んでおり、保持部材4には種結晶3が固定され、坩堝5内には溶液6が貯留される。結晶製造装置1は、種結晶3の下面を溶液6に接触させて、種結晶3の下面に結晶2を成長させる。
結晶2は、製造された後に加工されてウェハになり、半導体部品の製造プロセスを経て半導体部品の一部となる。結晶2は、種結晶3の下面に成長した炭化珪素の結晶のインゴットである。結晶2は、例えば円状または多角形状の平面形状を有する柱状に形成される。結晶2は、炭化珪素の単結晶からなる。結晶2の直径または幅は、例えば25mm以上200mm以下に設定される。結晶2の高さは、例えば30mm以上300mm以下に設定される。
種結晶3は、結晶製造装置1で成長させる結晶2の種となる。種結晶3は、例えば円状または多角形状の平面形状を有する平板状に形成されている。種結晶3は、結晶2と同じ材料からなる結晶である。すなわち、本実施形態では、炭化珪素の結晶2を製造するため、炭化珪素の結晶からなる種結晶3を用いる。種結晶3は、単結晶または多結晶からなる。本実施形態では、種結晶3は単結晶からなる。
種結晶3は、保持部材4の下面に固定されている。種結晶3は、例えば炭素を含んだ接着材(図示せず)によって、保持部材4に固定されている。また、種結晶3は、保持部材4によって、上下方向に移動可能となっている。
保持部材4は、種結晶3を保持して、溶液6に対して種結晶3の搬入出を行なう。具体的に、保持部材4は、種結晶3を溶液6に接触させたり、溶液6から結晶2を遠ざけたりする機能を有する。保持部材4は、図1に示すように、移動装置7の移動機構(図示せず)に固定されている。移動装置7は、移動装置7に固定されている保持部材4を、例えばモータを利用して上下方向に移動させる移動機構を有している。その結果、移動装置7によって保持部材4は上下方向に移動し、種結晶3は保持部材4の移動に伴って上下方向に移動する。
保持部材4は、例えば柱状に形成されている。保持部材4は、例えば炭素の多結晶体または炭素を焼成した焼成体等からなる。保持部材4は、上下方向に伸びた軸の周囲に回転可能な状態で移動装置7に固定されていてもよい。
溶液6は、坩堝5の内部に溜められて(収容されて)おり、結晶2の原料を種結晶3に供給して結晶2を成長させるものである。溶液6は、結晶2と同じ材料を含む。すなわち、結晶2は炭化珪素の結晶であるから、溶液6は炭素と珪素とを含む。本実施形態において、溶液6は、珪素溶媒に炭素を溶質として溶解させたものである。なお、溶液6は、炭素の溶解度を向上させる等の理由から、例えばネオジム、アルミニウム、タンタル、スカンジウム、クロム、ジルコニウム、ニッケルまたはイットリウム等の金属材料を添加材として1種類または2種類以上含んでいてもよい。
坩堝5は、溶液6を収容するものである。また、坩堝5は、結晶2の原料を内部で融解させる器としての機能を担っている。坩堝5は、炭素を含有して形成されている。具体的には、坩堝5は、例えば黒鉛で形成されている。本実施形態では、坩堝5の中で珪素を融解させて、融解した珪素に坩堝5の一部(炭素)が溶解することによって、溶液6としている。坩堝5は、溶液6を貯留するために、例えば上面側に開口を有する凹部を有している。
本実施形態では、炭化珪素の結晶2を成長させる方法として溶液法を用いている。溶液
法では、溶液6を、種結晶3の下面において準安定状態(熱力学的に結晶の析出と溶出とが平衡している安定状態に極めて近い状態)に保ちつつ、種結晶3の温度を下げること等によって結晶2の析出が溶出よりも僅かに進行する条件に制御し、種結晶3の下面に結晶2を成長させている。すなわち、溶液6では、珪素(溶媒)に炭素(溶質)を溶解させており、炭素の溶解度は、溶媒の温度が高くなるほど大きくなる。ここで、加熱して高温になった溶液6が種結晶3への接触で冷えると、溶解した炭素が過飽和状態となって、溶液6の種結晶3近傍が局所的に準安定状態となる。そして、溶液6が安定状態(熱力学的に平衡状態)に移行しようとして、種結晶3の下面に炭化珪素の結晶2として析出する。その結果、種結晶3の下面に結晶2が成長していく。
坩堝5は、坩堝容器8の内部に配されている。坩堝容器8は、坩堝5を保持する機能を担っている。この坩堝容器8と坩堝5との間には、保温材9が配されている。この保温材9は、坩堝5の周囲を囲んでいる。保温材9は、坩堝5からの放熱を抑制し、坩堝5内の温度分布を均一に近づける。坩堝5は、回転可能な状態で坩堝容器8の内部に配されていてもよい。
坩堝5には、加熱装置10によって、例えば側部から熱が加えられる。本実施形態の加熱装置10は、コイル11および交流電源12を含んでおり、例えば電磁波を利用した電磁加熱方式によって坩堝5の加熱を行なう。なお、加熱装置10は、例えば、カーボン等の発熱抵抗体で生じた熱を伝熱する方式等の他の方式を採用することができる。この伝熱方式の加熱装置を採用する場合は、(坩堝5と保温材9との間に)発熱抵抗体が配されることになる。
コイル11は、導体によって形成され、坩堝5の周囲を囲んでいる。コイル11は、坩堝5を円筒状に囲むように、坩堝5の周囲に配されている。すなわち、コイル11を有する加熱装置10は、コイル11による円筒状の加熱領域を有している。交流電源12は、コイル11に交流電流を流すためのものであり、交流電流の周波数が高いものを用いることによって、坩堝5内の設定温度までの加熱時間を短縮することができる。
本実施形態では、交流電源12および移動装置7が制御装置13に接続されて制御されている。つまり、結晶製造装置1は、制御装置13によって、溶液6の加熱および温度制御と、種結晶3の搬入出とが連動して制御されている。制御装置13は、中央演算処理装置およびメモリ等の記憶装置を含んでおり、例えば公知のコンピュータからなる。
<結晶の製造方法>
以下、本発明の実施形態に係る結晶の製造方法について、図2を参照しつつ説明する。結晶の製造方法は、主に、準備工程、接触工程、第1成長工程、補充工程、第2成長工程を有する。図2は、本実施形態に係る結晶の製造方法の一工程の概略を示しており、図2(a)は接触工程時の溶液液面位置を示しており、図2(b)は、補充工程後の溶液の液面位置を示している。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
(準備工程)
種結晶3を準備する。種結晶3としては、例えば昇華法または溶液法等によって製造された炭化珪素の結晶2のインゴットを平板状に形成したものを用いる。なお、平板状への加工は、例えば機械加工等によって炭化珪素のインゴットを切断することによって行なう。
保持部材4を準備し、保持部材4の下面に種結晶3を固定する。具体的には、保持部材4を準備した後、保持部材4の下面に炭素を含有する接着材を塗布する。次いで、接着材
を挟んで保持部材4の下面上に種結晶3を配して、保持部材4の下面に種結晶3を固定する。本実施形態では、種結晶3を保持部材4に固定した後、保持部材4の上端を移動装置7に固定する。移動装置7への固定は、上述した通り、保持部材4の中心部分を含んで上下方向に伸びた軸の周囲を回転可能となるように行なわれる。すなわち、保持部材4が自転可能である。
坩堝5と、坩堝5内に貯留された、珪素溶媒に炭素を溶解した溶液6とを準備する。具体的には、まず、坩堝5を準備する。次いで、坩堝5内に、珪素の原料となる珪素粒子を入れて、坩堝5を珪素の融点(1420℃)以上に加熱する。このとき、融解して液化した珪素(溶媒)内に坩堝5を形成している炭素(溶質)が溶解する。その結果、坩堝5内に珪素溶媒に炭素を溶解した溶液6を準備することができる。
なお、溶液6に含まれる炭素は、予め原料として炭素粒子を加えることによって、珪素粒子を融解させると同時に炭素を溶解させてもよい。
加熱装置10を準備して、坩堝5を加熱装置10内に収容する。本実施形態では、坩堝5は、加熱装置10のコイル11に囲われた坩堝容器8内に保温材9を介して配されることで、加熱装置10内に収容される。本実施形態では、坩堝5の坩堝容器8への収容は、上述した通り、坩堝5の中心部分を含んで上下方向に伸びた軸の周囲を回転可能となるように行なわれる。すなわち、坩堝5が自転可能である。なお、坩堝5は、単独で回転してもよいし、坩堝容器8とともに回転してもよい。
なお、上記した溶液6の準備は、坩堝5を加熱装置10に収容して、加熱装置10によって坩堝5を加熱することで行なってもよい。また、予め坩堝5を結晶製造装置1の外で加熱して溶液6を形成した後に、坩堝5を加熱装置10内に配してもよい。また、溶液6を坩堝5以外の他の容器等で形成した後、加熱装置10内に設置された坩堝5に溶液6を注ぎ込んでもよい。
(接触工程)
種結晶3の表面を溶液6に接触させる。具体的には、種結晶3の下面を溶液6の液面中央部に接触させる。種結晶3は、保持部材4を下方に移動させることで溶液6に接触させる。なお、本実施形態では、種結晶3を下方向へ移動させることで種結晶3を溶液6に接触させているが、坩堝5を上方向へ移動させることで種結晶3を溶液6に接触させてもよい。
種結晶3は、種結晶3の下面の少なくとも一部が溶液6の液面に接触していればよい。それゆえ、種結晶3の下面全体が溶液6に接触するようにしてもよいし、種結晶3の側面または上面が浸かるように溶液6に接触させてもよい。種結晶3の側面または上面が浸かるように溶液6に入れた場合には、種結晶3の下面全体を確実に溶液6に接触させることができ、生産性を向上させることができる。
種結晶3の接触は、溶液6の温度を第1成長工程開始の温度まで上昇させて行なうとよい。溶液6の温度を上昇させてから種結晶3を接触させることによって、第1成長工程開始の前に種結晶3の溶解を抑制することができる。第1成長工程の開始時の溶液6の温度は、例えば1900℃以上2100℃以下となるように設定される。
(第1成長工程)
溶液6に接触した種結晶3の下面に、溶液6から結晶2を成長させる。結晶2の成長は、種結晶3の下面を溶液6に接触させたときから始まる。すなわち、種結晶3の下面を溶液6に接触させることによって、種結晶3の下面と種結晶3の下面付近の溶液6との間に
温度差ができる。そして、その温度差によって、溶液6中に溶解している炭素が過飽和状態になり、溶液6中の炭素および珪素が結晶2として種結晶3の下面に析出し始める。したがって、第1成長工程は接触工程の直後から開始される。なお、結晶2は、少なくとも種結晶3の下面から成長させればよく、種結晶3の下面および下面近傍の側面から成長させてもよい。
種結晶3を引き上げることによって、結晶2を柱状に成長させることができる。このとき、結晶2の平面方向および下方への成長速度を調整しながら種結晶3を上方向に少しずつ引き上げることによって、一定の幅または径を保った状態で結晶2を成長させることができる。種結晶3の引き上げの速度は、例えば50μm/h以上2000μm/h以下に設定することができる。第1成長工程において、結晶2の成長は、例えば10時間以上150時間以下行なう。なお、種結晶3の引き上げは、相対的に行なわれていればよい。すなわち、坩堝5を引き下げることによって種結晶3を相対的に引き上げてもよいし、溶液6の液面が低下することによって種結晶3を相対的に引き上げてもよい。
(補充工程)
第1成長工程の後、溶液6を補充する。具体的には、図2に示すように、坩堝5内において、溶液6の液面の位置L2が接触工程時の溶液6の液面の位置L1以上になるように、溶液6を補充する。その結果、溶液6内の組成条件を成長初期の状態に戻しやすくなる。すなわち、例えば結晶成長を長時間行なうと溶液6内に雑晶が発生する環境が形成される。これは、溶液6の炭素の過飽和度が大きすぎる状態であると推測される。したがって、第1成長工程の後に、上記の通りに溶液6を補充することによって、溶液6の過飽和度が大きすぎる状態を緩和し、溶液6内の組成条件を成長初期の状態に戻しやすくなる。よって、成長する結晶2の品質を高く維持することができ、結晶2の品質を向上させることができる。なお、溶液6の液面高さは、例えば10mm以上35mm以下に設定される。また、接触工程時の溶液6の液面の位置と、溶液6の補充によって上昇した溶液6の液面の位置との差は、例えば3mm以下に設定される。
溶液6の補充は、溶液6の液面位置L2が接触工程時の溶液6の液面位置L1よりも大きくなるように行ってもよい。その結果、例えば溶液6の過飽和度が大きすぎる状態を緩和しやすくすることができる。
溶液6を補充した後に、加熱装置10に対して坩堝5を下方に移動させてもよい。その結果、溶液6を補充することによって溶液6の液面を上昇させても、溶液6の液面近傍の温度条件を第1成長工程時の温度条件に近づけることができる。その結果、結晶の品質を維持することができる。なお、坩堝5の移動は、加熱装置10に対して相対的に行われていればよい。すなわち、加熱装置10を上方に移動することによって、相対的に坩堝5を下方に移動させてもよい。
坩堝5を移動させる際、坩堝5の移動距離は、接触工程時の溶液6の液面高さと、溶液6を補充することによって上昇した溶液6の液面高さとの差以下に設定してもよい。その結果、溶液6の液面近傍の温度条件を第1成長工程時の温度条件に近づけやすくなる。なお、坩堝5の移動距離は、例えば5mm以下に設定される。
溶液6の補充は、溶液6に珪素の塊を補給することによって行なってもよい。その結果、容易に溶液6を補充することができる。なお、溶液6には、珪素の塊のほかに添加物を補充してもよい。また、溶液6の補充は、溶液6に珪素溶媒を補給することによって行なってもよい。珪素溶媒を補給するときは、珪素溶媒に炭素を溶解させていてもよい。
溶液6の補充は、坩堝5を回転させながら行ってもよい。その結果、溶液6に流れを発
生させることができ、溶液6を攪拌することができる。また、溶液6を攪拌できる以外にも、特に珪素の塊を補給する際に生じる液面の局所冷却を抑制し、雑晶の発生を抑えるという顕著な効果を奏する。
溶液6の補充は、第1成長工程において成長した結晶2を溶液6に接触させて結晶2を回転させながら行ってもよい。その結果、溶液6に流れを発生させることができ、溶液6を攪拌することができる。
溶液6の補充は、第1成長工程において、溶液6の量が減少して、成長する結晶2の品質を維持できる成長条件を外れるまえに行ってもよい。その結果、結晶2の品質を向上させることができる。なお、溶液6の補充は、溶液6の液面の高さが、例えば0.5mm以上3mm以下減少する前に行う。また、溶液6の補充は、第1成長工程において溶液6の液面の位置L1と接触工程時の溶液6の液面の位置L2との差が、結晶2の成長した厚みよりも大きくなったときに行ってもよい。
溶液6の補充は、結晶2を接触させたまま行ってもよい。また、結晶2を溶液6に接触させる場合、結晶2を回転させてもよい。その結果、溶液6に流れを発生させることができ、溶液6を攪拌することができる。
一方で、溶液6の補充は、結晶2を溶液6から離した状態で行ってもよい。その結果、結晶2の品質を維持しやすくなる。
(第2成長工程)
補充工程の後に、溶液6が安定したら、結晶2をさらに成長させる。具体的には、種結晶3を引き上げることによって、結晶2をさらに成長させることができる。種結晶3の引き上げの速度は、例えば50μm/h以上2000μm/h以下に設定することができる。第2成長工程において、結晶2の成長は、例えば10時間以上150時間以下行なう。なお、補充工程において結晶2を溶液6から離した場合は、第2成長工程の直前に接触工程を行なう。
(引き離し工程)
第2成長工程の後、成長させた結晶2を溶液6から引き離し、結晶成長を終了する。
本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、結晶2を成長させていると溶液6内に雑晶が発生することがあるが、補充工程の前に第1成長工程において発生した雑晶を坩堝5の底面に固着させる固着工程をさらに備えてもよい。具体的には、坩堝5の底面近傍の溶液6の温度が小さくなるように、溶液6内に温度勾配を設けることによって、坩堝5の底面近傍において溶液6が過飽和状態になりやすく、坩堝5の底面に雑晶を固着させることができる。
また、固着工程を備える際には、補充工程において、溶液6の深さが接触工程時の溶液6の深さ以上にしてもよい。すなわち、雑晶から溶液6の液面までの距離が、接触工程時における坩堝5の底面から溶液6の液面までの距離以上にしてもよい。その結果、例えば、結晶成長時における溶液6内の対流の条件などの変動を低減することができる。
また、補充工程と第2成長工程を所定の回数、繰り返えしてもよい。その結果、結晶2の品質を維持したまま、結晶を長尺化することができる。
また、補充工程と第2成長工程を繰り返す場合、第2成長工程において溶液6の液面が直前の接触工程時の溶液6の液面よりも低くなったときに、補充工程を行ってもよい。その結果、例えば溶液6の組成などを結晶成長に好適な条件の範囲内で維持しやすく、結晶2の品質を維持することができる。
1 結晶製造装置
2 結晶
3 種結晶
4 保持部材
5 坩堝
6 溶液
7 移動装置
8 坩堝容器
9 保温材
10 加熱装置
11 コイル
12 交流電源
13 制御装置

Claims (8)

  1. 炭化珪素の結晶の製造方法であって、
    種結晶と、坩堝と、前記坩堝内に珪素および炭素を含む溶液とを準備する準備工程と、
    前記種結晶を前記溶液に接触させる接触工程と、
    前記種結晶を引き上げて、前記種結晶の表面に結晶を成長させる第1成長工程と、
    前記第1成長工程の後、前記坩堝内において前記溶液の液面の位置が前記接触工程時の前記溶液の液面の位置以上になるように、前記溶液を補充する補充工程と、
    前記補充工程の後、前記結晶をさらに成長させる第2成長工程とを備える、結晶の製造方法。
  2. 前記準備工程において、前記坩堝の周囲に配された加熱装置をさらに準備し、
    前記接触工程において、前記加熱装置によって前記溶液を加熱し、
    前記補充工程の後に、前記加熱装置に対して前記坩堝を下方に移動させる移動工程をさらに備える、請求項1に記載の結晶の製造方法。
  3. 前記移動工程において、前記坩堝の移動距離は、前記接触工程時の溶液の液面高さと、前記補充工程時の前記溶液の液面高さとの差以下に設定する、請求項2に記載の結晶の製造方法。
  4. 前記補充工程の前に、前記第1成長工程中に前記溶液内に生じる雑晶を前記坩堝の底面に固着させる固着工程をさらに備え、
    前記補充工程において、前記溶液の深さを前記接触工程時の前記溶液の深さ以上にする、請求項1〜3のいずれかに記載の結晶の製造方法。
  5. 前記準備工程において、炭素を含む坩堝を準備し、
    前記補充工程において、前記溶液に珪素の塊を補給して珪素溶媒とし、前記坩堝から炭素を溶解させることによって前記溶液の補充を行なう、請求項1〜4のいずれかに記載の結晶の製造方法。
  6. 前記補充工程において、前記坩堝を回転させながら前記溶液の補充を行なう、請求項1〜5のいずれかに記載の結晶の製造方法。
  7. 前記補充工程において、前記第1成長工程において成長した前記結晶を前記溶液に接触させて前記結晶を回転させながら前記溶液の補充を行なう、請求項1〜6のいずれかに記載の結晶の製造方法。
  8. 前記補充工程および前記第2成長工程を繰り返す、請求項1〜7のいずれかに記載の結晶の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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