JP2016164427A - 圧力容器 - Google Patents

圧力容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2016164427A
JP2016164427A JP2015044558A JP2015044558A JP2016164427A JP 2016164427 A JP2016164427 A JP 2016164427A JP 2015044558 A JP2015044558 A JP 2015044558A JP 2015044558 A JP2015044558 A JP 2015044558A JP 2016164427 A JP2016164427 A JP 2016164427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing
cylindrical
peripheral surface
region
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015044558A
Other languages
English (en)
Inventor
竜太 青江
Ryuta Aoe
竜太 青江
俊哉 宇野
Toshiya Uno
俊哉 宇野
吉則 宮崎
Yoshinori Miyazaki
吉則 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FTS Co Ltd
Original Assignee
FTS Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FTS Co Ltd filed Critical FTS Co Ltd
Priority to JP2015044558A priority Critical patent/JP2016164427A/ja
Publication of JP2016164427A publication Critical patent/JP2016164427A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
  • Pressure Vessels And Lids Thereof (AREA)

Abstract

【課題】シール性能の信頼性向上を図る。
【解決手段】圧力容器Aは、ライナー10のドーム部12の外方へ円筒状に突出した筒状突出部15と、筒状突出部15の外周面に沿うように設けた口金20(機能部品)と、筒状突出部15の外周面に弾性的に密着する第1シール部材27(シール部材)とを備える。筒状突出部15の外周面には、第1シール部材27と口金20の周面における第1シール部材27の近傍領域とに密着可能なシール用押圧領域16が形成され、筒状突出部15の内周面のうち法線方向においてシール用押圧領域16と対応する領域には、筒状突出部15の軸線Lに対して斜めをなすシール用受圧領域17が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧力容器に関するものである。
特許文献1には、胴部の両端に一対のドーム部が連なるように成形されたライナーと、ドーム部の頂部に形成した筒状突出部に外嵌される筒状の口金と、口金内に取り付けられるバルブとを備えた圧力容器が開示されている。口金の内周と筒状突出部の外周との界面には、圧力容器内の流体がリークするのを防止する手段として、シール部材が設けられている。
特開2013−137092号公報
筒状突出部と口金の界面は、筒状突出部の内周を介して圧力容器内の貯留空間と連通している。そのため、内周と外周の両方に流体圧が付与される。ところが、外周と内周の受圧面積(周長)の違いにより、筒状突出部には内周側への押圧力が作用する。この押圧力の向きは、筒状突出部がシール部材から遠ざかる方向なので、シール性能が低下することが懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シール性能の信頼性向上を図ることを目的とする。
本発明の圧力容器は、
胴部の端部にドーム部が連なるように成形され、内部が流体の貯留空間となっているライナーと、
前記ドーム部に一体に形成され、前記ドーム部の外方へ円筒状に突出した形態の筒状突出部と、
前記筒状突出部の外周面に沿うように設けた機能部品と、
前記筒状突出部の外周面に弾性的に密着するシール部材とを備え、
前記筒状突出部の外周面には、前記シール部材と前記機能部品の周面における前記シール部材の近傍領域とに密着可能なシール用押圧領域が形成され、
前記筒状突出部の内周面のうち法線方向において前記シール用押圧領域と対応する領域には、前記筒状突出部の軸線に対して斜めをなすシール用受圧領域が形成されているところに特徴を有する。
本発明において、筒状突出部の外周面のシール用押圧領域は、筒状突出部とシール部材との密着状態に影響を及ぼし得る領域と定義する。このシール用押圧領域が機能部品の周面を強く押圧するほど、筒状突出部とシール部材との密着性が高まり、シール性能が安定する。この点に鑑み、本発明は、筒状突出部の内周面のうち法線方向においてシール用押圧領域と対応するシール用受圧領域を、筒状突出部の軸線に対して斜め方向とした。
これにより、筒状突出部の軸線を含む断面において、シール用押圧領域よりもシール用受圧領域の方が長くなる。この構成によれば、筒状突出部の内周面と、筒状突出部の外周面のうちシール部材との密着位置よりも突出端側の領域に貯留空間内の流体圧が作用したときには、筒状突出部が、径方向外方、つまりシール用押圧領域を機能部品の周面に押圧する方向へ押圧される。したがって、シール性能が向上する。
実施例1の圧力容器の断面図 図1の部分拡大断面図
(a)本発明の圧力容器は、前記機能部品には、前記貯留空間に開口し、前記筒状突出部のうち前記シール用押圧領域及び前記シール用受圧領域の少なくとも一部を圧入させる収容溝が形成されていてもよい。
この構成によれば、収容溝には、筒状突出部の軸線に対して斜めをなすシール用受圧領域の少なくとも一部が圧入されているので、機能部品は、貯留空間内の流体圧によって筒状突出部の突出端側への押圧力を受けても、筒状突出部の突出端方向へ相対変位する虞はない。
(b)本発明の圧力容器は、(a)において、前記収容溝の奥端部には、前記筒状突出部の突出端面との間に公差吸収空間が確保されていてもよい。
この構成によれば、筒状突出部を収容溝に圧入する際に、収容溝の奥行き深さと筒状突出部の突出方向の寸法との間に公差に起因する寸法差があっても、公差吸収空間を設けているので、シール用押圧領域を、シール部材と機能部品の周面に確実に密着させることができる。
(c)本発明の圧力容器は、(a)又は(b)において、前記機能部品は、バルブを前記ライナーに取り付けるための筒状の口金であり、前記バルブの外周面と前記口金の内周面との間を気密状にシールする別のシール部材を備えていてもよい。
この構成によれば、口金とバルブとの隙間は別のシール部材によって気密状にシールされる。口金とバルブは、いずれも金属製であるから、別のシール部材によるシール性能の信頼性は高い。
(d)本発明の圧力容器は、前記筒状突出部の軸線を含む断面において、前記シール用押圧領域の全領域と前記シール用受圧領域の全領域が円弧からなり、前記シール用受圧領域の曲率半径が、前記シール用押圧領域の曲率半径と同じかそれより小さく設定されていてもよい。
この構成によれば、シール用受圧領域の曲率半径がシール用押圧領域の曲率半径より大きい場合に比べると、シール用受圧領域とシール用押圧領域の広さの差が大きくなるので、筒状突出部を、より強く機能部品の周面側へ押圧することができる。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図2を参照して説明する。本実施例1の圧力容器Aは、合成樹脂製のライナー10と、口金20(請求項記載の機能部品)と、第1シール部材27(請求項記載のシール部材)と、繊維強化樹脂層30と、バルブ40と、第2シール部材46とを備えて構成されている。圧力容器Aは、燃料電池自動車や天然ガス自動車に搭載され、高圧の水素ガスや天然ガスの充填容器として用いられるものである。
<ライナー10>
ライナー10は、径寸法が全長に亘ってほぼ一定の円筒状をなす胴部11と、胴部11の軸線L方向両端縁に連なる一対のドーム部12とを備えた単一部品である。ライナー10の内部は、流体(水素ガスや天然ガス等)を貯留するための貯留空間13となっている。ライナー10は、ブロー成形によって所定形状に成形されている。一方のドーム部12の頂部14には、胴部11の軸線Lと同軸の円筒形をなす筒状突出部15が一体に、且つドーム部12の外方へ突出した形態で形成されている。筒状突出部15の内部空間は、その突出端がライナー10の外部へ開放されている。
筒状突出部15の基端部は、ドーム部12に連なっている。そして、筒状突出部15は、ドーム部12の頂部14からライナー10の外方へ突出している。筒状突出部15をその軸線Lを含むように切断したときの断面形状は、概ね四半円弧状をなしている。筒状突出部15の軸線Lを含む断面において、筒状突出部15の外周面は、円弧(真円の一部)のみによって構成されている。筒状突出部15の内周面のうち突出端部を除いた大部分の領域は、円弧によって構成されている。筒状突出部15内周面のうち突出端部は、直線によって構成されている。
筒状突出部15の軸線Lを含む断面において、筒状突出部15の外周面を構成する円弧の曲率半径は、筒状突出部15の内周面を構成する円弧の曲率半径よりも大きく設定されている。したがって、筒状突出部15の径方向の厚さ寸法は、筒状突出部15の軸線L方向における略中央部において最大となり、突出端側と基端側に向かうほど次第に厚さ寸法が小さくなっている。筒状突出部15の内周面の突出端部を構成する直線は、筒状突出部15の軸線Lと平行である。
<口金20>
口金20は、筒状突出部15に外嵌されている。口金20は、口金本体部21と、治具受け部22と、大径部23とを一体に形成したものである。口金本体部21は、筒状突出部15と同軸状の円筒形をなしている。口金本体部21の内周には、雌ネジ部24が形成されている。治具受け部22は、口金本体部21の先端部の外面から、径方向外側へフランジ状に張り出した形態である。治具受け部22の外周形状は非円形である。大径部23は、口金本体部21の基端部(貯留空間13に臨む側の端部)から径方向外側へフランジ状に張り出した形態である。大径部23は、筒状突出部15と同軸状の円形をなす。大径部23は、筒状突出部15の基端側領域の外面と、ドーム部12の外面とに密着している。
口金20には、口金本体部21の基端側の端面を凹ませた形態の収容溝25が形成されている。収容溝25は、口金20(口金本体部21)と同軸の円形をなす。収容溝25には、筒状突出部15のうち突出端側の領域が圧入によって収容されている。したがって、筒状突出部15の内周面と、収容溝25の径方向内側(径方向外向き)の周面25aは、殆ど隙間なく密着している。また、筒状突出部15の外周面と、収容溝25の径方向外側(径方向内向き)の周面25bも、殆ど隙間なく密着している。また、筒状突出部15を収容溝25の圧入した状態において、収容溝25の奥端部には、筒状突出部15の突出端面15Fとの間に公差吸収空間25Sが確保されている。
<筒状突出部15と口金20のシール構造>
収容溝25の径方向外側の周面25bには、周方向の第1シール溝26が形成されている。この第1シール溝26には、第1シール部材27(請求項記載のシール部材)が取り付けられている。第1シール部材27は、筒状突出部15の外周面に気密状に密着している。収容溝25の径方向内側の周面と筒状突出部15の内周面との界面、及び収容溝25の径方向外側の周面と筒状突出部15の外周面との界面は、圧力容器A(貯留空間13)内の流体(ガス)のリーク経路となり得る。しかし、この経路によるリークは、第1シール部材27によって防止されている。
筒状突出部15の外周面のうち、第1シール部材27に密着する領域と、収容溝25の径方向外側の周面25bにおける第1シール部材27の近傍領域と密着可能な領域、大径部23の外面における第1シール部材27の近傍領域と密着可能な領域とを含む範囲は、シール用押圧領域16となっている。シール用押圧領域16は、筒状突出部15の外周面の一部である。したがって、筒状突出部15の軸線Lを含む断面において、シール用押圧領域16の全領域は、曲率が均一の円弧状をなす。
このシール用押圧領域16は、筒状突出部15の軸線Lと平行な方向(突出方向)において、第1シール部材27が収容されている第1シール溝26よりも突出端側の領域と、第1シール溝26よりも基端側の領域の両方を含んでいる。したがそして、本実施例では、シール用押圧領域16を、筒状突出部15と第1シール部材27との密着状態に影響を及ぼし得る領域と定義する。つまり、シール用押圧領域16が、口金20の周面(収容溝25の径方向外側の周面25bと、大径部23の外面)における第1シール部材27の近傍領域を強く押圧するほど、筒状突出部15と第1シール部材27との密着性が高まり、シール性能が安定する。
筒状突出部15の内周面のうち、筒状突出部15の内周面の法線方向においてシール用押圧領域16と対応する領域は、シール用受圧領域17となっている。つまり、シール用受圧領域17内のいずれの位置においても、シール用受圧領域17の法線18は、必ず、シール用押圧領域16を通る。この法線18の方向は、シール用受圧領域17に対し貯留空間13内の流体の圧力が作用する方向と合致する。
このシール用受圧領域17は、筒状突出部15の内周面の一部であるから、シール用受圧領域17の全領域は、筒状突出部15の軸線Lを含む断面において曲率が一定の円弧状をなしている。したがって、筒状突出部15の軸線Lを含む断面において、シール用受圧領域17の全領域は、筒状突出部15の軸線Lに対して斜めをなしている。また、シール用押圧領域16及びシール用受圧領域17における筒状突出部15の厚さは、不均一である。
筒状突出部15の軸線Lを含む断面において、シール用受圧領域17の曲率半径は、シール用押圧領域16の曲率半径より小さく設定されている。そして、筒状突出部15の軸線Lを含む断面において、シール用受圧領域17の長さはシール用押圧領域16よりも長くなっている。つまり、シール用受圧領域17の面積は、シール用押圧領域16の面積よりも広い。また、シール用受圧領域17のうち突出端側の領域は収容溝25内に収容されており、シール用受圧領域17のうち基端側の領域は、収容溝25の外部に露出して貯留空間13に臨んでいる。
<繊維強化樹脂層30>
繊維強化樹脂層30は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスッチック等からなる。繊維強化樹脂層30は、胴部11の軸線Lを中心として回転するライナー10の外面に、図示しない繊維束(炭素繊維、ガラス繊維、ケプラ繊維等からなる糸状の繊維を束ねたもの)に液状の熱硬化性樹脂を含浸させたもの、又は繊維束に含浸した熱硬化性樹脂を半硬化状態にしたもの(プリプレグ繊維)を巻き付けるフィラメントワインディング法によって形成されている。
繊維強化樹脂層30は、胴部11の外周面の全領域と、ドーム部12の外周面のうち口金20で覆われていない領域と、口金20の口金本体部21の外周面と、口金20の大径部23の外面とを覆い隠すように形成されている。口金20は、大径部23がドーム部12(ライナー10)と繊維強化樹脂層30との間で挟み付けられることにより、ライナー10及び繊維強化樹脂層30と一体化されている。これにより、ライナー10の筒状突出部15が口金20の内面に密着した状態に保たれる。
<バルブ40>
バルブ40は、圧力容器A(貯留空間13)の内部と外部との間における流体(高圧ガス等)の流動と遮断とを切り替えるものである。バルブ40は、口金20及び筒状突出部15と同軸状の略円柱形なすバルブ本体部41と、バルブ本体部41の軸線L方向における一方の端部に形成された治具嵌合部42とを有する単一部品である。バルブ本体部41のうち治具嵌合部42に近い側の領域の外周には、雄ネジ部43が形成されている。治具嵌合部42は、バルブ本体部41よりもフランジ状に拡径した形態であり、外周形状は非円形である。
バルブ本体部41のうち治具嵌合部42とは反対側の領域は、バルブ本体部41よりも小径の円柱形をなすシール機能部44となっている。シール機能部44は、口金本体部21の基端部の内周に嵌合され、貯留空間13に臨んでいる。シール機能部44の外周には、第2シール溝45が形成されている。第2シール溝45には第2シール部材46(請求項に記載の別のシール部材)が収容されている。第2シール部材46は、口金20の内周面に密着することにより、口金20の内周とバルブ40の外周との隙間を気密状にシールする。
<実施例1の作用及び効果>
圧力容器Aを製造する際には、まず、所定形状のライナー10を成形する。その後、筒状突出部15を、加熱した状態で口金20の収容溝25内に圧入し、大径部23を筒状突出部15の基端部外面とドーム部12の外面に密着させる。その後、繊維強化樹脂層30を形成し、口金20とライナー10を一体化させる。この後、バルブ40を口金20に取り付ける。取付けの際には、手作業で雄ネジ部43を雌ネジ部24にねじ込んでいき、最後に、口金20の治具受け部22とバルブ40の治具嵌合部42に治具(図示省略)を嵌合してバルブ40を締め付ける。
上述のように本実施例の圧力容器Aは、ライナー10と口金20と第1シール部材27とを有する。ライナー10は、胴部11の端部にドーム部12が連なるように成形されたものであり、ライナー10の内部は流体の貯留空間13となっている。ライナー10には、ドーム部12と一体をなし、ドーム部12の外方へ円筒状に突出した形態の筒状突出部15が形成されている。口金20は、筒状突出部15の外周面に沿うように設けられている。第1シール部材27は、筒状突出部15の外周面に対し弾性的に且つ気密状に密着することでシール機能を発揮する。
筒状突出部15の外周面には、シール用押圧領域16が形成されている。シール用押圧領域16は、第1シール部材27と、口金20の周面における第1シール部材27の近傍領域とに密着するようになっている。そして、筒状突出部15の内周面のうち法線方向においてシール用押圧領域16と対応する領域には、筒状突出部15の軸線Lに対して斜めをなすシール用受圧領域17が形成されている。
このように、シール用受圧領域17を筒状突出部15の軸線Lに対して斜め方向としたことにより、筒状突出部15の軸線Lを含む断面において、シール用押圧領域16よりもシール用受圧領域17の方が長くなる。つまり、シール用受圧領域17の面積がシール用押圧領域16の面積よりも広くなる。したがって、筒状突出部15の内周面(シール用受圧領域17)と、筒状突出部15の外周面(シール用押圧領域16)のうち第1シール部材27との密着位置よりも突出端側の領域に貯留空間13内の流体圧が作用したときには、筒状突出部15が、径方向外方、つまりシール用押圧領域16を機能部品の周面に押圧する方向へ押圧される。特に、シール用押圧領域16のうち第1シール部材27よりも基端側の領域に作用するのは、貯留空間13内よりも低圧の大気圧であるから、筒状突出部15は、確実に径方向外側へ押圧される。これにより、筒状突出部15が第1シール部材27に強く且つ確実に密着するので、高いシール性能が発揮される。
また、口金20には、貯留空間13に開口し、筒状突出部15のうちシール用押圧領域16及びシール用受圧領域17の少なくとも一部を圧入させる収容溝25が形成されている。この構成によれば、口金20が、貯留空間13内の流体圧によって筒状突出部15の突出端側への押圧力を受けても、収容溝25の径方向内側の周面25aと筒状突出部15のシール用受圧領域17が軸線L方向に係止することになる。したがって、口金20が、筒状突出部15の突出端方向へ相対変位する虞はない。
また、収容溝25の奥端部には、筒状突出部15の突出端面15Fとの間に公差吸収空間25Sが確保されている。この構成によれば、筒状突出部15を収容溝25に圧入する際に、収容溝25の奥行き深さと筒状突出部15の突出方向の寸法との間に公差に起因する寸法差があっても、公差吸収空間25Sを設けているので、シール用押圧領域16を、シール部材と口金20の周面(収容溝25の径方向外側の周面25b)に確実に密着させることができる。
また、口金20は、バルブ40をライナー10に取り付けるための筒状の部品であるが、バルブ40の外周面と口金20の内周面との間には、両面を気密状にシールする第2シール部材46が取り付けられている。口金20とバルブ40は、いずれも金属製であるから、第2シール部材46によるシール性能の信頼性は高い。
また、筒状突出部15の軸線Lを含む断面において、シール用押圧領域16の全領域とシール用受圧領域17の全領域が円弧からなり、シール用受圧領域17の曲率半径が、シール用押圧領域16の曲率半径と同じかそれより小さく設定されている。この構成によれば、シール用受圧領域17の曲率半径がシール用押圧領域16の曲率半径より大きい場合に比べると、シール用受圧領域17とシール用押圧領域16の広さの差が大きくなるので、筒状突出部15を、より強く機能部品の周面側へ押圧することができる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、筒状突出部の軸線を含む断面において、シール用受圧領域の曲率半径をシール用押圧領域の曲率半径より小さく設定したが、シール用受圧領域の曲率半径は、シール用押圧領域の曲率半径より大きくてもよく、シール用押圧領域の曲率半径と同じであってもよい。
(2)上記実施例では、筒状突出部の軸線を含む断面において、シール用受圧領域を曲率が均一の円弧状としたが、シール用受圧領域は、曲率が不均一の曲線であってもよい。
(3)上記実施例では、筒状突出部の軸線を含む断面において、シール用押圧領域を曲率が均一の円弧状としたが、シール用押圧領域は曲率が不均一の曲線であってもよい。
(4)上記実施例では、シール用押圧領域及びシール用受圧領域における筒状突出部の厚さを不均一としたが、シール用押圧領域及びシール用受圧領域における筒状突出部の厚さは均一であってもよい。
(5)上記実施例では、筒状突出部の軸線を含む断面において、シール用押圧領域の全領域が曲線状をなすが、シール用押圧領域は、その全領域が直線状であってもよく、直線状領域と曲線状領域とが混在する形態であってもよい。
(6)上記実施例では、筒状突出部の軸線を含む断面において、シール用受圧領域の全領域が曲線状をなしているが、受圧領域は、曲線状領域と直線状領域とが混在する形態であってもよい。
(7)上記実施例では、シール用受圧領域の一部だけが貯留空間に臨んでいるが、シール用受圧領域の全領域が貯留空間に臨んでいてもよい。
(8)上記実施例では、機能部品が口金であるが、本発明は、口金が筒状突出部の内周に取り付けられ、機能部品が、口金との間で筒状突出部を挟んで固定するためのリテーナである場合にも適用できる。
(9)上記実施例では、筒状突出部が口金に形成した収容溝内に収容されるようにしたが、口金に収容溝を形成せず、筒状突出部の内周にバルブが、直接、嵌合されるようにしてもよい。
A…圧力容器
L…筒状突出部の軸線
10…ライナー
11…胴部
12…ドーム部
13…貯留空間
15…筒状突出部
15F…筒状突出部の突出端面
16…シール用押圧領域
17…シール用受圧領域
20…口金(機能部品)
25…収容溝
25S…公差吸収空間
27…第1シール部材(シール部材)
40…バルブ
46…第2シール部材(別のシール部材)

Claims (5)

  1. 胴部の端部にドーム部が連なるように成形され、内部が流体の貯留空間となっているライナーと、
    前記ドーム部に一体に形成され、前記ドーム部の外方へ円筒状に突出した形態の筒状突出部と、
    前記筒状突出部の外周面に沿うように設けた機能部品と、
    前記筒状突出部の外周面に弾性的に密着するシール部材とを備え、
    前記筒状突出部の外周面には、前記シール部材と前記機能部品の周面における前記シール部材の近傍領域とに密着可能なシール用押圧領域が形成され、
    前記筒状突出部の内周面のうち法線方向において前記シール用押圧領域と対応する領域には、前記筒状突出部の軸線に対して斜めをなすシール用受圧領域が形成されていることを特徴とする圧力容器。
  2. 前記機能部品には、前記貯留空間に開口し、前記筒状突出部のうち前記シール用押圧領域及び前記シール用受圧領域の少なくとも一部を圧入させる収容溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載の圧力容器。
  3. 前記収容溝の奥端部には、前記筒状突出部の突出端面との間に公差吸収空間が確保されていることを特徴とする請求項2記載の圧力容器。
  4. 前記機能部品は、バルブを前記ライナーに取り付けるための筒状の口金であり、
    前記バルブの外周面と前記口金の内周面との間を気密状にシールする別のシール部材を備えていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の圧力容器。
  5. 前記筒状突出部の軸線を含む断面において、前記シール用押圧領域の全領域と前記シール用受圧領域の全領域が円弧からなり、
    前記シール用受圧領域の曲率半径が、前記シール用押圧領域の曲率半径と同じかそれより小さく設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の圧力容器。
JP2015044558A 2015-03-06 2015-03-06 圧力容器 Pending JP2016164427A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015044558A JP2016164427A (ja) 2015-03-06 2015-03-06 圧力容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015044558A JP2016164427A (ja) 2015-03-06 2015-03-06 圧力容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016164427A true JP2016164427A (ja) 2016-09-08

Family

ID=56876629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015044558A Pending JP2016164427A (ja) 2015-03-06 2015-03-06 圧力容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016164427A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102379201B1 (ko) * 2021-06-22 2022-03-28 주식회사 신영 고압 가스 용기 및 그 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102379201B1 (ko) * 2021-06-22 2022-03-28 주식회사 신영 고압 가스 용기 및 그 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4392804B2 (ja) 圧力容器
CN109476230B (zh) 用于车辆的高压容器
JP5985522B2 (ja) 圧力容器
US7556171B2 (en) Tank
JP7371707B2 (ja) 高圧容器
US10794535B2 (en) High pressure tank
JP7027439B2 (ja) 圧力容器用の圧力ポート要素を備えるポールキャップ
JP2016183687A (ja) 高圧容器
US20190316681A1 (en) Seal structure of high-pressure tank
JP2013170682A (ja) 圧力容器およびその製造方法
JP2008101677A (ja) 高圧ガス容器
JP6597668B2 (ja) 圧力容器
US8839979B2 (en) Tank and tank manufacturing method
JP2013228082A (ja) 圧力容器
JP2016164427A (ja) 圧力容器
JP2019143721A (ja) 高圧タンク
JP6608601B2 (ja) 圧力容器
JP2013210039A (ja) カプラー、燃料電池及び燃料カートリッジ
CN115443391B (zh) 用于加压气体储罐的基部
JP6617034B2 (ja) 圧力容器
JP6069413B2 (ja) 複合容器の口金構造、および複合容器
JP2014084899A (ja) ガスタンク
JP6678460B2 (ja) 圧力容器
JP2017129155A (ja) 圧力容器
CN211624838U (zh) 用于车辆的压力容器及具有其的车辆