JP2013228082A - 圧力容器 - Google Patents

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康 田代
Sadaki Shimoda
禎己 下田
Takenori Aiyama
武範 相山
Akira Tanabe
彰 田辺
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Abstract

【課題】安価に製造可能な圧力容器を提供すること。
【解決手段】圧力容器のインサートリング3に、固定領域部31と一般領域部30とを設け、固定領域部31の外径が一般領域部30の外径よりも大きくなるようにし、固定領域部31の外周面310の少なくとも一部がライナー口部111の外周に露出するようにし、かつ、固定領域部31の軸方向長さL1がインサートリング3の肉厚w1よりも大きくなるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種加圧物質を充填するための圧力容器、およびその製造方法に関する。
圧力容器に充填される加圧物質としては、液体水素、CNG(圧縮天然ガス)等の各種圧縮ガス、LNG(液化天然ガス)、LPG(液化石油ガス)等の各種液化ガス等が例示される。
これらの各種加圧物質を充填するための圧力容器として、一般には、中空状をなす容器本体に金属製の口金部を取り付け、さらに、口金部にバルブを取り付けたものが用いられている。この種の圧力容器においては、容器本体の内周面を樹脂製のライナー部で構成し、ライナー部の外周面を高強度樹脂(FRPなど)製の補強部で覆うのが一般的である。また、口金部とライナー部との境界には、両者をシールするためのOリングを介在させるのが一般的である。
Oリングはライナー部および口金部に圧接する。ライナー部は樹脂製であるため、Oリングの押圧力により変形する可能性がある。そしてその結果、ライナー部と口金部とのシール性を向上させ難い場合がある。このため、この種の圧力容器においては、リング状をなしライナー部よりも高剛性のインサートリングをライナー部に一体化することで、ライナー部を補強している(例えば特許文献1〜3参照)。
インサートリングには比較的高い剛性が要求される。このためインサートリングは、一般に金属製である。このようなインサートリングとライナー部とは、インサート成形法により一体化できる。この場合、インサートリングをライナー部用の成形型に安定して載置するために、インサートリングの外周面の少なくとも一部を成形型の型面に当接させる必要がある。このためインサートリングの外周面の少なくとも一部はライナー部の表面に露出する。また、インサートリングとライナー部とは一体化されるため、インサートリングの内周面の少なくとも一部はライナー部に当接する。
ところで、ライナー当接面がライナー部に単に当接するだけでは、インサートリングとライナー部とを強固に一体化し難い。このため特許文献1、2には、インサートリングとライナー部とを強固に一体化するために、インサートリングおよびライナー部に互いに相補的な凹凸形状を設けてインサートリングおよびライナー部を係合させる技術が提案されている。このような凹凸形状を設けるためには、インサートリングを切削または鍛造により製造するのが良いが、このような方法によるとインサートリングを安価に製造し難い問題がある。
特許文献3には、プレス加工されてなるインサートリングが紹介されている。このインサートリングは、製造時に切削加工や鍛造加工を必要としないため、安価である。しかしプレス加工品は切削加工品等に比べて成形精度に劣る。このため、プレス加工されてなるインサートリングを成形型の型面に沿った形状に成形するのは困難である。インサートリングが成形型の型面に安定して固定されないと、成形型内でインサートリングが移動し、ライナー部に対して正しい位置に一体化されず、製造ロスが生じる場合がある。特許文献3においては、インサートリングの軸方向の一端をインサートリングの径方向外側(外周側)に向けて屈曲させ、この端面を成形型の型面に当接させる技術が開示されている。しかしこの技術によっても、インサートリングを成形型に安定して保持するのは困難であった。つまり、この場合、インサートリングのなかで型面に当接する領域は、インサートリングの厚さ分だけしかなく、非常に小さい。このため、インサートリングは成形型内で移動(位置ズレ)し易く、成形型に安定して保持され難い。よってこの場合にも、インサートリングがライナー部に対して正しい位置に一体化されず、製造ロスが生じる場合があり、圧力容器の製造コストを依然として低減し難い問題があった。
特開2008−175341号公報 特開2010−249239号公報 特開2011−85230号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、安価に製造可能な圧力容器を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の圧力容器は、
開口を持つ中空の容器本体と、該開口の周縁を形成する口金部と、を有し、
該容器本体の内周面は、樹脂製のライナー部で構成され、
該ライナー部は該口金部の外周側に配置され該容器本体の内部に向けて延出するライナー口部を有し、該口金部と該ライナー口部との間にはOリングが配置されている圧力容器であって、
該ライナー口部には、該ライナー部よりも高剛性でありリング状をなすインサートリングが一体成形され、
該インサートリングは、軸方向における一部の領域である固定領域部と、軸方向における他の一部の領域である一般領域部と、を有し、
該固定領域部の径方向断面における径方向外端部をむすぶ円の直径は、該一般領域部の径方向断面における径方向外端部をむすぶ円の直径よりも大きく、
該固定領域部の外周面の少なくとも一部は該ライナー口部の外周に露出し、
該固定領域部の外周面は該ライナー口部の外周に露出し、
該固定領域部の軸方向長さは該インサートリングの肉厚よりも大きいものである。
本発明の圧力容器は、以下の(1)〜(3)の何れかを備えるのが好ましく、複数を備えるのがより好ましい。
(1)前記インサートリングは金属製でありプレス加工されてなる。
(2)前記一般領域部は前記ライナー口部の基端側に配置され、前記固定領域部は前記ライナー口部の延出端側に配置されている。
(3)前記固定領域部の先端外周部はテーパ形状をなす。
本発明の圧力容器は、固定領域部と一般領域部とを持つ。固定領域部の外周面の少なくとも一部はライナー口部の外周に露出している。したがって、固定領域部の外周面の少なくとも一部は、インサート成形時に成形型の型面に当接する。固定領域部の軸方向長さはインサートリングの肉厚よりも大きいため、成形型の型面とインサートリングとの接触面積を充分に確保できる。よって、本発明の圧力容器によると、成形時におけるインサートリングの位置ズレが抑制され、製造ロスを低減できる。
以下、特に断りのない場合、本明細書において「固定領域部の径方向断面における径方向外端部をむすぶ円の直径」を「固定領域部の外径」と呼ぶ。また「一般領域部の径方向断面における径方向外端部をむすぶ円の直径」を「一般領域部の外径」と呼ぶ。本発明の圧力容器においては、一般領域部の外径は固定領域部の外径よりも小さい。したがって、一般領域部はライナー部(より具体的にはライナー口部)の内部に一体化される。したがって、インサートリングはライナー部に強固に一体化される。つまり本発明の圧力容器によると、インサートリングに切削加工等を施さなくても、インサートリングとライナー部とを強固に一体化できるため、製造コストを低減できる。
上記(1)を備える本発明の圧力容器においては、インサートリングが安価に製造されるため、圧力容器全体もまた安価に製造される。
上記(2)を備える本発明の圧力容器においては、小径の一般領域部をライナー口部の基端側に配置し、大径の固定領域部をライナー口部の先端側に配置したことで、ライナー部をインサート成形する際の、特にライナー口部の外周面側の樹脂流路を充分に確保できる。このため、一般領域部を信頼性高くライナー口部に一体化でき、ライナー部とインサートリングとが強固に一体化されてなる圧力容器を容易に製造できる。また、ライナー部とインサートリングとを容易に一体化できるため、圧力容器の製造ロスを低減でき、圧力容器の製造コストが低減する。
上記(3)を備える本発明の圧力容器によると、インサートリングを成形型に容易に挿入載置できる。
実施例1の圧力容器を軸方向に切断した様子を模式的に表す断面図である。 図1の要部拡大図である。 実施例1の圧力容器におけるインサートリングを軸方向に切断した様子を模式的に表す断面図である。 実施例1の圧力容器の製造方法におけるインサート成形工程を模式的に表す説明図である。 実施例1の圧力容器の製造方法におけるインサート成形工程を模式的に表す説明図である。 本発明の圧力容器におけるインサートリングの第2の形態を模式的に表す説明図である。 本発明の圧力容器におけるインサートリングの第2の形態を模式的に表す説明図である。 本発明の圧力容器におけるインサートリングの第3の形態を模式的に表す説明図である。 本発明の圧力容器におけるインサートリングの第3の形態を模式的に表す説明図である。 本発明の圧力容器におけるインサートリングの第3の形態を模式的に表す説明図である。
以下、具体例を挙げて本発明の圧力容器を説明する。
(実施例)
実施例の圧力容器は、自動車用の燃料タンクであり、上記(1)〜(3)を備える。実施例の圧力容器を模式的に表す断面図を図1〜3に示し、実施例の圧力容器の製造方法を模式的に表す説明図を図4、5に示す。詳しくは、図1は実施例の圧力容器を軸方向に切断した様子を模式的に表す断面図である。図2は図1の要部拡大図であり、より詳しくは、図2は図1に示す圧力容器の口金部、インサートリング、Oリング、および、これらの近傍に位置するライナー部および補強部を表す。図3は、実施例の圧力容器におけるインサートリングを軸方向に切断した様子を模式的に表す断面図である。図4、5は実施例の圧力容器の製造方法におけるインサート成形工程を模式的に表し、詳しくは、インサート成形工程で用いた成形型、および、成形型内の口金部およびインサートリングを模式的に表す。より詳しくは、図4は成形型を開いた状態を表し、図5は成形型を閉じた状態を表す。以下、実施例において、上、下、前、後とは各図に示す上、下、前、後を指す。軸方向とは各図に示す前後方向と同じ方向である。なお、口金部、インサートリング、Oリングおよび圧力容器全体の軸方向は一致している。
実施例1の圧力容器は、容器本体1、口金部2、インサートリング3およびOリング4を持つ。容器本体1は、軸方向(図1中前後方向)の2端に口金部を有するとともに縮径した筒状(中空状)をなす。容器本体1は、補強部10とライナー部11とを持つ。ライナー部11は、ガスバリア性に優れるEVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂)からなる。補強部10は、カーボン繊維とエポキシ樹脂とを含むFRPからなり、ライナー部11の外周に巻回形成されている。すなわちライナー部11は、補強部10の内周面を覆っている。
容器本体1の軸方向の2端部には、それぞれ、開口部15が形成された口金部2と、開口部が形成されず封止された口金部2(2b)とが一体化されている。口金部2は、金属製であり、ボス部20とフランジ部21とを持つ。ボス部20は筒状をなす。ボス部20の内周面のなかで、容器本体1における軸方向外部側(図1中前側)の部分には、図略のネジ溝が形成されている。フランジ部21は、ボス部20の外周面から外周方向に突出している。実施例1の圧力容器において、フランジ部21は、ボス部20の外周全周に連続する環状をなす。ボス部20の後側部分である口金延出部22は、フランジ部21よりもさらに後側にまで延出している。一方の口金部2(図1中前側の口金部)には、図略のバルブが脱着可能に取り付けられる。
ライナー部11は、フランジ底シール部110と、ライナー口部111と、一般部113と、からなる。図2に示すように、フランジ底シール部110は、フランジ部21の底面210を覆う。ライナー口部111は口金延出部22の外周面220を覆う。一般部113は、その他の部分である。
口金延出部22の外周面には環溝状のOリング保持溝221が形成されている。Oリング保持溝221には、Oリング4が挿入されている。
上述したように、口金延出部22の外周面220はライナー部11の一部であるライナー口部111によって覆われている。ライナー口部111にはインサートリング3が一体化されている。インサートリング3は無端のリング状をなし、金属板材製のリング(短筒)を材料としプレス成形されてなる。具体的には、インサートリング3はオーステナイト系ステンレス鋼の一種であるSUS 316L製である。SUS 316Lは殆ど水素脆化しないことが知られており、液体水素を加圧物質とする圧力容器の材料として好ましく用いられる。なお、SUS 316LはJIS規格による名称であり、ASTM規格による316Lと略同じものである。
インサートリング3は、軸方向の一端部(図2、3中前側の端部)である一般領域部30と、他端部(図2、3中後側の端部)である固定領域部31と、一般領域部30と固定領域部31とを連絡する連絡領域部32と、を持つ。一般領域部30は径方向断面積が略一定である直管状をなす。固定領域部31もまた直管状をなすが、図2〜5に示すように、固定領域部31の先端外周部3c(つまり、図2〜5中後側の端部かつ固定領域部31の外周部に相当する部分)は、テーパ状となっている。
なお、固定領域部31の外径は一般領域部30の外径よりも大きい。固定領域部31と一般領域部30とを連絡する連絡領域部32は固定領域部31と一般領域部30とを段差状に連絡するテーパ状をなす。一般領域部30、固定領域部31および連絡領域部32の肉厚は、略同じである。一般領域部30および連絡領域部32は、ライナー口部111に埋設されている。固定領域部31の外周面310は、ライナー口部111の外周面111bと略面一であり、固定領域部31における外周面310の全面がライナー口部111の外周に露出している。固定領域部31の他の部分はライナー口部111に当接している。
実施例の圧力容器は以下のように製造する。
先ず、図4に示すように、成形型5のなかでライナー口部111の外周面111bを成形する型面5aに、インサートリング3を載置する。型面5aは、すり鉢状に凹んでいる。この凹んだ型面5aにインサートリング3を挿入する。固定領域部31の軸方向長さL1は、インサートリング3の肉厚W1よりも大きく充分な長さであるため、固定領域部31の外周面310は型面5aに充分な面積で当接する。インサートリング3の固定領域部31の外径は、型面5aの内径よりも僅かに小さく形成されている。このため、インサートリング3を成形型5にセットすると、固定領域部31の外径と型面5aの内径との差分だけ両者の間に隙間が生じる。また、圧力容器において、一般領域部30はライナー口部111に埋設される。このため、一般領域部30の外径は、成形型5のなかで一般領域部30に対面する型面5bの内径よりも小径であり、一般領域部30の外周面300と型面5bとの間には比較的大きな隙間が形成されている。また、型面5bは型抜き性向上のためにテーパ状をなす。このため、インサートリング3を成形型5に載置すると、インサートリング3は、固定領域部31における一般領域部30側の下端部3Aを中心として、図4中矢印方向に向けて(図4中反時計回りに)傾動しようとする。しかしこのとき、インサートリング3のなかで固定領域部31の先端側に位置する上端部3Bは成形型5の型面5aと干渉する。このためインサートリング3の傾動は停止し、インサートリング3は成形型5に安定して保持される。インサートリング3のなかで型面5aに当接する部分(固定領域部31)の軸方向長さL1が長い程、上端部3Bと型面5aとは干渉し易くなり、上述したインサートリング3の傾動を信頼性高く抑制できる。したがって、固定領域部31の軸方向長さL1には好ましい範囲がある。具体的には、固定領域部31の軸方向長さL1は型面5aの軸方向長さL3以上であるのが好ましく、型面5aの軸方向長さL3を超えるのがより好ましい。型面5aの軸方向長さL3の上限値は特に限定しないが、インサートリング3が一体化されたライナー部11の離型抵抗が過大にならないような長さに適宜設定できる。
なお、上述したように、インサートリング3の挿入開始端となる固定領域部31の先端外周部3cはテーパ状となっている。このため、インサートリング3は成形型5の型面5aに容易に挿入できる。また、型面を傷つけることもない。
その後、インサートリング3を載置した成形型を図5に示すように閉じ、ライナー部11用のキャビティ500を形成する。成形型5のゲート(図略)からこのキャビティ500に溶融または軟化したEVOH(以下、単に溶融樹脂と呼ぶ)を射出して、ライナー部11を成形する。
その後、成形型5を図4に示すように開いてライナー部11およびインサートリング3が一体化された成形体(図略)を取り出す。そして、Oリング4を装着した口金部2をライナー口部111に差し込む。すると、図1、2に示すようにOリング4がライナー口部111に圧接し、ライナー口部111がインサートリング3で補強された実施例の圧力容器が得られる。
図1、2に示すように、インサートリング3の一般領域部30がライナー口部111内に一体化されることで、インサートリング3とライナー口部111とが強固に一体化される。このため、インサートリング3によってライナー口部111を安定して補強できる。
インサートリング3における固定領域部31の軸方向長さL1は、インサートリング3の肉厚W1よりも大きければ良く、成形時におけるインサートリング3の安定性、および、インサートリング3とライナー部11(ライナー口部111)との一体性を考慮して適宜設定できる。成形時におけるインサートリング3の安定性を考慮すると、上述したように、固定領域部31の軸方向長さL1は型面5aの軸方向長さL3以上であるのが好ましい。
インサートリング3はライナー部11よりも高剛性であれば良く、その材料は特に限定しないが、法規により材料が限定されている場合には、その範囲内で適宜選択すれば良い。例えば、圧力容器が加圧物質としての水素を収容する場合には、インサートリング3の材料としてステンレス鋼の一種であるSUS316Lやアルミニウム合金の一種であるA6061(T6)を用いることができる。
インサートリング3はプレス成形以外の方法で成型しても良いが、製造コストの低減を考慮すると、プレス成形するのが好ましい。インサートリング3は、軸方向に長さをもつ形状(つまり筒状)であれば良く、その軸方向長さは特に問わない。
また、インサートリング3はライナー口部111に一体形成されれば良く、その位置は特に限定しないが、インサートリング3の少なくとも一部がOリング4に対面するのが好ましい。また、インサートリング3のなかでも一般領域部30がOリング4に対面するのが特に好ましい。一般領域部30はライナー口部111の内部に一体化され、径方向内側と径方向外側との両方をライナー口部111で覆われているため、ライナー口部111と強固に一体化された部分である。この一般領域部30でOリング4による押圧力を受け止めることで、ライナー口部111をより確実に補強できる。
インサートリング3の形状は実施例の形状に限らない。例えば一般領域部30は直管状に限らず、図6、7に示すように、固定領域部31に向けて外周面300が拡径するテーパ形状をなしても良い。この場合にも成形型5の型面5aにインサートリング3を安定して保持できる。なお、この場合にも、固定領域部31の軸方向長さを型面5aの軸方向長さL3以上に設定するのが好ましく、型面5aの軸方向長さL3を超える長さに設定するのがより好ましい。固定領域部31をこのような長さにすることで、インサートリング3を成形型5の型面5aにより一層安定して保持できる。
或いは、固定領域部31および/または一般領域部30の径方向断面は真円でなくても良い。例えば図8〜図10に示すように、全体として略直管状をなす固定領域部31の周方向の一部(凸部31x)のみを径方向外方に突出させても良い。この場合には、図8に示すように、固定領域部31の径方向断面は凹凸形状をなす。固定領域部31における複数の凸部31xは、固定領域部31の周方向に沿って互いに離間しつつ配列している。隣り合う凸部31xは、固定領域部31における凸部31x以外の部分(凹部31y)と滑らかに連続している。
この場合、固定領域部31の径方向断面において、凸部31xの突出端部31a〜31iは、固定領域部31の径方向外端部を構成する。突出端部31a〜31iは、図8中2点鎖線で示す円Oの円周上に配置される。この円Oの直径は、一般領域部30の径方向断面における径方向外端部をむすぶ円の直径よりも大きい。なお、図8〜図10に示すインサートリング3においては、一般領域部30は直管状をなす。このため、一般領域部30の径方向断面における径方向外端部をむすぶ円は、一般領域部30の外周面300の径方向断面に相当する。
円Oの直径が一般領域部30の外周面30xの径方向断面の直径よりも大きければ、図10に示すように、固定領域部31における外周面310の一部がライナー口部111の外周に露出し、かつ、固定領域部31の他の部分はライナー口部111に当接するようにできる。したがってこの場合にも、固定領域部31の外周面310の一部をインサート成形時に成形型の型面に当接させることができ、実施例1と同様に成形時におけるインサートリング3の位置ズレを抑制できる。また、固定領域部31の形状を、凸部31xを持つ凹凸形状にしたことで、固定領域部31の強度が高まり、固定領域部31によってライナー口部111をより強く補強できる利点もある。さらに、固定領域部31を凹凸形状にすることで、固定領域部31とライナー口部111との接触面積を大きくでき、固定領域部31とライナー口部111とをより強固に一体化できる利点もある。
また、円Oの直径よりも小径の一般領域部30は、ライナー口部111内に一体化されるため、実施例1と同様に、インサートリング3とライナー口部111とを強固に一体化でき、インサートリング3によってライナー口部111を安定して補強できる。
なお、一般領域部30は、固定領域部31と同様に凹凸形状にしても良いが、ライナー口部111に略均一な面圧を加えるためには、一般領域部30は直管状をなすのが好ましい。一般領域部30の径方向断面における径方向外端部をむすぶ円の直径、すなわち、一般領域部30の外径は、円Oの直径つまり固定領域部31の外径よりも小さければ良く、例えば固定領域部31の内径よりも大きくても良い。何れの場合にも、一般領域部30はライナー口部111に埋設されれば良い。換言すると、一般領域部30の内径はライナー口部111の内径よりも大きく、一般領域部30の外径はライナー口部111の外径よりも小さければ良い。
ところで、図8〜図10に示すインサートリング3では、固定領域部31は、複数の凸部31xと、隣り合う凸部31xを連結する凹部31yとを持つ。固定領域部31をこのような凹凸形状にする場合には、凹部31yの外周側、すなわち隣り合う凸部31xの間にも、ライナー口部111を形成する必要がある。固定領域部31付近におけるライナー口部111の肉厚を、充分な大きさにするためである。この場合、凹部31yには、凹部31yの内周側から外周側に向けた成形材料の流通路を設けるのが好ましい。具体的には、図8〜図10に示す流通開口33である。この流通開口33を凹部31yに設けることで、図10に示すように、凹部31yの内周側および外周側にライナー口部111を存在させることができる。各々の凹部31yに設ける流通開口33の形状やうや数は特に限定しない。各々の凹部31yに複数の流通開口33を設ける場合、同じ凹部31yに設けられた複数の流通開口33は、固定領域部31の周方向に配列しても良いし、固定領域部31の軸方向に配列しても良い。なお、流通開口33を設けることで、流通開口33内にもライナー口部111が入り込むため、ライナー口部111とインサートリング3とをより強固に一体化できる利点もある。
実施例1の圧力容器におけるライナー部11はEVOHからなるが、本発明の圧力容器におけるライナー部11の材料は、充填すべき加圧物質に応じて適宜選択すればよい。例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリエチレン、ナイロン等がライナー部11の材料として好ましく用いられる。
実施例1の圧力容器における補強部10は、カーボン繊維とエポキシ樹脂とを含むFRPからなるが、カーボン繊維にかえてガラス繊維やアラミド繊維等を用いても良い。
本発明の圧力容器は、例えば水素ガス、CNG、LNG、LPG等の各種液化ガスを充填するための圧力容器として好ましく使用できる。車載用の圧力容器として特に好ましく使用できる。
1:容器本体 2:口金部 3:インサートリング
4:Oリング 5:成形型 5a:型面
10:補強部 11:ライナー部 15:開口部
30:一般領域部 31:固定領域部
31X:凸部 31y:凹部 33:流通開口
111:ライナー口部 111a:ライナー口部の延出端
111b:ライナー口部の外周面 310:固定領域部の外周面

Claims (4)

  1. 開口を持つ中空の容器本体と、該開口の周縁を形成する口金部と、を有し、
    該容器本体の内周面は、樹脂製のライナー部で構成され、
    該ライナー部は、該口金部の外周側に配置され該容器本体の内部に向けて延出するライナー口部を有し、該口金部と該ライナー口部との間にはOリングが配置されている圧力容器であって、
    該ライナー口部には、該ライナー部よりも高剛性でありリング状をなすインサートリングが一体成形され、
    該インサートリングは、軸方向における一部の領域である固定領域部と、軸方向における他の一部の領域である一般領域部と、を有し、
    該固定領域部の径方向断面における径方向外端部をむすぶ円の直径は、該一般領域部の径方向断面における径方向外端部をむすぶ円の直径よりも大きく、
    該固定領域部の外周面の少なくとも一部は該ライナー口部の外周に露出し、
    該固定領域部の軸方向長さは該インサートリングの肉厚よりも大きい圧力容器。
  2. 前記インサートリングは金属製でありプレス加工されてなる請求項1に記載の圧力容器。
  3. 前記一般領域部は前記ライナー口部の基端側に配置され、前記固定領域部は前記ライナー口部の延出端側に配置されている請求項1または2に記載の圧力容器。
  4. 前記固定領域部の先端外周部はテーパ形状をなす請求項1〜3の何れか一項に記載の圧力容器。
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