JP2013210039A - カプラー、燃料電池及び燃料カートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化が可能なカプラー、燃料電池及び燃料カートリッジを提供すること。
【解決手段】カプラー1は、円筒状に形成され、その一方の端部に互いに接続可能な接続口21,61を有する、樹脂材料で形成された外郭部材11,51と、外郭部材11,51内に設けられ、接続口21,61を閉塞するとともに、互いに押圧して移動することで接続口21,61を開放する、樹脂材料で形成された弁体12,52と、弁体12,52に支持されて外郭部材11,51内に配置され、弁体12,52を付勢する金属材料で形成された付勢部材14,54と、外郭部材11,51内に設けられ、付勢部材14,54を支持する、樹脂材料で形成された支持体13,53と、樹脂材料で形成され、付勢部材14,54を液密に覆う被覆部材16,56と、を備える構成とする。
【選択図】図2
【解決手段】カプラー1は、円筒状に形成され、その一方の端部に互いに接続可能な接続口21,61を有する、樹脂材料で形成された外郭部材11,51と、外郭部材11,51内に設けられ、接続口21,61を閉塞するとともに、互いに押圧して移動することで接続口21,61を開放する、樹脂材料で形成された弁体12,52と、弁体12,52に支持されて外郭部材11,51内に配置され、弁体12,52を付勢する金属材料で形成された付勢部材14,54と、外郭部材11,51内に設けられ、付勢部材14,54を支持する、樹脂材料で形成された支持体13,53と、樹脂材料で形成され、付勢部材14,54を液密に覆う被覆部材16,56と、を備える構成とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、気体又は液体の燃料により発電を行う燃料電池、この燃料電池に燃料を供給する燃料カートリッジ、及び、これら燃料電池及び燃料カートリッジを互いに接続するカプラーに関する。
現在、携帯電話、ノートパソコン、PDA、その他電子機器の小型電源として燃料電池を用いる技術が知られている。燃料電池は、電子機器に設けられ、気体又は液体の燃料により発電を行う。この燃料電池への燃料の供給は、燃料を貯留可能な燃料カートリッジを用いて行われる。これら燃料電池及び燃料カートリッジは、燃料の受給及び供給を行うカプラーが設けられている。
具体的には、このようなカプラーは、内部に開閉弁を有する円筒状の受給口が燃料電池に設けられ、受給口に挿入可能な、内部に開閉弁を有する円柱状の供給口が燃料カートリッジに設けられる。
燃料電池及び燃料カートリッジは、受給口及び供給口を接続することで、受給口及び供給口に設けられた開閉弁が開状態となり、燃料カートリッジから燃料電池に燃料が供給される。このようなカプラーは、開閉弁を開閉させるために、開閉弁を付勢する付勢部材として、金属材料により形成されたばね部材が用いられる。
また、燃料電池に用いられる燃料は、メタノールが用いられる。このメタノールは、ばね部材等の金属に接触すると、当該金属から金属イオンを溶出させる。この金属イオンが溶出したメタノールは、燃料電池に供給されると、アノード側で発生した水素イオン(プロトン)が移動する場所に、当該金属イオンが先に移動して占有する。このため、金属イオンが溶出したメタノールを燃料電池に用いると、水素イオンの移動量を減少させ、アノード側反応速度を低下させる、という問題がある。
そこで、燃料内に金属イオンが溶出することを防止可能なカプラーとして、燃料の流路から遮断された空間を設け、当該空間に弁体を閉方向に付勢する金属材料で形成されたばね部材を配置し、ばね部材が燃料に接触することを防止する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上述したカプラー、燃料電池及び燃料カートリッジでは、以下の問題があった。即ち、上述したカプラーは、金属製のばね部材が燃料に接触することを防止するために、燃料の流路を形成する空間とは別に、ばね部材を配置する燃料の流路から遮断された空間が必要となる。このため、カプラーの外形状が大きくなり、カプラーの小型化が困難であった。
また、燃料電池及び燃料カートリッジは、カプラーの径以上の厚みが必要であることから、燃料電池及び燃料カートリッジの小型化及び薄肉化が困難となる、という問題もあった。
そこで本発明は、小型化が可能なカプラー、燃料電池及び燃料カートリッジを提供することを目的とする。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明のカプラー、燃料電池及び燃料カートリッジは、次のように構成されている。
本発明の一態様として、燃料カートリッジ及び前記燃料カートリッジから燃料が供給される燃料電池の少なくとも一方に設けられる、互いに接続可能なカプラーは、円筒状に形成され、その一方の端部に互いに接続可能な接続口を有する、樹脂材料で形成された外郭部材と、前記外郭部材内に設けられ、前記接続口を閉塞するとともに、前記接続口の接続時に互いに押圧して移動することで前記接続口を開放する、樹脂材料で形成された弁体と、前記弁体の端面に支持されて前記外郭部材内に配置され、前記接続口を閉塞する位置に前記弁体を付勢する、金属材料で形成された付勢部材と、前記外郭部材内に設けられ、前記付勢部材を支持する、樹脂材料で形成された支持体と、樹脂材料で形成され、前記付勢部材を液密に覆う被覆部材と、を備える。
本発明の一態様として、円筒状の接続口を有する接続体、及び、前記接続口に設けられ、前記接続口を開閉する弁体を具備する燃料カートリッジにより燃料が供給される燃料電池は、前記燃料カートリッジの前記接続体と接続する円筒状の被接続口を有する、樹脂材料で形成された外郭部材と、前記外郭部材内に設けられ、前記被接続口を閉塞するとともに、前記接続口に前記被接続体が接続した時に前記燃料カートリッジの前記弁体に係合して互いに移動することで前記接続口及び前記被接続口を開放する、樹脂材料で形成された弁体と、前記弁体に支持されて前記外郭部材内に配置され、前記接続口を閉塞する位置に前記弁体を付勢する、金属材料で形成された付勢部材と、前記外郭部材内に設けられ、前記付勢部材を支持する、樹脂材料で形成された支持体と、前記付勢部材を液密に覆う被覆部材と、前記外郭部材に設けられた燃料タンクと、前記燃料タンクに接続された起電部と、を備える。
本発明の一態様として、円筒状の接続口を有する接続体、及び、前記接続口に設けられ、前記接続口を開閉する弁体を具備する燃料電池に燃料を供給する燃料カートリッジは、前記燃料電池の前記接続体と接続する円筒状の被接続口を有する、樹脂材料で形成された外郭部材と、前記外郭部材内に設けられ、前記被接続口を閉塞するとともに、前記接続口に前記被接続体が接続した時に前記燃料カートリッジの前記弁体に係合して互いに移動することで前記接続口及び前記被接続口を開放する、樹脂材料で形成された弁体と、前記弁体に支持されて前記外郭部材内に配置され、前記接続口を閉塞する位置に前記弁体を付勢する、金属材料で形成された付勢部材と、前記外郭部材内に設けられ、前記付勢部材を支持する、樹脂材料で形成された支持体と、前記付勢部材を液密に覆う被覆部材と、前記外郭部材に接続され、前記燃料を貯留する貯留部と、を備える。
本発明によれば、小型化が可能なカプラー、燃料電池及び燃料カートリッジを提供することが可能となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池2及び燃料カートリッジ3、並びに、これら燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1の構成を、図1乃至図4を用いて説明する。
以下、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池2及び燃料カートリッジ3、並びに、これら燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1の構成を、図1乃至図4を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る電子機器4に設けられた燃料電池2、燃料カートリッジ3、並びに、燃料電池2及び燃料カートリッジ3に設けられたカプラー1の構成を模式的に示す説明図、図2は燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1の構成を示す断面図、図3は燃料電池2に用いられるカプラー1の受給体6の構成を示す断面図、図4は燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1の供給体7の構成を示す断面図である。なお、図2中、矢印Fは、燃料の流れ方向を示す。
図1に示すように、カプラー1は、電子機器4に用いられる燃料電池2、及び、燃料を貯留し、且つ、燃料電池2に供給する燃料カートリッジ3に設けられる。カプラー1は、燃料電池2及び燃料カートリッジ3を接続可能に形成されている。
具体的には、カプラー1は、燃料電池2に設けられた受給体6と、燃料カートリッジ3に設けられた供給体7と、から成る。カプラー1は、受給体6及び供給体7が接続することで、燃料カートリッジ3に貯留された燃料を燃料電池2に供給可能に形成されている。
受給体6及び供給体7は、一方が接続体と成り、他方が被接続体と成る。本実施形態においては、受給体6を接続体とし、供給体7を被接続体として説明する。
燃料電池2は、ノートパソコン、PDA又は携帯電話等の小型の電子機器4に設けられる。燃料電池2は、起電部である燃料電池セル2Aと、燃料タンク2Bと、燃料タンク2Bに接続され、燃料タンク2Bに貯留する燃料を受給する受給体6と、を備えている。
燃料電池2は、燃料電池セル2Aでの起電に用いる燃料として、気体又は液体の燃料であるメタノールが用いられる。このメタノールは、用いる電子機器4及び燃料電池2の性能等に応じて、その濃度及び種類等が異なるものが用いられる。
燃料カートリッジ3は、単体で持ち運び可能に形成されている。燃料カートリッジ3は、燃料を貯留する貯留部であるカートリッジ本体3Aと、カートリッジ本体3Aに設けられ、受給体6に燃料を供給する供給体7と、を備えている。燃料カートリッジ3は、燃料の種類に応じて、燃料を加圧しないで貯留する非加圧式又は燃料を加圧して貯留する加圧式のカートリッジ本体3Aが用いられる。
図2及び図3に示すように、受給体6は、第1外郭部材11と、第1可動体12と、第1支持体13と、第1付勢部材14と、第1密閉部材15と、第1被覆部材16と、を備えている。
受給体6は、弁体である第1可動体12が往復動することで燃料の流路が開閉する開閉弁である。受給体6は、第1外郭部材11内に燃料の流路が形成され、当該流路が燃料タンク2Bと連通する。受給体6は、供給体7から第1外郭部材11内に供給された燃料を第1外郭部材11内の流路を介して燃料タンク2Bに供給する。
受給体6は、第1外郭部材11、第1可動体12、第1支持体13、第1密閉部材15及び第1被覆部材16が、樹脂材料により形成されている。また、受給体6は、第1付勢部材14が、金属材料、例えばばね鋼材により形成されている。
第1外郭部材11、第1可動体12及び第1支持体13は、熱硬化性樹脂材料、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリスチレン(PS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が用いられる。
第1密閉部材15及び第1被覆部材16は、弾性変形可能な樹脂材料、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPTE、PDM)、ニトリルゴム(NBR)、フッ素ゴム(FKM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム(VMQ)、クロロプレンゴム(CR)のゴム系の樹脂材料、又は、低密度ポリエチレン(LDPE)、軟質塩化ビニル(PVC)、ナイロン(PA)、ポリウレタン(PU)若しくはテフロン(登録商標)等の合成樹脂系の樹脂材料が用いられる。なお、第1被覆部材16は、高い伸縮性を有する材料が好ましい。
第1外郭部材11は、円筒状に形成される。第1外郭部材11は、第1シリンダ部18と、第1固定部19と、を備えている。第1外郭部材11は、第1シリンダ部18及び第1固定部19に、第1支持体13を固定可能に形成されている。
第1シリンダ部18は、円筒状であって、その内部に、往復動する第1可動体12を収納可能に形成されている。第1シリンダ部18は、第1支持体13の一部を挿通するとともに、第1支持体13を固定可能に形成されている。
具体的には、第1シリンダ部18は、供給体7の一部と係合可能な有底円筒状の接続口(被接続口)である受給口21と、その内部に第1可動体12、第1支持体13の一部、第1付勢部材14、第1密閉部材15及び第1被覆部材16を収納する第1収納部22と、を備えている。
第1シリンダ部18は、受給口21及び第1収納部22が一体に形成され、受給口21の底部に第1収納部22に収納された第1可動体12の一部が出没可能な第1連通孔23を有している。
換言すると、第1シリンダ部18は、円筒状に形成されるとともに、その一方の端部に、第1連通孔23を有する受給口21の底部を成す仕切部24が設けられる。第1シリンダ部18は、この仕切部24を挟んで一方に受給口21が、他方に第1収納部22が形成される。
受給口21は、その内径が後述する供給体7の供給口61の外径と略同一、具体的には、若干大径であって、その先端から第1連通孔23が形成された底面に向かって漸次縮径となる(傾斜する)円筒状に形成されている。
受給口21は、その先端面の一部に、複数箇所で窪む凹部群25が形成されている。また、受給口21は、仕切部24の主面に、第1連通孔23と同軸上であって、且つ、第1連通孔23と同一径又は第1連通孔23よりも大径の孔を有する、燃料を吸収可能な吸収部材、例えば海綿状のスポンジ26が設けられる。なお、スポンジ26は、塵や埃等のコンタミネーションの発生を防止可能であって、燃料を吸収可能な樹脂材料により形成されている。
第1収納部22は、その内部、具体的には仕切部24の第1収納部22側の主面に、第1可動体12と当接可能な第1密閉部材15を配置可能に形成されている。また、第1収納部22は、その内周面の一部に、第1収納部22の軸心方向に延設された溝部27と、第1支持体13の周方向及び軸心方向の移動を規制する規制部28と、を備えている。
溝部27は、第1収納部22の内面に燃料の流路を形成する。さらに言えば、溝部27は、第1収納部22の内面と第1可動体12及び第1支持体13の外周面の一部との間に、燃料の流路を形成する。
規制部28は、第1支持体13を周方向に固定可能に形成されており、例えば、第1支持体13の一部と係合することで第1支持体13を固定する係合溝である。
第1固定部19は、例えば、燃料電池2の外郭部材、例えば、燃料タンク2Bの外郭部材と一体に設けられ、第1支持体13を固定可能に形成されている。具体的には、第1固定部19は、第1支持体13の後述する第1被固定部43の一部と係合する係合部29と、第1支持体13の周方向の移動を規制する規制部30と、を有している。
また、第1固定部19は、第1被固定部43の後述するフランジ部44を、密閉部材31を介して第1収納部22と挟持することで、第1支持体13を固定可能に形成されている。なお、第1固定部19及び第1収納部22間に挟持される密閉部材31は、密閉部材15と同一材料により構成され、第1固定部19及び第1収納部22の内径及び外径と略同一径の円環状に形成されている。
第1可動体12は、同軸上に異なる径で形成された棒状の部材であって、その軸心方向に往復動可能に、受給口21及び第1収納部22内に配置される。具体的には、第1可動体12は、その一端側から他端側に向かって第1先端部35、第1中央部36及び第1後端部37を備えている。
第1先端部35は、その外径が第1連通孔23の内径よりも小さく形成されており、第1連通孔23に挿通可能に形成されている。第1先端部35は、受給口21に供給体7が接続されたときに、供給体7の後述する第2可動体52と当接し、且つ、互いに押圧可能な長さで、その先端が受給口21の底面(仕切部24の主面)から突出する。
第1中央部36は、第1先端部35に連続して設けられ、2つの異なる径で形成されている。第1中央部36は、第1先端部35に隣接する外径が第1密閉部材15の内径と略同一径に形成され、その外周面の一部に溝部36aが形成されている。第1中央部36は、第1後端部37と隣接する外径が第1収納部22の内径と略同一径に形成され、第1収納部22内を摺動可能に形成されている。
第1中央部36は、異なる2つの外径を有することで、その一方側の2つの端面が、それぞれ仕切部24及び第1密閉部材15と当接可能に形成されている。なお、第1中央部36は、1つの第1収納部22の内径と略同一径に形成された円盤状に形成される構成であってもよい。
第1後端部37は、第1中央部36の他方の主面に円盤状に突出して設けられ、その主面が第1付勢部材14の座面をなす。第1後端部37は、その中心に、第1支持体13の一部を挿通可能な円柱状の案内孔37aを有している。案内孔37aは、その長さが、挿入される第1支持体13の一部の長さ分、第1可動体12の往復動距離(移動距離)よりも長く形成されている。また、第1後端部37は、その外周部に、第1被覆部材16を嵌合可能に形成されている。
第1支持体13は、同軸上に異なる径で形成された棒状の部材であって、第1シリンダ部18及び第1固定部19に固定可能に形成されている。具体的には、第1支持体13は、その一端側から他端側に向かって第1案内部41、第1支持部42及び第1被固定部43を備えている。
第1案内部41は、その外径が案内孔37aの内径と略同一径に形成されている。第1案内部41は、案内孔37aに挿通可能、且つ、案内孔37aと摺動可能に形成されている。第1案内部41は、案内孔37aに挿通されることで、第1可動体12を第1案内部41の軸心に沿って移動可能に案内する。
第1支持部42は、その外径が第1後端部37の外径と略同一径に形成されている。第1支持部42は、その第1後端部37と対向する主面が第1付勢部材14の座面をなす。また、第1支持部42は、その外周部に、第1被覆部材16が嵌合可能に形成されている。
第1被固定部43は、円柱状に形成されるとともに、第1外郭部材11に固定可能に形成されている。また、第1被固定部43は、その一部に燃料の流路が形成されている。具体的には、第1被固定部43は、円柱状に形成され、その中途部に第1収納部22及び第1固定部19に密閉部材31を介して挟持されるフランジ部44と、第1収納部22及び第1固定部19の規制部28,30と係合する突起である被規制部45と、第1固定部19の係合部29に係合可能に形成された被係合部46と、を備えている。また、第1被固定部43は、その外周面の一部に、第1収納部22の溝部27とその燃料電池2側の端面とを連続する溝部47を備えている。
第1付勢部材14は、第1案内部41が挿通されるとともに、第1後端部37の座面及び第1支持部42の座面に支持される、所謂コイルバネである。第1付勢部材14は、その周囲を、第1後端部37及び第1支持部42に嵌合された第1被覆部材16により覆われ、第1収納部22、第1可動体12及び第1支持体13により形成される空間に液密に配置される。即ち、第1付勢部材14は、燃料の流路上に、第1被覆部材16により液密に被覆されて配置される。
第1密閉部材15は、平板の円環状に形成されている。第1密閉部材15は、その内径が第1先端部35よりも大径に形成され、第1先端部35を挿通可能な孔を有して形成されている。第1密閉部材15は、第1可動体12が第1付勢部材14により付勢されて移動し、第1中央部36の端面が当接することで、第1中央部36の当接面を密閉可能に形成されている。また、第1密閉部材15は、第1可動体12が離間することで、第1中央部36の溝部36a、及び、第1中央部36と対向する面間に、燃料の流路を形成する。
第1被覆部材16は、円筒状に形成され、その内部に第1付勢部材14を挿通可能に形成されるとともに、第1後端部37及び第1支持部42に嵌合可能に形成されている。また、第1被覆部材16は、第1後端部37及び第1支持部42との当接部を密閉可能に形成されている。
即ち、第1被覆部材16は、第1後端部37及び第1支持部42とその内周面により第1付勢部材14を液密に配置する空間を形成する。第1被覆部材16は、当該空間に第1付勢部材14を配置することで、第1付勢部材14を燃料の流路上に配置可能、且つ、燃料との接触を防止可能に形成されている。また、第1被覆部材16は、例えば、その内面が第1付勢部材14と離間して設けられ、第1可動体12の移動に伴って、可撓及び伸縮等の弾性変形が可能に形成されている。
図2及び図4に示すように、供給体7は、第2外郭部材51と、第2可動体52と、第2支持体53と、第2付勢部材54と、第2密閉部材55と、第2被覆部材56と、を備えている。
供給体7は、弁体である第2可動体52が往復動することで燃料の流路が開閉する開閉弁である。供給体7は、第2外郭部材51内に燃料の流路が形成され、当該流路がカートリッジ本体3Aと連通して形成され、カートリッジ本体3Aの燃料が、第2外郭部材51内に供給される。
供給体7は、第2外郭部材51、第2可動体52、第2支持体53、第2密閉部材55及び第2被覆部材56が、樹脂材料により形成されている。また、供給体7は、第2付勢部材54が、金属材料、例えばばね鋼材により形成されている。
第2外郭部材51、第2可動体52及び第2支持体53は、熱硬化性樹脂材料、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリスチレン(PS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が用いられる。
第2密閉部材55及び第2被覆部材56は、弾性変形可能な樹脂材料、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPTE、PDM)、ニトリルゴム(NBR)、フッ素ゴム(FKM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム(VMQ)、クロロプレンゴム(CR)のゴム系の樹脂材料、又は、低密度ポリエチレン(LDPE)、軟質塩化ビニル(PVC)、ナイロン(PA)、ポリウレタン(PU)若しくはテフロン(登録商標)等の合成樹脂系の樹脂材料が用いられる。なお、第2被覆部材56は、高い伸縮性を有する材料が好ましい。
第2外郭部材51は、異なる複数の外径を有する円筒状に形成される。第2外郭部材51は、第2シリンダ部58と、第2固定部59と、を備えている。第2外郭部材51は、第2シリンダ部58及び第2固定部59により、第2支持体53を固定可能に形成されている。
第2シリンダ部58は、円筒状であって、その内部に、往復動する第2可動体52を収納可能に形成されるとともに、第2支持体53の一部を挿通させ、且つ、固定可能に形成されている。具体的には、第2シリンダ部58は、受給口21に挿入可能な接続口(被接続口)である供給口61と、その内部に第2可動体52、第2支持体53の一部、第2付勢部材54、第2密閉部材55及び第2被覆部材56を収納する第2収納部62と、を備えている。第2シリンダ部58は、供給口61及び第2収納部62が一体に形成されている。
供給口61は、第2収納部62と連通し、第2収納部62に収納された第2可動体52の一部を往復動可能にする第2連通孔63を有している。供給口61は、受給口21に挿入可能に、その外径が受給口21の内径と略同一に形成されている。供給口61は、第2連通孔63により第1可動体12の一部及び第2可動体52の一部を挿通可能な円筒形状に形成されている。
具体的には、供給口61は、受給口21の外径よりも若干小径の円筒形状に形成されている。また、供給口61は、その外周面に設けられ、受給口21の内周面と当接するシール部64と、その外周部であって第2収納部62の端面に設けられた凸部群65と、を有している。また、供給口61は、受給口21に挿入時に、その先端面がスポンジ26に当接可能に形成されている。
シール部64は、断面視で半円状の突起であり、供給口61の外周面に連続して円環状に一体に設けられる。シール部64は、供給口61が受給口21に挿入された場合に、一部弾性変形することで、供給口61及び受給口21の隙間を密閉する。凸部群65は、位置決めを行う突起等であって、凹部群25に係合する。
第2収納部62は、その内部、具体的には第2連通孔63の周囲の内面に、第2可動体52と当接可能な第2密閉部材55を配置可能に形成されている。また、第2収納部62は、その内周面の一部に、第2収納部62の軸心方向に延設された溝部67と、第2支持体53の周方向の移動を規制する規制部68と、を備えている。
溝部67は、第2収納部62の内面に燃料の流路を形成する。さらに言えば、溝部67は、第2収納部62の内面と第2可動体52及び第2支持体53の外周面の一部との間に、燃料の流路を形成する。
規制部68は、例えば、第2支持体53を周方向に固定可能に形成されており、第2支持体53の一部と係合することで第2支持体53を固定する係合溝である。
第2固定部59は、例えば、カートリッジ本体3Aの外郭部材と一体に設けられ、第2支持体53を固定可能に形成されている。具体的には、第2固定部59は、第2支持体53の後述する第2被固定部83の一部と係合する係合部69と、第2支持体53の周方向の移動を規制する規制部70と、を有している。
また、第2固定部59は、第2被固定部83の後述するフランジ部84を、密閉部材71を介して第2収納部62と挟持することで、第2支持体53を固定可能に形成されている。なお、第2固定部59及び第2収納部62間に挟持される密閉部材71は、密閉部材55と同一材料により構成され、第2固定部59及び第2収納部62の内径及び外径と略同一径の円環状に形成されている。
第2可動体52は、同軸上に異なる径で形成された棒状の部材であって、その軸心方向に往復動可能に、供給口61及び第2収納部62内に配置される。具体的には、第2可動体52は、その一端側から他端側に向かって第2先端部75、第2中央部76及び第2後端部77を備えている。
第2先端部75は、その外径が第2連通孔63の内径よりも小さく形成されており、第2連通孔63に挿通可能に形成されている。第2先端部75は、供給口61に受給体6が接続されたときに、受給体6の第1先端部35と当接可能、且つ、互いに押圧可能な長さに形成されている。第2先端部75は、その先端が第2連通孔63内に位置する。
第2中央部76は、第2先端部75に連続して設けられ、2つの異なる径で形成されている。第2中央部76は、第2先端部75に隣接する外径が第2密閉部材55の内径と略同一径に形成され、その外周面の一部に溝部76aが形成されている。第2中央部76は、第2後端部77と隣接する外径が第2収納部62の内径と略同一径に形成され、第2収納部62内を摺動可能に形成されている。
第2中央部76は、異なる2つの外径を有することで、その一方側の2つの端面が、それぞれ第2収納部62の内面及び第1密閉部材55と当接可能に形成されている。なお、第2中央部76は、第2収納部62の内径と略同一径に形成された円盤状に形成される構成であってもよい。
第2後端部77は、第2中央部76の他方の主面に円盤状に突出して設けられ、その主面が第2付勢部材54の座面をなす。第2後端部77は、その中心に、第2支持体53の一部を挿通可能な円柱状の案内孔77aを有している。案内孔77aは、その長さが第2可動体52の往復動距離(移動距離)よりも長く形成されている。また、第2後端部77は、その外周部に、第2被覆部材56を嵌合させる。
第2支持体53は、同軸上に異なる径で形成された棒状の部材であって、第2シリンダ部58及び第2固定部59に固定可能に形成されている。具体的には、第2支持体53は、その一端側から他端側に向かって第2案内部81、第2支持部82及び第2被固定部83を備えている。
第2案内部81は、その外径が案内孔77aの内径と略同一径に形成されている。第2案内部81は、案内孔77aに挿通可能、且つ、案内孔77aと摺動可能に形成されている。第2案内部81は、案内孔77aに挿通されることで、第2可動体52を第2案内部81の軸心に沿って案内して移動させる。
第2支持部82は、その外径が第2後端部77の外径と略同一径に形成されている。第2支持部82は、その第2後端部77と対向する主面が第2付勢部材54の座面をなす。また、第2支持部82は、その外周部に、第2被覆部材56を嵌合させる。
第2被固定部83は、円柱状に形成されるとともに、第2外郭部材51に固定可能に形成されている。また、第2被固定部83は、その一部に燃料の流路が形成されている。具体的には、第2被固定部83は、円柱状に形成され、その中途部に第2収納部62及び第2固定部59に密閉部材71を介して挟持されるフランジ部84と、第2収納部62及び第2固定部59の規制部68,70と係合する突起である被規制部85と、第2固定部59の係合部69に係合可能に形成された被係合部86と、を備えている。また、第2被固定部83は、その外周面の一部に、第2収納部62の溝部67とそのカートリッジ本体3A側の端面とを連続する溝部87を備えている。
第2付勢部材54は、第2案内部81に挿通されるとともに、第2後端部77の座面及び第2支持部82の座面に支持される、所謂コイルバネである。第2付勢部材54は第1付勢部材14よりも弾性係数(ばね常数)が大きく形成されている。
第2付勢部材54は、その周囲を、第2後端部77及び第2支持部82に嵌合された第2被覆部材56により被覆され、第2収納部62、第2可動体52及び第2支持体53により形成される燃料が位置する空間内に液密に配置される。即ち、第2付勢部材54は、燃料の流路上に、第2被覆部材56により液密に被覆されて配置される。
第2密閉部材55は、平板の円環状に形成されている。第2密閉部材55は、その内径が第2先端部75よりも大径に形成され、第2先端部75を挿通可能な孔を有して形成されている。第2密閉部材55は、第2可動体52が第2付勢部材54により付勢されて移動し、第2中央部76の端面が当接することで、第2中央部76の当接面を密閉可能に形成されている。また、第2密閉部材55は、第2可動体52が離間することで、第2中央部76の溝部76a、及び、第2中央部76と対向する面間に、燃料の流路を形成する。
第2被覆部材56は、円筒状に形成され、その内部に第2付勢部材54を挿通可能に形成されるとともに、第2後端部77及び第2支持部82に嵌合可能に形成されている。また、第2被覆部材56は、第2後端部77及び第2支持部82との当接部を密閉可能に形成されている。
即ち、第2被覆部材56は、第2後端部77及び第2支持部82とその内周面により第2付勢部材54を液密に配置する空間を形成する。第2被覆部材56は、当該空間に第2付勢部材54を配置することで、第2付勢部材54を燃料の流路上に配置でき、且つ、燃料との接触を防止する。また、第2被覆部材56は、例えば、その内面が第2付勢部材54と離間して設けられ、第2可動体52の移動に伴って、可撓及び伸縮等の弾性変形が可能に形成されている。
次に、このように構成されたカプラー1を用いた受給体6及び供給体7の燃料の供給について説明する。
先ず、図2に示すように、凹部群25及び凸部群65を目視して位置合わせを行うとともに、受給体6の受給口21に供給体7の供給口61を挿入する。このとき、供給口61のシール部64が、受給口21の内周面と当接しながら移動して漸次変形することで、受給口21及び供給口61間が密閉される。
先ず、図2に示すように、凹部群25及び凸部群65を目視して位置合わせを行うとともに、受給体6の受給口21に供給体7の供給口61を挿入する。このとき、供給口61のシール部64が、受給口21の内周面と当接しながら移動して漸次変形することで、受給口21及び供給口61間が密閉される。
さらに、受給口21に供給口61を挿入すると、図2に示すように、凸部群65が凹部群25に係合し、第1可動体12及び第2可動体52が当接し、第1可動体12及び第2可動体52が互いに押圧する。
具体的に説明すると、第1付勢部材14は第2付勢部材54よりも弾性係数が低く形成されている。このため、受給口21に供給口61が挿入され、第1先端部35及び第2先端部75が当接すると、先ず、第1可動体12のみが押し込まれ、第1密閉部材15から第1中央部36が離間し、第1密閉部材15及び第1中央部36の間に隙間が生じる。
これにより、第1連通孔23、第1中央部36の溝部36a、第1密閉部材15及び第1中央部36間の隙間、第1シリンダ部18の溝部27、並びに、第1支持体13の溝部47による燃料の流路が形成され、受給体6が開状態となる。
受給体6が開状態となり、第1可動体12の案内孔37aの端部に第1支持体13の第1案内部41の先端部が当接し、第1可動体12の移動が停止すると、第2可動体52が移動し、第2密閉部材55が第2中央部76から離間する。これにより、第2密閉部材55及び第2中央部76の間に隙間が生じ、第2連通孔63、第2中央部76の溝部76a、第2密閉部材55及び第2中央部76間の隙間、第2シリンダ部58の溝部67、並びに、第2支持体53の溝部87による燃料の流路が形成され、供給体7が開状態となる。
受給体6及び供給体7が開状態となることで、燃料カートリッジ3のカートリッジ本体3Aから第2支持体53の溝部87、第2シリンダ部58の溝部67、第2密閉部材55及び第2中央部76間の隙間、第2中央部76の溝部76a、第2連通孔63、第1連通孔23、第1中央部36の溝部36a、第1密閉部材15及び第1中央部36間の隙間、第1シリンダ部18の溝部27、並びに、第1支持体13の溝部47を順次介して燃料電池2の燃料タンク2Bへ連続する燃料の流路が形成され、図2の矢印に示す燃料の流れFに示すように、燃料が移動する。
このため、カートリッジ本体3Aから、燃料タンク2Bまで、受給体6及び供給体7内部を通過する燃料の流路が形成され、結果、カートリッジ本体3Aにより燃料タンク2Bに燃料が供給される。
このように構成された燃料電池2及び燃料カートリッジ3のカプラー1によれば、受給体6及び供給体7に用いられる第1付勢部材14及び第2付勢部材54は、燃料の流路上、さらに言えば、第1シリンダ部18の溝部27及び第2シリンダ部58の溝部67に隣接して配置される。
しかし、第1付勢部材14及び第2付勢部材54は、第1被覆部材16及び第2被覆部材56によりその周囲が覆われて配置される。このため、第1付勢部材14及び第2付勢部材54は、燃料の流路上に配置されても、燃料に接触することがない。
このため、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を燃料の流路上に配置しても、燃料内に金属イオンが溶出することを防止可能となる。また、第1付勢部材14及び第2付勢部材54は、流路上に位置して配置可能となることから、その配置の自由度が向上する。
さらに言えば、第1付勢部材14及び第2付勢部材54は、対向する第1可動体12及び第1支持体13、並びに、対向する第2可動体52及び第2支持体53の対向する空間に配置可能となる。
このため、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を配置させるための密閉空間を別途設ける必要がなく、受給体6及び供給体7の小型化が可能となる。また、カプラー1の小型化とすることで、カプラー1の外径を小径とすることが可能となり、カプラー1の受給体6及び供給体7を設ける燃料電池2及び燃料カートリッジ3の小型化及び薄肉化が可能となる。
また、第1被覆部材16及び第2被覆部材56は、第1密閉部材15及び第2密閉部材55と同様の樹脂材料で形成されることから、第1付勢部材14及び第2付勢部材54の伸縮(第1可動体12及び第2可動体52の移動)に追従して可撓及び伸縮等の弾性変形が可能である。このため、第1付勢部材14及び第2付勢部材54は、第1可動体12及び第2可動体52の繰り返しの移動に伴って、繰り返しの使用が可能である。
また、カプラー1は、受給体6の受給口21に、供給体7の供給口61と当接するスポンジ26を設けることで、燃料の供給時に、受給口21及び供給口61に残存する燃料を吸収することが可能となる。これにより、カプラー1は、その保管時に、受給口21及び供給口61に燃料が残存することによる滴下等を防止可能となる。
上述したように本発明の第1の実施形態に係る燃料電池2、燃料カートリッジ3及びこれらに用いられるカプラー1によれば、燃料の流路上に第1付勢部材14及び第2付勢部材54を配置しても、第1付勢部材14及び第2付勢部材54が燃料に接触することを防止可能となる。これにより、燃料電池2、燃料カートリッジ3及びこれらに用いられるカプラー1は、小型化が可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池2及び燃料カートリッジ3、並びに、これら燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1Aの構成を、図5乃至図7を用いて説明する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池2及び燃料カートリッジ3、並びに、これら燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1Aの構成を、図5乃至図7を用いて説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る電子機器4に設けられた燃料電池2、燃料カートリッジ3、並びに、燃料電池2及び燃料カートリッジ3に設けられたカプラー1Aの構成を示す断面図、図6は燃料電池2に用いられるカプラー1Aの受給体6Aの構成を示す断面図、図7は燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1Aの供給体7Aの構成を示す断面図である。なお、第2の実施形態に係るカプラー1Aの構成のうち、上述した第1の実施形態に係るカプラー1と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
カプラー1Aは、電子機器4に用いられる燃料電池2、及び、燃料を貯留し、且つ、燃料電池2に供給する燃料カートリッジ3に設けられている。カプラー1Aは、燃料電池2及び燃料カートリッジ3を接続可能に形成されている。
カプラー1Aは、燃料電池2に設けられた受給体6Aと、燃料カートリッジ3に設けられた供給体7Aと、を備えている。カプラー1Aは、受給体6A及び供給体7Aが接続することで、燃料カートリッジ3に貯留された燃料を燃料電池2に供給可能に形成されている。
受給体6Aは、燃料電池2の燃料タンク2Bに接続される。図5及び図6に示すように、受給体6Aは、第1外郭部材11Aと、第1可動体12Aと、第1支持体13Aと、第1付勢部材14と、第1密閉部材15と、第1被覆部材16と、を備えている。
受給体6Aは、第1可動体12Aが往復動することで燃料の流路が開閉する開閉弁である。受給体6Aは、第1外郭部材11A内に燃料の流路が形成され、当該流路が燃料タンク2Bと連通する。受給体6Aは、供給体7Aから供給された燃料が第1外郭部材11A内に供給され、当該供給された燃料を第1外郭部材11A内の流路を介して燃料タンク2Bに供給する。
受給体6Aは、第1外郭部材11A、第1可動体12A及び第1支持体13Aが、上述した受給体6の第1外郭部材11、第1可動体12及び第1支持体13と同様の樹脂材料により形成されている。
第1外郭部材11Aは、円筒状に形成される。第1外郭部材11Aは、第1シリンダ部18Aと、第1固定部19Aと、を備えている。第1外郭部材11Aは、第1シリンダ部18A及び第1固定部19Aにより、第1支持体13Aを固定可能に形成されている。
第1シリンダ部18Aは、円筒状であって、その内部に、往復動する第1可動体12Aを収納可能に形成されている。第1シリンダ部18Aは、第1支持体13Aの一部を挿通させ、且つ、固定可能に形成されている。
具体的には、第1シリンダ部18Aは、供給体7Aの一部と係合可能な有底円筒状の接続口(被接続口)である受給口21Aと、その内部に第1可動体12A、第1支持体13Aの一部、第1付勢部材14、第1密閉部材15及び第1被覆部材16を収納する第1収納部22Aと、を備えている。
第1シリンダ部18Aは、受給口21A及び第1収納部22Aが一体に形成されるとともに、受給口21A及び第1収納部22Aを仕切る仕切部24を備えている。受給口21Aは、その内径が後述する供給体7Aの供給口61Aの外径と略同一、具体的には、若干大径であって、その先端から第1連通孔23が形成された底面に向かって漸次縮径となる(傾斜する)円筒状に形成されている。
また、受給口21Aは、その底面(仕切部24)から突出する円筒状の突起部48と、その底面であって、その内周面と突起部48の外周面との間に設けられ、複数箇所で窪む凹部群25を備えている。突起部48は、仕切部24と一体に形成され、その中心に第1連通孔23が設けられる。
第1収納部22Aは、仕切部24の第1収納部22A側の主面に第1密閉部材15を配置可能に形成されている。また、第1収納部22Aは、その内周面の一部に、第1支持体13Aを固定する固定手段、例えば、雌螺子部28Aを備えている。
第1固定部19Aは、例えば、燃料電池2の外郭部材と一体に設けられ、第1支持体13Aを固定可能に形成されている。具体的には、第1固定部19Aは、第1支持体13Aの後述する第1被固定部43Aの一部と螺合する雌螺子部29Aを有している。また、第1固定部19Aは、第1被固定部43Aのフランジ部44を、密閉部材31を介して第1収納部22Aと挟持することで、第1支持体13Aを固定可能に形成されている。
第1可動体12Aは、同軸上に異なる径で形成された棒状の部材であって、その軸心方向に往復動可能に、受給口21A及び第1収納部22A内に配置される。具体的には、第1可動体12Aは、その一端側から他端側に向かって第1先端部35、第1中央部36A及び第1後端部37を備えている。
第1中央部36Aは、第1先端部35に連続して設けられ、2つの異なる径で形成されている。第1中央部36Aは、第1先端部35に隣接する外径が第1密閉部材15の内径と略同一径に形成され、その外周面の一部に溝部36aが形成されている。第1中央部36Aは、第1後端部37と隣接する外径が第1収納部22Aの内径と略同一径に形成されるとともに、その外周面の一部に溝部36bが形成されている。
第1中央部36Aは、第1収納部22A内を摺動可能に形成されている。第1中央部36Aは、異なる2つの外径を有することで、その一方側の2つの端面が、それぞれ仕切部24及び第1密閉部材15と当接可能に形成されている。また、第1中央部36Aは、第1密閉部材15と当接する端面に、第1密閉部材15と密着させるために、円環状の突起部36cを有している。
第1支持体13Aは、同軸上に異なる径で形成された棒状の部材であって、第1シリンダ部18A及び第1固定部19Aに固定可能に形成されている。具体的には、第1支持体13Aは、その一端側から他端側に向かって第1案内部41、第1支持部42及び第1被固定部43Aを備えている。
第1被固定部43Aは、円筒状に形成されるとともに、第1外郭部材11Aに固定可能に形成されている。また、第1被固定部43Aは、その一部に燃料の流路が形成されている。具体的には、第1被固定部43Aは、円筒状に形成され、その中央部に設けられた密閉部材31を介して挟持されるフランジ部44と、フランジ部44を挟んだ外周部にそれぞれ設けられ、第1収納部22A及び第1固定部19Aの雌螺子部28A,29Aと螺合可能な雄螺子部46Aと、を備えている。
また、第1被固定部43Aは、その両端面間を連続し、第1収納部22A内及び燃料電池2側の端面を連続する溝部47Aを備えている。なお、溝部47Aは、燃料の流路を形成可能であれば、雄螺子部46A上に渡って形成されていても良く、また、雄螺子部46Aよりも中心側を通過する孔であってもよい。
供給体7Aは、燃料カートリッジ3のカートリッジ本体3Aに設けられる。図5及び図7に示すように、供給体7Aは、第2外郭部材51Aと、第2可動体52Aと、第2支持体53Aと、第2付勢部材54と、第2密閉部材55と、第2被覆部材56と、を備えている。
供給体7Aは、第2可動体52Aが往復動することで燃料の流路が開閉する開閉弁である。供給体7Aは、第2外郭部材51A内に燃料の流路が形成され、当該流路がカートリッジ本体3Aと連通して形成され、カートリッジ本体3Aの燃料が、第2外郭部材51A内に供給される。
供給体7Aは、第2外郭部材51A、第2可動体52A及び第2支持体53Aが、上述した供給体7の第2外郭部材51、第2可動体52及び第2支持体53と同様の樹脂材料により形成されている。
第2外郭部材51Aは、異なる複数の外径を有する円筒状に形成される。第2外郭部材51Aは、第2シリンダ部58Aと、第2固定部59Aと、を備えている。第2外郭部材51Aは、第2シリンダ部58A及び第2固定部59Aにより、第2支持体53Aを固定可能に形成されている。
第2シリンダ部58Aは、円筒状であって、その内部に、往復動する第2可動体52Aを収納可能に形成されるとともに、第2支持体53Aの一部を挿通させ、且つ、固定可能に形成されている。具体的には、第2シリンダ部58Aは、受給口21Aに挿入可能な接続口(被接続口)である供給口61Aと、その内部に第2可動体52A、第2支持体53Aの一部、第2付勢部材54、第2密閉部材55及び第2被覆部材56を収納する第2収納部62Aと、を備えている。
第2シリンダ部58Aは、供給口61A及び第2収納部62Aが一体に形成されるとともに、供給口61A及び第1収納部62Aを仕切る仕切部66を備えている。仕切部66は、供給口61A及び第1収納部62A間に固定される。
供給口61Aは、その外径が受給口21Aの外径よりも若干小径の円筒形状に形成され、その内径が受給口21Aの突起部48を挿通可能に、突起部48Aの外径と略同一径に形成されている。供給口61Aは、その外周面に形成されたシール部64と、その先端面に形成された凸部群65と、仕切部66の主面に設けられたスポンジ26と、を備えている。
スポンジ26及び仕切部66の内周面には、供給口61A及び第2収納部62Aを連通させる第2連通孔63が形成されている。
第2収納部62Aは、仕切部66の主面であって、第2可動体52Aと当接可能な第2密閉部材55を配置可能に形成されている。また、第2収納部62Aは、その内周面の一部に、第2支持体53Aを固定する固定手段、例えば、雌螺子部68Aを備えている。
第2固定部59Aは、例えば、カートリッジ本体3Aの外郭部材と一体に設けられ、第2支持体53Aを固定可能に形成されている。具体的には、第2固定部59Aは、後述する第2被固定部83Aの一部と螺合する雌螺子部69Aを有している。また、第2固定部59Aは、第2被固定部83Aのフランジ部84を、密閉部材71を介して第2収納部62Aと挟持することで、第2支持体53Aを固定可能に形成されている。
第2可動体52Aは、同軸上に異なる径で形成された棒状の部材であって、その軸心方向に往復動可能に、供給口61A及び第2収納部62A内に配置される。具体的には、第2可動体52Aは、その一端側から他端側に向かって第2先端部75、第2中央部76A及び第2後端部77を備えている。
第2中央部76Aは、第2先端部75に連続して設けられ、2つの異なる径で形成されている。第2中央部76Aは、第2先端部75に隣接する外径が第2密閉部材55の内径と略同一径に形成され、その外周面の一部に溝部76aが形成されている。第2中央部76Aは、第2後端部77と隣接する外径が第2収納部62Aの内径と略同一径に形成されるとともに、その外周面の一部に溝部76bが形成されている。
第2中央部76Aは、第2収納部62A内を摺動可能に形成されている。第2中央部76Aは、異なる2つの外径を有することで、その一方側の2つの端面が、それぞれ仕切部66及び第2密閉部材55と当接可能に形成されている。また、第2中央部76Aは、第2密閉部材55と当接する端面に、第2密閉部材55と密着させるために、円環状の突起部76cを有している。
第2支持体53Aは、同軸上に異なる径で形成された棒状の部材であって、第2シリンダ部58A及び第2固定部59Aに固定可能に形成されている。具体的には、第2支持体53Aは、その一端側から他端側に向かって第2案内部81、第2支持部82及び第2被固定部83Aを備えている。
第2被固定部83Aは、円筒状に形成されるとともに、第2外郭部材51Aに固定可能に形成されている。また、第2被固定部83Aは、その一部に燃料の流路が形成されている。具体的には、第2被固定部83Aは、円筒状に形成され、その中途部に設けられ、密閉部材71を介して挟持されるフランジ部84と、フランジ部84を挟んだ外周部にそれぞれ設けられ、第2収納部62A及び第2固定部59Aの雌螺子部68A,69Aと螺合可能な雄螺子部86Aと、を備えている。
また、第2被固定部83Aは、その両端面間を連続し、第2収納部62A内及びカートリッジ本体3A側の端面を連続する溝部87Aを備えている。なお、溝部87Aは、燃料の流路を形成可能であれば、雄螺子部86A上に渡って形成されていても良く、また、雄螺子部86Aよりも中心側を通過する孔であってもよい。
このように構成されたカプラー1Aは、上述したカプラー1と同様に、受給体6Aの受給口21Aに供給体7Aの供給口61Aを挿入することで、供給口61Aのシール部64により、受給口21A及び供給口61A間が密閉される。
さらに受給口21Aに供給口61Aを挿入することで、図5に示すように、凸部群65が凹部群25に係合し、第1可動体12A及び第2可動体52Aが当接して互いに押圧し、受給体6A及び供給体7Aの順に開状態となる。
受給体6A及び供給体7Aが開状態となることで、カートリッジ本体3Aから、燃料タンク2Bまで、受給体6及び供給体7内部を通過する燃料の流路が形成され、結果、カートリッジ本体3Aにより燃料タンク2Bに燃料が供給される。
このように構成された燃料電池2及び燃料カートリッジ3のカプラー1Aによれば、カプラー1と同様に、受給体6A及び供給体7Aに用いられる第1付勢部材14及び第2付勢部材54は、燃料の流路上に配置される。さらに言えば、第1付勢部材14は、第1シリンダ部18A内の空間であって、第1可動体12Aの溝部36b及び第1支持体13Aの溝部47Aにより形成される燃料の流路上に配置される。また、第2付勢部材54は、第2シリンダ部58A内の空間であって、第2可動体52Aの溝部76b及び第2支持体53Aの溝部87Aにより形成される燃料の流路上に配置される。
しかし、第1付勢部材14及び第2付勢部材54は、第1被覆部材16及び第2被覆部材56によりその周囲が覆われため、第1付勢部材14及び第2付勢部材54が燃料に接触することがない。
また、カプラー1Aは、カプラー1と同様に、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を燃料の流路上に位置して配置可能となることから、その配置の自由度が向上し、受給体6A及び供給体7Aの小型化、並びに、燃料電池2及び燃料カートリッジ3の小型化が可能となる。
上述したように本発明の第2の実施形態に係る燃料電池2及び燃料カートリッジ3に用いられるカプラー1Aによれば、上述したカプラー1と同様に、第1付勢部材14及び第2付勢部材54が燃料に接触することを防止可能となるとともに、小型化が可能となる。
なお、本発明は前記第1の実施形態及び第2の実施形態に限定されるものではない。上述した例では、カプラー1,1Aに用いられる第1被覆部材16及び第2被覆部材56は、第1可動体12,12A及び第1支持体13,13A、並びに、第2可動体52,52A及び第2支持体53,53A間に嵌合されることで第1付勢部材14及び第2付勢部材54と離間して覆う構成を説明したがこれに限定されない。
次に、図8を用いて、本発明の第3の実施形態に係るカプラー1Bに用いられる第1被覆部材16B及び第2被覆部材56Bの構成を、図9を用いて、本発明の第4の実施形態に係るカプラー1Cに用いられる第1被覆部材16C及び第2被覆部材56Cの構成を説明する。なお、第3の実施形態に係るカプラー1B及び第4の実施形態に係るカプラー1Cは、第1の実施形態に係るカプラー1と第1被覆部材16B,16C及び第2被覆部材56B,56Cを除く構成は略同一であることから、同一構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
(第3の実施形態)
図8は本発明の第3の実施形態のカプラー1Bの要部構成、具体的には、第1付勢部材14及び第1被覆部材16B、並びに、第2付勢部材54及び第2被覆部材56Bの構成を同一図面で示す断面図である。
図8は本発明の第3の実施形態のカプラー1Bの要部構成、具体的には、第1付勢部材14及び第1被覆部材16B、並びに、第2付勢部材54及び第2被覆部材56Bの構成を同一図面で示す断面図である。
図8に示すように、第3の実施形態に係るカプラー1Bは、受給体6B及び供給体7Bを備えている。受給体6Bは、第1外郭部材11と、第1可動体12と、第1支持体13と、第1付勢部材14と、第1密閉部材15と、第1被覆部材16Bと、を備えている。
第1被覆部材16Bは、上述した第1被覆部材16と同様の弾性変形可能な樹脂材料により形成されている。第1被覆部材16Bは、第1付勢部材14の外周部及び内周部を覆う円筒状に形成されている。
第1被覆部材16Bは、その内周面及び外周面との間が中空、換言すると、内周部91及び外周部92を有する二重構造に形成された円筒状に形成され、内周部91及び外周部92間の空間に第1付勢部材14を配置可能に形成されている。
例えば、第1被覆部材16Bは、その一端部が内周部91及び外周部92が連続することで閉塞し、その他端部が開口し、且つ、接着剤や熱溶着等により接着することで閉塞可能に形成されている。第1被覆部材16Bは、その外周面及び内周面間に第1付勢部材14を挿通後、挿通させた他端部を接着して閉塞することで、その内部に第1付勢部材14を収納させるとともに、被覆可能に形成されている。
供給体7Bは、第2外郭部材51と、第2可動体52と、第2支持体53と、第2付勢部材54と、第2密閉部材55と、第2被覆部材56Bと、を備えている。
第2被覆部材56Bは、上述した第2被覆部材56と同様の弾性変形可能な樹脂材料により形成されている。第2被覆部材56Bは、第1付勢部材14の外周部及び内周部を覆う円筒状に形成されている。
第2被覆部材56Bは、第1被覆部材16Bと同様に、その内周面及び外周面との間が中空、換言すると、内周部91及び外周部92を有する二重構造に形成された円筒状に形成され、内周部91及び外周部92間の空間に第2付勢部材54を配置可能に形成されている。
第2被覆部材56Bは、その外周面及び内周面間に第2付勢部材54を挿通後、挿通させた他端部を接着して閉塞することで、その内部に第2付勢部材54を収納させるとともに、被覆可能に形成されている。
このように構成された第1被覆部材16B及び第2被覆部材56Bを用いたカプラー1Bは、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を第1被覆部材16B及び第2被覆部材56Bにより被覆することで、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を燃料の流路上に配置しても、燃料に接触することを防止することが可能となる。
これによりカプラー1Bは、上述した第1の実施形態に係るカプラー1と同様に、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を配置させるための密閉空間を別途設ける必要がなく、受給体6B及び供給体7Bの小型化が可能となる。
なお、カプラー1Bの第1被覆部材16B及び第2被覆部材56Bは、上述した第2の実施形態に係るカプラー1Aに用いる構成であってもよい。
(第4の実施形態)
図9は本発明の第4の実施形態のカプラー1Cの要部構成、具体的には、第1付勢部材14及び第1被覆部材16C、並びに、第2付勢部材54及び第2被覆部材56Cの構成を示す断面図である。
図9は本発明の第4の実施形態のカプラー1Cの要部構成、具体的には、第1付勢部材14及び第1被覆部材16C、並びに、第2付勢部材54及び第2被覆部材56Cの構成を示す断面図である。
図9に示すように、第4の実施形態に係るカプラー1Cは、受給体6C及び供給体7Cを備えている。受給体6Cは、第1外郭部材11と、第1可動体12と、第1支持体13と、第1付勢部材14と、第1密閉部材15と、第1被覆部材16Cと、を備えている。
第1被覆部材16Cは、第1付勢部材14を覆う両端が閉塞された円筒状に形成されている。第1被覆部材16Cは、外筒部93と、内筒部94と、円環状に形成された閉塞部95と、を備えている。
外筒部93は、上述した第1被覆部材16と同様の弾性変形可能な樹脂材料により形成されている。外筒部93は、その内径が、第1付勢部材14の外径よりも大径に形成されている。また、外筒部93は、その外径が、第1後端部37及び第1支持部42の外径よりも小径に形成されている。また、外筒部93は、閉塞部95の外周縁に接着剤や熱溶着で密着可能に形成されている。
内筒部94は、上述した第1被覆部材16と同様の弾性変形可能な樹脂材料により形成されている。内筒部94は、その外径が、第1付勢部材14の内径よりも小径に形成されている。また、内筒部94は、その内径が案内孔37a及び第1案内部41の外径よりも大径に形成されている。また、内筒部94は、閉塞部95の内周縁に接着剤や熱溶着で密着可能に形成されている。
閉塞部95は、第1外郭部材11、第1可動体12及び第1支持体13と同様の樹脂材料により形成されている。閉塞部95は、外筒部93及び内筒部94の両端部にそれぞれ密着可能に形成されている。閉塞部95は、第1付勢部材14の両端面を支持可能な座面を形成する。
供給体7Cは、第2外郭部材51と、第2可動体52と、第2支持体53と、第2付勢部材54と、第2密閉部材55と、第2被覆部材56Cと、を備えている。
第2被覆部材56Cは、第1被覆部材16Bと同様に、外筒部93、内筒部94及び閉塞部95を備え、第2付勢部材54を覆う両端が閉塞された円筒状に形成されている。
外筒部93は、その内径が、第2付勢部材54の外径よりも大径に形成されている。また、外筒部93は、その外径が、第2後端部77及び第2支持部82の外径よりも小径に形成されている。
内筒部94は、その外径が、第2付勢部材54の内径よりも小径に形成されている。また、内筒部94は、その内径が案内孔77a及び第2案内部81の外径よりも大径に形成されている。
閉塞部95は、外筒部93及び内筒部94の両端部にそれぞれ密着可能に形成されている。閉塞部95は、第2付勢部材54の両端面を支持可能な座面を形成する。
このように構成された第1被覆部材16C及び第2被覆部材56Cを用いたカプラー1Cは、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を第1被覆部材16C及び第2被覆部材56Cにより被覆することで、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を燃料の流路上に配置しても、燃料に接触することを防止することが可能となる。これにより、第1被覆部材16C及び第2被覆部材56Cを用いたカプラー1Cは、上述した第1の実施形態に係るカプラー1と同様に、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を配置させるための密閉空間を別途設ける必要がなく、受給体6C及び供給体7Cの小型化が可能となる。
なお、本発明は前記第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態及び第4の実施形態に限定されるものではない。上述した例では、カプラー1,1A,1B,1Cは、スポンジ26を有する構成を説明したがこれに限定されない。例えば、スポンジ26を設けない構成であってもよい。このように、カプラー1,1Aにスポンジ26を設けない場合には、残存する燃料が滴下等しない構成が望ましい。例えば、スポンジ26等の塵や埃等のコンタミネーションの発生を防止可能であって、燃料を吸収可能な部材を別体に設け、燃料の供給毎に残存する燃料を除去する構成や、キャップ等の閉塞部材で閉塞する構成であってもよい。
また、上述した例では、カプラー1,1A,1B,1Cは、燃料の流路として、各溝等により流路を形成する構成を説明したがこれに限定されない。即ち、カプラー1,1A,1B,1Cは、燃料の流路上に第1付勢部材14及び第2付勢部材54配置可能、且つ、第1被覆部材16,16B,16C及び第2被覆部材56,56B,56Cにより燃料の接触を防止可能であれば、燃料の流路の詳細な構成は適宜設定可能である。
さらに、上述した例では、第1被覆部材16,16B,16C及び第2被覆部材56,56B,56Cは、第1付勢部材14及び第2付勢部材54の周囲を覆う構成を説明したがこれに限定されない。例えば、第1付勢部材14及び第2付勢部材54を覆う被覆部材は、第1付勢部材14及び第2付勢部材54の外面を樹脂材料で直接被覆する構成であってもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
1…カプラー、2…燃料電池、2A…燃料電池セル、2B…燃料タンク、3…燃料カートリッジ、3A…カートリッジ本体、4…電子機器、6…受給体、7…供給体、11…第1外郭部材、12…第1可動体、13…第1支持体、14…第1付勢部材、15…第1密閉部材、16…第1被覆部材、18…第1シリンダ部、19…第1固定部、21…受給口、22…第1収納部、23…第1連通孔、24…仕切部、25…凹部群、26…スポンジ、51…第2外郭部材、52…第2可動体、53…第2支持体、54…第2付勢部材、55…第2密閉部材、56…第2被覆部材。
Claims (15)
- 燃料カートリッジ及び前記燃料カートリッジから燃料が供給される燃料電池の少なくとも一方に設けられる、互いに接続可能なカプラーであって、
円筒状に形成され、その一方の端部に互いに接続可能な接続口を有する、樹脂材料で形成された外郭部材と、
前記外郭部材内に設けられ、前記接続口を閉塞するとともに、前記接続口の接続時に互いに押圧して移動することで前記接続口を開放する、樹脂材料で形成された弁体と、
前記弁体の端面に支持されて前記外郭部材内に配置され、前記接続口を閉塞する位置に前記弁体を付勢する、金属材料で形成された付勢部材と、
前記外郭部材内に設けられ、前記付勢部材を支持する、樹脂材料で形成された支持体と、
樹脂材料で形成され、前記付勢部材を液密に覆う被覆部材と、
を備えることを特徴とするカプラー。 - 前記被覆部材は、前記弁体及び前記支持体に液密に固定され、
前記弁体、前記支持体及び前記被覆部材内に前記付勢部材が配置されることを特徴とする請求項1に記載のカプラー。 - 前記付勢部材は、前記被覆部材内に配置され、前記被覆部材を介して前記弁体及び前記支持体に支持されることを特徴とする請求項1に記載のカプラー。
- 前記燃料カートリッジ及び前記燃料電池に形成される前記外郭部材の少なくとも一方の前記接続口に、前記燃料を吸収し、保持可能な吸収部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のカプラー。
- 前記吸収部材は、樹脂材料で形成されたスポンジであることを特徴とする請求項4に記載のカプラー。
- 円筒状の接続口を有する接続体、及び、前記接続口に設けられ、前記接続口を開閉する弁体を具備する燃料カートリッジにより燃料が供給される燃料電池であって、
前記燃料カートリッジの前記接続体と接続する円筒状の被接続口を有する、樹脂材料で形成された外郭部材と、
前記外郭部材内に設けられ、前記被接続口を閉塞するとともに、前記接続口に前記被接続体が接続した時に前記燃料カートリッジの前記弁体に係合して互いに移動することで前記接続口及び前記被接続口を開放する、樹脂材料で形成された弁体と、
前記弁体に支持されて前記外郭部材内に配置され、前記接続口を閉塞する位置に前記弁体を付勢する、金属材料で形成された付勢部材と、
前記外郭部材内に設けられ、前記付勢部材を支持する、樹脂材料で形成された支持体と、
前記付勢部材を液密に覆う被覆部材と、
前記外郭部材に設けられた燃料タンクと、
前記燃料タンクに接続された起電部と、
を備えることを特徴とする燃料電池。 - 前記被覆部材は、前記弁体及び前記支持体に液密に固定され、
前記弁体、前記支持体及び前記被覆部材内に前記付勢部材が配置されることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池。 - 前記付勢部材は、前記被覆部材内に配置され、前記被覆部材を介して前記弁体及び前記支持体に支持されることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池。
- 前記燃料カートリッジ及び前記燃料電池に形成される前記外郭部材の少なくとも一方の前記接続口に、前記燃料を吸収し、保持可能な吸収部材を備えることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池。
- 前記吸収部材は、樹脂材料で形成されたスポンジであることを特徴とする請求項9に記載の燃料電池。
- 円筒状の接続口を有する接続体、及び、前記接続口に設けられ、前記接続口を開閉する弁体を具備する燃料電池に燃料を供給する燃料カートリッジであって、
前記燃料電池の前記接続体と接続する円筒状の被接続口を有する、樹脂材料で形成された外郭部材と、
前記外郭部材内に設けられ、前記被接続口を閉塞するとともに、前記接続口に前記被接続体が接続した時に前記燃料カートリッジの前記弁体に係合して互いに移動することで前記接続口及び前記被接続口を開放する、樹脂材料で形成された弁体と、
前記弁体に支持されて前記外郭部材内に配置され、前記接続口を閉塞する位置に前記弁体を付勢する、金属材料で形成された付勢部材と、
前記外郭部材内に設けられ、前記付勢部材を支持する、樹脂材料で形成された支持体と、
前記付勢部材を液密に覆う被覆部材と、
前記外郭部材に接続され、前記燃料を貯留する貯留部と、
を備えることを特徴とする燃料カートリッジ。 - 前記被覆部材は、前記弁体及び前記支持体に液密に固定され、
前記弁体、前記支持体及び前記被覆部材内に前記付勢部材が配置されることを特徴とする請求項11に記載の燃料カートリッジ。 - 前記付勢部材は、前記被覆部材内に配置され、前記被覆部材を介して前記弁体及び前記支持体に支持されることを特徴とする請求項11に記載の燃料カートリッジ。
- 前記燃料カートリッジ及び前記燃料電池に形成される前記外郭部材の少なくとも一方の前記接続口に、前記燃料を吸収し、保持可能な吸収部材を備えることを特徴とする請求項11に記載の燃料カートリッジ。
- 前記吸収部材は、樹脂材料で形成されたスポンジであることを特徴とする請求項14に記載の燃料カートリッジ。
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JP2014224604A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-12-04 | 大和製罐株式会社 | カプラー、供給体及び燃料カートリッジ |
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