JP2016163495A - 電動機および電動機システム - Google Patents

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Abstract

【課題】1台のインバータで駆動可能であり、半径方向の剛性が高く、回転子の軸長が短くかつ半径が長い電動機及びこの電動機を備える電動機システムを実現する。【解決手段】電動機1は、径方向に着磁された回転子永久磁石11と、回転子永久磁石11に対して径方向内方に、軸方向に着地された回転子側磁気軸受用永久磁石31とを有し、径方向の長さが軸方向の長さより長い回転子10と、回転子10に対して径方向にギャップを隔てて対向し、回転子10側に突出したティース21−1が周方向に周設された固定子鉄心21と、各ティース21−1の間に配置された巻線22Uと、回転子側磁気軸受用永久磁石31と同一軸方向に着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石32とを有する固定子20とを備え、ティース21−1の回転子10側の面と回転子永久磁石11が有する固定子20側の面とのうち少なくとも一方が軸方向において対向しない面部分を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、回転子が磁気力を発生しながら回転する電動機およびこれを備える電動機システムに関する。
電動機部と磁気軸受部を磁気的に一体化させたベアリングレスモータは、回転子が磁気力を発生して浮上しながら回転する電動機であり、回転子に機械的な接触部分がないので、無摩擦、無摩耗、メンテナンスフリーという利点がある。
ベアリングレスモータにおいて回転子を磁気浮上させるには、回転子の回転方向θz以外の、径方向xおよびy、軸方向z、傾き方向θxおよびθyを、能動的もしくは受動的な磁気支持力により、安定させる必要がある。
例えば、1軸制御ベアリングレスモータの場合、軸方向zのみを能動的に制御し、径方向xおよびyならびに傾き方向θxおよびθyについては永久磁石などを用いて受動的に安定させている(例えば、非特許文献1参照。)。したがって、変位センサは軸方向zを計測する1台のみですみ、またインバータの数も削減できるので、2軸制御ベアリングレスモータや5軸制御ベアリングレスモータに比べて低コストである。
1軸制御ベアリングレスモータの応用分野としては、冷却ファンや人工心臓用の遠心ポンプなどが考えられているが、これらの分野では、軸長を短くしなければならないという制約がある。しかしながら、1軸制御ベアリングレスモータは、一般的に、傾き方向θxおよびθyの受動安定化のために、軸長を長く設計する場合が多く、軸長の短縮は容易でない。
1軸制御ベアリングレスモータとして、モータの両端に反発受動型磁気軸受(RPMB)を配置し、さらにその片端にスラスト磁気軸受を配置する磁気軸受モータがある(例えば、非特許文献2参照。)。
同じく、モータの両端に反発受動型磁気軸受(RPMB)を配置した1軸制御ベアリングレスモータがある(例えば、非特許文献3参照。)。
T.オウジ(T.Ohji)、T.カツダ(T.Katsuda)、K.アメイ(K.Amei)、M.サクイ(M.Sakui)著、「表面貼付型磁石1軸制御反発型磁気ベアリングシステムの構造、ならびにおよびその浮上および回転の試験(Structure of One−Axis Controlled Repulsive Type Magnetic Bearing System With Surface Permanent Magnets Installed and Its Levitation and Rotation Tests)」、(米国)、米国電気電子学会トランザクション(IEEE Transactions)、磁気学(Magnetics)、Vol.47、No.12、pp4734〜4739、2011年12月 S. ヤン(S. Yang)、M. ファング(M. Huang)著、「磁気浮上1軸制御された軸方向血液ポンプの設計および実現(Design and Implementation of a Magnetically Levitated Single−Axis Controlled Axial Blood Pump)」、米国電気電子学会トランザクション(IEEE Transactions)、産業電気(Industrial Electronics)、Vol.56、No.6、pp2213〜2219、2009年6月 湯本淳史、進士忠彦著、「軸方向制御型磁気軸受モータを搭載した小型遠心血流ポンプ」、日本機械学会論文集C編、第78巻、第792号、pp.3064〜3072、2012年8月
一般的に、1軸制御ベアリングレスモータは、傾き方向の剛性が低いので、傾き方向の安定化のためには、非特許文献1に記載された技術のように回転子の直径を小さくし、軸長を長くする必要がある。また、非特許文献2に記載された技術のように傾き方向の安定化を図ることを目的として軸方向の両端に設けられる磁気軸受も、軸長の短縮を困難にする。また、非特許文献3に記載された技術によれば、径方向の端部に反発磁石を用いて傾き方向を安定化させることで軸長を短縮することができるが、回転子の回転駆動用とインバータとスラスト磁気軸受用の、少なくとも2台のインバータを設ける必要があり、高コストである。また、反発磁石は半径方向に対して負剛性であるため、半径方向の剛性が低下し、半径方向の振動が大きくなる問題がある。
従って本発明の目的は、上記問題に鑑み、1台のインバータで回転子のトルクおよび能動的な軸方向の力が発生可能であり、回転子の軸長が短くかつ半径が長い偏平構造でありながら、傾き方向に受動安定である電動機およびこの電動機を備える電動機システムを提供することにある。
上記目的を実現するために、本発明においては、電動機は、回転軸に対して径方向の内向きもしくは外向きに磁束が発生するよう着磁された回転子永久磁石と、回転子永久磁石に対して径方向内方に設けられた、軸方向に磁束が発生するよう着磁された回転子側磁気軸受用永久磁石と、を有し、径方向の長さが軸方向の長さより長い回転子と、回転子に対して径方向にギャップを隔てて対向した固定子であって、回転子側に突出したティースが周方向に複数周設された固定子鉄心と、各ティースの間に配置された巻線と、回転子側磁気軸受用永久磁石が発生する磁束と同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石と、を有する固定子と、を備え、ティースの回転子側の面と、回転子永久磁石が有する固定子側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有し、巻線に界磁電流を流すことにより発生する磁束と回転子側磁気軸受用永久磁石および固定子側磁気軸受用永久磁石により発生する磁束とにより、回転子に対して軸方向の力が発生する。
本発明の第1の態様によれば、回転子永久磁石の径方向外方に、ティースがギャップを隔てて対向する。
上述の第1の態様において、回転子側磁気軸受用永久磁石は、回転子永久磁石に対して軸方向にずれた位置に設けられ、固定子側磁気軸受用永久磁石は、回転子側磁気軸受用永久磁石の径方向外方にギャップを隔てて対向するようにしてもよい。
また、上述の第1の態様において、回転子側磁気軸受用永久磁石は、回転子の回転軸を中心として軸方向に貫く中空部を有し、固定子側磁気軸受用永久磁石は、中空部内に、回転子側磁気軸受用永久磁石に対して径方向にギャップを隔てて対向するよう収容されるようにしてもよい。
また、本発明の第2の態様によれば、回転子永久磁石の径方向内方に、ティースがギャップを隔てて対向するようにしてもよい。
上述の第2の態様において、固定子側磁気軸受用永久磁石は、回転子の回転軸を中心として軸方向に貫く中空部を有し、回転子側磁気軸受用永久磁石は、中空部内に、固定子側磁気軸受用永久磁石に対して径方向にギャップを隔てて対向するよう収容されるようにしてもよい。
また、上述の第2の態様において、回転子側磁気軸受用永久磁石は、固定子側磁気軸受用永久磁石に対して軸方向にギャップを隔てて対向するようにしてもよい。
また、本発明の第3の態様によれば、電動機は、回転軸に対して径方向の内向きもしくは外向きに磁束が発生するよう着磁された回転子永久磁石と、回転子永久磁石に対して径方向内方に設けられた回転子側磁気軸受用鉄心と、を有し、径方向の長さが軸方向の長さより長い回転子と、回転子に対して径方向にギャップを隔てて対向した固定子であって、回転子側に突出したティースが周方向に複数周設された固定子鉄心と、各ティースの間に配置された巻線と、径方向に磁束が発生するよう着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石と、固定子側磁気軸受用永久磁石により発生する磁束が回転子側磁気軸受用鉄心を通過するように配置された固定子側磁気軸受用鉄心と、を有する固定子と、を備え、ティースの回転子側の面と、回転子永久磁石が有する固定子側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有し、巻線に界磁電流を流すことにより発生する磁束と固定子側磁気軸受用永久磁石により発生する磁束とにより、回転子に対して軸方向の力が発生する。
また、本発明によれば、電動機システムは、上述の第1〜第3の態様による電動機と、回転子の軸方向の位置を検出する変位センサと、変位センサが検出する位置情報に基づいて回転子の軸方向の位置制御を行うための界磁電流指令を生成し、回転子を回転駆動するための電機子電流指令を生成する制御装置と、界磁電流指令および電機子電流指令に基づいて直流電流を変換して巻線に供給するための交流電流を生成するインバータと、を備える。
本発明によれば、1台のインバータで回転子のトルクおよび能動的な軸方向の力が発生可能であり、回転子の軸長が短くかつ半径が長い偏平構造でありながら、傾き方向に受動安定である電動機およびこの電動機を備える電動機システムを実現することができる。
本発明によれば、従来構造と比較して、軸長が短く、直径が大きい偏平構造が実現可能である。また、本発明によれば、回転子の回転軸の軸方向に設けられる磁気軸受は1個であり、例えば非特許文献1および非特許文献2に記載された技術のように軸方向の両端に磁気軸受を設ける場合に比べて、軸長が短縮でき、部品点数が少ないので低コストであり組み立て容易である。また、アウターロータ型の設計が容易な構造である。
また、本発明によれば、回転子と固定子とを軸方向にシフトさせる(ずらす)ことで、1台のインバータでベアリングレスモータの回転子の軸方向位置の能動制御と回転制御とを実現することができ、低コストである。
このように、本発明によれば、回転子の軸長が短く半径が長い薄型構造を有する1軸制御ベアリングレスモータを実現することができるので、ファンやポンプなど薄型化が要求される用途への適用が期待できる。
本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その1)である。 本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その2)である。 図2に示すベアリングレスモータの固定子側磁気軸受用永久磁石をZ軸方向負の方向にシフトさせた場合を説明する断面図である。 本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その1)である。 本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その2)である。 本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータを、回転子の軸方向(+Z軸方向)からみた断面図である。 図6において示される巻線電流の向き、力の向き、永久磁石により発生する磁束の向き、および巻線電流により発生する磁束の向きを示す図である。 本発明の第2の実施例のZ軸方向の支持力発生原理を説明する断面図であって、固定子巻線に正のd軸電流を流した場合を示す。 本発明の第2の実施例のZ軸方向の支持力発生原理を説明する断面図であって、固定子巻線に負のd軸電流を流した場合を示す。 本発明の第2の実施例の傾き方向の復元トルク発生原理を説明する断面図であって、回転子が傾き方向に変位した場合を示す。 本発明の第3の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その1)である。 本発明の第3の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その2)である。 本発明の第4の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その1)である。 本発明の第4の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その2)である。 本発明の第5の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その1)である。 本発明の第5の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図(その2)である。 本発明の第2の実施例の変形例によるベアリングレスモータを説明する断面図である。 本発明の第2の実施例の変形例によるベアリングレスモータを説明する分解斜視図である。 本発明によるベアリングレスモータの回転子直径と回転子・固定子間のギャップ表面積との関係を示す図である。 本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータを冷却ファンに適用した場合を示す断面図である。 本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータを冷却ファンに適用した場合を示す断面図である。 本発明の第3の実施例によるベアリングレスモータを冷却ファンに適用した場合を示す断面図である。 本発明の第4の実施例によるベアリングレスモータを冷却ファンに適用した場合を示す断面図である。 本発明の第1〜第5の実施例およびによるベアリングレスモータの制御装置を説明する制御ブロック図である。
以下、回転子の回転軸の方向については「軸方向」もしくは「Z軸方向」と称し、回転子の半径方向については「径方向」と称する。また、異なる図面において同じ参照符号が付されたものは同じ機能を有する構成要素であることを意味するものとする。また、断面図については、回転子の回転軸に沿って切断した場合を示す。
本発明による電動機(以下、「ベアリングレスモータ」と称する。)における回転子は、回転軸に対して径方向の内向きもしくは外向きに磁束が発生するよう着磁された回転子永久磁石と、回転子永久磁石に対して径方向内方に設けられた、軸方向に磁束が発生するよう着磁された回転子側磁気軸受用永久磁石と、を有し、径方向の長さが軸方向の長さより長い。また、上記回転子に対して径方向にギャップを隔てて対向した固定子は、回転子側に突出したティースが周方向に複数周設された固定子鉄心と、各ティースの間に配置された巻線と、回転子側磁気軸受用永久磁石が発生する磁束と同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石と、を有する。そして、ティースの回転子側の面と、回転子永久磁石が有する固定子側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有し、巻線に界磁電流を流すことにより発生する磁束と回転子永久磁石により発生する磁束とにより、回転子に対して軸方向の力が発生する。以下、具体的な構成について、インナーロータ型に係る第1および第2の実施例ならびにアウターロータ型に係る第3〜第5の実施例にて説明する。なお、各実施例では、巻線が三相の場合について説明するが、巻線の相数は本発明を限定するものではない。これに関連し、断面図については、図面を簡明なものとするために、三相巻線のうちU相巻線のみについて図示する。また、固定子における巻線の巻回方法は本発明を限定するものではなく、集中巻であっても分布巻であってもよいが、図示された例では、一例として、固定子鉄心の各ティースの周りに巻線が巻回された集中巻で構成した場合を示している。また、図示された極対数およびスロット数は一例であって、本発明を特に限定するものではなく、その他の極対数およびスロット数であってもよい。
図1および図2は、本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図である。以降、異なる図面において同じ参照符号が付されたものは同じ機能を有する構成要素であることを意味するものとする。
第1の実施例によるベアリングレスモータ1はインナーロータ型である。第1の実施例によるベアリングレスモータ1において、回転子10および固定子20は次のように構成される。
回転子10は、回転軸に対して径方向の内向きもしくは外向きに磁束が発生するよう着磁された回転子永久磁石11と、回転子永久磁石11に対して径方向内方に設けられ、軸方向に磁束が発生するよう着磁された回転子側磁気軸受用永久磁石31と、を有する。回転子10は、径方向の長さが軸方向の長さより長い偏平構造を有する。回転子側磁気軸受用永久磁石31は、回転子永久磁石11に対して軸方向にずれた位置に設けられる。回転子10の極数は本発明を限定するものではない。図示の例では、偏平構造を有する非磁性体物質12の径方向外側に、径方向外向きに磁束が発生するよう着磁されたリング状の回転子永久磁石11が設けられる。回転子側磁気軸受用永久磁石31は、回転子10の回転軸となるシャフト14の周面に設けられる。なお、回転子永久磁石11について、複数の永久磁石個片を、各永久磁石個片の磁束が径方向に発生するように周方向に周設したものとして構成してもよい。
上記回転子10に対して径方向にギャップを隔てて対向した固定子20は、回転子10側に突出したティース21−1が周方向に複数周設された固定子鉄心21と、各ティース21−1の間に配置された巻線(三相巻線22U、22Vおよび22Wのうち、U相巻線22Uのみ図示している)と、回転子側磁気軸受用永久磁石31が発生する磁束と同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石32と、を有する。各ティース21−1はヨーク21−2を介して結合される。固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32は、例えば固定子20が固定されたケース(図示せず)に固定される。
本発明の第1の実施例において、回転子側磁気軸受用永久磁石31と固定子側磁気軸受用永久磁石32とは同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁されているので、回転子側永久磁石31と固定子側永久磁石32とは、ギャップを挟んで径方向に並ぶラジアルギャップの反発受動型の磁気軸受30を構成する。固定子側磁気軸受用永久磁石32は、回転子側磁気軸受用永久磁石31の径方向外方にギャップを隔てて対向する。
また、回転子10の回転子永久磁石11と固定子20の固定子鉄心21とは、完全には対向しておらず、軸方向にずれるようにシフトさせて(ずらして)、互いに非対向となる面を有するようにする。すなわち、ティース21−1の回転子10側の面と、回転子永久磁石11が有する固定子20側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有する。図1に示すように回転子10を固定子20に対して軸方向下方にずらしてもよく、図2に示すように回転子10を固定子20に対して軸方向上方にずらしてもよい。
また、電動機システム100は、上述のベアリングレスモータ1と、回転子10の軸方向の位置を検出する変位センサ51と、変位センサ51が検出する位置情報に基づいて回転子10の軸方向の位置制御を行うための界磁電流指令を生成し、回転子10を回転駆動するための電機子電流指令を生成する制御装置52と、界磁電流指令および電機子電流指令に基づいて直流電流を変換して巻線22U、22Vおよび22Wに供給するための交流電流を生成するインバータ53とを備える。三相巻線の場合、三相インバータを用いて、界磁電流(d軸電流)でZ軸方向の磁気支持力を発生させ、電機子電流(q軸電流)でトルクを発生させる。巻線22U、22Vおよび22Wに界磁電流を流すことにより発生する磁束と回転子永久磁石11より発生する磁束とにより、回転子10に対して軸方向の力が発生する。これによる軸方向の力の発生原理については後述する。
図3は、図2に示すベアリングレスモータの固定子側磁気軸受用永久磁石をZ軸方向負の方向にシフトさせた場合を説明する断面図である。回転子永久磁石11と固定子鉄心21との間には定常的にZ軸方向負の方向に吸引力が発生しているが、磁気軸受30の固定子側磁気軸受用永久磁石32を軸方向下側にシフトさせると、Z軸方向正の方向に反発力が発生し、上記吸引力を打ち消すことができる。つまり、定常時に電磁力が発生せず、その電磁力を打ち消すための電力消費を低減できる。
図4および図5は、本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図である。また、図6は、本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータを、回転子の軸方向(+Z軸方向)からみた断面図である。なお、図6に示された極対数およびスロット数は一例であって、本発明を特に限定するものではなく、その他の極対数およびスロット数であってもよい。また、図7は、図6において示される巻線電流の向き、力の向き、永久磁石により発生する磁束の向き、および巻線電流により発生する磁束の向きを示す図である。巻線に流れる電流の向きについては、一般的な表記方法に従い、紙面の裏側から表側に貫く向きを丸印に黒点を付したもので示し、紙面の表側から裏側に貫く向きを丸印に×印を付したもので示す。永久磁石により発生する磁束の向き(永久磁石の着磁方向としてのN極からS極に向かう磁束の向き)については、実線の矢印で示し、巻線に電流が流れることにより発生する磁束の向きについては、破線の矢印で示す。力の向きについては、白抜きの矢印で示す。図6に示す例では、一例として、スロット数を12としており、極数を8としている。また、各ティース21の周りに巻線22U、22Vおよび22Wが巻回された集中巻で構成している。この変形例として、分布巻で構成してもよい。
第2の実施例によるベアリングレスモータ2は、回転子10直径をさらに増加させ薄型化することにより生じた回転子10の内側に、第1の実施例において説明した回転子側磁気軸受用永久磁石31および固定子側磁気軸受永久磁石32からなる磁気軸受30を収容し、より一層、軸長を短くしたものである。
すなわち、図4および図5に示すように、第2の実施例では、回転子側磁気軸受用永久磁石31は、回転軸を中心として軸方向に貫く中空部61を有し、この中空部61内に、固定子側磁気軸受用永久磁石32と回転子側磁気軸受用永久磁石31とが互いに径方向にギャップを隔てて対向するようにした状態で収容される。このように、第2の実施例によれば、回転子側磁気軸受用永久磁石31と、回転子永久磁石11と、固定子側磁気軸受用永久磁石32とは、径方向において同一層上に位置することになり、回転子側磁気軸受用永久磁石31が回転子永久磁石11に対して軸方向にずれた位置に設けられる第1の実施例に比べて、より一層、軸長を短くすることができる。なお、固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32は固定子20が固定されたケース(図示せず)に固定される点では第1の実施例と相違はない。
第2の実施例においても、回転子10の回転子永久磁石11と固定子20の固定子鉄心21とは、完全には対向しておらず、軸方向にずれるようにシフトさせて(ずらして)、互いに非対向となる面を有するようにする。すなわち、ティース21−1の回転子10側の面と、回転子永久磁石11が有する固定子20側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有するが、第2の実施例では、特に回転子側磁気軸受用永久磁石31、回転子永久磁石11および固定子側磁気軸受用永久磁石32とが、径方向において同一層上に位置するので、これら回転子側磁気軸受用永久磁石31、回転子永久磁石11および固定子側磁気軸受用永久磁石32が全体として、固定子20の固定子鉄心21からは軸方向にずれるようにシフトした位置にある。図4は、回転子側磁気軸受用永久磁石31、回転子永久磁石11および固定子側磁気軸受用永久磁石32を固定子20に対して軸方向下方にずらした場合を示しており、図5は、回転子側磁気軸受用永久磁石31、回転子永久磁石11および固定子側磁気軸受用永久磁石32を固定子20に対して軸方向上方にずらした場合を示している。第2の実施例における上述の構成要素以外の構成要素については図1および図2を参照して説明した第1の実施例における構成要素と同様であるので、同一の構成要素には同一符号を付して当該構成要素についての詳細な説明は省略するが、第2の実施例もまた、第1の実施例同様、界磁電流(d軸電流)によってZ軸方向の磁気支持力を発生させることができ、傾き方向および半径方向の剛性は正であり、受動安定である。
上述した第1の実施例によるインナーロータ型のベアリングレスモータ1および第2の実施例によるインナーロータ型のベアリングレスモータ2は、回転子永久磁石11に対する磁気軸受30の軸方向の位置こそ相違があるもの、Z軸方向の支持力発生原理は同じである。以下、第2の実施例について、Z軸方向の支持力発生原理を説明する。図8〜10は、本発明の第2の実施例のZ軸方向の支持力発生原理を説明する断面図であって、図8は固定子巻線に正のd軸電流を流した場合を示し、図9は、固定子巻線に負のd軸電流を流した場合を示し、図10は、回転子が傾き方向に変位した場合を示す。図8〜図10において、回転子永久磁石11の磁束を図中の実線の矢印で示し、巻線22Uによる磁束を破線の矢印で示す。
図8に示すように、固定子10の巻線22Uに正のd軸電流(すなわち強め界磁電流)を流した場合、回転子永久磁石11の磁束に、正のd軸電流による磁束が重畳され、結果として、ギャップ中における回転子永久磁石11による磁束が仮想的に強まったような状態になり、電流を流さない時に比べて,Z軸正方向の力が増加する。
図9に示すように、固定子10巻線22Uに負のd軸電流(すなわち弱め界磁電流)を流した場合、負のd軸電流による磁束が、図8に示す向きとは反対向き(回転子永久磁石11による磁束とは反対向き)に発生し、結果として、ギャップ中における回転子永久磁石11による磁束が仮想的に弱まったような状態になり、電流を流さない時に比べてZ軸正の力が減少する。したがって,変位センサ51を用いて,回転子10のZ方向の位置を検出し,コントローラ52にフィードバックし,d軸電流指令値を生成し,インバータ53でd軸電流を流すことにより,Z軸方向の力を調整し,回転子位置を制御することができる。
図10に示すように、回転子10が傾き方向に変位した場合、回転子永久磁石11と固定子鉄心21との間に発生するフリンジング磁束によって、復元トルクが発生する。このように本発明によれば、回転子10は径方向の長さが軸方向の長さより長い偏平構造を有するので復元トルクが発生するが、従来技術のように回転子直径に対して軸長が長い場合このような復元トルクは発生しない。また、回転子側磁気軸受用永久磁石31と固定子側磁気軸受用永久磁石32とは同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁されているので、回転子側磁気軸受用永久磁石31と固定子側磁気軸受用永久磁石32とは、反発受動型の磁気軸受30を構成する。したがって、磁気軸受30の回転子側磁気軸受用永久磁石31と固定子側磁気軸受用永久磁石32との間においても、復元トルクが発生する。つまり、回転子10が傾き方向に変位すると上記復元トルクが発生し、傾き方向は受動安定となる。
なお、回転子10が径方向に変位した場合は、回転子永久磁石11と固定子鉄心21の間で不平衡吸引力が発生するが、磁気軸受30の半径方向の剛性を十分高く設計することにより、全体の半径方向の剛性は正となる。したがって、径方向についても受動安定となる。
図11および図12は、本発明の第3の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図である。図11および図12において、回転子永久磁石11の磁束を図中の実線の矢印で示す。
第3の実施例によるベアリングレスモータ3は、反発受動型の磁気軸受30を有するアウターロータ型のモータである。第3の実施例によるベアリングレスモータ3において、回転子10および固定子20は次のように構成される。
回転子10は、回転軸に対して径方向の内向きもしくは外向きに磁束が発生するよう着磁された回転子永久磁石11と、回転子永久磁石11に対して径方向内方に設けられ、軸方向に磁束が発生するよう着磁された回転子側磁気軸受用永久磁石31と、を有する。回転子10は、径方向の長さが軸方向の長さより長い偏平構造を有する。回転子10の極数は本発明を限定するものではない。回転子側磁気軸受用永久磁石31は、回転子10の回転軸となるシャフト14の周面に設けられる。
上記回転子10に対して径方向にギャップを隔てて対向した固定子20は、回転子10側に突出したティース21−1が周方向に複数周設された固定子鉄心21と、各ティース21−1の間に配置された巻線(三相巻線22U、22Vおよび22Wのうち、U相巻線22Uのみ図示している)と、回転子側磁気軸受用永久磁石31が発生する磁束と同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石32と、を有する。各ティース21−1はヨーク21−2を介して結合される。固定子側磁気軸受用永久磁石32は固定子鉄心21の径方向内方に設けられ、これら固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32は、例えば固定子20が固定されたケース(図示せず)に固定される。
第3の実施例によるベアリングレスモータ3はアウターロータ型であるので、回転子10の回転子永久磁石11の径方向内方に、固定子20のティース21−1がギャップを隔てて対向する。つまり、図11および図12に示すように、ベアリングレスモータ3は回転子10の径方向内方に、固定子20の一部分もしくは全体が略収容されるアウターロータ構造となる。
また、図11および図12に示すように、第3の実施例では、固定子側磁気軸受用永久磁石32は、回転子10の回転軸を中心として軸方向に貫く中空部62を有し、この中空部62内に、回転子側磁気軸受用永久磁石31は、固定子側磁気軸受用永久磁石32に対して径方向にギャップを隔てて対向するよう収容される。すなわち、固定子側磁気軸受用永久磁石32は、回転子側磁気軸受用永久磁石31の径方向外方にギャップを隔てて対向する。第3の実施例によれば、回転子側磁気軸受用永久磁石31と固定子側磁気軸受用永久磁石32とは同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁されているので、回転子側磁気軸受用永久磁石31と固定子側磁気軸受用永久磁石32とは、反発受動型の磁気軸受30を構成する。このように、第3の実施例によれば、回転子側磁気軸受用永久磁石31と、回転子永久磁石11と、固定子側磁気軸受用永久磁石32とは、径方向において同一層上に位置することになり、軸長を短くすることができる。
第3の実施例においても、回転子10の回転子永久磁石11と固定子20の固定子鉄心21とは、完全には対向しておらず、軸方向にずれるようにシフトさせて(ずらして)、互いに非対向となる面を有するようにする。すなわち、ティース21−1の回転子10側の面と、回転子永久磁石11が有する固定子20側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有するが、第3の実施例では、特に回転子側磁気軸受用永久磁石31、回転子永久磁石11および固定子側磁気軸受用永久磁石32とが、径方向において同一層上に位置するので、これら回転子側磁気軸受用永久磁石31、回転子永久磁石11および固定子側磁気軸受用永久磁石32が全体として、固定子20の固定子鉄心21からは軸方向にずれるようにシフトした位置にある。図11は、回転子側磁気軸受用永久磁石31、回転子永久磁石11および固定子側磁気軸受用永久磁石32を固定子20に対して軸方向下方にずらした場合を示しており、図12は、回転子側磁気軸受用永久磁石31、回転子永久磁石11および固定子側磁気軸受用永久磁石32を固定子20に対して軸方向上方にずらした場合を示している。第3の実施例においても、回転子永久磁石11による磁束と固定子10の巻線22Uに電流が流れることにより生じる磁束とによって、Z軸方向の磁気支持力およびトルクを発生させる。また、第1および第2の実施例の場合と同様に、回転子10は薄型構造であるので、回転子10が傾いた時、復元トルクが発生する。また、第3の実施例でも、第1および第2の実施例の場合と同様に、反発受動型の磁気軸受30では、傾き方向の復元トルクおよび半径方向の復元力を発生させることができ、傾き方向および半径方向の剛性は正であり、受動安定である。
このように、第3の実施例と第1および第2の実施例とはアウターロータ型とインナーロータ型との相違はあるものの、第3の実施例もまた、第2の実施例について説明したのと同様の原理にて、界磁電流(d軸電流)によってZ軸方向の磁気支持力を発生させることができ、傾き方向および半径方向の剛性は正であり、受動安定である。
図13および図14は、本発明の第4の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図である。図13および図14において、回転子永久磁石11の磁束を図中の実線の矢印で示す。
第4の実施例によるベアリングレスモータ4は、吸引受動型の磁気軸受30を有するアウターロータ型のモータである。すなわち、第4の実施例によるベアリングレスモータ4は吸引受動型の磁気軸受30を有する点で、反発受動型の磁気軸受30を有する第3の実施例によるベアリングレスモータ3とは相違する。第4の実施例によるベアリングレスモータ4において、回転子10および固定子20は次のように構成される。
第4の実施例における回転子10は、第3の実施例と同様、回転軸に対して径方向の内向きもしくは外向きに磁束が発生するよう着磁された回転子永久磁石11と、回転子永久磁石11に対して径方向内方に設けられ、軸方向に磁束が発生するよう着磁された回転子側磁気軸受用永久磁石31と、を有する。回転子10は、径方向の長さが軸方向の長さより長い偏平構造を有する。回転子10の極数は本発明を限定するものではない。図示の例では、回転子側磁気軸受用永久磁石31は、回転子10の回転軸となるシャフト14の周面に設けられる。
また、上記回転子10に対して径方向にギャップを隔てて対向した固定子20は、第3の実施例と同様、回転子10側に突出したティース21−1が周方向に複数周設された固定子鉄心21と、各ティース21−1の間に配置された巻線(三相巻線22U、22Vおよび22Wのうち、U相巻線22Uのみ図示している)と、回転子側磁気軸受用永久磁石31が発生する磁束と同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石32と、を有する。各ティース21−1はヨーク21−2を介して結合される。固定子側磁気軸受用永久磁石32は固定子鉄心21の径方向内方に設けられ、これら固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32は、例えば固定子20が固定されたケース(図示せず)に固定される。
第4の実施例によるベアリングレスモータ4はアウターロータ型であるので、回転子10の回転子永久磁石11の径方向内方に、固定子20のティース21−1がギャップを隔てて対向する。つまり、図13および図14に示すように、ベアリングレスモータ4は回転子10の径方向内方に、固定子20の一部分もしくは全体が収容されるアウターロータ構造となる。
また、図13および図14に示すように、第4の実施例では、回転子側磁気軸受用永久磁石31は、固定子側磁気軸受用永久磁石32に対して軸方向にギャップを隔てて対向する。第4の実施例においても回転子側磁気軸受用永久磁石31と固定子側磁気軸受用永久磁石32とは同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁されているが、第4の実施例では、回転子側磁気軸受用永久磁石31は固定子側磁気軸受用永久磁石32に対して軸方向にギャップを隔てて対向するので、回転子側磁気軸受用永久磁石31と固定子側磁気軸受用永久磁石32とは、吸引受動型の磁気軸受30を構成する。このように、第4の実施例によれば、少なくとも回転子側磁気軸受用永久磁石31および固定子側磁気軸受用永久磁石32については、径方向において同一層上に位置しない。
第4の実施例においても、回転子10の回転子永久磁石11と固定子20の固定子鉄心21とは、完全には対向しておらず、軸方向にずれるようにシフトさせて(ずらして)、互いに非対向となる面を有するようにする。すなわち、ティース21−1の回転子10側の面と、回転子永久磁石11が有する固定子20側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有するが、第4の実施例では、固定子鉄心21と固定子側磁気軸受用永久磁石32とが、径方向において同一層上に位置するので、これら固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32が全体として、回転子10の回転子永久磁石11からは軸方向にずれるようにシフトした位置にある。図13は、固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32を回転子10の回転子永久磁石11に対して軸方向下方にずらした場合を示しており、図14は、固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32を回転子10の回転子永久磁石11に対して軸方向上方にずらした場合を示している。第4の実施例においても、回転子永久磁石11による磁束と固定子10の巻線22Uに電流が流れることにより生じる磁束とによって、Z軸方向の磁気支持力およびトルクを発生させる。また、第1〜第3の実施例の場合と同様に、回転子10は薄型構造であるので、回転子10が傾いた時、復元トルクが発生する。また、第4の実施例でも、第1〜第3の実施例の場合と同様に、傾き方向の復元トルクおよび半径方向の復元力を発生させることができ、傾き方向および半径方向の剛性は正であり、受動安定である。吸引受動型の磁気軸受30を有する第4の実施例によるベアリングレスモータ4は、回転子側磁気軸受用永久磁石31と固定子側磁気軸受用永久磁石32との間で定常的にZ軸方向負の方向に吸引力が発生し、回転子永久磁石11と固定子鉄心21との間には定常的にZ軸方向正の方向に吸引力が発生するため、これらZ軸方向負の方向に吸引力とZ軸方向正の方向に吸引力とを打ち消すように回転子側磁気軸受用永久磁石31、固定子側磁気軸受用永久磁石32および回転子永久磁石11を設計すれば、電流を流さないときのZ軸方向の力をゼロにすることが可能であり、その結果、電力消費を低減できる。
このように、第4の実施例と第1および第2の実施例とはアウターロータ型とインナーロータ型との相違があり、第4の実施例と第3の実施例とは磁気軸受30が吸引型であるか反発型であるかの相違はあるものの、第4の実施例もまた、第1〜第3の実施例について説明したのと同様の原理にて、界磁電流(d軸電流)によってZ軸方向の磁気支持力を発生させることができ、傾き方向および半径方向の剛性は正であり、受動安定である。
図15および図16は、本発明の第5の実施例によるベアリングレスモータを説明する断面図である。図15および図16において、回転子永久磁石11の磁束を図中の実線の矢印で示す。
第5の実施例によるベアリングレスモータ5は、第4の実施例同様、吸引受動型の磁気軸受30を有するアウターロータ型のモータであるが、磁気軸受30を構成する永久磁石を固定子20側にのみ設けた点で、反発受動型の磁気軸受30を有する第4の実施例によるベアリングレスモータ4とは相違する。第5の実施例によるベアリングレスモータ5において、回転子10および固定子20は次のように構成される。
第5の実施例における回転子10は、回転軸に対して径方向に磁束が発生するよう着磁された回転子永久磁石11と、回転子永久磁石11に対して径方向内方に設けられた回転子側磁気軸受用鉄心41と、を有する。回転子10は、径方向の長さが軸方向の長さより長い偏平構造を有する。回転子10の極数は本発明を限定するものではない。図示の例では、径方向内向きに磁束が発生するよう着磁されたリング状の回転子永久磁石11が設けられ、回転子側磁気軸受用鉄心41は、回転子10の回転軸の近傍に設けられる。
上記回転子10に対して径方向にギャップを隔てて対向した固定子20は、回転子10側に突出したティース21−1が周方向に複数周設された固定子鉄心21と、各ティース21−1の間に配置された巻線(三相巻線22U、22Vおよび22Wのうち、U相巻線22Uのみ図示している)と、径方向に磁束が発生するよう着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石32と、固定子側磁気軸受用永久磁石32により発生する磁束が回転子側磁気軸受用鉄心41を通過するように配置された固定子側磁気軸受用鉄心42と、を有する。各ティース21−1はヨーク21−2を介して結合される。固定子側磁気軸受用永久磁石32は固定子鉄心21の径方向内方に設けられ、これら固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32は、例えば固定子20が固定されたケース(図示せず)に固定される。
第5の実施例によるベアリングレスモータ5はアウターロータ型であるので、回転子10の回転子永久磁石11の径方向内方に、固定子20のティース21−1がギャップを隔てて対向する。つまり、図15および図16に示すように、ベアリングレスモータ5は回転子10の径方向内方に、固定子20の一部分もしくは全体が収容されるアウターロータ構造となる。
第5の実施例では、磁気軸受30を構成する永久磁石は回転子10側には設けない。図15および図16の実線の矢印に示すように、径方向に着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石32が発生する磁束は、固定子側磁気軸受用鉄心42、および回転子側磁気軸受用鉄心41を通過し、再び固定子側磁気軸受用永久磁石32へ戻る磁気回路を構成する。この結果、回転子側磁気軸受用鉄心41と固定子側磁気軸受用鉄心42との間で吸引力が発生し、傾き方向および半径方向の剛性は正であり、受動安定である。
第5の実施例においても、回転子10の回転子永久磁石11と固定子20の固定子鉄心21とは、完全には対向しておらず、軸方向にずれるようにシフトさせて(ずらして)、互いに非対向となる面を有するようにする。すなわち、ティース21−1の回転子10側の面と、回転子永久磁石11が有する固定子20側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有するが、第5の実施例では、固定子鉄心21と固定子側磁気軸受用永久磁石32とが、径方向において同一層上に位置するので、これら固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32が全体として、回転子10の回転子永久磁石11からは軸方向にずれるようにシフトした位置にある。図15は、固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32を回転子10の回転子永久磁石11に対して軸方向下方にずらした場合を示しており、図16は、固定子鉄心21および固定子側磁気軸受用永久磁石32を回転子10の回転子永久磁石11に対して軸方向上方にずらした場合を示している。第5の実施例においても、回転子永久磁石11による磁束と固定子10の巻線22Uに電流が流れることにより生じる磁束とによって、Z軸方向の磁気支持力およびトルクを発生させる。また、第1〜第4の実施例の場合と同様に、回転子10は薄型構造であるので、回転子10が傾いた時、復元トルクが発生する。また、第5の実施例でも、第1〜第4の実施例の場合と同様に、傾き方向の復元トルクおよび半径方向の復元力を発生させることができ、傾き方向および半径方向の剛性は正であり、受動安定である。
このように、第5の実施例と第1および第2の実施例とはアウターロータ型とインナーロータ型との相違があり、第5の実施例と第4の実施例とは磁気軸受30を構成する永久磁石が回転子10に設けられないという相違はあるものの、第5の実施例もまた、第1〜第4の実施例について説明したのと同様の原理にて、界磁電流(d軸電流)によってZ軸方向の磁気支持力を発生させることができ、傾き方向および半径方向の剛性は正であり、受動安定である。
上述の第1および第2の実施例による反発受動型の磁気軸受30を有するインナーロータ型のベアリングレスモータ1および2の変形例として、磁気軸受30を構成する回転子側磁気軸受用永久磁石31および固定子側磁気軸受用永久磁石32を、軸方向に積層された複数の永久磁石層を有する多層構造で構成してもよい。一例として、第2の実施例における磁気軸受30を軸方向に積層された複数の永久磁石層を有する多層構造で構成する場合について、図17および図18を参照して説明する。図17は、本発明の第2の実施例の変形例によるベアリングレスモータを説明する断面図であり、図18は、本発明の第2の実施例の変形例によるベアリングレスモータを説明する分解斜視図である。図17は、磁気軸受30を構成する回転子側磁気軸受用永久磁石31および固定側磁気軸受用永久磁石32を2層構造にした場合を示し、図18は、磁気軸受30を構成する回転子側磁気軸受用永久磁石31および固定側磁気軸受用永久磁石32を7層構造にした場合を示すが、積層数自体は本発明を限定するものではない。図17および図18に示すように、回転子側磁気軸受用永久磁石31および固定側磁気軸受用永久磁石32は、それぞれ軸方向に着磁された永久磁石の同一極が向き合うように構成される。これにより、半径方向の剛性を向上させることができる。なお、図18では、一例として固定子スロット数を36、回転子極数を24とし、また、三相24極の集中巻としたが、分布巻であってもよい。また、図18では、各永久磁石個片の磁束が径方向の内向きもしくは外向きに発生するように周方向に周設することで回転子永久磁石11を構成したが、リング状のものであってもよい。
図19は、本発明によるベアリングレスモータの回転子直径と回転子・固定子間のギャップ表面積との関係を示す図である。一般的に1軸制御ベアリングレスモータを高トルク化すると、半径方向の不平衡吸引力が増加する。このため、従来は、不平衡吸引力に打ち勝ち半径方向の剛性を正とするため、受動型磁気軸受を大きくしていた。これに対し、本発明によれば、回転子の軸長を短く半径が長い薄型構造を採用することによって、トルクの増加に対して不平衡吸引力の増加の割合を低減することが可能である。図19の横軸は、本発明によるベアリングレスモータの回転子の直径dr[mm]を示し、縦軸は固定子に対向する側の回転子の表面積S[mm2]を示している。例えば、トルクを0.05[Nm]から0.5[Nm]へ10倍に増加させる場合を考える。図19中のa点は回転子直径が0.05[Nm]の時と同じ27[mm]で、軸長を10倍に増加させた場合を示している。a点の場合、ギャップ表面積は10倍に増加するため、不平衡吸引力も10倍に増加する。一方、b点は、軸長を増加させずに、回転子直径を90[mm]に増加させた場合を示している。b点の場合、トルクは10倍に増加するが、表面積の増加は3倍に抑えられる。したがって、本発明のように回転子直径を増加させて薄型化することで、不平衡吸引力の増加を抑えることができるため、受動型磁気軸受を小さくすることができる。
続いて、本発明によるベアリングレスモータを冷却ファンに適用した例を説明する。
図20は、本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータを冷却ファンに適用した場合を示す断面図である。本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータ1は、反発型磁気軸受30を有するインナーロータ型である。この場合、回転子永久磁石11と回転子側磁気軸受用永久磁石31とを有する回転子10の、回転軸となるシャフト14が固定された支持台16の径方向外方にブレード(羽根)15を取り付けることで冷却ファン201を構成することができる。
図21は、本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータを冷却ファンに適用した場合を示す断面図である。本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータ2は、反発型磁気軸受30を回転子10と径方向に同一層上に有するインナーロータ型である。この場合、回転子10の回転子永久磁石11および回転子側磁気軸受用永久磁石31が固定された支持台16の径方向外方にブレード15を取り付けることで冷却ファン202を構成することができる。
図22は、本発明の第3の実施例によるベアリングレスモータを冷却ファンに適用した場合を示す断面図である。本発明の第3の実施例によるベアリングレスモータ3は、反発型磁気軸受30を有するアウターロータ型である。この場合、回転子永久磁石11と回転子側磁気軸受用永久磁石31とを有する回転子10の、回転軸となるシャフト14が固定された支持台16の径方向外方にブレード15を取り付けることで冷却ファン203を構成することができる。
図23は、本発明の第4の実施例によるベアリングレスモータを冷却ファンに適用した場合を示す断面図である。本発明の第4の実施例によるベアリングレスモータ4は、アキシャルギャップの吸引型磁気軸受30を有するアウターロータ型である。この場合、回転子10の回転子永久磁石11および回転子側磁気軸受用永久磁石31が固定された支持台16の径方向外方にブレード15を取り付けることで冷却ファン203を構成することができる。
図24は、本発明の第1〜第5の実施例およびによるベアリングレスモータの制御装置を説明する制御ブロック図である。本制御ブロック図は第1〜第5の実施例によるベアリングレスモータ1〜5に同様に適用可能である。
図24に示すように、電動機システム100は、上述のベアリングレスモータ1〜5と、回転子の軸方向の位置を検出する変位センサ51と、変位センサ51が検出する位置情報に基づいて回転子の軸方向の位置制御を行うための界磁電流指令を生成し、回転子10を回転駆動するための電機子電流指令を生成する制御装置と、界磁電流指令および電機子電流指令に基づいて直流電流を変換して巻線に供給するための交流電流を生成する三相インバータ53とを備える。本発明では、上述のように、第1の実施例によるベアリングレスモータ1〜5は、電機子電流(q軸電流)により回転子の回転トルクが発生し、界磁電流(d軸電流)により回転子のZ軸方向の支持力が発生する。1台の三相インバータ53でベアリングレスモータ1〜5の回転子のZ軸方向位置の能動制御と回転制御とを行う。
制御装置52において、回転子のZ軸方向の支持力発生制御として、Z軸方向位置の指令値z*と、ベアリングレスモータ1〜5の回転子の軸方向の検出変位zとから比較器B1で偏差を計算し、PID制御部B2でPID制御を行い、界磁電流指令であるd軸電流指令値id *を作成する。また、ベアリングレスモータ1〜5の回転子の回転駆動制御として、回転速度指令ω*を指令する。
比較器B3においてd軸電流指令値id *とd軸電流検出値idとの偏差が計算され、PI制御部B4でPI制御が行われ、d軸電圧指令値Vd *が作成される。
微分器B5では、角度センサ(図示せず)によって検出されたベアリングレスモータ1〜5の回転子の位相角θを微分して回転速度検出値ωを作成する。比較器B6において回転速度指令ω*と回転速度検出値ωとの偏差が計算され、PI制御部B7でPI制御が行われ、電機子電流指令であるq軸電流指令値iq *が作成される。そして、比較器B8においてq軸電流指令値iq *とq軸電流検出値iqとの偏差が計算され、PI制御部B9でPI制御が行われ、q軸電圧指令値Vq *が作成される。
三相二相変換部回路B10は、ベアリングレスモータ1〜5の回転子の位相角θを用いてd軸電圧指令値Vd *およびq軸電圧指令値Vq *を三相二相変換してuvw各相の電圧指令値Vu *、Vv *およびVw *を出力する。dq座標系から三相座標系への変換式は式1で表される。
Figure 2016163495
uvw各相の電圧指令値Vu *、Vv *およびVw *は三相インバータ53に入力され、三相インバータ53はこれに従って、直流電圧をベアリングレスモータ1〜5の駆動電圧である交流電圧に変換して出力する。出力された交流電圧はベアリングレスモータ1〜5の三相の各巻線に印加され、ベアリングレスモータ1〜5の各巻線に三相電流iu、ivおよびiwが流れる。
三相インバータ53からベアリングレスモータ1〜5の巻線12に流れるu相電流iuおよびw相電流iwは電流センサ54によって検出されてフィードバックされる。三相二相変換回路B11は、検出されたu相電流iuおよびw相電流iwと、u相電流iuおよびw相電流iwから算出されたv相電流ivと、を三相二相変換して、回転子のZ軸方向の支持力に起因するd軸電流検出値idと、回転子のトルクに起因するq軸電流検出値iqとを出力する。なお、三相座標系からdq座標系への変換式は式1の逆変換で表され、ここでは記載を省略する。
1、2、3、4、5 ベアリングレスモータ
10 回転子
11 回転子永久磁石
12 非磁性体物質
13 回転子鉄心
14 シャフト
15 ブレード
16 支持台
20 固定子
21 固定子鉄心
21−1 ティース
21−2 ヨーク
22U、22V、22W 巻線
30 磁気軸受
31 回転子側磁気軸受用永久磁石
32 固定子側磁気軸受用永久磁石
41 回転子側磁気軸受用鉄心
42 固定子側磁気軸受用鉄心
61、62 中空部
51 変位センサ
52 制御装置
53 インバータ
100 電動機システム
201、202、203、204 冷却ファン

Claims (9)

  1. 回転軸に対して径方向の内向きもしくは外向きに磁束が発生するよう着磁された回転子永久磁石と、前記回転子永久磁石に対して径方向内方に設けられた、軸方向に磁束が発生するよう着磁された回転子側磁気軸受用永久磁石と、を有し、径方向の長さが軸方向の長さより長い回転子と、
    前記回転子に対して径方向にギャップを隔てて対向した固定子であって、前記回転子側に突出したティースが周方向に複数周設された固定子鉄心と、各前記ティースの間に配置された巻線と、前記回転子側磁気軸受用永久磁石が発生する磁束と同一の軸方向に磁束が発生するよう着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石と、を有する固定子と、
    を備え、
    前記ティースの前記回転子側の面と、前記回転子永久磁石が有する前記固定子側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有し、
    前記巻線に界磁電流を流すことにより発生する磁束と前記回転子側磁気軸受用永久磁石および固定子側磁気軸受用永久磁石により発生する磁束とにより、前記回転子に対して軸方向の力が発生することを特徴とする電動機。
  2. 前記回転子永久磁石の径方向外方に、前記ティースがギャップを隔てて対向する請求項1に記載の電動機。
  3. 前記回転子側磁気軸受用永久磁石は、前記回転子永久磁石に対して軸方向にずれた位置に設けられ、
    前記固定子側磁気軸受用永久磁石は、前記回転子側磁気軸受用永久磁石の径方向外方にギャップを隔てて対向する請求項2に記載の電動機。
  4. 前記回転子側磁気軸受用永久磁石は、前記回転子の回転軸を中心として軸方向に貫く中空部を有し、
    前記固定子側磁気軸受用永久磁石は、前記中空部内に、前記回転子側磁気軸受用永久磁石に対して径方向にギャップを隔てて対向するよう収容される請求項2に記載の電動機。
  5. 前記回転子永久磁石の径方向内方に、前記ティースがギャップを隔てて対向する請求項1に記載の電動機。
  6. 前記固定子側磁気軸受用永久磁石は、前記回転子の回転軸を中心として軸方向に貫く中空部を有し、
    前記回転子側磁気軸受用永久磁石は、前記中空部内に、前記固定子側磁気軸受用永久磁石に対して径方向にギャップを隔てて対向するよう収容される請求項5に記載の電動機。
  7. 前記回転子側磁気軸受用永久磁石は、前記固定子側磁気軸受用永久磁石に対して軸方向にギャップを隔てて対向する請求項5に記載の電動機。
  8. 回転軸に対して径方向の内向きもしくは外向きに磁束が発生するよう着磁された回転子永久磁石と、前記回転子永久磁石に対して径方向内方に設けられた回転子側磁気軸受用鉄心と、を有し、径方向の長さが軸方向の長さより長い回転子と、
    前記回転子に対して径方向にギャップを隔てて対向した固定子であって、前記回転子側に突出したティースが周方向に複数周設された固定子鉄心と、各前記ティースの間に配置された巻線と、径方向に磁束が発生するよう着磁された固定子側磁気軸受用永久磁石と、前記固定子側磁気軸受用永久磁石により発生する磁束が前記回転子側磁気軸受用鉄心を通過するように配置された固定子側磁気軸受用鉄心と、を有する固定子と、
    を備え、
    前記ティースの前記回転子側の面と、前記回転子永久磁石が有する前記固定子側の面と、のうちの少なくとも一方が、軸方向において対向しない面部分を有し、
    前記巻線に界磁電流を流すことにより発生する磁束と固定子側磁気軸受用永久磁石により発生する磁束とにより、前記回転子に対して軸方向の力が発生することを特徴とする電動機。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の電動機と、
    前記回転子の軸方向の位置を検出する変位センサと、
    前記変位センサが検出する位置情報に基づいて前記回転子の軸方向の位置制御を行うための界磁電流指令を生成し、前記回転子を回転駆動するための電機子電流指令を生成する制御装置と、
    前記界磁電流指令および前記電機子電流指令に基づいて直流電流を変換して前記巻線に供給するための交流電流を生成するインバータと、
    を備えることを特徴とする電動機システム。
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