JP2016161501A - 経路探索装置、経路探索システム、経路探索方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】経路探索装置10は、出発地と目的地の情報を端末装置20から取得する。経路探索装置10は、出発地から目的地までの経路を複数探索し、探索した経路について、リンクが途中で切れた場合に迂回するときのリスクを評価する。経路探索装置10は、探索した複数の経路のうち、リンクが途中で切れた場合に迂回するときのリスクが小さい経路を、リンクが切断した場合に有用な経路として選択する。経路探索装置10は、選択した経路を示す情報を端末装置20へ送信し、端末装置20は、送信された情報に従って、経路探索装置10が選択した経路を表示する。
【選択図】図1
Description
(全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る装置と、各装置間で行われるデータ通信を中継する通信網2を例示した図である。通信網2は、データ通信のサービスを提供する通信網である。通信網2は、インターネットや固定電話網、移動体通信網などを含む。本実施形態においては、端末装置20のユーザーが出発地から目的地への経路探索を経路探索装置10へ要求すると、経路探索装置10は、ユーザーが設定した出発地から目的地への経路を探索し、探索した経路をユーザー提示する。
端末装置20は、ユーザーの操作に応じて出発地を示す情報及び目的地を示す情報を経路探索装置10へ送信し、出発地から目的までの経路探索を経路探索装置10へ指示する。また、端末装置20は、経路探索装置10が探索した経路を示す情報を受信し、受信した情報が示す経路を表示する。なお、端末装置20は、多数存在するが、図面が繁雑になるのを防ぐために、図1においては一つの端末装置20のみを示している。
車両40は、本実施形態ではタクシー、ハイヤー、バス、電車などであり、情報処理装置50を備えている。情報処理装置50は、衛星測位システムを利用して車両40の位置を計測し、計測した位置を経路探索装置10へ送信する。
図2は、端末装置20のハードウェア構成を示した図である。記憶部22は、不揮発性メモリを有しており、オペレーティングシステムのプログラムや複数のアプリケーションプログラムなどを記憶する。本実施形態においては、記憶部22は、アプリケーションプログラムとして、ウェブブラウザの機能を実現するアプリケーションプログラムを記憶する。
通信部28は、通信網2が備える無線基地局(図示略)と無線通信を行うインターフェースとして機能する。通信部28は、制御部21により制御され、図示を省略したアンテナを介して、無線通信によって音声通信やデータ通信を行う。通信部28は、無線基地局から音声通信に係る音声信号を受信すると、受信した音声信号を通話部29へ出力し、無線基地局からデータ通信に係るデータ信号を受信すると、受信したデータ信号を制御部21へ出力する。また、通信部28は、制御部21からデータ通信に係るデータ信号を取得すると、このデータ信号を無線基地局へ送信し、通話部29から音声通信に係る音声信号を取得すると、この音声信号を無線基地局へ送信する。
図3は、情報処理装置50のハードウェア構成を示した図である。測位部57は、人工衛星を用いた衛星測位システムを利用して車両40の位置を測位する。測位部57は、衛星測位システムの人工衛星から発信される位置測定用の電波を受信すると、それぞれの人工衛星から発信される電波の位相差を基にして車両40の位置の緯度および経度を演算する。測位部57は、演算により得られた緯度および経度を表す位置情報を生成する。なお、測位部57は、車載用のナビゲーション装置のように、さらにジャイロセンサーや加速度センサーの測定結果も利用して位置を測位する構成であってもよい。
図4は、経路探索装置10のハードウェア構成を例示したブロック図である。通信部18は、データ通信を行うための通信インターフェースである。通信部18は、図示を省略した通信ケーブルにより通信網2に接続されている。操作部14は、ユーザーにより操作されるキーボード(図示略)およびマウス(図示略)を有している。経路探索装置10は、キーボードやマウスに行われた操作に応じて動作する。表示部13は、液晶ディスプレイを有しており、経路探索装置10を操作するための画面や記憶部12に記憶されている情報などを表示する。
また、記憶部12は、情報処理装置50から送信される識別子と位置情報を、位置情報を受信した日時と対応付けて記憶する。また、記憶部12は、各ノードに対応付けて、交通ネットワークを走行する車両40がノードに存在したときの時刻と車両の識別子の組を記憶する。
図7は、ネットワークデータベース12Aに蓄積されたデータで表される交通ネットワークの一部を例示した図である。図7においては、ノードn1、n5、n6は、路線バスの停留所を表し、ノードn4は、鉄道の駅を表し、ノードn2、n3は、路線バスの停留所及び鉄道の駅を表している。ノードn2、n3は、バスと鉄道の乗り換えが可能なノードである。また、図7において、実線、破線及び一点鎖線は、路線バスのノード(停留所)を結ぶリンクを表している。図7においては、路線バスの三つの系統が示されており、第1の系統に係るリンクを実線で表し、第2の系統に係るリンクを破線で表し、第3の系統に係るリンクを一点鎖線で表している。また、平行な2本の実線に複数の直線を等間隔で交差させた線は、電車のノード(駅)を結ぶリンクを表している。
以下においては、経路探索装置10が行う処理の流れを示した図6のフローチャートを参照し、図7に示した交通ネットワークにおいて出発地Sから目的地Gまでの経路を探索する場合を例にして、動作例の説明を行う。
ロジスティック回帰モデルによる数理モデルの実現については、例えば、入力データとして、ある車両があるノードに存在した毎に記録した、「車両の識別子」、「ノードの識別子」、「車両がノードに存在した時刻」の3つの組の時系列データを入力として用いる。本実施形態では、この3つの組の時系列データをレコードとする。また、モデル式として、「Logit(pid_n)=a*x1_n+b*x2_n+c*x3_n+d」のロジット関数を定義する。
ここでパラメータの機械学習処理について説明する、pid_nは、全レコードのうち、n番目のレコードより(tt−ct)後の時刻に最も近いレコードのノード識別子がtidに一致していたら1、一致していなかったら0をとる変数、x1_nは、n番目のレコードに含まれている時刻、x2_nは、n番目のレコードの曜日が平日なら1、祝日なら0の値をとる変数、x3_nは、n番目のレコードの時刻が通勤時間帯である7時〜9時又は範囲内と17時〜20時の範囲内であれば1、範囲外であれば0をとる変数である。本実施形態では、観測変数としてx1〜x3までを設定したが、その他に季節や天気、気温、車両種類、及び外部システムから取得した道路状況、事故情報等を変数として加える構成も精度向上のため可能である。
この機械学習においては、車両の識別子とノードの識別子毎に、ロジスティック回帰モデルの学習処理を行い、入力データに対して最尤推定を行い、ロジット関数のパラメータであるa〜dを決定する。
機械学習によって得たパラメータによる数理モデルの利用においては、決定したパラメータをモデル式に設定し、id(車両の識別子)及びtid(ユーザーが到達するノードの識別子)に求めたい(指定された)値(ID)を設定し、x1_nをct(現在時刻)としてx2_nとx3_nを設定し、指定された車両について、指定された時刻において指定されたノードでの乗車可能な確率を計算する。
なお、出発地Sから目的地Gへ至る経路については、周知の幅優先探索、深さ優先探索、ランダムリスタートなどで求めてもよい。また、経路の探索を行う際には、ノード数、時間、料金、ユーザーへの負担、乗り換え失敗のリスクなどをもとにして経路を絞り込むようにしてもよく、例えば、ノード数が少ない順から所定数の経路を選択したり、所要時間が少ない順から所定数の経路を選択したりしてもよい。
本実施形態では、「R(pn)=(リンクの終点ノードに至る移動手段の遅延等による、リンクの終点ノードにおける乗り換え失敗程度)+(リンクの終点ノードからの次のノードへの移動手段への乗り換え失敗程度)*(リンクの終点ノードからの、他の最適経路スコア)」と定義されている。ここで、迂回するときに用いる経路の評価値については、評価関数S(pn)により再帰的に評価する。R(pn)は、リンクに設定されたパラメータ(乗り換えリスク)を用いて演算を行い、迂回によるリスクが大きいほど高い値を返す。なお、R(pn)は、関数TMが返した確率を100%から引いた値としてもよい。
なお、出発地Sから最初のノードまでのリンク、目的地Gの一つ前のノードから目的地Gまでのリンク及び同じ車両に継続して乗車する場合のリンクについては、R(pn)は値として0を返す。
R(pn)の計算式は、上述したように、「R(pn)=(リンクの終点ノードに至る移動手段の遅延等による、リンクの終点ノードにおける乗り換え失敗程度)+(リンクの終点ノードからの次のノードへの移動手段への乗り換え失敗程度)*(リンクの終点ノードからの、他の最適経路スコア)」と定義されている。この「乗り換え失敗程度」については、移動に利用する車両について、前述の指定された時刻において指定されたノードでの乗車可能な確率を返す関数TM(id,ct,cp,tt,tid)の返り値を使い、1.0(100%)から除算した値を利用する方法がある。R(pn)の算出においては、他の最適経路を決定するために再帰計算相当が必要になり、計算をノード毎を起点として行うため、他の経路の計算処理結果をキャッシュとして利用して計算を高速化する構成とすることも可能である。
また、0.01は、「リンクの終点であるノードn2からの次のノードn3への移動手段の乗り換えに失敗する程度」であり、車両M3_m3に乗車するため、関数TM(id,ct,cp,tt,tid)について、先ほど算出したノードn2の到着予想時刻に対して、関数DM(ta,nb,nc,md)を利用して得たノードn2からノードn3の移動時間を加算して得た乗車予想時刻をttとし、あとは前述と同様にパラメータを設定して得た値を1.0から減算した値である。
他のリンクについても同様に計算すると、経路Aの各リンクのR(pn)の演算結果の値は、図10に示したものとなる。
この評価結果のうち、評価結果の値が最も大きいのは経路Bであるため、経路探索装置10(選択部104)は、乗り換えに失敗した場合に有用な経路として、経路Bを選択する(ステップSA6)。
端末装置20は、経路探索装置10が送信したウェブページのデータを受信すると、受信したデータが示すウェブページを表示する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した各実施形態及び以下の変形例は、一つ又は複数を適宜組み合わせて実施してもよい。
上述した実施形態においては、端末装置20のユーザーは、出発地から移動を開始するときの出発日時を、端末装置20に表示されたウェブページに入力する構成となっているが、構成に限定されるものではない。例えば、経路探索装置10は、出発地情報及び目的地情報を受信した日時を、ユーザーは、出発地から移動を開始するときの出発日時としてもよい。
なお、乗り換えに失敗しない場合に有用な経路を選択する評価値の計算を行う際には、周知の幅優先探索、深さ優先探索、Random walk with restart(RWR)などに基づく方法でホップ数、コスト、早さ、楽さの一つもしくは複数組み合わせた指標により、上位K等に一次フィルタリングして経路を絞ることで計算コストを下げる構成としてもよい。
また、R(pn)を除いた評価関数S(pn)で評価し、評価値が上位K件等、予め定められた数に一次フィルタリングして経路を絞ってもよい。
また、上述した実施形態においては、経路グラフを作成する際に、ノードへの到着時刻において、ノードで乗車可能な確率が閾値以上の車両を抽出するが、ノードへの到着時刻については、乗り換え時間等を考慮して前後に一定の幅を持たせるようにしてもよい。
Claims (6)
- 交通ネットワークを構成する複数のノード及び複数のリンクのデータを記憶する記憶手段と、
出発地を示す出発地情報及び目的地を示す目的地情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記出発地情報が示す出発地から前記目的地情報が示す目的地までの経路を、前記記憶手段に記憶されているデータに基づいて複数探索する探索手段と、
前記探索手段で探索された経路について、当該経路の途中から目的地まで別経路で移動するときのリスクを評価する評価手段と、
前記評価手段の評価結果に基づいて前記探索手段で探索された複数の経路から少なくとも一の経路を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した経路を示す情報を出力する出力手段と、
を備える経路探索装置。 - 前記探索手段は、前記複数のノードにおいて、ノードへの到達予想時刻において乗車可能な確率が閾値以上となる車両がある場合、当該ノードと、当該ノードから到着可能な他のノードまでのリンクを、前記出発地から前記目的地までの経路を構成するリンクとし、
前記車両には乗客に応じた目的地へ移動する車両が含まれる
請求項1に記載の経路探索装置。 - 前記評価手段は、前記探索手段で探索された経路について、移動時間、料金、ユーザーへの負担、リスクで評価する
請求項1又は請求項2に記載の経路探索装置。 - 出発地を示す出発地情報及び目的地を示す目的地情報を送信する送信手段と、
前記出発地から前記目的地までの経路を示す情報を取得する取得手段と、
を有する端末装置と、
交通ネットワークを構成する複数のノード及び複数のリンクのデータを記憶する記憶手段と、
前記送信手段が送信した出発地情報及び目的地情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記出発地情報が示す出発地から前記目的地情報が示す目的地までの経路を、前記記憶手段に記憶されているデータに基づいて複数探索する探索手段と、
前記探索手段で探索された経路について、当該経路の途中から目的地まで別経路で移動するときのリスクを評価する評価手段と、
前記評価手段の評価結果に基づいて前記探索手段で探索された複数の経路から少なくとも一の経路を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した経路を示す情報を前記端末装置へ出力する出力手段と、
を有する経路探索装置と、
を備える経路探索システム。 - 出発地を示す出発地情報及び目的地を示す目的地情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記出発地情報が示す出発地から前記目的地情報が示す目的地までの経路を、交通ネットワークを構成する複数のノード及び複数のリンクのデータを記憶する記憶手段に記憶されているデータに基づいて複数探索する探索ステップと、
前記探索ステップで探索された経路について、当該経路の途中から目的地まで別経路で移動するときのリスクを評価する評価ステップと、
前記評価ステップの評価結果に基づいて前記探索ステップで探索された複数の経路から少なくとも一の経路を選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択された経路を示す情報を出力する出力ステップと、
を備える経路探索方法。 - コンピュータを、
出発地を示す出発地情報及び目的地を示す目的地情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記出発地情報が示す出発地から前記目的地情報が示す目的地までの経路を、交通ネットワークを構成する複数のノード及び複数のリンクのデータを記憶する記憶手段に記憶されているデータに基づいて複数探索する探索手段と、
前記探索手段で探索された経路について、当該経路の途中から目的地まで別経路で移動するときのリスクを評価する評価手段と、
前記評価手段の評価結果に基づいて前記探索手段で探索された複数の経路から少なくとも一の経路を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した経路を示す情報を出力する出力手段
として機能させるためのプログラム。
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