JP2016159471A - タイヤ成形金型用プラグ及びこれを備えたタイヤ成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベントユニットの弁動作不良を防止し、ゴム等の噛み込みに起因する加硫故障の発生を防止することを可能にした排気装置及びこれを備えたタイヤ成形金型を提供する。
【解決手段】
タイヤ成形金型Mに形成されたベントホールHに着脱可能に装着する筒状の金属製のシリンダ2と、このシリンダ2内にシリンダ2の軸方向に沿って進退自在に保持された金属製のバルブ3とからなるタイヤ成形金型用プラグ1において、バルブ1が閉弁時にシリンダ2の金型内面側の開口端を閉塞するバルブヘッド3aを有し、該バルブヘッド3aの側面はバルブ3の動作時に前記シリンダ2の内面に対して摺動するように構成され、バルブヘッド3aの側面に開口してシリンダ2の内部空間に連通する通気路10が形成された構成にする。
【選択図】図1

Description

本発明はタイヤ成形金型用プラグ及びこれを備えたタイヤ成形金型に関し、更に詳しくは、ゴム等の噛み込みに起因する弁動作不良を防止して加硫故障の発生を防止することを可能にしたタイヤ成形金型用プラグ及びこれを備えたタイヤ成形金型に関する。
従来、タイヤ加硫工程で使用されるタイヤ成形金型には、タイヤ加硫成形時に金型内面と未加硫タイヤとの間に溜まった空気を金型外部に排気させるために、ベントホールと呼称される多数の細い排気穴が形成されている。このベントホールは、一般的に金型の空気が残り易い箇所に形成され、例えば、ビードリング、リムクッション、サイド部等に対応する金型の同一周上の8ヶ所以上に形成されており、周列数はタイヤ形状によって異なっている。また、タイヤトレッド部の溝に囲まれた金型のデザインブロック内にも、1箇所以上にベントホールが形成されている。
しかしながら、多数のベントホールを備えた金型を用いてタイヤを加硫成形すると、これら多数のベントホールに加硫ゴムが流れ込み、製品タイヤの表面には多数の髭状の突起(スピュー)が発生する。このため、タイヤ成形後のタイヤ仕上げ工程では、上記のスピューを切除する作業が不可欠となり、作業性及び生産性を阻害させるばかりか、切除したスピューの屑が多数散らばって作業環境を悪化させ、更に製品タイヤの外観を向上させることが難しいという問題があった。
そこで、各ベントホールに、ベントホールに着脱可能に装着されるシリンダと、このシリンダ内にシリンダの軸方向に沿って進退自在に保持されたバルブとからなるタイヤ成形金型用プラグを装着することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特に、特許文献1に示されるタイヤ成形金型用プラグでは、シリンダとバルブとの間にスプリング(付勢手段)が介在してバルブを開弁方向に付勢しているため、加硫時に膨径する未加硫タイヤがスプリングの付勢力に抗してバルブを押し込むまでは開弁状態のプラグを通じて排気が行われる。その一方で、未加硫タイヤがバルブをシリンダ内に完全に押し込んだ状態では、ベントホールの周囲に未加硫タイヤが到達していても、バルブがシリンダ内に完全に押し込まれてプラグは閉止されているので、ベントホールの周囲に到達した未加硫タイヤがベントホール内に入り込んでスピューを生じることは防止される。
しかしながら、このタイヤ成形金型用プラグでは、開弁時にはバルブにおいて実際に栓として機能するテーパー状のバルブヘッドがシリンダに設けられたテーパー凹状の嵌合部から離間しており、バルブヘッドが嵌合部に向かって移動して閉弁状態となる際に、バルブヘッドと嵌合部とがゴム等を噛み込み易いという問題があり、噛み込まれたゴム等によりシリンダとバルブが密着し、更には固着して、プラグの開弁不良が引き起こされるという問題があった。
特開2006−168253号公報
本発明の目的は、ゴム等の噛み込みに起因する弁動作不良を防止して加硫故障の発生を防止することを可能にしたタイヤ成形金型用プラグ及びこれを備えたタイヤ成形金型を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のタイヤ成形金型用プラグは、タイヤ成形金型に形成されたベントホールに着脱可能に装着する筒状のシリンダと、このシリンダ内に該シリンダの軸方向に沿って進退自在に保持されたバルブとからなるタイヤ成形金型用プラグにおいて、前記バルブが閉弁時に前記シリンダの金型内面側の開口端を閉塞するバルブヘッドを有し、該バルブヘッドの側面は前記バルブの動作時に前記シリンダの内面に対して摺動するように構成され、前記バルブヘッドの側面に開口して前記シリンダの内部空間に連通する通気路が形成されたことを特徴とする。
本発明のタイヤ成形金型用プラグでは、バルブヘッドの側面に開口してシリンダの内部空間に連通する通気路が形成されていることで、バルブヘッドの側面がシリンダの内面に対して摺動するように構成されていても、開弁時には通気路を通じて効率のよい排気を可能にすることができる。その一方で、閉弁動作中(即ち、バルブヘッドの摺動時)にはバルブヘッドとシリンダとの間に周囲に存在する未加硫ゴム等を噛み込む隙間が生じないので、ゴム等を噛み込むことに起因する開弁不良を防止することができる。
本発明のタイヤ成形金型用プラグでは、バルブヘッドが連続気泡を有する発泡金属で構成され、この連続気泡が通気路となり、この連続気泡のバルブヘッドの側面における平均直径が0.01mm〜0.05mmである仕様にすることもできる。このような仕様では、バルブヘッドを構成する発泡金属の連続気泡を通じて効率のよい排気を可能にする一方で、連続気泡の平均直径が充分に小さいことで閉弁前にバルブヘッドの側面(連続気泡の開口部)に未加硫のゴム等が到達しても、連続気泡内にゴムが流入することを防止することができる。
或いは、本発明のタイヤ成形金型用プラグでは、通気路がバルブヘッドを貫通する貫通孔であり、この貫通孔のバルブヘッドの側面における直径が0.01mm〜0.05mmである仕様にすることもできる。このような仕様では、バルブヘッドに形成された貫通孔を通じて効率のよい排気を可能にする一方で、貫通孔の直径が充分に小さいことで閉弁前にバルブヘッドの側面(貫通孔の開口部)に未加硫のゴム等が到達しても、貫通孔内にゴムが流入することを防止することができる。
或いは、本発明のタイヤ成形金型用プラグでは、通気路がバルブヘッドの側面に形成されたスリットであり、このスリットの幅が0.01mm〜0.05mmである仕様にすることもできる。このような仕様では、バルブヘッドに形成されたスリットを通じて効率のよい排気を可能にする一方で、スリット幅が充分に小さいことで閉弁前にバルブヘッドの側面(スリットの開口部)に未加硫のゴム等が到達しても、スリット内にゴムが流入することを防止することができる。
本発明では、バルブヘッドの側面とシリンダの内面との間隔が0.01mm〜0.05mmであることが好ましい。これにより、バルブとシリンダとの隙間に未加硫のゴム等が流入することを防止しながら、このバルブとシリンダとの隙間を介した排気を行うこともできる。
上述の本発明のタイヤ成形金型用プラグをタイヤ加硫成形時にタイヤ成形金型とタイヤとの間に溜まった空気を排出するための多数のベントホールに装着したタイヤ成形金型は、通気路を介した効率的な排気を可能にしながら、バルブヘッドがシリンダに対して摺動する構成によって未加硫ゴム等の噛み込みに起因する開弁不良を防止することが可能になるので、製造する空気入りタイヤの加硫故障を効果的に防止することができる。
本発明のタイヤ成形金型用プラグ(開弁状態)を備えたタイヤ成形金型の一部拡大断面図である。 本発明のタイヤ成形金型用プラグ(閉弁状態)を備えたタイヤ成形金型の一部拡大断面図である。 本発明の実施形態からなるタイヤ成形金型用プラグを構成するシリンダの一部を抽出して示す説明図である。 本発明の実施形態からなるタイヤ成形金型用プラグを構成するバルブの斜視図である。 本発明の別の実施形態からなるタイヤ成形金型用プラグを構成するバルブの斜視図である。 本発明の別の実施形態からなるタイヤ成形金型用プラグを構成するバルブの斜視図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1、2に例示するように、本発明のタイヤ成形金型用プラグ1(以下、単に「プラグ1」という)は、タイヤ成形金型M(以下、単に「金型M」という)に形成されたベントホールHに装着される。尚、図1は開弁時のタイヤ成形金型用プラグ1を示し、図2は閉弁時のタイヤ成形金型用プラグ1を示す。
タイヤ成形金型Mとしては、成形するタイヤに応じた様々な態様の一般的な金型を利用することができ、その構造は、後述の本発明のプラグ1が挿入される空気抜きのためのベントホールHを有していれば、特に限定されない。
ベントホールHは、図1,2の実施形態では、金型Mの内面から金型外部に向かって貫通する貫通孔として形成される。タイヤ加硫成形時に金型MとタイヤTとの間に溜まった空気は、このベントホールHを介して金型Mの外部に排出される。尚、ベントホールHは、後述の本発明のプラグ1が挿入可能なものであれば、その構造は特に限定されない。
プラグ1は、図1,2に例示するように、ベントホールHに着脱可能に装着される筒状の金属製のシリンダ2と、このシリンダ2内にシリンダ2の軸方向に沿って進退自在に保持された金属製のバルブ3で構成される。また、図1,2の例では、これらシリンダ2とバルブ3に加えて、これらシリンダ2とバルブ3との間に介在してバルブ3を常時開弁方向に付勢する付勢手段4を備えている。
シリンダ2は、ステンレス、アルミ合金等の耐熱性の金属材料により一体的に形成される。シリンダ2は、図3に拡大して示すように、バルブ3を進退自在に保持する筒状の胴部2aを備えると共に、この胴部2aの金型Mの内面側の端部(図1の上端)に、後述のバルブ3のバルブヘッド3aを摺動可能に保持する摺動部2bを備える。摺動部2bの内面は、バルブヘッド3aを摺動可能に保持するために、バルブ3の進行方向と平行に構成されている。図1,2に示す例では、摺動部2bの軸方向長さがバルブヘッド3aの厚さ(軸方向長さ)と対応し、且つ、摺動部2bの内径が胴部2aの内径よりも大きくなって胴部2aと摺動部2bとの境界に段差が形成されているので、後述のバルブヘッド3aは閉弁時に金型Mの内面側の面が金型Mの内面と面一になる位置で保持されることになる。シリンダ2の胴部2aの金型Mの外面側の端部(図1の下端)には、シリンダ2の胴部2aに対してシリンダ2の中心に向かって鍔状に形成される係止部2cと、その中心部に排気穴2dとが形成される。
バルブ3は、シリンダ2と同様に、ステンレス、アルミ合金等の耐熱性の金属材料により形成される。このバルブ3は、図4に拡大して示すように、閉弁時にシリンダ2の摺動部2bと組み合わされてプラグ1を閉じるバルブヘッド3aと軸部3bとから構成される。バルブヘッド3aの側面は、図1,2に示すようにバルブ3が動作するときにシリンダ2(摺動部2b)の内面に対して摺動するように、バルブヘッド3aの側面がバルブ3の進行方向(および摺動部2bの内面)と平行に構成されている。バルブヘッド3aの金型Mの内面側の面(以下、バルブヘッド3aの頂面という)の形状は、閉弁時に摺動部2bと組み合わされてゴムの流入を遮断することができるように、上述の摺動部2bの開口に対応する形状を有する。このように頂面および側面が構成されるので、図示の例では、バルブヘッド3aの全体は略円柱形状を有する。軸部3bの長手方向の中途部には、後述の付勢手段4(弾性部材4A)の上限位置を規制するストッパー3cが設けられている。更にバルブヘッド3aと逆側の端部(軸部3bの先端)には、軸部3bよりも大径に構成された脱落防止ストッパー3dが一体的に設けられる。この脱落防止ストッパー3dは、シリンダ2の排気穴2dよりも径が大きく形成され、シリンダ2の係止部2cに対して引っ掛かることで、バルブ3が金型Mの内面側に脱落することを防止している。
本発明のバルブ3は、上述のようにバルブヘッド3aがシリンダ2の内面に対して摺動するので、従来のように開弁時にバルブヘッド3aとシリンダ2とが離間してバルブ3とシリンダ2との間に大きな隙間が開放されないが、バルブヘッド3aの側面に開口してシリンダ2の内部空間に連通する通気路10が形成されているので、この通気路10を通じて金型M内に残留する空気を金型M外に排気することができる。
特に、図1〜4に示す実施形態では、バルブヘッド3aが多量の連続気泡を有する発泡金属で構成されており、この発泡金属に含まれる連続気泡が上述の通気路10となっている。言い換えれば、連続気泡が多量に存在するバルブヘッド3a自体が通気路10として機能している。発泡金属としては、例えば、アルミニウム、ステンレス等を用いることができる。図1〜4では、バルブヘッド3aの斜線で示した部分が発泡金属で構成されており、連続気泡自体は図示していないが、斜線部であれば連続気泡を通じて排気が可能である。この例では、バルブヘッド3a以外の部分(軸部3b等)を構成する材料は発泡金属ではないので、発泡金属からなるバルブヘッドと上述の耐熱性の金属材料により一体的に構成されたバルブヘッド3a以外の部分(軸部3b、ストッパー3c、および脱落防止ストッパー3d)とを組み合わせてバルブ3を構成することになる。
尚、図1,2の実施形態では、上述のようにシリンダ2とバルブ3との間に付勢手段4が介在しているが、具体的には、コイルバネ等の弾性部材4Aが用いられている。付勢手段4(弾性部材4A)は、シリンダ2の係止部2cとバルブ3のストッパー3cとの間に挿入され、バルブ3を常時開弁方向に附勢している。尚、付勢手段4としては、コイルバネ等の弾性部材4Aの他、例えば、バルブ3のストッパー3cとシリンダ2の係止部2cとの互いに対向する面どうしに磁石を対向するように配置して、これら磁石の反発力によって付勢することも可能である。
このように、本発明のプラグ1では、バルブヘッド3aの側面がシリンダ2の内面に対して摺動するように構成されているので、閉弁動作中(即ち、バルブヘッド3aの摺動時)にバルブヘッド3aとシリンダ2とが離間せず、バルブヘッド3aとシリンダ2との間に周囲に存在する未加硫ゴム等を噛み込む隙間が生じないので、ゴム等を噛み込むことに起因する開弁不良を防止することができる。このとき、バルブヘッド3aの側面に開口してシリンダ2の内部空間に連通する通気路10が形成されているので、バルブヘッド3aの側面がシリンダ2の内面に対して摺動するように構成されていても、開弁時には通気路を通じて効率のよい排気を可能にすることができる。
バルブヘッド3aを発泡金属で構成する場合、発泡金属に含まれる連続気泡のバルブヘッド3aの側面における平均直径を0.01mm〜0.05mmの範囲にすることが好ましい。連続気泡の平均直径をこの範囲に設定することで、連続気泡を通じて効率のよい排気を可能にする一方で、連続気泡の平均直径が充分に小さいことで閉弁前にバルブヘッド3aの側面(連続気泡の開口部)に未加硫のゴム等が到達しても、連続気泡内にゴムが流入することを防止することができる。連続気泡の平均直径が0.01mmよりも小さいと連続気泡を通じて効率のよい排気を行うことが難しくなる。連続気泡の平均直径が0.05mmよりも大きいと連続気泡内にゴムが流入し易くなる。
連続気泡の平均直径が上述の範囲であればゴムが流入しないので、バルブヘッド3aの頂面(金型Mの内面側の面)に発泡金属が露出していてもよいが、この場合、加硫成型後のタイヤにおけるバルブヘッド3aが当接した部分に連続気泡の痕跡が残り、タイヤ外観が悪くなるため、バルブヘッド3aの頂面に発泡金属以外の金属材料(例えば、ステンレス、アルミ合金等の耐熱性の金属材料)からなり、未加硫のタイヤに当接する面が平滑である蓋部3eを設けることが好ましい。
図1〜4のようにバルブヘッド3aを発泡金属で構成する他には、例えば図5に示すように、バルブヘッド3aに、通気路10としてバルブヘッド3aを貫通する貫通孔11を設けることもできる。尚、図5では、1つの貫通孔11を設けているが、バルブヘッド3aの側面とシリンダ2の内部空間とを結ぶものであれば複数個を設けてもよい。この場合、バルブヘッド3aの全体をステンレス、アルミ合金等の耐熱性の金属材料で一体的に成形したうえで、後から通気路10(貫通孔11)をドリル等で形成することができる。図5の例では、通気路10(貫通孔11)の一方側の端部はバルブヘッド3aの側面に開口し、他方側の端部はシリンダ2の内部空間に連通することになる。この場合であっても、通気路10(貫通孔11)を通じて金型M内に残留する空気を排気することができる。
貫通孔11を設ける場合も、貫通孔11のバルブヘッド3aの側面における直径を0.01mm〜0.05mmの範囲に設定するとよい。貫通孔11の直径をこの範囲に設定することで、貫通孔11を通じて効率のよい排気を可能にする一方で、貫通孔11の直径が充分に小さいことで閉弁前にバルブヘッド3aの側面(貫通孔11の開口部)に未加硫のゴム等が到達しても、貫通孔11内にゴムが流入することを防止することができる。貫通孔11の直径が0.01mmよりも小さいと貫通孔11を通じて効率のよい排気を行うことが難しくなる。貫通孔11の直径が0.05mmよりも大きいと貫通孔11内にゴムが流入し易くなる。尚、貫通孔11は、バルブヘッド3aの側面において上記直径の範囲を満たしていればゴムの流入を抑えることができるので、バルブヘッド3aの内部やシリンダ2の内部空間に面する部位では貫通孔11の径が拡大していてもよい。
或いは、図6に示すように、バルブヘッド3aに、通気路10としてバルブヘッドの側面に形成されたスリット12を設けることもできる。この場合も、バルブヘッド3aの全体をステンレス、アルミ合金等の耐熱性の金属材料で一体的に成形することができる。図6の例では、通気路10(スリット12)の一方側の端部はバルブヘッド3aの頂面(金型Mの内面側の面)まで到達せずに側面の中腹で閉止し、他方側の端部はバルブヘッド3aの金型Mの外面側の端面まで到達することでシリンダ2の内部空間に連通している。この場合であっても、通気路10(スリット12)を通じて金型M内に残留する空気を排気することができる。
スリット12を設ける場合、スリット12のバルブヘッド3aの側面におけるスリット幅を0.01mm〜0.05mmの範囲に設定するとよい。スリット12の幅をこの範囲に設定することで、スリット12を通じて効率のよい排気を可能にする一方で、スリット12の幅が充分に小さいことで閉弁前にバルブヘッド3aの側面(スリット12の開口部)に未加硫のゴム等が到達しても、スリット12内にゴムが流入することを防止することができる。スリット12の直径が0.01mmよりも小さいとスリット12を通じて効率のよい排気を行うことが難しくなる。スリット12の直径が0.05mmよりも大きいとスリット12内にゴムが流入し易くなる。尚、スリット12を設ける場合も、バルブヘッド3aの側面において上記スリット幅の範囲を満たしていればゴムの流入を抑えることができるので、スリット12の底に向かってスリット幅が拡大していてもよい。
バルブヘッド3aの側面とシリンダ2(摺動部2b)の内面とは、摺動性を確保するために僅かな隙間があいていることが好ましいが、特にバルブヘッド3aの側面とシリンダ2(摺動部2b)の内面との間隔を0.01mm〜0.05mmの範囲に設定することが好ましい。このような範囲に設定することで、バルブヘッド3aとシリンダ2との隙間に未加硫のゴム等が流入することを防止しながら、このバルブヘッド3aとシリンダ2との隙間を介した排気を行うことも可能になる。この間隔が0.01mmよりも小さいと摺動性を確保することが難しくなると共に、バルブヘッド3aとシリンダ2との隙間を通じた排気を行うことが難しくなる。スリット12の直径が0.05mmよりも大きいとバルブヘッド3aとシリンダ2との隙間内にゴムが流入し易くなる。
上述のように構成された本発明のプラグ1を備えた金型Mは、バルブヘッド3aがシリンダ2に対して摺動する構成によって未加硫ゴム等の噛み込みに起因する開弁不良を防止することができる一方で、通気路10を介した効率的な排気を可能にすることができ、製造する空気入りタイヤの加硫故障を効果的に防止することができる。
タイヤサイズが195/65R15の空気入りタイヤを加硫するに当たり、タイヤ加硫金型が備えるタイヤ成形金型用プラグとして、シリンダに対するバルブヘッドの動き、バルブヘッドに形成される通気路の形態、通気路の寸法、シリンダとバルブヘッドの隙間を表1のように異ならせた従来例1、実施例1〜13の14種類のタイヤ成形金型用プラグを使用した。
これら14種類の排気装置が使用されるタイヤ加硫金型には、タイヤ1本当たり1000個のベントホールが形成されている。いずれの例においてもシリンダとバルブヘッドとの間に介在する付勢手段としてはコイルバネを用いた。
表1の「シリンダに対するバルブヘッドの動き」の欄について、従来のように皿状のバルブヘッドがシリンダに設けられたテーパー凹状の摺動部から離間し、バルブヘッド全体が嵌合部に向かって移動して、バルブヘッドと嵌合部とが嵌合して閉弁状態となる場合を「開閉」とし、バルブヘッドが摺動部に対して摺動する場合を「摺動」として示した。表1の「通気路の形態」の欄について、バルブヘッドが発泡金属で構成されて連続気泡が通気路となる場合を「気泡」、バルブヘッドに貫通孔を設ける場合を「貫通孔」、バルブヘッドの側面にスリットを設ける場合を「スリット」と示した。表1の「通気路の寸法」の欄について、通気路が連続気泡の場合はバルブヘッドの側面における平均直径の値を記載し、通気路が貫通孔の場合はバルブヘッドの側面における直径の値を記載し、通気路がスリットの場合はバルブヘッドの側面におけるスリット幅を記載した。
これら14種類のタイヤ成形金型用プラグを備えたタイヤ加硫金型を使用して製造されたタイヤについて、下記の評価方法により加硫故障が発生したタイヤの本数を評価し、その結果を表1に併せて示した。
加硫故障が発生したタイヤの本数
各排気装置を備えた金型においてそれぞれ試験タイヤを2000本ずつ製造し、弁動作不良に起因する加硫故障の有無を目視で判断し、加硫故障が発生したタイヤの本数を測定した。評価結果は、測定値を示した。この測定値が小さい程、加硫故障が発生したタイヤが少なく、弁動作不良の防止に優れていることを意味する。
Figure 2016159471
表1から判るように、実施例1〜13はいずれも、従来例1に対して加硫故障が発生したタイヤの本数を減少した。特に、通気路の寸法やバルブヘッドとシリンダの隙間を適切な範囲に設定した実施例1〜9および11〜12は、加硫故障が発生したタイヤの本数を効果的に減少することができた。
1 タイヤ成形金型用プラグ
2 シリンダ
2a 胴部
2b 摺動部
2c 係止部
2d 排気穴
3 バルブ
3a バルブヘッド
3b 軸部
3c ストッパー
3d 脱落防止ストッパー
3e 蓋部
4 付勢手段
4A 弾性部材
10 通気路
11 貫通孔
12 スリット
M タイヤ成形金型
H ベントホール

Claims (6)

  1. タイヤ成形金型に形成されたベントホールに着脱可能に装着する筒状のシリンダと、このシリンダ内に該シリンダの軸方向に沿って進退自在に保持されたバルブとからなるタイヤ成形金型用プラグにおいて、
    前記バルブが閉弁時に前記シリンダの金型内面側の開口端を閉塞するバルブヘッドを有し、該バルブヘッドの側面は前記バルブの動作時に前記シリンダの内面に対して摺動するように構成され、前記バルブヘッドの側面に開口して前記シリンダの内部空間に連通する通気路が形成されたことを特徴とするタイヤ成形金型用プラグ。
  2. 前記バルブヘッドが連続気泡を有する発泡金属で構成され、該連続気泡が前記通気路となり、該連続気泡の前記バルブヘッドの側面における平均直径が0.01mm〜0.05mmであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ成形金型用プラグ。
  3. 前記通気路が前記バルブヘッドを貫通する貫通孔であり、該貫通孔の前記バルブヘッドの側面における直径が0.01mm〜0.05mmであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ成形金型用プラグ。
  4. 前記通気路が前記バルブヘッドの側面に形成されたスリットであり、該スリットの幅が0.01mm〜0.05mmであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ成形金型用プラグ。
  5. 前記バルブヘッドの側面と前記シリンダの内面との間隔が0.01mm〜0.05mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ成形金型用プラグ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ成形金型用プラグを、タイヤ加硫成形時に金型とタイヤとの間に溜まった空気を排出するための多数のベントホールに装着したことを特徴とするタイヤ成形金型。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020211995A1 (de) * 2019-04-16 2020-10-22 Continental Reifen Deutschland Gmbh Entlüftungseinheit für ein formsegment einer reifen-vulkanisationsform und derartiges formsegment
IT202000002308A1 (it) * 2020-02-06 2021-08-06 Gottschol Alcuilux Cz Spol S R O Valvola di sfiato per le aperture di sfiato di stampi di vulcanizzazione
FR3107202A1 (fr) * 2020-02-19 2021-08-20 Gottschol Alcuilux Cz Soupape de désaération sur les orifices d'évacuation des moules de vulcanisation

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