JP2016152755A - マルチランデル型モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】磁束波形の乱れを抑制することができるマルチランデル型モータを提供する。【解決手段】ロータ13を構成する各ロータ部は、周方向に並ぶ複数の第1ロータ側爪状磁極26を有する第1ロータコア21と、周方向に並ぶ複数の第2ロータ側爪状磁極を有する第2ロータコアと、これらロータコア間に配置され軸方向に磁化された永久磁石とを有する。ステータ14を構成する各ステータ部は、周方向に並ぶ複数の第1ステータ側爪状磁極46を有する第1ステータコア41と、周方向に並ぶ複数の第2ステータ側爪状磁極を有する第2ステータコア42と、これらステータコア41,42間に周方向に配置された巻線とを有する。ロータ絶縁部材23は、第1ロータ側爪状磁極26及び第2ロータ側爪状磁極と周方向に相対移動不能に係合する。ステータ絶縁部材42は、第1ステータ側爪状磁極46及び第2ステータ側爪状磁極と周方向に相対移動不能に係合する。【選択図】図1

Description

本発明は、マルチランデル型モータに関するものである。
モータにおいて、周方向に複数の爪状磁極を有する一対のロータコアと、それらロータコア間に配置された永久磁石とによって構成され、各爪状磁極を交互に異なる磁極に機能させるランデル型ロータを有したランデル型モータが知られている。さらに、特許文献1では、ランデル型ロータに加えて、周方向に複数の爪状磁極を有する一対のステータコアと、それらステータコア間に配置された環状巻線とによって構成され、各爪状磁極を交互に異なる磁極に機能させるランデル型ステータを備えたランデル型モータが提案されている。このランデル型モータは、ロータとステータが共にランデル型で構成されていることから、マルチランデル型モータとも言われている。
マルチランデル型モータは、爪状磁極数を変えることで極数を変更できるため、多極化し易い特徴を有している。
特開2014−161198号公報
ところで、ランデル型ステータにおいては、対をなすステータコアが回転方向に位置ずれしやすいという問題がある。対をなすステータコアが回転方向に位置ずれすると、互いの爪状磁極の回転方向の位置がずれるため、磁束波形の乱れが生じる虞がある。
また、ランデル型ロータにおいては、対をなすロータコアが回転方向に位置ずれしやすいという問題がある。対をなすロータコアが回転方向に位置ずれすると、互いの爪状磁極の回転方向の位置がずれるため、磁束波形の乱れが生じる虞がある。
そして、モータにおいて磁束波形の乱れが生じると、振動や騒音が生じることがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、磁束波形の乱れを抑制することができるマルチランデル型モータを提供することにある。
上記課題を解決するマルチランデル型モータは、周方向に並ぶ複数の爪状磁極をそれぞれ有し軸方向に重ねられた第1及び第2ロータコアと、前記第1及び第2ロータコア間に配置され軸方向に磁化された永久磁石とを有するロータと、周方向に並ぶ複数の爪状磁極をそれぞれ有し軸方向に重ねられた第1及び第2ステータコアと、前記第1及び第2ステータコア間に周方向に配置された巻線とを有するステータとを備えたマルチランデル型モータであって、前記第1ロータコアの前記爪状磁極の少なくとも1つ及び前記第2ロータコアの前記爪状磁極の少なくとも1つと周方向に相対移動不能に係合するロータ絶縁部材、及び、前記第1ステータコアの前記爪状磁極の少なくとも1つ及び前記第2ステータコアの前記爪状磁極の少なくとも1つと周方向に相対移動不能に係合するステータ絶縁部材の少なくとも一方を備えた。
この構成によれば、ロータ絶縁部材は、第1ロータコアの爪状磁極の少なくとも1つ及び第2ロータコアの爪状磁極の少なくとも1つと周方向に相対移動不能に係合する。これにより、ロータ絶縁部材は、第1ロータコアと第2ロータコアとを回転方向に位置決めする。すなわち、ロータにおける第1ロータコアと第2ロータコアとの回転方向の位置ずれをロータ絶縁部材によって抑制できる。また、ステータ絶縁部材は、第1ステータコアの爪状磁極の少なくとも1つ及び第2ステータコアの爪状磁極の少なくとも1つと周方向に相対移動不能に係合する。これにより、ステータ絶縁部材は、第1ステータコアと第2ステータコアとを回転方向に位置決めする。すなわち、ステータにおける第1ステータコアと第2ステータコアとの回転方向の位置ずれをステータ絶縁部材によって抑制できる。よって、磁束波形の乱れを抑制することができる。
上記マルチランデル型モータにおいて、前記ステータは、前記第1及び第2ステータコアと前記巻線と前記ステータ絶縁部材とを有するステータ部を軸方向に複数積層して構成され、軸方向に隣り合う前記ステータ部の前記ステータ絶縁部材は、周方向に相対移動不能に係合することが好ましい。
この構成によれば、ステータ絶縁部材によって、軸方向に隣り合うステータ部同士の回転方向の位置決めがなされる。従って、複数のステータ部を軸方向に積層して構成されたステータにおいて、ステータ部同士の回転方向の位置ずれに起因する磁束波形の乱れを抑制することができる。
上記マルチランデル型モータにおいて、前記ステータは前記ステータ絶縁部材を備え、前記ステータ絶縁部材は、前記第1及び第2ステータコアにおける前記第1及び第2ステータコア間の空間に面した側面よりも前記第1及び第2ステータコア間の空間側に突出していることが好ましい。
この構成によれば、第1ステータコアと第2ステータコアとの間に配置される巻線は、で、第1及び第2ステータコアの内側面よりもこれらステータコア間の空間側に突出したステータコア絶縁部材に当接する。そのため、巻線は、第1及び第2ステータコアの内側面に接触し難くなる。従って、第1及び第2ステータコアと巻線との絶縁をステータ絶縁部材によって行うことが可能となる。
上記マルチランデル型モータにおいて、前記ステータは前記ステータ絶縁部材を備え、前記ステータ絶縁部材は、前記巻線の端部が挿通される巻線ガイド溝を有することが好ましい。
この構成によれば、巻線の端部を巻線ガイド溝からステータの外部に容易に引き出すことができる。
上記マルチランデル型モータにおいて、前記ステータは、前記第1及び第2ステータコアと前記巻線と前記ステータ絶縁部材とを有するステータ部を軸方向に複数積層して構成され、各前記ステータ部の前記ステータ絶縁部材は、前記ステータ部の外側に向かって前記第1ステータコアよりも軸方向に突出した第1軸方向突出部、及び前記ステータ部の外側に向かって前記第2ステータコアよりも軸方向に突出した第2軸方向突出部の少なくとも一方を有することが好ましい。
この構成によれば、軸方向に隣り合うステータ部のステータコアを、ステータ絶縁部材に設けられた第1軸方向突出部及び第2軸方向突出部の少なくとも一方によって容易に軸方向に離間させることができる。よって、各ステータ部の磁気干渉を抑制することができる。
上記マルチランデル型モータにおいて、前記ロータは前記ロータ絶縁部材を備え、前記ステータは、前記ステータ絶縁部材を備え、前記ロータと径方向に対向し、前記ロータ絶縁部材及び前記ステータ絶縁部材は、径方向に対向する前記第1及び第2ロータコアと前記第1及び第2ステータコアとの間で回転方向に互いに摺接する摺接部を有することが好ましい。
この構成によれば、ロータ絶縁部材の摺接部とステータ絶縁部材の摺接部とによってロータとステータとの間のエアギャップを無くすことが可能である。そして、ロータ絶縁部材の摺接部とステータ絶縁部材の摺接部とが摺接するため、両摺接部によってステータに対してロータを回転可能に保持することが可能である。よって、ロータを軸支する部品を減少させることが可能である。また、両摺接部によって、ステータに対するロータの径方向の振れを抑制することができるとともに、ロータの振動を低減させることができる。
上記マルチランデル型モータにおいて、前記ロータは、前記第1及び第2ロータコアと前記永久磁石と前記ロータ絶縁部材とを有するロータ部を軸方向に複数積層して構成され、軸方向に隣り合う前記ロータ部の前記ロータ絶縁部材は、周方向に相対移動不能に係合することが好ましい。
この構成によれば、ロータ絶縁部材によって、軸方向に隣り合うロータ部同士の回転方向の位置決めがなされる。従って、複数のロータ部を軸方向に積層して構成されたロータにおいて、ロータ部同士の回転方向の位置ずれに起因する磁束波形の乱れを抑制することができる。
本発明のマルチランデル型モータによれば、磁束波形の乱れを抑制することができる。
第1実施形態のモータの斜視図である。 第1実施形態のロータの斜視図である。 第1実施形態のロータ部の分解斜視図である。 第1実施形態のステータの斜視図である。 第1実施形態のステータ部の分解斜視図である。 第1実施形態のステータ絶縁部材の斜視図である。 第1実施形態の第1ステータコア及びステータ絶縁部材の斜視図である。 (a)及び(b)は第2実施形態におけるモータ部の断面図である。 第3実施形態におけるステータの分解斜視図である。 第4実施形態におけるステータ部の断面図である。 第4実施形態におけるステータ部の断面図である。 第5実施形態におけるステータの斜視図である。 第6実施形態におけるステータの断面図である。
(第1実施形態)
以下、マルチランデル型モータの一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のモータ11は、回転軸12を有するロータ13と、ロータ13の外側に配置されたモータハウジング(図示略)に固着された環状のステータ14とを備えている。
モータ11は、軸方向に積層された3段の単一モータ部から構成されており、それら3段の単一モータ部は、図1において上からU相モータ部Mu、V相モータ部Mv、W相モータ部Mwの順に構成されている。
図2及び図4に示すように、3つのモータ部Mu,Mv,Mwはそれぞれ、ロータ部(U相ロータ部Ru、V相ロータ部Rv及びW相ロータ部Rw)と、ステータ部(U相ステータ部Su、V相ステータ部Sv及びW相ステータ部Sw)とを備えている。そして、各相のロータ部Ru,Rv,Rwがロータ13を構成し、各相のステータ部Su,Sv,Swがステータ14を構成している。
[ロータの構成]
図2及び図3に示すように、ロータ13を構成する3相のロータ部Ru,Rv,Rwは、軸方向に順に積層されている。各ロータ部Ru,Rv,Rwは互いに略同様の構成を有し、第1ロータコア21及び第2ロータコア22と、第1及び第2ロータコア21,22間に介在されたロータ絶縁部材23と、第1及び第2ロータコア21,22に挟まれた界磁磁石24とから構成されている。
第1ロータコア21は、回転軸12(図1参照)が挿通固定される貫通孔25aを径中心部に備える円盤状の第1ロータコアベース25を有している。第1ロータコアベース25の外周縁には、12個の第1ロータ側爪状磁極26が周方向に等間隔(30°間隔)に設けられている。
各第1ロータ側爪状磁極26は、第1ロータコアベース25の外周縁から径方向外側に延びる第1径方向延出部26aと、第1径方向延出部26aの先端部(径方向外側端部)から軸方向一方に突出する第1磁極部26bとから構成されている。なお、第1ロータ側爪状磁極26は、第1径方向延出部26aに対して第1磁極部26bを直角に屈曲することで形成してもよいし、鋳造によって第1径方向延出部26aと第1磁極部26bとを一体に形成してもよい。
第1径方向延出部26aは、軸方向から見て、周方向の幅が一定の略四角形状に形成されている。そして、第1径方向延出部26aと第1磁極部26bとからなる第1ロータ側爪状磁極26の周方向側面は、共に平坦面であって、平行をなしている。また、第1ロータ側爪状磁極26は、その周方向中心を通り周方向と直交する平面を対称面とする対称形状をなしている。なお、各第1磁極部26bの径方向外側面は、軸方向から見てロータ13の回転軸線を中心とする同一円上に位置する円弧状をなしている。
図3に示すように、第2ロータコア22は、第1ロータコア21と同一形状をなし、第2ロータコアベース27と12個の第2ロータ側爪状磁極28とを有している。回転軸12(図1参照)が挿通固定される貫通孔27aを有する第2ロータコアベース27は、貫通孔25aを有する第1ロータコアベース25と同一形状をなしている。また、第2径方向延出部28a及び第2磁極部28bから構成される第2ロータ側爪状磁極28は、第1径方向延出部26a及び第1磁極部26bから構成された第1ロータ側爪状磁極26と同一形状をなしている。
前記ロータ絶縁部材23は、例えば絶縁性の樹脂材料にて形成され、円環状をなしている。ロータ絶縁部材23の外径は、第1ロータコア21の外径(すなわち12個の第1爪状磁極26bの径方向外側面を通る円の直径であって、第2ロータコア22の外径に同じ)と等しく形成されている。また、ロータ絶縁部材23の内径は、第1ロータコアベース25の直径(第2ロータコアベース27の直径に同じ)と等しく形成されている。
ロータ絶縁部材23は、軸方向の一端部(第1ロータコア21側の端部であって図3において左側の端部)に、第1ロータ側爪状磁極26と同数(すなわち12個)の第1位置決め凹部31を有する。第1位置決め凹部31は、周方向に等間隔(30°間隔)に形成されている。各第1位置決め凹部31は、ロータ絶縁部材23の軸方向の一端部を径方向に貫通する第1貫通部31aと、該第1貫通部31aの底面からロータ絶縁部材23の軸方向の他端側(すなわち第2ロータコア22側)に凹設された第1凹設部31bとから構成されている。第1凹設部31bは、第1貫通部31aの底面における径方向外側の部分を凹設して形成されており、径方向外側及び軸方向の一方側(第1貫通部31a側)に開口している。
各第1位置決め凹部31は、径方向から見た形状が略四角形状をなしている。また、第1位置決め凹部31の周方向の幅は、第1ロータ側爪状磁極26の周方向の幅と等しく形成されている。詳しくは、第1貫通部31aの周方向の幅は第1径方向延出部26aの周方向の幅と等しく形成され、第1凹設部31bの周方向の幅は第1磁極部26bの周方向の幅と等しく形成されている。また、第1位置決め凹部31の軸方向の長さ(深さ)は、第1ロータ側爪状磁極26の軸方向の長さと等しく形成されている。そして、第1凹設部31bの軸方向の長さ(深さ)は、第1ロータコアベース25の内側面25bと第1磁極部26bの先端面(軸方向の端面)との間の距離と等しく形成されている。また、第1凹設部31bの径方向の幅は、第1磁極部26bの径方向の厚さと等しく形成されている。さらに、第1位置決め凹部31における周方向の両側の内側面31cは、軸方向と平行をなし径方向に沿うように延びる平面状をなしている。このように、第1位置決め凹部31は、第1ロータ側爪状磁極26における第1ロータコア21の内側の面、及び第1ロータ側爪状磁極26の周方向の両側面の形状に対応した形状となっている。
また、ロータ絶縁部材23は、軸方向の他端部(第2ロータコア22側の端部であって図3において右側の端部)に、第2ロータ側爪状磁極28と同数(すなわち12個)の第2位置決め凹部32を有する。第2位置決め凹部32は、周方向に等間隔(30°間隔)に形成されるとともに、周方向に隣り合う第1位置決め凹部31間の中央となる位置に形成されている。従って、第1位置決め凹部31と第2位置決め凹部32とは周方向に交互に形成されるとともに、15°間隔に形成されている。
各第2位置決め凹部32は、第1位置決め凹部31と同一形状をなしている。ただし、第2位置決め凹部32は、第1位置決め凹部31とは軸方向の開口方向が反対方向となっている。各第2位置決め凹部32は、ロータ絶縁部材23の軸方向の他端部を径方向に貫通し前記第1貫通部31aと同一形状をなす第2貫通部32aと、第2貫通部32aの底面からロータ絶縁部材23の軸方向の一端側(すなわち第1ロータコア21側)に凹設され前記第1凹設部31bと同一形状をなす第2凹設部32bとから構成されている。そして、第2位置決め凹部32は、第2ロータ側爪状磁極28における第2ロータコア22の内側の面、及び第2ロータ側爪状磁極28の周方向の両側面の形状に対応した形状となっている。
図2及び図3に示すように、第1ロータコア21と第2ロータコア22とは、それらの磁極部26b,28bの先端が互いに反対方向を向くように軸方向に重ねられ、各第1磁極部26bの周方向間に各第2磁極部28bが配置されている。また、第1ロータコア21と第2ロータコア22との間、詳しくは、第1ロータ側爪状磁極26と第2ロータ側爪状磁極28との間にロータ絶縁部材23が介在されている。第1ロータコア21の12個の第1ロータ側爪状磁極26は、それぞれロータ絶縁部材23の第1位置決め凹部31に挿入されている。そして、各第1ロータ側爪状磁極26は、第1径方向延出部26aが第1貫通部31a内に配置されるとともに、第1磁極部26bが第1凹設部31b内に配置されている。また、各第1ロータ側爪状磁極26は、第1位置決め凹部31における周方向の両側の内側面31cに周方向に当接する。このように、第1ロータ側爪状磁極26が第1位置決め凹部31に係合(すなわちロータ絶縁部材23が第1ロータ側爪状磁極26と周方向に相対移動不能に係合)することにより、第1ロータコア21とロータ絶縁部材23とは周方向に相対回転不能となっている。同様に、第2ロータコア22の12個の第2ロータ側爪状磁極28は、それぞれロータ絶縁部材23の第2位置決め凹部32に挿入されている。そして、各第2ロータ側爪状磁極28は、第2径方向延出部28aが第2貫通部32a内に配置されるとともに、第2磁極部28bが第2凹設部32b内に配置されている。また、各第2ロータ側爪状磁極28は、第2位置決め凹部32における周方向の両側の内側面32cに周方向に当接する。このように、第2ロータ側爪状磁極28が第2位置決め凹部32に係合(すなわちロータ絶縁部材23が第2ロータ側爪状磁極28と周方向に相対移動不能に係合)することにより、第2ロータコア22とロータ絶縁部材23とは周方向に相対回転不能となっている。
そして、第1位置決め凹部31に挿入された第1磁極部26bと第2位置決め凹部32に挿入された第2磁極部28bとは、周方向に交互に並ぶとともに、周方向に等間隔(15°間隔)に位置する。また、第1ロータコア21の外周面(第1ロータ側爪状磁極26の径方向外側の端面)、第2ロータコア22の外周面(第2ロータ側爪状磁極28の径方向外側の端面)及びロータ絶縁部材23の外周面は面一となっている。さらに、第1ロータコア21における第2ロータコア22と反対側の軸方向の端面と、ロータ絶縁部材23の軸方向の一端面とが同一平面内に位置する。同様に、第2ロータコア22における第1ロータコア21と反対側の軸方向の端面と、ロータ絶縁部材23の軸方向の他端面とが同一平面内に位置する。そして、周方向に隣り合う第1ロータ側爪状磁極26間の隙間、周方向に隣り合う第2ロータ側爪状磁極28間の隙間、及び第1磁極部26bと第2磁極部28bとの間の隙間がロータ絶縁部材23によって埋められている。
また、第1及び第2ロータコア21,22の組み付け状態において、第1ロータコアベース25と第2ロータコアベース27とは互いに平行をなし、それらの間に界磁磁石24が配置されている。界磁磁石24は、例えばフェライト磁石よりなる円板状の永久磁石である。界磁磁石24の中央位置には、回転軸12(図1参照)が挿通される貫通孔24aが形成されている。そして、界磁磁石24の一方の端面24bが第1ロータコアベース25の内側面25bと、界磁磁石24の他方の端面24cが第2ロータコアベース27の内側面27bとそれぞれ当接し、界磁磁石24は第1ロータコアベース25と第2ロータコアベース27との間に軸方向に挟持固定されている。なお、界磁磁石24の外径は、各ロータコアベース25,27の外径と一致するように設定されている。
そして、界磁磁石24は、第1ロータコアベース25側がN極、第2ロータコアベース27側がS極となるように軸方向に磁化されている。従って、この界磁磁石24によって、第1ロータコア21の各第1ロータ側爪状磁極26はN極として機能し、第2ロータコア22の各第2ロータ側爪状磁極28はS極として機能する。
上記のように界磁磁石24を用いた所謂ランデル型構造とされた各ロータ部Ru,Rv,Rwは、N極となる第1ロータ側爪状磁極26と、S極となる第2ロータ側爪状磁極28とが周方向に交互に配置され極数が24極(極数対が12個)で構成されている。
次に、各相のロータ部Ru,Rv,Rwの積層構造について説明する。
U相ロータ部Ru、V相ロータ部Rv及びW相ロータ部Rwが軸方向に積層されてロータ13が構成されている。
ここで、中段のV相ロータ部Rvは、上段のU相ロータ部Ru及び下段のW相ロータ部Rwに対して裏向きで積層されている。つまり、U−V相間では、第2ロータコアベース27同士が軸方向に隣接しており、V−W相間では、第1ロータコアベース25同士が軸方向に隣接している。
これにより、U相及びW相の界磁磁石24の磁化方向は、同方向(図2において上向き)とされ、V相の界磁磁石24の磁化方向は、U相及びW相の界磁磁石24の磁化方向に対して反対向きとなる。より詳しくは、U相及びV相の界磁磁石24は、それらのS極同士が隣接する2枚の第2ロータコアベース27を介して向かい合っている。また、V相及びW相の界磁磁石24は、それらのN極同士が、隣接する2枚の第1ロータコアベース25を介して向かい合っている。つまり、ロータ部Ru,Rv,Rwの界磁磁石24の磁化方向は、隣り合う相の磁化方向に対して反対向きとなっている。
また、U相ロータ部Ru及びW相ロータ部Rwの各第1磁極部26b(第1ロータ側爪状磁極26)の軸方向への突出方向は、互いに同方向(図2において下向き)である。それに対し、V相ロータ部Rvの第1磁極部26b(第1ロータ側爪状磁極26)の軸方向への突出方向は、U相ロータ部Ru及びW相ロータ部Rwの各第1磁極部26bの軸方向への突出方向とは反対向き(図2において上向き)となっている。
同様に、U相ロータ部Ru及びW相ロータ部Rwの各第2磁極部28b(第2ロータ側爪状磁極28)の軸方向への突出方向は、互いに同方向(図2において上向き)であり、その方向に対してV相ロータ部Rvの第2磁極部28bの突出方向は反対向き(図2において下向き)となっている。
また、U相ロータ部Ru、V相ロータ部Rv及びW相ロータ部Rwは、電気角で60°位相をずらして積層されている。つまり、V相ロータ部Rvは、その磁極がU相ロータ部Ruの磁極に対して時計方向に電気角で60°位相がずれるように配置されている。また、W相ロータ部Rwは、その磁極がV相ロータ部Rvの磁極に対して時計方向に電気角で60°位相がずれるように配置されている。
[ステータの構成]
図1、図2及び図4に示すように、ロータ13の径方向外側に配置されるステータ14は、各ロータ部Ru,Rv,Rwに対応して軸方向に積層された3相(U相、V相及びW相)のステータ部Su,Sv,Swから構成されている。図4及び図5各ステータ部Su,Sv,Swは互いに略同様の構成を有し、第1ステータコア41及び第2ステータコア42と、第1及び第2ステータコア41,42間に介在されたステータ絶縁部材43と、第1及び第2ステータコア41,42の間に配置された巻線44とから構成されている。
図5に示すように、第1ステータコア41は、円環状の第1ステータコアベース45を有している。第1ステータコアベース45は、軸方向に対して垂直をなす板状をなしている。また、第1ステータコアベース45は、その外周縁から軸方向に延びる円筒状の円筒壁45aを有している。さらに、第1ステータコアベース45の内周縁には、12個の第1ステータ側爪状磁極46が周方向に等間隔(30°間隔)に設けられている。
各第1ステータ側爪状磁極46は、第1ステータコアベース45の内周面から径方向内側に延びる第1径方向延出部46aと、第1径方向延出部46aの先端部(径方向内側端部)から軸方向一方に延出する第1磁極部46bとから構成されている。なお、第1ステータ側爪状磁極46は、第1径方向延出部46aに対して第1磁極部46bを直角に屈曲することで形成してもよいし、鋳造によって第1径方向延出部46aと第1磁極部46bとを一体に形成してもよい。
第1径方向延出部46aは、軸方向から見て、径方向内側に向かうに連れて周方向の幅が狭くなる台形状に形成されている。また、第1磁極部46bは、径方向から見て、先端に向かうに連れて周方向の幅が狭くなる台形状に形成されている。そして、第1ステータ側爪状磁極46は、その周方向中心を通り周方向と直交する平面を対称面とする対称形状をなしている。
第2ステータコア42は、第1ステータコア41と同様の構成を有し、第2ステータコアベース47と12個の第2ステータ側爪状磁極48とを有している。すなわち、第2ステータコアベース47は、円筒壁45aと同様の円筒壁47aを有し、第1ステータコアベース45と同一形状をなしている。また、第2径方向延出部48a及び第2磁極部48bから構成される第2ステータ側爪状磁極48は、第1径方向延出部46a及び第1磁極部46bから構成された第1ステータ側爪状磁極46と同一形状をなしている。
図4乃至図7に示すように、ステータ絶縁部材43は、例えば絶縁性の樹脂材料にて形成され、円環状をなす環状部51を有する。環状部51の内径は、第1ステータコア41の内径(第2ステータコア42の内径に同じ)と等しく形成されている。そして、環状部51の径方向の厚さは、第1磁極部46bの径方向の厚さ(第2磁極部48bの径方向の厚さに同じ)と等しく形成されている。また、環状部51の軸方向の長さは、互いに組み付けられた第1ステータコア41及び第2ステータコア42の軸方向の長さ(各ステータ部Su,Sv,Swの軸方向の長さに同じ)と等しく形成されている。
環状部51の軸方向の一端部(第1ステータコア41側の端部であって図5において左側の端部)には、第1ステータ側爪状磁極46と同数(すなわち12個)の第1延設部52が一体に形成されている。12個の第1延設部52は周方向に等間隔(30°間隔)に形成されている。
各第1延設部52は、環状部51から径方向外側に延設されている。そして、各第1延設部52の周方向の幅は、第1ステータコア41における第1径方向延出部46a間の空間の周方向の幅と等しく形成されている。また、各第1延設部52の径方向の長さは、第1ステータ側爪状磁極46の径方向の長さと等しく形成されている。さらに、各第1延設部52の軸方向の長さ(厚さ)は、第1径方向延出部46aの軸方向の長さ(厚さ)と等しく形成されている。そして、各第1延設部52は、軸方向から見た形状が略四角形状をなしている。
また、ステータ絶縁部材43において、周方向に隣り合う第1延設部52間は、第1ステータ側爪状磁極46の外形形状に対応した、すなわち第1ステータ側爪状磁極46の周方向の両側面及び第1磁極部46bの先端面(軸方向の先端面)の形状に対応した内周面を有する第1位置決め凹部53となっている。12個の第1位置決め凹部53は周方向に等間隔(30°間隔)に設けられている。各第1位置決め凹部53は、周方向に隣り合う第1延設部52間で軸方向には環状部51まで達している。各第1位置決め凹部53における環状部51に設けられた部分は、径方向から見て矩形状をなすように凹設されるとともに、環状部51を径方向に貫通している。また、各第1位置決め凹部53の軸方向の深さは、第1ステータ側爪状磁極46の軸方向の長さと等しく形成されている。さらに、各第1位置決め凹部53の周方向の幅は、第1ステータ側爪状磁極46の周方向の幅と等しく形成されている。そして、第1位置決め凹部53における周方向の両側の内側面53aは、軸方向と平行をなし径方向に沿うように延びる平面状をなしている。
また、環状部51の軸方向の他端部(第2ステータコア42側の端部であって図5において右側の端部)には、第2ステータ側爪状磁極48と同数(すなわち12個)の第2延設部54が一体に形成されている。12個の第2延設部54は周方向に等間隔(30°間隔)に形成されている。また、各第2延設部54は、周方向に隣り合う第1延設部52間の中央となる位置に形成されている。従って、ステータ絶縁部材43においては、12個の第1延設部52に対して12個の第2延設部54が周方向に15°ずれて形成されている。各第2延設部54は第1延設部52と同一形状をなしている。
また、ステータ絶縁部材43において、周方向に隣り合う第2延設部54間は、第2ステータ側爪状磁極48の外形形状に対応した、すなわち第2ステータ側爪状磁極48の周方向の両側面及び第2磁極部48bの先端面(軸方向の先端面)の形状に対応した内周面を有する第2位置決め凹部55となっている。第2位置決め凹部55は周方向に等間隔(30°間隔)に形成されている。また、各第2位置決め凹部55は、周方向に隣り合う第1位置決め凹部53間の中央となる位置に形成されている。従って、ステータ絶縁部材43において、12個の第1位置決め凹部53に対して12個の第2位置決め凹部55が周方向に15°ずれて形成されるとともに、第1位置決め凹部53と第2位置決め凹部55とが周方向に交互に形成されている。そして、各第2位置決め凹部55は、第1位置決め凹部53と同一形状をなしている。ただし、第2位置決め凹部55は、第1位置決め凹部53とは軸方向の開口方向が反対方向となっている。
図4及び図5に示すように、第1ステータコア41と第2ステータコア42とは、それらの磁極部46b,48bの先端が互いに反対方向を向くように重ねられ、各第1磁極部46bの周方向間に各第2磁極部48bが配置されている。また、第1ステータコア41と第2ステータコア42との間、詳しくは第1ステータ側爪状磁極46と第2ステータ側爪状磁極48との間にステータ絶縁部材43が介在されている。そして、図4及び図7に示すように、第1ステータコア41の12個の第1ステータ側爪状磁極46は、それぞれステータ絶縁部材43の第1位置決め凹部53に挿入されている。さらに、各第1ステータ側爪状磁極46は、第1位置決め凹部53における周方向の両側の内側面53aに周方向に当接している。このように、第1ステータ側爪状磁極46が第1位置決め凹部53に係合(すなわちステータ絶縁部材43が第1ステータ側爪状磁極46と周方向に相対移動不能に係合)することにより、第1ステータコア41とステータ絶縁部材43とは周方向に相対回転不能となっている。また、図4及び図5に示すように、第2ステータコア42の12個の第2ステータ側爪状磁極48は、それぞれステータ絶縁部材43の第2位置決め凹部55に挿入されている。さらに、各第2ステータ側爪状磁極48は、第2位置決め凹部55における周方向の両側の内側面55aに周方向に当接している。このように、第2ステータ側爪状磁極48が第2位置決め凹部55に係合(すなわちステータ絶縁部材43が第2ステータ側爪状磁極48と周方向に相対移動不能に係合)することにより、第2ステータコア42とステータ絶縁部材43とは周方向に相対回転不能となっている。
そして、第1位置決め凹部53に挿入された第1磁極部46bと第2位置決め凹部55に挿入された第2磁極部48bとは、周方向に交互に並ぶとともに、周方向に等間隔(本実施形態では15°間隔)に位置する。また、第1ステータコア41の内周面(第1ステータ側爪状磁極46の径方向内側の先端面)、第2ステータコア42の内周面(第2ステータ側爪状磁極48の径方向内側の先端面)及びステータ絶縁部材43の内周面(環状部51の内周面)は面一となっている。さらに、第1ステータコア41における第2ステータコア42と反対側の軸方向の端面と、ステータ絶縁部材43の軸方向の一端面とが同一平面内に位置する。同様に、第2ステータコア42における第1ステータコア41と反対側の軸方向の端面と、ステータ絶縁部材43の軸方向の他端面とが同一平面内に位置する。そして、周方向に隣り合う第1ステータ側爪状磁極46間の隙間、周方向に隣り合う第2ステータ側爪状磁極48間の隙間、及び第1磁極部46bと第2磁極部48bとの間の隙間がステータ絶縁部材43によって埋められている。
また、第1及び第2ステータコア41,42の組み付け状態において、第1ステータコアベース45と第2ステータコアベース47とは平行をなしている。さらに、第1及び第2ステータコアベース45,47の円筒壁45a,47aは、軸方向に互いに当接されて各ステータ部Su,Sv,Swの外周壁を構成している。そして、各円筒壁45a,47aの内周側であって第1及び第2ステータコアベース45,47の軸方向間のスペースに、周方向に円環状をなす巻線44が配置されている。
上記のように構成されたステータ部Su,Sv,Swは、巻線44にて第1及び第2ステータ側爪状磁極46,48をその時々で互いに異なる磁極に励磁する24極の所謂ランデル型(クローポール型)構造とされている。
次に、各相のステータ部Su,Sv,Swの積層構造について説明する。
U相ステータ部Su、V相ステータ部Sv及びW相ステータ部Swが軸方向に順に積層されてステータ14が構成されている。また、ステータ部Su,Sv,Swは、第1ステータコアベース45と第2ステータコアベース47とが軸方向に交互に配置されるように積層されている。
また、U相ステータ部Su、V相ステータ部Sv及びW相ステータ部Swは、電気角で60°位相をずらして積層されている。つまり、V相ステータ部Svは、その磁極がU相ステータ部Suの磁極に対して時計方向に電気角で60°位相がずれるように配置されている。また、W相ステータ部Swは、その磁極がV相ステータ部Svの磁極に対して時計方向に電気角で60°位相がずれるように配置されている。
次に、上記のように構成したモータ11の作用について説明する。
図1に示すように、モータ11では、ステータ14に3相交流電圧を印加すると、U相ステータ部Suの巻線44にはU相電源電圧が、V相ステータ部Svの巻線44にはV相電源電圧が、W相ステータ部Swの巻線44にはW相電源電圧がそれぞれ印加される。これによって、ステータ14に回転磁界が発生し、ロータ13が回転駆動される。
そして、図2及び図3に示すように、各相のロータ部Ru,Rv,Rwにおいて、第1ロータコア21の各第1ロータ側爪状磁極26は、ロータ絶縁部材23の第1位置決め凹部31における周方向の両側の内側面31cに当接することにより、ロータ絶縁部材23と回転方向に相対移動不能に係合している。また、各相のロータ部Ru,Rv,Rwにおいて、第2ロータコア22の各第2ロータ側爪状磁極28は、ロータ絶縁部材23の第2位置決め凹部32における周方向の両側の内側面32cに当接することにより、ロータ絶縁部材23と回転方向に相対移動不能に係合している。従って、各相のロータ部Ru,Rv,Rwにおいては、ロータ絶縁部材23によって、第1ロータコア21と第2ロータコア22との回転方向の位置決めがなされている。
また、図4及び図5に示すように、各相のステータ部Su,Sv,Swにおいて、第1ステータコア41の各第1ステータ側爪状磁極46は、ステータ絶縁部材43の第1位置決め凹部53における周方向の両側の内側面53aに当接することにより、ステータ絶縁部材43と回転方向に相対移動不能に係合している。また、各相のステータ部Su,Sv,Swにおいて、第2ステータコア42の各第2ステータ側爪状磁極48は、ステータ絶縁部材43の第2位置決め凹部55における周方向の両側の内側面55aに当接することにより、ステータ絶縁部材43と回転方向に相対移動不能に係合している。従って、各相のステータ部Su,Sv,Swにおいては、ステータ絶縁部材43によって、第1ステータコア41と第2ステータコア42との回転方向の位置決めがなされている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)ロータ絶縁部材23は、第1ロータコア21の12個の第1ロータ側爪状磁極26及び第2ロータコアの12個の第2ロータ側爪状磁極28と周方向に相対移動不能に係合する。これにより、ロータ絶縁部材23は、第1ロータコア21と第2ロータコア22とを回転方向に位置決めする。従って、ロータ13の各ロータ部Ru,Rv,Rwにおいて、第1ロータコア21と第2ロータコア22との回転方向の位置ずれをロータ絶縁部材23によって抑制できる。また、ステータ絶縁部材43は、第1ステータコア41の12個の第1ステータ側爪状磁極46及び第2ステータコア42の12個の第2ステータ側爪状磁極48と周方向に相対移動不能に係合する。これにより、ステータ絶縁部材43は、第1ステータコア41と第2ステータコア42とを回転方向に位置決めする。従って、ステータ14の各ステータ部Su,Sv,Swにおいて、第1ステータコア41と第2ステータコア42との回転方向の位置ずれをステータ絶縁部材43によって抑制できる。よって、磁束波形の乱れを抑制することができる。その結果、磁束波形の乱れに起因する振動や騒音の発生を抑制することができる。
(2)各ロータ部Ru,Rv,Rwにおいて、界磁磁石24が破損した場合の界磁磁石24の飛散を、ロータ絶縁部材23によって防止することができる。
(3)ロータ絶縁部材23によって、第1ロータコア21と第2ロータコア22とを容易に絶縁することができる。また、ステータ絶縁部材43によって、第1ステータコア41と第2ステータコア42とを容易に絶縁することができる。
(4)各相のロータ部Ru,Rv,Rwにロータ絶縁部材23を備えたことにより、各相のロータ部Ru,Rv,Rwを組み付ける際に、第1ロータコア21と第2ロータコア22とを回転方向に位置決めするための治具を用いなくてもよい。また、各相のステータ部Su,Sv,Swにステータ絶縁部材43を備えたことにより、各相のステータ部Su,Sv,Swを組み付ける際に、第1ステータコア41と第2ステータコア42とを回転方向に位置決めするための治具を用いなくてもよい。従って、ロータ部Ru,Rv,Rw及びステータ部Su,Sv,Swのそれぞれの組み付けが煩雑になることが抑制され、ロータ部Ru,Rv,Rw及びステータ部Su,Sv,Swのそれぞれの組み付けを容易に行うことができる。
(第2実施形態)
以下、マルチランデル型モータの第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態では、上記第1実施形態と同一の構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)に示すモータ部M2は、上記第1実施形態のモータ部Mu,Mv,Mwのそれぞれに代えてモータ11に備えられるものである。モータ部M2は、回転軸12(図8には図示略。図1参照)に固定されるロータ部R2と、ロータ部R2の外周に配置されロータ部R2と径方向に対向するステータ部S2とを備えている。
図8(a)及び図8(b)に示すように、ロータ部R2は、第1ロータコア21と、第2ロータコア22と、界磁磁石24(図8には図示略。図3参照)と、第1及び第2ロータコア21,22間に介在されたロータ絶縁部材61とから構成されている。すなわち、ロータ部R2は、上記第1実施形態の各ロータ部Ru,Rv,Rwにおいてロータ絶縁部材23に代えてロータ絶縁部材61を備えた構成である。
ロータ絶縁部材61は、上記第1実施形態のロータ絶縁部材23にロータ側摺接部62を加えた構成となっている。詳述すると、ロータ絶縁部材61は、例えば絶縁性の樹脂材料にて形成され、円環状をなしている。そして、ロータ側摺接部62は、ロータ絶縁部材61において、第1ロータコア21の外周面(すなわち第1ロータ側爪状磁極26の径方向外側面)及び第2ロータコア22の外周面(すなわち第2ロータ側爪状磁極28(図2参照)の径方向外側面)よりも径方向外側に突出した部分である。このロータ側摺接部62は円筒状をなしている。また、ロータ側摺接部62の径方向の厚さは、径方向に対向するロータ側爪状磁極26,28とステータ側爪状磁極46,48との間の距離の半分の長さと略等しく形成されている。さらに、ロータ側摺接部62の軸方向の長さは、互いに組み付けられた第1ロータコア21及び第2ロータコア22の軸方向の長さ(すなわちロータ部R2の軸方向の長さ)と等しく形成されている。また、ロータ側摺接部62の外周面は、第1及び第2ロータコアベース25,27と同軸となる円筒状をなしている。そして、ロータ部R2においては、第1ロータコア21の外周面及び第2ロータコア22の外周面がロータ側摺接部62によって被覆されている。また、第1ロータコア21の外周面(第1ロータ側爪状磁極26の径方向外側面)及び第2ロータコア22の外周面(第2ロータ側爪状磁極28の径方向外側面)はロータ側摺接部62に当接している。
前記ステータ部S2は、第1ステータコア41と、第2ステータコア42と、巻線44(図8では図示略。図5参照)と、第1及び第2ステータコア41,42間に介在されたステータ絶縁部材71とから構成されている。すなわち、ステータ部S2は、上記第1実施形態の各ステータ部Su,Sv,Swにおいてステータ絶縁部材43に代えてステータ絶縁部材71を備えた構成である。
ステータ絶縁部材71は、上記第1実施形態のステータ絶縁部材43にステータ側摺接部72を加えた構成となっている。詳述すると、ステータ絶縁部材71は、例えば絶縁性の樹脂材料にて形成され、円環状をなしている。そして、ステータ側摺接部72は、ステータ絶縁部材71において、第1ステータコア41の内周面(すなわち第1ステータ側爪状磁極46の径方向内側面)及び第2ステータコア42の内周面(すなわち第2ステータ側爪状磁極48の径方向内側面)よりも径方向内側に突出した部分である。このステータ側摺接部72は円筒状をなしている。また、ステータ側摺接部72の径方向の厚さは、径方向に対向するロータ側爪状磁極26,28とステータ側爪状磁極46,48との間の距離の半分の長さと略等しく形成されている。さらに、ステータ側摺接部72の軸方向の長さは、互いに組み付けられた第1ステータコア41及び第2ステータコア42の軸方向の長さ(すなわちステータ部S2の軸方向の長さ)と等しく形成されている。また、ステータ側摺接部72の内周面は、第1及び第2ステータコアベース45,47と同軸となる円筒状をなしている。そして、ステータ部S2においては、第1ステータコア41の内周面及び第2ステータコア42の内周面がステータ側摺接部72によって被覆されている。また、第1ステータコア41の内周面(第1ステータ側爪状磁極46の径方向内側面)及び第2ステータコア42の内周面(第2ステータ側爪状磁極48の径方向内側面)はステータ側摺接部72に当接している。
ステータ部S2の内側にロータ部R2が組み付けられた状態において、ロータ側摺接部62とステータ側摺接部72とが径方向に対向している。そして、ロータ側摺接部62とステータ側摺接部72とによって第1及び第2ロータコア21,22と第1及び第2ステータコア41,42との間の隙間が埋められている。さらに、ロータ側摺接部62の外周面とステータ側摺接部72の内周面とがロータ部R2の回転方向に摺接可能に当接している。なお、ロータ側摺接部62及びステータ側摺接部72は、潤滑に摺接する樹脂材料にて形成されることが好ましい。また、ロータ側摺接部62とステータ側摺接部72との間に潤滑材を塗布しておいてもよい。
上記のモータ部M2を備えたモータにおいては、ステータ部S2に電源電圧が印加されると、ロータ側摺接部62の外周面とステータ側摺接部72の内周面とを摺接させながらロータ部R2が回転される。
本第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)ロータ絶縁部材61のロータ側摺接部62とステータ絶縁部材71のステータ側摺接部72とによってロータ部R2とステータ部S2との間のエアギャップを無くすことが可能である。そして、ロータ側摺接部62とステータ側摺接部72とが摺接するため、両摺接部62,72によってステータ部S2(ステータ)に対してロータ部R2(ロータ)を回転可能に保持することが可能である。よって、ロータ部R2を備えたロータを軸支する部品を減少させることが可能である。また、両摺接部62,72によって、ステータ部S2(ステータ)に対するロータ部R2(ロータ)の径方向の振れを抑制することができるとともに、ロータの振動を低減させることができる。
(第3実施形態)
以下、マルチランデル型モータの第3実施形態について説明する。なお、本第3実施形態では、上記第1実施形態と同一の構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
図9に示すステータ81は、上記第1実施形態のステータ14に代えてモータ11に備えられるものである。ステータ81を構成する各ステータ部S3u,S3v,S3wは、上記第1実施形態のステータ絶縁部材43に代えてステータ絶縁部材82をそれぞれ備えている。
ステータ絶縁部材82は、上記第1実施形態のステータ絶縁部材43に第1係合部83及び第2係合部84を加えた構成となっている。詳述すると、ステータ絶縁部材82の軸方向の一端面(図9において上側の端面)には、12個の第1係合部83が凹設されている。第1係合部83は、ステータ絶縁部材82において周方向に等間隔(30°間隔)となる12箇所に形成されている。本実施形態では、12個の第1係合部83は、環状部51の軸方向の一端面(図9において上側の端面)の内周縁部に形成されている。また、12個の第1係合部83は、環状部51の軸方向の一端部において12個の第1延設部52の径方向内側となる位置に形成されている。そして、各第1係合部83は、環状部51の軸方向の一端部を軸方向に直方体状に凹設した形状をなすとともに、軸方向の一方側及び径方向内側の二方向に開口している。
ステータ絶縁部材82の軸方向の他端面(図9において下側の端面)には、12個の第2係合部84が凸設されている。第2係合部84は、ステータ絶縁部材82において周方向に等間隔(30°間隔)となる12箇所に形成されている。本実施形態では、12個の第2係合部84は、環状部51の軸方向の他端面(図9において下側の端面)の内周縁部に形成されている。また、12個の第2係合部84は、環状部51の軸方向の他端部において12個の第2延設部54(図9には図示略。図6参照)の径方向内側となる位置に形成されている。さらに、12個の第2係合部84は、12個の第1係合部83に対して周方向の一方側(図9においては時計方向)に電気角で60°ずれた位置に形成されている。そして、各第2係合部84は、環状部51の軸方向の他端面から直方体状に凸設されている。また、各第2係合部84は、第1係合部83の内周面に対応した直方体状をなしている。
上記のようなステータ絶縁部材82をそれぞれ備えたU相ステータ部S3u、V相ステータ部S3v及びW相ステータ部S3wは、第1ステータコアベース45と第2ステータコアベース47(図9には図示略。図5参照)とが軸方向に交互に配置されるように軸方向に順に積層されている。そして、U相ステータ部S3uに備えられたステータ絶縁部材82の第2係合部84が、U相ステータ部S3uと軸方向に隣り合うV相ステータ部S3vに備えられたステータ絶縁部材82の第1係合部83に軸方向から挿入されて係合されている。これにより、U相ステータ部S3uのステータ絶縁部材82とV相ステータ部S3vのステータ絶縁部材82とが周方向に相対移動不能に係合する。各ステータ部S3u,S3vにおいて、第1ステータコア41及び第2ステータコア42とステータ絶縁部材82とは周方向に相対回転不能であることから、U相ステータ部S3uとV相ステータ部S3vとは、ステータ絶縁部材82によって回転方向の位置決めがなされている。同様に、V相ステータ部S3vに備えられたステータ絶縁部材82の第2係合部84が、V相ステータ部S3vと軸方向に隣り合うW相ステータ部S3wに備えられたステータ絶縁部材82の第1係合部83に軸方向から挿入されて係合されている。これにより、V相ステータ部S3vのステータ絶縁部材82とW相ステータ部S3wのステータ絶縁部材82とが周方向に相対移動不能に係合する。各ステータ部S3v,S3wにおいて、第1ステータコア41及び第2ステータコア42とステータ絶縁部材82とは周方向に相対回転不能であることから、V相ステータ部S3vとW相ステータ部S3wとは、ステータ絶縁部材82によって回転方向の位置決めがなされている。
なお、各ステータ絶縁部材82では、12個の第2係合部84に対して12個の第1係合部83が電気角で60°ずれた位置に形成されているため、軸方向に隣り合うU相ステータ部S3uとV相ステータ部S3v、及び軸方向に隣り合うV相ステータ部S3vとW相ステータ部S3wは、それぞれ電気角で60°だけ周方向にずれて積層される。
本第3実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)第1係合部83及び第2係合部84を有するステータ絶縁部材82によって、軸方向に隣り合うステータ部S3u,S3v同士、及び軸方向に隣り合うステータ部S3v,S3w同士の回転方向の位置決めがなされる。従って、3つのステータ部S3u,S3v,S3wを軸方向に積層して構成されたステータ81において、ステータ部S3u,S3v,S3w同士の回転方向の位置ずれに起因する磁束波形の乱れを抑制することができる。よって、磁束波形の乱れに起因する振動や騒音の発生をより抑制することができる。
(2)軸方向に隣り合うステータ部S3u,S3v、及び軸方向に隣り合うステータ部S3v,S3wのステータ絶縁部材82に、凹凸係合する第1係合部83及び第2係合部84を設けるだけの簡単な構成でステータ部S3u,S3v,S3w同士の回転方向の位置決めを行うことができる。さらに、第1係合部83及び第2係合部84を設けたことによるステータ絶縁部材82の形状の複雑化が抑制されている。
(3)第1係合部83及び第2係合部84によって、ステータ部S3u,S3v,S3w同士の回転方向の位置決めを行うことができるため、ステータ部S3u,S3v,S3w同士の回転方向の位置決めを行うための治具を用いなくともステータ部S3u,S3v,S3wを容易に組み付けることができる。
(4)ステータ絶縁部材82には、第1係合部83及び第2係合部84が複数(すなわち12個)設けられている。そして、軸方向に隣り合うステータ部S3u,S3vのステータ絶縁部材82は、複数箇所で係合する第1係合部83及び第2係合部84によって周方向に相対移動不能に係合される。同様に、軸方向に隣り合うステータ部S3v,S3wのステータ絶縁部材82は、複数箇所で係合する第1係合部83及び第2係合部84によって周方向に相対移動不能に係合される。従って、第1係合部83及び第2係合部84が1つずつステータ絶縁部材82に設けられる場合に比べて、軸方向に隣り合うステータ部S3u,S3v同士及び軸方向に隣り合うステータ部S3v,S3w同士の回転方向の位置決めをより安定して行うことができる。
(第4実施形態)
以下、マルチランデル型モータの第4実施形態について説明する。なお、本第4実施形態では、上記第1実施形態と同一の構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示すステータ部S4は、上記第1実施形態の各ステータ部Su,Sv,Swのそれぞれに代えてモータ11に備えられるものである。ステータ部S4は、上記第1実施形態のステータ絶縁部材43に代えてステータ絶縁部材91を備えている。
ステータ絶縁部材91は、上記第1実施形態のステータ絶縁部材43に巻線保持部92を加えた構成となっている。詳述すると、ステータ絶縁部材91は、ステータ絶縁部材43に比べて、互いに組み付けられた第1ステータコア41及び第2ステータコア42の内部空間X側に突出するように全体的に厚さが厚く形成されている。そして、ステータ絶縁部材91において、第1ステータコア41及び第2ステータコア42における第1及び第2ステータコア41,42間の空間(内部空間X)に面した側面よりも第1及び第2ステータコア41,42間の空間側に突出した部分が巻線保持部92となっている。
図11に示すように、第1及び第2ステータコア41,42の内部空間Xに配置される巻線44は、軸方向の両側から巻線保持部92に挟まれる。そして、巻線44における径方向内側の部分が巻線保持部92の内側に配置されることにより、巻線44が第1ステータ側爪状磁極46及び第2ステータ側爪状磁極48に接触することが抑制される。また、巻線44における径方向内側の部分が巻線保持部92の内側に配置されることにより、第1及び第2ステータコアベース45,47と巻線44との間に隙間が形成される。従って、巻線44が第1及び第2ステータコア41,42に接触することが抑制される。
本第4実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)第1ステータコア41と第2ステータコア42との間に配置される巻線44は、第1及び第2ステータコア41,42の内側面よりもこれらステータコア41,52間の空間側に突出した巻線保持部92に当接する。そのため、巻線44は、第1及び第2ステータコア41,42の内側面に接触し難くなる。従って、第1及び第2ステータコア41,42と巻線44との絶縁をステータ絶縁部材91によって行うことができる。
(2)巻線保持部92は、第1及び第2ステータコア41,42間の空間側に突出するようにステータ絶縁部材91の厚さを全体的に厚くすることにより形成されている。従って、巻線保持部92を設けたことによるステータ絶縁部材91の形状の複雑化が抑制されている。
(第5実施形態)
以下、マルチランデル型モータの第5実施形態について説明する。なお、本第5実施形態では、上記第1実施形態と同一の構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
図12に示すステータ101は、上記第1実施形態のステータ14に代えてモータ11に備えられるものである。ステータ81を構成する各ステータ部S5u,S5v,S5wは、上記第1実施形態のステータ絶縁部材43に代えてステータ絶縁部材102をそれぞれ備えている。これらU相ステータ部S5u、V相ステータ部S5v及びW相ステータ部S5wは、第1ステータコアベース45と第2ステータコアベース47(図12には図示略。図5参照)とが軸方向に交互に配置されるように順に積層されている。さらに、軸方向に隣り合うU相ステータ部S5uとV相ステータ部S5v、及び軸方向に隣り合うV相ステータ部S5vとW相ステータ部S5wは、それぞれ電気角で60°だけ周方向にずれて積層されている。
ステータ絶縁部材102は、上記第1実施形態のステータ絶縁部材43に巻線ガイド溝103を加えた構成となっている。巻線ガイド溝103は、第1及び第2ステータコア41,42間の空間と各ステータ部S5u,S5v,S5wの外部空間とを連通するようにステータ絶縁部材102を貫通した溝である。本実施形態では、各ステータ絶縁部材102において、巻線ガイド溝103は、1つの第1延設部52の基端部(径方向内側の端部)から環状部51に亘って形成されている。そして、巻線ガイド溝103は、第1延設部52においては径方向に延び、環状部51においては軸方向に延びている。
このような巻線ガイド溝103を有するステータ絶縁部材102を備えた各ステータ部S5u,S5v,S5wにおいては、第1及び第2ステータコア41,42間の空間に配置された巻線44の端部を、巻線ガイド溝103からステータ部S5u,S5v,S5wの外部に引き出すことができる。
本第5実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)巻線44の端部を巻線ガイド溝103からステータ101の外部に容易に引き出すことができる。
(2)巻線ガイド溝103は、ステータ絶縁部材102を貫通する簡単な形状の溝である。従って、巻線44の端部をステータ101の外部に引き出すための構成を設けたことによるステータ絶縁部材102の形状の複雑化が抑制されている。
(第6実施形態)
以下、マルチランデル型モータの第6実施形態について説明する。なお、本第6実施形態では、上記第1実施形態と同一の構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
図13に示すステータ111は、上記第1実施形態のステータ14に代えてモータ11に備えられるものである。ステータ111を構成する各ステータ部S6u,S6v,S6wは、上記第1実施形態のステータ絶縁部材43に代えてステータ絶縁部材112をそれぞれ備えている。なお、図13では、巻線44を省略して図示している。
ステータ絶縁部材112は、上記第1実施形態のステータ絶縁部材43に第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114を加えた構成となっている。詳述すると、ステータ絶縁部材112は、ステータ絶縁部材43に比べて、互いに組み付けられた第1及び第2ステータコア41,42の軸方向の両側に全体的に突出するように軸方向の長さが長く形成されている。そして、ステータ部S6uのステータ絶縁部材112において、ステータ部S6uの外側に向かって第1ステータコア41よりも軸方向に突出した部分(図13において第1ステータコア41よりも上側に突出した部分)が第1軸方向突出部113となっている。ステータ部S6v,S6wのステータ絶縁部材112においても同様の部分が第1軸方向突出部113となっている。また、ステータ部S6uのステータ絶縁部材112において、ステータ部S6uの外側に向かって第2ステータコア42よりも軸方向に突出した部分(図13において第2ステータコア42よりも下側に突出した部分)が第2軸方向突出部114となっている。ステータ部S6v,S6wのステータ絶縁部材112においても同様の部分が第2軸方向突出部114となっている。
第1軸方向突出部113の軸方向の端面は、軸方向と直交し第1ステータコアベース45と平行な平面状をなす第1当接面113aとなっている。また、第2軸方向突出部114の軸方向の端面は、軸方向と直交し第2ステータコアベース47と平行な平面状をなす第2当接面114aとなっている。そして、第1当接面113aと第2当接面114aとは平行をなしている。
上記のようなステータ絶縁部材112をそれぞれ備えたU相ステータ部S6u、V相ステータ部S6v及びW相ステータ部S6wは、第1ステータコアベース45と第2ステータコアベース47とが軸方向に交互に配置されるように順に積層されている。そして、軸方向に隣り合うU相ステータ部S6uとV相ステータ部S6vとは、U相ステータ部S6uのステータ絶縁部材112の第2軸方向突出部114の第2当接面114aと、V相ステータ部S6vのステータ絶縁部材112の第1軸方向突出部113の第1当接面113aとを当接させて積層されている。そのため、U相ステータ部S6uの第2ステータコアベース47とV相ステータ部S6vの第1ステータコアベース45とが、これらステータコアベース47,45間に介在された第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114によって軸方向に離間される。同様に、軸方向に隣り合うV相ステータ部S6vとW相ステータ部S6wとは、V相ステータ部S6vのステータ絶縁部材112の第2軸方向突出部114の第2当接面114aと、W相ステータ部S6wのステータ絶縁部材112の第1軸方向突出部113の第1当接面113aとを当接させて積層されている。そのため、V相ステータ部S6vの第2ステータコアベース47とW相ステータ部S6wの第1ステータコアベース45とが、これらステータコアベース47,45間に介在された第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114によって軸方向に離間される。
なお、軸方向に隣り合うU相ステータ部S6uとV相ステータ部S6v、及び軸方向に隣り合うV相ステータ部S6vとW相ステータ部S6wは、それぞれ電気角で60°だけ周方向にずれて積層されている。
本第6実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)軸方向に隣り合うU相ステータ部S6uの第2ステータコア42とV相ステータ部S6vの第1ステータコア41とを、U相ステータ部S6uのステータ絶縁部材112の第2軸方向突出部114及びV相ステータ部S6vのステータ絶縁部材112の第1軸方向突出部113によって容易に軸方向に離間させることができる。同様に、軸方向に隣り合うV相ステータ部S6vの第2ステータコア42とW相ステータ部S6wの第1ステータコア41とを、V相ステータ部S6vのステータ絶縁部材112の第2軸方向突出部114及びW相ステータ部S6wのステータ絶縁部材112の第1軸方向突出部113によって容易に軸方向に離間させることができる。よって、各ステータ部S6u,S6v,S6wの磁気干渉を抑制することができる。
(2)第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114は、第1及び第2ステータコア41,42よりも軸方向に突出しただけの簡単な構成である。従って、軸方向に隣り合うステータ部S6u,S6vの軸方向に隣り合うステータコア41,42同士及び軸方向に隣り合うステータ部S6v,S6wの軸方向に隣り合うステータコア41,42同士を軸方向に離間させるための構成を設けたことによるステータ絶縁部材112の形状の複雑化が抑制されている。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記第3実施形態では、ステータ81に備えられたステータ絶縁部材82に第1係合部83及び第2係合部84が設けられている。しかしながら、第1係合部83及び第2係合部84を、ロータ13に備えられたロータ絶縁部材23に設けてもよい。この場合、U相ロータ部Ruのロータ絶縁部材23と、U相ロータ部Ruと軸方向に隣り合うV相ロータ部Rvのロータ絶縁部材23とが、第1係合部83と第2係合部84とを凹凸係合させることにより周方向に相対移動不能に係合する。また、V相ロータ部Rvのロータ絶縁部材23と、V相ロータ部Rvと軸方向に隣り合うW相ロータ部Rwのロータ絶縁部材23とが、第1係合部83と第2係合部84とを凹凸係合させることにより周方向に相対移動不能に係合する。このようにすると、第1係合部83及び第2係合部84を有するロータ絶縁部材23によって、軸方向に隣り合うロータ部Ru,Rv同士、及び軸方向に隣り合うロータ部Rv,Rw同士の回転方向の位置決めがなされる。従って、複数のロータ部Ru,Rv,Rwを軸方向に積層して構成されたロータ13において、ロータ部Ru,Rv,Rw同士の回転方向の位置ずれに起因する磁束波形の乱れを抑制することができる。
・上記第3実施形態では、第1係合部83は、環状部51の軸方向の一端部に凹設された凹部であり、第2係合部84は、環状部51の軸方向の他端部に凸設された凸部である。しかしながら、第1係合部83が凸形状をなし、第2係合部84が凹形状をなすものであってもよい。また、第1係合部83と第2係合部84とは、互いに係合して、軸方向に隣り合うステータ部S3u,S3vのステータ絶縁部材82同士、及び軸方向に隣り合うステータ部S3v,S3wのステータ絶縁部材82同士を周方向に相対移動不能に係合する形状であれば、上記第3実施形態の形状でなくてもよい。例えば、第1係合部83が円筒状の内周面を有する凹部であり、第2係合部84が円柱状の凸部であってもよい。
・上記第3実施形態では、ステータ絶縁部材82は、第1係合部83及び第2係合部84を12個ずつ備えている。しかしながら、ステータ絶縁部材82に備えられる第1係合部83及び第2係合部84の数はこれに限らない。ステータ絶縁部材82は、第1係合部83及び第2係合部84を1個ずつ備えた構成であってもよいし、12個以外の複数個ずつ備えた構成であってもよい。また、凹状の第1係合部83よりも凸状の第2係合部84の数が少なくてもよい。
・ステータ絶縁部材82における第1係合部83及び第2係合部84の形成位置は、上記第3実施形態の形成位置に限らない。第1係合部83及び第2係合部84は、軸方向に隣り合うステータ部S3u,S3vのステータ絶縁部材82において係合可能な位置、また、軸方向に隣り合うステータ部S3v,S3wのステータ絶縁部材82において係合可能な位置に形成されればよい。例えば、第1係合部83が第1延設部52の径方向の中央部に形成されるとともに、第2係合部84が第2延設部54の径方向の中央部に形成されてもよい。
・上記第4実施形態では、巻線保持部92は、互いに組み付けられた第1及び第2ステータコア41,42間の空間側にステータ絶縁部材91を全体的に突出させることにより設けられている。しかしながら、巻線保持部92の形状はこれに限らない。巻線保持部92は、互いに組み付けられた第1及び第2ステータコア41,42間で第1及び第2ステータコア41,42に巻線44が接触することを抑制しつつ同巻線44を保持可能な形状であればよい。例えば、互いに組み付けられた第1及び第2ステータコア41,42間の空間側に向けてステータ絶縁部材91を部分的に厚く形成する。そして、ステータ絶縁部材91において、第1及び第2ステータコア41,42における第1及び第2ステータコア41,42間の空間に面した側面よりも第1及び第2ステータコア41,42間の空間側に突出した部分を巻線保持部92としてもよい。
・上記第5実施形態では、ステータ絶縁部材102には巻線ガイド溝103が1つのみ形成されている。しかしながら、複数の巻線ガイド溝103をステータ絶縁部材102に形成してもよい。また、巻線ガイド溝103の形状は、上記第5実施形態の形状に限らず、第1及び第2ステータコア41,42間から巻線44の端部を外部に引き出すことが可能な形状であればよい。例えば、巻線ガイド溝103は、環状部51のみに形成されてもよいし、環状部51及び第2延設部54に亘って形成されてもよい。
・上記第6実施形態では、第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114は、ステータ絶縁部材112の軸方向の両端部を、互いに組み付けられた第1及び第2ステータコア41,42の軸方向の両側に全体的に突出させることにより設けられている。しかしながら、第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114の形状は上記第6実施形態の形状に限らない。第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114は、第1及び第2ステータコアベース45,47が平行に積層されるようにステータ部S6u,S6v,S6wを軸方向に積層できる形状であればよい。例えば、第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114は、互いに組み付けられた第1及び第2ステータコア41,42の軸方向の両側にステータ絶縁部材112を部分的に突出させることにより設けられてもよい。
・上記第6実施形態では、ステータ絶縁部材112は、第1軸方向突出部113と第2軸方向突出部114とを有する。しかしながら、ステータ絶縁部材112は、必ずしも第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114の両方を備えなくてもよい。例えば、ステータ絶縁部材112は、第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114の何れか一方を備えた構成であってもよい。このようにしても、上記第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
・上記第6実施形態では、各ステータ部S6u,S6v,S6wのステータ絶縁部材112に第1軸方向突出部113及び第2軸方向突出部114を設けている。同様の軸方向突出部を、各ロータ部Ru,Rv,Rwのロータ絶縁部材23に設けてもよい。すなわち、ロータ絶縁部材23を、軸方向に重ねられた第1及び第2ロータコア21,22よりも軸方向の両側に突出するように構成してもよい。このようにすると、軸方向に隣り合うロータ部Ru,Rvにおける軸方向に隣り合う第2ロータコア22、及び軸方向に隣り合うロータ部Rv,Rwにおける軸方向に隣り合う第1ロータコア21を、当該ロータ絶縁部材23によって容易に軸方向に離間させることができる。よって、各ロータ部Ru,Rv,Rwの磁気干渉を抑制することができる。
・ロータ絶縁部材23,61は磁石よりなるものであってもよい。このようにすると、ロータ絶縁部材23,61によって磁束の流れを制御することが可能となり、モータ特性を向上させることが可能となる。
・上記各実施形態では、ロータ絶縁部材23,61は、12個の第1ロータ側爪状磁極26及び12個の第2ロータ側爪状磁極28と周方向に相対移動不能に係合する。しかしながら、ロータ絶縁部材23,61は、第1ロータ側爪状磁極26の少なくとも1つ及び第2ロータ側爪状磁極28の少なくとも1つと周方向に相対移動不能に係合するものであればよい。
・上記各実施形態では、ステータ絶縁部材43,71,82,91,102,112は、12個の第1ステータ側爪状磁極46及び12個の第2ステータ側爪状磁極48と周方向に相対移動不能に係合する。しかしながら、ステータ絶縁部材43,71,82,91,102,112は、第1ステータ側爪状磁極46の少なくとも1つ及び第2ステータ側爪状磁極48の少なくとも1つと周方向に相対移動不能に係合するものであればよい。
・上記第1実施形態では、モータ11は、ロータ絶縁部材23とステータ絶縁部材43とを両方備えている。しかしながら、モータ11は、ロータ絶縁部材23及びステータ絶縁部材43の何れか一方のみを備えた構成であってもよい。このことは、上記第2乃至第6実施形態においても同様である。
・第1ロータ側爪状磁極26は、第1径方向延出部26aを備えず、第1ロータコアベース25から軸方向一方に延出する第1磁極部26bのみから構成されてもよい。同様に、第2ロータ側爪状磁極28は、第2径方向延出部28aを備えず、第2ロータコアベース27から軸方向一方に延出する第2磁極部28bのみから構成されてもよい。
・第1ステータ側爪状磁極46は、第1径方向延出部46aを備えず、第1ステータコアベース45から軸方向一方に延出する第1磁極部46bのみから構成されてもよい。同様に、第2ステータ側爪状磁極48は、第2径方向延出部48aを備えず、第2ステータコアベース47から軸方向一方に延出する第2磁極部48bのみから構成されてもよい。
・第1及び第2ロータコア21,22は、複数の分割コアを周方向に連結してなるものであってもよい。また、第1及び第2ステータコア41,42は、複数の分割コアを周方向に連結してなるものであってもよい。
・第1ロータコア21が有する第1ロータ側爪状磁極26の数は12個に限らず、適宜変更してもよい。同様に、第2ロータコア22が有する第2ロータ側爪状磁極28の数は12個に限らず、適宜変更してもよい。また、第1ステータコア41が有する第1ステータ側爪状磁極46の数は12個に限らず、適宜変更してもよい。同様に、第2ステータコア42が有する第2ステータ側爪状磁極48の数は12個に限らず、適宜変更してもよい。
・界磁磁石24はフェライト磁石に限らない。界磁磁石24は、例えば、サマリウムコバルト(SmCo)磁石やネオジウム磁石等であってもよい。
・上記第1実施形態では、ロータ13は3つのロータ部Ru,Rv,Rwから構成されている。また、ステータ14は3つのステータ部Su,Sv,Swから構成されている。しかしながら、ロータ13を構成するロータ部の数は3つに限らず、1つ以上であればよい。また、ステータ14を構成するステータ部の数は3つに限らず、1つ以上であればよい。このことは、上記第2、第4及び第5実施形態においても同様である。そして、上記第3及び第6実施形態においては、ロータ13は複数のロータ部から構成され、ステータは複数のステータ部から構成されればよい。
・上記第1実施形態では、モータ11は、ステータ14の内側にロータ13が配置されたインナロータ型のモータである。しかしながら、ステータの外周にロータが配置されるアウタロータ型のモータに上記第1実施形態を適用してもよい。このことは、上記第2乃至第6実施形態においても同様である。
・上記各実施形態並びに上記各変更例を適宜組み合わせてもよい。
次に、上記各実施形態及び各変更例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のマルチランデル型モータにおいて、前記ロータは、前記第1及び第2ロータコアと前記永久磁石と前記ロータ絶縁部材とを有するロータ部を軸方向に複数積層して構成され、各前記ロータ部の前記ロータ絶縁部材は、前記第1及び第2ロータコアよりも軸方向の両側に突出していることを特徴とするマルチランデル型モータ。
この構成によれば、軸方向に隣り合うロータ部のロータコアを、ロータ絶縁部材によって容易に軸方向に離間させることができる。よって、各ロータ部の磁気干渉を抑制することができる。
(ロ)請求項1乃至請求項7及び前記(イ)の何れか1項に記載のマルチランデル型モータにおいて、前記ロータ絶縁部材は磁石よりなることを特徴とするマルチランデル型モータ。
この構成によれば、ロータ絶縁部材によって磁束の流れを制御することが可能となり、モータ特性を向上させることが可能となる。
13…ロータ、14,81,101,111…ステータ、21…第1ロータコア、22…第2ロータコア、23,61…ロータ絶縁部材、24…永久磁石としての界磁磁石、26…爪状磁極としての第1ロータ側爪状磁極、28…爪状磁極としての第2ロータ側爪状磁極、41…第1ステータコア、42…第2ステータコア、43,71,82,91,102,112…ステータ絶縁部材、44…巻線、46…爪状磁極としての第1ステータ側爪状磁極、48…爪状磁極としての第2ステータ側爪状磁極、62…摺接部としてのロータ側摺接部、72…摺接部としてのステータ側摺接部、103…巻線ガイド溝、113…第1軸方向突出部、114…第2軸方向突出部、Ru…ロータ部としてのU相ロータ部、Rv…ロータ部としてのV相ロータ部、Rw…ロータ部としてのW相ロータ部、R2…ロータ部、Su,S3u,S5u,S6u…ステータ部としてのU相ステータ部、Sv,S3v,S5v,S6v…ステータ部としてのV相ステータ部、Sw,S3w,S5w,S6w…ステータ部としてのW相ステータ部、S2,S4…ステータ部。

Claims (7)

  1. 周方向に並ぶ複数の爪状磁極をそれぞれ有し軸方向に重ねられた第1及び第2ロータコアと、前記第1及び第2ロータコア間に配置され軸方向に磁化された永久磁石とを有するロータと、
    周方向に並ぶ複数の爪状磁極をそれぞれ有し軸方向に重ねられた第1及び第2ステータコアと、前記第1及び第2ステータコア間に周方向に配置された巻線とを有するステータと
    を備えたマルチランデル型モータであって、
    前記第1ロータコアの前記爪状磁極の少なくとも1つ及び前記第2ロータコアの前記爪状磁極の少なくとも1つと周方向に相対移動不能に係合するロータ絶縁部材、及び、前記第1ステータコアの前記爪状磁極の少なくとも1つ及び前記第2ステータコアの前記爪状磁極の少なくとも1つと周方向に相対移動不能に係合するステータ絶縁部材の少なくとも一方を備えたことを特徴とするマルチランデル型モータ。
  2. 請求項1に記載のマルチランデル型モータにおいて、
    前記ステータは、前記第1及び第2ステータコアと前記巻線と前記ステータ絶縁部材とを有するステータ部を軸方向に複数積層して構成され、
    軸方向に隣り合う前記ステータ部の前記ステータ絶縁部材は、周方向に相対移動不能に係合することを特徴とするマルチランデル型モータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のマルチランデル型モータにおいて、
    前記ステータは前記ステータ絶縁部材を備え、
    前記ステータ絶縁部材は、前記第1及び第2ステータコアにおける前記第1及び第2ステータコア間の空間に面した側面よりも前記第1及び第2ステータコア間の空間側に突出していることを特徴とするマルチランデル型モータ。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のマルチランデル型モータにおいて、
    前記ステータは前記ステータ絶縁部材を備え、
    前記ステータ絶縁部材は、前記巻線の端部が挿通される巻線ガイド溝を有することを特徴とするマルチランデル型モータ。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のマルチランデル型モータにおいて、
    前記ステータは、前記第1及び第2ステータコアと前記巻線と前記ステータ絶縁部材とを有するステータ部を軸方向に複数積層して構成され、
    各前記ステータ部の前記ステータ絶縁部材は、前記ステータ部の外側に向かって前記第1ステータコアよりも軸方向に突出した第1軸方向突出部、及び前記ステータ部の外側に向かって前記第2ステータコアよりも軸方向に突出した第2軸方向突出部の少なくとも一方を有することを特徴とするマルチランデル型モータ。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のマルチランデル型モータにおいて、
    前記ロータは前記ロータ絶縁部材を備え、
    前記ステータは、前記ステータ絶縁部材を備え、前記ロータと径方向に対向し、
    前記ロータ絶縁部材及び前記ステータ絶縁部材は、径方向に対向する前記第1及び第2ロータコアと前記第1及び第2ステータコアとの間で回転方向に互いに摺接する摺接部を有することを特徴とするマルチランデル型モータ。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のマルチランデル型モータにおいて、
    前記ロータは、前記第1及び第2ロータコアと前記永久磁石と前記ロータ絶縁部材とを有するロータ部を軸方向に複数積層して構成され、
    軸方向に隣り合う前記ロータ部の前記ロータ絶縁部材は、周方向に相対移動不能に係合することを特徴とするマルチランデル型モータ。
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