JP2016152214A - 基板直差し電線およびそれを用いた基板直差しコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない部品点数でプリント基板上の突出高さも抑えた外部電線とプリント基板の接続構造を構築することができる、新規な構造の基板直差し電線およびそれを用いた基板直差しコネクタを提供すること。
【解決手段】プリント基板58のスルーホール60に圧入されて、スルーホール60の内面に露呈された導電路に導通接続される基板直差し電線10であって、被覆電線12と、被覆電線12の端末において絶縁被覆16が剥がされて露呈された芯線18に対して圧着された端子金具20とを備えており、端子金具20の基端側22に被覆電線12に圧着固定される電線圧着部24,26が設けられている一方、端子金具20の先端側28にスルーホール60に圧入されて導電路に圧接される圧接部30が設けられているようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリント基板の導電路に接続される基板直差し電線およびそれを用いた基板直差しコネクタに関するものである。
従来から、自動車の電気接続箱のケース内に収容されて内部回路を構成するプリント基板には、一端側がプリント基板の導電路に半田付けされた複数の基板端子が突設されている。そして、これら基板端子の他端側に対して、外部電線の端末に設けられたコネクタが接続されることにより、外部の電気回路がプリント基板の電気回路に接続されるようになっている。
ところで、このような外部電線とプリント基板の接続構造を実現するためには、特開2008−35669号公報(特許文献1)に示されているように、プリント基板に突設されて導電路に半田付けされた複数の基板端子が必須となり、複数の基板端子をプリント基板上に安定保持してコネクタの接続荷重を支持する合成樹脂製の台座等も必要とされる場合が多い。
ところが、プリント基板上に突設される複数の基板端子やそれを支持する樹脂台座は、プリント基板上に所定高さで突出することから、それらを内部に収容する電気接続箱の高さも増大する。それ故、近年の車両高密度化に伴う電気接続箱の低背化や小型化への要求に充分に対応できない場合が生じていた。しかも、複数の基板端子を台座に圧入固定したり、プリント基板に半田付けする工程が煩雑で、コスト高が避けられないという問題も内在していた。
特開2008−35669号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、少ない部品点数でプリント基板上の突出高さも抑えた外部電線とプリント基板の接続構造を構築することができる、新規な構造の基板直差し電線およびそれを用いた基板直差しコネクタを提供することにある。
基板直差し電線に関する本発明の第一の態様は、プリント基板のスルーホールに圧入されて、該スルーホールの内面に露呈された導電路に導通接続される基板直差し電線であって、被覆電線と、該被覆電線の端末において絶縁被覆が剥がされて露呈された芯線に対して圧着された端子金具とを備えており、前記端子金具の基端側に前記被覆電線に圧着固定される電線圧着部が設けられている一方、前記端子金具の先端側に前記スルーホールに圧入されて前記導電路に圧接される圧接部が設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、プリント基板のスルーホールの導電路に対して、被覆電線の端末に圧着された端子金具を直接圧入して導通接続することができる。それ故、従来必要であったプリント基板のスルーホールに半田付けして立設される基板端子を不要にすることができる。その結果、プリント基板からの突出高さを基板端子の分だけ小さく抑えることができ、外部電線とプリント基板の接続構造の低背化・小型化を図ることができる。しかも、基板端子や台座を不要とし、半田付け工程も不要にできることから、製造工程の簡素化や接続構造の簡素化・軽量化、ひいては製造コストの削減を有利に達成することができる。
基板直差し電線に関する本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載の基板直差し電線において、前記圧接部が中空筒体形状を有しており、前記圧接部の軸方向の中間部分には、該軸方向に直交する方向で外方に突出すると共に前記軸方向に直交する方向で内方に撓み変形可能な複数の弾性突片が、周方向に相互に分離して設けられており、各前記弾性突片の軸方向両端部が前記圧接部の前記軸方向の両端に設けられた一対の固定部に連結固定されているものである。
本態様によれば、スルーホールへの圧入により撓み変形される複数の弾性突片を含んで圧接部が構成されており、複数の弾性突片は周方向で相互に分離して設けられていることから、スルーホールへの圧接部の圧入に必要な力を低減しつつ、複数の弾性突片による確実な導通接続を実現できる。しかも、各弾性突片は軸方向両端部が圧接部の軸方向の両端に設けられた一対の固定部に連結固定されていることから、圧入により弾性突片が軸方向へ延びたままになってしまうことが回避されており、弾性突片の安定したばね性や圧接力を確保することができる。
基板直差し電線に関する本発明の第三の態様は、前記第二の態様に記載の基板直差し電線において、前記圧接部の内部に前記芯線が挿通配置されており、前記圧接部の前記一対の固定部が前記芯線に圧接されているものである。
本態様によれば、中空筒状の圧接部の内部空間に芯線を挿通配置して、圧接部の一対の固定部を芯線に圧接することにより、圧接部の耐久性や剛性の向上が図られている。特に、圧接部の一対の固定部を芯線に圧接させることで、端子金具の芯線に対する導通安定性の向上も同時に達成することができる。
基板直差し電線に関する本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の何れか一つの態様に記載の基板直差し電線において、前記圧接部の先端部に先細状の挿入ガイドが設けられているものである。
本態様によれば、スルーホールへの圧接部の挿入が挿入ガイドによって案内されることにより、よりスムーズな圧入作業が可能となる。
基板直差し電線に関する本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の何れか一つの態様に記載の基板直差し電線において、前記端子金具が、前記プリント基板に当接して前記圧接部の前記スルーホールへの挿入量を規定する当接突起を含んでいるものである。
本態様によれば、端子金具の当接突起をプリント基板に当接させるだけで、圧接部のスルーホールへの挿入量を一定に保持することができ、圧接部と導電路の圧接状態を所望の範囲に安定して保持することができる。
基板直差しコネクタに関する本発明の第一の態様は、コネクタハウジングに貫設された端子収容孔に対して、被覆電線の端末に端子金具が圧着された端子付電線の前記端子金具が収容配置されてなり、前記端子付電線として前記第1〜5の何れか1項に記載のプリント基板のスルーホールに圧入される基板直差し電線を用いると共に、前記コネクタハウジングにおいて、前記端子収容孔の貫通方向で対向する一方の面がプリント基板対向面とされる一方、他方の面が電線引出面とされており、前記端子収容孔の前記電線引出面の開口部から挿入された前記基板直差し電線の前記端子金具が、前記端子収容孔の前記プリント基板対向面の開口部から前記圧接部が突出された状態で、前記端子収容孔に対して収容配置されており、前記コネクタハウジングの前記プリント基板対向面を前記プリント基板に対向させて前記スルーホールに前記プリント基板対向面から突出する前記圧接部を圧入することで前記プリント基板に直接接続できるようにしたことを特徴とする。
本態様によれば、本発明の基板直差し電線を用いることで、被覆電線の端末に圧着された端子金具をコネクタハウジングに収容したコネクタを、プリント基板のスルーホールに直接圧入して、プリント基板に対してコネクタを直接接続することが可能となる。それ故、従来必要であったプリント基板のスルーホールに半田付けして立設される基板端子を必要とすることなく、コネクタとプリント基板の接続構造を構築することができる。その結果、プリント基板からの突出高さを基板端子の分だけ小さく抑えることができ、外部電線とプリント基板の接続構造の低背化・小型化を図ることができる。しかも、本発明の基板直差しコネクタを用いれば、基板端子や台座を不要とし、半田付け工程も不要にできることから、外部電線とプリント基板の接続構造において、製造工程の簡素化や接続構造の簡素化・軽量化、ひいては製造コストの削減を有利に達成することができる。
基板直差しコネクタに関する本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載の基板直差しコネクタおいて、前記コネクタハウジングの前記プリント基板対向面には、前記プリント基板に設けられた嵌合孔に嵌合される嵌合突起が突設されているものである。
本態様によれば、コネクタハウジングのプリント基板に対する位置決めを簡単な嵌合孔と嵌合突起により低コスト且つ安定して実現することができる。
基板直差しコネクタに関する本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に記載の基板直差しコネクタおいて、前記端子金具には、弾性変形することで前記端子収容孔への収容を許容されると共に、弾性復帰することで前記端子収容孔に設けられた係合部に係合して前記端子金具の前記コネクタハウジングの前記電線引出面の開口部からの抜け出しを阻止する係止片が設けられているものである。
本態様によれば、端子金具に係止片を設けたことで、電線に伝えられる引張力によりコネクタハウジングから端子金具が抜け出すことを防止でき、基板直差しコネクタの導通安定性を有利に確保することができる。
基板直差し電線に係る本発明によれば、プリント基板のスルーホールの導電路に対して、被覆電線の端末に圧着された端子金具を直接圧入して導通接続できる。従って、従来必要であったプリント基板のスルーホールに半田付けして立設される基板端子を不要にできる。それ故、プリント基板からの突出高さを基板端子の分だけ小さく抑えることができ、外部電線とプリント基板の接続構造の低背化・小型化を図ることができる。しかも、基板端子や台座を不要とし、半田付け工程も不要にできることから、製造工程の簡素化や接続構造の簡素化・軽量化、ひいては製造コストの削減を有利に達成できる。また、基板直差しコネクタに係る本発明によれば、本発明の基板直差し電線を用いコネクタハウジングから圧接部を突出させることにより、基板直差しコネクタを直接プリント基板のスルーホールに導通接続することが可能となり、基板直差し電線と同様の効果を得ることができる。
本発明の一実施形態としての基板直差し電線を示す斜視図。 図1の側面図(a)と背面図(b)。 図1に示す基板直差し電線の製造方法を説明するための展開図((a)プレス打ち抜き後、(b)被覆電線を載置した状態、(c)組み付け後)。 図1に示す基板直差し電線がプリント基板に立設された状態を示す斜視図。 図4の正面図。 本実施形態の基板直差し電線が収容配置された基板直差しコネクタを示す斜視図。 図6に示す基板直差しコネクタの別方向から見た斜視図。 図6に示す基板直差しコネクタが電気接続箱に収容される状態を示す斜視図。 図8におけるIX−IX断面を示す斜視図(但し、収容後)。 図8におけるX−X断面を示す斜視図(但し、収容後)。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜3に、本発明の一実施形態としての基板直差し電線10を示す。基板直差し電線10は、被覆電線12と、被覆電線12の端末において絶縁被覆16が剥がされて露呈された芯線18に対して圧着された端子金具20とを備えて構成されている。なお、被覆電線12は、導体である銅やアルミニウムその他の金属線の複数を束ね合わせた芯線18が、エチレン系樹脂やスチレン系樹脂等の電気絶縁性を有する絶縁被覆16で覆われた構造とされている。なお、以下の説明において、長さ方向及び軸方向とは、図2における上下方向を言い、幅方向とは、図1における左右方向を言うものとする。
端子金具20の基端側22には、被覆電線12の絶縁被覆16に対して圧着される電線圧着部たる被覆圧着部24と、絶縁被覆16の端部から延出する芯線18に対して圧着される電線圧着部たる芯線圧着部26が設けられている。加えて、被覆圧着部24には、被覆圧着部24の基端部から基端側(図2中、上側)斜め外方に向かって延び出す略矩形平板状の係止片27が設けられている。一方、端子金具20の先端側28には、圧接部30が設けられている。
圧接部30は、図1に示されているように、内部に被覆電線12の端末に露呈された芯線18が挿通配置された略中空筒体形状を有している。圧接部30の軸方向の中間部分には、圧接部30の周方向で相互に離隔した4箇所において略縦長平板状の弾性突片32が設けられており、各弾性突片32の軸方向両端部が圧接部30の軸方向の両端に設けられた略角筒状の一対の固定部34,34に連結固定されている。より詳細には、弾性突片32は、軸方向の中央部分を圧接部30の軸方向に直交する方向で外方に突出することにより軸方向に直交する方向に対して撓み変形可能に形成されている。
また、一対の固定部34,34の表面36(図1に示された面)と裏面38(図2(b)に示された面)には、芯線18に向かってそれぞれ凹まされて芯線18に圧接される平面視及び底面視で略矩形状の一対の嵌合部40,40が設けられている。すなわち、かかる嵌合部40において、圧接部30の一対の固定部34,34が芯線18に対して固定・接続されるようになっているのである。
加えて、圧接部30の先端側(図1中、下側)に固定された固定部34の先端部には、周方向で相互に離隔した4箇所から先端側斜め内方に向かって延び出す略矩形平板状の挿入ガイド42が設けられている。この結果、挿入ガイド42が設けられた固定部34の先端部は、全体として先細形状を有している。また、圧接部30の基端側(図1中、上側)に固定された固定部34の先端部には、圧接部30の軸方向に直交する方向で外方に向かって突出する略台形断面形状の一対の当接突起44,44が設けられている。
次に、図3を用いて、このような構造とされた基板直差し電線10の製造方法について説明する。はじめに、図3(a)に示されているように、銅板等の表面に錫等のめっきが施された金属板がプレス打ち抜き加工された平板部材46を準備する。平板部材46は、端子金具20を形成する金属材としての個々の金属平板48が、ブリッジ部50を介してキャリア部52に連結されると共に連鎖状に配設されて構成されている。
続いて、図3(b)に示されているように、被覆電線12を準備して、絶縁被覆16が剥がされて芯線18が露呈された端末を金属平板48の幅方向中央部上に載置する。より詳細には、芯線18が露出された被覆電線12の端末を、金属平板48の被覆圧着部24に絶縁被覆16が載置され、且つ芯線圧着部26に芯線18が載置されるように、位置決めして配設する。そして、図3(c)に示されているように、金属平板48を被覆電線12の端末に対して組み付ける。より詳細には、先ず、公知の加締め装置を用いて、被覆圧着部24と芯線圧着部26に加締め加工を施す。これにより、被覆圧着部24と芯線圧着部26が塑性変形して、被覆電線12の端末の絶縁被覆16と芯線18を外周面から包み込むようにして圧着される。この結果、芯線18すなわち被覆電線12が端子金具20に対して電気的に接続される。次に、金属平板48の圧接部30を略円筒状に屈曲して被覆電線12の端末の芯線18に組み付ける。より詳細には、金属平板48の一対の周方向端面54,54が略当接した状態で、かかる当接部位及びその裏面38側の対応する位置を芯線18に向かって凹むように潰して圧接する。これにより、一対の嵌合部40,40が形成される。この結果、圧接部30の一対の固定部34,34が芯線18に対して固定・接続されるのである。最後に、ブリッジ部50の薄肉とされた切断部56でキャリア部52を切り取り、残ったブリッジ部50を軸方向斜め外方に屈曲することにより係止片27を形成する。これにより、互いに同一形状を有する複数(図3では2つ)の基板直差し電線10が単品部材としてできあがる。
このような構造とされた基板直差し電線10が、図4〜5に示されているように、端子金具20の圧接部30側から、プリント基板58のスルーホール60に挿入される。圧接部30の先端部は、挿入ガイド42により全体として先細形状を有していることから、端子金具20の先端部がガイドとなって基板直差し電線10のスルーホール60への挿入作業を安定して且つ効率よく行うことができるようになっている。なお、基板直差し電線10の圧接部30のスルーホール60への挿入量は、一対の当接突起44,44がプリント基板58の表面62に当接されることで規定される。これにより、圧接部30と後述する導電路の圧接状態を所望の範囲に安定して保持することができるようになっている。
かかる状態において、基板直差し電線10の圧接部30の4つの弾性突片32が、スルーホール60の挿入時の弾性変形に基づく弾性復元力によりスルーホール60の内面に圧接されている、すなわち基板直差し電線10の圧接部30がスルーホール60に対して圧入固定されているのである。これにより、基板直差し電線10が、圧接部30の4つの弾性突片32とスルーホール60の内面に露呈された図示しない導電路を介してプリント基板58に導通接続されるようになっている。
このような構造とされた基板直差し電線10によれば、プリント基板58のスルーホール60の内面に露呈された図示しない導電路に対して、端子金具20の圧接部30を直接圧入して導通接続することができる。これにより、従来必要であったプリント基板58のスルーホール60に半田付けして立設された基板端子を不要にできることから、プリント基板58からの突出高さを基板端子の分だけ低くすることができ、外部機器からの配線とプリント基板58との接続部分の低背化・小型化を図ることができる。しかも、基板端子に加えて台座や半田付け工程も不要にできることから、製造コストの削減等を有利に達成することができる。
また、スルーホール60の挿入時の弾性変形に基づく弾性復元力によりスルーホール60の内面に圧接されている4つの弾性突片32が、周方向で相互に分離して設けられていることから、スルーホール60への圧接部30の圧入に必要な力を低減しつつ、確実な導通路に対する導通接続を実現できる。しかも、各弾性突片32の軸方向両端部が一対の固定部34,34に連結固定されていることから、圧入により弾性突片32が軸方向に対して伸び縮みすることが回避されており、弾性突片32の安定したばね性や圧接力を確保できるようになっている。
加えて、略中空筒体形状とされた圧接部30の内部に被覆電線12の端末に露呈された芯線18が挿通配置されており、圧接部30の一対の固定部34,34が嵌合部40において芯線18に固定・接続されるようになっている。これにより、圧接部30の耐久性や剛性の向上が図られていると共に、端子金具20の芯線18に対する導通安定性の向上も同時に達成されている。
次に、基板直差し電線10の圧接部30をプリント基板58のスルーホール60に圧入する別の態様として、基板直差しコネクタ64を用いた場合について、図6〜10を用いて説明する。基板直差しコネクタ64は、図6〜7に示されているように、コネクタハウジング66と、コネクタハウジング66に貫設された端子収容孔に対して被覆電線12の端末に圧着された端子金具20が収容配置されてなる基板直差し電線10とを備えて構成されている。
コネクタハウジング66は略ブロック形状とされており、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の合成樹脂により射出成形等によって一体形成されている。コネクタハウジング66の内部には、複数の端子収容孔が貫通形成されている。具体的には、コネクタハウジング66の端子収容孔の貫通方向で対向する一方の面であるプリント基板対向面70において、下方に向かって開口する略円形状の複数(本実施形態では12個)の端子収容孔たる下方側キャビティ72が形成されている一方、コネクタハウジング66の他方の面である電線引出面74において、上方に向かって開口する略矩形状の複数(本実施形態では12個)の端子収容孔たる上方側キャビティ76が形成されている。なお、図9に示されているように、下方側キャビティ72と上方側キャビティ76はコネクタハウジング66内で連通されている。また、基板直差し電線10が挿入される上方側キャビティ76の開口部78の方が、基板直差し電線10の圧接部30突出される下方側キャビティ72の開口部80よりも大きくされていることから、上方側キャビティ76と下方側キャビティ72の境界に段差82が形成されている。さらに、下方側キャビティ72の幅方向一方の側(図10中、右側)には、内方及び下方に向かって開口する凹溝状の係合部83が形成されている。
加えて、コネクタハウジング66を構成する幅方向の一対の側面84,84の斜め方向に対向する位置には、側面視で略矩形状の一対の係合突起86,86が外方に向かって突設されている。また、コネクタハウジング66のプリント基板対向面70の長手方向両端部の対角位置には、略円柱状の一対の嵌合突起88,88が突設されている。
そして、このような構造とされたコネクタハウジング66に対して、基板直差し電線10の端子金具20が、端子収容孔の電線引出面74の開口部78から挿入される。この際、図10に示されているように、端子金具20に設けられた係止片27が、軸方向に直交する方向で内方に向かって弾性変形することで端子収容孔への収容が許容される。さらに基板直差し電線10の端子金具20が押し込まれて、係止片27が下方側キャビティ72に設けられた凹溝状の係合部83に到ると、係止片27が弾性復帰して係合部83に係合することにより、基板直差し電線10の端子金具20がコネクタハウジング66の電線引出面74の開口部78から抜け出すことを阻止するようになっている。なお、図9に示されているように、基板直差し電線10の端子金具20の端子収容孔72,76への挿入量は、端子金具20の被覆圧着部24の下端部が端子収容孔72,76の段差82に当接されることで規定される。そして、基板直差し電線10の端子金具20が、端子収容孔のプリント基板対向面70の開口部80から圧接部30が突出された状態で、端子収容孔に対して収容配置されることにより、基板直差しコネクタ64ができあがるのである(図7参照)。
このような構造とされた基板直差しコネクタ64が、図8〜10に示されているように、プリント基板対向面70側から、電気接続箱90に形成されたコネクタ装着部92に装着されるようになっている。ここで、電気接続箱90は、プリント基板94が合成樹脂製のケース96内に収容されて構成されている。ケース96は、アッパケース96aとロアケース96bを含んで構成されており、例えば、互いに相手側に向けて開口する略矩形浅底の略矩形箱体形状を有し、それらの開口部を重ね合わせて組み付けることにより、ケース96の内部にプリント基板94が収容された電気接続箱90が提供されるようになっている。なお、ケース96は、例えば、アッパケース96aに設けられた図示しない係止爪が、ロアケース96bの対応する箇所に設けられた図示しない係合枠に挿通されて係合されることで、相互に組み付けられるようになっている。
アッパケース96aの表面98には、コネクタ装着部92が設けられている。コネクタ装着部92は、上方に向かって開口する略矩形箱体状の周壁部100を含んで構成されており、幅方向に対向する周壁において、装着される基板直差しコネクタ64の一対の係合突起86,86に対応する位置には、一対の係合枠102,102が設けられている。また、コネクタ装着部92の底壁104には、板厚方向に貫設された略円形断面形状の12個の挿通孔106と、挿通孔106より大径とされた略円形断面形状の一対の挿通孔108,108が形成されている。
一方、プリント基板94にも、コネクタ装着部92の底壁104に設けられた挿通孔106,108と平面視で同じ位置に、12個のスルーホール60と、スルーホール60より大径とされた一対の嵌合孔112,112が設けられている(図9参照)。
このような構造とされた電気接続箱90のコネクタ装着部92に対して、基板直差しコネクタ64のプリント基板対向面70をプリント基板94すなわちコネクタ装着部92の底壁104に対向させて装着する。これにより、基板直差しコネクタ64の一対の嵌合突起88,88が、コネクタ装着部92の底壁104の一対の挿通孔108,108を挿通して、プリント基板94に設けられた一対の嵌合孔112,112に嵌合されるようになっている。より詳細には、基板直差しコネクタ64の一対の嵌合突起88,88は、プリント基板94に設けられた一対の嵌合孔112,112を挿通して、ロアケース96bに突設された筒状の一対の係合部114,114に係合されることにより、プリント基板94の一対の嵌合孔112,112に嵌合されるようになっている。同時に、基板直差しコネクタ64の一対の係合突起86,86が、コネクタ装着部92の一対の係合枠102,102に係合することにより、基板直差しコネクタ64がコネクタ装着部92内に安定して収容されるようになっている。
一方、基板直差しコネクタ64のプリント基板対向面70をプリント基板94すなわちコネクタ装着部92の底壁104に対向させて装着することにより、プリント基板対向面70から突出する圧接部30は、コネクタ装着部92の底壁104の挿通孔106を挿通して、プリント基板94のスルーホール60に圧入されるようになっている。この結果、プリント基板94のスルーホール60の内面に露呈された図示しない導電路に対して、基板直差し電線10の圧接部30が直接圧入されて導通接続される、すなわちプリント基板94に対して基板端子等を用いることなく直接接続できるようになっている。
このような構造とされた基板直差しコネクタ64によれば、基板直差し電線10をプリント基板94のスルーホール60に直接圧入してプリント基板94に対して基板直差し電線10を直接接続する点は、前回(図4〜5参照)と同じであることから、前回と同様の効果を得ることができる。すなわち、従来必要であったプリント基板94のスルーホール60に半田付けして立設された基板端子を不要にできることから、プリント基板94からの突出高さを基板端子の分だけ低くすることができ、外部機器からの配線とプリント基板94との接続部分の低背化・小型化を図ることができる。しかも、基板端子に加えて台座や半田付け工程も不要にできることから、製造コストの削減等を有利に達成することができるのである。
加えて、コネクタハウジング66のプリント基板94に対する位置決めを一対の嵌合孔112,112と一対の嵌合突起88,88という簡単な構成で行うことにより、かかる位置決めを低コスト且つ安定して実現することができる。また、端子金具20に係止片27を設けたことにより、基板直差し電線10の被覆電線12に伝えられる引張力によりコネクタハウジング66から端子金具20が抜け出すことを防止でき、基板直差しコネクタ64の導通安定性を有利に確保することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、上記実施形態では、端子金具20は被覆電線12に対して、被覆圧着部24と芯線圧着部26という2つの電線圧着部によって被覆電線12の端末に圧着されていたが、少なくとも一方の電線圧着部によって被覆電線12の端末に圧着されていればよい。例えば、電線圧着部として被覆圧着部24を選択した際には、芯線圧着部26による端子金具20と芯線18との電気的接続はできなくなるが、圧接部30の固定部34で端子金具20と芯線18との電気的接続を行うことができる。これにより、外部機器からの配線とプリント基板58との接続部分のより一層の低背化・小型化を図ることができる。
10:基板直差し電線、12:被覆電線、16:絶縁被覆、18:芯線、20:端子金具、22:基端側、24:被覆圧着部(電線圧着部)、26:芯線圧着部(電線圧着部)、27:係止片、28:先端側、30:圧接部、32:弾性突片、34:固定部、42:挿入ガイド、44:当接突起、58,94:プリント基板、60:スルーホール、64:基板直差しコネクタ、66:コネクタハウジング、70:プリント基板対向面(一方の面)、72:下方側キャビティ(端子収容孔)、74:電線引出面(他方の面)、76:上方側キャビティ(端子収容孔)、78:開口部、80:開口部、83:係合部、88:嵌合突起、112:嵌合孔

Claims (8)

  1. プリント基板のスルーホールに圧入されて、該スルーホールの内面に露呈された導電路に導通接続される基板直差し電線であって、
    被覆電線と、該被覆電線の端末において絶縁被覆が剥がされて露呈された芯線に対して圧着された端子金具とを備えており、
    前記端子金具の基端側に前記被覆電線に圧着固定される電線圧着部が設けられている一方、前記端子金具の先端側に前記スルーホールに圧入されて前記導電路に圧接される圧接部が設けられている
    ことを特徴とする基板直差し電線。
  2. 前記圧接部が中空筒体形状を有しており、前記圧接部の軸方向の中間部分には、該軸方向に直交する方向で外方に突出すると共に前記軸方向に直交する方向で内方に撓み変形可能な複数の弾性突片が、周方向に相互に分離して設けられており、各前記弾性突片の軸方向両端部が前記圧接部の前記軸方向の両端に設けられた一対の固定部に連結固定されている請求項1に記載の基板直差し電線。
  3. 前記圧接部の内部に前記芯線が挿通配置されており、前記圧接部の前記一対の固定部が前記芯線に圧接されている請求項2に記載の基板直差し電線。
  4. 前記圧接部の先端部に先細状の挿入ガイドが設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載の基板直差し電線。
  5. 前記端子金具が、前記プリント基板に当接して前記圧接部の前記スルーホールへの挿入量を規定する当接突起を含んでいる請求項1〜4の何れか1項に記載の基板直差し電線。
  6. コネクタハウジングに貫設された端子収容孔に対して、被覆電線の端末に端子金具が圧着された端子付電線の前記端子金具が収容配置されてなり、
    前記端子付電線として請求項1〜5の何れか1項に記載のプリント基板のスルーホールに圧入される基板直差し電線を用いると共に、
    前記コネクタハウジングにおいて、前記端子収容孔の貫通方向で対向する一方の面がプリント基板対向面とされる一方、他方の面が電線引出面とされており、
    前記端子収容孔の前記電線引出面の開口部から挿入された前記基板直差し電線の前記端子金具が、前記端子収容孔の前記プリント基板対向面の開口部から前記圧接部が突出された状態で、前記端子収容孔に対して収容配置されており、
    前記コネクタハウジングの前記プリント基板対向面を前記プリント基板に対向させて前記スルーホールに前記プリント基板対向面から突出する前記圧接部を圧入することで前記プリント基板に直接接続できるようにした
    ことを特徴とする基板直差しコネクタ。
  7. 前記コネクタハウジングの前記プリント基板対向面には、前記プリント基板に設けられた嵌合孔に嵌合される嵌合突起が突設されている請求項6に記載の基板直差しコネクタ。
  8. 前記端子金具には、弾性変形することで前記端子収容孔への収容を許容されると共に、弾性復帰することで前記端子収容孔に設けられた係合部に係合して前記端子金具の前記コネクタハウジングの前記電線引出面の開口部からの抜け出しを阻止する係止片が設けられている請求項6又は7に記載の基板直差しコネクタ。
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