JP2016150749A - 包装袋及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】帽子切りタイプの包装袋であって、天地を持って引っ張ることで開封する場合でも、その開口部を内層のヒートシール層が塞ぐことのない包装袋を提供すること。【解決手段】水平方向への引裂きを誘導する開封誘導線2が外層12に設けられている包装袋において、開封誘導線を中央に配置して評価片xを包装袋からサンプリングし、この評価片をJIS K−7165によって引張破断ひずみを測定したとき、その引張破断ひずみが50%以下となるようにする。評価片を引っ張ると、外層はこの開封誘導線から容易に破断するため、測定された引張破断ひずみは、開封誘導線のない内層を反映したものである。そして、その引張破断ひずみが50%以下であるため、内層も伸びることなく容易に破断する。このため、天地を持って引っ張ることで開封する場合でも、その開口部を内層が塞ぐことがない。【選択図】図1

Description

本発明は、いわゆる帽子切りタイプの包装袋とその製造方法に関するものである。
帽子切りタイプの包装袋は、包材の両側端部を合掌状に熱接着して垂直方向に背貼りシール部を形成し、底部および天部をシールしてなる筒状構造を有するもので、その水平方向、すなわち、包装袋の周方向に切断して開封する包装袋である。
このような包装袋には、周方向の切断を誘導するため、開封誘導線が設けられていることが通常である。例えば、特許文献1及び2に記載の包装袋には、ハーフカット線で構成される開封誘導線が設けられており、この開封誘導線は水平誘導線と2本の端部誘導線とで構成されている。水平誘導線はその両端が前記背貼りシール部に達しない位置にあって、水平方向に伸びる線で構成されており、他方、2本の端部誘導線は、それぞれ、水平誘導線の端部を始点とし、前記背貼りシール部の内部を終点として、傾斜した線で構成されている。そして、垂直方向に見たとき端部誘導線の始点と終点との間となる高さに、背貼りシール部にノッチが設けられている。このため、ノッチから包装袋を引裂くと、引裂き方向の如何を問わず、引裂き線は端部誘導線に到達してこの端部誘導線に誘導される。そして、その始点、すなわち、水平誘導線の端部に達して、ここから水平誘導線に誘導されて包装袋を一周するように包装袋を切断することができるのである。
特許第5573304号公報 特開2012−131524号公報
このような帽子切りタイプの包装袋においては、ハーフカット線で構成される前記端部誘導線は、一般に、包材の外面側に設けられており、その最内面を構成するヒートシール層には設けられていない。このような包材を使用した包装袋であっても、前述のように、背貼りシール部のノッチから周方向に順次開封誘導線を引裂いていけば、ヒートシール層を含めて包材を切断することが可能であり、こうして包装袋を開封することができる。
ところで、収容する内容物が包装袋の径にほぼ等しい場合、周方向に順次開封誘導線を引裂くことは困難である。このような場合には、包装袋の天地を持って引っ張ることにより開封することが通常である。この場合にも、包装袋は、前記ノッチを始点として、開封誘導線に従って切断される。
しかしながら、このように天地を持って引っ張ることで開封する場合には、その力が分散してしまうため、端部誘導線のないヒートシール層は、外層に比較して切断が困難である。このため、外層が切断されたにもかかわらずヒートシール層が切断されず、伸びてしまい、この伸びたヒートシール層が開口部の一部を塞ぐという問題があった。
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであって、例えば、内容物が包装袋の径にほぼ等しい場合のように、天地を持って引っ張ることで開封する場合でも、その開口部をヒートシール層が塞ぐことのない包装袋とその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、内層と外層とを有すると共に、内層の最内層がヒートシール性樹脂層で構成されている積層体を使用し、この積層体からなる包材の両側端部を合掌状に熱接着して垂直方向に背貼りシール部を形成し、底部および天部をシールしてなる筒状構造を有する包装袋であって、この包装袋の水平方向への引裂きを誘導する開封誘導線が、前記外層に設けられている包装袋において、
前記開封誘導線を中央に配置して評価片をサンプリングし、この評価片をJIS K−7165によって引張破断ひずみを測定したとき、その引張破断ひずみが50%以下であることを特徴とする包装袋である。
次に、請求項2に記載の発明は、JIS K−7125により前記開封誘導線に沿って引裂強度を測定したとき、その引裂強度が2N以下であることを特徴とする請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項3に記載の発明は、前記内層が、前記ヒートシール性樹脂層に加えて、アルミニウム箔を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の包装袋である。
また、請求項4に記載の発明は、前記開封誘導線が水平誘導線と端部誘導線とで構成されており、
水平誘導線はその両端が前記背貼りシール部に達しない位置にあって、水平方向に伸びる線で構成されており、
端部誘導線は水平誘導線の端部を始点とし、前記背貼りシール部の内部を終点として、傾斜した線で構成されており、
この端部誘導線の始点と終点との垂直方向の間の高さに、前記背貼りシール部にノッチが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の包装袋である。
また、請求項5に記載の発明は、前記開封誘導線がレーザー加工法によって形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の包装袋である。
また、請求項6に記載の発明は、内層と外層とを有すると共に、内層の最内層がヒートシール性樹脂層で構成されている積層体を使用し、この積層体からなる包材の両側端部を合掌状に熱接着して垂直方向に背貼りシール部を形成し、底部および天部をシールしてなる筒状構造を有する包装袋の製造方法であって、この包装袋の水平方向への引裂きを誘導する開封誘導線が、前記外層に設けられている包装袋の製造方法において、次の第1工程から第4工程をこの順に有することを特徴とする包装袋の製造方法である。
前記包材として長尺の包材原反を使用し、レーザー加工法によりこの包材原反に開封誘導線を形成する開封誘導線第1工程。
包材原反をそれぞれの包装袋に適する幅にスリットする第2工程。
包材原反に前記背貼りシール部を形成する第3工程。
前記背貼りシール部にノッチを形成する第4工程。
本発明に係る評価片は、開封誘導線を垂直方向の中央に配置したものである。この評価片を引っ張ると、外層はこの開封誘導線から容易に破断する。このため、JIS K−7165によって測定された引張破断ひずみは、開封誘導線のない内層を反映したものである。そして、その引張破断ひずみが50%以下であるため、内層も伸びることなく容易に破断する。
本発明の包装袋は、このように、引っ張ったときに内層が容易に破断する包材を使用し
ているため、天地を持って引っ張ることで開封する場合でも、その開口部を内層が塞ぐことがないのである。
図1は本発明の包装袋の具体例に係るもので、図1(a)はその正面図である。また、図1(b)はこの包装袋の製造に用いられる包材1の展開図、図1(c)は包材1の断面説明図である。 本発明の包装袋の開封状態を示す斜視図である。 本発明の包装袋の製造工程を示す説明図である。
本発明の特徴的構成は、特定の物性を有する包材を使用した点にある。その前に、前提となる包装袋の構成を図面を参照して説明する。
図1は本発明の包装袋の具体例に係るもので、図1(a)はその正面図である。また、図1(b)はこの包装袋の製造に用いられる包材1の展開図、図1(c)は包材1の断面説明図である。
これらの図から分かるように、本発明の包装袋は、包材1の両側端部を合掌状に熱接着して垂直方向に背貼りシール部1cを形成し、底部および天部をシールして底部シール部1b及び天部シール部1aを形成してなる筒状構造を有するものである。包材1は多層構造の積層体から構成されるもので、開封誘導線2が設けられた外層12とこれが設けられていない内層11とに区別できる。内層11は単一の層又は多層構造からなっていてよいが、いずれの場合でも、包装袋の内面を構成する最内層はヒートシール性樹脂で構成されている必要がある。
この包装袋には、包装袋の水平方向への引裂きを誘導する開封誘導線12aが設けられている必要がある。この開封誘導線2は、前述のとおり、外層12を貫通するものである。この例では、水平誘導線21と2本の端部誘導線22とで開封誘導線2を構成している。
水平誘導線21はその両端が前記背貼りシール部に達しない位置にあって、水平方向に伸びる線で構成されたものである。直線状であることが望ましいが、曲線状であってもよい。また、破線状であってもよい。
2本の端部誘導線22は、それぞれ、水平誘導線21の端部を始点22aとし、前記背貼りシール部1cの内部を終点22bとして、傾斜した線で構成されたものである。なお、端部誘導線22の終点22bは、包材の側端から1mm以上離れた位置にあることが望ましい。図1(b)の2dは端部誘導線22の終点22bと包材1の側端との間の距離を示している。後述するように、長尺の包材原反を使用して包装袋を製造する場合、端部誘導線22が包材の側端に達していると、その製造工程で包材原反にかかるテンションによって破断するおそれがある。一方、前記距離2dが1mm以上の場合にはこのような破断が生じることは稀れである。
次に、端部誘導線22の傾斜角度θは、水平線に対して10〜80度であることが望ましい。より好ましくは20〜70度であり、さらに好ましくは40〜65度である。このような傾斜角度の場合、水平方向に引裂きを開始したとき、この引裂き線が確実に端部誘導線22に誘導されて、逸れることがない。このため、確実に包装袋を帽子切りして開封することができる。
次に、この例では、背貼りシール部1cにノッチ3が設けられている。この例ではIノッチであるが、UノッチやVノッチであってもよい。なお、このノッチ3は背貼りシール部1cを形成した後に設けられるものであるため、図1(b)ではその予定部3’を図示している。
このノッチ3は端部誘導線22の始点22aと終点22bとの間となる高さに設けられている。このため、このノッチ3から包装袋を引裂くと、引裂き方向の如何を問わず、引裂き線は端部誘導線22に到達してこの端部誘導線22に誘導することができる。
前述のように、本発明の特徴的構成は、特定の物性を有する包材を使用した点にある。この物性は、次のように評価片をサンプリングし、この評価片をJIS K−7165によって引張破断ひずみを測定することによって評価することができる。
すなわち、図1(b)に示すように、水平誘導線21が中央に位置するように、包材1を切断して評価片xをサンプリングする。この評価片xを引っ張ると、外層12はこの開封誘導線2から容易に破断する。このため、JIS K−7165によって測定された引張破断ひずみは、開封誘導線2のない内層11を反映したものである。そして、本発明に係る包材1はこうして測定した引張破断ひずみが50%以下である必要がある。
また、本発明に係る包材1は、水平誘導線21に沿った引裂き強度が、JIS K−7125法による測定で、2N以下であることが望ましい。この引裂き強度も開封誘導線2のない内層11を反映したものである。そして、引裂き強度が2N以下の場合、他方向に曲がることなく、またシーラント層の伸びによる引裂き強度過剰になることなく、適度な強度で誘導線に沿った綺麗な開封を行なうことが可能である。該引裂き強度が2Nを超えると、開封誘導線2に誘導できないという問題が生じる。なお、0.01以上であることが望ましい。0.01N未満であると、後加工適性、流通適性等の問題が生じることがある。
本発明の包装袋は、例えば、その内径とほぼ等しい内容物を収容した場合にも、天地を持って引っ張ることで開封することができる。このように天地を持って開封した場合にも、図2に示すように、ノッチ3から包材1が引き裂かれ、その引き裂き線は、順次、端部誘導線22と水平誘導線21とに導かれて、これらの線に沿って開封される。いわゆる帽子切りである。そして、ヒートシール層を含めて、その内層11が伸びることがない。
本発明に係る包材1の内層11は、ヒートシール性樹脂の単一層から成るものであってよいが、ヒートシール性樹脂に加えて、アルミニウム箔を有する多層構造とすることもできる。ヒートシール性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、エチレンーアクリル酸共重合体樹脂、エチレンーアクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレンーメタクリル酸共重合体樹脂、エチレンープロピレン共重合体樹脂等の、熱によって溶融し相互に融着し得るものが挙げられる。これらは単体または2種以上使用しても良く、樹脂およびこれらをフィルム化したシートを使用しても良い。厚みとしては15〜100μmが望ましく、30〜50μmがより好ましい。なお、引張破断ひずみや引裂き強度は、これら各層の材質、厚み、組み合わせ、あるいは積層方法によって変動するため、測定を繰り返すことによって適切な内層11を選択することが望ましい。
次に、外層12は任意の材質であってよい。開封誘導線2をレーザー加工法によって形成する場合には、レーザー照射によって破断できるものである必要がある。単一の層あるいは多層構造を有するものであってよい。
単一層の外層12としては、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系等の合成樹脂フィルムを用いることができる。この外層として使用する合成樹脂フィルムには、一般的に内層11側の面に印刷が施されることが多いために、印刷適性が求められる。このため外層12として使用する合成樹脂フィルムとしては、2軸方向に延伸した延伸フィルムが好ましい。また、アルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウムなどの無機物の蒸着層が形成されたフィルムを用いることで、バリア性を付与することも可能となる。さらに、易カット性を向上させる目的で、セロファンや手切れ性の良いポリエステルフィルム等を使用しても良い。
多層構造の外層12としては、例えば、これら合成樹脂フィルムを積層したものが例示できる。また、これら合成樹脂フィルムに、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレンープロピレン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリ塩化ビニリデン樹脂等のフィルム、あるいはこれらにアルミニウムや酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物の蒸着を施したフィルムを積層したものを挙げることができる。
次に、開封誘導線2は、外層12側からレーザー照射することによって形成することができる。レーザーとしては炭酸ガスレーザーが好ましい。内層11がヒートシール性樹脂単層から構成される場合には、このヒートシール性樹脂がレーザーを吸収しないため、外層12のみに開封誘導線2が形成される。また、内層11がアルミニウム箔を有する場合には、このアルミニウム箔がレーザーを反射するため、外層12のみに開封誘導線が形成される。
次に、本発明の包装袋は幅広で長尺の包材原反を使用し、この包材原反を巻き出して走行させながら、次の第1工程から第4工程を実行して製造することができる。なお、この第1工程から第4工程は、この順に実行する必要がある。
すなわち、まずその第1工程として、この包材原反に開封誘導線2を形成する。なお、水平誘導線21と端部誘導線22とをそれぞれ別個に形成することもできるが、これらを一括して形成することが簡便である。
次に、第2工程として、包材原反の走行方向に沿って、これをそれぞれの包装袋に適する幅にスリットする。図3はこのスリット位置を示す説明図で、符号41で示す点線がスリット位置である。
次に、第3工程として、スリットされた包材原反を丸め、背貼りシール部1cを形成する。次に、第4工程として、この背貼りシール部1cにノッチ3を形成する。そして、最後に、走行方向に直交する方向に底部シール部1bを形成し、それぞれの包装袋に断裁する。図3に符号42で示す点線が断裁位置である。なお、この包装袋に内容物を収容した後、天部シール部1aをヒートシールして密封することができる。
(実施例1)
この例では、内層11として、アルミニウム箔(Al箔,厚み7μm)と低密度ポリエチレン(LDPE,厚み35μm)との積層体を使用した。また、外層12として、ポリエステルフィルム(PETフィルム,厚み12μm)と低密度ポリエチレン(LDPE,厚み15μm)との積層体を使用した。なお、PETフィルムには予め印刷を施して使用した。
この例で使用した包材の製造工程は次のとおりである。なお、この包材は幅広で長尺の巻取り状である。
すなわち、まず、PETフィルム(厚み12μm)に表面処理を施した後、その処理面に印刷を施した。続いて、印刷面にアンカーコート剤を塗布した後、このアンカーコート剤塗布面とAl箔(厚み7μm)との間に、LDPEを厚さ15μmとなるように溶融押出しコーティングして、これらを一体化した。最後に、前記Al箔(厚み7μm)の上にLDPEを厚さ35μmとなるように溶融押出しコーティングして包材1を製造した。この包材1の層構成は、「PETフィルム(厚み12μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)/Al箔(厚み7μm)/LDPE(厚み35μm)」である。
こうして得られた包材1を使用して、本発明に係る包装袋を製造した。その製造工程は次のとおりである。
すなわち、包材1を巻き出して走行させながら、まず、その外層側から炭酸ガスレーザーを照射して、水平誘導線21と端部誘導線22の両者を一括して形成した。これら水平誘導線21と端部誘導線22とはいずれも外層12を貫通するものである。
次に、この包材1をその走行方向に沿ってスリットして、それぞれの包装袋に適する幅に分断した。そして、こうして分断された包材1を幅方向に丸め、両側端同士を重ねてヒートシールすることにより、背貼りシール部1cを形成した。
そして、この背貼りシール部1cにIノッチ3を形成し、底部シール部1bを形成した後、断裁して、包装袋を製造した。
次に、錠剤10錠入りのPTPシートを内容物としてこの包装袋に収容し、天部シール部1aをヒートシールして密封した。内容物のPTPシートと包装袋の内容積はほぼ同一である。
(実施例2)
包材1として、「PETフィルム(厚み12μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)/Al箔(厚み7μm)/LDPE(厚み30μm)」の層構成の積層体を使用した外は、実施例1と同様である。この包材1では、内層11が「Al箔(厚み7μm)/LDPE(厚み30μm)」の積層構造を有し、外層12が「PETフィルム(厚み12μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)」の積層構造を有している。また、この包材1の製造工程も、LDPEの厚みを除いて実施例1と同様である。
(実施例3)
包材1として、「PETフィルム(厚み16μm)/LDPE(厚み15μm)/Al箔(厚み9μm)/LDPE(厚み40μm)」の層構成の積層体を使用した外は、実施例1と同様である。この包材1では、内層11が「Al箔(厚み9μm)/LDPE(厚み40μm)」の積層構造を有し、外層12が「PETフィルム(厚み16μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)」の積層構造を有している。また、この包材1の製造工程も、各層の厚みと印刷を施さなかった点を除いて実施例1と同様である。
(実施例4)
包材1として、「PETフィルム(厚み12μm)/印刷//Al箔(厚み9μm)/無延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム,厚み40μm)」の層構成の積層体を使用した外は、実施例1と同様である。この包材1では、内層11が「Al箔(厚み9μ
m)/CPPフィルム(厚み40μm)」の積層構造を有し、外層12が「PETフィルム(厚み12μm)/印刷」の積層構造を有している。
なお、この包材1は次のように製造した。すなわち、PETフィルム(厚み12μm)に表面処理を施した後、その処理面に印刷を施した。次に、印刷面にAl箔(厚み9μm)をドライラミネートし、続いて、Al箔にCPPフィルムをドライラミネートして包材1を製造した。
(比較例1)
包材1として、「PETフィルム(厚み12μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)/Al箔(厚み9μm)/LDPE(厚み15μm)/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPEフィルム,厚み25μm)」の層構成の積層体を使用した外は、実施例1と同様である。この包材1では、内層11が「Al箔(厚み9μm)/LDPE(厚み15μm)/LLDPEフィルム(厚み25μm)」の積層構造を有し、外層12が「PETフィルム(厚み12μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)」の積層構造を有している。
この例で使用した包材の製造工程は次のとおりである。なお、この包材は幅広で長尺の巻取り状である。
すなわち、まず、PETフィルム(厚み12μm)に表面処理を施した後、その処理面に印刷を施した。続いて、印刷面にアンカーコート剤を塗布した後、このアンカーコート剤塗布面とAl箔(厚み9μm)との間に、LDPEを厚さ15μmとなるように溶融押出しコーティングして、これらを一体化した。最後に、前記Al箔(厚み7μm)とLLDPEフィルム(厚み25μm)との間に、LDPEを厚さ15μmとなるように溶融押出しコーティングして包材1を製造した。
(比較例2)
包材1として、「PETフィルム(厚み12μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)/Al箔(厚み9μm)/LDPE(厚み20μm)/直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE,厚み20μm)」の層構成の積層体を使用した外は、実施例1と同様である。この包材1では、内層11が「Al箔(厚み9μm)/LDPE(厚み20μm)/LLDPE(厚み20μm)」の積層構造を有し、外層12が「PETフィルム(厚み12μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)」の積層構造を有している。
この例で使用した包材の製造工程は次のとおりである。なお、この包材は幅広で長尺の巻取り状である。
すなわち、まず、PETフィルム(厚み12μm)に表面処理を施した後、その処理面に印刷を施した。続いて、印刷面にアンカーコート剤を塗布した後、このアンカーコート剤塗布面とAl箔(厚み9μm)との間に、LDPEを厚さ15μmとなるように溶融押出しコーティングして、これらを一体化した。最後に、前記Al箔(厚み7μm)の上に、LDPE(厚み20μm)とLLDPE(厚み20μm)と溶融共押出しコーティングして包材1を製造した。
(比較例3)
包材1として、「PETフィルム(厚み12μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)/Al箔(厚み9μm)/LDPEフィルム(厚み15μm)/直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPEフィルム,厚み40μm)」の層構成の積層体を使用した外は、比較例1と同様である。また、この包材1の製造工程も、LDPE(厚み15μm)とLLDPE
フィルムの厚みとを除いて比較例1と同様である。この包材1では、内層11が「Al箔(厚み9μm)/LDPE(厚み15μm)/LLDPEフィルム(厚み40μm)」の積層構造を有し、外層12が「PETフィルム(厚み12μm)/印刷/LDPE(厚み15μm)」の積層構造を有している。
(評価)
実施例1〜4、比較例1〜3の包装袋から評価片をサンプリングし、この評価片をJIS K−7165によって引張破断ひずみを測定した。この、評価片は、図1(b)に示すように、水平誘導線21を中央に配置してサンプリングしたものである。
また、この包装袋について、前記水平誘導線21に沿ってJIS K−7161により破断強度を測定し、同様に前記水平誘導線21に沿ってJIS K−7125により引裂強度を測定した。
また、内容物を収容した包装袋をIノッチ3から開封して、その開封性を評価した。すなわち、内層の伸びがなく、開封誘導線2に沿って予定とおりの開封ができたときを「○」、内層が伸びて予定とおりの開封ができなかったときに「×」と評価した。
この結果を表1に示す。なお、表中、「LL」は直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を表す。
この結果から、引張破断ひずみが50%以下で、かつ、引裂強度が2N以下の実施例1〜4では、内層の伸びがなく、しかも、開封誘導線2に沿って予定とおりの開封ができることが分かる。一方、引張破断ひずみと引裂強度の両者が大きい比較例1〜3では、内層が伸び、かつ、予定とおりの開封ができない。
1:包材 11:内層 12:外層 1a:天部シール部 1b:底部シール部
1c:背貼りシール部
2:開封誘導線 21:水平誘導線 22:端部誘導線
3:ノッチ
x:評価片

Claims (6)

  1. 内層と外層とを有すると共に、内層の最内層がヒートシール性樹脂層で構成されている積層体を使用し、この積層体からなる包材の両側端部を合掌状に熱接着して垂直方向に背貼りシール部を形成し、底部および天部をシールしてなる筒状構造を有する包装袋であって、この包装袋の水平方向への引裂きを誘導する開封誘導線が、前記外層に設けられている包装袋において、
    前記開封誘導線を中央に配置して評価片をサンプリングし、この評価片をJIS K−7165によって引張破断ひずみを測定したとき、その引張破断ひずみが50%以下であることを特徴とする包装袋。
  2. JIS K−7125により前記開封誘導線に沿って引裂強度を測定したとき、その引裂強度が2N以下であることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記内層が、前記ヒートシール性樹脂層に加えて、アルミニウム箔を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の包装袋。
  4. 前記開封誘導線が水平誘導線と端部誘導線とで構成されており、
    水平誘導線はその両端が前記背貼りシール部に達しない位置にあって、水平方向に伸びる線で構成されており、
    端部誘導線は水平誘導線の端部を始点とし、前記背貼りシール部の内部を終点として、傾斜した線で構成されており、
    この端部誘導線の始点と終点との垂直方向の間の高さに、前記背貼りシール部にノッチが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の包装袋。
  5. 前記開封誘導線がレーザー加工法によって形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の包装袋。
  6. 内層と外層とを有すると共に、内層の最内層がヒートシール性樹脂層で構成されている積層体を使用し、この積層体からなる包材の両側端部を合掌状に熱接着して垂直方向に背貼りシール部を形成し、底部および天部をシールしてなる筒状構造を有する包装袋の製造方法であって、この包装袋の水平方向への引裂きを誘導する開封誘導線が、前記外層に設けられている包装袋の製造方法において、次の第1工程から第4工程をこの順に有することを特徴とする包装袋の製造方法。
    前記包材として長尺の包材原反を使用し、レーザー加工法によりこの包材原反に開封誘導線を形成する開封誘導線第1工程。
    包材原反をそれぞれの包装袋に適する幅にスリットする第2工程。
    包材原反に前記背貼りシール部を形成する第3工程。
    前記背貼りシール部にノッチを形成する第4工程。
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