JP2016149710A - 携帯型補聴器用除湿ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で使い勝手がよく、かつ小容積の空間でも効率よく補聴器に付いた湿気を除去でき、携帯型として使用できる補聴器用除湿ケースを提供する。【解決手段】全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状の筐体で、内部に補聴器本体と付属部品を収容する主空間を構成する。筐体1は上部筐体1Aと下部筐体1Bで構成され、上部筐体1Aには主空間を減圧するための減圧ポンプ4が取り付けられる。減圧により、乾燥剤による補聴器本体の湿気の吸湿速度を上げる。減圧ポンプ4には上部ディスク4Fの中央に設けられた多角形開口を沈降しかつ上昇する多角形断面のピストン軸部4Cを有する。このピストン軸部4Cの上端にロックプレート4Tを有し、押し下げ部4Dを押し下げてロックプレート4Tの角部を上部ディスク4Fの多角形開口の辺の下側に係合させて沈降したピストン軸部4Cを筐体内に保持するロック機構を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、補聴器用のケースに係り、特に補聴器を収納することで使用によってその機器内外に付着した湿気、あるいは滞留した微小水滴を効果的に除去できるようにした携帯型補聴器用除湿ケースに関する。
聴覚障害の補助器具である補聴器は、外部からの音を電気的に増幅して直接鼓膜に伝え、あるいは外部の音振動を骨伝導で聴覚神経に伝達することで劣化聴した聴覚を擬似的に回復させるものである。補聴器には、その使用態様から大きく分けて、耳穴式、耳掛け式、分離式などがある。何れの方式でも、個々の使用者の音に対する感受性に適応する周波数特性の調整を可能とした高度なデジタル信号処理機能を備えた補聴器が実用化されている。
このような補聴器に組み込まれる電子回路は半導体回路チップで構成され、温度変化や湿度などの使用環境に左右され易く、特に湿気、あるいは内部に滞留した微小水滴(以下、湿気等とも称する)はその特性に大きく影響し、動作の劣化や故障を招く原因となる。周知のように、この種の補聴器の多くは外耳の内部に挿入して、あるいはその近傍に装着して使用する。従って、外耳の内部や耳殻周囲の湿気等が補聴器の周囲に付着し、あるいはその内部に侵入して電子回路の特性を劣化させ、あるいは機能不全にさせる恐れがある。そのため、使用しない際に補聴器の湿気等を除去する対策が種々提案されている。関連する先行技術を開示したものとしては、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3などを挙げることができる。
特許文献1に開示の補聴器の湿気等を除去するための乾燥ケースは、上部が開口した本体と、本体の上部開口を開閉可能にした上蓋を備えた円筒状容器で構成される。本体の中に補聴器とシリカゲルを入れて保管することにより次の使用時までに湿気等が除去されるようにしている。
また、短時間で補聴器に付いた湿気等を除去するものとして、補聴器と乾燥剤を収容した容器にモーター駆動のファンを設けて、収容した補聴器と乾燥剤に空気を循環させるようにしたものが特許文献2に開示されている。
さらに、特許文献3は、ケースの中に補聴器とこの補聴器の湿気等を吸着する水分吸着体(ゼオライト)とヒータを設け、ヒータによる加熱温度を約40度として、補聴器にダメージを与えることなく、水分吸着体が吸着した水分(湿気等)を外部に放出することで、当該水分吸着体の吸着能力を再生するようにした乾燥ケースを開示する。
なお、特許文献4には補聴器用携帯ケースが開示されている。特許文献4に開示された補聴器用携帯ケースは、補聴器を使用しないときに収納して携帯可能とした入れ物であり、補聴器に付着した湿気の除去については特段の考慮はなされていない。
補聴器は自宅などの限られた生活行動範囲での使用に限らず、旅先など自宅などから離れた場所にも携行して使用するものである。したがって、自宅などから離れた場所でも補聴器の使用を一時中断して保管するための保管手段が必要となる。前記した従来技術の乾燥機能を備えたケースは、据え置き使用を想定した形状やサイズとしたものであり、あるいは乾燥用電源の内蔵を必要とし、あるいは外部電源を必要とするなど、携帯を考慮したものではなく、旅先などに持ち出しても使い勝手の面からは必ずしも使い勝手がいいもの
とは言えない。
また、特許文献4に開示の補聴器用携帯ケースは内部に取り外し可能にクッション材を収容してなり、当該クッション材が汚れた場合には、これを取り外して洗浄後、再度使用するようにしたことで常に清潔を保つようにしたもので、湿気等の問題に対応する機能は有していない。
特開平09−108025号公報 特開2008−172680号公報 特開2009―267582号公報 特開2007―306345号公報
上記したように、従来の補聴器用の乾燥(あるいは除湿)機能を実現する手段として、水分を吸着する材料としてシリカゲルやゼオライト等の吸湿剤を入れた容器を用いている。何れの従来技術も、携帯に最適な形状とサイズで、かつ湿気等を除去する機能を備えた補聴器用除湿ケースを想定していない。そして、十分な除湿(あるいは乾燥)効果を得るためには、乾燥剤の量や、その湿気等の吸着条件などを考慮すると、ケースには或る程度大きな容積を必要とし、あるいは電動ファンや電気ヒータなどの設備を要することになる。これが、効果的な除湿機能を具備しつつ携帯使用に適した補聴器用除湿ケースの実現が困難であった理由の一つと考えられる。
また、聴覚補助を必要とする聴覚障害者に限らず、昨今の高齢人口の増加に伴い、補聴器の使用を必要とする者はこれからも増加するものと考えられる。したがって、高齢者でも気軽かつ容易に取り扱いをすることができ、軽量で使い勝手の良い携帯指向の補聴器用除湿ケースの実現が望まれる。
本発明の目的は、上記従来技術の諸課題に鑑み、軽量で使い勝手がよく、かつ小容積の空間でも効率よく補聴器に付着した湿気を除去でき、携帯型として使用できる補聴器用除湿ケースを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、以下に記載する代表的構成としたことを特徴とする。なお、下記の代表的構成の記述には、本発明の理解を容易にするため、後述する実施例に付された参照符号を併記するが、本発明はこれら参照符号で示された構成のみに限定されるものではない。
(1)上部開口周縁を有する上部筐体1Aと、前記上部筐体1Aとは蝶番2により開閉可能とされ、前記上部筐体1Aを閉止した状態で前記上部開口周縁に密接に合接する主空間密封面1Fまたは主空間オーリングを介して下部開口周縁を有する下部筐体1Bとからなる筐体1、および前記上部筐体1Aの前記上部開口周縁を前記下部筐体1Bの前記下部開口周縁に合接して形成されて補聴器本体8とその構成部品を収容する主空間を有し、前記主空間を減圧する減圧ポンプ4を具備した携帯型補聴器用除湿ケースであって、
前記減圧ポンプ4は、前記筐体1を片手保持した状態で指一本でも繰り返し押し下げ操作可能な押し下げ部4Dを備え、
前記主空間に前記補聴器本体8と乾燥剤6を少なくとも収容し、当該主空間を前記減圧ポンプ4の操作で減圧することにより、前記補聴器本体8に付着した湿気等を効率よく前
記乾燥剤6に吸着させることを特徴とする。
(2)前記(1)における前記減圧ポンプ4は前記上部筐体1A側に取り付けられていることを特徴とする。
(3)前記(1)における前記主空間を構成する前記下部筐体1B側に、1または2個の前記補聴器本体8を収容する補聴器収容部5Fと、前記減圧ポンプ4を収容するポンプ収容部5Gと、前記乾燥剤6を収容する乾燥剤収容部5Aを有することを特徴とする。
(4)前記(1)における前記主空間を構成する前記下部筐体1Bの下部開口周縁内で前記減圧ポンプ4の減圧とは隔離されて前記補聴器本体8に内蔵される電池7を収容する電池収容部5Bを有し、前記上部筐体1Aの上部開口周縁内に前記電池収容部5Bを封止して該電池収容部5Bの内部を前記減圧ポンプ4による減圧から隔離する電池収納部蓋1Gを有することを特徴とする。
(5)前記(1)における前記主空間を構成する前記下部筐体1B側に、前記補聴器収容部5Fと前記ポンプ収容領域を分離する隔壁5を有することを特徴とする。
(6)前記(1)における前記筐体1は全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状であり、前記蝶番2は前記立体縦長の丸箱形状の長手方向の一方端に設けられ、前記蝶番2とは長手方向の他方端に前記上部筐体1Aと前記下部筐体1Bの合接状態を解除可能に保持する係止部3を備えたことを特徴とする。
(7)前記(1)における前記減圧ポンプ4は、コイルばね4Nの弾性力に抗して使用者がその指等を用いて前記筐体1に対して容易に押し下げ操作可能に前記上部筐体1A表面から突出した押し下げ部4Dを有する断面が多角形のピストン軸部4Cと、押し下げ操作された前記ピストン軸部4Cの端部に固定されたピストン円筒部4Vの側壁を密接摺動的に受け入れるシリンダ部4Aからなるピストン・シリンダ機構を備え、
前記押し下げ部4Dと前記シリンダ部4Aとの間で前記ピストン円筒部4Vを前記シリンダ部4Aに押し込んだ状態を係止し、かつ解除可能とするロック機構を備えることを特徴とする。
(8)前記(7)における前記ロック機構は、前記押し下げ部4Dの前記ピストン軸部4Cに固定された該ピストン軸部4Cの外形と同じ多角形のロックプレート4Tと前記シリンダ部4Aに固定された上部ディスク4Fに設けた前記ピストン軸部4Cに摺接する多角形のロック開口4Uとで構成され、
前記押し下げ部4Dの押し下げで前記ロックプレート4Tが前記シリンダ部4Aの上縁に設けた上部ディスク4Fの前記ロック開口4Uを潜り抜けた位置で前記押し下げ部4Dを前記上部ディスク4Fの面内に平行な面で所定の角度に押し廻しすることで前記ロックプレート4Tの角部を前記ロック開口4Uの内縁下部の辺に重合させ、前記コイルばね4Nの弾性で前記重合状態を保持することにより前記ピストン・シリンダ機構を前記押し下げ部4Dの押し下げ状態にロックすることを特徴とする。
(9)前記(8)における前記減圧ポンプ4は前記押し下げ部4Dの押し下げで前記シリンダ部4Aの内部にある空気を前記ピストン軸部4Cに流入させるシリンダ側逆止弁4Mと、前記ピストン軸部4Cに流入した空気を外部に放出するピストン側逆止弁4Lを備え、前記押し下げ部4Dが前記コイルばね4Nの弾性力で元の位置に戻る動作で前記主空間を減圧することを特徴とする。
(10)前記(9)における前記ピストン軸部4Cの前記ロックプレート4Tとの接合
部分に前記ピストン軸部4Cの内部に連通する空気抜き孔4Eを有することを特徴とする。
(11)前記(1)における前記上部筐体1Aの一部に前記主空間に連通する主空間空気吸入孔5Eを備えたことを特徴とする。
(12)前記(1)における前記下部筐体1B側に設けられて前記減圧ポンプ4と前記補聴器本体8及び乾燥剤6を収容する前記主空間は、当該下部筐体1Bの前記下部開口内で電池収容部5Bとは下部内壁5Hで区画され、前記上部筐体1Aに前記下部筐体1Bの開口に前記上部筐体1Aの開口を合接したときに前記主空間を封止する前記下部内壁5Hに接合する上部内壁5Lを有し、前記電池収容部5Bは前記減圧ポンプ4の減圧とは隔離されていることを特徴とする。
(13)前記(1)における前記減圧ポンプ4の前記下部筐体1B側に、前記上部筐体1Aを合接したときに前記下部筐体1Bに当接して前記押し下げ部4Dの押し下げ操作の押圧力を当該下部筐体1Bに伝達する着底突起4Bを備えたことを特徴とする。
(14)前記(12)における前記電池収容部5Bは前記下部筐体1Bの前記下部開口の開口周縁の一部を共有し、前記上部筐体1Aに前記電池収容部5Bを閉止する上部電池収容部蓋5Mを有することを特徴とする。
(15)前記(12)における前記電池収容部5Bの前記下部開口と共有する前記開口周縁の一部に、当該電池収容部5Bの内部と前記筐体1の外部を連通する外部連通溝5Kを有することを特徴とする。
(16)前記(1)における前記筐体1の一部に、前記主空間内部の空気を排出するための主空間空気吸入孔5Eを有することを特徴とする。
本発明は上記の構成、および後述する実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明に係る携帯可能な補聴器用除湿ケースは触感のよいプラスチック材料(ABS樹脂等)で成形した。その基本構造は、補聴器本体とその付属部品を収容する主空間を有する筐体1を蝶番2で開閉自在に連結する上部筐体1Aと下部筐体1Bで構成し、掌に馴染むサイズと形状とした。これにより、上部筐体1Aには、使用者がその一本の指でも繰り返し押し下げすることができる操作性の良好な減圧ポンプ4を備える。なお、減圧ポンプ4は、内蔵するコイルばね4N等の戻り力(弾性反発力)で元に戻る押し下げ部4Dを有するピストン・シリンダ機構で構成される。
その使用態様の一例は次のとおりである。先ず、使用者は補聴器本体8とその付属部品を上記下部筐体1Bの主空間形成部分に収納して上部筐体1Aの開口周縁を下部筐体1Bの開口周縁に合接して密封した筐体1とする。密封された部分の一部には乾燥剤6(吸湿剤)が予め収納されている。次に、減圧ポンプ4の押し下げ部4Dを親指等で押し下げ、その後押し下げの力を抜く。押し下げ部4Dがコイルばね4Nの力で元の位置に戻る際に、主空間の空気の一部がシリンダに介して抜き取られる。この動作を2〜3度繰り返すことで、主空間の空気圧が周囲の気圧以下となる。
押し下げ部4Dの操作で主空間の気圧を下げる(減圧する)ことで、補聴器本体8の周囲にある空気量が減少し、単位体積当たりの空気に含まれる湿気(水分)の絶対量が低下
して乾燥剤6の吸湿負荷に余裕が生じる。その結果、補聴器本体8の内外に付着していた湿気が乾燥剤6に効果的に吸収され、除湿が促進されることになる。
なお、減圧ポンプ4の減圧性能は、ピストン・シリンダ機構の加工精度、押し下げ部の押圧操作速度や回数、ピストン・シリンダ機構の内部に設置される逆止弁4L,4Mのレスポンスなどの条件に依存し、これらの条件を向上することで効率のよい減圧を実現できる。
また、補聴器などを収容して減圧ポンプの操作で主空間が減圧された状態で、何らかの理由で補聴器などを取り出したい場合には、主空間空気吸入孔5Eを開けて該主空間を常圧(周囲気圧と同じ)に戻して補聴器用除湿ケースを開くことができる。主空間空気吸入孔5Eは後述する実施例で説明する位置に限らず、筐体1の主空間に通じた部分で、操作に適した箇所に設ける。また、この主空間空気吸入孔5Eは実施例のような引き起こしタイプの蓋型開閉弁に限定されず、既知の押しボタンタイプの開閉弁を用いることができる。
本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例1を説明する全体斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例1を構成する上部筐体と下部筐体を分離してそれらの構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例1を構成する筐体の上部筐体と下部筐体を、蝶番を支点として開いた状態を示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例1を構成する筐体に収容する補聴器本体とその内蔵部品と共に示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースをその長軸に沿って切断して示す概略断面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプの全体外形を説明する側面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプの構造を説明する展開斜視図である。 図8は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプのピストン軸部の最上部に有する押し下げ部を上方から見た要部斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプのピストン軸部の下側に有するロックプレートを下方から見た要部斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例1におけるピストン部の押し下げ部を押し下げてピストン部を筐体内に収納した状態を示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例1におけるピストン部の押し下げ部を押し下げてピストン部を筐体内に収納した状態を示す図10の矢印B方向から見た側面図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例2を説明する全体斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例2を構成する筐体の上部筐体と下部筐体を、蝶番を支点として開いた状態を示す斜視図である。 本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例2を構成する上部筐体と下部筐体を分離してそれらの構成を示す分解斜視図である。
以下、本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施の形態につき、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例1を説明する全体斜視図、図2は上部筐体と下部筐体を分離してそれらの構成を示す分解斜視図である。また、図3は蝶番を支点として筐体を開いた状態を示す斜視図、図4は筐体に収容する補聴器本体とその内臓部品と共に示す斜視図である。図1乃至図4において、本実施例の補聴器用除湿ケースは、互いの開口周縁を合接して内部に封止された補聴器等の収容空間を形成する上部筐体1Aと下部筐体1Bとからなる筐体1で構成される。この筐体1は全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状で、内部に上記収納空間を有する容器である。
筐体1の長手方向の一方端には蝶番2を有し、この蝶番2が取り付けられている側とは長手方向反対側の他方端に上部筐体1Aと下部筐体1Bの合接状態を保持する解除可能な係止部3を備えている。上部筐体1Aには、後述する主空間を減圧するための減圧ポンプ4が取り付けられている。なお、蝶番2や係止部3は筐体の輪郭線の内側に設けることもできる。また、係止部3は図示したような上部筐体側に設けた上係止部3Aの突起と下部筐体に設けた下部係止部3Bの突起溝との係合構造に限らず、袋物等の収納物の開口部をロックし開放する所謂「口金」、あるいは摩擦で錠止、開錠する形式、一方の係止部を押圧することで係合を解除するもの、などを採用できる。
上部筐体1Aを下部筐体1Bに合接して主空間を閉鎖した状態では、上部筐体1Aの開口周縁に密接に合接する主空間密封面1FA(本実施例では柔軟な面同士の合接で隙間なく密接可能とした柔軟な材料からなる平面:密封面を用いた。ゴムのオーリング(Oリング:O-ring)を用いることもできる)で下部筐体1Bの下部開口周縁にある下側主空間密封面1FB(同上)が密に合接して封止状態になり、封止された内部に外部雰囲気と隔離された主空間を形成する。主空間には補聴器本体8とその構成部品が収容される。
減圧ポンプ4は上部ディスク4Fを有し、この上部ディスク4Fを上部筐体1Aに設けられた減圧ポンプ設置開口1C(図2参照)に固定ねじ4Hで固定される。減圧ポンプ4は上部ディスク4Fの中央に設けられた開口を沈降しかつ上昇するピストン軸部4Cを有し、このピストン軸部4Cの上端にロックプレート4Tを有する押し下げ部4Dを備えている。なお、符号4Eはピストン軸部の内部から空気を排出するための空気抜き孔を示す。また、蝶番2はともに筒状の上側片2Aと下側片2Bを組み合わせて軸を通して固定する周知の構造である。なお、固定ねじ4Hに代えて接着剤、その他の固定手段を用いることもできる。
図2に示したように、減圧ポンプ4はシリンダ部4Aとピストン軸部4Cの下端に設けたピストン円筒部4V(図7で後述)を有するピストン・シリンダ機構からなる。上部ディスク4Fの下側(減圧ポンプ設置開口1C側)には下部ディスク4Gが取り付けられており、密封用のパッキング4Pを介して減圧ポンプ設置開口1Cに設けられたリング状段差部1Dの段差部ネジ穴1Eに固定ネジ4Hで気密に固定される。シリンダ部4Aの下端には着底突起4Bが設けられており、上部筐体1Aを下部筐体1Bに合接したときに当該着底突起4Bが下部筐体1Bのポンプ収容部5Gの内底に当接して押し下げ部4Dによるピストン部4Wから伝達される押圧を受け止めるようになっている。
図2に示されたように、下部筐体1Bには、乾燥剤6を収容する側壁の一部に切欠き5AAを加工した筒状の乾燥剤収容部5A,5A、電池7を収容する円筒状の電池収容部5B、減圧ポンプのシリンダ部4Aを収納着底させるポンプ収容部5G、補聴器本体8(図4参照)を収容する補聴器収容部5Fが設けられている。電池収容部5Bには、その上面に電池(主として空気電池が用いられる)7が磁石円板5Dと共に収納する凹み5BAが形成されている。そして、この凹み5BAの周囲の一部分には爪掛け用の切込み5BBが形成されている。電池収容部5Bの上端面を周回してOリング(オーリング)5Cが設けられている。このオーリング5Cは上部筐体1Aに設けた電池収納部蓋1Gとの合接で電
池収容部5Bの内部空間をポンプで減圧される主空間と隔離される。また、乾燥剤収容部5Aに設けた切欠き5AAは乾燥剤6と空気との接触面積を大きくして吸湿速度を上げる効果を有する。
補聴器収容部5Fには、補聴器本体8を1個又は2個収容できる。補聴器本体を2個収容する場合には、電池収容部5Bの深さを変えて2個の電池を積み重ねて収容するようにできる。これを考慮し、電池収容部5Bの深さを電池2個の収容を可能とした大きさとし、1個の電池のみを収容する場合には、電池収容部5Bの底に電池1個分の詰め物を入れて上げ底としておくのが望ましい。電池2個収容の場合に、この詰め物を除去するようにすればよい。なお、ポンプ収容部5Gと補聴器収容部5Fの間には、ポンプ収容部5G側を囲うように隔壁が設けられている。この隔壁5を設けることで、補聴器収容部5Fに収容した補聴器本体8とポンプ収容部5Gに着底する減圧ポンプのシリンダ部4Aとの干渉が回避される。なお、電池収容部5Bに収容する電池は予備電池であってよい。
図3に示されたように、本実施例では、上部筐体1Aの他方端には上係止部3Aを有し、下部筐体1Bの対応箇所には下係止部3Bが形成されている。上部筐体1Aを下部筐体1Bに合接したとき、上係止部3Aのラッチ凹部3AAが下係止部のラッチ凸部(図5参照)に噛み合ってロックされる。上係止部3Aは爪で引きお越しできる程度の柔軟性を有し、使用者が容易にロック解除できるようになっている。この係止部3は前記したように、既知の様々な係止構造を適用できる。
なお、上部筐体1Aには、主空間の内部と連通して開閉操作が可能な主空間空気吸入孔5Eが設けてある。この主空間空気吸入孔5Eは摘みを有し、補聴器などを収容して減圧ポンプを操作して主空間を減圧後の減圧状態で、何らかの理由で主空間が減圧された状態で補聴器などを取り出したい場合には、この主空間空気吸入孔5Eを摘んで引き上げることで当該主空間空気吸入孔5Eを開き、主空間を常圧(周囲気圧と同じ)に戻して補聴器用除湿ケース(筐体1)を開くことができる。この主空間空気吸入孔5Eも前記し、また下記するような様々な構造を採用できる。
この主空間空気吸入孔5Eは減圧ポンプ4の押し下げ部4Dを押し下げて主空間を減圧した状態を保持し、その後の短時間に主空間を解放したい場合には、その摘みを操作して主空間に空気を注入する手動の閉止弁である。減圧した主空間は、上下の筐体間の密封性能にもよるが、除湿に要する数時間は減圧状態を保つ。この時間経過後は、係止部の3の解除のみで主空間を解放することができる。なお、この主空間空気吸入孔5Eは、上記の構造に限らず、他の周知の弁構造を採用できるようにするものである。例えば、ビーチボールなどに用いられる吸排気バルブなどを利用できる。
図4は、上部筐体1Aと下部筐体1Bを、それら開口端縁が水平になるように開いた状態を示す。上部筐体1Aに取り付けた減圧ポンプ4のシリンダ部4Aの底部には逆止弁4M(図7参照)を設置するシリンダ側開口4QSが開けられている。図4には、1個の補聴器本体8とその電池7およびこの補聴器用除湿ケースの移動中の電池7を拘束して、その移動を抑制するためのマグネットディスク5Dの収容状態を示している。
図5は、本発明に係る補聴器用除湿ケースをその長軸に沿って切断して示す概略断面図である。図5には、前記した構成のうち、特に減圧ポンプ4の内部構造が詳しく説明されている。減圧ポンプ4は、シリンダ部4Aとピストン軸部4Cとピストン円筒部4Vおよび押し下げ部4Dからなるピストン部W(図7参照)を有し、円筒状のシリンダ部4Aの内壁にピストン軸部4Cの下端に有するピストン円筒部4Vが、ピストン軸部4Cの上端に有する押し下げ部4Dの押し下げ操作で摺動するように組み込まれている。
ピストン円筒部4VにはOリング溝4Kを有し、このOリング溝4Kにピストン側Oリング4Jがはめ込まれてシリンダ4Aの内壁に密接摺動するピストン・シリンダ機構を構成する。シリンダ部4Aの底部には下弁座4Sを有し、この下弁座4Sに主空間に挿通する開口(シリンダ側開口)4QSが形成されている。このシリンダ側開口4QSはシリンダ部4Aの内部側の内径が大で、主空間側(シリンダ部の外側)が内経が小な断面楔状をなしている。このシリンダ側開口4QSに、図7で後述するように、断面がT字状のシリンダ側逆止弁4Mが設置されている。シリンダ側逆止弁4Mの柱状部(T文字の縦部)は先細(断面が楔状)となっており、シリンダ側開口4QSに完全に挿入された状態では柱状部の根元がシリンダ側開口4QSを密封し、シリンダ部4Aと主空間は遮断状態となる。
一方、ピストン部4Cの上端には、押し下げ部4Dを有する前記ロックプレート4Tが取り付けられ、ピストン軸部4Cを逆コップ状としている。そして、このロックプレート4Tのピストン軸部4Cとの境界付近には空気抜き孔4Eが形成されている。ピストン軸部4Cの上記ロックプレート4Tの内部直下には上弁座4Rが設けられている。上弁座4Rには上記下弁座4Sのシリンダ側開口4QSと同様の形状を有するピストン側開口4QRが形成され、上記シリンダ側逆止弁4Mと同様の形状のピストン側逆止弁4L(図7参照)が上記シリンダ側逆止弁4Mと同様の向きで設置されている。
図6は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプの全体外形を説明する側面図である。また、図7は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプの構造を説明する展開斜視図である。シリンダ部4Aの下部には着底突起4Bが形成され、上部には下部ディスク4Gが形成されている。パッキング4Pは上部筐体1Aのリング状段差部1Dと下部ディスク4Gとの間に介挿されて主空間を機密封止する。上部ディスク4Fはピストン円筒部4Vの上部に位置して、下部ディスク4Gと共にリング状段差部1Dに固定ねじ4Hで固定される。なお、押し下げ部4Dの上面に適宜の凹凸あるいはキザミを設けることもできる。
コイルばね4Nはシリンダ部4Aの内底面とピストン部4Wの下端面との間に挿入され、常時はピストン部4Wを有するピストン軸部4Eをシリンダ部4Aの最上位置に弾圧している。ピストン部4Wに設けられたOリング溝4Kにピストン側Oリング4Jが嵌め込まれている。なお、このピストン側Oリング4Jを含めて、本実施例(本発明の他の実施例も同様)に用いられるOリングとしてはシリコーンゴム製が好適である。そして、Oリングを含めて、摺動部分には、潤滑油としてシリコーンオイルなどを塗布するのが望ましい。本実施例では、ピストン部4Wのスムーズな滑動を保障するためにシリコーンオイルを塗布している。シリコーンオイルは耐水性、耐熱性、耐薬品性に優れ、温度変化による年度変化が少なく、蒸気圧変化に対する特性変化も小さいので、使用環境の指定が難しい携帯型機器用の小型ポンプには適している。
主空間の減圧を行う場合、図6、図7に示されたピストン部の押し下げ部4Dを指等で押してコイルばね4Nの弾性に抗してピストン円筒部4Vをシリンダ部4Aの中に押し下げる。この押し下げ過程でシリンダ側逆止弁4Mは閉止し、ピストン側逆止弁4Lは解放してシリンダ部とピストン軸部にある一部空気を空気抜き孔4Eから外部雰囲気に排出する。ピストン円筒部4Vが下端に達した後、押し下げ部4Dから押し下げ力を取り去る。これにより、ピストン軸部4Cを含むピストン部4Wはコイルばね4Nの復元力で元の位置まで上昇する。
ピストン部4Wの上昇に伴い、ピストン側逆止弁4Lは閉止し、シリンダ側逆止弁4Mが解放され、シリンダ部4Aとピストン軸部4Cの内部は主空間と連通し、シリンダ部4Aとピストン軸部の内部に主空間の空気の一部が吸入される。その結果、主空間はシリン
ダの作動容積分だけ減圧される。上記のピストン・シリンダ操作を繰り返すことで主空間の減圧が促進されることになる。なお、ピストン側およびシリンダ側弁座とそれぞれの逆止弁との接触面にシリコーンオイルを塗布することで逆止弁の解放と閉止動作を安定化できる。
本実施例に係る補聴器用除湿ケースを携帯する場合などに、押し下げ部4Dがケース(筐体1)から突出したままだと、使い勝手が阻害される場合がある。以下、ケースから突出する押し下げ部4Dを有するピストン軸部4Cを上部筐体1A内に沈下させたままにロックする機構を図8および図9で説明する。
図8は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプのピストン軸部の最上部に有する押し下げ部を上方から見た要部斜視図で、同図(a)は上部ディスク4Fに対して単に押し込んだ状態を示し、同図(b)は押し込んだ状態で上部ディスク4Fと平行な面で矢印A方向に若干回転させた状態を示す。図9は、本発明に係る補聴器用除湿ケースを構成する減圧ポンプのピストン軸部の下側に有するロックプレート4Tを下方から見た要部斜視図で、同図(a)は図8(a)に対応し、上部ディスク4Fに対して単に押し込んだ状態を示し、同図(b)は図8(b)に対応し、押し込んだ状態で上部ディスク4Fと平行な面で若干回転させた状態を示す。なお、符号4Gは下部ディスクを示し、シリンダ部本体は逗子を省略してある。
図8と図9において、押し下げ部4Dを上部ディスク4Fに対して押し込んだ図8(a)に示した状態では、押し下げ部4Dの下側にあるロックプレート4Tの上面が上部ディスク4Fの下面に位置している。同図(b)に示したように、押し下げ部4Dを押し込んだ状態で若干戻した位置(このとき、逆止弁4Mは閉止状態にある)で上部ディスク4Fと平行な面で若干回転させると、ロックプレート4Tの角部が上部ディスク4Fのロック開口4Uの直線辺の下に潜り込む。ピストン軸部4Cはコイルばね4Nの弾性力で上昇が阻止される。
図10は、ピストン部の押し下げ部4Dを押し下げてピストン部を筐体内に収納した状態を示す斜視図である。また、図11は、ピストン部の押し下げ部4Dを押し下げてピストン部を筐体内に収納した状態を示す図10の矢印B方向から見た側面図である。図10と図11をみて分かるように、本実施例に係る携帯型補聴器用除湿ケースは、その筐体1が全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状で、かつ上記したようにその上部の突出部を沈降させた状態に保持できる。したがって、ポケットに入れて携帯し、あるいは収納袋や鞄などに入れた場合も、邪魔にならず、使い勝手がよい。蝶番2、係止部3を筐体1の輪郭線の内側に形成し、係止部3の構造も前記した様に図示したものに限らない。
以上説明した本発明の実施例1によれば、軽量で使い勝手がよく、かつ小容積の空間でも効率よく補聴器に付いた湿気を除去でき、携帯型としての使用に適した補聴器用除湿ケースを提供することができる。
図12は、本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例2を説明する全体斜視図である。また、図13は、本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例2を構成する筐体の上部筐体と下部筐体を、蝶番を支点として開いた状態を示す斜視図である。そして、図14は、本発明に係る補聴器用除湿ケースの実施例2を構成する上部筐体と下部筐体を分離してそれらの構成を示す分解斜視図である。
本発明の実施例は、外径は実施例1と同様に、筐体1が全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状で、かつ上記したようにその上部の突出部を沈降させた状態に保持でき
る。本実施例でも、上部筐体1Aの一部に主空間空気吸入孔5Eが設けられている。この主空間空気吸入孔5Eは減圧ポンプ4の押し下げ部4Dを押し下げて主空間を減圧した状態を保持し、その後の短時間に主空間を解放したい場合には、その摘みを操作して主空間に空気を注入する閉止弁である。減圧した主空間は、上下の筐体間の密封性能にもよるが、除湿に要する数時間は減圧状態を保つ。この時間経過後は、係止部の3の解除のみで主空間を解放することができる。なお、この主空間空気吸入孔5Eの構造と配置位置は、上記の構造に限らず、実施例1と同様に、他の周知の弁構造を採用できる。
図13、図14に示されたように、下部筐体1Bの減圧対象となる主空間は、実施例1と違い、当該下部筐体1Bの開口部内の全てでなく、下部内壁5Hで電池収容部5Aと区画された部分である。この主空間はOリング1Hを設けた開口周縁で囲まれている。上部筐体1Aには、下部筐体を閉じた場合に、この下部筐体1Bを構成するOリングで囲まれた開口周縁に合接する開口周縁が設けられている。この上部筐体の開口周縁にはOリング用溝1J形成され、図示しないOリングが設置される。
下部筐体1Bの下部内壁5Hの外側には、電池収容部5Bが設けられている。電池収容部5Aは実施例1と同様に減圧対象ではなく、筐体1の内側ではあるが、減圧される主空間の外側に配置される。本実施例では、電池を並べて2個収納できるようになっている。2つの電池との間に隔壁を設けてもよい。上部筐体1A側には、上部電池収納部蓋体5Mが設けられており、下部筐体1Bに閉じた際に電池収容部5Bを覆って封止し、保持するようになっている。なお、電池収容部5Bの側壁には、外部雰囲気に連通する外部連通溝5Kが形成されている。この外部連通溝5Kは必須ではない。
主空間の中には、ポンプ収容部5Gと補聴器収容部5F、乾燥剤収容部5A,5A、及び隔壁5が設けられている。補聴器収容部5Fには補聴器本体を2個十分に収容できるようになっている。その他の構成は実施例1と同様なので、説明は省略する。
なお、実施例2における係止部5Jは、上部係止片5JAと下部係止片5JBとで構成される。この閉止部5Jは筐体1の外形輪郭からはみ出ないように形成されている。そして、詳しく示されていないが、例えば、上部係止片5JAは上下筐体を合接した時に、下部係止片5JBに弾性的に係止し、これの解除は、上部係止片5JAの先端を外側に引くか、あるいは下部係止片5JBの部分を内側に押すことで行うことができるように構成されている。また、蝶番2も筐体1の外形線の内側になるように配置することもできる。上記の下部係止片5JBを押す部分にボタンを形成して使い勝手をよくすることもできる。また、上部係止片5JAと下部係止片5JBの形状を逆にすることもできる。
以上説明した本発明の実施例2によれば、軽量で使い勝手がよく、かつ小容積の空間でも効率よく補聴器に付いた湿気を除去でき、携帯型としての使用に適した補聴器用除湿ケースを提供することができる。
1:筐体
1A:上部筐体
1B:下部筐体
1C:減圧ポンプ設置開口
1D:リング状段差部
1E:段差部ネジ穴
1F:主空間密封面/主空間Oリング
1FA:上側主空間密封面
1FB:下側主空間密封面
1G:電池収納部蓋
1H:Oリング
1J:Oリング用周溝
2:蝶番
2A:上側片
2B:下側片
3:係止部
3A:上係止部
3AA:ラッチ凹部
3B:下係止部
4:減圧ポンプ
4A:シリンダ部
4B:着底突起
4C:ピストン軸部
4D:押し下げ部
4E:空気抜き孔
4F:上部ディスク
4G:下部ディスク
4H:固定ネジ
4J:ピストン側Oリング
4K:Oリング溝
4L:ピストン側逆止弁
4M:シリンダ側逆止弁
4N:コイルばね
4P:パッキング
4QS:シリンダ側開口
4QP:ピストン側開口
4R:上弁座
4S:下弁座
4T:ロックプレート
4U:ロック開口
4V:ピストン円筒部
4W:ピストン部
5:隔壁
5A:乾燥剤収容部
5AA:切欠き
5B:電池収容部
5BA:凹み
5BB:切込み
5C:Oリング
5D:マグネットディスク
5E:主空間空気吸入孔
5F:補聴器収容部
5G:ポンプ収容部
5H:下部内壁
5J:係止部
5JA:上部係止辺
5JB:下部係止辺
5K:外部連通溝
5L:上部内壁
5M:上部電池収納部蓋
6:乾燥剤
7:電池
8:補聴器本体









Claims (15)

  1. 上部開口周縁を有する上部筐体と、前記上部筐体とは蝶番により開閉可能とされ、前記上部筐体を閉止した状態で前記上部開口周縁に密に合接する主空間密封面または主空間オーリングを介して下部開口周縁を有する下部筐体とからなる筐体、および前記上部筐体の前記上部開口周縁を前記下部筐体の前記下部開口周縁に合接して形成されて補聴器本体とその構成部品を収容する主空間を有し、前記主空間を減圧する減圧ポンプを具備した携帯型補聴器用除湿ケースであって、
    前記減圧ポンプは、前記筐体を片手保持した状態で指一本でも繰り返し押し下げ操作可能な押し下げ部を備え、
    前記主空間に前記補聴器本体と乾燥剤を少なくとも収容し、
    前記主空間を前記減圧ポンプの操作で減圧することにより、前記補聴器本体に付着した湿気を効率よく前記乾燥剤に吸着させることを特徴とする携帯型補聴器用除湿ケース。
  2. 前記減圧ポンプは、前記上部筐体側に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  3. 前記主空間を構成する前記下部筐体側に、1または2個の前記補聴器本体を収容する補聴器収容部と、前記減圧ポンプを収容するポンプ収容部と、前記乾燥剤を収容する乾燥剤収容部を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  4. 前記主空間を構成する前記下部筐体の下部開口周縁内で前記減圧ポンプの減圧とは隔離されて前記補聴器本体に内蔵される電池を収容する電池収容部を有し、
    前記上部筐体の上部開口周縁内に前記電池収容部を封止して該電池収容部の内部を前記減圧ポンプによる減圧から隔離する電池収納部蓋を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  5. 前記主空間を構成する前記下部筐体側に、前記補聴器収容部と前記ポンプ収容領域を分離する隔壁を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  6. 前記筐体は全体として曲面で構成される立体縦長の丸箱形状であり、前記蝶番は前記立体縦長の丸箱形状の長手方向の一方端に設けられ、
    前記蝶番とは長手方向の他方端に前記上部筐体と前記下部筐体の合接状態を保持する係止部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  7. 前記減圧ポンプは、コイルばねの弾性力に抗して使用者がその指等を用いて前記筐体に対して容易に押し下げ操作可能に前記上部筐体表面から突出した押し下げ部を有する断面が多角形のピストン軸部と、押し下げ操作された前記ピストン軸部の端部に固定されたピストン円筒部の側壁を密接摺動的に受け入れるシリンダ部からなるピストン・シリンダ機構を備え、
    前記押し下げ部と前記シリンダ部との間で前記ピストン円筒部を前記シリンダ部に押し込んだ状態を係止し、かつ解除可能とするロック機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  8. 前記ロック機構は、前記押し下げ部の前記ピストン軸部に固定された該ピストン軸部の外形と同じ多角形のロックプレートと前記シリンダ部に固定された上部ディスクに設けた前記ピストン軸部に摺接する多角形のロック開口とで構成され、
    前記押し下げ部の押し下げで前記ロックプレートが前記シリンダ部の上縁に設けた上部ディスクの前記ロック開口を潜り抜けた位置で前記押し下げ部を前記上部ディスクの面内に平行な面で所定の角度に押し廻しすることで前記ロックプレートの角部を前記ロック開
    口の内縁下部の辺に重合させ、
    前記コイルばねの弾性で前記重合状態を保持することにより前記ピストン・シリンダ機構を前記押し下げ部の押し下げ状態にロックすることを特徴とする請求項7に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  9. 前記減圧ポンプは前記押し下げ部の押し下げで前記シリンダ部の内部にある空気を前記ピストン軸部に流入させるシリンダ側逆止弁と、前記ピストン軸部に流入した空気を外部に放出するピストン側逆止弁を備え、前記押し下げ部が前記コイルばねの弾性力で元の位置に戻る動作で前記主空間を減圧することを特徴とする請求項8に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  10. 前記ピストン軸部の前記ロックプレートとの接合部分に前記ピストン軸部の内部に連通する空気抜き孔を有することを特徴とする請求項9に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  11. 前記下部筐体側に設けられて前記減圧ポンプと前記補聴器本体及び乾燥剤を収容する前記主空間は、当該下部筐体の前記下部開口内で電池収容部とは下部内壁で区画され、前記上部筐体に前記下部筐体の開口に前記上部筐体の開口を合接したときに前記主空間を封止する前記下部内壁に接合する上部内壁を有し、
    前記電池収容部は前記減圧ポンプの減圧とは隔離されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  12. 前記減圧ポンプの前記下部筐体側に、前記上部筐体を合接したときに前記下部筐体に当接して前記押し下げ部の押し下げ操作の押圧力を当該下部筐体に伝達する着底突起を備えたことを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  13. 前記電池収容部は前記下部筐体の前記下部開口の開口周縁の一部を共有し、前記上部筐体に前記電池収容部を閉止する上部電池収容部蓋を有することを特徴とする請求項11に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  14. 前記電池収容部の前記下部開口と共有する前記開口周縁の一部に、当該電池収容部の内部と前記筐体の外部を連通する外部連通溝を有することを特徴とする請求項11に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。
  15. 前記筐体の一部に、前記主空間内部に手動で空気を注入させるための主空間空気吸入孔を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯型補聴器用除湿ケース。











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