JP2016147558A - 車両用電装機器接続システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電装機器の後付けに対応しつつ、電源分配ボックスの小型化が図れる車両用電装機器接続システムを提供する。【解決手段】車両用電装機器接続システムは、車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックスに接続され取付対象車両に共通して取り付けられる複数の標準系電装機器の間を接続する基本ハーネスと、基本ハーネスのうちの少なくとも通信線35又は信号線39に一端が分岐接続されると共に、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器41に他端が接続される追加接続部材13と、拡張系電装機器41を制御及び保護するために追加接続部材13に設けられる半導体ヒューズ63と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用電装機器接続システムに関する。
自動車等の車両には多種多様な電子機器が搭載されている。これら多種多様な電子機器に電力を供給するために、車両のワイヤーハーネスには、電源と電子機器との間の適宜箇所に、機械式ヒューズやリレー等の電気部品が集約されて構成された電気接続箱が配置されている(特許文献1等参照)。なお、電気接続箱は、ジャンクションブロック、ヒューズブロック、リレーボックス、とも呼ばれる。本明細書では、前述したジャンクションブロック、ヒューズブロック、リレーボックスを総称して以下電源分配ボックスと呼ぶ。
図27に示すように、電源分配ボックス501は、上面503に複数列のヒューズ取付部505や複数のリレー取付部507やECU取付部509などが設けられた合成樹脂製のケース本体511と、前記ヒューズ取付部505に取り付けられるヒューズ513と、リレー取付部507に取り付けられるリレー515と、ECU取付部509に取り付けられるECU517と、ケース本体511の下面519に収容され、ヒューズ513やリレー515の端子部と電気接続するバスバと、ケース本体511の上面503を覆うアッパカバー(図示略)と、ケース本体511の下面519を覆うロアカバー(図示略)と、を有している。
特開2010−136469号公報
近年、車両においては電子化が進むことによって、また、車種の多様化によって、電装機器の搭載率が益々増加する傾向にある。例えば、車両の仕様違いによる電装機器の有無への対応は、電装機器の後付けで対応がなされている。従来、電源分配ボックス501は、このような後付けによる回路数の増加に備えて、予備のヒューズ513やリレー515を予め設けたり、そのための予備スペースをボックス内に確保したりしていた。
しかしながら、仕様によっては、使用されないヒューズ513やリレー515(所謂、「付捨て」)等の部品が発生すれば、無駄が多くなり、コストが上昇するとともに、電源分配ボックス501が大型となり、車両搭載部品に対する小型軽量化の要請にも反することとなった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、電装機器の後付けに対応しつつ、電源分配ボックスの小型化が図れる車両用電装機器接続システムを提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックスに接続され取付対象車両に共通して取り付けられる複数の標準系電装機器の間を接続する基本ハーネスと、前記基本ハーネスのうちの少なくとも通信線又は信号線に一端が分岐接続されると共に、前記取付対象車両に選択的に後付けされる少なくとも1つの拡張系電装機器に他端が接続される追加接続部材と、前記拡張系電装機器を制御及び保護するために前記追加接続部材に設けられるリレー・ヒューズ部と、を備えることを特徴とする車両用電装機器接続システム。
なお、本明細書中における「基本ハーネス」とは、1車種の取付対象車両に対応する1種の基本ハーネス、1車種の異なるグレード等の取付対象車両に対応する複数種の基本ハーネス、及び複数車種の取付対象車両に対応する1種の基本ハーネスの全てを含むものである。
上記(1)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、電源分配ボックス内の無駄なスペースが削減され、電源分配ボックスが小型化される。即ち、従来の電源分配ボックスでは、標準系電装機器のためのヒューズやリレーに加え、拡張系電装機器のためのヒューズやリレーが予め取り付けられ、または、そのスペースが確保されていた。このため、電源分配ボックスが拡張系電装機器用のヒューズやリレーの分、大型となり、コストも上昇していた。これに対し、上記(1)の構成の車両用電装機器接続システムでは、拡張系電装機器を制御及び保護するためのリレー・ヒューズ部が追加接続部材に設けられる。すなわち、拡張系電装機器の追加と共に、リレー・ヒューズ部が追加される。このため、電源分配ボックスに付捨てとなる拡張系電装機器のためのヒューズやリレーを備えたり、それを設けるためのスペースを確保したりする必要がなくなる。
また、上記(1)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、取付対象車両に共通して取り付けられる基本ハーネスが共通化されると共に、取付対象車両に選択的に取り付けられる拡張系電装機器が、基本ハーネスのうちの少なくとも通信線又は信号線に一端が分岐接続される追加接続部材を介して後付けされる。そこで、基本ハーネスには、付捨てとなる構成部品が生じない。
更に、追加接続部材は、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器を基本ハーネスの任意の位置に追加接続可能である。この追加接続部材による拡張系電装機器の後付けは、車両用ハーネスの製造時は勿論、完成車両に配索された車両用ハーネスの基本ハーネスに対しても可能である。即ち、ユーザー(車両購入者)が望む拡張系電装機器(オプション装備)の追加に応じて、複数の車両パターンに対応したワイヤハーネスを構成することが容易になる。勿論、その場合でも付捨てとなる構成部品(回路体等)が生じることはない。
また、追加接続部材は、取付対象車両に取り付けられる拡張系電装機器の数に応じて、基本ハーネスに対して分岐接続されるので、車両用電装機器接続システムの全体に、付捨ての構成部品が発生しない。
また、従来の車両用ハーネス構造では、電装機器(拡張系電装機器)の増加により、電装機器が取り付けられる組合せ数に伴って、ワイヤハーネス全体の品番が増加した。これに対し、上記(1)の構成の車両用電装機器接続システムでは、拡張系電装機器に対応する追加接続部材のみの品番を確保すればよい。これにより、製造部品の管理が容易となり、ワイヤハーネス製造コストの低減を図ることができる。
(2) 上記(1)の構成の車両用電装機器接続システムであって、前記拡張系電装機器を制御するために前記追加接続部材に設けられた制御機能部が、前記リレー・ヒューズ部を有することを特徴とする車両用電装機器接続システム。
上記(2)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、追加接続部材に設けられた制御機能部がリレー・ヒューズ部(例えば、半導体ヒューズ等)を有することで、基本ハーネスに後付けされる拡張系電装機器が制御機能部を有していない場合でも、該拡張系電装機器の機能向上が容易となる。
また、追加接続部材がリレー・ヒューズ部を有する制御機能部を備えることにより、基本ハーネスへの直接接続や、複数の拡張系電装機器の同時搭載が可能となる。これにより、機能後付け(所謂、「ポン付け」)や、基本ハーネス及び通信線又は信号線の系統数削減が可能となる。
更に、上記制御機能部が、例えばマイクロコンピュータを内蔵することで、拡張系電装機器のスイッチ入力、センサ入力、PWM(Pulse Width Modulation)出力などの制御に対する対応が容易となる。これら拡張系電装機器に対する制御は、マイクロコンピュータで行われるため、仕様変更等がソフトによって容易に対応が可能となる。
(3) 車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックスに接続され複数の取付対象車両に共通して取り付けられる幹線ハーネスと、前記幹線ハーネスにおける通信線、電源線、信号線及びアース線のうちの少なくとも何れか1本に一端が後付けで分岐接続されると共に、前記取付対象車両に取付けられる少なくとも1つの拡張系電装機器に他端が接続される支線ハーネスと、前記拡張系電装機器を制御及び保護するために前記支線ハーネスに設けられるリレー・ヒューズ部と、を備えることを特徴とする車両用電装機器接続システム。
なお、本明細書中における「幹線ハーネス」とは、1車種の取付対象車両に対応する1種の幹線ハーネス、1車種の異なるグレード等の取付対象車両に対応する複数種の幹線ハーネス、及び複数車種の取付対象車両に対応する1種の幹線ハーネスの全てを含むものである。
上記(3)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、電源分配ボックス内の無駄なスペースが削減され、電源分配ボックスが小型化される。即ち、従来の電源分配ボックスでは、標準系電装機器に加え、拡張系電装機器のためのヒューズやリレーが予め取り付けられ、または、そのスペースが確保されていた。このため、電源分配ボックスが拡張系電装機器用のヒューズやリレーの分、大型となり、コストも上昇していた。これに対し、上記(3)の構成の車両用電装機器接続システムでは、拡張系電装機器を制御及び保護するためのリレー・ヒューズ部が支線ハーネスに設けられる。すなわち、拡張系電装機器の追加と共に、リレー・ヒューズ部が追加される。このため、電源分配ボックスに付捨てとなる拡張系電装機器のためのヒューズやリレーを備えたり、それを設けるためのスペースを確保したりする必要がなくなる。
また、上記(3)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、複数の取付対象車両に共通して取り付けられる幹線ハーネスが共通化されると共に、取付対象車両に取付けられる拡張系電装機器が、幹線ハーネスにおける通信線、電源線、信号線及びアース線のうちの少なくとも何れか1本に一端が分岐接続される支線ハーネスを介して後付けされる。そこで、幹線ハーネスには、付捨てとなる構成部品が生じない。
更に、支線ハーネスは、取付対象車両に取り付けられる拡張系電装機器の数に応じて、幹線ハーネスに対して分岐接続されるので、車両用電装機器接続システムの全体に、付捨ての構成部品が発生しない。
また、従来の車両用ハーネス構造では、オプションの電装機器(拡張系電装機器)の増加により、オプションの電装機器が取り付けられる組合せ数に伴って、ワイヤハーネス全体の品番が増加した。これに対し、上記(3)の構成の車両用電装機器接続システムでは、オプションの拡張系電装機器に対応する支線ハーネスのみの品番を確保すればよい。これにより、製造部品の管理が容易となり、ワイヤハーネス製造コストの低減を図ることができる。
(4) 上記(3)の構成の車両用電装機器接続システムであって、前記支線ハーネスの一端に設けられ前記通信線、電源線、信号線及びアース線のうちの少なくとも何れか1本の導体に圧接接続するためのハーネス分岐接続機構が、前記リレー・ヒューズ部を有することを特徴とする車両用電装機器接続システム。
上記(4)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、リレー・ヒューズ部を有するハーネス分岐接続機構が支線ハーネスの一端に設けられることで、幹線ハーネスにおける通信線、電源線、信号線及びアース線のうちの少なくとも何れか1本の導体を被覆した絶縁性の被覆部を圧接部によって切り裂き、この導体に圧接部を接続する。そこで、リレー・ヒューズ部が設けられたハーネス分岐接続機構を幹線ハーネスに取り付けるだけで、幹線ハーネスと拡張系電装機器の接続が簡便に完了する。
(5) 取付対象車両に共通して取り付けられる標準系電装機器を制御するための標準制御部と、車両上主電源によって電源電力が供給され前記取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器を制御するための拡張制御部とを有する電源分配ボックスと、前記標準系電装機器に接続された標準ハーネスの一端を接続するために前記電源分配ボックスに設けられた標準コネクタ部と、前記拡張系電装機器に他端が接続された追加接続部材の一端が後付けで分岐接続される通信線又は電源線の少なくとも一方を含む拡張用ハーネスを接続するために前記電源分配ボックスに設けられた拡張コネクタ部と、前記拡張系電装機器を制御及び保護するために前記追加接続部材に設けられるリレー・ヒューズ部と、を備えることを特徴とする車両用電装機器接続システム。
上記(5)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、電源分配ボックス内の無駄なスペースが削減され、電源分配ボックスが小型化される。即ち、従来の電源分配ボックスでは、標準系電装機器に加え、拡張系電装機器のためのヒューズやリレーが予め取り付けられ、または、そのスペースが確保されていた。このため、電源分配ボックスが拡張系電装機器用のヒューズやリレーの分、大型となり、コストも上昇していた。これに対し、上記(5)の構成の車両用電装機器接続システムでは、拡張系電装機器を制御及び保護するためのリレー・ヒューズ部が追加接続部材に設けられる。すなわち、拡張系電装機器の追加と共に、リレー・ヒューズ部が追加される。このため、電源分配ボックスに付捨てとなる拡張系電装機器のためのヒューズやリレーを備えたり、それを設けるためのスペースを確保したりする必要がなくなる。
また、上記(5)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、取付対象車両に共通して取り付けられる標準系電装機器と電源分配ボックスとの間を接続する標準ハーネスが共通化される。そして、拡張系電装機器が取付対象車両に選択的に取り付けられる場合には、電源分配ボックスの拡張コネクタ部に接続された拡張用ハーネスの通信線又は電源線の少なくとも一方に一端が分岐接続される追加接続部材を介して後付けされる。また、拡張系電装機器が取付対象車両に取付けられない場合には、電源分配ボックスの拡張コネクタ部に拡張用ハーネスを接続せずに省略することもできる。そこで、標準ハーネス及び拡張用ハーネスには、付捨てとなる構成部品が生じない。
更に、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器は、追加接続部材を介して拡張用ハーネスの任意の位置に追加接続可能である。この拡張用ハーネスへの拡張系電装機器の後付けは、車両用ハーネスの製造時は勿論、完成車両に配索された車両用ハーネスの拡張用ハーネスに対しても可能である。
また、拡張用ハーネスを用いることで、標準ハーネスに変更を加えることなく、拡張系電装機器を容易に後付けできる。即ち、拡張系電装機器の数や種類に応じて、拡張用ハーネスは通信線又は電源線の仕様を容易に変更できる。
また、従来の車両用ハーネス構造では、拡張系電装機器の増加により、拡張系電装機器が取り付けられる組合せ数に伴って、ワイヤハーネス全体の品番が増加した。これに対し、上記(5)の構成の車両用電装機器接続システムでは、標準ハーネスに拡張用ハーネスを併設し、拡張系電装機器に対応して拡張用ハーネスに後付け分岐接続される追加接続部材のみの品番を確保すればよい。これにより、製造部品の管理が容易となり、ワイヤハーネス製造コストの低減を図ることができる。
(6) 車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックスと、標準系電装機器と、拡張系電装機器と、前記電源分配ボックスに接続され電装機器に電力を供給可能な電源ラインと、前記標準系電装機器を制御するための標準系制御用ECUと、前記拡張系電装機器を制御するための拡張系制御用ECUと、を備え、前記拡張系電装機器は、前記電源ラインに追加接続部材によって有線接続されて電力が供給され、前記拡張系電装機器を制御及び保護するためのリレー・ヒューズ部が前記追加接続部材に設けられ、前記拡張系電装機器及び前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって信号の送受信が可能であって、前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって制御信号を送信することによって前記拡張系電装機器を制御する、ことを特徴とする車両用電装機器接続システム。
上記(6)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、電源分配ボックス内の無駄なスペースが削減され、電源分配ボックスが小型化される。即ち、従来の電源分配ボックスでは、標準系電装機器に加え、拡張系電装機器のためのヒューズやリレーが予め取り付けられ、または、そのスペースが確保されていた。このため、電源分配ボックスが拡張系電装機器用のヒューズやリレーの分、大型となり、コストも上昇していた。これに対し、上記(6)の構成の車両用電装機器接続システムでは、拡張系電装機器を制御及び保護するためのリレー・ヒューズ部が追加接続部材に設けられる。すなわち、拡張系電装機器の追加と共に、リレー・ヒューズ部が追加される。このため、電源分配ボックスに付捨てとなる拡張系電装機器のためのヒューズやリレーを備えたり、それを設けるためのスペースを確保したりする必要がなくなる。
また、上記(6)の構成の車両用電装機器接続システムによれば、拡張系(オプションの)電装機器を制御するための通信回線を無線接続で構成できるので、拡張系(オプションの)電装機器のために通信線を追加する必要がない。従って、幹線ハーネスの構成が簡素化され、様々なオプションの電装機器が用意されている場合であっても、用意すべき幹線ハーネスの種類数が大幅に削減される。
本発明に係る車両用電装機器接続システムによれば、電装機器の後付けに対応しつつ、電源分配ボックスの小型化を図ることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムの概念図である。 (a)は本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムに用いられるハーネス分岐接続機構の部分破断斜視図、(b)は(a)に示したハーネス分岐接続機構の上ケースを開けた状態の平面図、(c)は(a)に示したハーネス分岐接続機構の正面図、(d)は(a)に示したハーネス分岐接続機構のA−A断面図である。 リレー・ヒューズ部を有する制御機能部を備えたハーネス分岐接続機構が用いられた追加接続部材の平面図であり、(a)は追加ハーネスの基本ハーネス側端及び拡張系電装機器側端に、それぞれ基本ハーネス側コネクタ及び補機側コネクタが接続された追加接続部材を示し、(b)は追加ハーネスの基本ハーネス側端がハーネス分岐接続機構に直接接続された追加接続部材を示し、(c)は追加ハーネスの基本ハーネス側端及び拡張系電装機器側端がハーネス分岐接続機構及び拡張系電装機器に直接接続された追加接続部材を示す。 リレー・ヒューズ部を有する制御機能部を拡張系電装機器側端に備えた追加接続部材の平面図であり、(a)は追加ハーネスの基本ハーネス側端がハーネス分岐接続機構に直接接続された追加接続部材を示し、(b)は制御機能部を備えた拡張系電装機器に接続される追加接続部材を示し、(c)は追加ハーネスの補機側端が拡張系電装機器に直接接続された追加接続部材を示す。 拡張系電装機器との間に分岐コネクタが接続される追加接続部材の平面図である。 本第1実施形態の変形例1に係る車両用電装機器接続システムの平面図である。 本第1実施形態の変形例2に係る車両用電装機器接続システムの平面図である。 本第1実施形態の変形例3に係る車両用電装機器接続システムの平面図である。 比較例に係る電源分配ボックスの模式図である。 本発明の2実施形態に係る車両用電装機器接続システムを備えたワイヤハーネスの模式図である。 図10に示したワイヤハーネスにおける幹線ハーネスと支線ハーネスを分解して示した模式図である。 (a)は本第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムに用いられるリレー・ヒューズ部が設けられたハーネス分岐接続機構の部分破断斜視図、(b)は(a)に示したハーネス分岐接続機構の平面図、(c)は(a)に示したハーネス分岐接続機構の正面図、(d)は(a)に示したハーネス分岐接続機構のB−B断面図である。 支線ハーネスの平面図であり、(a)は電線の幹線ハーネス側端及び拡張系電装機器側端に、それぞれ幹線ハーネス側コネクタ及び機器側コネクタが接続された支線ハーネスを示し、(b)は電線の幹線ハーネス側端がハーネス分岐接続機構に直接接続された支線ハーネスを示し、(c)は電線の幹線ハーネス側端及び拡張系電装機器側端がハーネス分岐接続機構及び拡張系電装機器に直接接続された支線ハーネスを示す。 拡張系電装機器との間に分岐コネクタが接続される支線ハーネスの平面図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムの模式図である。 図15に示した車両用電装機器接続システムにおける拡張用ハーネスと追加接続部材を分解して示した模式図である。 (a)は本第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムに用いられるハーネス分岐接続機構の部分破断斜視図、(b)は(a)に示したハーネス分岐接続機構の平面図、(c)は(a)に示したハーネス分岐接続機構の正面図、(d)は(a)に示したハーネス分岐接続機構のC−C断面図である。 リレー・ヒューズ部が設けられて拡張用ハーネスに接続される追加接続部材の平面図であり、(a)は電線の拡張用ハーネス側端及び拡張系電装機器側端に、それぞれ拡張ハーネス側コネクタ及び機器側コネクタが接続された追加接続部材を示し、(b)は電線の拡張用ハーネス側端がハーネス分岐接続機構に直接接続された追加接続部材を示し、(c)は電線の拡張用ハーネス側端及び拡張系電装機器側端がハーネス分岐接続機構及び拡張系電装機器に直接接続された追加接続部材を示す。 第3実施形態の変形例1に係る車両用電装機器接続システムの模式図である。 第3実施形態の変形例2に係る車両用電装機器接続システムの模式図である。 第4実施形態の車両用電装機器接続システムの構成例を示すブロック図である。 図21に示した電源分配ボックスの内部構成を示すブロック図である。 第4実施形態の変形例1の構成を示すブロック図である。 第4実施形態の変形例2の構成を示すブロック図である。 第4実施形態の変形例3の構成を示すブロック図である。 第4実施形態の変形例4の構成を示すブロック図である。 従来の電源分配ボックスの斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムは、電源分配ボックス21と、基本ハーネス11と、追加接続部材13と、リレー・ヒューズ部である半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15(図2参照)と、を有する。
図1に示すように、基本ハーネス11は、車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックス21と、電源分配ボックス21に接続され取付対象車両17に共通して取り付けられる複数の標準系電装機器19(例えば、エアコン・ユニット23、エンジンコントロール・ユニット25、パワーウインド・ユニット27、リア・コンビネーションランプ・ユニット29、パワーシート・ユニット31等)との間を接続するワイヤハーネスである。
電源分配ボックス21は、自動車のエンジンルームに取り付けられて、自動車に搭載された多種多様な電装機器に電力を供給する。電源分配ボックス21の内部には、機械式ヒューズ(図示略)やリレー(図示略)に接続される電気回路がバスバー(図示略)で形成され、電源の分配が行われる。
図2に例示する基本ハーネス11は、幹線としての電源線33、通信線35、GND37(アース線)の3種類の電線を基本とする電線束である。勿論、本発明における基本ハーネス11は、電源線33、通信線35、GND37の3種類に限るものではなく、信号線39(図6参照)などの他の電線を含む形態を採り得ることは云うまでもない。
なお、本発明に係る基本ハーネス11は、図1に示した複数車種の取付対象車両17に対応する1種の基本ハーネス11に限るものではなく、1車種の取付対象車両17に対応する1種の基本ハーネス11や、1車種の異なるグレード等(例えば、仕向け違い、仕様違い)の取付対象車両17に対応する複数種の基本ハーネス11でもよい。
そして、取付対象車両17に選択的に後付けされる拡張系電装機器41(例えば、集中ドアロック・ユニット43やシートヒータ・ユニット45)が、追加接続部材13を介して基本ハーネス11に後付けされている。追加接続部材13は、図3の(a)に示すように、一端がハーネス分岐接続機構47を介して基本ハーネス11に分岐接続され、他端が拡張系電装機器接続機構49を介して拡張系電装機器41に接続される。追加接続部材13を介して拡張系電装機器41を基本ハーネス11に後付けする後付け方法は、「圧接」、「接着」、「溶着」など、基本ハーネス11のうちの少なくとも通信線35又は信号線39に分岐接続できる方法であれば何れであってもよい。本第1実施形態においては、追加接続部材13が、後述するハーネス分岐接続機構47によって基本ハーネス11の電源線33、通信線35及びGND37に分岐接続される場合を例に説明する。
第1実施形態の追加接続部材13には、リレー・ヒューズ部である半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15が設けられる。本第1実施形態において、通信線35からの信号を受けて拡張系電装機器41の動作を制御する制御信号を生成する信号生成部(図示略)を有する制御機能部15は、拡張系電装機器41を電子制御する電子制御ユニット(以下、ECU(Electronic Control Unit)と呼ぶ)である。制御機能部15は、拡張系電装機器41の動作を制御するために追加接続部材13に設けられる。制御機能部15は、より具体的には「マイコン」、「通信トランシーバ」及び半導体ヒューズ63を回路基板若しくはバスバによる回路体などに実装することで構成されている。
図2に示すように、本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、追加接続部材13の一端が、ハーネス分岐接続機構47によって基本ハーネス11の任意位置に分岐接続される。
本第1実施形態のハーネス分岐接続機構47は、追加接続部材13の導体に接続されて基本ハーネス11の導体に圧接接続される圧接部51を有する。圧接部51は、例えば一対からなる複数の圧接刃53を起立して構成され、回路基板55の所定の回路に接続される。回路基板55は、上ケース57と下ケース59とによって構成された絶縁樹脂製のケース内に収容される。上ケース57及び下ケース59は、例えば薄肉ヒンジ(図示略)によって開閉自在に連結される。
ハーネス分岐接続機構47は、上ケース57及び下ケース59によって基本ハーネス11における電源線33、通信線35及びGND37を挟み込むことで、各線の絶縁被覆を圧接刃53が切り裂き、各線の導体に圧接部51が圧接接続される。基本ハーネス11における電源線33、通信線35及びGND37を挟んだハーネス分岐接続機構47は、上ケース57及び下ケース59がロックされることで、基本ハーネス11の任意位置に固定される。即ち、本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムによれば、ハーネス分岐接続機構47を基本ハーネス11の任意の位置に取り付けるだけで、基本ハーネス11と拡張系電装機器41の接続が簡便に完了する。なお、拡張系電装機器41のGND37がボディアースされる場合には、基本ハーネス11におけるGND37の追加接続部材13による分岐接続は不要となる。
本第1実施形態に係るハーネス分岐接続機構47の回路基板55には、上記の半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15が設けられている。基本ハーネス11や制御機能部15と接続されたハーネス分岐接続機構47の回路は、回路基板55に設けられた基板実装コネクタ61によって外部へ取り出される。
また、追加接続部材13のハーネス分岐接続機構47には、制御機能部15に内蔵された半導体ヒューズ63が設けられる。制御機能部15は、回路基板55に実装される。半導体ヒューズ63は、拡張系電装機器41を制御及び保護するために制御機能部15に内蔵されている。制御機能部15に内蔵された半導体ヒューズ63は、拡張系電装機器41のためのリレー機能及びヒューズ機能を受け持つ。勿論、拡張系電装機器41を制御及び保護するための本発明のリレー・ヒューズ部は、追加接続部材13のハーネス分岐接続機構47における回路基板55に、機械式のヒューズ及びリレーが実装されてもよい。
更に、本第1実施形態に係る追加接続部材13は、基本ハーネス11における電源線33、通信線35及びGND37に分岐接続するためのハーネス分岐接続機構47が一端に設けられ、取付対象車両17に選択的に後付けされる拡張系電装機器41に接続するための拡張系電装機器接続機構49が他端に設けられている。更に詳しくは、図3(a)に示すように、追加接続部材13は、追加ハーネス65と、追加ハーネス65の基本ハーネス側端でハーネス分岐接続機構47に接続される基本ハーネス側コネクタ67と、追加ハーネス65の拡張系電装機器側端で拡張系電装機器41に接続される拡張系電装機器側コネクタ69とを有する。そして、追加接続部材13は、拡張系電装機器側コネクタ69が、拡張系電装機器41に設けられたコネクタと共に構成する拡張系電装機器接続機構49に接続され、基本ハーネス側コネクタ67が、ハーネス分岐接続機構47の基板実装コネクタ61に接続される。
即ち、本第1実施形態の追加接続部材13は、所望の長さを有するシンプルな構造の追加ハーネス65を介して基本ハーネス11と拡張系電装機器41とを接続することができるので、拡張系電装機器41の位置に合わせた搭載が可能となり、高い汎用性を得ることができる。
なお、本発明に係る追加接続部材の形態は、上記第1実施形態の追加接続部材13に限定されるものではなく、種々の形態を採りえる。
例えば、図3(b)に示す追加接続部材71は、追加ハーネス65の基本ハーネス側端が、ハーネス分岐接続機構47の制御機能部15に直接接続され、拡張系電装機器側コネクタ69が、拡張系電装機器41のコネクタにコネクタ接続される。
また、図3(c)に示す追加接続部材73は、追加ハーネス65の基本ハーネス側端が、ハーネス分岐接続機構47の制御機能部15に直接接続されると共に、追加ハーネス65の拡張系電装機器側端が、拡張系電装機器41の回路に直接接続されて、拡張系電装機器41と一体に構成される。勿論、追加ハーネス65の基本ハーネス側端に設けた基本ハーネス側コネクタ67が、ハーネス分岐接続機構47の基板実装コネクタ61に接続される構成とすることもできる(図3(a)参照)。なお、基本ハーネス側コネクタ67と拡張系電装機器側コネクタ69とは、電源線75、GND77によって接続される。
更に、図4に示した追加接続部材79、追加接続部材81、追加接続部材83のように、拡張系電装機器41の動作を制御するための制御機能部15を追加ハーネス65の拡張系電装機器側端に設けることもできる。追加ハーネス65の拡張系電装機器側端と基本ハーネス側端とは、電源線75、GND77に加え、通信線85によって接続される。
図4(a)に示す追加接続部材79は、追加ハーネス65の基本ハーネス側端がハーネス分岐接続機構47Aにおける圧接部51の圧接刃53に圧接接続され、拡張系電装機器側コネクタ69が、拡張系電装機器41の機器コネクタ87にコネクタ接続される。そして、拡張系電装機器側コネクタ69には、半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15が設けられる。
これら追加接続部材13、追加接続部材71、追加接続部材73、追加接続部材79は、上述したように半導体ヒューズ63が内蔵された制御機能部15を備えているので、制御機能部15を備えていない拡張系電装機器41に対して制御機能部15の機能を容易に付加することができる。例えば、拡張系電装機器41が単なるシートヒータ・ユニット45の場合でも、制御機能部15を付加することで、シートヒータ・ユニット45の繊細な温度コントロールが可能となる。
また、図4の(b)に示す追加接続部材81は、追加ハーネス65の基本ハーネス側端がハーネス分岐接続機構47Aにおける圧接部51の圧接刃53に圧接接続され、拡張系電装機器側コネクタ69が、制御機能部89を備えた拡張系電装機器41のコネクタにコネクタ接続される。そして、拡張系電装機器側コネクタ69には、半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15が設けられる。
この追加接続部材81は、制御機能部15を備えた拡張系電装機器側コネクタ69が、制御機能部15を備えた拡張系電装機器41に接続されることで、制御機能部89の機能に加えて更に制御機能部15の機能を付加することができ、拡張系電装機器41を大幅に機能アップすることができる。
図4(c)に示す追加接続部材83は、追加ハーネス65の基本ハーネス側端がハーネス分岐接続機構47Aにおける圧接部51の圧接刃53に圧接接続されると共に、追加ハーネス65の拡張系電装機器側端に設けられた制御機能部15が、拡張系電装機器41に直接接続されて、拡張系電装機器41と一体に構成される。勿論、上述した追加接続部材79,81,83における追加ハーネス65の基本ハーネス側端に設けた基本ハーネス側コネクタ67が、ハーネス分岐接続機構47の基板実装コネクタ61に接続される構成とすることもできる(図3(a)参照)。
図5に示す追加接続部材91は、拡張系電装機器41との間に分岐コネクタ93が接続される。この追加接続部材91は、拡張系電装機器側コネクタ69に、分岐コネクタ93が結合される。分岐コネクタ93には、複数(図例では4つ)の結合部分が設けられる。分岐コネクタ93の第1結合部95には、追加ハーネス65の拡張系電装機器側コネクタ69が結合される。分岐コネクタ93の第2結合部97には、拡張系電装機器41の機器コネクタ87が結合される。そして、分岐コネクタ93の第3結合部99には、追加ハーネス101のコネクタ103が結合される。従って、分岐コネクタ93は、拡張系電装機器41の他に、他の追加ハーネス101のコネクタ105を介して更に他の拡張系電装機器41を分岐接続することができる。勿論、上述した追加接続部材91における追加ハーネス65は、基本ハーネス側端がハーネス分岐接続機構47の制御機能部15に直接接続されると共に、拡張系電装機器側端が分岐コネクタ93の回路に直接接続される構成とすることもできる。また、半導体ヒューズ63が内蔵された制御機能部15を追加ハーネス65の拡張系電装機器側端である拡張系電装機器側コネクタ69や分岐コネクタ93に設けることもできる。
なお、上述した追加接続部材13、追加接続部材71,73,79,81,83,91における追加ハーネス65は、拡張系電装機器41の種類(制御機能部を備えているか否か等)に応じて電線の機能が変わる。例えば、図3に示したように、制御機能部15が追加ハーネス65の基本ハーネス側端に設けられる場合には、追加ハーネス65が電源線75とGND77により構成される。また、図4に示したように、制御機能部15が追加ハーネス65の拡張系電装機器側端に設けられる場合には、追加ハーネス65が電源線75と通信線85(又は信号線)とGND77により構成される。
<第1実施形態の変形例1>
図6に示すように、本第1実施形態の変形例1に係る車両用電装機器接続システムにおける追加接続部材107は、電源線75、GND77及び信号線109を有する追加ハーネス111と、追加ハーネス111の拡張系電装機器側端に接続される拡張系電装機器側コネクタ69と、信号線109の基本ハーネス側端に接続されるハーネス分岐接続機構47と、を備える。そして、追加ハーネス111の拡張系電装機器側コネクタ69が、オンオフの信号を受けてスイッチングするスイッチ機能部113を備えた拡張系電装機器115にコネクタ接続される。また、追加ハーネス111における信号線109の一端がハーネス分岐接続機構47を介して基本ハーネス11の信号線39に分岐接続され、電源線75の一端が基本ハーネス11とは別の他のハーネス117における電源線33に圧接ジョイント装置119を介して分岐接続され、追加ハーネス111における追加GND77の一端がボディアースされている。
そして、拡張系電装機器115にコネクタ接続される拡張系電装機器側コネクタ69には、半導体ヒューズ63が設けられている。
また、図7に示す追加接続部材121は、電源線75、通信線85及びGND77を有する追加ハーネス123と、追加ハーネス123の拡張系電装機器側端に接続される拡張系電装機器側コネクタ69と、通信線85の基本ハーネス側端に接続されるハーネス分岐接続機構47Aと、を備える。そして、拡張系電装機器41にコネクタ接続される拡張系電装機器側コネクタ69には、半導体ヒューズ63が内蔵された制御機能部15が設けられている。また、追加ハーネス123における通信線85の一端がハーネス分岐接続機構47Aを介して基本ハーネス11の通信線35に分岐接続され、電源線75の一端が基本ハーネス11とは別の他のハーネス117における電源線33に圧接ジョイント装置119を介して分岐接続され、追加ハーネス123におけるGND77の一端がボディアースされている。
即ち、図6及び図7に示したように、後付けしようとする拡張系電装機器115又は拡張系電装機器41の直近に配索されている基本ハーネス11が信号線39又は通信線35のみであったり、基本ハーネス11における電源線の電気容量が十分でなかったりすると、基本ハーネス11から拡張系電装機器115又は拡張系電装機器41に電源の供給が行えない場合がある。このような場合、追加接続部材107又は追加接続部材121によって、拡張系電装機器115又は拡張系電装機器41の近傍に配索される他のハーネス117の電源線33に電源線75を分岐接続することで、拡張系電装機器115又は拡張系電装機器41の電源を簡便に得ることが可能となる。なお、他のハーネス117としては、例えば拡張系電装機器115や拡張系電装機器41が集中ドアロック・ユニット43の場合、パワーウインド・ユニット27に接続されているハーネスを利用することができる。
そして、図6に示す追加接続部材107は、半導体ヒューズ63が拡張系電装機器側コネクタ69に設けられ、図7に示す追加接続部材121は、半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15が拡張系電装機器側コネクタ69に設けられている。
<第1実施形態の変形例2>
図8に示すように、本第1実施形態の変形例2に係る車両用電装機器接続システムは、複数の拡張系電装機器41及び拡張系電装機器125が、それぞれ追加接続部材13及び追加接続部材127を介して基本ハーネス11に後付けされている。そして、追加接続部材127は、追加接続部材13における拡張系電装機器41の動作を制御する制御信号を生成するために、他端に接続された拡張系電装機器125(例えば、メカスイッチ)からの情報(スイッチ動作によるON/OFFの信号)を受けて制御信号に換える信号変換部を制御機能部129に有している。そこで、拡張系電装機器125として例えばメカスイッチを用いることで、基本ハーネス11に後付けされる拡張系電装機器41を動作させるためのスイッチ機構を基本ハーネス11の任意の位置(例えば、インストルメントパネル近傍)に追加接続することができる。
そして、追加接続部材13は、半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15がハーネス分岐接続機構47に設けられている。
次に、本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムの作用を説明する。
本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、電源分配ボックス21内の無駄なスペースが削減され、電源分配ボックス21が小型化される。すなわち、図9に示す従来の電源分配ボックス131では、リア・コンビネーションランプ・ユニット29やパワーウインド・ユニット27等の標準系電装機器のためのヒューズ132aやリレー134aに加え、シートヒータ・ユニット45やオーディオ・ユニット133等の拡張系電装機器41のためのヒューズ132bやリレー134bが予め取り付けられ、または、そのスペース135が確保されていた。このため、電源分配ボックス131が拡張系電装機器用のヒューズ132bやリレー134bの分、大型となり、コストも上昇していた。
これに対し、上述した本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、拡張系電装機器41であるシートヒータ・ユニット45やオーディオ・ユニット133を制御及び保護するためのリレー・ヒューズ部である半導体ヒューズ63(図2参照)が追加接続部材13に設けられる。すなわち、拡張系電装機器41の追加と共に、ハーネス分岐接続機構47に設けられた制御機能部15に内蔵された半導体ヒューズ63が追加される。このため、電源分配ボックス21に付捨てとなる拡張系電装機器41のためのヒューズ132bやリレー134bを備えたり、それを設けるためのスペース135を確保したりする必要がなくなる。
また、上述した第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、取付対象車両17に共通して取り付けられる基本ハーネス11が共通化されると共に、取付対象車両17に選択的に取り付けられる拡張系電装機器41(115,125)が、基本ハーネス11のうちの少なくとも通信線35又は信号線39に一端が分岐接続される追加接続部材13(71,73,79,81,83,91,107,121,127)を介して後付けされる。そこで、基本ハーネス11には、付捨てとなる構成部品が生じない。なお、ワイヤハーネス自体は、必ずしも付捨てゼロでなくてもよい。本発明の主題は、電源分配ボックス内のヒューズやリレーを分散させ、電源分配ボックスの小型化を図ることである。
更に、追加接続部材13(71,73,79,81,83,91,107,121,127)は、取付対象車両17に選択的に後付けされる拡張系電装機器41(115,125)を基本ハーネス11の任意の位置に追加接続可能である。この追加接続部材13(71,73,79,81,83,91,107,121,127)による拡張系電装機器41(115,125)の後付けは、車両用ハーネスの製造時は勿論、完成車両に配索された車両用ハーネスの基本ハーネス11に対しても可能である。即ち、ユーザー(車両購入者)が望む拡張系電装機器41(115,125)の追加に応じて、複数の車両パターンに対応したワイヤハーネスを構成することが容易になる。勿論、その場合でも付捨てとなる構成部品が生じることはない。
また、追加接続部材13(71,73,79,81,83,91,107,121,127)は、取付対象車両17に取り付けられる拡張系電装機器41(115,125)の数に応じて、基本ハーネス11に対して分岐接続されるので、車両用電装機器接続システムの全体に、付捨ての構成部品が発生しない。
また、従来の車両用ハーネスでは、電装機器(拡張系電装機器41)の増加により、電装機器が取り付けられる組合せ数に伴って、ワイヤハーネス全体の品番が増加した。これに対し、本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、拡張系電装機器41(115,125)に対応する追加接続部材13(71,73,79,81,83,91,107,121,127)のみの品番を確保すればよい。これにより、製造部品の管理が容易となり、ワイヤハーネス製造コストの低減を図ることができる。
更に、追加接続部材13(71,73,79,81,83,91,107,121,127)が半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15を備えることで、基本ハーネス11に後付けされる拡張系電装機器41(115,125)が制御機能部を有していない場合でも、該拡張系電装機器41(115,125)の機能向上が容易となる。
また、制御機能部15が、通信線35からの信号を受けて拡張系電装機器41(115)の動作を制御する信号生成部を有することで、基本ハーネス11に追加接続部材13(71,73,79,81,83,91,107,121)を介して後付けされる拡張系電装機器41(115)の動作を制御することができる。
また、図3に示した本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、基本ハーネス11と拡張系電装機器41とが、追加接続部材13(追加接続部材71、追加接続部材73)によって接続される。この追加接続部材13(71,73)は、基本ハーネス11との接続部分に、半導体ヒューズ63が内蔵された制御機能部15を有するハーネス分岐接続機構47を備える。このハーネス分岐接続機構47は、基本ハーネス11に取り付けられることで、基本ハーネス11における電源線33、通信線35及びGND37の導体を被覆した絶縁性の被覆部をそれぞれ圧接部51によって切り裂き、各導体に圧接部51を接続する。そこで、ハーネス分岐接続機構47を基本ハーネス11に取り付けるだけで、基本ハーネス11と拡張系電装機器41の接続が簡便に完了する。
また、図3の(a)に示した本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、追加接続部材13が、一端に基本ハーネス側コネクタ67を備え、他端に拡張系電装機器側コネクタ69を備える追加ハーネス65を有する。そして、基本ハーネス側コネクタ67は、ハーネス分岐接続機構47に設けられた相手側コネクタである基板実装コネクタ61に結合接続される。即ち、追加接続部材13は、所望の長さを有する追加ハーネス65を介して基本ハーネス11と拡張系電装機器41とを接続することができるので、拡張系電装機器41の位置に合わせて搭載が可能となる。これにより、基本ハーネス11と拡張系電装機器41とを接続する追加接続部材13は、車両の違い、仕向け違い、仕様違いに対する対応が容易(搭載フリー)となる。
また、追加接続部材13が半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15を備えることにより、基本ハーネス11への直接接続や、複数の拡張系電装機器41の同時搭載が可能となる。これにより、機能後付け(ポン付け)や、基本ハーネス11及び通信線35の系統数削減が可能となる。
更に、上記制御機能部15がマイクロコンピュータを内蔵することで、拡張系電装機器41のSW入力、センサ入力、PWM出力などの制御に対する対応が容易となる。これら拡張系電装機器41に対する制御は、マイクロコンピュータで行われるため、仕様変更等がソフトによって容易に対応が可能となる。
また、図6及び図7に示した本第1実施形態の変形例1に係る車両用電装機器接続システムでは、後付けしようとする拡張系電装機器115又は拡張系電装機器41の直近に配索されている基本ハーネス11が信号線39又は通信線35のみであったり、基本ハーネス11における電源線33の電気容量が十分でなかったりした場合、拡張系電装機器115又は拡張系電装機器41の近傍に配索される他のハーネス117の電源線33に追加接続部材107又は追加接続部材121の電源線33を分岐接続することで、拡張系電装機器115又は拡張系電装機器41の電源を簡便に得ることが可能となる。すなわち、拡張系電装機器115や拡張系電装機器41のために、新たな電源線を配索する必要がなくなる。その結果、電源線の系統削減が可能となる。
また、図8に示した本第1実施形態の変形例2に係る車両用電装機器接続システムによれば、複数の追加接続部材13及び追加接続部材127のうちの1つの追加接続部材127は、他端に接続された拡張系電装機器125からの情報(例えば、センサ信号、スイッチ動作など)を受けて制御信号に換える信号変換部を制御機能部129に有している。そこで、拡張系電装機器125として例えばセンサやメカスイッチを用いることで、別の追加接続部材13における拡張系電装機器41を動作させるためのセンサ機構やスイッチ機構を基本ハーネス11の任意の位置に追加接続することができる。
更に、追加接続部材13(71,79,81)によれば、取付対象車両17に取り付けられる拡張系電装機器41が、基本ハーネス11に後付け可能とされる。追加接続部材13(71,79,81)は、半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15が設けられたハーネス分岐接続機構47を介して一端が基本ハーネス11に接続され、拡張系電装機器接続機構49を介して他端が拡張系電装機器41に接続される。また、追加接続部材13(71,79,81)は、取付対象車両17に取り付けられる拡張系電装機器41の数に応じて、基本ハーネス11に対して分岐接続されるので、車両用電装機器接続システムの全体に、付捨ての構成部品が発生しない。なお、車両用電装機器接続システム自体は、必ずしも付捨てゼロでなくてもよい。本発明の主題は、電源分配ボックスのヒューズやリレーを分散させ、車両用電装機器接続システムにおける電源分配ボックスの小型化を図ることである。
また、追加接続部材13(71,79)は、ハーネス分岐接続機構47及び拡張系電装機器接続機構49の少なくとも何れか一方に半導体ヒューズ63が内蔵された制御機能部15を備えることで、基本ハーネス11に後付けされる拡張系電装機器41が制御機能を有していない場合でも、該拡張系電装機器41の機能向上が容易となる。
更に、追加接続部材13(71,73)では、ハーネス分岐接続機構47が、基本ハーネス11に取り付けられることで、基本ハーネス11における電源線33、通信線35及びGND37の被覆部を圧接部51によって切り裂き、この導体に圧接部51を接続する。そこで、追加接続部材13(71,73)は、半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15が設けられたハーネス分岐接続機構47を基本ハーネス11に取り付けるだけで、基本ハーネス11との接続が簡便に完了する。
また、追加接続部材13(71,73)は、ハーネス分岐接続機構47に半導体ヒューズ63が内蔵された制御機能部15を有することで、基本ハーネス11に取り付けるのみで、拡張系電装機器41の容易な搭載が可能となる。すなわち、拡張系電装機器41の機能後付け(ポン付け)や、基本ハーネス11及び通信線35の系統数削減が可能となる。
従って、上述した本第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムによれば、拡張系電装機器41(115,125)の後付けに対応しつつ、電源分配ボックス21の小型化を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムを説明する。
図10及び図11は本発明の第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムを備えたワイヤハーネスの模式図である。上記第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムの構成と同様の構成部材については、同符号を付して詳細な説明を省略する。
本第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムを備えたワイヤハーネス137は、電源分配ボックス21に接続された幹線ハーネス11Aと、複数の支線ハーネス139と、ハーネス分岐接続機構47Bに設けられたリレー・ヒューズ部であるリレー・ヒューズ64と、を有する。
図12に例示する幹線ハーネス11Aは、複数の取付対象車両に共通して取り付けられ幹線としての電源線33、通信線35、GND37、信号線39の4種類の電線(図12参照)を基本とする電線束であり、電源分配ボックス21と複数の電装機器(例えば、エンジンコントロール・ユニット25やコネクタ141)とに接続されている。幹線ハーネス11Aは、これらに加え、他の電線が更に加わるものであってもよい。幹線ハーネス11Aにおける通信線35には、多重信号が流される。また、幹線ハーネス11Aにおける信号線39には、単独の信号が流される。また、本発明の幹線ハーネスは、図12に示した幹線ハーネス11Aのような1本の電線束形状に限らず、幹線に複数の枝線が設けられた電線束形状でもよい。
なお、本発明に係る幹線ハーネス11Aは、図10,11に示した複数車種の取付対象車両に対応する1種の幹線ハーネス11Aに限るものではなく、1車種の取付対象車両に対応する1種の幹線ハーネス11A、1車種の異なるグレード等(例えば、仕向け違い、仕様違い)の取付対象車両に対応する複数種の幹線ハーネス11Aでもよい。
複数の支線ハーネス139は、図11に示すように、幹線ハーネス11Aにおける電源線33と、通信線35、GND37及び信号線39のうちの少なくとも何れか1本とに一端がそれぞれ後付けで分岐接続される。図示例では4つの支線ハーネス139が、幹線ハーネス11Aに分岐接続されている。このように、本第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、幹線ハーネス11Aの任意の位置において、複数の支線ハーネス139が分岐接続されてワイヤハーネス137が構成される。これら支線ハーネス139は、それぞれ幹線ハーネス11Aと拡張系電装機器41,143とを接続する。
各支線ハーネス139の他端には、取付対象車両に後付けされる少なくとも1つの拡張系電装機器41,143が接続される。支線ハーネス139を介して拡張系電装機器41,143を幹線ハーネス11Aに後付けする後付け方法は、「圧接」、「接着」、「溶着」など、幹線ハーネス11Aに接続できる方法であれば何れであってもよい。第2実施形態においては、支線ハーネス139が、後述するハーネス分岐接続機構47Bによって幹線ハーネス11Aの電源線33、通信線35、GND37及び信号線39に分岐接続される場合を例に説明する。
図12に示すように、本第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、支線ハーネス139の一端が、ハーネス分岐接続機構47Bによって幹線ハーネス11Aの任意位置に分岐接続される。
本第2実施形態のハーネス分岐接続機構47Bは、支線ハーネス139の導体に接続されて幹線ハーネス11Aの導体に圧接接続される圧接部51と、拡張系電装機器41,143を制御及び保護するために設けられるリレー・ヒューズ64と、を有する。
圧接部51は、例えば一対からなる複数の圧接刃53を起立して構成され、回路基板55の所定の回路に接続される。回路基板55は、上ケース57と下ケース59とによって構成された絶縁樹脂製のケース内に収容される。上ケース57及び下ケース59は、例えば薄肉ヒンジ(図示略)によって開閉自在に連結される。
ハーネス分岐接続機構47Bは、上ケース57及び下ケース59によって幹線ハーネス11Aにおける電源線33、通信線35、GND37及び信号線39を挟み込むことで、各線の絶縁被覆を圧接刃53が切り裂き、各線の導体に圧接部51が圧接接続される。幹線ハーネス11Aにおける電源線33、通信線35、GND37及び信号線39を挟んだハーネス分岐接続機構47Bは、上ケース57及び下ケース59がロックされることで、幹線ハーネス11Aの任意位置に固定される。
即ち、第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムによれば、ハーネス分岐接続機構47Bを幹線ハーネス11Aの任意の位置に取り付けるだけで、幹線ハーネス11Aと拡張系電装機器41の接続が簡便に完了する。なお、拡張系電装機器41のGND37がボディアースされる場合には、幹線ハーネス11AにおけるGND37の支線ハーネス139による分岐接続は不要となる。
更に、第2実施形態に係る支線ハーネス139は、幹線ハーネス11Aにおける電源線33、通信線35、GND37及び信号線39に分岐接続するためのハーネス分岐接続機構47が一端に設けられ、取付対象車両17に後付けされる拡張系電装機器41に接続するための拡張系電装機器接続機構49が他端に設けられている。更に詳しくは、図13の(a)に示すように、支線ハーネス139は、電線と、電線の幹線ハーネス側端でハーネス分岐接続機構47に接続される幹線ハーネス側コネクタ67Aと、電線の拡張系電装機器側端で拡張系電装機器41に接続される機器コネクタ87とを有する。そして、支線ハーネス139は、機器コネクタ87が、拡張系電装機器41に設けられたコネクタと共に構成する拡張系電装機器接続機構49に接続され、幹線ハーネス側コネクタ67Aが、ハーネス分岐接続機構47の基板実装コネクタ61に接続される。
即ち、第2実施形態の支線ハーネス139は、所望の長さを有する電線を介して幹線ハーネス11Aと拡張系電装機器41とを接続することができるので、拡張系電装機器41の位置に合わせた搭載が可能となり、高い汎用性を得ることができる。
また、支線ハーネス139のハーネス分岐接続機構47Bには、リレー・ヒューズ64が設けられる。リレー・ヒューズ64は、例えば機械式のヒューズ及びリレーで構成され、回路基板55の所定の回路に接続される。リレー・ヒューズ64は、拡張系電装機器41を制御及び保護するためにハーネス分岐接続機構47Bに設けられており、拡張系電装機器41のためのリレー機能及びヒューズ機能を受け持つ。
なお、本発明に係る支線ハーネス139の形態は、上記実施形態の支線ハーネス139に限定されるものではなく、種々の形態を採りえる。
例えば、図13の(b)に示す支線ハーネス145は、電線の幹線ハーネス側端が、ハーネス分岐接続機構47Cの圧接部51に直接接続され、拡張系電装機器側コネクタ69が、拡張系電装機器41の機器コネクタ87にコネクタ接続される。
また、図13の(c)に示す支線ハーネス147は、電線の幹線ハーネス側端が、ハーネス分岐接続機構47Cの圧接部51に直接接続されると共に、電線の拡張系電装機器側端が、拡張系電装機器41の回路に直接接続されて、拡張系電装機器41と一体に構成される。勿論、電線の幹線ハーネス側端に設けた幹線ハーネス側コネクタ67Aが、ハーネス分岐接続機構47Bの基板実装コネクタ61に接続される構成とすることもできる(図13の(a)参照)。
図14に示す支線ハーネス149は、拡張系電装機器41との間に分岐コネクタ93が接続される。分岐コネクタ93の第1結合部95には、追加ハーネス65の拡張系電装機器側コネクタ69が結合される。分岐コネクタ93の第2結合部97には、拡張系電装機器41の機器コネクタ87が結合される。そして、分岐コネクタ93の第3結合部99には、追加ハーネス101のコネクタ103が結合される。従って、分岐コネクタ93は、拡張系電装機器41の他に、他の追加ハーネス65のコネクタ105を介して更に他の拡張系電装機器41を分岐接続することができる。
なお、上述した支線ハーネス139、支線ハーネス145、支線ハーネス147及び支線ハーネス149における電線は、拡張系電装機器41の種類(電子制御ユニットを備えているか否か等)に応じて電線の機能が変わる。例えば、図13及び図14に示したように、電子制御ユニット(図示せず)を備えた拡張系電装機器41が電線の拡張系電装機器側端に設けられる場合には、電線が電源線75と通信線85とGND77により構成される。また、電子制御ユニットとスイッチユニットを備えた拡張系電装機器41が電線の拡張系電装機器側端に設けられる場合には、電線が電源線75とGND77により構成される。
更に、図11に示したように、オンオフの信号を受けて動作する拡張系電装機器143が電線の拡張系電装機器側端に設けられると共にボディアースされる場合、電線は電源線75と信号線109により構成される。
次に、第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムの作用を説明する。
第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、上記した第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムにおける作用効果と同様に、電源分配ボックス21に付捨てとなる拡張系電装機器のためのヒューズやリレーを備えたり、それを設けるためのスペース135(図9参照)を確保したりする必要がなくなる。
また、本第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムを備えたワイヤハーネス137では、複数の取付対象車両17に共通して取り付けられる幹線ハーネス11Aが共通化されると共に、取付対象車両17に取付けられる拡張系電装機器41、拡張系電装機器143が、幹線ハーネス11Aにおける電源線33と、通信線35、信号線39及びGND37のうちの少なくとも何れか1本とに一端が分岐接続される支線ハーネス139(145,147,149)を介して後付けされる。そこで、幹線ハーネス11Aには、付捨てとなる構成部品が生じない。
更に、支線ハーネス139(145,147,149)は、取付対象車両17に取り付けられる拡張系電装機器41、拡張系電装機器143の数に応じて、幹線ハーネス11Aに対して分岐接続されるので、車両用電装機器接続システムの全体に、付捨ての構成部品が発生しない。
また、従来の車両用ハーネスでは、オプションの拡張系電装機器41の増加により、オプションの拡張系電装機器41が取り付けられる組合せ数に伴って、ワイヤハーネス全体の品番が増加した。これに対し、第2実施形態の車両用電装機器接続システムでは、オプションの拡張系電装機器41、拡張系電装機器143に対応する支線ハーネス139(145,147,149)のみの品番を確保すればよい。これにより、製造部品の管理が容易となり、ワイヤハーネス製造コストの低減を図ることができる。
また、図13に示した本第2実施形態の車両用電装機器接続システムでは、幹線ハーネス11Aと拡張系電装機器41とを接続する支線ハーネス139が、幹線ハーネス11Aとの接続部分に、リレー・ヒューズ64が設けられたハーネス分岐接続機構47Bを備える。このハーネス分岐接続機構47Bは、幹線ハーネス11Aに取り付けられることで、幹線ハーネス11Aにおける電源線33、通信線35、信号線39及びGND37の導体を被覆した絶縁性の被覆部を圧接部51によってそれぞれ切り裂き、各導体に圧接部51を接続する。そこで、リレー・ヒューズ64が設けられたハーネス分岐接続機構47Bを幹線ハーネス11Aに取り付けるだけで、電源線33を有する幹線ハーネス11Aと拡張系電装機器41の接続が簡便に完了する。
従って、本第2実施形態に係る車両用電装機器接続システムによれば、ワイヤハーネス137の品番共通化を図ると共に、ワイヤハーネス137の付捨てを無くすことができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムを説明する。
図15及び図16は本発明の第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムの模式図である。上記第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムの構成と同様の構成部材については、同符号を付して詳細な説明を省略する。
本第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムは、電源分配ボックス21Aと、標準ハーネス151の一端を接続するために電源分配ボックス21Aに設けられた標準コネクタ部153と、拡張用ハーネス155を接続するために電源分配ボックス21Aに設けられた拡張コネクタ部157と、を有する。
本第3実施形態の電源分配ボックス21Aは、取付対象車両に共通して取り付けられる標準系電装機器19(例えば、エアコン・ユニット23やパワーウインド・ユニット27など)を制御するための標準制御部159と、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器41を制御するための拡張制御部161とを有する。また、電源分配ボックス21Aの上流には、車載ネットワーク間のデータの送受信を中継するためのゲートウェイ装置163やバッテリー電源が接続されている。
標準コネクタ部153は、標準系電装機器19に接続された標準ハーネス151の一端を接続するために電源分配ボックス21Aに設けられたコネクタ部である。
拡張コネクタ部157は、拡張系電装機器41に他端が接続された追加接続部材165の一端が後付けで分岐接続される拡張用ハーネス155を接続するために電源分配ボックス21Aに設けられたコネクタ部である。
第3実施形態の標準ハーネス151は、取付対象車両に共通して取り付けられる標準系電装機器19と、標準系電装機器19を制御する標準制御部159を有する電源分配ボックス21Aとの間をそれぞれ接続するワイヤハーネスである。標準ハーネス151は、標準制御部159に接続される通信線35、電源線33、GND37、信号線などの複数の電線を基本とする電線束であり、電源分配ボックス21Aの標準コネクタ部153に接続される電源分配ボックス側コネクタ167と、標準系電装機器19に接続される標準機器側コネクタ169とを備える。
なお、本明細書中において、取付対象車両に共通して取り付けられる標準系電装機器19との間を接続する「標準ハーネス」とは、全ての車両に共通するワイヤハーネスではなく、車種毎、仕向け毎、グレード(仕様)毎にそれぞれ必須となるワイヤハーネスである。
本第3実施形態の拡張用ハーネス155は、電源分配ボックス21Aの拡張制御部161に接続される通信線35、電源線33及びGND37の3種類の電線を基本とするワイヤハーネスであり、標準ハーネス151に併設されたり、標準ハーネス151とは別に配索されたりして、取付対象車両における拡張系電装機器41の近傍まで延びている。拡張用ハーネス155は、これに加え、信号線(図示略)などの他の電線が更に加わるものであってもよいし、GND37を省いたものであってもよい。拡張用ハーネス155における通信線35には、多重信号が流される。また、拡張用ハーネス155における信号線には、単独の信号が流される。
更に、拡張用ハーネス155は、電源分配ボックス21Aの拡張コネクタ部157に接続される電源分配ボックス側コネクタ171が一端に設けられ、終端装置173が他端に設けられている。
そして、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器41(例えば、集中ドアロック・ユニット43やシートヒータ・ユニット45など)が、追加接続部材165を介して拡張用ハーネス155に後付けされている。
追加接続部材165は、図18の(a)に示すように、一端がハーネス分岐接続機構47Dを介して拡張用ハーネス155の任意の位置に分岐接続され、他端が拡張系電装機器接続機構49を介して拡張系電装機器41に接続される。追加接続部材165を介して拡張系電装機器41を拡張用ハーネス155に後付けする後付け方法は、「圧接」、「接着」、「溶着」など、拡張用ハーネス155のうちの少なくとも通信線35及び電源線33に分岐接続できる方法であれば何れであってもよい。本第3実施形態においては、追加接続部材165が、後述するハーネス分岐接続機構47Dによって拡張用ハーネス155の電源線33、通信線35及びGND37に分岐接続される場合を例に説明する。
本第3実施形態の電源分配ボックス21Aにおける標準制御部159及び拡張制御部161は、それぞれ標準系電装機器19及び拡張系電装機器41を電子制御するマスターECUである。これら標準制御部159及び拡張制御部161は、より具体的には「マイコン」、「半導体ヒューズ」、「通信トランシーバ」を回路基板若しくは電子部品に実装することで構成されている。なお、電源分配ボックス21Aにおける標準制御部159及び拡張制御部161は、上述のように別々に内蔵されるものに限らず、標準制御部159の中に拡張制御部161を予め一体に備えたものでもよい。
また、本第3実施形態の追加接続部材165には、制御機能部15が設けられる。本第3実施形態において、通信線35からの信号を受けて拡張系電装機器41の動作を制御する制御信号を生成する信号生成部を有する制御機能部15は、拡張系電装機器41の動作を制御するスレーブECUである。制御機能部15は、拡張系電装機器41の動作を制御するために追加接続部材165に設けられる。なお、拡張系電装機器41が、予め制御機能部を有するものでもよい。
図17に示すように、第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、追加接続部材165の一端が、ハーネス分岐接続機構47Dによって拡張用ハーネス155の任意位置に分岐接続される。
本第3実施形態のハーネス分岐接続機構47Dは、追加接続部材165の導体に接続されて拡張用ハーネス155の導体に圧接接続される圧接部51と、拡張系電装機器41を制御及び保護するために設けられるリレー・ヒューズ64と、を有する。
圧接部51は、例えば一対からなる複数の圧接刃53を起立して構成され、回路基板55の所定の回路に接続される。回路基板55は、上ケース57と下ケース59とによって構成された絶縁樹脂製のケース内に収容される。上ケース57及び下ケース59は、例えば薄肉ヒンジ(図示略)によって開閉自在に連結される。
ハーネス分岐接続機構47Dは、上ケース57及び下ケース59によって拡張用ハーネス155における電源線33、通信線35及びGND37を挟み込むことで、各線の絶縁被覆を圧接刃53が切り裂き、各線の導体に圧接部51が圧接接続される。拡張用ハーネス155における電源線33、通信線35及びGND37を挟んだハーネス分岐接続機構47Dは、上ケース57及び下ケース59がロックされることで、拡張用ハーネス155の任意位置に固定される。即ち、本第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムによれば、ハーネス分岐接続機構47Dを拡張用ハーネス155の任意の位置に取り付けるだけで、拡張用ハーネス155と拡張系電装機器41の接続が簡便に完了する。なお、拡張系電装機器41のGND37がボディアースされる場合には、拡張用ハーネス155におけるGND37の追加接続部材13による分岐接続は不要となる。
更に、本第3実施形態に係る追加接続部材165は、拡張用ハーネス155における電源線33、通信線35及びGND37に分岐接続するためのハーネス分岐接続機構47Dが一端に設けられ、取付対象車両17に選択的に後付けされるオプションの拡張系電装機器41に接続するための拡張系電装機器接続機構49が他端に設けられている。更に詳しくは、図18(a)に示すように、追加接続部材165は、電線と、電線の拡張用ハーネス側端でハーネス分岐接続機構47Dに接続される拡張ハーネス側コネクタ175と、電線の拡張系電装機器側端で拡張系電装機器41に接続される拡張系電装機器側コネクタ69とを有する。そして、追加接続部材165は、拡張系電装機器側コネクタ69が、拡張系電装機器41に設けられた機器コネクタ87と共に構成する拡張系電装機器接続機構49に接続され、拡張ハーネス側コネクタ175が、ハーネス分岐接続機構47Dの基板実装コネクタ61に接続される。
即ち、本第3実施形態の追加接続部材165は、所望の長さを有する電線を介して拡張用ハーネス155と拡張系電装機器41とを接続することができるので、拡張系電装機器41の位置に合わせた搭載が可能となり、高い汎用性を得ることができる。
また、追加接続部材165のハーネス分岐接続機構47Dには、リレー・ヒューズ64が設けられる。リレー・ヒューズ64は、例えば機械式のヒューズ及びリレーで構成され、回路基板55の所定の回路に接続される。リレー・ヒューズ64は、拡張系電装機器41を制御及び保護するためにハーネス分岐接続機構47Dに設けられており、拡張系電装機器41のためのリレー機能及びヒューズ機能を受け持つ。
なお、本第3実施形態に係る追加接続部材165の形態は、上記の追加接続部材165に限定されるものではなく、種々の形態を採りえる。
例えば、図18(b)に示す追加接続部材177は、電線の拡張用ハーネス側端が、ハーネス分岐接続機構47Eの圧接部51に直接接続され、拡張系電装機器側コネクタ69が、拡張系電装機器41の機器コネクタ87にコネクタ接続される。
また、図18(c)に示す追加接続部材179は、電線の拡張用ハーネス側端が、ハーネス分岐接続機構47Eの圧接部51に直接接続されると共に、電線の拡張系電装機器側端が、拡張系電装機器41の回路に直接接続されて、拡張系電装機器41と一体に構成される。勿論、電線の拡張用ハーネス側端に設けた拡張ハーネス側コネクタ175が、ハーネス分岐接続機構47Dの基板実装コネクタ61に接続される構成とすることもできる(図18(a)参照)。
更に、追加接続部材165の機器コネクタ87に、図示しない分岐コネクタ93を接続することで、複数の拡張系電装機器41を分岐接続することもできる。
なお、上述した追加接続部材165、追加接続部材177及び追加接続部材179における電線は、拡張系電装機器41の種類(電子制御ユニットを備えているか否か等)に応じて電線の機能が変わる。例えば、図18に示したように、拡張系電装機器41の動作を制御する制御機能部15が電線の拡張系電装機器側端に設けられる場合には、電線が電源線75と通信線85とGND77により構成される。また、制御機能部15が、ハーネス分岐接続機構47D又は電線の拡張用ハーネス側端に設けられる場合には、制御機能部15の制御内容に応じて、電線が電源線75やGND77、通信線85、信号線などから選択されて構成される。更に、拡張系電装機器41が拡張用ハーネス155から電源のみを必要とする場合には、電線が電源線75により構成される。
<第3実施形態の変形例1>
図19は、本発明の第3実施形態の変形例1に係る車両用電装機器接続システムの模式図である。なお、上記第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムの構成と同様の構成部材については、同符号を付して詳細な説明を省略する。
図19に示すように、本第3実施形態の変形例1に係る車両用電装機器接続システムにおける電源分配ボックス181は、標準制御部159を有する標準ボックス部183と、拡張制御部161を有して標準ボックス部183に着脱自在な拡張ボックス部185とによって、構成されている。
これら標準ボックス部183と拡張ボックス部185とは、それぞれコネクタ187とコネクタ189を嵌合することで、標準制御部159と拡張制御部161とが接続されて一体の電源分配ボックス181を構成する。
標準ボックス部183には、標準系電装機器19に接続された標準ハーネス151の電源分配ボックス側コネクタ167を接続するための標準コネクタ部191が設けられ、拡張ボックス部185には、拡張用ハーネス155の電源分配ボックス側コネクタ171を接続するための拡張コネクタ部193が設けられる。
そこで、例えば仕様の異なる標準系電装機器19が接続されたり、仕様の異なる標準制御部159が搭載されたりした複数種の標準ボックス部183に対して、拡張用ハーネス155が接続された共通の拡張ボックス部185を接続することができる。また、共通の標準ボックス部183に対して、電線仕様の異なる拡張用ハーネス155が接続されたり、仕様の異なる拡張制御部161が搭載されたりした複数種の拡張ボックス部185を選択的に接続することもできる。
従って、着脱自在な標準ボックス部183と拡張ボックス部185によって、電源分配ボックス181を構成することで、汎用性が高い車両用電装機器接続システムを提供することができる。
<第3実施形態の変形例2>
図20は、本発明の第3実施形態の変形例2に係る車両用電装機器接続システムの模式図である。なお、上記実施形態に係る車両用電装機器接続システムの構成と同様の構成部材については、同符号を付して詳細な説明を省略する。
図20に示すように、本第3実施形態の変形例2に係る車両用電装機器接続システムは、標準系電装機器19を制御するための標準制御部159を有する電源分配ボックス21Aに接続されて車載ネットワーク間のデータの送受信を中継するためのゲートウェイ装置195と、ゲートウェイ装置195に接続される拡張用通信ハーネス197と、を有する。なお、本発明のゲートウェイ装置は、接続される電源分配ボックスが図20に示した電源分配ボックス21Aに限定されるものではなく、公知の種々の電源分配ボックスに接続可能とされる。
本第3実施形態の変形例2の拡張用通信ハーネス197は、ゲートウェイ装置195に接続される通信線35から成るワイヤハーネスであり、上述の標準ハーネス151や拡張用ハーネス155に併設されたり、これらとは別に配索されたりして、取付対象車両における拡張系電装機器205の近傍まで延びている。
更に、拡張用通信ハーネス197は、ゲートウェイ装置195にコネクタ接続されるコネクタ199が一端に設けられ、終端装置173が他端に設けられている。
そして、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器205が、追加接続部材201を介して拡張用通信ハーネス197に後付けされている。
本第3実施形態の変形例2の追加接続部材201は、通信線35の一端がハーネス分岐接続機構47Fを介して拡張用通信ハーネス197の通信線35に分岐接続され、電源線33の一端が別のハーネスを介して電源に接続され、GND37の一端がボディアースされている。
また、追加接続部材201には、リレー・ヒューズ部である半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部203が設けられる。本第3実施形態の変形例2において、ゲートウェイ装置163からの信号を受けて拡張系電装機器205の動作を制御する制御信号を生成する信号生成部を有する制御機能部203は、拡張系電装機器205の動作を制御するECUである。制御機能部203は、拡張系電装機器205の動作を制御するために追加接続部材201に設けられる。
本第3実施形態の変形例2の追加接続部材201は、通信線35の一端がハーネス分岐接続機構47Fを介して拡張用通信ハーネス197の任意の位置に分岐接続され、他端が拡張系電装機器205に接続される。追加接続部材201を介して拡張系電装機器205を拡張用通信ハーネス197に後付けする後付け方法は、「圧接」、「接着」、「溶着」など、拡張用通信ハーネス197における通信線35に分岐接続できる方法であれば何れであってもよい。
なお、拡張系電装機器205が、別の電源線75を介して電源に直接接続されると共にGND77を介して直接ボディアースされるので、拡張用通信ハーネス197に分岐接続される追加接続部材201は、通信線85だけで構成される。
次に、第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムの作用を説明する。
本第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、拡張系電装機器41を制御及び保護するための半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部15が追加接続部材165に設けられる。すなわち、拡張系電装機器41の追加と共に、半導体ヒューズ63が追加される。このため、電源分配ボックス21に付捨てとなる拡張系電装機器41のためのヒューズやリレーを備えたり、それを設けるためのスペースを確保したりする必要がなくなる。
また、本発明の第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、取付対象車両に共通して取り付けられる標準系電装機器19と電源分配ボックス21との間を接続する標準ハーネス151が共通化される。そして、拡張系電装機器41が取付対象車両17に選択的に取り付けられる場合には、電源分配ボックス21の拡張コネクタ部157に接続された拡張用ハーネス155の通信線35、電源線33及びGND37に一端が分岐接続される追加接続部材165(177,179)を介して後付けされる。また、拡張系電装機器41が取付対象車両に取付けられない場合には、電源分配ボックス21の拡張コネクタ部157に拡張用ハーネス155を接続せずに省略することもできる。そこで、標準ハーネス151及び拡張用ハーネス155には、付捨てとなる構成部品が生じない。
なお、本第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムは、電源分配ボックス21Aの小型化が達成されれば、拡張用ハーネス155の付け捨てが残ってもよい。そこで、拡張用ハーネス155は、電源分配ボックス21Aの拡張コネクタ部157に接続されたままでもよい。
更に、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器41は、追加接続部材165を介して拡張用ハーネス155の任意の位置に追加接続可能である。この拡張用ハーネス155への拡張系電装機器41の後付けは、車両用ハーネスの製造時は勿論、完成車両に配索された車両用ハーネスの拡張用ハーネス155に対しても可能である。
また、拡張用ハーネス155を用いることで、標準ハーネス151に変更を加えることなく、拡張系電装機器41を容易に後付けできる。即ち、拡張系電装機器41の数や種類に応じて、拡張用ハーネス155は通信線35又は電源線33の仕様を容易に変更できる。
また、従来の車両用ハーネスでは、拡張系電装機器41の増加により、拡張系電装機器41が取り付けられる組合せ数に伴って、ワイヤハーネス全体の品番が増加した。これに対し、第3実施形態の車両用電装機器接続システムでは、標準ハーネス151に拡張用ハーネス155を併設し、拡張系電装機器41に対応して拡張用ハーネス155に後付け分岐接続される追加接続部材165(177,179)のみの品番を確保すればよい。これにより、製造部品の管理が容易となり、ワイヤハーネス製造コストの低減を図ることができる。
また、図17に示した第3実施形態の車両用電装機器接続システムでは、拡張用ハーネス155と拡張系電装機器41とを接続する追加接続部材165(177、179)が、拡張用ハーネス155との接続部分に、ハーネス分岐接続機構47Dにより分岐接続される。このハーネス分岐接続機構47Dは、拡張用ハーネス155に取り付けられることで、拡張用ハーネス155における電源線33、通信線35及びGND37の導体を被覆した絶縁性の被覆部をそれぞれ圧接部51によって切り裂き、各導体に圧接部51を接続する。そこで、ハーネス分岐接続機構47Dを拡張用ハーネス155に取り付けるだけで、拡張用ハーネス155と拡張系電装機器41の接続が簡便に完了する。
なお、上記追加接続部材165(177,179)に設けられた制御機能部15が半導体ヒューズ63を内蔵することにより、拡張系電装機器41は、拡張用ハーネス155への直接接続や、複数の同時搭載が可能となる。これにより、機能後付け(ポン付け)や、拡張用ハーネス155及び通信線35の系統数削減が可能となる。
また、図19に示した第3実施形態の変形例1に係る車両用電装機器接続システムでは、複数種の標準ボックス部183に対して、拡張用ハーネス155が接続された共通の拡張ボックス部185を接続したり、共通の標準ボックス部183に対して、複数種の拡張ボックス部185を選択的に接続したりすることが可能となり、汎用性が高くなる。
また、図20に示した本発明の第3実施形態の変形例2に係る車両用電装機器接続システムでは、拡張系電装機器205が取付対象車両に選択的に取り付けられる場合には、ゲートウェイ装置195に接続された拡張用通信ハーネス197の通信線35に通信線85の一端だけが分岐接続される追加接続部材201を介して後付けされる。また、拡張系電装機器205が取付対象車両に取付けられない場合には、ゲートウェイ装置195に拡張用通信ハーネス197を接続せずに省略することもできる。そこで、ゲートウェイ装置195及び拡張用通信ハーネス197には、付捨てとなる構成部品が生じない。
更に、取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器205は、半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部203を有する追加接続部材201を介して拡張用通信ハーネス197の任意の位置に追加接続可能である。この拡張用通信ハーネス197への拡張系電装機器205の後付けは、車両用ハーネスの製造時は勿論、完成車両に配索された車両用ハーネスの拡張用通信ハーネス197に対しても可能である。
また、拡張用通信ハーネス197を用いることで、ゲートウェイ装置195と電源分配ボックス21Aとを接続するハーネスに変更を加えることなく、拡張系電装機器205を容易に後付けできる。即ち、拡張系電装機器205の数や種類に応じて、拡張用通信ハーネス197は通信線35の仕様を容易に変更できる。
従って、通信線35にだけ接続する必要がある拡張系電装機器205を取付対象車両に選択的に取り付ける場合には、半導体ヒューズ63を内蔵した制御機能部203を有する追加接続部材201を介してゲートウェイ装置195に接続された拡張用通信ハーネス197に後付けするだけでよく、電源分配ボックス21Aを経由する必要がない。
従って、上述した本第3実施形態に係る車両用電装機器接続システムによれば、ワイヤハーネスの品番共通化を図ると共に、ワイヤハーネスの付捨てを無くすことができる。
[第4実施形態]
次に、本発明に係る車両用電装機器接続システムの第4実施形態を説明する。上記各実施形態の構成と同様の構成部材については、同符号を付して詳細な説明を省略する。なお、実際には1台の車両上に膨大な数の電装機器が搭載されるが、理解を容易にするために図21においては主要部分のみの構成を示してある。
図21に示した構成においては、標準的な電装機器として標準系電装機器207及び標準系電装機器209が車両に搭載され、オプションとして搭載可能な電装機器として、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213が存在する場合を想定している。
標準系電装機器207及び標準系電装機器209の具体例としては、ヘッドランプやワイパ等のように自動車に必須の電装機器が想定される。また、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213の具体例としては、セキュリティ装置やリアフォグランプ等が想定される。つまり、標準系電装機器207及び標準系電装機器209は全ての車両に搭載され、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213は、車種、グレード、仕向地(国内/海外向け等)の違いに応じて搭載される場合と搭載されない場合とがある。
図21に示した構成においては、標準系電装機器207及び標準系電装機器209、並びに拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213が幹線ハーネス11Bと接続されている。幹線ハーネス11Bは、主として各電装機器への電源電力の供給と、標準系制御用の電気信号の伝送のために使用される。
図21に示した幹線ハーネス11Bは、基本的な構成として、電源ラインである2本の電源線215及び電源線217と、1本の通信線221とを含んでいる。なお、電源線215及び電源線217、通信線221の各々は互いに電気的に接触したり周囲と接触しないように、電気絶縁性の被覆により外側が覆われている。また、実際の幹線ハーネス11Bは、図示しないサブハーネスを更に含む場合もある。例えば、図示しない拡張系電装機器の有線通信インタフェースに接続された通信線と後述する標準系制御用ECU245とを接続するための通信線が、通信線221とは別に、幹線ハーネス11Bに含まれる場合もある。
車両上主電源223は、車両に搭載されたバッテリーや発電機(オルタネータ)等により構成される。車両上主電源223が供給する電源電力(例えば+12V)は、電源分配ボックス21Bの内部で複数系統に分配され、電源分配ボックス21Bの配下に接続された幹線ハーネス11Bに供給される。つまり、電源線215及び電源線217のそれぞれに、電源電力が供給される。供給する電流については、電源線215及び電源線217の系統毎に独立した状態で管理することができる。
図21に示した構成においては、標準系電装機器207の電源ライン225が電源線215と接続され、標準系電装機器209の電源ライン227が電源線217と接続されている。また、拡張系電装機器211の電源ライン229はその近傍のハーネス分岐接続機構231の箇所で電源線215と接続され、拡張系電装機器213の電源ライン233はその近傍のハーネス分岐接続機構235の箇所で電源線217と接続されている。
電源ライン229とハーネス分岐接続機構231とは、追加接続部材237を構成している。また、電源ライン233とハーネス分岐接続機構235とは、追加接続部材239を構成している。ハーネス分岐接続機構231及びハーネス分岐接続機構235には、拡張系電装機器211,213を制御及び保護するために設けられるリレー・ヒューズ64が設けられている。
一方、標準系電装機器207の通信線241は幹線ハーネス11Bの通信線221と接続され、標準系電装機器209の通信線243は通信線221から分岐接続されている。つまり、標準系電装機器207及び標準系電装機器209を制御する標準系制御用ECU245(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)は、幹線ハーネス11Bの通信線221を介して標準系電装機器207及び標準系電装機器209と接続されている。
また、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213のそれぞれは無線通信機能を搭載している。また、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213を制御対象とする拡張系制御用ECU247は、無線通信インタフェース249(I/F)を備えている。つまり、拡張系制御用ECU247は、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213のそれぞれとの間で無線通信回線を確保し、制御のための双方向データ通信を行うことができる。
従って、拡張系電装機器211又は拡張系電装機器213を車両に搭載する場合には、これらの電源ライン(電源ライン229、電源ライン233)を幹線ハーネス11Bと接続するだけで、拡張系制御用ECU247は拡張系電装機器211又は拡張系電装機器213を制御することができる。
こうして、標準系電装機器207、標準系制御用ECU245及び幹線ハーネス11Bを含んで構成される標準系システムと、拡張系電装機器41、拡張系制御用ECU247及び幹線ハーネス11Bを含んで構成される拡張系システムと、が形成される。
なお、ハーネス分岐接続機構231における電源ライン229と電源線215との電気接続については、「圧接」、「接着」、「溶着」等のいずれの接続方法を用いてもよい。ハーネス分岐接続機構235における電源ライン233と電源線217との電気接続についても同様である。
また、幹線ハーネス11Bと拡張系電装機器211、拡張系電装機器213との接続形態については、電線同士を接続する形態(WtoW)、短い電線を経由して接続する形態(ピックテールW/H)、電装機器を幹線ハーネス11Bに直接取り付ける形態などが考えられる。このような接続方法により、オプションである拡張系電装機器211、拡張系電装機器213を後付けすることができる。
無線通信インタフェース249の無線通信規格については、様々な通信規格を利用可能であるが、例えばIEEE 802.15.1として標準化されている規格、すなわちBluetooth(登録商標)を採用することが想定される。
なお、標準系制御用ECU245、拡張系制御用ECU247、無線通信インタフェース249等が必要とする電源電力については、図示しないサブハーネスを経由して、電源分配ボックス21Bの出力から供給される。
<標準系電装機器207、標準系電装機器209の構成>
図21に示す構成例においては、標準系電装機器207は、負荷251、スイッチ253、センサ255、電源部257、ドライバ259、有線通信インタフェース261、及び信号処理回路263を内蔵している。実際に標準系電装機器207が内蔵する負荷251、スイッチ253、センサ255の各々の有無及び数については、必要に応じて変更される。標準系電装機器207についても構成は同様である。
負荷251の具体例としては、ランプ、電気モータ、リレー等が考えられる。負荷251に通電することにより、これを駆動することができる。負荷251の通電を制御するためにドライバ259が備わっている。ドライバ259は、例えばトランジスタのようなスイッチング素子を内蔵し、制御信号に従って負荷251の通電のオンオフや通電のデューティ制御を行うことができる。
すなわち、ドライバ259のスイッチング素子がオンになった時に、電源線215に供給される電源電力が、電源ライン225、電源部257、ドライバ259を経由して負荷251に供給される。負荷251を制御するための制御信号は、標準系制御用ECU245から出力され、通信線221、通信線241、有線通信インタフェース261を経由してドライバ259に入力される。なお、図21に点線で示すように、有線通信インタフェース261にて受信した制御信号が、信号処理回路263を経由してドライバ259に入力されるようにしてもよい。
スイッチ253は、例えばユーザの操作に応じてオンオフする電気信号を出力する。センサ255は、様々な計測値や、状態などを表す電気信号を出力する。信号処理回路263は、スイッチ253及びセンサ255が出力する電気信号を例えば定期的に処理して、データ通信に適した情報を生成する。
有線通信インタフェース261は、通信線221及び通信線241を経由して、標準系制御用ECU245との間のデータ通信経路を確立する。また、有線通信インタフェース261は標準系制御用ECU245が出力する制御信号を受信してドライバ259に与え、信号処理回路263が出力する様々な情報をデータ通信により標準系制御用ECU245に送信する。
図21の構成においては幹線ハーネス11BにGNDが存在しないので、例えば金属製の車体をグランドとして使用する。つまり、標準系電装機器207の電源のグランド側は、GND283を経由して車体のグランドポイントと接続する。
<拡張系電装機器211、拡張系電装機器213の構成>
図21に示す構成例においては、拡張系電装機器211は、負荷265、スイッチ267、センサ269、電源部271、ドライバ273、無線通信インタフェース275、及び信号処理回路277を内蔵している。実際に拡張系電装機器211が内蔵する負荷265、スイッチ267、センサ269の各々の有無及び数については、必要に応じて変更される。アンテナ282を備える拡張系電装機器213についても構成は同様である。
負荷265の具体例としては、ランプ、電気モータ、リレー等が考えられる。負荷265に通電することにより、これを駆動することができる。負荷265の通電を制御するためにドライバ273が備わっている。ドライバ273は、例えばトランジスタのようなスイッチング素子を内蔵し、制御信号に従って負荷265の通電のオンオフや通電のデューティ制御を行うことができる。
すなわち、ドライバ273のスイッチング素子がオンになった時に、電源線215に供給される電源電力が、電源ライン229、電源部271、ドライバ273を経由して負荷265に供給される。負荷265を制御するための制御信号は、拡張系制御用ECU247から出力され、無線通信インタフェース249、アンテナ279、アンテナ281、無線通信インタフェース275を経由してドライバ273に入力される。なお、図21に点線で示すように、アンテナ281にて受信した制御信号が、無線通信インタフェース275、信号処理回路277を経由してドライバ273に入力されるようにしてもよい。
無線通信インタフェース275と無線通信インタフェース249との間で無線通信回線を確保できるように、無線通信インタフェース275については、無線通信インタフェース249の通信規格と適合するように構成する。
スイッチ267は、例えばユーザの操作に応じてオンオフする電気信号を出力する。センサ269は、様々な計測値や、状態などを表す電気信号を出力する。信号処理回路277は、スイッチ267及びセンサ269が出力する電気信号を例えば定期的に処理して、データ通信に適した情報を生成する。
無線通信インタフェース275は、無線通信回線を経由して、拡張系制御用ECU247と拡張系電装機器211との間のデータ通信経路を確保する。また、無線通信インタフェース275は拡張系制御用ECU247が出力する制御信号を受信してドライバ273に与え、信号処理回路277が出力する様々な情報をデータ通信により拡張系制御用ECU247に送信する。
図21の構成においては幹線ハーネス11BにGNDが存在しないので、例えば金属製の車体をグランドとして使用する。つまり、拡張系電装機器211の電源のグランド側は、GND283を経由して車体のグランドポイントと接続する。
<電源分配ボックス21の構成>
電子ヒューズの機能を内蔵した電源分配ボックス21Bの内部構成を図22に示す。図22に示した電源分配ボックス21Bは、IPD285(Intelligent Power Device)、IPD287、マイクロコンピュータ289(CPU)、不揮発性メモリ291、電圧調整回路293、入力側電源ライン295、及びコネクタ297を内蔵している。また、電源分配ボックス21Bは、GND283を経由して車体のグランドポイントに接続されている。
車両上主電源223から供給される電源電力(例えば+12V)は、メインヒューズ299を経由して電源分配ボックス21B内の入力側電源ライン295に供給される。入力側電源ライン295の出力は複数系統に分岐され、1つの系統はIPD285を経由して幹線ハーネス11Bの電源線215に出力される。また、別の1系統は、IPD287を経由して幹線ハーネス11Bの電源線217に出力される。つまり、入力側電源ライン295に供給された電源電力は複数の出力系統(電源線215、電源線217)に分配されてそれぞれ出力される。また、入力側電源ライン295の電力の一部分は電圧調整回路293の入力にも供給される。
IPD285及びIPD287の各々は、負荷251の通電をスイッチングする素子(パワー)の他に、出力電流検出機能、ゲートドライバ、各種保護回路などの周辺回路を内蔵している。
マイクロコンピュータ289は、電圧調整回路293から供給される電源電力に基づいて動作し、事前に組み込まれたプログラムを実行することにより、電源分配ボックス21Bに必要とされる制御機能を実現する。この制御機能に電子ヒューズの機能も含まれている。
図22に示すように、マイクロコンピュータ289はIPD285、IPD287、及び不揮発性メモリ291と接続されている。マイクロコンピュータ289は、各IPD285、IPD287に出力する制御信号のオンオフ、若しくはパルスのデューティ制御により、各IPD285、IPD287のスイッチング素子を制御し、負荷側に流れる電力を制御することができる。
また、マイクロコンピュータ289は各出力系統について、負荷側に流れる電流の大きさを常時監視し、過電流を検知した場合に該当するスイッチング素子をオフにして電流を遮断する。つまり、電子的なヒューズとして機能する。監視している電流が過電流か否かを識別するための閾値については、不揮発性メモリ291に書き換え可能なデータとして書き込んである。従って、各IPD285、IPD287が検知した電流の値と、不揮発性メモリ291に保持されている閾値とをマイクロコンピュータ289が比較することにより、過電流か否かを識別する。
不揮発性メモリ291は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)により構成されており、書き込まれたデータを電源電力の供給がない時でも自己保持することができる。また、書き込まれたデータを電気的に消去して新たなデータに書き換えることもできる。第4実施形態の不揮発性メモリ291は、電子ヒューズ機能の閾値を表すデータを保持している。
すなわち、IPD285から電源線215に流れる負荷電流の大きさが過電流か否かを識別するための閾値や、IPD287から電源線217に流れる負荷電流の大きさが過電流か否かを識別するための閾値が、不揮発性メモリ291に書き込まれている。
不揮発性メモリ291が保持する閾値のデータについては、実際の構成における消費電流の大きさに適合するように手動操作で、或いは自動的に更新される。例えば、IPD285を遮断する条件としての過電流の閾値については、実際に電源線215に接続される標準系電装機器207や拡張系電装機器211が消費する電流の大きさに合わせて調整される。また、IPD287を遮断する条件としての過電流の閾値については、実際に電源線217に接続される標準系電装機器209や拡張系電装機器213が消費する電流の大きさに合わせて調整される。
電圧調整回路293は、入力側電源ライン295に供給される電源電圧から、マイクロコンピュータ289等の回路が必要とする安定した直流電圧(例えば+5V)の電源電力を生成する。
次に、第4実施形態に係る車両用電装機器接続システムの作用を説明する。
第4実施形態に係る車両用電装機器接続システムでは、上記した第1実施形態に係る車両用電装機器接続システムにおける作用効果と同様に、電源分配ボックス21Bに付捨てとなる拡張系電装機器211,213のための機械式ヒューズ及びリレーを備えたり、それを設けるためのスペースを確保したりする必要がなくなる。その結果、電源分配ボックス21B内の無駄なスペースが削減され、電源分配ボックス21Bが小型化される。
また、図21及び図22に示した車両用電装機器接続システムについては、従来と比べて次に列記するような利点がある。
(1)標準系の電装機器(標準系電装機器207、標準系電装機器209)だけが搭載された車両に対して、オプションである拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213を後付けする場合に、標準構成の幹線ハーネス11Bをそのまま使用して追加接続することができる。従って、後付けの場合の接続作業が容易になる。また、様々な機能の後付けが容易であるため、車両の付加価値が向上する。
(2)同じ電線(電源線215、電源線217)に複数の電装機器を共通に接続可能であるため、標準構成の幹線ハーネス11Bを構成する電線(電源線215〜通信線221)の本数が削減される。これにより、事前に用意すべき幹線ハーネス11Bの種類(品番)も大幅に削減できるため、コストダウンが可能になる。
(3)オプションである拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213を接続するための専用の電線は幹線ハーネス11Bに含まれていない。従って、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213を接続しない仕様の車両において、幹線ハーネス11Bの中で付け捨てになる無駄な部品(電線やコネクタなど)が発生せず、コストダウンに繋がる。
(4)電源分配ボックス21Bが搭載する電子ヒューズの機能は、各出力系統の過電流の閾値を、幹線ハーネス11Bに接続する標準系電装機器207及び標準系電装機器209や、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213の数や仕様に合わせて変更することができる。従って、拡張系電装機器41、40Bの有無や、仕様の変更に伴って、電源分配ボックス内部のハードウェアの構成を変更する必要がない。
(5)拡張系制御用ECU247と、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213との間を無線通信回線により接続するので、拡張系電装機器211、拡張系電装機器213と幹線ハーネス11Bとの接続箇所が削減され、更に幹線ハーネス11Bを構成する電線の本数を削減することができる。従って、事前に用意すべき幹線ハーネス11Bの種類(品番)も大幅に削減でき、コストダウンに繋がる。
<第4実施形態の変形例1>
車両用電装機器接続システムの変形例1の構成を図23に示す。図23の車両用電装機器接続システムにおいては、電源分配ボックス21Bの配下に接続する幹線ハーネス11Bに、電源線217の代わりにGND303を設けてある。
従って、図23の構成において、標準系電装機器207、標準系電装機器209、及び拡張系電装機器211、拡張系電装機器213の電源部(電源部257、電源部271)は、幹線ハーネス11Bの電源線215及びGND303とそれぞれ接続してある。
<第4実施形態の変形例2>
車両用電装機器接続システムの変形例2の構成を図24に示す。図24の車両用電装機器接続システムにおいては、拡張系電装機器211、拡張系電装機器213が負荷265、スイッチ267、センサ269のような単純な電機部品だけで構成されている場合を想定している。
従って、図24の構成においては、拡張系電装機器211を幹線ハーネス11B及び拡張系制御用ECU247と接続するために、専用の拡張系アダプタ305を用いている。また、拡張系電装機器213を幹線ハーネス11Bと接続するために、専用の拡張系アダプタ307を用いている。
拡張系アダプタ305は、図21中の拡張系電装機器211と同様に、電源部271、ドライバ273、無線通信インタフェース275、及び信号処理回路277を内蔵している。拡張系アダプタ307の構成については、拡張系アダプタ305と同様である。
図24のように、幹線ハーネス11Bと拡張系電装機器211との間に拡張系アダプタ305又は拡張系アダプタ307を介在させることにより、様々な種類の電装機器を車両上のシステムに追加することが可能になる。
<第4実施形態の変形例3>
車両用電装機器接続システムの変形例3の構成を図25に示す。図25の車両用電装機器接続システムにおいては、複数個の電源分配ボックス21B,21Cが設けられており、電源分配ボックス21Bが電源線215及び電源線217を介して標準系電装機器19及び標準系電装機器209に電力を供給し、電源分配ボックス21Cが電源線311及び電源線313を介して拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213に電力を供給する構成である。図25の車両用電装機器接続システムにおいて、電源線311及び電源線313は、電装機器として拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213が拡張(追加)されたときに、電源分配ボックス21Cに後付けされるものである。このため、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213が拡張されないシステムにおいては、電源線311及び電源線313は存在しない。従って、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213を接続しない仕様の車両において、付け捨てになる無駄な部品(電線やコネクタなど)が発生せず、コストダウンに繋がる。
また、図25の車両用電装機器接続システムは、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213の拡張の有無によらず、電源分配ボックス21Cが標準搭載されてもよいし、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213が拡張(追加)されたときに電源分配ボックス21Cが追加されるものであってもよい。後者の場合、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213を接続しない仕様の車両において、無駄な電源分配ボックス21Cが発生せず、コストダウンに繋がる。
<第4実施形態の変形例4>
車両用電装機器接続システムの変形例4の構成を図26に示す。図26の車両用電装機器接続システムにおいては、幹線ハーネス11Bは、2本の電源線215及び電源線217と、1本の通信線221と、2本の電源線311及び電源線313と、を含んでいる。車両上主電源223が供給する電源電力(例えば+12V)は、電源線215及び電源線217と、電源線311及び電源線313とのそれぞれに供給される。このシステムにおいては、標準系電装機器207の電源ライン225が電源線215と接続され、標準系電装機器209の電源ライン227が電源線217と接続されている。また、拡張系電装機器211の電源ライン229が電源線311と接続され、拡張系電装機器213の電源ライン233が電源線313と接続されている。
図26の車両用電装機器接続システムにおいて、電源線311及び電源線313は、電装機器として拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213が拡張(追加)されたときに、電源分配ボックス21Bに後付けされるものである。このため、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213が拡張されないシステムにおいては、電源線311及び電源線313は存在しない。従って、拡張系電装機器211,213を接続しない仕様の車両において、幹線ハーネス11Bの中で付け捨てになる無駄な部品(電線やコネクタなど)が発生せず、コストダウンに繋がる。また、拡張系電装機器211及び拡張系電装機器213を接続しない仕様の車両においては、幹線ハーネス11Bの中で拡張系電装機器用の電線が存在しないため、幹線ハーネス11Bの線径を小さくすることができる。
従って、上記第4実施形態に係る車両用電装機器接続システムによれば、拡張系電装機器211,213を制御及び保護するためのリレー・ヒューズ64が追加接続部材237,239に設けられる。すなわち、拡張系電装機器211,213の追加と共に、リレー・ヒューズ64が追加される。このため、電源分配ボックス21Bに付捨てとなる拡張系電装機器のためのヒューズやリレーを備えたり、それを設けるためのスペースを確保したりする必要がなくなる。
そこで、本第4実施形態に係る車両用電装機器接続システムによれば、拡張系電装機器211,213の後付けに対応しつつ、電源分配ボックス21Bの小型化を図ることができる。
ここで、上述した本発明に係る車両用電装機器接続システムの実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックス(21)に接続され取付対象車両(17)に共通して取り付けられる複数の標準系電装機器(19)の間を接続する基本ハーネス(11)と、
前記基本ハーネス(11)のうちの少なくとも通信線(35)又は信号線(39)に一端が分岐接続されると共に、前記取付対象車両(17)に選択的に後付けされる少なくとも1つの拡張系電装機器(41)に他端が接続される追加接続部材(13)と、
前記拡張系電装機器(41)を制御及び保護するために前記追加接続部材(13)に設けられるリレー・ヒューズ部(半導体ヒューズ63)と、
を備えることを特徴とする車両用電装機器接続システム。
[2] 上記[1]に記載の車両用電装機器接続システムであって、
前記拡張系電装機器(41)を制御するために前記追加接続部材(13)に設けられた制御機能部(15)が、前記リレー・ヒューズ部(半導体ヒューズ63)を有することを特徴とする車両用電装機器接続システム。
[3] 車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックス(21)に接続され複数の取付対象車両に共通して取り付けられる幹線ハーネス(11A)と、
前記幹線ハーネス(11A)における通信線(35)、電源線(33)、信号線(39)及びアース線(GND37)のうちの少なくとも何れか1本に一端が後付けで分岐接続されると共に、前記取付対象車両に取付けられる少なくとも1つの拡張系電装機器(41,143)に他端が接続される支線ハーネス(139)と、
前記拡張系電装機器(41,143)を制御及び保護するために前記支線ハーネス(139)に設けられるリレー・ヒューズ部(リレー・ヒューズ64)と、
を備えることを特徴とする車両用電装機器接続システム。
[4] 上記(3)に記載の車両用電装機器接続システムであって、
前記支線ハーネス(139)の一端に設けられ前記通信線(35)、電源線(33)、信号線(39)及びアース線(GND37)のうちの少なくとも何れか1本の導体に圧接接続するためのハーネス分岐接続機構(47B)が、前記リレー・ヒューズ部(リレー・ヒューズ64)を有することを特徴とする車両用電装機器接続システム。
[5] 取付対象車両に共通して取り付けられる標準系電装機器(19)を制御するための標準制御部(159)と、車両上主電源によって電源電力が供給され前記取付対象車両(17)に選択的に後付けされる拡張系電装機器(41)を制御するための拡張制御部(161)とを有する電源分配ボックス(21A)と、
前記標準系電装機器(19)に接続された標準ハーネス(151)の一端を接続するために前記電源分配ボックス(21A)に設けられた標準コネクタ部(153)と、
前記拡張系電装機器(41)に他端が接続された追加接続部材(165)の一端が後付けで分岐接続される通信線(35)又は電源線(33)の少なくとも一方を含む拡張用ハーネス(155)を接続するために前記電源分配ボックス(21A)に設けられた拡張コネクタ部(157)と、
前記拡張系電装機器(41)を制御及び保護するために前記追加接続部材(165)に設けられるリレー・ヒューズ部(リレー・ヒューズ64)と、
を備えることを特徴とする車両用電装機器接続システム。
[6] 車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックス(21B)と、
標準系電装機器(207,209)と、
拡張系電装機器(211,213)と、
前記電源分配ボックス(21B)に接続され電装機器に電力を供給可能な電源ライン(電源線215及び電源線217)と、
前記標準系電装機器(207,209)を制御するための標準系制御用ECU(245)と、
前記拡張系電装機器(211,213)を制御するための拡張系制御用ECU(247)と、
を備え、
前記拡張系電装機器(211,213)は、前記電源ライン(電源線215及び電源線217)に追加接続部材(237,239)によって有線接続されて電力が供給され、
前記拡張系電装機器(211,213)を制御及び保護するためのリレー・ヒューズ部(リレー・ヒューズ64)が前記追加接続部材(237,239)に設けられ、
前記拡張系電装機器(211,213)及び前記拡張系制御用ECU(247)は、無線通信によって信号の送受信が可能であって、前記拡張系制御用ECU(247)は、無線通信によって制御信号を送信することによって前記拡張系電装機器(211,213)を制御する、
ことを特徴とする車両用電装機器接続システム。
なお、本発明に係る車両用電装機器接続システムは、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
11…基本ハーネス
13…追加接続部材
15…制御機能部
17…取付対象車両
19…標準系電装機器
21…電源分配ボックス
33…電源線
35…通信線
37…GND(アース線)
39…信号線
41…拡張系電装機器
47…ハーネス分岐接続機構
63…半導体ヒューズ(リレー・ヒューズ部)

Claims (6)

  1. 車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックスに接続され取付対象車両に共通して取り付けられる複数の標準系電装機器の間を接続する基本ハーネスと、
    前記基本ハーネスのうちの少なくとも通信線又は信号線に一端が分岐接続されると共に、前記取付対象車両に選択的に後付けされる少なくとも1つの拡張系電装機器に他端が接続される追加接続部材と、
    前記拡張系電装機器を制御及び保護するために前記追加接続部材に設けられるリレー・ヒューズ部と、
    を備えることを特徴とする車両用電装機器接続システム。
  2. 請求項1に記載の車両用電装機器接続システムであって、
    前記拡張系電装機器を制御するために前記追加接続部材に設けられた制御機能部が、前記リレー・ヒューズ部を有することを特徴とする車両用電装機器接続システム。
  3. 車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックスに接続され複数の取付対象車両に共通して取り付けられる幹線ハーネスと、
    前記幹線ハーネスにおける通信線、電源線、信号線及びアース線のうちの少なくとも何れか1本に一端が後付けで分岐接続されると共に、前記取付対象車両に取付けられる少なくとも1つの拡張系電装機器に他端が接続される支線ハーネスと、
    前記拡張系電装機器を制御及び保護するために前記支線ハーネスに設けられるリレー・ヒューズ部と、
    を備えることを特徴とする車両用電装機器接続システム。
  4. 請求項3に記載の車両用電装機器接続システムであって、
    前記支線ハーネスの一端に設けられ前記通信線、電源線、信号線及びアース線のうちの少なくとも何れか1本の導体に圧接接続するためのハーネス分岐接続機構が、前記リレー・ヒューズ部を有することを特徴とする車両用電装機器接続システム。
  5. 取付対象車両に共通して取り付けられる標準系電装機器を制御するための標準制御部と、車両上主電源によって電源電力が供給され前記取付対象車両に選択的に後付けされる拡張系電装機器を制御するための拡張制御部とを有する電源分配ボックスと、
    前記標準系電装機器に接続された標準ハーネスの一端を接続するために前記電源分配ボックスに設けられた標準コネクタ部と、
    前記拡張系電装機器に他端が接続された追加接続部材の一端が後付けで分岐接続される通信線又は電源線の少なくとも一方を含む拡張用ハーネスを接続するために前記電源分配ボックスに設けられた拡張コネクタ部と、
    前記拡張系電装機器を制御及び保護するために前記追加接続部材に設けられるリレー・ヒューズ部と、
    を備えることを特徴とする車両用電装機器接続システム。
  6. 車両上主電源によって電源電力が供給される電源分配ボックスと、
    標準系電装機器と、
    拡張系電装機器と、
    前記電源分配ボックスに接続され電装機器に電力を供給可能な電源ラインと、
    前記標準系電装機器を制御するための標準系制御用ECUと、
    前記拡張系電装機器を制御するための拡張系制御用ECUと、
    を備え、
    前記拡張系電装機器は、前記電源ラインに追加接続部材によって有線接続されて電力が供給され、
    前記拡張系電装機器を制御及び保護するためのリレー・ヒューズ部が前記追加接続部材に設けられ、
    前記拡張系電装機器及び前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって信号の送受信が可能であって、前記拡張系制御用ECUは、無線通信によって制御信号を送信することによって前記拡張系電装機器を制御する、
    ことを特徴とする車両用電装機器接続システム。
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