JP2016145921A - プロジェクター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロジェクターは、冷却ファンから送風された空気を冷却対象に導くダクト部6を備える。ダクト部6は、冷却ファンから送風された空気を第1方向に導く流通部611と、流通部611を流通した空気の流通方向を第2方向に変更する方向変更部612と、方向変更部612を流通した空気の流通方向を第3方向に変え、ダクト部6の外部に排出させる排出部613と、第2方向および第3方向に沿って延出する整流部61Rと、を備え、排出部613は、方向変更部612で変更された空気の流通方向を第3方向に変更させる起立部613aと、起立部613aおよび流通部611に接続される内壁613cと、起立部613aおよび方向変更部612に接続される外壁613dと、を有し、整流部61Rは、外壁613dより内壁613cに近い位置に形成されている。
【選択図】図3
Description
吸気ダクト部には、外装筐体の吸気口に連通するダクト連通孔がそれぞれ形成された2つの吸気室を有し、一対のシロッコファンそれぞれは、このダクト連通孔から空気を取り込むように吸気ダクト部に取り付けられる。
排気ダクト部には、一対のシロッコファンそれぞれから送風される空気が流通する2つの排気風路が設けられている。各排気風路は、各シロッコファンから同一方向に延出する部位と、互いに近づくように屈曲する部位とを有しており、互いに近づくように屈曲する部位の間には、分流板が設けられている。また、排気ダクト部には、3色光用の液晶パネルそれぞれの下方に排気吹き出し孔が形成されている。
そして、ダクトは、一対のシロッコファンのうちの一方から送風された空気を赤色光および緑色光用の液晶パネルに導き、一対のシロッコファンのうちの他方から送風された空気を青色光および緑色光用の液晶パネルに導く。また、ダクトは、緑色光用の液晶パネルに対し、シロッコファンから送風された空気を、排気風路内において方向を変えた後、分流板で衝突させてダクトの上方に配置される緑色光用の液晶パネルに導くように構成されている。
本適用例のダクト部においては、第1方向と第2方向とが成す角度が小さく、内壁と流通部との間が隅部を有するように形成されても、内壁の近傍に発生する渦を整流部によって抑制することが可能となる。よって、第2方向において、流通部を排出部に近接して形成することによるダクト部の小型化を図りつつ、冷却ファンから送風された空気を効率良く利用して冷却対象を冷却することが可能となる。したがって、小型化や他の構成部材を配置するスペースを確保しつつ、冷却対象の劣化を抑制できるプロジェクターの提供が可能となる。また、冷却ファンから送風された空気が効率良く冷却対象に送風されるので、冷却ファンの低電圧駆動等による低騒音化が可能となる。
本実施形態のプロジェクターは、光源から射出された光を画像情報に応じて変調してスクリーン等に拡大投写する。
図1は、本実施形態のプロジェクター1の概略構成を示す模式図である。
プロジェクター1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2、制御部(図示省略)、光源装置31を有する光学ユニット3、および冷却装置5を備える。なお、図示は省略するが、外装筐体2の内部には、さらに、光源装置31や制御部に電力を供給する電源装置等が配置されている。
また、以下では、説明の便宜上、机上等に載置されたプロジェクター1において、投写面側を+Y側(前側)、後方から見たプロジェクター1の左側を+X側(左側)、鉛直方向上側を+Z側(上側)として記載する。
また、外装筐体2には、外気を取り込むための吸気口、および外装筐体2内部の温まった空気を外部に排気する排気口等が設けられている。吸気口は、下ケースの底面を有する底面部に設けられ、排気口は、外装筐体2右側の側面部に設けられている。なお、図示は省略するが、吸気口には、防塵フィルターが配置されており、外気に混入している塵埃の外装筐体2内への侵入を抑制するように構成されている。
光学ユニット3は、図1に示すように、光源装置31に加え、インテグレーター照明光学系32、色分離光学系33、リレー光学系34、光学装置35、投写レンズ36、およびこれらの部材を光路上の所定位置に配置する光学部品用筐体37を備える。
第1レンズアレイ321は、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有しており、光源装置31から射出された光を複数の部分光に分割する。第2レンズアレイ322は、第1レンズアレイ321と略同様の構成を有しており、重畳レンズ324とともに、部分光を後述する光変調装置351に略重畳させる。偏光変換素子323は、第2レンズアレイ322から射出されたランダム光を光変調装置351で利用可能な略1種類の偏光光に揃える機能を有している。
各光変調装置351は、透過型の液晶パネル、液晶パネルの光入射側に配置された入射側偏光板、および液晶パネルの光射出側に配置された射出側偏光板を備え、各色光を画像情報に応じて変調する。
第1冷却装置5Aは、外装筐体2の吸気口から外気を取り込み、取り込んだ空気を光学装置35に導き、冷却対象としての光変調装置351等を冷却する。
第2冷却装置5Bは、外装筐体2の排気口近傍に配置された排気ファン5Be、および図示しないダクト部材等を備え、外装筐体2内の暖まった空気を外装筐体2の排気口から外部に排出させる。なお、図示は省略するが、冷却装置5は、光源装置31を冷却する光源用ファン等を備える。
ここで、第1冷却装置5Aについて詳細に説明する。
図2は、第1冷却装置5Aの斜視図である。
第1冷却装置5Aは、図2に示すように、冷却ファン51R,51G,51B、およびダクト部6を備える。
冷却ファン51R,51G,51Bは、羽根(図示省略)の回転中心軸51jに沿う方向から取り込んだ空気を回転接線方向に吐出することにより空気を送風するシロッコファンである。シロッコファンは、円柱状の部位に空気を取り込む吸入口(図示省略)が形成され、円柱状の部位から突出する部位(以下、吐出部511とする)に、取り込んだ空気を吐出する吐出口(図示省略)が形成されている。
具体的に、冷却ファン51Gは、上方から見て光変調装置351Gの後方となる位置に、吐出部511が略前方を向くように配置される。冷却ファン51Bは、冷却ファン51Gの右方に、吐出部511が前方を向くように配置される。冷却ファン51Rは、上方から見て光変調装置351Gの左方となる位置に吐出部511が前方斜めを向くように配置される。
ベース部60は、平面視矩形状に形成されている。ダクト部6は、ベース部60がクロスダイクロイックプリズム352(図1参照)の下方に位置するように配置される。
第1流路形成部61は、図2、図3に示すように、空気が流入する流入口61iが形成された流通部611、方向変更部612、および排出口61eが形成された排出部613を有している。
流通部611は、断面形状が略矩形状に形成されており、図3に示すように、左側を形成する側壁611W、および右側を形成する側壁611Vを有している。
方向変更部612は、図2に示すように、上方から見て略1/4円形状に形成されており、図3に示すように、側壁611Vに接続され、R面状の変更部外壁612Vを有している。
排出部613は、左側を形成する起立部613a、起立部613aに対向する立壁613b、後側を形成する内壁613c、および前側を形成する外壁613dを有している。
立壁613bは、起立部613aの方向変更部612より上方に突出する部位に対向している。また、立壁613bは、図2に示すように、左右方向(±X方向)において、側壁611Wに近接する位置に形成されている。すなわち、流通部611は、左右方向(±X方向)において、排出口61eに近接するように形成されている。
具体的に、内壁613cは、ダクト部6を形成可能な範囲で極小さなR面、例えば、半径が1mm程度のR面を介して流通部611の側壁611Wに繋がるように形成されている。外壁613dは、方向変更部612の変更部外壁612Vに繋がるように形成されている。
また、第1流路形成部61は、冷却ファン51Bから送風された空気を外装筐体2の底面に沿う方向となる前方(第1方向)および左方(第2方向)に流通方向を変えた後、底面から外装筐体2の内部に向かう上方(第3方向)にさらに流通方向を変えて排出口61eから排出させることとなる。
分岐部61a,61bは、方向変更部612内に設けられ、流通部611を流通した空気を変更部外壁612Vに交差する方向において分岐する機能を有している。具体的に、分岐部61aは、変更部外壁612Vと略平行となるように形成され、分岐部61bは、分岐部61aの内側に位置し、分岐部61aと略平行となるように形成されている。
第2流路形成部62は、図2に示すように、冷却ファン51Gの吐出部511からベース部60の後側に向かって延出する流通部621、およびベース部60の後側に沿って上方に延出する排出部622を有している。流通部621の端部には、冷却ファン51Gから送風される空気が流入する流入口62iが設けられ、排出部622の上側の端部には、流通部621を流通した空気が排出する平面視矩形状の排出口62eが設けられている。排出口62eは、光変調装置351Gの下方に位置するように形成されている。
冷却ファン51Gから送風された空気は、流入口62iから流入し、分岐部62a,62bによって分岐されて流通部621内で風速のバラツキや風向の乱れが抑えられ、排出口62eから排出されて光変調装置351Gを冷却する。
第3流路形成部63は、図2に示すように、冷却ファン51Rの吐出部511からベース部60の左側に向かって延出する流通部631、およびベース部60の左側に沿って上方に延出する排出部632を有している。流通部631の端部には、冷却ファン51Rから送風される空気が流入する流入口63iが設けられ、排出部632の上側の端部には、流通部631を流通した空気が排出する平面視矩形状の排出口63eが設けられている。排出口63eは、光変調装置351Rの下方に位置するように形成されている。
冷却ファン51Rから送風された空気は、流入口63iから流入し、分岐部63a,63bによって分岐されて流通部631内で風速のバラツキや風向の乱れが抑えられ、排出口63eから排出されて光変調装置351Rを冷却する。
ここで、第1流路形成部61内の空気の流れについて詳細に説明する。
第1流路形成部61は、整流部61Rを有することにより、流入口61iから流入する空気の風速の低下を抑制して排出口61eから効率良く排出する。
図4、図5は、風速分布のシミュレーションに用いたモデルを示す図である。具体的に、図4(a)は、第1流路形成部61に模したモデルAの斜視図、図4(b)は、モデルAの断面図である。図5(a)は、整流部61Rが設けられていない以外は、モデルAと同じ形状のモデルBの断面図、図5(b)は、分岐部61a,61bが設けられていない以外は、モデルAと同じ形状のモデルCの断面図、図5(c)は、分岐部61a,61bおよび整流部61Rが設けられていない以外は、モデルAと同じ形状のモデルDの断面図である。なお、各モデルにおいて、本実施形態の第1流路形成部61が有する構成要素と同様の構成要素には、第1流路形成部61の構成要素と同一符号を付して説明する。また、以下に示すシミュレーションは、流入口61iにおいて、断面方向に均一の風速で空気が流入した場合のシミュレーションを示したものである。
分岐部61a,61bおよび整流部61Rが設けられていないモデルDにおいては、図6(a)に示すように、流入口61iから流入する空気は、流通部611から方向変更部612に向かうに従って側壁611V近傍の風速が小さくなり、側壁611W近傍の風速は、隅部61X近傍で大きくなる。
図7に示すように、分岐部61a,61bを有するモデルA、モデルBにおいては、流入口61iから流入する空気は、分岐部61a,61bによって分岐するので、風速のバラツキや風向の乱れが抑制され、流通部611および方向変更部612で略同様の風速分布を示す。
また、前述したように、分岐部61a,61bを有さない構成においても、整流部61Rを備えることで、流入する空気を有効に利用することが可能となる。
(1)ダクト部6は、左右方向において、流通部611が排出口61eに近接するように形成され、整流部61Rを有する構成により、冷却ファン51Bから送風された空気を効率良く光変調装置351Bに導くように構成されている。
これによって、ダクト部6の小型化を図りつつ、光変調装置351Bの効率的な冷却が可能となる。したがって、小型化や他の構成部材を配置するスペースを確保しつつ、光変調装置351Bの劣化を抑制できるプロジェクター1の提供が可能となる。また、冷却ファン51Bから送風された空気が効率良く光変調装置351Bに送風されるので、冷却ファン51Bの低電圧駆動等による低騒音化が可能となる。
そして、ダクト部6には、分岐部61bと内壁613cとの間に整流部61Rが形成されているので、整流部61Rが形成されていない構成において内壁613c近傍に発生する渦を抑制することが可能となる。よって、冷却ファン51Bから送風された空気をさらに効率良く利用して、光変調装置351Bを冷却することが可能となる。
また、外装筐体2の底面に沿う方向から外装筐体2の内部に向かう上方に流通方向を変える第2流路形成部62および第3流路形成部63においても、分岐部62a,62b、分岐部63a,63bが形成されているので、風速のバラツキや風向の乱れを抑制し、光変調装置351G,351Rを効率良く冷却することが可能となる。
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
前記実施形態の整流部61Rは、起立部613aに接続しているが、起立部613aから離間するように形成してもよい。
また、前記実施形態の光変調装置351は、R光、G光、およびB光に対応する3つの光変調装置351R,351G,351Bを用いるいわゆる3板方式を採用しているが、これに限らず、単板方式を採用してもよく、あるいは、2つまたは4つ以上の光変調装置を備えるプロジェクターにも適用できる。
Claims (6)
- 画像を投写するプロジェクターであって、
光源と、
前記光源から射出された光を変調する光変調装置と、
空気を送風する冷却ファンと、
前記冷却ファンから送風された空気を当該プロジェクター内の冷却対象に導くダクト部と、
外装を構成する外装筐体と、
を備え、
前記ダクト部は、
前記冷却ファンから送風された空気を第1方向に導く流通部と、
前記流通部を流通した空気の流通方向を前記第1方向に対して交差する第2方向に変更する方向変更部と、
前記方向変更部を流通した空気の流通方向を前記第1方向および前記第2方向に交差する第3方向に変え、前記冷却対象に向けて排出させる排出部と、
前記排出部内に設けられ、前記第2方向および前記第3方向に沿って延出する整流部と、
を備え、
前記排出部は、
前記方向変更部で変更された空気の流通方向を前記第3方向に変更させる起立部と、
前記起立部および前記流通部に接続される内壁と、
前記起立部および前記方向変更部に接続される外壁と、
を有し、
前記整流部は、前記外壁より前記内壁に近い位置に形成されていることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターであって、
前記方向変更部は、前記外壁に接続される変更部外壁、および前記流通部を流通した空気を前記変更部外壁に交差する方向において分岐させる分岐部を有し、
前記整流部は、前記分岐部と前記内壁との間に形成されていることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターであって、
前記整流部は、前記内壁と前記外壁との間における前記内壁寄りの1/3以下の領域に形成されていることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記冷却対象は、前記光変調装置であることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記冷却ファンは、羽根の回転中心軸に沿う方向から取り込んだ空気を回転接線方向に送風するシロッコファンであることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記外装筐体は、当該プロジェクターが載置される載置面に対向する底面を有し、
前記第1方向および前記第2方向は、前記底面に沿う方向であり、前記第3方向は、前記底面側から前記冷却対象に向かう方向であることを特徴とするプロジェクター。
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