JP2016141913A - 繊維束の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、処理後の繊維束に薬液を残存させること無く、効率良く繊維束の表面処理を行うことができる繊維束の製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明の繊維束の製造方法は、被処理繊維束を処理溶液に浸漬し、繊維束を酸化処理する繊維束の製造方法であって、処理溶液が、粒子径が1000nm以下の気泡を有する処理溶液である繊維束の製造方法である。本発明の1000nm以下の気泡は、反応性気体を含む気泡であることが好ましく、反応性気体としては、オゾンが好ましく、処理溶液に含まれる粒子径が1000nm以下の気泡の数は0.1×10個/mL以上であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、被処理繊維束を表面処理する工程を有する繊維束の製造方法に関する。
炭素繊維やガラス繊維などの強化繊維は、優れた比強度及び比弾性率を有し、軽量性に優れるため、熱硬化性及び熱可塑性樹脂の強化繊維として、従来のスポーツ・一般産業用途だけでなく、航空・宇宙用途、自動車用途など広く利用されている。利用用途が拡大されるにつれ、繊維強化樹脂複合材料(以下コンポジットと称する)には、さらに高い性能が求められている。
コンポジットの性能は、使用する強化繊維とマトリクス樹脂の力学的特性の違いだけで
なく、強化繊維と樹脂の接着性など界面特性の違いによっても異なる。しかし、強化繊維、中でも炭素繊維は、マトリクス樹脂との表面エネルギーの違いなどから、樹脂に対する濡れ性が低く、樹脂との接着性が低い。そのため、表面酸化処理により、繊維束表面に水酸基やカルボキシル基などの官能基を導入し、樹脂との接着性を改善している。
繊維束を表面酸化処理する方法としては、電解酸化処理や薬液酸化処理などの液相酸化処理や、気相酸化処理が知られているが、電解酸化処理がその処理のしやすさから、工業的に広く実施されている。しかしながら、電解酸化処理や薬液酸化処理などの液相酸化処理によって繊維束を表面処理する方法では、表面処理後に繊維束に付着した電解液などの薬液を洗浄する必要があり、製造装置が大型になったり、製造コストが増加したりすることがある。また、処理後に繊維束に薬液が不純物として残存することで、コンポジットの物性に悪影響を与える懸念もある。
これに対し、酸化性気体を用いた気相酸化処理では、処理後の繊維に薬液が残存せず、また薬液や廃液などの処分も必要ないため、環境負荷が小さく、またコスト的にも有利である。
酸化性気体を用いた表面処理方法としては、酸化性気体を含む気体中での加熱、プラズマや電磁波を利用した方法等が知られている。例えば、特許文献1では、炭素濃度15〜30質量%の酸化性雰囲気中で600〜800℃で加熱処理を行う方法が提案されているが、かかる条件では炭素繊維に対する酸化作用は不十分である。
特許文献2では、酸化性気体であるオゾンを用いた気相酸化による表面処理方法が提案されている。しかし、オゾンは非常に分解し易く、特に高温ほど分解が激しいため低温で処理されるが、このような処理では酸化反応はきわめて遅くなり、酸化作用は不十分である。また、特許文献3には、オゾンが溶存した溶液を用いた表面処理方法が提案されている。しかし、特許文献3で開示される処理方法においても、その酸化作用は依然満足できるものはでない。
その為、処理後の繊維束に薬液を残存させること無く、なおかつ効率的に表面酸化処理を行うことができる表面処理された繊維束の製造方法が求められている。
特表2009−544863号公報 特開2000−154460号公報 特開2009−079344号公報
本発明の目的は、処理後の繊維束に薬液を残存させること無く、効率良く被処理繊維束の表面を処理することができる、繊維束の製造方法を提供することにある。
本発明の繊維束の製造方法は、被処理繊維束を処理溶液が満たされた溶液槽に浸漬し、繊維束を処理する繊維束の製造方法であって、前記処理溶液が、粒子径が1000nm以下の気泡を有する処理溶液である繊維束の製造方法である。前記気泡は反応性気体を含む気泡であることが好ましく、反応性気体としてはオゾンが好ましい。また、前記処理溶液に含まれる気泡の数は0.1×10個/mL以上であることが好ましい。
本発明においては、前記溶液槽中で前記気泡を破裂させる工程を含むことが好ましく、処理溶液が反応性気体を0.1〜120ppmの濃度で溶存した反応性溶液であることも好ましい。本発明で用いる被処理繊維束としては炭素繊維束が好ましく用いられる。
本発明の炭素繊維束は、X線光電子分光法により求められる繊維表面の酸素原子と炭素原子の存在量比(O/C)が20%以上であり、X線光電子分光法により結合エネルギー値0〜1100eVの領域で測定される炭素原子と酸素原子以外の原子の存在量の、炭素原子の存在量に対する比が0〜3%である炭素繊維束である。
本発明の繊維束の製造方法を用いると、処理後の繊維束に薬液を残存させること無く、効率よく表面処理された繊維束を得ることができる。
本発明の炭素繊維束は、繊維表面の酸素濃度が高く、かつ異種元素が少ないため、本発明の炭素繊維束を強化繊維として用いると、繊維と樹脂の界面接着性に優れ、高い性能を有するコンポジットを得ることができる。
本発明の繊維束の製造方法は、被処理繊維束を処理溶液が満たされた溶液槽に浸漬し、被処理繊維束を処理する繊維束の製造方法であって、前記処理溶液が、粒子径が1000nm以下の気泡を有する処理溶液である繊維束の製造方法である。
粒子径が1000nm以下の気泡を有する処理溶液は高い処理活性を有しているため、高い処理効率で繊維束表面を酸化処理することができ、効率よく表面処理された繊維束を得ることができる。本発明において、粒子径1000nm以下の気泡の平均粒子径(数平均粒子径)は好ましくは、10〜500nmであり、より好ましくは、50〜300nmである。
本発明において、処理溶液に含まれる単位体積あたりの粒子径1000nm以下の気泡の数は0.1×10個/mL以上であることが好ましく、1×10個/mL以上であることがより好ましく、5×10〜1×1010個/mLであることがさらに好ましい。
粒子径が1000nm以下の気泡を含む処理溶液は、公知の微細気泡発生装置を使用して調製することができる。公知の微細気泡発生装置としては、例えば、株式会社アスプ製超微細気泡発生装置ASK3型、エンバイロ・ビジョン株式会社製マイクロバブル・ナノバブル発生装置「YJノズル」などが挙げられる。
本発明において、1000nm以下の気泡に含まれる気体としては、特に制限はなく、例えば酸化性気体や還元性気体などの反応性気体や、不活性気体を用いることができる。気泡に含まれる気体として、反応性気体を用いることで、気体の性質に応じた表面処理効果を得ることができる。例えば、反応性気体として酸化性気体を用いることで、繊維束表面を酸化処理することができ、反応性気体として還元性気体を用いることで繊維束表面を還元処理することができる。一方、気泡に含まれる気体として不活性気体を用いた場合でも、繊維束表面の異物の除去などの表面処理効果を得ることができる。本発明の繊維束の製造方法は、気泡に含まれる気体として、反応性気体、中でも酸化性気体を用いた場合により効果的である。
酸化性気体としては、例えば、オゾン、一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素、三酸化二窒素、四酸化二窒素、五酸化二窒素、一酸化硫黄、二酸化硫黄、三酸化硫黄、酸素などが挙げられる。好ましくは、反応活性が高く、かつ、酸素以外の元素を含まないオゾンである。還元性気体としては、例えば、水素、一酸化炭素、硫化水素などが挙げられる。不活性気体としては、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオンなどの希ガスや窒素などが挙げられる。中でもアルゴンまたは窒素を用いることが好ましい。
本発明において用いる反応性気体には、表面処理の反応を調節するために不活性気体が含まれていてもよい。本発明において不活性気体は、全気体の体積に対して0〜80vol%であることが好ましく、より好ましくは0〜30vol%であり、0.1〜20vol%であることが更に好ましい。
本発明において、処理溶液は、前記気泡とは別に反応性気体が0.1〜120ppmの質量濃度で溶存した処理溶液であることが好ましい。処理溶液中に溶存している反応性気体濃度を0.1〜120ppmとすることでより効率的に表面処理を行うことができる。反応性気体の濃度が低すぎる場合、表面処理効果が低くなる傾向がある。一方、反応性気体の濃度は高い方が表面処理効果は高くはなるが、濃度が高くなりすぎると反応性気体の供給量の増加量に対して十分な処理効果の増加は見られなくなる傾向がある。反応性溶液の溶媒としては、水や、電解質溶液や酸化性溶液などの液相酸化用溶液などが挙げられるが、中でも水が好ましく、特に不純物の少ない、蒸留水や脱イオン水、純水が好ましい。
本発明において処理時間は特に限定されないが、反応の均一性、生産性の観点から0.1〜60分であることが好ましい。
また、繊維束を表面処理する際の処理温度は特に制限されないが、処理溶液の温度が−30〜30℃であることが好ましく、−25〜20℃であることがより好ましい。処理温度が高くなりすぎる場合、気泡や溶液に溶存した反応性気体が分解したり、溶液中から外気へ放出されたりしやすくなり、表面処理の効率が低下しやすい傾向にある。
本発明においては、前記溶液槽中で前記気泡を破裂させる工程を有することが好ましい。溶液槽中で気泡を破裂させることで、繊維束の表面処理効果がより高まる。溶液槽中で気泡を破裂させる方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、繊維束もしくは溶液槽に対して、直接的もしくは間接的に、超音波照射、振動の付与、通電処理を行う方法や、処理溶液の攪拌処理などが挙げられ、直接的もしくは間接的に繊維束に対して超音波照射、振動の付与、通電処理を行う方法が、繊維束の周囲に存在する気泡をより選択的に弾けさせることができるため好ましい。また、超音波照射が、得られる繊維束の品位の観点から、好ましい。
本発明においては、表面処理後に繊維束を100〜250℃で乾燥処理することが好ましい。乾燥処理を行うことで繊維束表面に付着した気体を除去することができる。
本発明の製造方法は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維など、公知の繊維束を制限無く表面処理することができる。中でも、炭素繊維の表面処理に好ましく用いることができる。本発明では、PAN系、ピッチ系など、公知の炭素繊維を制限なく表面処理することができる。本発明で用いる炭素繊維としては、得られるコンポジット物性の面から、PAN系の炭素繊維を用いることが好ましい。
本発明で用いる繊維束の繊度は、特に制限されるものではないが、単繊維繊度が好ましくは0.1〜50dtex、より好ましくは0.5〜2.0dtexであり、繊維束の総繊度が10〜500000texであることが好ましく、より好ましくは150〜10000texである。本発明で用いる繊維束のフィラメント数は、好ましくは1000〜100000本、さらに好ましくは3000〜50000本である。また、製造効率の面からは、12000本以上がより好ましく、24000本以上がさらに好ましい。
本発明においては、被処理繊維束に対して、公知の技術を用いて、拡幅処理や予備酸化処理などの前処理をしても良い。
上述のような本発明の繊維束の製造方法は、電解液などの薬液を必要としないため、処理後の繊維に薬液が残存せず、また薬液や廃液などの処分も必要ない。そのため、環境への負荷が低く、且つ効率よく繊維束の表面処理を行なうことができる。
本発明の製造方法は、PAN系、ピッチ系など、公知の炭素繊維を制限なく表面処理することができるが、本発明で用いる炭素繊維としては、得られるコンポジット物性の面から、PAN系の炭素繊維を用いることが好ましい。PAN系の炭素繊維は、例えば、以下の方法により製造することができる。
アクリロニトリルを90質量%以上、好ましくは95質量%以上含有する単量体を重合して得られる紡糸溶液を、紡糸した後、水洗・乾燥・延伸して得られるPAN繊維が前駆体繊維として用いられる。前駆体繊維のフィラメント数は、製造効率の面では1000フィラメント以上が好ましく、12000フィラメント以上がより好ましい。
かかる前駆体繊維を、加熱空気中200〜300℃で10〜100分間耐炎化処理することで耐炎化繊維が得られる。耐炎化処理では、前駆体繊維を延伸倍率0.90〜1.20の範囲で延伸することが好ましい。
さらに得られた耐炎化繊維を、300℃〜1000℃で低温炭素化した後、1000〜2000℃で高温炭素化する二段階の炭素化工程を経て、緻密な内部構造をもつ炭素繊維が得られる。より高い弾性率が求められる場合は、さらに2000〜3000℃の高温で黒鉛化処理を行ってもよい。
このようにして得られた炭素繊維束を被処理繊維束とし、気泡に含まれる気体を酸化性気体として、上述のような本発明の繊維束の製造方法を用いることで、薬液の残存が少なく、効率よく表面処理された高い表面酸素濃度を有する本発明の炭素繊維束を得ることができる。炭素繊維束の酸化処理の度合いは、繊維表面の酸素濃度で評価され、具体的には、X線光電子分光法により求められる繊維表面の酸素原子と炭素原子の存在量比(O/C)が20%以上である事が好ましい。O/Cの値が大きいほど、炭素繊維と樹脂との接着性が高く、炭素繊維を用いて得られる複合材料の強度が向上する。また、炭素繊維表面に炭素原子と酸素原子以外の異種元素が存在すると、炭素繊維と樹脂との接着性が低下しやすい傾向にあるため、炭素繊維表面の炭素原子と酸素原子以外の異種元素は少ないことが好ましい。具体的には、X線光電子分光法により結合エネルギー値0〜1100eVの領域で測定される炭素原子と酸素原子以外の原子の存在量の炭素原子の存在量に対する比が0〜3%であることが好ましい。本発明の繊維束の製造方法を用いると、薬液の残存を少なくすることができるため、異種元素は少ない炭素繊維を得ることができる。
本発明の炭素繊維束は、繊維表面の酸素濃度が高く、かつ異種元素が少ないため、樹脂に対する濡れ性が高く、樹脂との接着性に優れている。そのため、本発明の炭素繊維束を強化繊維として用いると、界面接着性が高く、高い性能を有するコンポジットを得ることができる。
本発明において繊維束には、上述の本発明の製造方法により表面処理を行った後、必要に応じてサイジング処理が施されることが好ましい。サイジング方法は、従来公知の方法で行うことができ、サイジング剤は、用途に即して適宜組成を変更して使用し、繊維束に付着させた後に、乾燥させることが好ましい。サイジング剤の付着量は0.1〜3.0%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1.5%である。サイジング剤の付着量が多すぎると、繊維束の開繊性が低下し、マトリクス樹脂の繊維束内部への含浸不良を引き起こしやすい傾向がある。
一般に、サイジング剤の付着量が少ないと、サイジング剤が付着していない部分ができ、均一性を保つことが難しいという問題がある。しかし、本発明によって製造される繊維束は、表面官能基が均一に形成されており、繊維表面の濡れ性は一様に改善されているため、少量の付着量でも、ムラなく均一にサイジング剤を付着することができる。
このようにして得られる表面処理された繊維束、特に炭素繊維束は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの強化繊維として、スポーツ用途、レジャー用途、一般産業用途、航空・宇宙用途、自動車用途などに広く利用できる。
本発明の製造方法により得られた繊維束を用い、マトリックス樹脂と組み合わせ、例えば、オートクレーブ成形、プレス成形、樹脂トランスファー成形、フィラメントワインディング成形など、公知の手段・方法により複合材料が得られる。
マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂が用いられる。熱硬化性マトリックス樹脂の具体例として、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、マレイミド樹脂とシアン酸エステル樹脂の予備重合樹脂、ビスマレイミド樹脂、アセチレン末端を有するポリイミド樹脂及びポリイソイミド樹脂、ナジック酸末端を有するポリイミド樹脂等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上の混合物として用いることもできる。中でも、耐熱性、弾性率、耐薬品性に優れたエポキシ樹脂やビニルエステル樹脂が、特に好ましい。これらの熱硬化性樹脂には、硬化剤、硬化促進剤以外に、通常用いられる着色剤や各種添加剤等が含まれていてもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル、芳香族ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリアリーレンオキシド、熱可塑性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアラミド、ポリベンズイミダゾール等が挙げられる。
複合材料中に占める樹脂組成物の含有率は、10〜90重量%、好ましくは20〜60重量%、更に好ましくは25〜45重量%である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。各実施例及び比較例における各繊維の物性の評価方法は以下の方法によった。
<気泡発生装置>
気泡発生装置としては、株式会社アルプ製超微細気泡発生装置ASK3型を用いた。
<気泡の粒子径>
粒子径1000nm以下の気泡(ナノバブル)の粒子径および単位体積あたりの気泡の数(個/mL)はナノサイト社製ナノ粒子解析装置で測定した。ナノバブルの平均粒子径は、粒子径40〜1000nmの測定範囲において数平均粒子径を求めた。
1000nmを超える気泡(マイクロバブル)の粒子径は、シスメックス社製レーザー微粒子計測器を用い、D50平均粒子径を求めた。
<炭素繊維表面の原子存在量比>
炭素繊維表面の原子の存在量比は、X線光電子分光計(日本電子株式会社製ESCA JPS−9000MX)を用いて、X線光電子分光法により、次の手順に従って測定した。炭素繊維を切り出し、ステンレス製試料支持台上に拡げて並べた後、光電子脱出角度を90度に設定した。X線源としてMgKαを用い、試料チャンバー内は1×10−6Paの真空度に保った。初めに結合エネルギー値0〜1100eVの範囲で測定(ワイドスキャン)を行い、観測されるスペクトルのピーク位置を確認し、炭素繊維表面に存在する原子を同定した。次いで検出されたそれぞれのピークについて精密測定(ナロースキャン)を行い、ピーク面積比および装置固有の感度補正値を用いて、それぞれの原子の存在量比を算出した。測定時の帯電に伴うピークの補正は、C1sの主ピークの結合エネルギー値B.E.を284.6eVに合わせた。検出された各元素に由来するピーク面積は、以下の範囲で直線のベースラインを引き求めた。
O原子:528〜540eV (O1s
C原子:282〜292eV (C1s
N原子:394〜406eV (N1s
Si原子:96〜108eV (Si2p
<サイズ剤付着量(燃焼法)>
炭素繊維束5mを取り出して、重量Wを測定する。窒素雰囲気下中で450℃、60分の条件で燃焼させ、室温まで戻した後に再度重量Wを測定し、下記式にてサイズ付着量を求めた。
サイズ付着量%=((W−W)/W)×100
<ストランド強度測定>
JIS R 7608に準じてエポキシ樹脂含浸ストランドの引張強度および引張弾性率を測定した。
<実施例1>
前駆体繊維であるPAN繊維ストランド(単繊維繊度0.7dtex,フィラメント数24000)を空気中で、繊維比重1.35になるまで耐炎化処理し、次に窒素ガス雰囲気中、最高温度650℃で低温炭化させた。その後、窒素雰囲気下1300℃で高温炭素化させて炭素繊維を製造した。得られた表面処理を行っていない炭素繊維の表面の原子存在量比をX線光電子分光計を用いて測定したところ、C原子、O原子、N原子、Si原子が検出され、C原子に対するO原子の存在量(表面酸素濃度(O/C))は、2.6%であり、C、O以外の異種元素であるN原子とSi原子の存在量のC原子に対する存在量(異種元素存在比)は、3.9%(N/C:2.4%、Si/C:1.5%)であった。
引き続き未表面処理の炭素繊維を、オゾンが溶存した処理溶液を満たした溶液槽に浸漬し、5分間表面処理を行った。処理溶液のオゾン濃度(質量濃度)は8ppmであり、オゾンガスを400ppm含む粒子径1000nm以下の気泡の存在量は、26×10個/mLであり、粒子径1000nm以下の気泡の平均粒子径は190nmであった。
なお、オゾンが溶存した処理溶液はオゾン発生器(株式会社アクエア製オスカー)より発生した400ppm(体積濃度)のオゾンガスを純水中に爆気させ、純水中にオゾンを溶解させた後、気泡発生装置を用い、粒子径1000nm以下の気泡を吹き込み調製した。オゾン濃度はオゾン濃度センサー(溶存オゾン測定タイプ)を用いて測定した。
得られた炭素繊維の表面の原子存在量比を、X線光電子分光計を用いて測定したところ、C原子、O原子、N原子、Si原子が検出され、O/Cは27%であり、表面処理により繊維表面のO/Cの向上が認められ、炭素繊維表面が酸化されていることが確認できた。一方、異種元素存在比は、2.3%(N/C:1.3%、Si/C:1.0%)であった。
処理後の炭素繊維に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を主成分とするサイズ剤でサイズ剤付着量が1.0wt%となるようサイズ剤浴の濃度を調節してサイジング処理を行ない、炭素繊維束のストランド引張強度を測定したところ4980MPaと良好な強度を示した。
<実施例2>
実施例1と同様にして得られた未表面処理の炭素繊維を、処理溶液を満たした溶液槽に浸漬し、5分間表面処理を行った。処理溶液中の1000nm以下の気泡の平均粒子径は170nmであり、処理溶液中の1000nm以下の気泡の存在量は24×10個/mLであった。実施例2においては、被処理繊維束を溶液槽に浸漬させている間に、45Hzの超音波を1分間隔で10秒間ずつ炭素繊維束に照射し、溶液中の気泡を破裂させた。
得られた炭素繊維のO/Cを測定したところ、40%であり、超音波照射を行っていない実施例1よりもさらに繊維表面のO/Cの向上が認められた。一方、異種元素存在比は、1.7%(N/C:0.9%、Si/C:0.8%)であった。
処理後の炭素繊維に、実施例1と同様にしてサイジング処理を行ない、炭素繊維束のストランド引張強度を測定したところ5200MPaと良好な強度を示した。
<実施例3>
表面処理時間を2分間に変更した以外、実施例2と同様の方法で表面処理された炭素繊維束を得た。
得られた炭素繊維のO/Cを測定したところ、22%であり、繊維表面のO/Cの向上が認められた。一方、異種元素存在比は、1.8%(N/C:0.8%、Si/C:1.0%)であった。
処理後の炭素繊維に、実施例1と同様にしてサイジング処理を行ない、炭素繊維束のストランド引張強度を測定したところ5220MPaと良好な強度を示した。
<実施例4>
超音波間断なく照射し続けた以外は実施例2と同様の方法にて表面処理を行い、O/Cの炭素繊維を得た。
得られた炭素繊維のO/Cを測定したところ、43%であり、実施例2よりもさらに繊維表面のO/Cの向上が認められた。一方、異種元素存在比は、1.7%(N/C:0.8%、Si/C:0.9%)であった。
処理後の炭素繊維に、実施例1と同様にしてサイジング処理を行ない、炭素繊維束のストランド引張強度を測定したところ4880MPaであった。
<比較例1>
実施例1と同様に、前駆体繊維であるPAN繊維ストランド(単繊維繊度0.7dtex,フィラメント数24000)を空気中で、繊維比重1.35になるまで耐炎化処理し、次に窒素ガス雰囲気中、最高温度650℃で低温炭化させた。その後、窒素雰囲気下1300℃で高温炭素化させて炭素繊維を製造した。得られた表面処理を行っていない炭素繊維の表面の原子存在量比を、X線光電子分光計を用いて測定したところ、C原子、O原子、N原子、Si原子が検出され、C原子に対するO原子の存在量(表面酸素濃度(O/C))は、2.6%であり、C、O以外の異種元素であるN原子とSi原子の存在量のC原子に対する存在量(異種元素存在比)は、3.9%であった。
未表面処理の炭素繊維に、表面処理を行わないまま、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を主成分とするサイズ剤でサイズ剤付着量が1.0wt%となるようサイズ剤浴の濃度を調節してサイジング処理を行った。得られた炭素繊維束のストランド引張強度は4520MPaであり、実施例1〜4と比較して低いものであった。
<比較例2>
処理溶液を調製する際に、気泡を吹き込まず、表面処理溶液として粒子径1000nm以下の気泡を含まないオゾン濃度8ppmのオゾン溶存溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維の表面酸化処理を行った。得られた炭素繊維のO/Cを測定したところ、13%であり、繊維表面はほとんど酸化されていなかった。一方、異種元素存在比は3.4%(N/C:2.1%、Si/C:1.3%)であった。
処理後の炭素繊維に、実施例1と同様にしてサイジング処理を行い、炭素繊維束のストランド引張強度を測定したところ、4610MPaであり、実施例1〜4と比較して低いものであった。
<比較例3>
処理溶液を調製する際に、粒子径1000nm以下の気泡の替わりに、粒子径1000nmを超えるマイクロバブルを吹き込み、処理溶液として粒子径1000nm以下の気泡を含まないオゾン濃度8ppmのオゾン溶存溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、炭素繊維の表面酸化処理を行った。なお、比較例3で用いた酸化性溶液中の気泡の平均粒子径は、5000nmであった。得られた炭素繊維のO/Cを測定したところ、15%であり、繊維表面はほとんど酸化されていなかった。一方、異種元素存在比は3.2%(N/C:1.9%、Si/C:1.3%)であった。
処理後の炭素繊維に、実施例1と同様にしてサイジング処理を行い、炭素繊維束のストランド引張強度を測定したところ、4640MPaであり、実施例1〜4と比較して低いものであった。
<比較例4>
実施例1と同様にして得られた未表面処理の炭素繊維に、電解質溶液として6.3質量%の硝酸水溶液を用い、電気量が50クーロン/gの条件で電解処理した。得られた炭素繊維のO/Cを測定したところ、23%であり。一方、異種元素存在比は、5.7%(N/C:4.3%、Si/C:1.4%)と実施例1〜4と比較して高く、特に処理薬液に由来する窒素原子が多く検出された。
Figure 2016141913

Claims (8)

  1. 被処理繊維束を、処理溶液が満たされた溶液槽に浸漬し、繊維束を表面処理する繊維束の製造方法であって、前記処理溶液が、粒子径が1000nm以下の気泡を有する処理溶液であることを特徴とする繊維束の製造方法。
  2. 前記処理溶液に含まれる前記気泡の数が0.1×10個/mL以上である請求項1に記載の繊維束の製造方法。
  3. 前記溶液槽中で前記気泡を破裂させる工程を有する請求項1または2に記載の繊維束の製造方法。
  4. 前記1000nm以下の気泡が、反応性気体を含む気泡である請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維束の製造方法。
  5. 処理溶液が、反応性気体が0.1〜120ppmの濃度で溶存した処理溶液である請求項1〜4のいずれか1項に記載の繊維束の製造方法。
  6. 前記反応性気体がオゾンである請求項4または5に記載の繊維束の製造方法。
  7. 被処理繊維束が炭素繊維束である請求項1〜6のいずれか1項に記載の繊維束の製造方法。
  8. X線光電子分光法により求められる繊維表面の酸素原子と炭素原子の存在量比(O/C)が20%以上であり、X線光電子分光法により結合エネルギー値0〜1100eVの領域で測定される炭素原子と酸素原子以外の原子の存在量の、炭素原子の存在量に対する比が0〜3%であることを特徴とする炭素繊維束。
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