JP2016137658A - 偽造防止印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 凹版印刷により、印刷物の観察角度を変化させることで潜像画像が出現する潜像凹版に関し、一般的な着色インキのみを用いて印刷画線からの光沢差によって潜像画像が出現する潜像凹版印刷物を提供する。
【解決手段】 基材上の少なくとも一部に潜像画像領域を有し、潜像画像領域は、第1の色を有する色材によって、第1の画像が形成され、第1の画像上に凹版印刷によって規則的に一定ピッチ及び画線幅によって形成された第2の画像を有し、第2の画像は、第1の方向に沿って複数の画線が形成された潜像部と第1の方向と直交する第2の方向に沿って複数の画線が形成された背景部を有し、印刷物を真上から観察した場合、潜像画像は観察されないが、印刷物を傾けて観察した場合に潜像部、背景部及び非画線部からの光沢差によって、潜像画像が観察される潜像凹版印刷物である。
【選択図】図5

Description

本発明は、銀行券、旅券、有価証券、商品券及び各種証明書等に、偽造及び複製の防止用として、印刷物を傾けて観察した場合に潜像画像が観察される潜像凹版を有する偽造防止印刷物に関し、従来の潜像凹版と比較して、潜像画像を観察する際に印刷物を傾ける角度が浅くても、基材と印刷画線の光沢差によって潜像画像が観察される偽造防止印刷物に関するものである。
銀行券、旅券、有価証券、商品券及び各種証明書等の貴重印刷物は、偽造又は改ざんされないことが求められ、これらを防止することを目的に偽造防止技術が採用されている。例えば、用紙の製造工程で付与するすかし又はスレッド、印刷工程で付与する微小文字又はパール印刷、更には印刷工程後の別工程で付与するホログラム又はレーザ穿孔等が代表的である。
これらの技術のうち、比較的コストが安価で、かつ、偽造抵抗力の高い偽造防止技術の一つとして、潜像凹版が挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。その理由としては、偽造者の多くは、プリンタ等の簡易的な出力機によって偽造品を作製することが多いため、インキ膜厚の低い二次元的な構成の偽造品しか作製することができないからである。
潜像凹版は、盛り上がりのある画線を縦横方向に規則的に配置することで潜像模様を形成しているため、三次元的な構成となり、特定の方向から観察することで、盛り上がりを有する画線の圧縮及び非圧縮により縦方向の画線と横方向の画線に濃度差が生じて潜像画像を視認することができるものである。それに対し、プリンタを用いた偽造品では、盛り上がりを有する画線を形成することができないため、真正品をコピーしただけでは、縦方向及び横方向の画線に濃度差が生じないことから、印刷物の偽造を困難とすることができるものである。
ここで、公知の潜像凹版3´の印刷物1´の構成について、図面を用いて説明する。図1は、凹版印刷で形成された潜像凹版3´の印刷物1´の構成を示したものであり、紙等の基材に潜像凹版3´を形成している。印刷物1´は、図1(a)に示すように、潜像部6´と背景部7´から成り、潜像部6´の複数の横画線6L及び背景部7´の複数の縦画線7Lは、規則的に配置され、かつ、盛り上がりのある画線で形成される。また、潜像部6´の横画線6Lの画線幅6Wと、背景部7´の縦画線7Lの画線幅7Wは、同一の画線幅で形成されている。また、横画線6Lの画線ピッチ6Pと縦画線7Lの画線ピッチ7Pも同一で形成される。なお、図1(b)は、図1(a)の矩形部を拡大したものである。
次に、図2及び図3を用いて、印刷物1´の潜像画像について説明する。図2は、印刷物1´に対する観察方向を示しており、観察方向Uは、潜像凹版3´を真上から視認した状態であり、観察方向Nは、潜像凹版3´に対して斜め方向から視認したものである。このとき、観察方向Uでは、潜像部6´と背景部7´の単位面積あたりの面積率が同一のため、潜像画像「T」を視認することができない。
次に、観察方向Nから視認した場合を説明する。まず、方向S2から潜像凹版3´を視認した場合、図3(a)に示すように、潜像部6´の横画線6Lは、観察方向と垂直となり、盛り上がった横画線6Lが非画線部の一部又は全部を隠ぺいすることで、見かけ上の視認濃度が高くなる。一方、背景部7´の縦画線7Lは、観察方向と平行となるため、非画線部の濃度の変化は生じない。その結果、各領域で濃度差を生じ、潜像部6´から成る潜像画像「T」を視認することができる。
一方、方向S3から潜像凹版3´を視認した場合、第1の観察方向とは画線構成が逆となるため、図3(b)のようになり、図3(a)とは逆のネガポジ反転した潜像画像が観察される。
また、本出願人は、前述した潜像凹版とは異なる構成の印刷物として、観察角度を異ならせることで潜像画像が出現する技術について出願している(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献2の印刷物は、平面配向性を有するパール顔料を備えた凸状の画線を規則的に配列した潜像部と背景部を形成することで、観察角度を拡散反射光が支配的な観察角度で観察した場合と正反射光が支配的な観察角度で観察した場合において、画線からの反射光量の差によって画像がチェンジして視認される印刷物である。
特公昭56−19273号公報 特許第3718712号公報
しかしながら、特許文献1の潜像凹版3´は、観察方向Nから視認した場合、潜像部6´と背景部7´との互いの濃度差により潜像画像「T」を視認することができるが、潜像画像「T」を形成する凹版画線の画線高さが少ない場合、印刷物1´を傾ける角度が極めて大きくなり、潜像画像「T」を瞬時に観察することができないという課題が残されていた。
また、特許文献2の印刷物は、画線からの光沢差によって潜像画像が出現することから、潜像画像の確認は比較的容易であるが、平面配向性を有するパール顔料等の特殊な材料を用いることが必須であることから、生産コストが嵩むという課題が残されていた。
本発明は、前述した課題を解決するために創出された発明であり、特殊な材料を用いることなく、一般的な凹版インキによって従来技術の潜像凹版を形成することで、画線部と非画線部に光沢差が発生し、印刷物を傾ける角度が浅い状態であっても潜像画像を観察することができる偽造防止印刷物に関するものである。
本発明の偽造防止印刷物は、基材の少なくとも一部に、第1の印刷領域と第2の印刷領域を有し、第1の印刷領域の少なくとも一部に重畳するように第2の印刷領域が形成されたことで、潜像画像が形成された偽造防止印刷物であって、第1の印刷領域は、基材と異なる光沢度を有する無色又は有色インキによって面積率が50〜100%の第1の印刷画像が形成され、第2の印刷領域は、第1の方向に沿って規則的に一定ピッチ及び一定の画線幅で盛り上がりを有する第1の画線が複数形成された潜像部と、第1の方向と異なる第2の方向に沿って規則的に前記第1の画線と同一のピッチ、同一の画線幅及び同一の盛り上がり高さを有する第2の画線が複数形成された背景部を有する第2の印刷画像が形成されたことを特徴とする偽造防止印刷物である。
また、本発明の偽造防止印刷物における第1の印刷画像は、第2の印刷画像より面積が大きい又は同一であり、第2の印刷画像は、第1の印刷画像が形成された領域上にのみ形成されたことを特徴とする偽造防止印刷物である。
本発明の偽造防止印刷物は、潜像凹版画線を形成する下層に基材と異なる光沢度を有し、かつ、面積率の高い第1の印刷画像を施すことで、従来の潜像凹版を第1の画像上に形成するだけで、潜像凹版画線における非画線部と、潜像凹版を形成する画線及び基材表面との関係において光沢差が発生することから、印刷物を傾ける角度が浅い状態であっても、瞬時に潜像画像を観察することができることから、より高精度な真偽判別を行うことができる。
従来の潜像凹版の画線構成の一例を示す図 印刷物の観察方向を示す図 従来の印刷物を所定の観察方向から視認した図 第1の実施の形態における印刷物の一例を示す図 第1の実施の形態における潜像凹版部分の拡大図を示す図 印刷物の観察方向を示す図 第1の画像の形態の一例を示す図 第2の実施の形態における印刷物を示す図 第2の実施の形態における潜像凹版部分の拡大図を示す図 第2の実施の形態における印刷物を所定の観察方向から視認した図 第2の実施の形態の変形例を示す図 第3の実施の形態における潜像凹版部分の拡大図示す図
本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他いろいろな実施の形態が含まれる。
本発明の偽造防止印刷物は、所定の印刷濃度を有する第1の画像が形成されており、第1の画像上の少なくとも一部に潜像凹版を形成する潜像部と背景部を重ねて形成したものである。第1の画像上に形成された潜像凹版は、潜像部及び背景部の非画線部から視認される第1の画像からの光沢度が基材表面、潜像部及び背景部を形成する画線表面の光沢度と異なることで、従来技術の潜像凹版において潜像画像が確認されない程度の印刷物を傾ける角度であっても、光沢差によって潜像画像を視認することができるものである。
第1の画像は、第1の画像上に凹版印刷画線を施すことができればどのような画像を形成しても良く、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印刷及びインクジェット印刷等、公知の印刷方法を用いることが可能であり、特に限定されない。
第1の画像を形成する色材は、一般的な着色インキを用いれば良く、高光沢の金属材料やパール顔料等を含む特殊なインキを用いる必要はない。また、第1の画像を形成するインキの色は、潜像凹版を形成するインキと色相が同じであっても異なっていても良く、基材表面及び潜像凹版画線と異なる光沢度を有する状態として形成されていれば特に限定されない。
また、第1の画像は、第1の画像上に形成された潜像部及び背景部を形成する画線表面の光沢度及び基材の光沢度と異なる状態として観察される必要があるため、面積率を50〜100%とする必要がある。面積率を50%未満とした場合、基材表面と潜像部及び背景部の非画線部から観察される第1の画像表面から観察される光沢差が少なくなり、浅い角度に傾けた状態における潜像画像の視認性が低下するからである。なお、本発明における面積率とは、基材上の一定面積中に形成される画素又は画線面積の割合のことである。
さらに好ましくは、面積率を70〜95%に設定すれば良い。面積率を70%以上とすることで、潜像部及び背景部の非画線部から視認される第1の画像の面積を大きくすることができるからである。一方、95%以下とすることで、第1の画像上に形成された潜像部及び背景部を形成する凹版印刷画線の密着性を向上させることができる。
潜像凹版を形成する潜像部及び背景部は、公知の潜像凹版と同等の構成であり、第1の方向に沿って規則的に一定ピッチ、画線幅及び画線高さの複数の画線によって形成された潜像部と、第1の方向と異なる第2の方向に沿って潜像部と同一のピッチ、画線幅及び画線高さの複数の画線によって形成された背景部によって構成され、潜像凹版を第1の方向Uから観察した場合には、潜像部及び背景部ともに同一濃度として観察されるが、印刷物を第2の観察角度Nで観察した場合に、潜像部と背景部の非画線部は異なる濃度として視認されることから、潜像画像が観察されるものである。
潜像凹版を形成するインキは、有色の盛り上がりを有する画線を形成すれば良く、高光沢の金属材料やパール顔料等を含む特殊なインキを用いる必要はない。また、潜像凹版を形成するインキの色相は、第1の画像と色相が同じであっても異なっていても良いが、好ましくは黒、褐色、暗緑色、暗青色等の高濃度な画線とすることであり、潜像凹版の下部に形成された第1の画像を真上から観察した際に視認される画像への影響を抑制することができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態における偽造防止印刷物(以下「印刷物」という。)について、図4を用いて説明する。第1の実施の形態の印刷物1は、基材上に料額2、潜像凹版3及び肖像4が形成された紙幣タイプの印刷物1であり、潜像凹版3部分は、凹版印刷によって、盛り上がりを有する画線が規則的に所定の画線幅、画線ピッチ及び画線高さによって形成されている。また、第1の実施の形態における印刷物1は、オフセット印刷によって、盛り上がりの少ない地紋印刷画線(図示しない。)が形成されており、潜像凹版3部分の下層には、第1の画像が形成されている。
図5は、第1の実施の形態における印刷物1の潜像凹版3部分の構成を示すものであり、図5(a)は、ベタ画線(面積率100%)によって形成された第1の画像5、図5(b)は、潜像凹版3の潜像部6及び背景部7を示すものである。潜像部6及び背景部7の画線は、凹版印刷により形成された盛り上がりを有する画線であり、盛り上がりの高さ、画線幅及び画線ピッチを同一とすることで、印刷物1を第1の観察角度Uで観察した場合には、潜像部6と背景部7に濃度差は生じず、同一濃度として観察されるが、印刷物1を第2の観察角度で観察した場合には、潜像部6の非画線部が画線の盛り上がりによって圧縮されて高濃度となるが、背景部7の非画線部は、印刷物1を傾けても非画線部は変化しないことから、潜像部6の非画線部とに濃度差が生じ、潜像画像が視認される構成である。
図5(c)は、第1の画像5上に潜像凹版3を形成する潜像部6及び背景部7が形成された部分の拡大図を示すものであり、潜像部6及び背景部7の非画線部からは、ベタ状で形成された第1の画像5が視認される。この非画線部から視認される第1の画像5表面からの光沢度が基材表面及び潜像凹版3を形成する画線表面と異なることで、潜像画像を視認する際の印刷物1を傾ける角度が浅くても潜像画像を視認することができる。
図6は、本発明の印刷物1において、潜像画像が視認される観察角度を示すものであり、従来の潜像凹版を観察する第2の観察角度Nよりも印刷物1を傾ける角度が浅い第3の観察角度Mであっても、前述した第1の画像5表面の光沢度と基材表面及び潜像凹版3を形成する画線表面の光沢度が異なることで潜像画像を形成することができるものである。
第1の画像5の面積率は、50〜100%とする必要があり、図7(a)のベタ画線(面積率100%)、図7(b)の縞模様(面積率90%)、図7(c)の格子模様(面積率90%)、図7(d)の市松模様(面積率50%)及び図7(e)の任意模様(面積率90%)等、形状については特に限定されず、面積率を50〜100%に設定することで本発明の効果を得ることができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態における印刷物1について説明する。第2の実施の形態の印刷物は、第1の画像5における潜像凹版が加刷される領域のみを白抜き状としたものであり、潜像凹版3を形成する潜像部6及び背景部7の構成については、第1の実施の形態と同一であるため、説明を省略する。
図8は、第2の実施の形態における印刷物1であり、基材上に料額2、潜像凹版3及び肖像4が形成された商品券タイプの印刷物1である。潜像凹版3部分は、下地に第1の画像が形成されているが、第1の画像5における白抜き部分上に潜像凹版3を形成する潜像部6及び背景部7を重ねて形成しているため、見た目上は潜像部6及び背景部7の画線のみが形成されたように観察される。なお、図8の印刷物1は、潜像部6によって形成された潜像画像(文字「T」)が観察されるように図示しているが、印刷物1を第1の観察角度Uから観察した場合には、潜像部6及び背景部7の非画線部は同一として観察されるため、潜像部6及び背景部7を含む潜像凹版3部分は同一濃度として観察され、潜像画像「T」は観察されない。
一方、図8におけるS2方向から第2の観察角度N又は第3の観察角度Mで観察した場合、潜像部6及び背景部7の画線の盛り上がりによって、観察方向と直交する潜像部6の非画線部が圧縮されて高濃度となることで、潜像画像「T」が観察される。
図9は、図8の潜像凹版3部分の拡大図を示すものであり、潜像凹版3部分に形成された第1の画像5、潜像部6及び背景部7の構成を示すものである。図9(a)は、潜像部6及び背景部7に対応する領域が白抜き状態で形成された第1の画像5を示すものであり、図9(b)は、潜像凹版3を形成する潜像部6及び背景部7の画線を示すものであり、画線の方向、ピッチ、画線幅及び画線高さは第1の実施の形態と同一の構成である。
図9(c)は、図9(a)に示す第1の画像5上に図9(b)に示す潜像凹版3が加刷された状態を示すものであり、第1の画線5に形成された白抜き部分に潜像部6及び背景部7が形成されることで、見掛け上は第1の実施の形態で説明した図5(c)と同様の状態として観察することができる。
第2の実施の形態における印刷物は、前述したとおり第1の画像5における潜像凹版3の潜像部6及び背景部7を加刷する領域のみ白抜きの状態としていることから、潜像凹版3を形成する潜像部6及び背景部7のインキを基材にセットさせることができるため、潜像部6及び背景部7の凹版画線の密着性を向上させることができる。
また、第1の実施の形態と同様に潜像凹版3の非画線部の全てをベタ状(面積率100%)とした際と同じ効果を得ることができることから、潜像凹版3を観察する際に印刷物1を傾ける角度が浅い、すなわち、第3の観察角度Mで視認した場合であっても、基材表面と潜像凹版3の非画線部から観察される第1の画線5表面において高い光沢差が生じることから、潜像画像を視認することができる。
図10は、第2の実施の形態における印刷物1に形成された潜像凹版3を所定の方向から観察した状態を示すものである。図10(a)は、図8のS2方向から印刷物1を第3の観察角度Mで観察したものである。同様に、図10(b)に示すように、S3方向から印刷物1を第3の観察角度Mで観察した場合であっても、図10(a)と潜像部6及び背景部7の視認濃度が反転した状態の潜像画像を観察することができる。なお、第3の観察角度で公知の潜像凹版3´を観察した場合、潜像部6´と背景部7´の濃度差がほとんど生じないため、潜像画像を観察することはできない。
また、第2の観察角度Nで観察した状態を示すのが、図10(c)及び図10(d)であり、各々の観察方向において潜像部6及び背景部7の濃度差の大きいネガポジ反転した潜像画像を視認することができる。
図11は、第2の実施の形態における変形例であり、第2の実施の形態では、第1の画像5内に形成する白抜き部分と潜像部6及び背景部7を形成する画線幅を同一としているが、この場合、第1の画像5上に形成される潜像部6及び背景部7を完全に一致させなければ部分的に潜像部6及び背景部7の非画線部に白抜き部分が観察されるため、潜像部6及び背景部7の非画線部における第1の画像5の面積率を100%とすることができない。仮に、非画線部における第1の画像5に多少の白抜き部分が存在していても、潜像画像の視認に影響するものではないが、第1の観察方向Uから視認した際に潜像画像と同様の画像がうっすら視認されることとなる。
第2の実施の形態の変形例においては、図11に示すように、第1の画像5に形成する白抜き部分の幅を潜像部6及び背景部7を形成する画線幅より狭く設定することで、第1の画像5における白抜き部分の中心(図示せず)と潜像部6及び背景部7を形成する画線の中心部分(図示せず)が一致しなくても白抜き部分が非画線部に現れないように、あらかじめ潜像部6及び背景部7を形成する画線幅より白抜き部分の幅を狭く設定したものである。
第2の実施の形態の変形例のように、白抜き部分の幅を狭く設定することで、印刷ズレにより第1の観察角度から視認した場合に潜像画像がうっすら視認される問題を解消することができるとともに、潜像部6及び背景部7を形成する凹版画線の密着性を得ることができることから、好ましい形態である。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態における印刷物1について説明する。第3の実施の形態における潜像凹版3は、第2の実施の形態と同様に商品券タイプの印刷物1であり、潜像凹版3部分に形成された潜像部6及び背景部7の画線構成についても、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同一の画線構成であるため、説明を省略する。
図12は、第3の実施の形態の印刷物1における潜像凹版3部分を拡大したものであり、潜像凹版3領域における第1の画像5、潜像部6及び背景部7を示したものである。図12(a)は、第1の画像5を示すものであり、ベタ領域内に白抜きの印刷模様が形成されたものである。
図12(b)は、潜像部6及び背景部7の画線を示すものであり、第1及び第2の実施の形態と同様の画線構成であり、図12(c)は、図12(a)の第1の画像5上に図12(b)の潜像部6及び背景部7が形成された状態を示すものである。なお、図12では、第1の画像5と潜像部6及び背景部7を有する潜像凹版画線が同じ大きさのように示しているが、潜像凹版3よりも第1の画像5が大きければ良く、潜像凹版よりも大きい第1の画像5を形成することで、上部に加刷される潜像凹版3領域の大きさを考慮することなく、潜像凹版3の周辺にかけて連続する地紋模様を形成することができる。
1、1´ 印刷物
2 料額
3、3´ 潜像凹版
4 肖像
5 第1の画像
6、6´ 潜像部
6L 横画線
7、7´ 背景部
7L 縦画線
P、6P、7P 画線ピッチ
W、6W、7W 画線幅
U 第1の観察角度
N 第2の観察角度
M 第3の観察角度

Claims (2)

  1. 基材の少なくとも一部に、第1の印刷領域と第二の印刷領域を有し、前記第1の印刷領域の少なくとも一部に重畳するように前記第2の印刷領域が形成されたことで、潜像画像が形成された偽造防止印刷物であって、
    前記第1の印刷領域は、前記基材と異なる光沢度を有する無色又は有色インキによって面積率が50〜100%の第1の印刷画像が形成され、
    前記第2の印刷領域は、第1の方向に沿って規則的に一定ピッチ及び一定の画線幅で盛り上がりを有する第1の画線が複数形成された潜像部と、前記第1の方向と異なる第2の方向に沿って規則的に前記第1の画線と同一のピッチ、同一の画線幅及び同一の盛り上がり高さを有する第2の画線が複数形成された背景部を有する第2の印刷画像が形成されたことを特徴とする偽造防止印刷物。
  2. 前記第1の印刷画像は、前記第2の印刷画像より面積が大きい又は同一であり、前記第2の印刷画像は、前記第1の印刷画像が形成された領域上にのみ形成されたことを特徴とする請求項1記載の偽造防止印刷物。
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