JP2016129872A - 二液硬化型無溶剤系接着剤の塗工装置 - Google Patents

二液硬化型無溶剤系接着剤の塗工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二液硬化型無溶剤系接着剤の成分比率及び厚みのばらつきを抑制する。【解決手段】二液硬化型無溶剤系接着剤を複数のロールで転写してウエブWに塗布する塗工装置1である。微小間隔を隔てて突き合わされた状態で、ドクターロール21に並んでアプリケーションロール20が配置されている。2つの成分液を混合して接着混合液を作製するミキサー11と、微小間隔の上方のスペースに接着混合液を貯留させる液溜部を形成する一対の堰板22と、液溜部に接着混合液を供給するノズル12とを備える。アプリケーションロール20が、1rpm以下の超低速で回転制御されている。【選択図】図1

Description

本発明は、硬化が始まっている二液硬化型無溶剤系接着剤を貯留しながら、複数のロールで転写してウエブに塗工する塗工装置に関する。
二液硬化型無溶剤系接着剤は、溶剤を含まず、2種類の成分液を混合することによって硬化が開始し、所定時間の経過(通常は数十時間の養生を行う)によって硬化が完了する接着剤である。二液硬化型無溶剤系接着剤は、周知であり、その一例は特許文献1に開示されている。
現在、包材材料の分野では、複数のフィルムを積層した複合フィルムが多用されている。このような複合フィルムの多くは、ラミネート装置を用いて、繰り返し、一対のウエブを高速搬送しながら接着剤で貼り合わせることによって製造されている。
ラミネート装置には、一方のウエブに接着剤を塗布する塗工装置が付設されている。塗工装置により、接着剤は、通常、数μmかそれ以下の厚みでウエブに塗布される。接着剤に二液硬化型無溶剤系接着剤を用いたこの種の塗工装置は、特許文献2や特許文献3に開示されている。
特許文献2の塗工装置は、接着剤の2つの成分液を別々にウエブに供給するタイプであり、特許文献3の塗工装置は、接着剤の2つの成分液を事前に混合して接着混合液を作製し、その接着混合液をウエブに供給するタイプである。
後者の塗工装置の場合、硬化が開始した接着混合液を、回転速度が次第に上がるように設定された複数のロールで転写し、薄く延ばしながらウエブに塗布するように構成されている。
具体的には、その塗工装置には、1番から4番の4本のロールが備えられており、これらロールが、互いの外周面を接した状態で、下から順に縦並びに配置されている。最下位の1番ロールは、斜め下方から2番ロールに接していて、両ロールの隙間の上側の部分に、接着混合液を溜める接着剤バンクが形成されている。
接着剤バンクに溜まる接着混合液は、幅方向に流れ難く、その粘度にばらつきが発生する。そのため、長時間の連続運転を行うと、接着混合液が部分的にゲル化するなどの不具合が生じる。
そこで、特許文献3の塗工装置では、接着混合液の粘度を一定に保つために、接着混合液を供給する供給ノズルの先端が、接着剤バンクに溜まる接着混合液に浸かるように配置されていて、接着剤バンクの幅方向に供給ノズルが往復動して接着混合液を撹拌するようにしている。
特開2010−31105号公報 特開2011−235279号公報 特開昭58−122074号公報
この種の塗工装置では、高品質な複合フィルムを安定して製造するために、ウエブの全域にわたり、できるだけ、均一な成分比率及び厚みで接着剤を塗布することが求められている。
この点、特許文献3の塗工装置のようなタイプは、特許文献2の塗工装置とは異なり、事前に2つの成分液が混合されるため、安定した成分比率を得ることができる。
しかし、塗布される接着剤の厚みに関しては改良の余地がある。
そこで本発明の目的は、安定した成分比率及び厚みで二液硬化型無溶剤系接着剤を塗布できる塗工装置を提供することにある。
本発明に係る塗工装置は、二液硬化型無溶剤系接着剤を複数のロールで転写してウエブに塗布する。この塗工装置は、前記複数のロールの転写開始側の端部に位置するドクターロールと、下方に進行する外周面どうしが微小間隔を隔てて突き合わされた状態で、前記ドクターロールに並んで配置されるアプリケーションロールと、前記二液硬化型無溶剤系接着剤を構成する2つの成分液を混合して接着混合液を作製するミキサーと、前記微小間隔の上方のスペースに設けられ、当該スペースに前記接着混合液を貯留させる液溜部を形成する一対の堰板と、前記液溜部に前記接着混合液を供給するノズルと、を備えている。そして、前記アプリケーションロールが、1rpm以下の超低速で回転制御されている。
すなわち、この塗工装置によれば、アプリケーションロールと、複数のロールの転写開始側の端部に位置するドクターロールとが、微小間隔を隔てて突き合わされていて、その微小間隔の上方の液溜部に、硬化が開始している二液硬化型無溶剤系接着剤(接着混合液)が貯留されるようになっており、アプリケーションロールが1rpm以下の超低速で回転制御されている。
ウエブに塗布される接着混合液の成分比率については、二液硬化型無溶剤系接着剤が事前に混合されるので、安定した値を得ることができる。
ウエブに塗布される接着混合液の厚みについては、詳細は後述するが、従来のように、アプリケーションロール及びドクターロールの双方が回転していると、両ロールの真円度のばらつきの影響を受けて微小間隔が大小に変化するため、両ロールの真円度のばらつきに応じてばらつくことになる。
それに対し、アプリケーションロールの回転を停止してドクターロールだけを回転させれば、ドクターロールの真円度のばらつきの影響だけにできるので、厚みのばらつきを抑制できるが、長時間の連続運転を行った場合に、接着混合液が微小間隔から垂れ下がって硬化するという不具合が発生する。
そこで、この塗工装置では、アプリケーションロールの回転を完全に停止させずに超低速で回転制御し、アプリケーションロールの外周面に付着する接着混合液を、硬化前に除去することで、ウエブに塗布される接着混合液の厚みのばらつきを抑制しながら、アプリケーションロールに接着剤が固着するのを防止できるようにしている。
運転時の前記微小間隔は、40〜120μmに設定するのが好ましい。
微小間隔は、小さくし過ぎると、両ロールが接触して摩耗が発生するおそれがあり、大きくし過ぎると、接着混合液の液垂れが問題になる。加えて、横幅方向の大きさのばらつきが大きくなると、ドクターロールの外周面に付着する液量の横幅方向のばらつきも大きくなるが、微小間隔を40〜120μmに設定することで、そのような不具合をバランスよく防ぐことができる。
前記微小間隔を通過した前記アプリケーションロールの外周面に付着している前記接着混合液を除去する付着液除去装置を更に備えるようにするとよい。
そうすれば、アプリケーションロールの外周面に付着している接着混合液を自動的に除去できるので、利便性に優れる。
前記付着液除去装置は、前記アプリケーションロールの外周面に刃先が接したドクターブレードからなり、当該ドクターブレードで前記接着混合液を掻き落とすようにするとよい。
そうすれば、簡単な構成で接着混合液をアプリケーションロールの外周面から効果的に除去できる。交換も容易であり、安価で実現できる。
また、一定の周期で警報を発する警報器を更に備え、前記アプリケーションロールの外周面における前記微小間隔を通過して当該微小間隔に戻るまでの間の部分に、外部からアクセス可能な拭き取り領域を設けてもよい。
そうすれば、付着液除去装置を設けなくても、アプリケーションロールの外周面に付着した接着混合液を手動で除去できるので、構造が簡素になるうえ、付着液除去装置の清掃作業も不要になる。警報器で拭き取りのタイミングを知ることができるので、作業性に優れる。
更に、前記液溜部に差し込まれた撹拌部材を前記一対の堰板の間で往復させる撹拌装置を備えるようにしてもよい。
そうすれば、液溜部に溜まる接着混合液が滞留して部分的にゲル化等するのを防止できるので、長時間の連続運転でも安定して行える。
本発明の塗工装置によれば、安定した成分比率及び厚みで二液硬化型無溶剤系接着剤を塗布できるので、高品質な複合フィルムを安定して製造することができる。
本実施形態の塗工装置を示す概略図である。 塗工装置の要部を示す概略側面図である。 塗工装置の要部を示す概略上面図である。 (a)及び(b)は、真円度のばらつきと微小間隔のばらつきとの関係を説明する概略図である。 (a)及び(b)は、微小間隔のばらつきとドクターロールに付着する液量のばらつきとの関係を説明する概略図である。 アプリケーションロール(ドクターロール)の外径への温度の影響を説明する概略図である。 変形例の塗工装置の要部を示す概略側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
(塗工装置の全体構成)
図1に、本実施形態の塗工装置1を簡略化して示す。この塗工装置1は、一対のウエブW,Wを高速で搬送しながら貼り合わせるラミネート装置2に付設されている。
塗工装置1は、液供給部1a、液保持部1b、液転写部1cなどで構成されていて、一方のウエブWに、二液硬化型無溶剤系接着剤を薄く延ばして塗布する機能を有している。
液供給部1aは、一対のタンク10,10、ミキサー11、ノズル12などで構成されている。液保持部1bは、アプリケーションロール20、ドクターロール21、一対の堰板22,22、ドクターブレード23(付着液除去装置の一例)、温調装置24などで構成されている。
各タンク10には、二液硬化型無溶剤系接着剤を構成している2つの成分液が別々に貯留される。各タンク10は、配管13を介してミキサー11と接続されており、各成分液は、これら配管13を通じて一定の比率でミキサー11に連続的に供給されるようになっている。
ミキサー11で、2つの成分液が混合され、これら成分液が均一に混ざった混合液(接着混合液)が作製される。この時から二液硬化型無溶剤系接着剤(接着混合液)の硬化は開始する。
図2及び図3にも示すように、ノズル12は、ミキサー11に取り付けられた短管状の部材からなり、液保持部1bに接着混合液を供給する。ノズル12及びミキサー11は、撹拌装置30に取り付けられている。
撹拌装置30は、スライド装置31や支持部材32、一対の撹拌棒33,33などで構成されている。撹拌棒33、ミキサー11、及びノズル12は、支持部材32に取り付けられている。
スライド装置31は、ロッドレスエアシリンダなど、支持部材32を横幅方向(アプリケーションロール20等が延びる方向)に往復させる装置であり、アプリケーションロール20に沿って配置されている。ミキサー11は、支持部材32の下側に取り付けられている。ミキサー11及びノズル12の取り付け位置及び取り付け角度は調整可能になっている。
支持部材32の両側部には、横幅方向に突出する支持軸32aが対称状に設けられており、これら支持軸32aの各々に撹拌棒33が取り付けられている。撹拌棒33は、フッ素樹脂など、接着剤が付着し難い素材を用いて、接着剤が除去し易いように丸棒状に形成されている。撹拌棒33の取り付け位置及び取り付け角度も調整可能になっている。
アプリケーションロール20及びドクターロール21は、外周面が金属(非弾性素材)の横長なロールである(金属ロール)。この塗工装置1の場合、これらロール20,21は、いずれも横幅が1300mm(塗工面部分)で、200mmの外径を有している。
アプリケーションロール20及びドクターロール21は、塗工装置1に回転可能に支持されており、下方に進行する外周面どうしが微小間隔Gを隔てて突き合わされた状態で、横並びに配置されている。
微小間隔Gの上方には、断面略V状のスペース(Vスペース25)が拡がっている。そのVスペース25の横幅方向に離れた位置に、Vスペース25を仕切る一対の堰板22,22が設置されている。これら堰板22,22の間に、接着混合液を一時的に貯留させる液溜部Rが形成されている。
塗工装置1の運転時には、液位が一定に保たれるように、接着混合液が液溜部Rに連続的に供給される。
ノズル12の先端は、液溜部Rに溜まる接着混合液の液面上に位置するように配置され、各撹拌棒33の先端は、液溜部Rに溜まる接着混合液の液中に位置するように配置される。そして、スライド装置31により、一方の撹拌棒33が一方の堰板22の内面近傍に達し、他方の撹拌棒33が他方の堰板22の内面近傍に達する範囲で支持部材32が往復するように調整される。
ノズル12の両側に配置された撹拌棒33,33により、接着混合液を液溜部Rに注入しながら、その両側を撹拌できるので、接着混合液が粘度の大きい非ニュートン流体であっても、効果的に撹拌することができる。従って、接着混合液のゲル化等を抑制でき、長時間の連続運転を安定して行える。
液溜部Rに貯留されている接着混合液を一定の温度に保つために、アプリケーションロール20及びドクターロール21には温調装置24が付設されている。この塗工装置1の場合、アプリケーションロール20及びドクターロール21の各々の内部に水室が設けられていて(図示せず)、その水室に、温調装置24から循環経路24aを通じて一定温度に調整した温水が循環供給される。
アプリケーションロール20の外周面に付着する接着混合液を除去するために、アプリケーションロール20にドクターブレード23が付設されている。この塗工装置1の場合、ドクターブレード23は、横長な樹脂の薄板からなる。
ドクターブレード23の刃先は、接着混合液を掻き落とすことができるように、ドクターロール21の反対側に向くアプリケーションロール20の外周面の下半分の領域Sに、下向きに傾斜した状態(リバースアングル)で圧接されている。
液転写部1cは、複数のロールで構成されている。各ロールは、接着混合液を転写して、最後にウエブWに接着混合液を塗布するように回転制御されている。
具体的には、液転写部1cは、縦方向に連なって並ぶドクターロール21、メタリングロール40、コートロール41、パッキングロール42などで構成されている。転写開始側の下端部に位置するロールには、ドクターロール21が兼用されている。転写終了側の上端部に位置するコートロール41と、パッキングロール42とにより、接着混合液を塗布するウエブWが挟持される。
コートロール41は金属ロールであり、メタリングロール40及びパッキングロール42は、外周面がゴム等の弾性素材のロールである(樹脂ロール)。この塗工装置1の場合、運転時には、メタリングロール40及びコートロール41も一定温度に保たれるように構成されている。
液転写部1cでは、金属ロールと樹脂ロールとが交互に配置されている。隣接している2つの金属ロール及び樹脂ロールは、互いの外周面が圧接されていて、その圧接部位で両外周面が同じ方向に進行するように回転制御されている。
なお、メタリングロール40の接触圧は、油圧ではなく空圧によって制御されている。空圧で接触圧を制御することにより、メタリングロール40を穏やかにドクターロール21及びコートロール41に接触させることが可能になり、メタリングロール40の耐久性の向上が図られている。
接着混合液は、ドクターロール21からメタリングロール40に転写され、メタリングロール40からコートロール41に転写され、コートロール41からウエブWに転写される。転写の度に接着混合液が効率よく延ばされるように、ドクターロール21、メタリングロール40、及びコートロール41の回転速度は、転写開始側から転写終了側に向かって徐々に大きくなるように設定されている。
(塗工装置の要部構成)
この塗工装置1では、ウエブWに塗布する接着混合液の厚みのばらつきが効果的に抑制できるように、液保持部1bに工夫が施されている。
第1に、アプリケーションロール20が、機能的には停止しているに等しい超低速で回転制御されている。
図4に、アプリケーションロール20及びドクターロール21の真円度のばらつきと微小間隔Gのばらつきとの関係を示す。実線L1は、各ロール20,21の基準となる外径を表している。各実線L1の内側の仮想線L2は、最も外径が小さい部位の回転軌跡を表しており、各実線L1の外側の仮想線L3は、最も外径が大きい部位の回転軌跡を表している。
図4の(a)に示すように、アプリケーションロール20及びドクターロール21の両ロールが回転していると、微小間隔Gは、最小の間隔Gminと最大の間隔Gmaxの間で変化する。それに伴い、微小間隔Gを通過してドクターロール21の外周面に付着する液量は、図5の(a)に示すように、両ロールの真円度のばらつきの程度に応じて変化する。その結果、ウエブWの搬送方向における接着混合液の厚みもばらつくことになる。
それに対し、図4の(b)に示すように、アプリケーションロール20の回転を停止してドクターロール21だけを回転させれば、微小間隔Gが変化する大きさは、ドクターロール21の真円度のばらつきの影響だけを受ける。その結果、図5の(b)に示すように、微小間隔Gを通過してドクターロール21の外周面に付着する液量の変化が小さくなるので、ウエブWの搬送方向における接着混合液の厚みのばらつきも抑制できる。
ところが、アプリケーションロール20の回転を完全に停止してしまうと、長時間の連続運転を行った場合に、接着混合液が、アプリケーションロール20の外周面を伝って微小間隔Gから垂れ下がり、微小間隔Gの下側に塊状になって硬化するという不具合が発生する。
そこで、この塗工装置1では、アプリケーションロール20の回転を完全に停止させずに、1rpm以下の超低速で回転制御し、微小間隔Gを通過したアプリケーションロール20の外周面に付着している接着混合液を、ドクターブレード23で掻き落とすようにしている。
アプリケーションロール20の回転は、その外周面に付着する接着混合液の除去を目的としているため、アプリケーションロール20は、接着混合液が硬化して除去不能になる前に、微小間隔Gを通過したアプリケーションロール20の外周面が、ドクターブレード23との接触位置に達するように回転すればよい。
硬化が開始して1時間経過した程度であれば、接着混合液を支障無く除去できるため、アプリケーションロール20が1時間で半回転するだけでも充分である。しかし、そのような速度で安定して回転制御するのは難しいため、この塗工装置1では1rpm以下に設定されている。
可能であれば、0.5rpm以下や0.1rpm以下など、アプリケーションロール20の回転数をより低速にするのが好ましい。そうすれば、接着混合液の厚みのばらつきを更に安定して抑制できるようになる。
アプリケーションロール20を超低速で回転させれば、液垂れする位置も移動するため、接着混合液の液垂れを抑制する効果も期待できる。
第2に、微小間隔Gは40〜120μmの範囲で設定されている。
微小間隔Gは、小さくし過ぎると、両ロールが接触して摩耗が発生するおそれがあり、大きくし過ぎると、接着混合液の液垂れが問題になる。加えて、横幅方向の大きさのばらつきが大きくなると、ドクターロール21の外周面に付着する液量の横幅方向のばらつきも大きくなる。そのため、微小間隔Gは厳密な設定が求められる。
図6に、アプリケーションロール20(ドクターロール21)の外径への温度の影響を示す。塗工装置1の運転中、アプリケーションロール20及びドクターロール21は、温調装置24によって加熱されるため、膨張して外径が大きくなる。図6において、実線が加熱前(外径Φ0)の各ロール20(21)を示し、仮想線が加熱後の各ロール20(21)を示している。
200mm径のロールの場合、運転時に設定される一般的な温度範囲(20℃〜80℃)では、外径が約150μm大きくなることが確認されている。従って、微小間隔Gの設定は運転時の状態で行われる。
その際、これらロールは、横幅方向における中央部が両端部よりも膨張し、各端部の外径Φ1よりも中央部の外径Φ2の方が大きくなることが確認されている。200mm径のロールの場合、両端部の外径Φ1に比べて中央部の外径Φ2が約10μm大きくなることが確認されている。
そのため、微小間隔Gを40μmより小さくすると、微小間隔Gが横幅方向の外径の差と大差ない大きさになるため、その差の影響が強くなり過ぎて、ウエブWの横幅方向における接着混合液の厚みのばらつきに悪影響が生じる。微小間隔Gを120μmより大きくすると、アプリケーションロール20が超低速で回転していても、接着混合液の液垂れが発生するおそれがある。
それに対し、微小間隔Gを40〜120μm、好ましくは60〜100μmに設定することで、このような不具合をバランスよく防ぐことができる。
(変形例)
図7に、塗工装置1の変形例を示す。この変形例の塗工装置は、主な構成は塗工装置1と同様であるが、ドクターブレード23が省略されていて、警報器50が付設されている点などで塗工装置1と異なっている。
警報器50は、オペレータに拭き取りのタイミングを知らせる装置であり、アプリケーションロール20の回転数に合わせて一定の周期で警報を発するように設定されている。例えば、音を発するブザーや点滅発光するライトなどを塗工装置1の周辺に設置して、警報器50としてもよいし、振動を発する携帯可能なバイブレータなどを警報器50としてもよい。
アプリケーションロール20の外周面のうち、微小間隔Gを通過して、再度、微小間隔Gに戻るまでの間に位置する部分には、外部からアクセス可能な拭き取り領域Fが設けられている。
拭き取り領域Fは、アプリケーションロール20の外周面の全周の概ね1/4〜2/3の範囲の領域であり、オペレータは、この拭き取り領域Fを通じて、簡単に、アプリケーションロール20の外周面に付着している接着混合液をウエス等で拭き取ることができる。
警報器50は、微小間隔Gを通過したアプリケーションロール20の外周面が、拭き取り領域Fを通過する前のタイミングで警報を発する。警報器50には、オペレータの操作により、一定の周期のカウントがリセットできるリセット機能を設けるのが好ましい。
なお、この場合、拭き取り作業の頻度が高いと、オペレータの負担が増えるため、アプリケーションロール20の回転数は、0.1rpm以下など、より低速に設定するのが好ましい。
この変形例の場合、手動で接着混合液を除去するので、ドクターブレード23が不要で構造が簡素になるうえ、ドクターブレード23の清掃作業も不要になる。警報器50で拭き取りのタイミングを知ることができるので、拭き取りの見逃しが防止でき、作業性に優れる。
なお、本発明にかかる塗工装置は、上述した実施形態等に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
液転写部1cを構成しているロールの個数は仕様に応じて変更できる。
アプリケーションロール20やドクターロール21の寸法も仕様に応じて変更できる。例えば、横幅が1000mm〜2000mm(塗工面部分)、外径が100mm〜300mmの範囲のロールであれば適用可能である。また、アプリケーションロール20とドクターロール21とで外径を異ならせてもよい。
アプリケーションロール20は常に一定の速度で回転させる必要はなく、間欠的に回転させてもよい。
アプリケーションロール20は超低速で回転しているので、付着液除去装置は、ドクターブレード23に限らない。例えば、ブラシや布等で接着混合液を拭き取ってもよいし、溶剤で接着混合液を洗い流してもよい。
1 塗工装置
11 ミキサー
12 ノズル
20 アプリケーションロール
21 ドクターロール
22 堰板
23 ドクターブレード(付着液除去装置)
24 温調装置
30 撹拌装置
33 撹拌棒
40 メタリングロール
41 コートロール
42 パッキングロール
R 液溜部
G 微小間隔
W ウエブ

Claims (6)

  1. 二液硬化型無溶剤系接着剤を複数のロールで転写してウエブに塗布する塗工装置であって、
    前記複数のロールの転写開始側の端部に位置するドクターロールと、
    下方に進行する外周面どうしが微小間隔を隔てて突き合わされた状態で、前記ドクターロールに並んで配置されるアプリケーションロールと、
    前記二液硬化型無溶剤系接着剤を構成する2つの成分液を混合して接着混合液を作製するミキサーと、
    前記微小間隔の上方のスペースに設けられ、当該スペースに前記接着混合液を貯留させる液溜部を形成する一対の堰板と、
    前記液溜部に前記接着混合液を供給するノズルと、
    を備え、
    前記アプリケーションロールが、1rpm以下の超低速で回転制御されている塗工装置。
  2. 請求項1に記載の塗工装置において、
    運転時の前記微小間隔が40〜120μmに設定されている塗工装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の塗工装置において、
    前記微小間隔を通過した前記アプリケーションロールの外周面に付着している前記接着混合液を除去する付着液除去装置を更に備える塗工装置。
  4. 請求項3に記載の塗工装置において、
    前記付着液除去装置が前記アプリケーションロールの外周面に刃先が接したドクターブレードからなり、当該ドクターブレードで前記接着混合液を掻き落とす塗工装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の塗工装置において、
    一定の周期で警報を発する警報器を更に備え、
    前記アプリケーションロールの外周面における、前記微小間隔を通過して当該微小間隔に戻るまでの間の部分に、外部からアクセス可能な拭き取り領域が設けられている塗工装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の塗工装置において、
    前記液溜部に差し込まれた撹拌部材を前記一対の堰板の間で往復させる撹拌装置を更に備える塗工装置。
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