JP2016126025A - レンズ及び投影画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価でありながら、環境変化が生じてもバックフォーカス変化の影響を抑制できるレンズ及びそれを用いた投影画像表示装置を提供する。【解決手段】(1)式を満たすようにコリメートレンズCOLの脚部の長さTが決定されているので、環境温度変化に応じて脚部LGが伸縮(T±ΔT)し,これによりバックフォーカスの変化分を抑制できる。又、コリメートレンズCOLは一対の切欠CTを有しているので、脚部LGの端面をステム部STに接着した後も、レーザチップCPはコリメートレンズCOLに密封されることなく、切欠CTを介して喚起される外部の空気により冷却され、これによりコリメートレンズCOLの温度上昇を抑制することができるので、バックフォーカスの変化を効果的に抑制できる。BF ≦ T ≦ φ (1)但し、BF:光源側光学面から集光位置までの距離(mm)φ:レンズ外径(mm)【選択図】図6

Description

本発明は、投影画像表示装置及びそれに用いるレンズに関するものである。
近年、小型軽量化を目的として、半導体レーザやLED(Light Emitting Diode)を光源に用いた投影画像表示装置の開発が盛んに行われている。半導体レーザを用いた投影画像表示装置のうち、特に、RGBレーザとMEMSミラーを組み合わせた走査型の投影画像表示装置は部品点数を少なくすることができ、小型化も比較的容易に達成することができるため、注目されている。
画像を投影するために光源から出射された光束は、コリメートレンズによって平行光束に変換された後、2次元的に走査する機能を有するMEMSミラーを照明し、最終的にはスクリーン上に画像を形成する。コリメートレンズをプラスチック製とすることで、高精度なレンズを安価に大量生産できるため、投影画像表示装置も安価に生産できる。ところが、一般的なプラスチック製のコリメートレンズは、環境変化による問題を有している。具体的には、環境の温度変化に伴うプラスチック材料の屈折率変動や膨張/収縮、或いは、光源から出射される光束の波長シフトによって、コリメートレンズのバックフォーカスが変化するため、コリメートレンズから射出される光束の平行度が変化し、その結果、所定の投影位置での光束径も大きく変化してしまう。よって、このようなコリメートレンズを投影画像表示装置に用いた場合、画質の劣化が発生してしまう恐れがある。かかる問題に対し、駆動用のアクチュエータを用いて、温度変化により生じるバックフォーカス変化量に応じてコリメートレンズを光軸方向に移動することで、コリメートレンズから平行光束を出射するようにはできるが、部品点数の増大や装置の大型化を招くという課題がある。
これに対し特許文献1には、コリメートレンズに回折構造を付与することで、環境温度が変化してもバックフォーカス変化量を低減し、投影画像表示装置における画質劣化を抑制する技術が開示されている。
特許第5488803号明細書 国際公開第2014/0733305号
しかしながら、金型を用いた射出成形で回折構造を有するコリメートレンズを作成する場合、金型加工技術上や成形技術上の困難性から、回折段差部に先端部ダレやテーパーが付くなどの理想形状からのずれが生じ、実際の回折効率は設計値から低くなってしまうという問題がある。特に、回折構造を決定する位相関数の位相差量が大きいほど、それが顕著になる。特許文献1のコリメートレンズでは、バックフォーカス変化の低減のために回折構造を付与しているが、RGBの3つの波長に対して回折効率が高くなるような回折段差量に設定し、かつ、その回折輪帯数も多くなっている。つまり、回折段差部の数やテーパー領域が多くなっており、光量ロスによる回折効率の低下が発生してしまう。すなわち、レーザ光源から射出される光束の利用効率が低くなってしまうため、レーザ光源をより高出力にする必要があり、それにより更に温度が上昇してしまう懸念やコストの増大や投影画像表示装置の大型化を招く恐れがある。
一方、特許文献2には、レンズの脚部を基板上に固定することで、温度変化によるプラスチック製脚部の膨張/収縮によって、光源とレンズ光学面との間隔が変化するため、デフォーカス補正、すなわちバックフォーカス変化に有利であるという記載がある。しかしながら、レンズ脚部の長さをどのように設定すると、バックフォーカス変化に有利であるかまでは明示されていない。また、特許文献2に開示されたレンズはキャップ式であるため、光源にかぶせて用いた際に光源とレンズとの間に熱がこもり、想定される環境温度を超えたレンズの温度上昇を招き、より耐熱性の高い素材が必要となって,コスト高を招く恐れがある。或いは、想定される環境温度を超えたレンズの温度上昇による影響を回避するために、回折効率を犠牲にして回折構造の輪帯数を過度に増やす必要が生じる。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、安価でありながら、環境変化が生じてもバックフォーカス変化の影響を好適に抑制できるレンズ及びそれを用いた投影画像表示装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のレンズは、投影画像表示装置用のレンズであって、
前記レンズは一体成形されたプラスチック製であり、前記光源から射出された光束を平行光又は収束光に変換するレンズ部と、前記レンズ部を保持する脚部とを有し、
前記脚部は前記光源を支持する基部に対して、前記脚部の端部の少なくとも一部が固定されるものであって、少なくとも前記脚部の1カ所に開口又は切欠を形成しており、
前記脚部の長さT(mm)は以下の式を満たすことを特徴とする。
BF ≦ T ≦ φ (1)
但し、
BF:光源側光学面から集光位置までの距離(mm)
φ:レンズ外径(mm)
本発明によれば、前記レンズ部を保持する脚部が環境温度変化時に膨張/収縮することを利用して、同時に生じる前記レンズ部の屈折率変化や形状変化、及び、光源から射出される光の波長シフトなどによって発生するバックフォーカスの変化分をキャンセルする方向に働き、レンズからの出射される光束の出射角変化を抑制する。その結果、投影位置でのビーム径の変化を抑制できる。特に、(1)式の値Tを上限以下とすることで、レンズを安定的に成形でき、装置の小型化に寄与する。また(1)式の値Tを下限以上とすることで、投影位置でのビーム径変化の低減に効果がある。また、前記脚部が少なくとも前記脚部の1カ所に開口又は切欠を形成しているので、前記開口又は前記切欠を介して前記脚部の外部と内部との間で換気を行うことができる。これにより、前記脚部の内部の温度上昇を抑制して前記レンズ部が過熱しすぎることを回避でき,耐熱性の高いプラスチック材料を選択する必要がなくなる。また、前記脚部の内部の温度上昇を抑制することができるため、脚部の長さTを上限以下とすることが可能となり、装置の大型化やレンズの成形難易度を高くなることを抑制することができる。尚、空気の対流を促進させるという観点から、前記開口又は前記切欠は光軸を通って反対側に配置されていることが好ましい。又、空気をより効率的に滞留させるという観点から、前記切欠は前記脚部の端面から前記光源側の光学面の高さまで空いていることが好ましい。
請求項2に記載のレンズは、請求項1に記載の発明において、前記脚部は、前記端部から前記レンズ部に向かって延在する前記切欠が少なくとも2カ所に形成されていることを特徴とする。
前記切欠を少なくとも2カ所に形成することで、前記脚部の外部と内部との間で一方の切欠を空気の流入口として利用し、他方の切欠を空気の流出口として利用できるので、効率的な換気を行うことができる。又、切欠とすることで前記レンズの成形性を高めることができる。
請求項3に記載のレンズは、請求項1又は2に記載の発明において、前記レンズを光軸方向から見た際の形状は、少なくとも光軸を挟んで略平行な2つの直線部を有することを特徴とする。
前記レンズを光軸方向から見た際の形状を、少なくとも光軸を挟んで略平行な2つの直線部を有するようにすることで、熱せられた空気がより一層抜け易くなると共に、このレンズを投影画像表示装置等に用いることで、その高さを低くできるという効果が得られる。尚、「略平行」とは2つの直線の相対角度が±5度以内とする。また、前記効果をより一層顕著にするという観点から、略平行な2つの直線部間の距離はレンズの光学面径の0.7倍〜2倍の範囲内であることが好ましい。
請求項4に記載のレンズは、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記脚部の肉厚は、前記端部から前記レンズ部に向かって増大することを特徴とする。
前記レンズを金型で成形する場合、前記脚部の肉厚が、前記端部から前記レンズ部に向かって増大する、いわゆる抜きテーパーを設けることで、離型性が高まる。
請求項5に記載のレンズは、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記レンズ部には回折構造が形成されていることを特徴とする。
前記レンズ部に回折構造を設ければ、環境温度変化によるバックフォーカス変化を調整することができる。回折構造を決定する位相関数の位相差量によってそのバックフォーカスの変化量を調整でき、前記脚部の膨張/収縮と相まって、より効果的にバックフォーカスの変化の抑制できる。回折構造は射出成形でレンズを成形した時に回折効率が設計値に近いことが好ましく、例えば、レンズの有効径内で、1次回折光が発生する回折段差としたとき、その回折輪帯の最少幅は5um以上となる位相差量とすることが好ましい。また、環境温度による回折効率変化を小さくするために、回折段差によって発生する回折次数を5次回折以下とすることが好ましい。
請求項6に記載の投影画像表示装置は、請求項1〜5のいずれかに記載のレンズを用いたことを特徴とする。
請求項7に記載の投影画像表示装置は、請求項6に記載の発明において、前記光源と前記レンズは複数対設けられており、隣接する前記光源の中心を通る直線を前記レンズの光軸方向における前記脚部側に平行移動したときに、所定量移動した前記直線が前記脚部の開口又は切欠を通ることを特徴とする。
本発明によれば、隣接する前記レンズの前記脚部の開口又は切欠は互いに対向する位置に設けられているので、例えば強制ファンなどを設けて、対向している開口又は切欠を介して前記直線に沿って単位時間当たりに大量に通風を行うことで、効果的な換気を行うことができる。尚、前記開口又は切欠は2つ以上設けられ、前記直線が前記開口又は切欠以外の部位に重ならないことが望ましい。例えば、同じレンズを90度ずらして配置する場合には、片方のレンズの光源からの熱が隣り合うレンズの脚部の一部にのみ当たってしまうと、脚部内での不均一な温度変化を招いてしまい光学特性に影響を与えてしまうが、そのような問題が生じないため好ましい。
請求項8の投影画像表示装置は、請求項7に記載の発明において、前記光源と前記レンズは複数対設けられており、隣接する前記光源の中心を通る直線を前記レンズの光軸方向における前記脚部側に平行移動したときに、前記直線が前記脚部の開口又は切欠を通らないことを特徴とする。
本発明によれば、隣接する前記レンズの前記脚部の開口又は切欠は互いに対向しない位置に設けられているので、例えば自然対流により、一方の開口又は切欠から流出した熱せられた空気が、他方の開口又は切欠に流入することが抑制され、他方のレンズ部の温度上昇を抑制できる。尚、空気の対流と投影画像表示装置の高さ方向の小型化という観点から前記開口又は切欠は2つ以上設けられており、前記レンズを光軸方向から見た際の形状は、少なくとも光軸を挟んで略平行な2つの直線を有していることが望ましい。例えば、同じレンズを90度ずらして配置する場合には、片方のレンズの光源からの熱が隣り合うレンズの脚部の一部にのみ当たってしまうと、脚部内での不均一な温度変化を招いてしまい光学特性に影響を与えてしまうが、そのような問題が生じないため好ましい。
本発明によれば、安価でありながら、環境変化が生じてもバックフォーカス変化の影響を抑制できるレンズ及びそれを用いた投影画像表示装置を提供することができる。
本実施形態によるプロジェクタがモバイル端末に搭載された状態を示した図である。 本実施形態による走査光学系の構成を説明するための図である。 図2のIII-III線に沿った断面に対応する図である。 図2に示した走査光学系の走査部の平面図である。 図4に示した走査部の一部(駆動部)を拡大した断面図である。 レーザ光源部1−Rを拡大して示す図である。 レーザ光源部1−Rに用いられるコリメートレンズCOLを光源側から見た図である。 図7の構成をVIII-VIII線で切断して矢印方向に見た図である。 本実施の形態の変形例を示す図である。 本実施の形態の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1を参照して、投影画像表示装置であるプロジェクタ100は、例えば、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などのモバイル端末40に搭載されると好適である。したがって、このプロジェクタ100は、モバイル端末40内の小さなスペースに収納することが可能な程度に小型化されている。
プロジェクタ100の光源としてはレーザ光を生成する半導体レーザが用いられており、投影面41上においてレーザ光を水平方向(H方向)および垂直方向(V方向)に走査することによって、プロジェクタ100に入力された画像情報を投影面41に投影するようになっている。この投影面41としては、別途準備したスクリーンでもよいが、スクリーン以外のものでもよい。例えば壁面などを投影面41としてもよい。
また、プロジェクタ100に入力された画像情報の色調の再現については、光の三原色である赤色、緑色および青色のレーザ光を高速で強度変調し、それらを合成することによって行われる。この場合、赤色のレーザ光の波長は、例えば、約640nmに設定されるとともに、緑色のレーザ光の波長は、例えば、約530nmに設定される。また、青色のレーザ光の波長は、例えば、約450nmに設定される。
図2〜図5を参照して、走査光学系20は、赤色、緑色および青色のレーザ光を生成して平行光束に変換した後に、それらを合成して走査するように構成されている。すなわち、走査光学系20は、レーザ光源部1と、走査部2と、ミラーなどの複数個の光学部品とを備えており、それらが所定のケース部材(筐体)20aに収納された構成となっている。なお、図2および図3において、レーザ光は2点鎖線で表している。
レーザ光源部1は、赤色、緑色および青色のレーザ光を生成するためのものである。以下、赤色のレーザ光を生成するレーザ光源部1をレーザ光源部1−Rと言うとともに、緑色のレーザ光を生成するレーザ光源部1をレーザ光源部1−Gと言う。また、青色のレーザ光を生成するレーザ光源部1をレーザ光源部1−Bと言う。
レーザ光源部1−Rは、発光強度が強く、かつ、強度の高速変調が可能な赤色半導体レーザからなっている。このレーザ光源部1−Rとしての赤色半導体レーザは、CANパッケージタイプであり、ステムと称される放熱基台にレーザチップが取り付けられている。
図6は、レーザ光源部1−Rを拡大して示す図である。図6において、レーザ光源部1−Rは、金属製の金属であるSPC材にニッケルメッキ及び金メッキを施された平板状のステム部(基部)STと、そのステム部ST上の中央に配置されるサブマウントSMと、サブマウントSM上に配置される半導体レーザチップ(光源)CPと,ステム部STにそれぞれ一端が取り付けられた4本のリードLD(1本はサブマウントSMのベースに接続され、2本は半導体レーザチップCPに接続され、残り1本は不図示のモニタに接続される)とを有する。レーザ光源部1−RにコリメートレンズCOLが取り付けられている。リードLDを介して給電が行われると、赤色半導体レーザのチップが発光し、その出射光束は直接コリメートレンズCOLに入射して、略平行光束に変換される。
図7は、レーザ光源部1−Rに用いられるコリメートレンズCOLを光源側から見た図であり、図8は、図7の構成をVIII-VIII線で切断して矢印方向に見た図である。図において、コリメートレンズ(レンズ)COLは、透明なポリオレフィン系樹脂(ただし、これに限ることではない)を一体成形することで得られ、中央のレンズ部LSと、その周囲から光軸直交方向に延在するフランジ部FLと、フランジ部FLから光軸方向に延在する一対の脚部LGとからなる。コリメートレンズCOLを光軸方向に見て、フランジ部FLの光軸を挟んで対向する部位(脚部LGに挟まれた部位)は略平行な直線部LNとなっている。又、一対の脚部LG間が、脚部LGからレンズ部LSに向かってフランジ部FLまで延在する一対の切欠CTを線対称な位置に形成してなる。脚部LGの肉厚は、その端部からフランジ部FLに至るまで漸次増大している。このように脚部LGに抜きテーパーを形成することで、射出成形時にコリメートレンズCOLを金型から抜けやすくする。ここで、レンズ部LSの光源側面頂点から、脚部LGの端部までの距離T(mm)を脚部LGの長さとする。脚部の長さT(mm)は以下の式を満たす。
BF ≦ T ≦ φ (1)
なお、BFは、光源側光学面から集光位置までの距離(mm)を表し、φはレンズ外径(mm)を表す。
図6において、レンズ部LSの光軸が半導体レーザチップCPの出射口中心と重なるように配置して、脚部LGの端面をステム部STの面FPに接着する。レンズ部LSのバックフォーカスは、脚部LGの長さTに対して適切に設定されているので、脚部LGの端面をステム部STの面FPに接着固定するのみで、半導体レーザチップCPから出射された光束が、レンズ部LSに入射して特定の倍率に変換されて出射するようになる。尚、レンズ部LSに回折構造を設けることもできる。
図2において、レーザ光源部1−Gは、発光強度が強く、かつ、強度の高速変調が可能なCANパッケージタイプの緑色半導体レーザからなっており、その構造はレーザ光源部1−Rと略同じであるが、コリメートレンズCOLのレンズ部LSの形状は、緑色半導体レーザの光源波長に合わせて変えても良い。
レーザ光源部1−Bは、発光強度が強く、かつ、強度の高速変調が可能なCANパッケージタイプの青色半導体レーザからなっており、その構造はレーザ光源部1−Rと略同じであるが、コリメートレンズCOLのレンズ部LSの形状は、青色半導体レーザの光源波長に合わせて変えても良い。
また、走査部2は、平行光束に変換され合成された後のレーザ光を二次元走査するためのものであって、合成後のレーザ光を投影面41(図1参照)に向けて反射する走査ミラー3を少なくとも有している。この走査ミラー3の傾斜角(反射角)は変動可能となっており、走査ミラー3の傾斜角を変動させることにより、走査部2による合成後のレーザ光の二次元走査が行われる。
ここで、本実施形態では、走査ミラー3をMEMS(微小電気機械システム)に組み込み、その走査ミラー3が組み込まれたMEMSを走査部2としている。また、この走査部2は、略平坦で厚みが小さく、かつ、その外形が平面視(図2参照)において略正方形状(1辺の長さが約1cm)となっている。
具体的な構造としては、図4に示すように、走査部2はシリコン基板に対してエッチング処理などを施すことで得られる構造体からなっており、走査ミラー3に加えて、固定枠4、駆動部5および可動枠6などを一体的に有している。なお、以下の説明では、走査ミラー3の中心を図4の横方向に横切る軸をX軸とし、走査ミラー3の中心を図4の縦方向に横切る軸をY軸とする。言い換えると、X軸とY軸とが直交する点を走査ミラー3の中心とする。
固定枠4は、走査部2の外縁に相当する部分であって、他の部分(走査ミラー3、駆動部5および可動枠6など)を取り囲んでいる。
駆動部5は、X軸方向において固定枠4と分離され、Y軸方向において固定枠4と連結されている。さらに、駆動部5は4つのユニモルフ構造を含んでいるとともに、その4つのユニモルフ構造がX軸およびY軸のそれぞれを対称軸として対称となり、かつ、互いに離間した状態となるように配置されている。また、駆動部5としてのユニモルフ構造は、図5に示すように、圧電素子(PZTなどを原料とした焼結体を分極処理したもの)5aを一対の電極5bで挟持し、それをシリコン基板の駆動部5となる領域上に貼り付けることによって形成されている。
このような駆動部5では、一対の電極5bに電圧が印加されると、一対の電極5bに挟持された圧電素子5aが伸長または収縮する。そして、圧電素子5aが伸長または収縮すると、それに応じて、シリコン基板の駆動部5となる領域が伸長または収縮する。すなわち、駆動部5は、電力が供給されることで駆動する。
また、図4に示すように、可動枠6は、駆動部5の内側に位置する略ひし形形状の枠である。この可動枠6のX軸上の両端部は駆動部5と連結され、それ以外の部分は駆動部5から分離されている。これにより、可動枠6は、X軸周りに回動可能となっていることになる。
可動枠6の内側には、Y軸方向に沿って延びる一対のトーションバー7が設けられている。この一対のトーションバー7は、Y軸と重なり、かつ、X軸に対して対称となるように配置されている。さらに、一対のトーションバー7のそれぞれの一方端は、可動枠6のY軸上の端部に連結されている。
そして、走査ミラー3は、一対のトーションバー7のそれぞれの他方端の間に配置されており、その他方端によって支持されている。このため、走査ミラー3は、可動枠6と共にX軸周りに回動され、トーションバー7を回動軸としてY軸周りに回動されることになる。なお、走査ミラー3は、略円形状に形成されており、金やアルミニウムなどからなる反射膜をシリコン基板の走査ミラー3となる領域上に貼り付けることで得ている。
本実施形態の走査部2は、上記のような構造となっている。そして、この走査部2の走査動作は、4つの駆動部5を駆動(伸縮)させるタイミングを調整し、走査ミラー3をX軸周りおよびY軸周りに振動させることによって行われる。例えば、X軸周りに振動するときの周波数は約60Hzに設定され、Y軸周りに振動するときの周波数は約30kHzに設定される。
4つの駆動部5のそれぞれに5−1〜5−4の符号を付して具体的に説明すると、走査ミラー3をX軸周りに振動させる際には、駆動部5−1および5−3を一方の組とするとともに、駆動部5−2および5−4を他方の組とし、一方の組および他方の組のそれぞれに印加する電圧の正負を反転させる。この場合、一方の組である駆動部5−1および5−3が伸長する方向に変形すると、他方の組である駆動部5−2および5−4が収縮する方向に変形し、一方の組である駆動部5−1および5−3が収縮する方向に変形すると、他方の組である駆動部5−2および5−4が伸長する方向に変形する。これにより、走査ミラー3が可動枠6と共にX軸周りに振動し、走査ミラー3の傾きがX軸周りに変動する。なお、トーションバー7のねじれ方向はX軸周りの振動方向と直交する方向であるため、この走査ミラー3のX軸周りの振動には影響しない。
また、走査ミラー3をY軸周りに振動させる際には、駆動部5−1および5−2を一方の組とするとともに、駆動部5−3および5−4を他方の組とし、一方の組および他方の組のそれぞれに印加する電圧の正負を反転させる。この場合、一方の組である駆動部5−1および5−2が伸長する方向に変形すると、他方の組である駆動部5−3および5−4が収縮する方向に変形し、一方の組である駆動部5−1および5−2が収縮する方向に変形すると、他方の組である駆動部5−3および5−4が伸長する方向に変形する。これにより、走査ミラー3が可動枠6と共にY軸周りに振動し、走査ミラー3の傾きがY軸周りに変動する。
このとき、駆動部5を変形させることのみで走査ミラー3をY軸周りに傾かせようとすると、走査ミラー3のY軸周りの傾きの変動は小さくなってしまう。このため、実際に走査動作を行う際には、駆動部5に印加される電圧の周波数によって走査ミラー3が共振するように、駆動部5への印加電圧の周波数が設定される。すなわち、走査ミラー3のY軸周りの振動は、トーションバー7を基準としてなされる。
上記のように走査部2を動作させることで、互いに直交している2軸周りに走査ミラー3を回動させることができ、合成後のレーザ光を1つの走査ミラー3で二次元走査することが可能となる。従って、プロジェクタに入力された画像信号に応じて、赤色、緑色および青色のレーザ光源部を個々に同期して点滅させ、出射されたレーザ光の組み合わせでカラー画像を投影面41上に表示できる。
ところで、本実施形態では、赤色、緑色および青色のレーザ光が、図2および図3に示すような光路(図中の2点鎖線)をとるように構成されている。すなわち、赤色、緑色および青色のレーザ光を平行化した後、それらを複数個の光学部品で反射することによって、赤色、緑色および青色のレーザ光を走査ミラー3に向かって進行させている。また、互いに異なる2つの光学部品の間の光路を1つの光路とした場合に、非駆動状態の走査ミラー3の反射面3aの法線方向N(図3参照)に対して、少なくとも2つの光路を含む平面を直交させている。以下に、赤色、緑色および青色のレーザ光の光路について詳細に説明する。
まず、ケース部材20aの内部において、図2の上側から下側に向かって、レーザ光源部1−G、1−Rおよび1−Bがこの順番で並べられている。さらに、レーザ光源部1−R、1−Gおよび1−Bは、それぞれの出射方向が互いに同じ方向となり、かつ、それぞれの出射方向が非駆動状態の走査ミラー3の反射面3aに対して平行となるように配置されている。また、レーザ光源部1−R、1−Gおよび1−Bは、平面視(図2参照)において、それぞれの一部が走査部2と重畳している。そのうち、レーザ光源部1−R1−Gおよび1−Bについて、それぞれの光出射側の大部分が完全に走査部2と重畳した状態となっている。
また、走査ミラー3の上方付近(図3参照)には、図2には図示しないが、合成後のレーザ光を走査ミラー3に投射するための投射ミラー8が配置されている。すなわち、この投射ミラー8によって、合成後のレーザ光が走査ミラー3に向けて反射される。
具体的な光路としては、赤色のレーザ光は、レーザ光源部1−Rから出射された後、コリメートレンズCOL、ダイクロイックミラー22、ダイクロイックミラー23、折り曲げミラー24、折り曲げミラー25および投射ミラー8をこの順番で経由し、投射ミラー8で反射されることによって走査ミラー3に入射される。
なお、コリメートレンズCOLは、レーザ光を発散光から略平行光にするためのものである。折り曲げミラー24および25は、レーザ光の進行方向を単に変化させるためのものである。ダイクロイックミラー22は、緑色のレーザ光を透過し、赤色のレーザ光を反射するものであり、図2に示すように配置することで、緑色および赤色のレーザ光を合成する機能を持つ。ダイクロイックミラー23は、緑色及び赤色のレーザ光を透過し、青色のレーザ光を反射するものであり、図2に示すように配置することで、緑色、赤色および青色のレーザ光を合成する機能を持つ。
この赤色のレーザ光においては、コリメートレンズCOLで略平行光とされた後に、投射ミラー8の前後(折り曲げミラー25の後)を除く光路を同一の平面内にとっている。すなわち、赤色のレーザ光は、コリメートレンズCOLで略平行光とされた後に、同一の平面内において、ダイクロイックミラー22、ダイクロイックミラー23、折り曲げミラー24および折り曲げミラー25をこの順番で経由している。
緑色のレーザ光は、レーザ光源部1−Gから出射され、コリメートレンズCOL、折り曲げミラー27、ダイクロイックミラー22、ダイクロイックミラー23、折り曲げミラー24、折り曲げミラー25および投射ミラー8をこの順番で経由し、投射ミラー8で反射されることによって走査ミラー3に入射される。
なお、折り曲げミラー27は、レーザ光の進行方向を単に変化させるためのものである。
この緑色のレーザ光においては、コリメートレンズCOLで略平行光とされた後に、投射ミラー8の前後(折り曲げミラー25の後)を除く光路を同一の平面内にとっている。すなわち、緑色のレーザ光は、コリメートレンズCOLで略平行光とされた後に、同一の平面内において、折り曲げミラー27、ダイクロイックミラー22,23、折り曲げミラー24および折り曲げミラー25をこの順番で経由している。
青色のレーザ光は、レーザ光源部1−Bから出射された後、コリメートレンズCOL、ダイクロイックミラー23、折り曲げミラー24、折り曲げミラー25および投射ミラー8をこの順番で経由し、投射ミラー8で反射されることによって走査ミラー3に入射される。なお、コリメートレンズCOLは、レーザ光を発散光から略平行光にするためのものである。
この青色のレーザ光においては、コリメートレンズCOLで略平行光とされた後に、投射ミラー8の前後(折り曲げミラー25の後)を除く光路を同一の平面内にとっている。すなわち、青色のレーザ光は、コリメートレンズCOLで略平行光とされた後に、同一の平面内において、ダイクロイックミラー23、折り曲げミラー24および折り曲げミラー25をこの順番で経由している。
そして、本実施形態では、赤色、緑色および青色のレーザ光の全てにおいて、投射ミラー8の前後(折り曲げミラー25の後)を除く光路を同一の平面内にとっており、その平面を非駆動状態の走査ミラー3の反射面3aの法線方向N(図3参照)と直交させている。そして、上記の平面内に含まれる光路の少なくとも一部を走査部2上の領域に配置している。ただし、赤色、緑色および青色の全てのレーザ光が、折り曲げミラー24に入射される少し前まで走査部2上の領域に光路をとり、折り曲げミラー25で反射された後に、再び走査部2上の領域に光路をとるようにしている。
また、図2および図3に示すような状態となるように種々の光学部品を配置することで、赤色、緑色および青色のレーザ光が、走査ミラー3に入射するまでに4回ずつ反射されることになる。すなわち、赤色のレーザ光は、ダイクロイックミラー22、折り曲げミラー24、折り曲げミラー25および投射ミラー8の順番で反射されることから、その反射回数は4回となる。緑色のレーザ光は、折り曲げミラー27、折り曲げミラー24、折り曲げミラー25および投射ミラー8の順番で反射されることから、その反射回数は4回となる。青色のレーザ光は、ダイクロイックミラー23、折り曲げミラー24、折り曲げミラー25および投射ミラー8の順番で反射されることから、その反射回数は4回となる。なお、非駆動状態の走査ミラー3の反射面3aの法線方向Nと直交する平面内においては、赤色、緑色および青色のレーザ光は3回ずつ反射される。
さらに、平面視(図2参照)において、レーザ光源部1−R、1−Gおよび1−Bのそれぞれの一部を走査部2と重畳させている。特に、レーザ光源部1−R、1−Gおよび1−Bのそれぞれの光出射側の大部分が完全に走査部2と重畳した状態となっている。したがって、赤色、緑色および青色の全てのレーザ光が、出射直後から走査部2上の領域に光路をとることになる。
上記のように、赤色、緑色および青色の全てのレーザ光の光路のそれぞれの一部(折り曲げミラー24の少し前までの光路)を走査部2上の領域に配置することによって、さらに小型化された走査光学系20を得ることができる。なお、この走査光学系20は、平面視(図2参照)における外形サイズが約18mm×約24mmとなり、厚みが約7mmとなる。
本実施形態ではダイクロイックミラーは折り返しミラーを示しているが、レーザ光を合成する手段としては、ダイクロイックプリズムや反射プリズムでもよい。
また、本実施形態では、上記のように、赤色、緑色および青色のレーザ光が、走査ミラー3に入射するまでに4回ずつ反射されるように構成することによって、光路のコンパクト化を容易に行うことができる。また、容易に、赤色、緑色および青色のレーザ光を合成した後、その合成したレーザ光を走査ミラー3に入射させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、走査ミラー3を組み込んだMEMSで走査部2を構成することによって、走査部2の厚みを小さくすることができるので、走査光学系20を薄型にするのが容易になる。
また、本実施形態では、上記のように、互いに直交している2軸周りに走査ミラー3を回動させることが可能なように構成することによって、合成後のレーザ光の二次元走査を1つの走査ミラー3で行うことができるようになり、合成後のレーザ光の二次元走査を2つの走査ミラーで行う必要がなくなる。これにより、走査ミラー用の設置スペースが小さくなるので、走査光学系20のさらなる小型化を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、上記のように、走査ミラー3が圧電素子5aで駆動されるように構成することによって、圧電素子5aは薄型の構造で走査ミラー3を振動させることができるので、圧電駆動方式の走査部2は非常に薄型となる。
また、本実施形態では、上記のように、レーザ光源部1−R、1−Gおよび1−Bのそれぞれの出射方向が、非駆動状態の走査ミラー3の反射面3aに対して平行となるように構成することによって、容易に、非駆動状態の走査ミラー3の反射面3aの法線方向Nと直交する平面内に少なくとも2つの光路を配置することができる。また、レーザ光源部1−R、1−Gおよび1−Bのそれぞれの一部を走査部2と重畳させることで、走査光学系20の平面積を容易に小さくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、レーザ光源部1−R、1−Gおよび1−Bをそれぞれ赤色半導体レーザ、緑色半導体レーザおよび青色半導体レーザで構成することによって、半導体レーザは小型であるため、レーザ光源部1−R、1−Gおよび1−Bを小さくすることができる。このため、容易に、走査光学系20の平面積や厚みをより小さくすることができる。
なお、図1を参照して、モバイル端末40を設置台(図示せず)に設置して投影を行うと仮定すると、設置台側とは反対側に向くことになる面40aからレーザ光が出射されるようにすれば、モバイル端末40を薄型に保持したまま、レーザ光を投影面41に向けて進行させることができる。また、この場合には、投影時にモバイル端末40を傾かせる必要がない。
ここで、環境温度が上昇すると、コリメートレンズCOLの屈折率低下や熱膨張によってバックフォーカスが変化してしまう。そのため、レーザ光源から出射された発散光束はコリメートレンズCOLのレンズ部LSから射出される際に既定の略平行光束とならず、顕著な有限光束となる恐れがある。これに対し本実施の形態によれば、(1)式を満たすようにコリメートレンズCOLの脚部の長さTを決定しているので、環境温度変化に応じて脚部LGが伸縮(T±ΔT)し,これによりバックフォーカスの変化分をキャンセルでき、環境温度変化時にもコリメートレンズCOLから規定の略平行光束で出射できる。
更に、コリメートレンズCOLは一対の切欠CTを有しているので、脚部LGの端面をステム部STに接着した後も、レーザチップCPはコリメートレンズCOLに密封されることなく、切欠CTを介して喚起される外部の空気により冷却され、これによりコリメートレンズCOLの温度上昇を抑制することができるので、バックフォーカスの変化の影響を効果的に抑制できる。
また、本実施の形態のように、レーザ光源部を複数個並べて用いる場合、隣接するコリメートレンズCOLの配置を工夫することで、より冷却効果を高めることができる。ここでは図9又は10に示すようにコリメートレンズCOLを配置する。例えば、図9に示す配置例では、隣接するレーザチップCPの中心を通る直線Lを脚部LG側に切欠CTの高さ以内で平行移動すると、そのレーザチップCPに対向するコリメートレンズCOLの切欠CTを通過するようになっている。このようにコリメートレンズCOLを配置した場合、直線Lに沿って通風路ができるので、不図示の強制ファンなどを用いて通風を行うことで、コリメートレンズCOL内の熱せられた空気が切欠CTから逃げやすく、換気性能が向上することとなる。このような熱対策を行うことで、脚部LGを短く出来、コンパクトな投影画像表示装置を提供できる。
一方、図10に示す配置例では、隣接するレーザチップCPの中心を通る直線Lを、脚部LG側に平行移動すると、そのレーザチップCPに対向するコリメートレンズCOLの脚部LGの位置(切欠CT以外の位置)を通過するようになっている。自然対流を利用する場合、コリメートレンズCOL内で熱せられた空気は、直線Lに沿って逃げることなく、それと交差した切欠CTより排出されるので、隣接するコリメートレンズCOL内に進入する恐れが少なく、各コリメートレンズの均一な温度上昇を確保できる。このような熱対策を行うことで、脚部LGを短く出来、コンパクトな投影画像表示装置を提供できる。
以下、上述した実施の形態に好適な実施例について説明する。以下は、本実施例の仕様である。
(光源の仕様)
光源波長:450nm
出射ビームの水平方向拡がり角θ//(半値全角):8.5°
出射ビームの垂直方向拡がり角θ⊥(半値全角):23.0°
温度変化に対する波長変化(dλ/dT):0.05nm/℃
(コリメートレンズの仕様)
レンズ外径(φ):4.0mm
脚部の長さ(T):2.0mm
焦点距離:1.6mm
光源側光学面から集光位置までの距離(BF):1.516mm
開口数:0.4
(コリメートレンズの樹脂材料の特性)
温度変化に対する屈折率変化(dn/dT):-9.0×10-5/℃
線膨張係数:7.0×10-5
表1に本実施例のレンズデータを示す。表中のRiは曲率半径、diは第i面から第i+1面までの光軸方向の位置、niは各面の屈折率を表している。尚、これ以降(表のレンズデータ含む)において、10のべき乗数(例えば、2.5×10-3)を、E(例えば、2.5×E−3)を用いて表す場合がある。又、光源(レーザチップ)の光出射面の中心部の座標を原点とし、原点を通る、出射面に垂直な線を光軸とした時、コリメートレンズの光学面は、それぞれ数1式に表2に示す係数を代入した数式で規定される、光軸の周りに軸対称な非球面に形成されている。
Figure 2016126025
Figure 2016126025
Figure 2016126025
ここで、X(H)は原点から光軸方向の距離、κは円錐係数、Aiは非球面係数、Hは光軸垂直方向の光軸からの距離(半径)、rは曲率半径である。
上述の実施例と、この実施例に対して仕様が同じで脚部のみ設けてない比較例とについて、設計温度より30℃温度上昇した際の投射位置でのビーム径を、表3に比較して示す。本実施例においてコリメートレンズに脚部を設けることで、温度が30℃上昇した時の膨張により、光源側光学面と集光位置との間隔が、0.0042mm増加する。これにより表3に示すように、比較例と比較して本実施例では、温度変化前後におけるビーム径の変化を有効に抑えることができることがわかる。
Figure 2016126025
1 レーザ光源部
2 走査部
3 走査ミラー
3a 反射面
4 固定枠
5 駆動部
5a 圧電素子
5b 電極
6 可動枠
7 トーションバー
8 投射ミラー
20 走査光学系
20a ケース部材
22 ダイクロイックミラー
23 ダイクロイックミラー
24 ミラー
25 ミラー
27 ミラー
40 モバイル端末
40a 面
41 投影面
100 プロジェクタ
BF 光源側光学面から集光位置までの距離
COL コリメートレンズ
CP 半導体レーザチップ
CT 切欠
FL フランジ部
FP 面
FR フレーム
L 直線
LD 半導体レーザ
LG 脚部
LS レンズ部
SM サブマウント
ST ステム部
T 脚部の長さ

Claims (8)

  1. 投影画像表示装置用のレンズであって、
    前記レンズは一体成形されたプラスチック製であり、光源から射出された光束を平行光又は収束光に変換するレンズ部と、前記レンズ部を保持する脚部とを有し、
    前記脚部は前記光源を支持する基部に対して、前記脚部の端部の少なくとも一部が固定されるものであって、少なくとも前記脚部の1カ所に開口又は切欠を形成しており、
    前記脚部の長さT(mm)は以下の式を満たすことを特徴とするレンズ。
    BF ≦ T ≦ φ (1)
    但し、
    BF:光源側光学面から集光位置までの距離(mm)
    φ:レンズ外径(mm)
  2. 前記脚部は、前記端部から前記レンズ部に向かって延在する前記切欠が少なくとも2カ所に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ。
  3. 前記レンズを光軸方向から見た際の形状は、少なくとも光軸を挟んで略平行な2つの直線部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ。
  4. 前記脚部の肉厚は、前記端部から前記レンズ部に向かって増大することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレンズ。
  5. 前記レンズ部には回折構造が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレンズ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のレンズを用いたことを特徴とする投影画像表示装置。
  7. 前記光源と前記レンズは複数対設けられており、隣接する前記光源の中心を通る直線を前記レンズの光軸方向における前記脚部側に平行移動したときに、所定量移動した前記直線が前記脚部の開口又は切欠を通ることを特徴とする請求項6に記載の投影画像表示装置。
  8. 前記光源と前記レンズは複数対設けられており、隣接する前記光源の中心を通る直線を前記レンズの光軸方向における前記脚部側に平行移動したときに、前記直線が隣接する2つの前記レンズの前記脚部の開口又は切欠を通らないことを特徴とする請求項6に記載の投影画像表示装置。
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