JP2016124956A - ポリアミドイミド前駆体組成物、ポリアミドイミド成形体、及びポリアミドイミド成形体の製造方法 - Google Patents

ポリアミドイミド前駆体組成物、ポリアミドイミド成形体、及びポリアミドイミド成形体の製造方法 Download PDF

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宮本  剛
佳奈 宮崎
Kana Miyazaki
佳奈 宮崎
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Abstract

【課題】透明性に優れたポリアミドイミド成形体の成形を実現するポリアミドイミド前駆体組成物を提供すること。【解決手段】水を含む水性溶媒に、一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する樹脂が溶解しているポリアミドイミド前駆体組成物である。但し、一般式(PA)中、RA1は、2価の有機基を示す。RA2は、2価の有機基を示す。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアミドイミド前駆体組成物、ポリアミドイミド成形体、及びポリアミドイミド成形体の製造方法に関する。
ポリイミド樹脂、及びポリアミドイミド樹脂は、高耐久性、耐熱性、安定性に優れた特性を有する材料であり、電子回路基板、フレキシブル銅張積層板等どの電子材料用途に広く使用されている。
近年、液晶表示素子の液晶配向剤および保護膜に加え、太陽電池等のコーティング材などの透明性が要求される用途に対しても、ポリイミド樹脂、及びポリアミドイミド樹脂が使用されるようになってきた。
例えば、透明性を有するポリイミド樹脂としては、(1)フッ素変性ポリイミド樹脂(特許文献1参照)、(2)脂環式ポリイミド樹脂(特許文献2参照)等が知られている。また、非共役な酸無水物構造を導入したテトラカルボン酸二無水物を使用して、透明性を有し、機械的強度が高いポリアミドイミド樹脂(特許文献3参照)も知られている。
特開平11−106508号公報 特公平2−11615号公報 特開2011−213849号公報
本発明の課題は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)の単独溶媒に、一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する樹脂が溶解している場合に比べ、透明性に優れたポリアミドイミド成形体の成形を実現するポリアミドイミド前駆体組成物を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1に係る発明は、
水を含む溶媒に、下記一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する樹脂が溶解しているポリアミドイミド前駆体組成物。
(一般式(PA)中、RA1は、2価の有機基を示す。RA2は、2価の有機基を示す。)
請求項2に係る発明は、
前記一般式(PA)において、RA1が、下記構造(T−1)、又は下記構造(T−2)で表される基を示す請求項1に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。
(構造(T−2)中、RT2は、−O−、−SO−、アルキレン基、又は−O−RT3−O−を示す。RT3はアルキレン基を示す。)
請求項3に係る発明は、
前記溶媒に、更に、有機アミン化合物が溶解している請求項1又は請求項2に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。
請求項4に係る発明は、
前記有機アミン化合物が、脂肪族3級アミン化合物である請求項3に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。
請求項5に係る発明は、
前記樹脂が、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とから合成された樹脂であって、前記ジアミン化合物のモル当量数が前記テトラカルボン酸二無水物のモル当量数よりも大きい樹脂である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。
請求項6に係る発明は、
前記樹脂が、末端にアミノ基を有する樹脂である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。
請求項7に係る発明は、
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のポリアミドイミド前駆体組成物を加熱処理して成形されたポリアミドイミド成形体。
請求項8に係る発明は、
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のポリアミドイミド前駆体組成物を加熱処理して成形するポリアミドイミド成形体の製造方法。
請求項1、又は2に係る発明によれば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)の単独溶媒に、一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する樹脂が溶解している場合に比べ、透明性に優れたポリアミドイミド成形体の成形を実現するポリアミドイミド前駆体組成物が提供される。
請求項3に係る発明によれば、水を含む溶媒に、一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する樹脂が溶解している系に、更に、有機アミン化合物が溶解していない場合に比べ、製膜性に優れたポリアミドイミド前駆体組成物が提供される。
請求項4に係る発明によれば、有機アミン化合物として1級又は2級アミン化合物のみが溶媒に溶解している場合に比べ、製膜性に優れたポリアミドイミド前駆体組成物が提供される。
請求項5に係る発明によれば、ジアミン化合物のモル当量数がテトラカルボン酸二無水物のモル当量数よりも小さい場合に比べ、製膜性に優れたポリアミドイミド前駆体組成物が提供される。
請求項6、又は7に係る発明によれば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)の単独溶媒に、一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する樹脂が溶解しているポリアミドイミド前駆体組成物を用いた場合に比べ、透明性に優れたポリアミドイミド成形体、又はポリアミドイミド成形体の製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<ポリアミドイミド前駆体組成物>
本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物は、水を含む溶媒(以下、便宜上「水性溶媒」と称する)に、一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する樹脂(以下、「特定ポリアミドイミド前駆体」と称する)が溶解している組成物である。つまり、特定ポリアミドイミド前駆体は、水性溶媒に溶解した状態で組成物中に含まれる。なお、溶解とは、溶解物の残存が目視にて確認でない状態を示す。
本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物は、透明性に優れたポリアミドイミド成形体の成形が実現される。その理由は定かではないが、以下に示す理由によるものと推測される。
一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する特定ポリアミドイミド前駆体は、イミド化すると、非共役系の構造を有しているにも関わらず、機械的強度の高いポリアミドイミド成形体が得られ易い。
一方で、この特定ポリアミドイミド前駆体は、透明性を有するポリアミドイミド成形体も得られ易い。しかし、非プロトン性極性溶媒(例えば、NMP等)の単独溶媒に特定ポリアミドイミド前駆体を溶解したポリアミドイミド前駆体組成物を使用して成形すると、やはり、溶媒除去の点から、加熱温度の高温化および加熱時間の長期化が必要となり、得られるポリアミドイミド成形体に黄変が生じことがある。このため、特定ポリアミドイミド前駆体を利用したポリアミドイミド成形体における透明性の向上が更に求められているのが現状である。
これに対して、水性溶媒に特定ポリアミドイミド前駆体を溶解したポリアミドイミド前駆体組成物を使用して成形すると、溶媒留去のための加熱温度の低減、および加熱時間の短縮化が実現される。これにより、得られるポリアミドイミド成形体の黄変の発生が抑えられる。
以上から、本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物は、透明性に優れたポリアミドイミド成形体の成形が実現される。
また、特定ポリアミドイミド前駆体をイミド化したポリアミドイミドは、機械的強度、および耐熱性も高い。このため、本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物は、透明性と機械的強度および耐熱性との双方に優れたポリアミドイミド成形体の成形が実現され易い。
また、特定ポリアミドイミド前駆体は水性溶媒に対する溶解性を有し、ポリアミドイミド前駆体組成物の保存安定性も確保され易い。このため、本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物は、製膜性が確保され、ポリアミドイミド成形体の表面への空隙(ボイド)およびムラの発生が抑えられ易くなる。その結果、透明性と表面性状との双方に優れたポリアミドイミド成形体の成形が実現され易くなる。
なお、本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物は、溶媒として、水を含む溶媒を適用するので、環境適性にも優れる。
本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物は、更に、水性溶媒に有機アミン化合物が溶解していることがよい。水性溶媒に有機アミン化合物が溶解している場合、特定ポリアミドイミド前駆体(そのカルボキシル基)が有機アミン化合物によりアミン塩化された状態となり易く、水性溶媒に対する特定ポリアミドイミド前駆体の溶解性が高まり易くなる。これに加え、長期間に渡ってもポリアミドイミド前駆体組成物の粘度の変化が低減され易くなる。このため、製膜性も高まり易くなる。
また、有機アミン化合物は、ポリアミドイミド前駆体組成物を用いたポリアミドイミド成形体の成形のとき、優れたイミド化促進作用を発揮し易い。このため、機械的強度に優れたポリアミドイミド樹脂成形体が得られ、また耐熱性、電気特性、耐溶媒性などの諸特性にも優れたポリアミドイミド成形体が得られる易くなる。更に、上記イミド化促進作用により生産性も向上する。
また、有機アミン化合物は、特定ポリアミドイミド前駆体(そのカルボキシル基)にアミン塩化した状態で溶媒に溶解し易いことから、有機アミン化合物特有の臭気も抑えられ易くなる。
また、有機アミン化合物は、ポリアミドイミド成形体の成形のとき、下地となる基材の腐食が抑制する機能を発揮し易い。これは、特定ポリアミドイミド前駆体のカルボキシル基の酸性が共存する有機アミン化合物の塩基性によって抑制されるためと考えられる
以下、本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物の各成分について説明する。
(特定ポリアミドイミド前駆体)
特定ポリアミドイミド前駆体は、一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する樹脂である。なお、特定ポリアミドイミド前駆体のイミド化率は、0.2以下であることがよい。
一般式(PA)中、RA1は、2価の有機基を示す。RA2は、2価の有機基を示す。
ここで、RA1が示す2価の有機基は、原料となるテトラカルボン酸二無水物の2つのNH基間に連結される基(テトラカルボン酸二無水物から2つのカルボキシル基を除いたその残基における2つのNH基間に連結される基)を示す。
A2が示す2価の有機基は、原料となるジアミン化合物の2つのNH基間に連結される基(ジアミン化合物から2つのアミノ基を除いたその残基)を示す。
つまり、一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する特定ポリアミドイミド前駆体は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体である。
テトラカルボン酸二無水物について説明する。
テトラカルボン酸二無水物としては、一般式(TC)で表されるテトラカルボン酸二無水物が適用される。
一般式(TC)中、RA1は、2価の有機基を示す。なお、一般式(TC)中のRA1は一般式(PA)中のRA1に相当する。
A1が示す2価の有機基としては、芳香族又は脂肪族の2価の有機基が挙げられる。RA1が示す2価の有機基としては、ポリアミドイミド成形体の機械的強度および耐熱性等の諸特性の向上の点から、芳香族の2値の有機基がよい。芳香族の2値の有機基としては、ベンゼン環が1つ以上(例えば1つ又は2つ)を有する2価の有機基が挙げられる。芳香族の2価の有機基(RA1が示す2価の有機基)として具体的には、下記構造(T−1)、又は下記構造(T−2)で表される基が好適に挙げられる。
構造(T−2)中、RT2は、−O−、−SO−、アルキレン基、又は−O−RT3−O−を示す。RT3はアルキレン基を示す。
構造(T−2)中、RT2を示すアルキレン基としては、例えば、炭素数1以上12以下(好ましくは4以上6以下)のアルキレン基が挙げられる。アルキレン基は、直鎖状、分岐状、又は環状のいずれでもよいが、直鎖状、又は分岐状がよい。アルキレン基として具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、n−ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、tert−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、sec−ヘキシレン基、tert−ヘキシレン基、へプチル基、オクチレン基、ドデシレン基等が挙げられる。これらの中でも、アルキレン基としては、エチレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、n−へキシレン基、が好ましい。
構造(T−2)中、RT3を示すアルキレン基としては、−(C2x−が挙げられる。xは1以上12以下(好ましくは1以上6以下)の整数を示す。nは1以上6以下(好ましくは1以上2以下)の整数を示す。なお、「C2x」は、直鎖状、分岐状のいずれでもよい。
以下、一般式(TC)で表されるテトラカルボン酸二無水物の具体例を例示する。但し、これら具体例に限定されるわけではない。なお、例示化合物TC−11中のnは、6の整数を示す。また、例示化合物TC−12中のnは、6の整数を示す。
一般式(TC)で表されるテトラカルボン酸二無水物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて併用してもよい。
ここで、テトラカルボン酸二無水物は、一般式(TC)で表されるテトラカルボン酸二無水物以外の他のテトラカルボン酸二無水物を併用してもよい。但し、一般式(TC)で表されるテトラカルボン酸二無水物は、全テトラカルボン酸二無水物に対して90モル%以上使用することがよい。
他のテトラカルボン酸二無水物としては、芳香族系、脂肪族系いずれの化合物が挙げられるが、芳香族系の化合物であることがよい。
芳香族系テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3‘,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等を挙げられる。
脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物;1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン等の芳香環を有する脂肪族テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
これらの中でも、他のテトラカルボン酸二無水物としては、芳香族系テトラカルボン酸二無水物がよく、具体的には、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物がよく、更に、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物がよく、特に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物がよい。
なお、他のテトラカルボン酸二無水物も、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて併用してもよい。また、他のテトラカルボン酸二無水物を2種以上組み合わせて併用する場合、芳香族テトラカルボン酸二無水物、または脂肪族テトラカルボン酸二無水物を各々併用しても、芳香族テトラカルボン酸二無水物と脂肪族テトラカルボン酸二無水物とを併用してもよい。
次に、ジアミン化合物について説明する。
ジアミン化合物は、分子構造中に2つのアミノ基を有するジアミン化合物である。ジアミン化合物としては、芳香族ジアミン化合物、脂肪族ジアミン化合物のいずれの化合物も挙げられるが、芳香族ジアミン化合物であることがよい。
ジアミン化合物としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン化合物;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミン化合物及び脂環式ジアミン化合物等が挙げられる。
これらの中でも、ジアミン化合物としては、芳香族ジアミン化合物がよく、具体的には、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォンがよく、特に、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、p−フェニレンジアミンがよい。
なお、ジアミン化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて併用してもよい。また、2種以上を組み合わせて併用する場合、芳香族ジアミン化合物、又は脂肪族ジアミン化合物を各々併用しても、芳香族ジアミン化合物と脂肪族ジアミン化合物とを組み合わせてもよい。
−テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との割合−
特定ポリアミドイミド前駆体において、ジアミン化合物のモル当量数は、テトラカルボン酸二無水物のモル当量数よりも大きいことがよい。この関係を満たすと、ポリアミドイミド前駆体組成物の製膜性が高まり易くなる。また、ポリアミドイミド成形体の機械的強度も高まり易くなる。
この関係は、重合反応の際に使用するジアミン化合物のモル当量を、テトラカルボン酸二無水物のモル当量より過剰にすることで実現される。ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とのモル当量の比は、テトラカルボン酸二無水物のモル当量1に対するジアミン化合物のモル当量で、1.0001以上1.2000以下の範囲とすることが好ましく、より好ましくは1.0010以上1.2000以下の範囲である。
ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とのモル当量の比が1.0001以上であれば、分子末端のアミノ基の効果が大きくなり、特定ポリアミドイミド前駆体の分散性が高まって、ポリアミドイミド前駆体組成物の製膜性が向上し易くなる。また、ポリアミドイミド成形体の機械強度が高まり易くなる。更に、ポリアミドイミド成形体に各種機能を付与するために添加する各種フィラーの分散を促進し、少量のフィラーでも高い機能が発現され易くなる。一方、モル当量の比が1.2000以下であれば、ポリアミドイミド前駆体の分子量が大きくなり易く、例えば、フィルム状のポリアミドイミド成形体としたときに、フィルム強度(引裂き強度、引張り強度)が得られ易くなる。
ここで、特定ポリアミドイミド前駆体において、ジアミン化合物のモル当量とテトラカルボン酸二無水物のモル当量との測定は、次の通りである。特定ポリアミドイミド前駆体樹脂を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基性水溶液中で加水分解処理を行い、ジアミン化合物とテトラカルボン酸塩に分解する。得られた試料をガスクロマトグラフィ、液体クロマトグラフィなどで分析を行い、特定ポリアミドイミド前駆体を構成するテトラカルボン酸二無水物、ジアミン化合物の割合を定量する。
−ポリアミドイミド前駆体の末端構造−
特定ポリアミドイミド前駆体は、末端にアミノ基を有するポリアミドイミド前駆体(樹脂)を含むことがよく、好ましくは全ての末端にアミノ基を有するポリアミドイミド前駆体とすることがよい。
末端にアミノ基を有するポリアミドイミド前駆体(樹脂)を含むと、分子末端のアミノ基の効果が大きくなり、特定ポリアミドイミド前駆体の分散性が高まって、ポリアミドイミド前駆体組成物の製膜性が向上し易くなる。また、ポリアミドイミド成形体の機械強度が高まり易くなる。更に、ポリアミドイミド成形体に各種機能を付与するために添加する各種フィラーの分散を促進し、少量のフィラーでも高い機能が発現され易くなる。
末端にアミノ基を有するポリアミドイミド前駆体の末端アミノ基の一部又は全部をジカルボン酸無水物等で封止してもよい。末端アミノ基を封止すると、ポリアミドイミド前駆体組成物の保存安定性が高まり易くなる。
末端アミノ基の封止に使用されるジカルボン酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水フマル酸等が挙げられる。
特定ポリアミドイミド前駆体の末端アミノ基は、ポリアミドイミド前駆体組成物にトリフルオロ酢酸無水物(アミノ基に対して定量的に反応)を作用させることによって検出される。すなわち、特定ポリアミドイミド前駆体の末端アミノ基をトリフルオロ酢酸によりアミド化する。処理後、特定ポリアミドイミド前駆体を再沈殿などで精製して過剰のトリフルオロ酢酸無水物、トリフルオロ酢酸残渣を除去する。処理後の特定ポリアミドイミド前駆体について、核磁気共鳴(NMR)法によって定量することで、特定ポリアミドイミド前駆体の末端アミノ基量が測定される。
−ポリアミドイミド前駆体のイミド化率−
特定ポリアミドイミド前駆体は、イミド化率が0.2以下(好ましくは0.15、より好ましくは0.10)の樹脂であることがよい。つまり、特定ポリアミドイミド前駆体は、一部がイミド化された樹脂であってもよい。
イミド化率を0.2以下とすると、ポリアミドイミド前駆体組成物のゲル化又は析出分離を抑制し、保存安定性、製膜性の悪化を抑制し易くなる。
特定ポリアミドイミド前駆体のイミド化率は、後述する実施例で記載した方法により測定される。
−ポリアミドイミド前駆体の数平均分子量−
特定ポリアミドイミド前駆体の数平均分子量は、1000以上100000以下であることがよく、より好ましくは5000以上50000以下、更に好ましくは10000以上30000以下である。特定ポリアミドイミド前駆体の数平均分子量を上記範囲とすると、特定ポリアミドイミド前駆体の溶媒に対する溶解性の低下が抑制され、製膜性が向上し易くなる。特に、末端にアミノ基を有する樹脂を含む特定ポリアミドイミド前駆体を適用した場合、分子量が低くなると、末端アミノ基の存在率が高まり、ポリアミドイミド前駆体組成物中の共存する有機アミン化合物の影響を受けて溶解性が低下する場合があるが、特定ポリアミドイミド前駆体の数平均分子量の範囲を上記範囲にすることで、溶解性の低下が抑制される。
なお、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とのモル当量の比を、調整することで、目的とする数平均分子量の特定ポリアミドイミド前駆体が得られる。
なお、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とのモル当量の比を、調整することで、目的とする数平均分子量の特定ポリアミドイミド前駆体が得られる。
特定ポリアミドイミド前駆体の数平均分子量は、下記測定条件のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定される。
・カラム:東ソーTSKgelα−M(7.8mm I.D×30cm)
・溶離液:DMF(ジメチルホルムアミド)/30mMLiBr/60mMリン酸
・流速:0.6mL/min
・注入量:60μL
・検出器:RI(示差屈折率検出器)
−特定ポリアミドイミド前駆体の含有量−
特定ポリアミドイミド前駆体の含有量(濃度)は、全ポリアミドイミド前駆体組成物に対して、0.1質量%以上40質量%以下であることがよく、好ましくは0.5質量%以上25質量%以下、より好ましくは1質量%以上20質量%以下である。
(水性溶媒)
水性溶媒は、水を含む溶媒である。具体的には、水性溶媒は、全水性溶媒に対して水を10質量%以上含む溶媒であることがよい。ここで、水溶性とは、25℃において、対象物質が水に対して1質量%以上溶解することを意味する。
水としては、水としては、例えば、蒸留水、イオン交換水、限外濾過水、純水等が挙げられる。
水の含有量は、全水性溶媒に対して、50質量%以上100質量%が好ましく、70質量%以上100質量%以下がより好ましく、80質量%以上100質量%以下が更に好ましく、90質量%以上100質量%以下が特に好ましい。なお、最も好ましいのは、水性溶媒が水以外の溶媒を含まないことである。
水性溶媒が水以外の溶媒を含む場合、水以外の溶媒としては、例えば、水溶性有機溶媒、非プロトン系極性溶媒が挙げられる。水以外の溶媒としては、ポリアミドイミド成形体の透明性、機械的強度等の点から、水溶性の有機溶媒が好ましい。特に、透明性、機械的強度に加え、耐熱性、電気特性、耐溶媒性等のポリアミドイミド成形体の諸特性向上の点から、水性溶媒は、非プロトン系極性溶媒は含まない、又は含んでも少量(例えば全水溶性溶媒に対して10質量%以下)であることがよい。
水溶性の有機溶媒としては、例えば、水溶性エーテル系溶媒、水溶性ケトン系溶媒、水溶性アルコール系溶媒等が挙げられる。
水溶性有機溶媒は、1種単独で用いてもよいが、2種以上併用する場合、例えば、水溶性エーテル系溶媒と水溶性アルコール系溶媒との組合せ、水溶性ケトン系溶媒と水溶性アルコール系溶媒との組合せ、水溶性エーテル系溶媒と水溶性ケトン系溶媒と水溶性アルコール系溶媒との組合せが挙げられる。
水溶性エーテル系溶媒は、一分子中にエーテル結合を持つ水溶性の溶媒である。水溶性エーテル系溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トリオキサン、1,2 ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。これらの中でも、水溶性エーテル系溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンが好ましい。
水溶性ケトン系溶媒は、一分子中にケトン基を持つ水溶性の溶媒である。水溶性ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。これらの中でも、水溶性ケトン系溶媒としては、アセトンが好ましい。
水溶性アルコール系溶媒は、一分子中にアルコール性水酸基を持つ水溶性の溶媒である。水溶性アルコール系溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールのモノアルキルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールのモノアルキルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等が挙げられる。これらの中でも、水溶性アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、エチレングリコールのモノアルキルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールのモノアルキルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールのモノアルキルエーテルが好ましい。
非プロトン系極性溶媒は、沸点150℃以上300℃以下で、双極子モーメントが3.0D以上5.0D以下の溶媒である。非プロトン系極性溶媒として具体的には、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)、N−メチルカプロラクタム、N−アセチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
なお、水性溶媒として水以外の溶媒を含有する場合、併用される溶媒は、沸点が250℃以下であることがよく、好ましくは50℃以上200℃以下、より好ましくは80℃以上180℃以下である。併用される溶媒の沸点を上記範囲とすると、成形体を成形するときの加熱温度の低減および加熱時間の短時間化が図られ、透明性の高いポリアミドイミド成形体が得られ易くなる。また、水以外の溶媒がポリアミドイミド成形体に残留し難くなり、また、機械的強度の高いポリアミドイミド成形体が得られ易くなる。
(有機アミン化合物)
有機アミン化合物は、特定ポリアミドイミド前駆体(そのカルボキシル基)をアミン塩化して、その溶媒に対する溶解性を高めると共に、イミド化促進剤としても機能する化合物である。有機アミン化合物は、ポリアミドイミド前駆体の原料となるジアミン化合物を除く化合物であることがよい。
なお、有機アミン化合物は、水溶性の化合物であることがよい。ここで、水溶性とは、25℃において、対象物質が水に対して1質量%以上溶解することを意味する。
有機アミン化合物としては、1級アミン化合物、2級アミン化合物、3級アミン化合物が挙げられる。
これらの中でも、有機アミン化合物としては、3級アミン化合物がよい。有機アミン化合物として、3級アミン化合物を適用すると、特定ポリアミドイミド前駆体の溶剤に対する溶解性が高まり易くなり、製膜性が向上し易くなる。また、ポリアミドイミド前駆体組成物の保存安定性が向上し易くなる。
3級アミン化合物としては、1価のアミン化合物以外にも、2価以上の多価アミン化合物も挙げられる。2価以上の多価アミン化合物を適用すると、特定ポリアミドイミド前駆体の分子間に疑似架橋構造を形成し易くなり、特定ポリアミドイミド前駆体が低分子量体でも、ポリアミドイミド組成物粘度を上げられ、製膜性が向上し易くなる。
3級アミン化合物には、芳香族3級アミン化合物、脂肪族3級アミン化合物が挙げられる。
芳香族3級アミン化合物としては、例えば、ピリジン類(ピリジン骨格を有するアミン化合物)、ピリミジン類(ピリミジン骨格を有するアミン化合物)、ピラジン類(ピラジン骨格を有するアミン化合物)、キノリン類(キノリン骨格を有するアミン化合物)、イミダゾール類(イミダゾール骨格を有するアミン化合物)等が挙げられる。
これらの中でも、ピリジン類、イミダゾール類が好ましい。
ピリジン類としては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、コリジン、ルチジン等が挙げられる。
イミダゾール類としては、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、4−エチル−2−メチルイミダゾール、及び1−メチル−4−エチルイミダゾール、等が挙げられる。
脂肪族3級アミン化合物としては、脂肪族鎖状3級アミン化合物と、脂肪族環状3級アミン化合物等が挙げられる。
脂肪族鎖状3級アミン化合物としては、例えば、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノプロパノール、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、等が挙げられる。
脂肪族環状3級アミン化合物としては、例えば、ピペリジン類(ピペリジン骨格を有するアミン化合物)、ピペラジン類(ピペラジン骨格を有するアミン化合物)、モルホリン類(モルホリン骨格を有するアミン化合物)、ピロリジン類(ピロリジン骨格を有するアミン化合物)、ピラゾリジン類(ピラゾリジン骨格を有するアミン化合物)等が挙げられる。
これらの中でも、下記式(1)で表されるピペリジン類、下記式(2)で表されるピペラジン類、下記式(3)で表されるモルホリン類、下記式(4)で表されるピロリジン類、および下記式(5)で表されるピラゾリジン類が好ましい。
上記式(1)〜(5)において、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、またはフェニル基を表す。
およびRとしては、更に、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、またはフェニル基がよい。
但し、式(1)、(3)〜(4)において、Rは、水素原子以外の基を示す。また、式(2)、(5)において、RおよびRの少なくとも一方は、水素原子以外の基を示す。
ここで、有機アミン化合物としては、ポリアミドイミド成形体の透明性、ポリアミドイミド前駆体組成物の製膜性の点から、脂肪族3級アミン化合物が好ましく、モルホリン類がより好ましく、モルホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリンが更に好ましい。
有機アミン化合物としては、沸点が60℃以上(好ましくは60℃以上200℃以下、より好ましくは70℃以上150℃以下)の化合物であることがよい。有機アミン化合物の沸点を60℃以上とすると、保管時に、ポリアミドイミド前駆体組成物から有機アミン化合物が揮発するのを抑制し、特定ポリアミドイミド前駆体の溶媒に対する溶解性の低下が抑制され易くなる。
有機アミン化合物の含有量は、ポリアミドイミド前駆体組成物中のポリアミドイミド前駆体のカルボキシル基(−COOH)に対して、50モル%以上200モル%以下(好ましくは50モル%以上150モル%以下、より好ましくは100モル%以上120モル%以下)であることがよい。有機アミン化合物の含有量を50モル%以上とすると、水性溶媒にポリアミドイミド前駆体が溶解し易くなる。有機アミン化合物の含有量を200モル%以下とすると、有機アミン化合物の溶液安定性が確保され易くなり、また、不快な臭いも抑えられ易くなる。
(その他の添加剤)
本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物は、これを用いて製造するポリアミドイミド成形体に導電性や、機械強度などの各種機能を付与することを目的として、各種フィラーなどを含んでもよいし、また、イミド化反応促進のための触媒や、製膜品質向上のためのレベリング材などを含んでもよい。
導電性付与のため添加される導電材料としては、導電性(例えば体積抵抗率10Ω・cm未満、以下同様である)もしくは半導電性(例えば体積抵抗率10Ω・cm以上1013Ω・cm以下、以下同様である)のものが挙げられ、使用目的により選択される。
導電剤としては、例えば、カーボンブラック(例えばpH5.0以下の酸性カーボンブラック)、金属(例えばアルミニウムやニッケル等)、金属酸化物(例えば酸化イットリウム、酸化錫等)、イオン導電性物質(例えばチタン酸カリウム、LiCl等)、導電性高分子(例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリサルフォン、ポリアセチレンなど)等が挙げられる。
これら導電材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、導電材料が粒子状の場合、その一次粒径が10μm未満、好ましくは1μm以下の粒子であることがよい。
機械強度向上のため添加されるフィラーとしては、シリカ粉、アルミナ粉、硫酸バリウム粉、酸化チタン粉、マイカ、タルクなどの粒子状材料が挙げられる。また、ポリアミドイミド成形体表面の撥水性、離型性改善のためには、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などのフッ素樹脂粉末などを添加してもよい。
イミド化反応促進のための触媒には、酸無水物など脱水剤、フェノール誘導体、スルホン酸誘導体、安息香酸誘導体などの酸触媒などを使用してもよい。
ポリアミドイミド成形体の製膜品質の向上には、界面活性剤を添加してもよい。使用する界面活性剤は、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、のいずれを用いてもよい。
その他の添加剤の含有量は、製造するポリアミドイミド成形体の使用目的に応じて選択すればよい。
<ポリアミドイミド前駆体組成物の製造方法>
本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物の製造方法は、特に制限はなく、例えば、下記(1)〜(3)の方法が挙げられる。
・方法(1): 水性溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを重合反応させてポリアミドイミド前駆体組成物を製造する。
・方法(2): 有機アミン化合物を含むポリアミドイミド前駆体組成物を製造する場合、有機アミン化合物共存下、水性溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを重合反応させてポリアミドイミド前駆体組成物を製造する。
・方法(3):水性溶媒中、または非プロトン系極性溶媒の単独溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを重合反応させてポリアミドイミド前駆体を生成する。ポリアミドイミド前駆体が生成した溶液を貧溶媒中に添加して再沈殿処理を行い、ポリアミドイミド前駆体樹脂を取り出す。水性溶媒(必要に応じて水性溶媒及び有機アミン化合物)を加えて、ポリアミドイミド前駆体樹脂を溶解させてポリアミドイミド前駆体組成物を製造する。
<ポリアミドイミド成形体の製造方法>
本実施形態に係るポリアミドイミド成形体の製造方法は、本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物(以下、「特定ポリアミドイミド前駆体組成物」とも称する)を加熱処理して成形するポリアミドイミド成形体の製造方法である。
具体的には、本実施形態に係るポリアミドイミド成形体の製造方法は、例えば、特定ポリアミドイミド前駆体組成物を被塗布物上に塗布して塗膜を形成する工程(以下「塗膜形成工程」と称する)と、塗膜を加熱処理してポリアミドイミド樹脂層を形成する工程(以下「加熱工程」と称する)と、を有する。
(塗膜形成工程)
まず、被塗布物を準備する。この被塗布物は、製造するポリアミドイミド成形体の用途に応じて選択される。
具体的には、ポリアミドイミド成形体として液晶配向膜を製造する場合、被塗布物としては、液晶素子に適用される各種基板が挙げられ、例えば、シリコン基板、ガラス基板又はこれら表面に金属又は合金膜が形成された基板等が挙げられる。
また、ポリアミドイミド成形体としてパッシベーション膜を製造する場合、被塗布物としては、例えば、集積回路が形成された半導体基板、配線が形成された配線基板、電子部品及び配線が設けられたプリント基板等から選択される。
また、ポリアミドイミド成形体として電線被覆材を製造する場合、被塗布物としては、例えば、各種の電線(軟銅、硬銅、無酸素銅、クロム鉱、アルミニウム等の金属又は合金製の線材、棒材、又は板材)が挙げられる。なお、ポリアミドイミド成形体をテープ状に成形・加工し、これを電線に巻き付けるテープ状の電線被覆材として利用する場合、各種の平面基板又は円筒状基体が被塗布物として利用される。
また、ポリアミドイミド成形体として接着膜を製造する場合、例えば、接着対象となる各種の成形体(例えば、半導体チップ、プリント基板等の種々の電器部品等)が挙げられる。
次に、特定ポリアミドイミド前駆体組成物を目的とする被塗布物に塗布し、特定ポリアミドイミド前駆体組成物の塗膜を形成する。
特定ポリアミドイミド前駆体組成物の塗布法は、特に制限はなく、例えば、スプレー塗布、回転塗布法、ロール塗布法、バー塗布法、スリットダイ塗布法、インクジェット塗布法等の各種の塗布法が挙げられる。
(加熱工程)
次に、特定ポリアミドイミド前駆体組成物の塗膜に対して、乾燥処理を行う。この乾燥処理により、乾燥膜(乾燥したイミド化前の皮膜)を形成する。
乾燥処理の加熱条件は、例えば80℃以上200℃以下の温度で10分間以上60分間以下がよく、温度が高いほど加熱時間は短くてよい。加熱の際、熱風を当てることも有効である。加熱のときは、温度を段階的に上昇させたり、速度を変化させずに上昇させてもよい。
次に、乾燥膜に対して、イミド化処理を行う。これにより、ポリアミドイミド樹脂層が形成される。
イミド化処理の加熱条件としては、例えば150℃以上400℃以下(好ましくは200℃以上300℃以下)で、20分間以上60分間以下加熱することで、イミド化反応が起こり、ポリアミドイミド樹脂層が形成される。加熱反応の際、加熱の最終温度に達する前に、温度を段階的、又は一定速度で徐々に上昇させて加熱することがよい。
以上の工程を経て、ポリアミドイミド成形体が形成される。そして、必要に応じて、ポリアミドイミド成形体を被塗布物から取り出し、後加工が施される。
<ポリアミドイミド成形体>
本実施形態に係るポリアミドイミド成形体は、本実施形態に係るポリアミドイミド前駆体組成物を加熱処理して成形されたポリアミドイミド成形体である。つまり、本実施形態に係るポリアミドイミド成形体は、上記本実施形態に係るポリアミドイミド成形体の製造方法により得られるポリアミドイミド成形体である。このポリアミドイミド成形体としては、例えば、液晶配向膜、パッシベーション膜、電線被覆材、接着膜等の各種のポリアミドイミド成形体が例示される。その他、ポリアミドイミド成形体としては、例えば、フレキシブル電子基板フィルム、銅張積層フィルム、ラミネートフィルム、電気絶縁フィルム、燃料電池用多孔質フィルム、分離フィルム、耐熱性皮膜、ICパッケージ、レジスト膜、平坦化膜、マイクロレンズアレイ膜、光ファイバー被覆膜等も例示される。
ポリアミドイミド成形体としては、ベルト部材も挙げられる。ベルト部材としては、駆動ベルト、電子写真方式の画像形成装置用のベルト(例えば、中間転写ベルト、転写ベルト、定着ベルト、搬送ベルト)等が例示される。
つまり、本実施形態に係るポリアミドイミド成形体の製造方法は、上記例示された各種のポリアミドイミド成形体の製造方法に適用され得る。
本実施形態に係るポリアミドイミド成形体には、特定ポリアミドイミド前駆体組成物に含まれる水性溶媒を含有することがある。
本実施形態に係るポリアミドイミド成形体に水性溶媒が含有する場合、水性溶媒の量は、ポリアミドイミド成形体中、例えば、1ppb以上1%未満である。ポリアミドイミド成形体中に含有する水性溶媒の量は、ポリアミドイミド成形体を加熱して発生するガス分をガスクロマトグラフィー法により定量される。
以下に実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
<実施例1>
−ポリアミドイミド前駆体組成物(A−1)の作製−
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、重合溶媒および組成物溶媒として水869.52gを充填した。ここに、4,4‘−ジアミノジフェニルエーテル(以下、ODAと表記:分子量200.24)30.16g(150.60ミリモル)と、メチルモルホリン(以下、MMOと表記:脂肪族環状3級アミン化合物)30.48g(301.32ミリモル)とを添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。この溶液に例示化合物(TC−01)からなるテトラカルボン酸二無水物(以下、PPHTと表記:分子量468.47)69.84g(149.08ミリモル)を添加し、反応温度20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行い、粘度:100Pa・s、固形分:9.5%のポリアミドイミド前駆体組成物(A−1)を得た。
なお、生成したポリアミドイミド前駆体のイミド化率は0.02であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
ここで、各測定は以下の通りである。
(粘度測定方法)
粘度は、E型粘度計を用いて下記条件で測定を行った。
・測定装置: E型回転粘度計TV−20H(東機産業株式会社)
・測定プローブ: No.3型ローター3°×R14
・測定温度: 22℃
(固形分測定方法)
固形分は、示唆熱熱重量同時測定装置を用いて下記条件で測定した。なお、380℃の測定値をもって、固形分はポリアミドイミドとしての固形分率として測定した。
・測定装置: 示差熱熱重量同時測定装置TG/DTA6200(セイコーインスツルメ
ンツ株式会社)
・測定範囲: 20℃以上400℃以下
・昇温速度: 20℃/分
(ポリアミドイミド前駆体のイミド化率)
・ポリアミドイミド前駆体試料の作製
(i)測定対象となるポリアミドイミド前駆体組成物を、シリコーンウェハー上に、膜厚1μm以上10μm以下の範囲で塗布して、塗膜試料を作製する。
(ii)塗膜試料をテトラヒドロフラン(THF)中に20分間浸漬させて、塗膜試料中の溶剤をテトラヒドロフラン(THF)に置換する。浸漬させる溶媒は、THFに限定されることなく、ポリアミドイミド前駆体を溶解せず、ポリアミドイミド前駆体組成物に含まれている溶媒成分と混和し得る溶剤より選択できる。具体的には、メタノール、エタノールなどのアルコール溶媒、ジオキサンなどのエーテル化合物が使用できる。
(iii)塗膜試料を、THF中より取り出し、塗膜試料表面に付着しているTHFにNガスを吹き付け、取り除く。10mmHg以下の減圧下、5℃以上25℃以下の範囲にて12時間以上処理して塗膜試料を乾燥させ、ポリアミドイミド前駆体試料を作製する。
・100%イミド化標準試料の作製
(iv)上記(i)と同様に、測定対象となるポリアミドイミド前駆体組成物をシリコーンウェハー上に塗布して、塗膜試料を作製する。
(v)塗膜試料を400℃にて60分間加熱してイミド化反応を行い、100%イミド化標準試料を作製する。
・測定と解析
(vi)フーリエ変換赤外分光光度計(堀場製作所製FT−730)を用いて、100
%イミド化標準試料、ポリアミドイミド前駆体試料の赤外吸光スペクトルを測定する。100%
イミド化標準試料の1500cm−1付近の芳香環由来吸光ピーク(Ab’(1500cm−1))に対する、1700cm−1付近のイミド結合由来の吸光ピーク(Ab’(1780cm−1))の比I’(100)を求める。
(vii)同様にして、ポリアミドイミド前駆体試料について測定を行い、1500cm−1付近の芳香環由来吸光ピーク(Ab(1500cm−1))に対する、1700cm−1付近のイミド結合由来の吸光ピーク(Ab(1700cm−1))の比I(x)を求める。
そして、測定した各吸光ピークI’(100)、I(x)を使用し、下記式に基づき、ポリアミドイミド前駆体のイミド化率を算出する。
1式: ポリアミドイミド前駆体のイミド化率=I(x)/I’(100)
2式: I’(100)=(Ab’(1700cm−1))/(Ab’(1500cm−1))
3式: I(x)=(Ab(1700cm−1))/(Ab(1500cm−1))
なお、このポリアミドイミド前駆体のイミド化率の測定は、芳香族系ポリアミドイミド前駆体のイミド化率の測定に適用される。脂肪族ポリアミドイミド前駆体のイミド化率を測定する場合、芳香環の吸収ピークに代えて、イミド化反応前後で変化のない構造由来のピークを内部標準ピークとして使用する。
−フィルムの作製−
得られたポリアミドイミド前駆体組成物(A−1)を用いて製膜を行って、フィルムを作製し、その製膜性について評価した。また、得られた製膜フィルムの機械的強度(引張り強度、引張り伸び)、光透過率を測定した。更に、製膜フィルム(ポリアミドイミド樹脂)のイミド化率も測定した。
(製膜方法)
塗布厚500μmとなるようにスペーサーを設置した塗布ブレードを用いたバーコート法で塗布した。
・塗布基材: 1.1mmtガラス板
・乾燥温度: 60℃×10分
・焼成温度: 250℃×30分
(製膜性)
製膜フィルムについて、(1)ボイド痕、(2)表面ムラ・模様を評価した。
(1)ボイド痕
製膜フィルム表面のボイド痕の有無を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎: ボイド痕の発生が見られない。
○: 製膜フィルム表面に1個以上10個未満のボイド痕が確認できる。
△: 製膜フィルム表面に10個以上50個未満のボイド痕が点在する。
×: 製膜フィルム表面に無数のボイド痕が一様に発生している。
(2)表面ムラ・模様
製膜フィルム表面に発生する表面ムラ、模様の有無を評価した。評価基準は以下の通り
である。
◎: 表面ムラ、模様の発生が見られない。
○: 製膜フィルム表面の一部に表面ムラ、模様が僅かに確認できる(製膜フィルム表面
面積の10%未満)。
△: 製膜フィルム表面の一部に表面ムラ、模様が確認できる。
×: 製膜フィルム表面に表面ムラ、模様が一様に発生している(製膜フィルム表面面積
の10%以上)。
(引張り強度・伸び)
作製した製膜フィルムより、ダンベル3号を用いて試料片を打ち抜き成形した。試料片を引張り試験機に設置し、下記条件で、試料片が引張り破断する印加荷重(引張り強度)、破断伸び(引張り伸び)を測定した。
・試験装置 : アイコーエンジニアリング社製引張り試験機1605型
・試料長さ : 30mm
・試料幅 : 5mm
・引張り速度 :10mm/min
(光透過率)
製膜フィルムの光透過率を下記条件で測定した。
・測定装置:日立製作所社製U−4000型分光光度計(積分球を使用)
・測定波長:300〜1200nm(550nm波長で比較)
(製膜フィルム(ポリアミドイミド樹脂)のイミド化率)
測定対象となるポリアミドイミド前駆体組成物を、シリコーンウェハー上に、膜厚1μm以上10μm以下の範囲で塗布して、上記フィルムの製膜条件と同じ条件で、乾燥及び焼成を行って、試料を作製する。この試料を使用して、ポリアミドイミド前駆体のイミド化率を同様な方法により、製膜フィルム(ポリアミドイミド樹脂)のイミド化率を測定した。
<実施例2>
−ポリアミドイミド前駆体組成物(B−1)の作製とフィルムの作製−
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、重合溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと表記)900.00gを充填した。ここに、ジアミン化合物としてODA30.16g(150.60ミリモル)を添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。この溶液にテトラカルボン酸二無水物としてPPHT(TC−01)69.84g(149.08ミリモル)を添加し、反応温度20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行った。反応液を、純粋5000ml中に加え、ポリアミドイミド前駆体を析出させた。ポリアミドイミド前駆体をろ別して、組成物溶媒として水900.00gと、ジメチルアミノエタノール(以下、DMAEtと表記)26.86g(301.32ミリモル)(以下、DMAEtと略す:分子量89.14)とを加え、20℃で4時間撹拌して樹脂を溶解させて、粘度:120Pa・s、固形分:9.5%のポリアミドイミド前駆体組成物(B−1)を得た。
なお、生成したポリアミドイミド前駆体のイミド化率は0.02であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
そして、ポリアミドイミド前駆体組成物(B−1)を用いて、実施例1と同様にフィルムを作製し、評価を行った。
<実施例3>
−ポリアミドイミド前駆体組成物(C−1)の作製とフィルムの作製−
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、テトラヒドロフラン(以下、THFと表記)810g、および水90gを充填した。ここに、ジアミン化合物としてODA30.16g(150.60ミリモル)を添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。この溶液にテトラカルボン酸二無水物としてPPHT(TC−01)69.84g(149.08ミリモル)を添加し、反応温度20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行って、粘度:60Pa・s、固形分:9.5%のポリアミドイミド前駆体組成物(C−1)を得た。
なお、生成したポリアミドイミド前駆体のイミド化率は0.02であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
そして、ポリアミドイミド前駆体組成物(C−1)を用いて、実施例1と同様にフィルムを作製し、評価を行った。
<実施例4〜12>
−フィルムの作製−
実施例1〜3で作製したポリアミドイミド前駆体組成物(A−1)、(B−1)、(C−3)を用いて、表1〜表2に従ってフィルムの製膜条件(乾燥温度および焼成温度)を変更した以外は、実施例1と同様にして、フィルムを作製し、評価を行った。
<実施例13〜15>
−ポリアミドイミド前駆体組成物(C−2)、(C−3)、(C−4)の作製とフィルムの作製−
テトラカルボン酸二無水物、ジアミン化合物の種類と添加量を表3に従って変更した以外は、実施例3(ポリアミドイミド前駆体組成物(C−1))と同様にして、ポリアミドイミド前駆体組成物(C−2)、(C−3)、(C−4)を得た。
そして、ポリアミドイミド前駆体組成物(C−2)、(C−3)、(C−4)を用いて、実施例1と同様にフィルムを作製し、評価を行った。
なお、生成したポリアミドイミド前駆体について、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
<比較例1〜4>
−ポリアミドイミド前駆体組成物(X−1)の作製とフィルムの作製−
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、重合溶媒および組成物溶媒としてNMP900.00gを充填した。ここに、ジアミン化合物としてODA30.16g(150.60ミリモル)を添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。この溶液にテトラカルボン酸二無水物としてPPHT(TC−01)69.84g(149.08ミリモル)を添加し、反応温度20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行い、粘度:80Pa・s、固形分:9.5%のポリイミド前駆体組成物(X−1)を得た。
なお、生成したポリアミドイミド前駆体のイミド化率は0.02であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
そして、ポリアミドイミド前駆体組成物(X−1)を用いて、実施例1と同様にフィルムを作製し、評価を行った。但し、フィルムの製膜条件(乾燥温度および焼成温度)は、表5に従って実施した。
<比較例5〜8>
−ポリイミド前駆体組成物(X−2)の作製とフィルムの作製−
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、重合溶媒および組成物溶媒としてNMP900.00gを充填した。ここに、ジアミン化合物としてODA48.36g(241.51ミリモル)を添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。この溶液にテトラカルボン酸二無水物としてピロメリット酸二無水物(以下、PMDAと表記:分子量218.12)51.64g(236.75ミリモル)を添加し、反応温度20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行い、粘度:100Pa・s、固形分:9.2%のポリイミド前駆体組成物(X−2)を得た。
なお、生成したポリイミド前駆体のイミド化率は0.04であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
そして、ポリイミド前駆体組成物(X−1)を用いて、実施例1と同様にフィルムを作製し、評価を行った。但し、フィルムの製膜条件(乾燥温度および焼成温度)は、表6に従って実施した。
<比較例9〜12>
−ポリイミド前駆体組成物(X−3)の作製とフィルムの作製−
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、重合溶媒および組成物溶媒としてTHF810g、および水90gを充填した。ここに、ジアミン化合物としてODA48.36g(241.51ミリモル)を添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。この溶液にテトラカルボン酸二無水物としてPMDA51.64g(236.75ミリモル)を添加し、反応温度20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行い、粘度:60Pa・s、固形分:9.2%のポリイミド前駆体組成物(X−3)を得た。
なお、生成したポリイミド前駆体のイミド化率は0.04であり、既述の末端アミノ基量の測定の結果、少なくとも末端にアミノ基を有するものを含有するものであった。
そして、ポリイミド前駆体組成物(X−3)を用いて、実施例1と同様にフィルムを作製し、評価を行った。但し、フィルムの製膜条件(乾燥温度および焼成温度)は、表7に従って実施した。
以下、各実施例および評価結果について、表1〜表7に一覧にして示す。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、550nmでの高い光透過率(無色)が高く、透明性に優れることがわかる。
更に、本実施例では、製膜性、および機械的強度も高く、低温加工性を有していることもわかる。
なお、表1〜表7中の略称については、以下の通りである。また、表1〜表10中、「−」は未添加を意味している。
−テトラカルボン酸二無水物−
・PPHT(TC−01): 下記構造で示される化合物
・PSHT(TC−05): 下記構造で示される化合物
・PMDA: ピロメリット酸二無水物
−ジアミン化合物−
・ODA: 4,4‘−ジアミノジフェニルエーテル
・PDA: p−フェニレンジアミン
−有機アミン化合物−
・MMO: メチルモルホリン
・DMAEt: ジメチルアミノエタノール
−溶媒−
・THF: テトラヒドロフラン
・NMP: N−メチル−2−ピロリドン


Claims (8)

  1. 水を含む溶媒に、下記一般式(PA)で表される繰り返し単位を有する樹脂が溶解しているポリアミドイミド前駆体組成物。

    (一般式(PA)中、RA1は、2価の有機基を示す。RA2は、2価の有機基を示す。)
  2. 前記一般式(PA)において、RA1が、下記構造(T−1)、又は下記構造(T−2)で表される基を示す請求項1に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。

    (構造(T−2)中、RT2は、−O−、−SO−、アルキレン基、又は−O−RT3−O−を示す。RT3はアルキレン基を示す。)
  3. 前記溶媒に、更に、有機アミン化合物が溶解している請求項1又は請求項2に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。
  4. 前記有機アミン化合物が、脂肪族3級アミン化合物である請求項3に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。
  5. 前記樹脂が、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とから合成された樹脂であって、前記ジアミン化合物のモル当量数が前記テトラカルボン酸二無水物のモル当量数よりも大きい樹脂である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。
  6. 前記樹脂が、末端にアミノ基を有する樹脂である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のポリアミドイミド前駆体組成物。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のポリアミドイミド前駆体組成物を加熱処理して成形されたポリアミドイミド成形体。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のポリアミドイミド前駆体組成物を加熱処理して成形するポリアミドイミド成形体の製造方法。
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