JP2016122101A - ブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板、有機elディスプレイ、及びそれらの製造方法 - Google Patents

ブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板、有機elディスプレイ、及びそれらの製造方法 Download PDF

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雅仁 西山
潤史 脇田
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潤史 脇田
野中 晴支
Haruki Nonaka
晴支 野中
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Abstract

【課題】反りが小さくフレキシブルディスプレイに好適なブラックマトリクス基板およびカラーフィルター基板を提供すること。
【解決手段】基板と、遮光剤を含むブラックマトリクスとを備えたブラックマトリクス基板であって、前記基板の50℃から200℃までの平均の線熱膨張係数が10〜100ppm/℃であり、ブラックマトリクスにおける前記遮光剤の含有量が10〜30体積%であることを特徴とする、ブラックマトリクス基板。
【選択図】なし

Description

本発明は、ブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板、有機ELディスプレイ及びそれらの製造方法等に関する。
カラーフィルター基板は、白色光を光源とした有機エレクトロルミネッセンス表示装置や液晶表示装置をカラー表示にするために必要な部材である。赤色の着色画素、緑色の着色画素および青色の着色画素の、3色の着色画素が微細にパターンニングされている3色カラーフィルターが一般的である。3色カラーフィルターにおいて白色は、赤緑青の3色の着色画素の加法混色により得られる。これらの着色画素の間の領域には、ブラックマトリクス(BM)を形成することでパネル内部の電極による反射の抑制や混色の防止に効果があり、一般に行われている。
カラーフィルター基板やブラックマトリクス基板に使用する基板として、従来のガラス基板から有機フィルムに変更することで、フレキシブルなカラーフィルター基板、さらにはフレキシブルなディスプレイを製造することが可能である。
カラーフィルター基板やブラックマトリクス基板に適用可能な有機フィルムとして、特定構造のポリイミドからなる基板(例えば、特許文献1参照)やフィラーを添加したエポキシ樹脂からなる基板(例えば、特許文献2〜3参照)などが提案されている。
特開2005−338394号公報 特開2004−168945号公報 特開2005−206787号公報
しかしながら、従来知られているような有機フィルムを基板として作製したカラーフィルターには反りが発生しやすいという問題があった。特に、特許文献2〜3に記載されているような、線膨張係数の小さい組成物であっても、その上に着色層やブラックマトリクスを形成したカラーフィルター基板に反りが発生することがあった。
本発明は、反りが小さくフレキシブルディスプレイに好適なブラックマトリクス基板およびカラーフィルター基板を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、基板と、遮光剤を含むブラックマトリクスとを備えたブラックマトリクス基板であって、前記基板の50℃から200℃までの平均の線熱膨張係数が10〜100ppm/℃であり、前記ブラックマトリクスにおける前記遮光剤の含有量が10〜30体積%であることを特徴とするブラックマトリクス基板である。
本発明のブラックマトリクス基板およびカラーフィルター基板は、フレキシブルでありながら反りが小さい。また、これを用いて表示性能に優れたフレキシブルディスプレイを得ることができる。
ブラックマトリクス基板の一例を示す断面図 カラーフィルター基板の一例を示す断面図 有機EL素子ディスプレイの一例を示す断面図
本発明のブラックマトリクス基板は、基板と、遮光剤を含むブラックマトリクスとを備えたブラックマトリクス基板であって、前記基板の50℃から200℃までの平均の線熱膨張係数が10〜100ppm/℃であり、前記ブラックマトリクスにおける前記遮光剤の含有量が10〜30体積%であることを特徴とする。
本発明においてカラーフィルター基板の反りが低減されるのは、以下の理由に基づくと考えられる。
一般に、有機フィルムに含まれる樹脂は温度の上昇とともに膨張する一方、温度の下降とともに収縮する。無機物は樹脂に代表される有機物よりも、温度による膨張や収縮の度合いが小さい。そこで、有機フィルムによる基板に対し、遮光材などの無機物を含有するブラックマトリクスとの間で、膨張または収縮の度合いに違いが生じ、カラーフィルター基板の反りが発生すると考えられる。
すなわち、従来のカラーフィルター基板に発生する反りの原因は、基板にかかる応力と、カラーフィルター、特にブラックマトリクスにかかる応力とが異なるためであると推測される。
本発明においては、基板の熱膨張係数と、ブラックマトリクスに含まれる遮光剤の体積濃度が適度な範囲に調整されているため、基板およびブラックマトリクスの温度による膨張や収縮の度合いが大きく違わないと考えられる。そのため、それらにかかる応力が大きく異なることがなく、結果として、反りが低減されると推測される。
図1は、本発明のブラックマトリクス基板の一実施形態を示す概略断面図である。図1に示すブラックマトリクス基板1は、50℃から200℃までの平均の線熱膨張係数が10〜100ppm/℃である基板10と、遮光剤の含有量が10〜30体積%であるブラックマトリクス11とを有する。なお、これは本発明のブラックマトリクス基板の一実施形態であるので、基板と、遮光剤を含むブラックマトリクスとを備えたブラックマトリクス基板であって、前記基板の50℃から200℃までの平均の線熱膨張係数が10〜100ppm/℃であり、ブラックマトリクスにおける前記遮光剤の含有量が10〜30体積%である範囲で、ブラックマトリクス基板の構成を変形することも可能である。
また、図2は本発明のカラーフィルター基板の一実施形態を示す概略断面図である。前記ブラックマトリクス基板1に備えられたブラックマトリクス11の開口部に形成された赤、緑、青などの着色層12〜14と、オーバーコート層15を有する。なお、これは本発明のカラーフィルター基板の一実施形態であるので、基板と、遮光剤を含むブラックマトリクスとを備えたブラックマトリクス基板であって、前記基板の50℃から200℃までの平均の線熱膨張係数が10〜100ppm/℃であり、ブラックマトリクスにおける前記遮光剤の含有量が10〜30体積%であるブラックマトリクス基板と、着色層とを備えたカラーフィルター基板である範囲で、カラーフィルター基板の構成を変形することも可能である。
<基板>
本発明に用いられる基板は、50℃から200℃までの平均の線熱膨張係数(以下、CTEと略す)が10〜100ppm/℃である。CTEが10ppm/℃より小さい基板は剛性が高すぎるためフレキシブル性が劣る傾向にある。CTEが100ppm/℃より大きい基板は、ブラックマトリクスにおける遮光剤の含有量が10〜30体積%であっても、反りが大きくなってしまう。
本発明におけるCTEは、熱機械分析装置を用いて、窒素気流下、以下の条件で測定および算出された値である。
第1段階:昇温レート5℃/minで室温から150℃まで昇温して試料の吸着水を除去する。
第2段階:降温レート5℃/minで室温まで空冷する。
第3段階:昇温レート5℃/minで本測定を行い、50℃から200℃までの平均の線熱膨張係数を求める。
本発明に用いられる基板は、フレキシブル性の観点から樹脂を含むことが好ましい。
(樹脂)
基板に含まれる樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネード、ポリエーテルスルホン、アクリル、エポキシ、シロキサンなどが挙げられる。これらの樹脂の中でも耐熱性、機械強度、寸法安定性、耐薬品性に優れるためポリイミド樹脂を含むものが好ましい。
ポリイミド樹脂は、特に制限はなく、一般的に、下記一般式(1)で表されるポリイミド樹脂を用いることができる。これは例えば下記一般式(2)で表されるポリイミド前駆体をイミド閉環(イミド化反応)させることで得られる。イミド化反応の方法としては特に限定されず、熱イミド化や化学イミド化が挙げられる。中でも、ポリイミド樹脂膜の耐熱性、可視光領域での透明性の観点から、熱イミド化が好ましい。
Figure 2016122101
一般式(1)および(2)中、Rは4価の有機基、Rは2価の有機基を示す。XおよびXは各々独立に水素原子、炭素数1〜10の1価の有機基を示す。
一般式(1)、(2)中のRとしては、4価の有機基を示し、酸二無水物及びその誘導体残基である。
酸二無水物としては特に限定されず、芳香族酸二無水物、脂環式酸二無水物、又は脂肪族酸二無水物が挙げられる。
芳香族酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ターフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−オキシフタル酸二無水物、2,3,3’,4’−オキシフタル酸二無水物、2,3,2’,3’−オキシフタル酸二無水物、ジフェニルスルホン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、1,4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、ビス(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソベンズフラン−5−カルボン酸)1,4−フェニレン−2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンニ無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,6−ジフルオロプロメリット酸二無水物、1−トリフルオロメチルピロメリット酸二無水物、1,6−ジトリフルオロメチルピロメリット酸二無水物、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、2,2’−ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2’−ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンニ無水物、あるいはこれらの芳香族環にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換した酸二無水物化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
脂環式酸二無水物としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロヘプタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1−シクロヘキシルコハク酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、ビシクロ[3,3,0]オクタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[4,3,0]ノナン−2,4,7,9−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[4,4,0]デカン−2,4,7,9−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[4,4,0]デカン−2,4,8,10−テトラカルボン酸二無水物、トリシクロ[6,3,0,0<2,6>]ウンデカン−3,5,9,11−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−5−カルボキシメチル−2,3,6−トリカルボン酸二無水物、7−オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸二無水物、オクタヒドロナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、テトラデカヒドロアントラセン−1,2,8,9−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロへキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−オキシジシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボンサン無水物、及び“リカシッド”(登録商標)BT−100(以上、商品名、新日本理化(株)製)及びそれらの誘導体、あるいはこれらの脂環にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換した酸二無水物化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
脂肪族酸二無水物としては、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸二無水物及びそれらの誘導体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの芳香族酸二無水物、脂環式酸二無水物、又は脂肪族酸二無水物は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、市販され手に入れやすい観点、反応性の観点の観点から、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−オキシフタル酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンニ無水物、2,2’−ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロへキサンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を用いることが好ましい。
さらに耐熱性、焼成時の着色防止の観点から、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3,4’,4’−オキシフタル酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンニ無水物、2,2’−ビス[(ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物を用いることがより好ましい。
一般式(1)、(2)中のRとしては、2価の有機基を示し、ジアミン及びその誘導体残基である。
ジアミンとしては特に限定されず、芳香族ジアミン化合物、脂環式ジアミン化合物、又は脂肪族ジアミン化合物が挙げられる。
芳香族ジアミン化合物としては、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、4,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’3,3’−テトラメチルベンジジン、2,2’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、2,2’3,3’−テトラクロロベンジジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2’−ビス[3−(3−アミノベンズアミド)−4−ヒドロキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、あるいはこれらの芳香族環にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換したジアミン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
脂環式ジアミン化合物としては、シクロブタンジアミン、イソホロンジアミン、ビシクロ[2,2,1]ヘプタンビスメチルアミン、トリシクロ[3,3,1,13,7]デカン−1,3−ジアミン、1,2−シクロヘキシルジアミン、1,3−シクロヘキシルジアミン、1,4−シクロヘキシルジアミン、trans−1,4−ジアミノシクロへキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,5−ジエチル−3’,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、3,5−ジエチル−3’,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルエーテル、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3−エチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジエチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−(3,5−ジエチル−3’,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシル)プロパン、あるいはこれらの脂環にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換したジアミン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
脂肪族ジアミン化合物としては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカンなどのアルキレンジアミン類、ビス(アミノメチル)エーテル、ビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(3−アミノプロピル)エーテルなどのエチレングリコールジアミン類、及び1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンなどのシロキサンジアミン類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの芳香族ジアミン、脂環式ジアミン、又は脂肪族ジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
一般式(1)、(2)中のXおよびXとしては、各々独立に水素原子、炭素数1〜10の1価の有機基を示す。炭素数1〜10の1価の有機基としては、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香族基などが挙げられる。飽和炭化水素基としては例えば、メチル基、エチル基、ブチル基などのアルキル基が挙げられる。不飽和炭化水素基としては例えば、ビニル基、エチニル基、ビフェニル基、フェニルエチニル基などが挙げられる。飽和炭化水素基はさらにハロゲン原子で置換されていてもよい。芳香族基としては例えばフェニル基などが挙げられる。芳香族基はさらに飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基やハロゲン原子で置換されていてもよい。
基板に用いられるポリイミド樹脂には耐熱性および可視光領域での高透明性が求められるので、透明性をより高めるために酸二無水物やジアミン成分に脂環式モノマー成分を用いることが有効である。脂環式モノマーは酸二無水物とジアミン成分の両方に用いても、片方に用いてもよい。さらに、芳香族モノマーと併用してもよい。
ポリイミド樹脂の透明性をより高いレベルで維持するために、下記一般式(3)又は一般式(4)で表される構造単位を主成分とするポリイミド樹脂が好ましい。ここで、主成分とは、一般式(3)又は一般式(4)で表される構造単位を、全構造単位の50モル%以上有することを意味する。
Figure 2016122101
式中、Rは、下記式(5)〜(9)の少なくとも1つの構造単位で表される基である。
Figure 2016122101
ポリイミド樹脂およびポリイミド樹脂前駆体を得るための重合反応の方法としては、目的のポリイミド樹脂およびポリイミド前駆体が製造できれば特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。具体的な反応方法としては、所定量の全てのジアミン成分および溶剤を反応器に仕込み溶解させた後、所定量の酸二無水物成分を仕込み、室温〜80℃で0.5〜30時間撹拌する方法などが挙げられる。ポリイミド前駆体の合成に用いられる酸二無水物とジアミンは既知のものを使用することができ、上述のようなものが好ましい。また、ポリアミド酸やポリアミド酸エステル、ポリアミド酸シリルエステルなどのポリイミド前駆体は、ジアミン化合物と酸二無水物又はその誘導体との反応により合成することができる。誘導体としては、該酸二無水物のテトラカルボン酸、そのテトラカルボン酸のモノ、ジ、トリ、又はテトラエステル、酸塩化物などが挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n―ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などでエステル化された構造が挙げられる。
ポリイミド、及びポリイミド前駆体は、分子量を好ましい範囲に調整するために末端封止剤により両末端を封止してもよい。酸二無水物と反応する末端封止剤としては、モノアミンや一価のアルコールなどが挙げられる。また、ジアミン化合物と反応する末端封止剤としては、酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物、二炭酸エステル類、ビニルエーテル類などが挙げられる。また、末端封止剤を反応させることにより、末端基として種々の有機基を導入することができる。
酸無水物基末端の封止剤の導入割合は、酸二無水物成分に対して、0.1〜60モル%の範囲が好ましく、特に好ましくは5〜50モル%である。また、アミノ基末端の封止剤の導入割合は、ジアミン成分に対して、0.1〜100モル%の範囲が好ましく、特に好ましくは5〜90モル%である。複数の末端封止剤を反応させることにより、複数の異なる末端基を導入してもよい。
また、本発明では、ポリイミド前駆体樹脂やポリイミド樹脂に加えて、他の樹脂を混合してもかまわない。
(無機粒子)
基板は、カラーフィルター基板の反りを低減する観点から、無機粒子を含むことが好ましい。基板に含まれる無機粒子としては、各種金属化合物、鉱物あるいはセラミックなどが挙げられる。
無機粒子の屈折率は1.4〜1.8であることが好ましく、1.5〜1.7であることがより好ましい。屈折率が低いということは、原理的に無機粒子を構成する物質の密度が低下することである。低密度の粒子は有機溶剤に対して侵されやすい傾向にあり、基板の耐薬品性の観点から屈折率は1.4以上であることが好ましい。一方で、樹脂の屈折率と無機粒子の屈折率の差による光の散乱を抑制するため、屈折率は1.8以下であることが好ましい。
ここでいう無機粒子の屈折率とはナトリウムD線に相当する波長589nmでの屈折率の値である。屈折率の測定方法としては、無機粒子そのもの又は無機粒子と同一組成の物質を試料として、液浸法すなわちベッケ線法を用いて測定することができる。ベッケ線法にて屈折率を求める方法としては、目的とする無機粒子の同一物質のサンプルを30個準備し、一個ずつの屈折率を測定したうえで、それらの平均値により屈折率を算出することができる。
屈折率1.4〜1.8の無機粒子としては、具体的にはタルク、マイカ若しくはカオリンクレー等の鉱物、アルミナ(酸化アルミニウム)若しくはシリカ(酸化ケイ素)等の酸化物、硫酸バリウム若しくは硫酸カルシウム等の硫酸塩、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム若しくは炭酸ストロンチウム等の炭酸塩、メタケイ酸ナトリウム又はステアリン酸ナトリウムが挙げられる。
電気的信頼性の観点から、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム及びメタケイ酸ナトリウムからなる群から選ばれる物質であることが好ましく、硫酸バリウムがより好ましい。なお、市販の硫酸バリウムとしては、例えば、BARIFINE BF−10、BF−1、BF−20又はBF−40(以上、何れも堺化学工業社製)が挙げられる。
基板の透明性の観点から、無機粒子はJIS P8148(2001)に準拠した方法で測定された白色度が30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。無機粒子の白色度の測定においては、白色度が一定の値となるように、無機粒子に十分に圧力をかけて測定容器に充填して測定する。なお、前段落で示した上記無機粒子はいずれも白色度が30%以上のものである。
無機粒子の形状としては、特に限定されないが、例えば、球状、楕円体状、針状、多角形状、星型状又は表面に凹凸若しくは細孔のある形状、あるいは、中空の形状が挙げられる。
無機粒子の粒径は、基板の透過率の観点から光の散乱を抑えるため1μm以下であることが好ましく、安定に分散させるため5〜500nmがより好ましく、10〜100nmがさらに好ましい。
本発明において無機粒子の粒径とは、無機粒子の平均一次粒子径をいう。無機粒子の平均一次粒子径は、無作為に選択した無機粒子100個の一次粒子径を電子顕微鏡でそれぞれ観察して、その平均値を求めることにより算出することができる。形状が球形以外の場合は、ある1個の粒子について電子顕微鏡で観察される最大の幅と最小の幅の平均値をその粒子の一次粒子径として算定する。
なお、基板に含まれる無機粒子のうち90質量%以上が、一次粒子径が1μm以下であることが好ましく、5〜500nmがより好ましく、10〜100nmがさらに好ましい。
無機粒子の製造方法としては、例えば、原料となる鉱物等の物質を粉砕して微細化する粉砕法、気相、液相若しくは固層における化学的方法又は物理的方法が挙げられる。粉砕法としては、例えば、ジェット法、ハンマー法又はミル法が挙げられる。気相における化学的方法としては、例えば、化学蒸着法(CVD法)、電気炉法、化学炎法又はプラズマ法が挙げられる。液相における化学的方法としては、例えば、沈殿法、アルコキシド法又は水熱法が挙げられる。固相における化学的方法としては、例えば、晶析法が挙げられる。物理的方法としては、例えば、噴霧法、溶液燃焼法又は凍結乾燥法が挙げられる。中でも、無機粒子の粒径を容易に制御可能であるため、沈殿法が好ましい。
基板に含まれる無機粒子の含有量は、熱膨張係数を抑え、かつ透明性や機械強度を損なわないために5〜50体積%が好ましい。
(熱架橋剤)
基板は、熱架橋剤を含有していてもよい。熱架橋剤としては、エポキシ化合物やアルコキシメチル基またはメチロール基を少なくとも2つ有する化合物が好ましい。これらの基を少なくとも2つ有することで、樹脂および同種分子と縮合反応して架橋構造体が形成され、加熱処理後の硬化膜の機械強度や耐薬品性を向上させることができる。
エポキシ化合物の好ましい例としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリメチル(グリシジロキシプロピル)、シロキサン等のエポキシ基含有シリコーンなどを挙げることができるが、本発明は何らこれらに限定されない。具体的には、エピクロン850−S,エピクロンHP−4032、エピクロンHP−7200、エピクロンHP−820、エピクロンHP−4700、エピクロンEXA−4710、エピクロンHP−4770、エピクロンEXA−859CRP、エピクロンEXA−1514,エピクロンEXA−4880,エピクロンEXA−4850−150、エピクロンEXA−4850−1000、エピクロンEXA−4816、エピクロンEXA−4822(以上商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、リカレジンBEO−60E、リカレジンBPO−20E、リカレジンHBE−100、リカレジンDME−100(以上商品名、新日本理化(株)製)、EP−4003S、EP−4000S(以上商品名、(株)アデカ製)、PG−100、CG−500、EG−200(以上商品名、大阪ガスケミカル(株)製)、NC−3000、NC−6000(以上商品名、日本化薬(株)製)、EPOX−MK R508、EPOX−MK R540、EPOX−MK R710、EPOX−MK R1710、VG3101L、VG3101M80(以上商品名、(株)プリンテック製)、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085(以上商品名、ダイセル化学工業(株)製)などが挙げられる。
アルコキシメチル基またはメチロール基を少なくとも2つ有する化合物としては、例えば、DML−PC、DML−PEP、DML−OC、DML−OEP、DML−34X、DML−PTBP、DML−PCHP、DML−OCHP、DML−PFP、DML−PSBP、DML−POP、DML−MBOC、DML−MBPC、DML−MTrisPC、DML−BisOC−Z、DML−BisOCHP−Z、DML−BPC、DML−BisOC−P、DMOM−PC、DMOM−PTBP、DMOM−MBPC、TriML−P、TriML−35XL、TML−HQ、TML−BP、TML−pp−BPF、TML−BPE、TML−BPA、TML−BPAF、TML−BPAP、TMOM−BP、TMOM−BPE、TMOM−BPA、TMOM−BPAF、TMOM−BPAP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP、HMOM−TPPHBA、HMOM−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、NIKALAC(登録商標) MX−290、NIKALAC MX−280、NIKALAC MX−270、NIKALAC MX−279、NIKALAC MW−100LM、NIKALAC MX−750LM(以上、商品名、(株)三和ケミカル製)が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
熱架橋剤は、樹脂100重量部に対し、0.01〜50重量部含有することが好ましい。
(基板のその他の構成)
基板は、その他の添加剤として、密着性改良剤、高分子分散剤又は界面活性剤等を含有してもかまわない。密着改良剤としては、例えば、シランカップリング剤又はチタンカップリング剤が挙げられる。密着性改良剤は、樹脂に対して0.2〜20質量%添加するのが好ましい。高分子分散剤としては、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ポリエチレンイミン系、ポリウレタン系又はポリアリルアミン系高分子分散剤が挙げられる。高分子分散剤は、無機粒子に対して1〜40質量%添加するのが一般的である。界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸アンモニウム若しくはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン等の陰イオン界面活性剤、ステアリルアミンアセテート若しくはラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド若しくはラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル若しくはソルビタンモノステアレート等の非イオン界面活性剤、ポリジメチルシロキサン等を主骨格とするシリコーン系界面活性剤又はフッ素系界面活性剤が挙げられる。
基板の厚みは機械強度を保ち、かつ反りの増大を抑えるため3〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。
基板の波長400nmでの透過率は70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。基板の透過率を大きくすることで、明るいカラーフィルター基板を得ることができ、有機ELディスプレイとした際により鮮明な映像を得ることができる。
基板のヘイズは、3%以下が好ましく、1%以下がより好ましく、0.3%以下が特に好ましい。基板のヘイズを小さくすることで、基板での光の散乱が抑えられ、より鮮明な画像を得ることができる。
<ブラックマトリクス>
本発明に用いられるブラックマトリクスは遮光剤を含み、その含有量は10〜30体積%である。
(遮光剤)
本発明に用いられる遮光剤としては、例えば、黒色有機顔料、混色有機顔料及び無機顔料が挙げられる。黒色有機顔料としては、例えば、カーボンブラック、樹脂被覆カーボンブラック、ペリレンブラック又はアニリンブラックが挙げられる。混色有機顔料としては、例えば、赤、青、緑、紫、黄色、マゼンダ又はシアン等の顔料を混合して疑似黒色化したものが挙げられる。無機顔料としては、例えば、グラファイトが挙げられる。他の例としては、チタン、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム若しくは銀等の金属微粒子が挙げられる。また前に示した金属の酸化物、複合酸化物、硫化物、窒化物及び炭化物が挙げられる。
本発明においてブラックマトリクスは遮光剤を10〜30体積%含むものであり、この範囲で所望の遮光性を得るため、遮光剤の比重は2〜10が好ましく、3〜6がより好ましい。比重が3〜6の範囲である遮光剤の中でも、遮光性と入手のしやすさの観点から、酸窒化チタン、窒化チタン、または炭化チタンのいずれか1種以上を含むことが好ましい。
酸窒化チタンとは、TiNxOy(0<x<2.0,0.1<y<2.0)で表される化合物をいう。酸素の含有量が多いと黒色度が低下するため、x/yが0.1〜10であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。
酸窒化チタン、窒化チタン、炭化チタンの合成法としては、例えば、電気炉法又は熱プラズマ法等の気相反応法が挙げられる。なかでも、不純物の混入が少なく、粒子径が揃いやすく、生産性も高いため、熱プラズマ法が好ましい。熱プラズマを発生させる方法としては、例えば、直流アーク放電、多層アーク放電、高周波(RF)プラズマ又はハイブリッドプラズマ等が挙げられる。なかでも電極からの不純物の混入が少ないため、高周波プラズマが好ましい。
遮光剤の粒径は、分散の安定性及び微細パターン加工性の観点から10〜300nmが好ましく、30〜100nmがより好ましい。ここで遮光剤の粒径とは、遮光剤の平均一次粒子径をいう。遮光剤の平均一次粒子径は、無機粒子の場合と同様の方法により算出することができる。
ブラックマトリクスに占める遮光剤の割合は、10〜30体積%であることが重要であり、15〜25体積%であることがより好ましい。遮光剤の含有率が小さすぎると十分な光学濃度を得ることが難しいばかりか、基板のCTEによらずカラーフィルター基板がブラックマトリクス側に反る傾向にある。一方で、遮光剤の含有率が大きすぎると、基板のCTEによらずカラーフィルター基板が基板側に反る傾向にある。
ブラックマトリクスにおいて、遮光剤以外の成分は70〜90体積%であり、その構成材としては、樹脂の他、ガラス、セラミック、遮光剤以外の粒子などが挙げられる。
(樹脂)
ブラックマトリクスには樹脂を含むことができる。樹脂としては、基板に用いられるものと同様のものを挙げることができ、塗膜の耐熱性が高いためアクリル樹脂またはポリイミド樹脂が好ましく、ポリイミド樹脂がより好ましい。ブラックマトリクスが含有する樹脂の割合は70〜90体積%が好ましく、75〜85体積%がより好ましい。
ポリイミド樹脂としては、基板に用いられるものと同様のものを用いることができるが、耐熱性と遮光剤の分散性の観点から、ジアミン化合物としては芳香族系ジアミン化合物が好ましく、酸無水物基を有する化合物としては芳香族酸二無水物が好ましい。
芳香族系ジアミン化合物としては、例えば、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルサルファイド、4,4’−ジアミノジフェニルサルファイド、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、9,9’−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン4,4’−ジアミノジフェニルアミン、3,4’−ジアミノジフェニルアミン、3,3’−ジアミノジフェニルアミン、2,4’−ジアミノジフェニルアミン、4,4’−ジアミノジベンジルアミン、2,2’−ジアミノジベンジルアミン、3,4’−ジアミノジベンジルアミン、3,3’−ジアミノジベンジルアミン、N,N’−ビス−(4−アミノ−3−メチルフェニル)エチレンジアミン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジアミノベンズアニリド、4,3’−ジアミノベンズアニリド、2,4’−ジアミノベンズアニリド、N,N’−p−フェニレンビス−p−アミノベンズアミド、N,N’−p−フェニレンビス−m−アミノベンズアミド、N,N’−m−フェニレンビス−p−アミノベンズアミド、N,N’−m−フェニレンビス−m−アミノベンズアミド、N,N’−ジメチル−N,N’−p−フェニレンビス−p−アミノベンズアミド、N,N’−ジメチル−N,N’−p−フェニレンビス−m−アミノベンズアミド、N,N’−ジフェニル−N,N’−p−フェニレンビス−p−アミノベンズアミド又はN,N’−ジフェニル−N,N’−p−フェニレンビス−m−アミノベンズアミドが挙げられるが、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、9,9’−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン又は4,4’−ジアミノベンズアニリドが好ましい。
芳香族酸二無水物としては、例えば、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−パラターフェニルテトラカルボン酸二無水物又は3,3’,4,4’−メタターフェニルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられるが、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物又はピロメリット酸二無水物が好ましい。
(ブラックマトリクスのその他の構成)
また、ブラックマトリクスには架橋剤や、その他添加剤を含むことができ、具体的には前述の基板に用いられるものと同様のものを挙げることができる。
ブラックマトリクスが、基板上に占める領域面積としては、40〜80%であることが好ましく、45〜75%であることがより好ましい。ブラックマトリクスが基板上に占める領域面積が40%以上であることで基板にかかる応力を相殺して反りを低減する効果が大きくなる傾向がある。また、その領域面積が80%以下であることで画素としての開口部面積が大きくなるためディスプレイとしての明るさが向上する傾向がある。
ブラックマトリクスの上面形状は、ストライプ状、格子状のどちらでも良いが、格子状が好ましい。本発明でいう格子状とは、縦方向と横方向のいずれの方向にもつながった形状のものを言い、ブラックマトリクスの各格子に囲まれた、ブラックマトリクスの形成されていない領域は、開口部として着色層を形成することができる。開口部の形状としては正方形、矩形、多角形、その他複雑な形状のいずれでも良い。ブラックマトリクスを格子状に設けることで、ブラックマトリクスにかかる応力を縦方向と横方向で均一に近づけることが可能であり好ましい。一方ストライプ状の場合、基板の一方向のみにカラーフィルター基板の反りが発生する場合がある。
ブラックマトリクスの線幅は、1〜100μmが好ましく、3〜30μmがより好ましい。線幅はブラックマトリクスの全面で同じ必要は無く、所望の位置に所望の線幅で形成することができ、上述のように格子状になるように具備することが好ましい。
ブラックマトリクスの膜厚は、十分な光学濃度を保ちつつ、カラーフィルター基板の平坦性を良好とするため0.5μm〜2.5μmが好ましく、1〜2μmがより好ましい。
ブラックマトリクスの光学濃度(OD値)は、3〜6が好ましく、3.5〜5.5がより好ましい。OD値が3以上であることでディスプレイの黒表示がより完全な黒に近づき、コントラストを向上する効果が大きくなる。またOD値が6以下であることで、遮光剤を過剰に含有する必要がなく、10〜30体積%の範囲内で適切な含有量にすることができるため基板の反りを防止できる効果が大きくなる。
(ブラックマトリクス基板のその他の構成)
本発明のブラックマトリクス基板においては、ブラックマトリクスにおける遮光剤の含有量をA体積%、基板における前記無機粒子の含有量をB体積%としたとき、B/Aで表される比率が0.5〜4であることが好ましい。B/Aが上記の範囲であれば、基板にかかる応力とブラックマトリクスにかかる応力が大きく異なることがなく、結果として反りが低減される効果がより大きい。
<カラーフィルター基板>
本発明のカラーフィルター基板は、上述のブラックマトリクス基板と着色層を備えたものが好ましい。
(着色層)
着色層としては、例えば赤、緑、青の3色の画素を有しているのが一般的であり、さらに淡色、白色ないし透明の画素や、黄色、マゼンダ、シアンなどの画素を有する4〜6色の画素を有することが好ましい。着色層としてこれらの画素を有することで、色鮮やかなカラー表示が可能なディスプレイを得ることができる。
着色層としては、顔料、染料などの着色剤が樹脂等に分散または溶解したものや、任意の光のみを透過するように膜厚制御された無機膜を挙げることができる。
赤の着色画素に使用する顔料の例としては、ピグメントレッド(PR)254、PR149、PR166、PR177、PR209、ピグメントイエロー(PY)138、PY150又はPYP139が挙げられ、緑の着色画素に使用する顔料の例としては、ピグメントグリーン(PG)7、PG36、PG58、PG37、ピグメントブルー(PB)16、PY129、PY138、PY139、PY150又はPY185が挙げられ、青の着色画素に使用する顔料の例としては、PB15:6又はピグメントバイオレット(PV)23が挙げられる。
また、染料の例としては、C.I.ベイシックブルー(BB)5、BB7、BB9又はBB26などの青色染料や、C.I.アシッドレッド(AR)51、AR87又はAR289などの赤色染料が挙げられる。
着色層は樹脂を含むことができ、上述のブラックマトリクスで挙げたものと同様のものを用いることができる。
(カラーフィルター基板のその他の構成)
本発明のカラーフィルター基板は、さらに平坦化層、ガスバリア膜、透明電極、固定されたスペーサーなどを形成してもよい。
平坦化層の形成に使用する樹脂の例としては、エポキシ樹脂、アクリルエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シロキサン樹脂又はポリイミド樹脂が挙げられ、膜厚としては、0.5〜5.0μmが好ましく、1.0〜3.0μmがより好ましい。
ガスバリア膜としては酸化珪素(SiOx)や窒化酸化珪素(SiOxNy)、窒化珪素(SixNy)などを用いることができ、窒素酸化珪素が好ましい。バリア層の膜厚は、通常0.1〜5μmであり、0.3〜3μmがより好ましい。薄すぎるとバリア効果が小さくなる傾向にあり、厚すぎると逆にバリア層にクラックなどの欠陥が発生することがある。
透明電極としては、インジウム・錫酸化物(ITO)や、酸化亜鉛にガリウムやアルミニウムをドープしたものを挙げることができる。透明電極の膜厚は、0.03〜1μmが好ましく、0.1〜0.5μmがより好ましい。透明電極は全面に設けていても部分的にパターニングして設けても良い。
固定されたスペーサーとしては、対向基板の有機EL素子基板やTFT基板などとのスペーサーの役割を果たすものであり、膜厚として1〜10μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。これにより一定のギャップが保持され、ディスプレイとしての均一性を向上することができる。
<ブラックマトリクス基板の製造方法>
本発明のブラックマトリクス基板を製造する方法としては、仮基板上に樹脂組成物を塗布する工程、不揮発成分中に10〜30体積%の遮光剤を含む黒色組成物を前記樹脂組成物の膜上に塗布する工程、ブラックマトリクスを形成する工程、の各工程を経て製造する方法が好ましい。
仮基板としては、例えば、シリコンウエハー、セラミックス類、ガリウムヒ素、ソーダ石灰ガラス又は無アルカリガラスが挙げられる。
仮基板上に、上述のような樹脂組成物を塗布する。樹脂組成物を仮基板上に塗布する方法としては、例えば、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ダイコーター及びスクリーン印刷法が挙げられる。その他の方法としては、仮基板を樹脂組成物中に浸漬する方法及び樹脂組成物を仮基板に噴霧する方法が挙げられる。
樹脂組成物としては、塗布性向上のため硬化後の膜に残らないような溶剤や揮発性化合物などを含有することができる。溶剤としては例えば、エステル類、脂肪族アルコール類、(ポリ)アルキレングリコールエーテル系溶剤、ケトン類、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド若しくはN,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系極性溶媒又はラクトン類が挙げられ、無機粒子の分散効果を高めるため、ラクトン類を含むことが好ましい。ラクトン類としては、炭素数3〜12の脂肪族環状エステル化合物が挙げられ、例えば、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン又はε−カプロラクトンが好ましく、なかでも樹脂の溶解性の観点から、γ−ブチロラクトンがより好ましい。樹脂組成物に占める溶剤の割合は、塗工性及び乾燥性の観点から、60〜95質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましい。
基板の形成に用いる樹脂組成物の製造方法としては、重合によって得られた樹脂または樹脂溶液をそのまま用いることができ、必要に応じて溶剤、熱架橋剤、その他添加剤などを加えて撹拌し得ることができる。
また、基板の形成に用いる樹脂組成物が樹脂と無機粒子を有する場合の製造方法としては、例えば、分散機を用いて樹脂溶液中に直接無機粒子を分散させる方法が挙げられる。他の方法としては、分散機を用いて水若しくは有機溶媒中に無機粒子を分散させて分散液を作製し、その後、分散液と樹脂溶液とを混合する方法が挙げられる。無機粒子の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドグラインダー、3本ロールミル又は高速度衝撃ミルが挙げられる。なかでも分散効率や微分散化の観点から、ビーズミルが好ましい。ビーズミルとしては、例えば、コボールミル、バスケットミル、ピンミル又はダイノーミルが挙げられる。ビーズミルのビーズとしては、例えば、チタニアビーズ、ジルコニアビーズ又はジルコンビーズが好ましい。分散に用いるビーズ径としては、0.01〜5.0mmが好ましく、0.03〜1.0mmがより好ましい。
上記のような樹脂組成物を仮基板上に塗布することにより得られた塗布膜を、風乾、加熱乾燥又は真空乾燥等により乾燥して硬化させ、乾燥被膜を形成する。乾燥ムラ又は搬送ムラを抑制するため、樹脂組成物を塗布した基板を、加熱装置を備えた減圧乾燥機で減圧乾燥した後、加熱して半硬化(セミキュア)させることが好ましい。その後、加熱硬化により基板としての機能を果たす樹脂膜を形成する。加熱硬化の方法としては、空気中、窒素中、減圧中などで150〜400℃で0.25〜5時間連続的または段階的に行うことが好ましい。
次に、仮基板上に樹脂組成物が塗布された基板に対し、不揮発成分中に10〜30体積%の遮光剤を含む黒色組成物を塗布する工程を行うことが好ましい。
黒色組成物としては、前述のような遮光剤を含み、好ましくは樹脂、より好ましくは溶剤を含んだ黒色組成物を用いる。樹脂としては前述のものを挙げることができ、また、ブラックマトリクスを形成する前段階の未硬化の状態の各種樹脂を用いることもできる。また、黒色組成物は非感光性であっても、感光性であってもよい。
続いて黒色樹脂組成物をパターニングすることで、ブラックマトリクスを形成する工程を行うことが好ましい。パターニングの方法としては、機械加工、ドライエッチング、サンドブラスト、フォトリソグラフィーなどを挙げることができ、高精細のパターニングを行うことができるフォトリソグラフィーが好ましい。
フォトリソグラフィーによるパターニングの方法としては、黒色樹脂組成物自体を感光性材料とすることでパターニングすることもでき、黒色樹脂組成物とは別にフォトレジストを積層することでフォトリソグラフィー法を行い、黒色樹脂組成物をパターニングしてブラックマトリクスを形成することもできる。フォトリソグラフィーでは、露光工程および現像工程を行い、パターニングを行う。
黒色樹脂組成物が感光性黒色樹脂組成物の場合は、露光によりラジカルやカチオン種などを発生させる光重合開始剤を添加し、反応性モノマーまたはオリゴマー、およびポリマー成分を硬化させ、現像工程にて未露光部を溶解させパターニングを行うことができる。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン又は2−クロロチオキサントンが挙げられる。反応性モノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート又はジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。ポリマーとしては、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物との共重合体が挙げられる。不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸又は酸無水物が挙げられる。また、溶剤を含むこともでき、具体的にはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセト酢酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、メトキシブチルアセテート又は3−メチル−3−メトキシブチルアセテートが挙げられる
このような感光性黒色樹脂組成物が塗布された基板に対し、露光工程を行う。露光工程としては該塗膜上にマスクを置き、露光装置を用いて紫外線を照射する。露光工程に使用できるランプとしては、超高圧水銀灯、ケミカル灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、紫外線LEDランプ等を用いることができる。露光照度は10mW/cm〜300mW/cmであることが好ましい。露光時間は、露光照度との兼ね合いから適宜調整することができる。生産性の観点からは1秒〜60秒が好ましく、露光照度と露光時間を掛け合わせた露光量は、10mJ/cm〜300mJ/cmが好ましい。
次に現像工程を行う。この工程では現像液で現像を行い、未露光領域の塗膜を現像液に溶解させ、露光領域の塗膜を残存させることでパターニングを行うことが好ましい。なお、ここでいう現像液に溶解とは、塗膜が溶解及び/又は分散することであり、塗膜の樹脂や遮光剤等の成分を現像液中に拡散させることをいう。
現像液としては、例えば、有機溶剤、酸性現像液又はアルカリ現像液が挙げられるが、安全性及び現像性能の観点から、アルカリ性物質を含有するアルカリ現像液が好ましい。アルカリ性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム若しくはアンモニア水等の無機アルカリ類あるいはエチルアミン若しくはn−プロピルアミン等の1級アミン類、ジエチルアミン若しくはジ−n−プロピルアミン等の2級アミン類、トリエチルアミン若しくはメチルジエチルアミン等の3級アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(以下、「TMAH」)等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類、コリン等の4級アンモニウム塩、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール若しくはジエチルアミノエタノール等のアルコールアミン類又はピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノナン若しくはモルホリン等の環状アミン類等の有機アルカリ類が挙げられる。中でも塗膜の溶解性が良好でありかつ臭気の問題が少ないことから、アルカリ水溶液が好ましく、水酸化ナトリウム及び/又は炭酸ナトリウム、水酸化カリウム及び/又は炭酸カリウムあるいはTMAHを含有するアルカリ水溶液がより好ましい。アルカリ現像液に占めるアルカリ性物質の割合は、0.01〜50質量%が好ましい。さらに、より良好なパターンを得るため、アルカリ現像液に非イオン系界面活性剤等の界面活性剤を0.01〜1質量%添加することが好ましい。アルカリ現像液を用いる現像としては、例えば、ディップ現像、シャワー現像、パドル現像又は超音波現像が挙げられる。シャワー現像におけるシャワーの圧力は、0.05〜5MPaが好ましい。現像後はアルカリ現像液を除去するために、適宜純水等による洗浄工程を加えても構わない。現像条件は、20〜30℃で10〜120秒の範囲で行うことが好ましい。
フォトリソグラフィーによるパターニングの方法としては、黒色組成物を塗布する工程を行った後に、非感光性黒色樹脂組成物とは別にフォトレジストを積層することでフォトリソグラフィー法を行い、黒色樹脂組成物をパターニングしてブラックマトリクスを形成することもできる。この場合、黒色樹脂組成物としては感光性である必要は無く、非感光性であるために耐熱性や耐薬品性に優れたブラックマトリクスを形成することができるため好ましい。
フォトレジストを用いてブラックマトリクスを形成する方法について述べる。
この場合、黒色樹脂組成物を塗布する工程を行った後、その上にフォトレジストを塗布し、フォトリソ法によりパターニングし、さらにそのレジストパターンをマスクとして遮光層をエッチングし、ブラックマトリクスの形状にパターニングする。
仮基板上の基板もしくは、仮基板から剥離した後の基板上に、不揮発成分中に10〜30体積%の遮光剤を含む黒色組成物を塗布する。必要に応じて乾燥などを行い、加熱により黒色樹脂組成物を半硬化(セミキュア)を行う。ここでは黒色樹脂組成物を完全に硬化せず、現像工程で現像される程度にセミキュアされることが好ましく、ポリイミド樹脂またはポリイミド前駆体であるポリアミック酸を含むことが好ましい。ポリイミド樹脂またはポリイミド前駆体としては、基板に用いられるものと同様のものを用いることができるが、現像工程によるパターニング性の観点から、ジアミン化合物としては芳香族系ジアミン化合物が好ましく、酸無水物基を有する化合物としては芳香族酸二無水物が好ましい。
次に、フォトレジストを塗布する。必要に応じて乾燥などを行い、フォトマスクを介して露光を行う。これを現像することで、フォトレジストをパターニングすることができる。さらにこのフォトレジストをマスクとして、さらに黒色樹脂組成物をエッチングすることで、黒色樹脂組成物をパターニングすることができる。その後、フォトレジストは有機溶剤や酸、アルカリなどの薬品により剥離し、パターニングされたブラックマトリクスを得る。なお、フォトレジストを現像する現像液と、黒色樹脂組成物をエッチングするエッチング液は同じであっても異なっていても良いが、工程が簡便になるため同じ液を使用することが好ましい。
以上のような工程を経てパターニングされたブラックマトリクスは、その後、加熱処理することによって硬化することができる。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるいは、真空中などで、150〜300℃、好ましくは200〜280℃の温度のもとで、0.25〜5時間、連続的または段階的に行われる。
なお、樹脂膜を仮基板から剥離する方法としては、例えば、機械的に剥離する方法、フッ酸等の薬液若しくは水に浸漬する方法、又は、レーザーを樹脂膜と仮基板との界面に照射する方法が挙げられる。なお、樹脂膜を仮基板から剥離した後にブラックマトリクス基板およびカラーフィルター基板を製造しても良いが、寸法安定性の観点から、カラーフィルター基板を製造した後に仮基板からの剥離をすることが好ましい。また、カラーフィルター基板を有機EL素子基板などと貼り合せた後で、仮基板から剥離することもできる。
<カラーフィルター基板の製造方法>
上述のブラックマトリクス基板を用い、着色層を形成する工程を行う。着色層としては、ブラックマトリクスの開口部に赤、緑、青を含む3〜6色の画素を形成することができる。着色層の形成方法としては特に限定されず、ブラックマトリクスの形成と同様の方法をとることができ、フォトリソグラフィーを用いることが好ましい。
本発明のカラーフィルター基板は、さらに平坦化層、ガスバリア膜、透明電極、固定されたスペーサーなどを形成してもよい。
<有機ELディスプレイ>
上述のカラーフィルター基板と有機EL素子基板とを備えた有機ELディスプレイについて説明する。
本発明の有機ELディスプレイは、カラーフィルター基板がフレキシブルでありながら反りが少ないという特徴を活かして、自在な形状のフレキシブル有機ELディスプレイを得ることができる。
図3は、本発明の有機ELディスプレイの一実施形態を示す概略断面図である。
図3に示す有機ELディスプレイは、本発明のカラーフィルター基板20と、発光素子である有機EL素子30とを、封止剤27で貼り合わせることで構成されている。
カラーフィルター基板20は、本発明のカラーフィルター基板の一実施形態であり、前述の製造方法により製造することができる。図3においては、カラーフィルター基板20は、基板10と、ブラックマトリクス11とを備えたブラックマトリクス基板1と、ブラックマトリクスの開口部に形成された赤、緑、青などの着色層12〜14と、オーバーコート層15と、から構成される。
有機EL素子30は、透明電極21と、有機エレクトロルミネッセンス層(以下、「有機EL層」)22と、背面電極層23と、絶縁膜24と、基板25と、外部電源へとつながる取り出し電極26と、から構成される。ここで有機EL層は、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層から構成されている。なお、図3に示す有機EL素子30も一実施形態であり、本発明に適用される有機EL素子はこの構成に限られない。
図3では、カラーフィルター基板20と有機EL素子30との間は空隙となっているが、必要に応じて樹脂又は乾燥剤等が存在しても構わない。
有機EL素子30を構成する基板25の材質としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラス等の無機ガラス、有機プラスチックのフィルムやシートが挙げられるが、樹脂を含むものが好ましく、さらに無機粒子を含むものがより好ましい。樹脂や無機粒子としては、本発明のカラーフィルター用の基板と同様のものが好ましい。
絶縁膜24は、透明電極21と背面電極層23との通電を防ぐものである。絶縁膜24の材質としては、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂又はシリコーン樹脂が挙げられるが、感光性材料を用いることによりフォトリソグラフィー法で形成することができる。
背面電極層23は、基板25と有機EL層22との間に位置しており、透明電極21との間に電圧をかけることによって、有機EL層が発光する仕組みである。背面電極層の材質としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、インジウム、リチウム、銀又は酸化アルミニウムが挙げられる。背面電極層の膜厚は、通常0.01〜1μmであり、例えば、蒸着又はスパッタ等により金属薄膜を成膜した後、フォトリソグラフィー法によるパターニングで形成することができる。
有機EL層22の光は、白色光であることが好ましい。白色光の波長分布に合わせてカラーフィルター基板20の着色層12〜14の色味を適宜変更することで、所望の色再現範囲を有する有機ELディスプレイを実現することができる。
発光層の材質としては、例えば、シクロペンダミン、テトラフェニルブタジエン、トリフェニルアミン、オキサジアゾ−ル、ピラゾロキノリン、ジスチリルベンゼン、ジスチリルアリーレン、シロール、チオフェン、ピリジン、ペリノン、ペリレン、オリゴチオフェン若しくはトリフマニルアミン等の骨格を有する有機化合物又はオキサジアゾールダイマー若しくはピラゾリンダイマー等の色素系材料、金属錯体系材料としては、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体若しくはユーロピウム錯体、又は、中心金属に、Al、Zn、Be、Tb、Eu若しくはDy等の希土類金属を有し、配位子に、オキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール若しくはキノリン構造等を有する金属錯体等の金属錯体系材料、あるいは、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体等、ポリフルオレン誘導体又はポリビニルカルバゾール誘導体等の高分子系材料が挙げられる。発光層の膜厚は通常0.05〜5μmであり、例えば、蒸着法、スピンコート法、印刷法又はインクジェット法で形成することができる。
透明電極21は、有機EL層22の発光光を透過させるため、透過率が80〜99%であることが好ましく、90〜99%であることがより好ましい。透明電極の材質としては、例えば、ITO、酸化インジウム、酸化亜鉛又は酸化第二錫が挙げられる。透明電極の膜厚は通常0.1〜1μmであり、蒸着法又はスパッタリング法等によって金属酸化物の薄膜を成膜した後に、フォトリソグラフィー法によるパターニングで形成することができる。
取り出し電極26の材質としては、例えば、銀、アルミ、金、クロム、ニッケル又はモリブデンが挙げられる。
なお、以上の説明において、各成分は、文脈上そうでないことが明らかな場合を除き、それぞれ単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
有機ELディスプレイの製造方法としては、仮基板上にカラーフィルター基板を形成する工程、カラーフィルター基板と有機EL素子基板とを貼り合せる工程、および仮基板を剥離する工程を含むことが好ましい。
仮基板上にカラーフィルター基板を形成する工程は、上述の通りである。カラーフィルター基板と有機EL素子基板とを貼り合せる工程としては、真空中、減圧雰囲気下、窒素雰囲気下などで、カラーフィルター基板と有機EL素子基板とを対向させ、封止剤を塗布し、光または加熱などにより封止剤を硬化させる方法などが挙げられる。仮基板を剥離する工程としては、機械的に剥離する方法、フッ酸等の薬液若しくは水に浸漬する方法、又は、レーザーを樹脂膜と仮基板との界面に照射する方法などが挙げられる。
なお、これらの具体例はいずれも例示であり、各工程はここに記載された方法に限られるものではない。
有機ELディスプレイの製造方法としては、寸法安定性の観点から、さらに、仮基板上にカラーフィルター基板を形成する工程、仮基板上に有機EL素子基板を形成する工程、仮基板上に形成したカラーフィルター基板と仮基板上に形成した有機EL素子基板とを貼り合せる工程、および仮基板を剥離する工程を含むことがより好ましい。
本発明において作製されたカラーフィルター基板および有機ELディスプレイは、フレキシブルでありながら、反りの少ない基板であることから、フレキシブルカラーフィルター基板、フレキシブル有機ELディスプレイを製造することができる。
以下実施例等をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
<評価方法>
(1)膜強度の測定
各実施例および比較例に記載の方法で作製したブラックマトリクス基板を屈曲半径5mmにて100回繰り返し屈曲させた後、目視および顕微鏡にて観察し割れやクラックなどの欠陥が無いか測定した。評価は以下の基準で行った。
A(非常に良好):欠陥は全く見られなかった。
B(良好):わずかに屈曲した跡があるが、割れやクラックなどの欠陥は見られなかった。
C(可):軽微なクラックが見られたが、ブラックマトリクス基板として機能していた。
D(不可):基板に割れが見られた。
(2)光透過率(T)の測定
各実施例および比較例に記載の方法で作製したガラス基板上のブラックマトリクス基板について、ブラックマトリクスを形成していない領域における光透過率を、紫外可視分光光度計((株)島津製作所製 MultiSpec1500)を用いて、基板の400nmにおける光透過率として測定した。光透過率の評価は以下の基準で行った。
A(非常に良好):90%以上
B(良好):80%以上90%未満
C(可):70%以上80%未満
D(不良):70%未満。
(3)ヘイズの測定
各実施例および比較例に記載の方法で作製したガラス基板上のブラックマトリクス基板について、ブラックマトリクスを形成していない領域におけるヘイズを、ヘイズメータ(スガ試験機製HGM−LDP)を用いて測定した。ヘイズの評価は以下の基準で行った。
A(非常に良好):0.3%以下
B(良好):0.3%を超え1%以下
C(可):1%を超え3%以下
D(不良):3%を超える値。
(4)光学濃度(OD値)
各実施例および比較例に記載の方法で作製したガラス基板上のブラックマトリクス基板について、ブラックマトリクスを形成している領域におけるOD値を、顕微分光器(MCPD2000;大塚電子製)を用いて入射光及び透過光それぞれの強度を測定し、下記数式により算出し、波長380〜700nmの領域において5nm刻みで求めた値の平均値にて求めた。
OD値 = log10(I/I) ・・・ 式(7)
:入射光強度
I:透過光強度。
(5)線熱膨張係数(CTE)の測定
基板のCTEの測定は、各実施例および比較例に記載の方法で作製した各基板(ブラックマトリクスを形成しない、基板のみの状態)について行った。熱機械分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製 EXSTAR6000 TMA/SS6000)を用いて、窒素気流下で測定を行った。昇温方法は、以下の条件にて行った。第1段階で昇温レート5℃/minで150℃まで昇温して試料の吸着水を除去し、第2段階で降温レート5℃/minで室温まで空冷した。第3段階で、昇温レート5℃/minで本測定を行い、第3段階における50℃〜200℃の平均値としてCTE(ppm/℃)を求めた。
(6)ブラックマトリクス基板の反り
各実施例および比較例に記載の方法で作製した、仮基板から剥離したブラックマトリクス基板を30分間室温にて静置保存した。静置保存後のブラックマトリクス基板を30mm角に切り取り、平滑なガラス板の上に基板側が下になるよう更に30分間室温で静置した。その後に観察を行い、30mm角のブラックマトリクス基板がガラス板から浮いている箇所の最大量を反り量として測定し、以下の基準で評価を行った。
A(非常に良好): 反り量が2mm以下
B(良好):反り量が2mmを超え、5mm以下
C(可):反り量が5mmを超え、10mm以下
D(不良):反り量が10mmを超える、もしくはカールし筒状である。
(7)カラーフィルター基板の反り
各実施例および比較例に記載の方法で作製した、仮基板から剥離したカラーフィルター基板を30分間室温にて静置保存した。静置保存後のカラーフィルター基板を30mm角に切り取り、平滑なガラス板の上に基板側が下になるよう更に30分間室温で静置した。その後に観察を行い、30mm角のカラーフィルター基板がガラス板から浮いている箇所の最大量を反り量として測定し、以下の基準で評価を行った。
A(非常に良好): 反り量が2mm以下
B(良好):反り量が2mmを超え、5mm以下
C(可):反り量が5mmを超え、10mm以下
D(不良):反り量が10mmを超える、もしくはカールし筒状である。
(8)有機ELディスプレイの視認性評価
フレキシブル有機ELディスプレイのカラー表示を目視で観察し、視認性を以下のように判定した。
A(非常に良好):コントラストが非常に高く、極めて鮮明で明るいディスプレイである
B(良好):コントラストが高く、鮮明で明るいディスプレイである
C(可):コントラストの点でやや見劣りするが、鮮明なディスプレイである。
D(不可):コントラストが低く、不鮮明なディスプレイである。
<製造例>
(合成例1:ポリイミド前駆体溶液(P1)の合成)
乾燥窒素気流下、200mL4つ口フラスコに3,3’,4,4’−オキシフタル酸二無水物16.6478g(53.7mmol)、trans−1,4−ジアミノシクロへキサン6.1375g(53.7mmol)、N−メチル−2−ピロリドン100gを入れて65℃で加熱撹拌した。6時間後、冷却してポリイミド前駆体溶液(P1)を得た。
(合成例2:ポリイミド前駆体溶液(P2)の合成)
trans−1,4−ジアミノシクロヘキサンを、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン17.2055g(53.7mmol)に代えること以外は、合成例1と同様にして、ポリイミド前駆体溶液(P2)を得た。
(合成例3:ポリイミド前駆体溶液(P3)の合成)
3,3’,4,4’−オキシフタル酸二無水物を、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸15.8137g(53.7mmol)に代えること以外は、合成例1と同様にして、ポリイミド前駆体溶液(P3)を得た。
(合成例4;ポリイミド前駆体溶液(P4)の合成)
4,4’−ジアミノフェニルエーテル(0.30モル当量)、パラフェニレンジアミン(0.65モル当量)およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(0.05モル当量)を、850gのγ−ブチロラクトンおよび850gのN−メチル−2−ピロリドンと共に仕込み、3,3’,4,4’−オキシジフタルカルボン酸二無水物(0.9975モル当量)を添加し、80℃で3時間反応させた。無水マレイン酸(0.02モル当量)を添加し、更に80℃で1時間反応させ、ポリイミド前駆体溶液(P4)(樹脂の濃度20重量%)を得た。
(合成例5:アクリル樹脂溶液(P5)の合成)
500mLのフラスコに2,2‘−アゾビス(イソブチロニトリル)を3g、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートを50g仕込んだ。その後、メタクリル酸を30g、スチレンを22,48g、シクロヘキシルメタクリレートを25.13g仕込み、室温でしばらく攪拌し、フラスコ内を窒素置換した後、70℃で5時間過熱攪拌した。次に、得られた溶液にメタクリル酸グリシジルを15g、ジメチルベンジルアミンを1g、p−メトキシフェノールを0.2g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを100g添加し、90℃で4時間過熱攪拌した。得られたアクリル樹脂溶液は、固形分濃度が40重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルアセテートを加えて、アクリル樹脂溶液(a3)を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は13500、酸価は100mgKOH/gであった。
(調整例1)
無機粒子としてシリカ(“AEROSIL”(登録商標) OX50;日本アエロジル株式会社製;粒径:40nm、屈折率:1.45)を、ポリイミド前駆体溶液P1に添加し、固形分濃度12質量%、無機粒子/樹脂(質量比)=30/70となるように調整した。その後、ホモミキサーで1時間撹拌後、0.05mmφジルコニアビーズを70%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミルを用いて回転速度8m/sで2時間分散を行い、基板用の樹脂溶液を得た。
(調整例2)
遮光剤として窒化チタン(和光純薬工業(株)製;粒径:50nm、チタン含有量:74.3質量%、窒素含有量:20.3質量%、酸素含有量:2.94質量%、比重:5.2)を、ポリイミド前駆体溶液P4に添加し、固形分濃度12質量%、遮光剤/樹脂(質量比)=30/70となるように調整した。その後、ホモミキサーで1時間撹拌後、0.05mmφジルコニアビーズを70%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミルを用いて回転速度8m/sで2時間分散を行い、BM用の黒色樹脂溶液を得た。
(調整例3)
ピグメントレッドPR177、8.05gを3−メチル−3−メトキシブタノール50gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、除去した。アクリル共重合体溶液(ダイセル化学工業(株)製“サイクロマー”P、ACA−250、43wt%溶液)70.00g、多官能モノマーとしてペンタエリスリトールテトラメタクリレート30.00g、光重合開始剤として“イルガキュア”369、15.00gにシクロペンタノン260.00gを加え感光性赤レジストを得た。
(調整例4)
調整例3と同様にして、ピグメントグリーンPG38とピグメントイエローPY138からなる感光性緑レジストを得た。
(調整例5)
調整例3と同様にしてピグメントブルーPB15:6からなる感光性青レジストを得た。
(調整例6)
窒化チタン(和光純薬工業(株)製)10.00gを3−メチル−3−メトキシブタノール90gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、除去した。アクリル樹脂溶液P5を20.00g、多官能モノマーとしてペンタエリスリトールテトラメタクリレート10.00g、光重合開始剤として“イルガキュア”369を5g添加し、顔料/樹脂(質量比)=70/30となるように調整した。
実施例1
[1]基板の作製
仮基板として、300mm×400mm×0.7mm厚のガラス基板(AN100(旭硝子(株)))に、キュア後の膜厚が20μmになるように調整例1で作製した樹脂組成物をスピン塗布した。その後、ホットプレートを用いて140℃×4分のプリベーク処理を行った。プリベーク膜をイナートオーブンを用いて窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)、3.5℃/minで300℃まで昇温し、30分間保持し、5℃/minで50℃まで冷却し、仮基板(ガラス)上に、基板となる樹脂膜を作製した。
[2]基板の評価
上記[1]で作製した仮基板上の樹脂膜を、エキシマレーザー(波長308nm)を仮基板から照射することにより剥離し、ブラックマトリクス基板用の基板を得た。その後、上記の方法で基板のCTEの測定を行った。
[3]ブラックマトリクスの作製
調整例2で作製した黒色樹脂組成物を上記[1]で作製した仮基板上の樹脂膜にスピン塗布し、ホットプレートで130℃、10分間乾燥し、黒色の樹脂塗膜を形成した。ポジ型フォトレジスト(シプレー社製、“SRC−100”)をスピン塗布、ホットプレートで120℃、5分間プリベークし、超高圧水銀灯を用いて100mJ/cm紫外線照射してマスク露光した後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、フォトレジストの現像と樹脂塗膜のエッチングを同時に行い、パターンを形成、メチルセロソルブアセテートでレジスト剥離し、ホットプレートで280℃、10分間加熱させることでイミド化させ、ブラックマトリクスを形成した。ブラックマトリクス層の膜厚を測定したところ1.4μmであった。
[4]ブラックマトリクス基板の評価
上記[3]で作製した仮基板上のブラックマトリクス基板を用いて、上記の方法でブラックマトリクスを形成している領域のOD値、ブラックマトリクスを形成していない領域の光透過率、ブラックマトリクスを形成していない領域のヘイズの測定を行った。
次に、上記[3]で作製した仮基板上のブラックマトリクス基板を、エキシマレーザー(波長308nm)を仮基板から照射することにより剥離し、ブラックマトリクス基板を得た。その後、上記の方法で膜強度の測定およびブラックマトリクス基板の反りの測定を行った。
[5]着色層の作製
上記[3]で作製した仮基板上のブラックマトリクス基板上に、調整例3で作製した感光性赤レジストスピン塗布した。このとき熱処理後のブラックマトリクス開口部での膜厚が2.0μmになるように塗布条件を調整した。ホットプレートで100℃、10分間プリベークすることにより、赤色着色層を得た。次に、ブラックマトリクス開口部とブラックマトリクス上の一部の領域についてアイランド状に光が透過するクロム製フォトマスクを介して、100mJ/cmで露光した。露光後に0.2%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液からなる現像液に浸漬を行い現像し、続いて純水洗浄後、230℃のオーブンで30分間加熱処理し、赤画素を作製した。
同様にして、調整例4で作製した感光性緑レジストからなる緑画素、調整例5で作製した感光性青レジストからなる青画素を作製し、仮基板上にカラーフィルター基板を得た。
[6]カラーフィルター基板の評価
上記[5]で作製した仮基板上のカラーフィルター基板を、エキシマレーザー(波長308nm)を仮基板から照射することにより剥離し、カラーフィルター基板を得た。その後、上記の方法でカラーフィルター基板の反りの測定を行った。
[7]有機EL素子の作製
上記[1]の方法で作製した仮基板上の基板(樹脂膜)に、プラズマCVD法を用いてSiOから成る無機ガスバリア膜を製膜した。その後、ボトムゲート型のTFTを形成し、このTFTを覆う状態でSiから成る絶縁膜を形成した。次に、この絶縁膜に、コンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFTに接続される高さ1μmの配線を絶縁膜上に形成した。この配線は、TFT間または、後の工程で形成される有機EL素子とTFTとを接続するためのものである。さらに、配線の形成による凹凸を平坦化するために、配線による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜上へ平坦化層を形成した。
得られた平坦化層上に、ITOからなる第一電極をコンタクトホールを介して配線に接続させて形成し、レジストにより第一電極のパターン加工を行った。
次に、第一電極の端部を覆う形状の絶縁層を形成したさらに、真空蒸着装置内で所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して白色有機EL発光層を設けた。次いで、基板上方の全面にAl/Mg(Al:反射電極)からなる第二電極を形成した。さらにCVD成膜によりSiON封止膜を形成した。得られた上記基板を蒸着機から取り出し、白色発光型有機EL素子を作製した。
[8]有機ELディスプレイの作製
上記[5]で得られた仮基板上のカラーフィルター基板と、上記[7]で得られた仮基板上の白色発光型有機EL素子を、封止剤を介して貼り合わせた。続いて、エキシマレーザー(波長308nm)を両方の仮基板側から照射することにより、仮基板からカラーフィルター基板と白色発光型有機EL素子を剥離し、有機ELディスプレイを作製した。
得られた有機ELディスプレイについて、上記の方法で視認性評価を行った。
実施例2〜13
基板に用いる樹脂溶液の樹脂と無機粒子の比率、もしくはBMに用いる樹脂と遮光剤の比率を変えた以外は実施例1と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例14
無機粒子として、シリカに変えて酸化アルミニウム(“AEROXIDE”(登録商標) Alu C;日本アエロジル株式会社製;粒径:13nm、屈折率:1.76)を使用した以外は実施例2と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例15
無機粒子として、シリカに変えて硫酸バリウム(BF−20;堺化学工業株式会社製;粒径:30nm、屈折率:1.64)を使用した以外は実施例2と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例16
無機粒子として、シリカに変えて酸化チタン(TTO−55(A);石原産業株式会社製;粒径:40nm、屈折率:2.71)を使用した以外は実施例2と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例17〜19
樹脂として、ポリイミド前駆体溶液P1を表1に記載の通りに変えた以外は実施例2と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例20
遮光剤として、窒化チタンに変えて炭化チタン(粒径:40nm、比重:4.9)を使用した以外は実施例4と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例21
遮光剤として、窒化チタンに変えて酸窒化チタン(粒径:40nm、チタン含有量:70.6質量%、窒素含有量:18.8質量%、酸素含有量:8.64質量%、比重:4.3)を使用した以外は実施例4と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例22
遮光剤として、窒化チタンに変えてカーボンブラック(MA100;三菱化学製;粒径:24nm、比重:1.7)を使用し、遮光剤/樹脂(質量比)=34/66となるようにした以外は実施例1と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例23
調整例6で作製した感光性黒色樹脂組成物を上記[1]で作製した仮基板上の樹脂膜にスピン塗布し、ホットプレートで100℃、10分間乾燥し、黒色の樹脂塗膜を形成した。超高圧水銀灯を用いて100mJ/cmでマスク露光した後、0.3%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、現像を同時に行い、パターンを形成した。ホットプレートで230℃、10分間加熱させることでブラックマトリクスを形成した。ブラックマトリクス層の膜厚を測定したところ1.4μm、OD値は4.1であった。
その他は実施例2と同様にして、ブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例24〜27
基板の膜厚を変更した以外は実施例2と同様にして、ブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
実施例28〜31
ブラックマトリクスの領域面積を変えた以外は実施例2と同様にして、ブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
比較例1〜3
ブラックマトリクスの樹脂と遮光剤の割合を変えた以外は実施例1と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
比較例4
基板に無機粒子を添加しなかったこと以外は実施例19と同様にしてブラックマトリクス基板、カラーフィルター基板および有機ELディスプレイを作製した。
各実施例および比較例で用いた基板やブラックマトリクスの組成と評価結果を表1および2に示す。
Figure 2016122101
Figure 2016122101
1 ブラックマトリクス基板
10 基板
11 ブラックマトリクス
12 着色層
13 着色層
14 着色層
15 オーバーコート層
20 カラーフィルター基板
21 透明電極
22 有機エレクトロルミネッセンス層
23 背面電極層
24 絶縁膜
25 基板
26 取り出し電極
27 封止剤
30 有機EL素子

Claims (15)

  1. 基板と、遮光剤を含むブラックマトリクスとを備えたブラックマトリクス基板であって、前記基板の50℃から200℃までの平均の線熱膨張係数が10〜100ppm/℃であり、前記ブラックマトリクスにおける前記遮光剤の含有量が10〜30体積%であることを特徴とするブラックマトリクス基板。
  2. 前記基板が樹脂および無機粒子を含む、請求項1に記載のブラックマトリクス基板。
  3. 前記基板における前記無機粒子の含有量が5〜50体積%であることを特徴とする請求項2に記載のブラックマトリクス基板。
  4. 前記ブラックマトリクスにおける前記遮光剤の含有量をA体積%、前記基板における前記無機粒子の含有量をB体積%としたとき、B/Aで表される比率が0.5〜4である請求項2〜3のいずれかに記載のブラックマトリクス基板。
  5. 前記無機粒子が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム及びメタケイ酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上の粒子である、請求項2〜4のいずれかに記載のブラックマトリクス基板。
  6. 前記基板がポリイミド樹脂を含む請求項1〜5のいずれかに記載のブラックマトリクス基板。
  7. 前記ポリイミド樹脂が下記一般式(3)又は一般式(4)で表される構造単位を主成分とするポリイミド樹脂である請求項6に記載のブラックマトリクス基板。
    Figure 2016122101
    (式中、Rは、下記式(5)〜(9)の少なくとも1つの構造単位で表される基である。)
    Figure 2016122101
  8. 前記遮光剤が、酸窒化チタン、窒化チタンまたは炭化チタンのいずれか1種以上を含む請求項1〜7のいずれかに記載のブラックマトリクス基板。
  9. 前記ブラックマトリクスがポリイミド樹脂を含む請求項1〜8のいずれかに記載のブラックマトリクス基板。
  10. 前記基板の厚みが5〜30μmである請求項1〜9のいずれかに記載のブラックマトリクス基板。
  11. 前記ブラックマトリクスが前記基板上に占める領域面積が、40〜80%である請求項1〜10のいずれかに記載のブラックマトリクス基板。
  12. 仮基板上に、樹脂組成物を塗布する工程、不揮発成分中に10〜30体積%の遮光剤を含む黒色組成物を前記樹脂組成物の膜上に塗布する工程、ブラックマトリクスを形成する工程を含む、請求項1〜11のいずれかに記載のブラックマトリクス基板の製造方法。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載のブラックマトリクス基板と着色層を備えたカラーフィルター基板。
  14. 請求項13に記載のカラーフィルター基板と有機EL素子基板とを備えた有機ELディスプレイ。
  15. 仮基板上に、請求項14に記載のカラーフィルター基板を形成する工程、カラーフィルター基板と有機EL素子基板とを貼り合せる工程、および仮基板を剥離する工程を含む有機ELディスプレイの製造方法。
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