JP2016120891A - 死角補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より容易に視認者が直接視認する像と連続して死角領域の像を映すことが可能であり、また、視認性を向上させることが可能な死角補助装置を提供する。【解決手段】障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置100であって、前記像を表す光Lを入射し、視認者側に設けられ光Lの一部を反射し一部を透過する半透過平面ミラー111と、光Lを半透過平面ミラー111へ反射する平面ミラー112とが互いに対向するように配置される一対の平行平面ミラー110と、半透過平面ミラー111の前記視認者側に設けられ、前記視認者側から所定の角度で入射する光SLを遮るルーバー122a〜122fと、を備え、ルーバー122a〜122fは、その厚さが半透過平面ミラー111側に対して前記視認者側が薄くなるように形成されてなる。【選択図】図5

Description

本発明は、車両内のフロントピラーなどの障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置に関する。
従来、車両内のフロントピラーなどの障害物によって生じる死角を映す視認装置として、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。この視認装置は、車両前方を映す第1ミラーと、この第1ミラーに入射した光を運転者側に反射させる第2ミラーを備え、車両のフロントピラーを挟む直接視認エリアを通して運転者が見える像と前記第2ミラーに映る像が連続するように、前記第1ミラー及び/または前記第2ミラーを調整可能に構成したものである。
特開2006−231998号公報
しかしながら、特許文献1に係る視認装置では、運転者から見て第2ミラー及び風景を遮らないように第1,第2ミラーの互いの位置関係を調整する必要があり、設置作業や調整作業が煩雑であるという問題点があった。また、第2ミラーに死角を映す場合、死角領域の像を示す光以外にも外光が第2ミラーで反射して運転者の目に入り、視認性が損なわれるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、より容易に視認者が直接視認する像と連続して死角領域の像を映すことが可能であり、また、視認性を向上させることが可能な死角補助装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る死角補助装置は、障害物よって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置であって、
前記像を表す光を入射し、視認者側に設けられ光の一部を反射し一部を透過する半透過ミラーと、光を前記半透過ミラーへ反射するミラーとが互いに対向するように配置される一対のミラーと、
前記半透過ミラーの前記視認者側に設けられ、前記視認者側から前記半透過ミラーに所定の角度で入射する光を遮る複数の遮光部と、を備え、
前記遮光部は、その厚さが前記半透過ミラー側に対して前記視認者側が薄くなるように形成されてなることを特徴とする。
本発明によれば、より容易に視認者が直接視認する像と連続して死角領域の像を映すことが可能となり、また、視認性を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る死角補助装置が配置される車両の運転席付近の概観を示す図である。 同上死角補助装置の概観を示す平面図である。 同上死角補助装置の一対の平行平面ミラーを示す斜視図である。 同上死角補助装置を示す(a)斜視図及び(b)断面図である。 同上死角補助装置を示す図である。 同上死角補助装置を示す図である。 同上死角補助装置を示す要部拡大図である。
本発明の一実施形態に係る死角補助装置を、図面を参照して説明する。
図1は本実施形態に係る死角補助装置100が配置される車両1の運転席付近の概観を示す図である。車両1は、図1に示すように、ステアリング10と、ウインドシールドガラス20と、サイドガラス30,40と、フロントピラー50,60と、を備える。また、21,22は、ウインドシールドガラス20の周辺部に印刷形成される遮光性の黒セラ(黒セラミック)部である。
車両1において、視認者(主に運転者)は、ウインドシールドガラス20(黒セラ部21の部分を除く)とサイドガラス30,40が配置される領域では風景を直接視認する一方、フロントピラー50,60と黒セラ部21,22が配置される領域ではフロントピラー50,60と黒セラ部21,22とによって視認者の視界が遮られ、風景を直接視認することができない死角領域が生じる。すなわち、フロントピラー50,60と黒セラ部21,22とは、本発明における障害物に該当する。
次に、図1〜図3に基づいて本実施形態に係る死角補助装置100の基本構成について説明する。なお、図2は、死角補助装置100の概観を示す平面図である。図2においては後述するケース体120のうち複数のルーバーのみを図示している。図3は、一対の平行平面ミラー110を示す斜視図である。
死角補助装置100は、図1及び図2に示すように、視認者側から見て右側(運転者側)のフロントピラー50に配置され、フロントピラー50及び黒セラ部21によって遮られる死角領域の像を映すものである。なお、死角補助装置100は、視認者から見てフロントピラー50及び黒セラ部21と対向するように配置される。
死角補助装置100は、図2及び図3に示すように、一対の平行平面ミラー(一対のミラー)110を備える。
一対の平行平面ミラー110は、入射した光の一部を反射し一部を透過する半透過平面ミラー(半透過ミラー)111と、平面ミラー(ミラー)112とが互いに平行に対向するように配置されることによって構成される。なお、半透過平面ミラー111と平面ミラー112は図示しないホルダ部材に配置されることで平行な位置関係で固定される。なお、本発明の一対のミラーは、互いに対向するように配置されるものであれば完全な平行に配置されなくともよく、また、平面ミラーでなく曲面ミラーであってもよい。
半透過平面ミラー111は、視認者側に配置され、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、アクリル等の透光性の樹脂材料からなる基材の表面にアルミなどの金属を蒸着させることにより、所望の反射率を有するように反射率調整層を形成してなる。反射率調整層の厚さや種類などにより、反射率(透過率)が調整される。本実施形態の半透過平面ミラー111における透過光と反射光の光量比は、透過光:反射光=1:4(反射率80%)である。なお、半透過平面ミラー111は、基材の表面に誘電体多層膜をコーティングして形成してもよい。半透過平面ミラー111は、平面ミラー112と対向する基部111aと基部111aから延設される延設部111bとを有し、半透過平面ミラー111と平面ミラー112とが水平方向に段違い状となるように配置される。
平面ミラー112は、その平面(反射面)が半透過平面ミラー111の平面(半透過反射面)と平行となるように配置されるものであり、例えば上述の透光性樹脂材料からなる基材の表面にアルミなどの金属を蒸着させてなる平面アルミ蒸着ミラーである。
半透過平面ミラー111と平面ミラー112とは、それぞれの平面(半透過反射面及び反射面)が、一対の平行平面ミラー110における光Lの進行方向(図3の矢印で示す)に対して垂直方向の幅が一対の平行平面ミラー110における光Lの進行方向に向かって徐々に小さくなるように、略楔状に形成されている。視認者の視野範囲から外れる不要個所を除去して小型化及び軽量化するためである。また、半透過平面ミラー111と平面ミラー112とは互いの平面形状が相似である(ほぼ相似である場合を含む)。また、半透過平面ミラー111の入射側端部(入射側の側辺)E10と、平面ミラー112の入射側端部(入射側の側辺)E11とは、ウインドシールドガラス20のガラス面に沿って傾斜している。ウインドシールドガラス20のガラス面に近接して配置可能とするためである。
次に、図2を用いて、一対の平行平面ミラー110の作用について説明する。なお、図2は、視認者が運転席に着座した状態を示しており、2は視認者の視点(アイポイント)を示している。
図2において、視認者(視点2)の前方視界には、フロントピラー50(図示しないが黒セラ部21も含む)によって遮られる死角領域Dが生じる。したがって、視点2からは死角領域Dに存在する物体Mを直接視認することができない。
一方、物体Mからの光Lは、一対の平行平面ミラー110に入射し、一対の平行平面ミラー110の間で反射を繰り返しつつ、一部の光Lは一対の平行平面ミラー110から出射する(半透過平面ミラー111を透過する)。なお、一対の平行平面ミラー110に入射し、一対の平行平面ミラー110の間で反射を繰り返すのは一対の平行平面ミラー110の平行な平面に対して傾きを有する光である。一対の平行平面ミラー110から出射する光Lの一部は、視点2に達する。したがって、視点2からは直接視認できる風景と連続して平面ミラー112に映る物体Mの像を半透過平面ミラー111越しに視認することができる。なお、死角領域Dのうちフロントピラー50の背面側の僅かな領域(ハッチングで示す部分)は、この領域からの光が一対の平行平面ミラー110に入射できず、その像を一対の平行平面ミラー110によって映すことができないが、それ以外の殆どの領域において死角領域Dの像を一対の平行平面ミラー110によって映すことができる。
なお、死角領域Dの像を一対の平行平面ミラー110によって映すに当たって、視認者は、死角補助装置100をフロントピラー50の任意の高さ(視点2に合った高さ)に、一対の平行平面ミラー110に死角領域Dの像が映るように、すなわち、死角領域Dからの光Lが視点2に達するように一対の平行平面ミラー110の角度を調整して配置する。半透過平面ミラー111と平面ミラー112とは互いの位置関係が平行に固定されるため、一度の配置作業で一対の平行平面ミラー110を同時に配置することができ、また、一度の調整作業で一対の平行平面ミラー110の角度を同時に調整することができる。
ところで、光Lは一対の平行平面ミラー110の間で反射を繰り返すので、光Lが半透過平面ミラー111にn回入射した場合、物体Mの像を示すn個の光Lが1つの平行平面ミラー110から出射される。すなわち、一対の平行平面ミラー110からは視点2の左右方向に沿って、n個の物体Mの像を示す光Lが出射することとなる。したがって、視認者は左右方向の広い範囲で物体Mの像を視認することができる。なお、一対の平行平面ミラー110から出射される光Lは半透過平面ミラー111での反射回数が増加するのに伴って輝度が低下する。
次に、死角補助装置100の外装構造について図4を用いて説明する。
図4に示すように、死角補助装置100は、一対の平行平面ミラー110と、ケース体120と、を備える。図4(a)は死角補助装置100を示す斜視図であり、図4(b)は図4(a)のX−X線断面図である。図4においては、視認者から見て手前側を「前」、奥行き側を「後」として説明する。
ケース体120は、一対の平行平面ミラー110を収納するものであって、後ケース(第一のケース)121と、前ケース(第二のケース)122と、を備える。
後ケース121は、ABSなどの遮光性の樹脂材料からなり、後壁部121aと内側天壁部121bと内側底壁部121cとを一体的に形成してなる出射側の側方から見て略コの字状(逆Cの字状)の部材である。後壁部121aには、内側天壁部121b及び内側底壁部121cの間に位置するように平面ミラー112が配置される。内側天壁部121b及び内側底壁部121cは、後壁部121aの上側及び下側から前方側に互いに対向するように延設され、一対の内壁部として機能する。内側天壁部121b及び内側底壁部121cは、その解放端部121d及び121eに半透過平面ミラー111が平面ミラー112と平行となるように載置される。
前ケース122は、後ケース121と同様にABSなどの遮光性の樹脂材料からなり、複数のルーバー122a〜122fと外側天壁部122gと外側底壁部122hとを一体的に形成してなる枠状部材である。複数のルーバー122a〜122fは、外側天壁部122gと外側底壁部122hとの間に所定間隔で設けられる非透光性の板状部であり、半透過平面ミラー111の視認者側に位置し視認者側から所定の角度で(主として半透過平面ミラー111あるいは平面ミラー112で反射されて視点2に至る入射角度で)一対の平行平面ミラー110に入射する外光を遮る遮光部として機能する。また、複数のルーバー122a〜122fは、その先端部が視認者側を向くように半透過平面ミラー111の視認者側の平面に対して所定の角度傾いて配置される。複数のルーバー122a〜122fの作用については後で詳述する。外側天壁部122g及び外側底壁部122hは、それぞれ内側天壁部121b及び内側底壁部121cの外側を覆うように設けられ、一対の外壁部として機能する。また、外側天壁部122g及び外側底壁部122hは、上側あるいは下側から一対の平行平面ミラー110に入射する外光を遮る遮光壁の役割を有している。また、外側天壁部122g及び外側底壁122hには、内側天壁部121b及び内側底壁部121cの解放端部121d及び121eと対向するように段差部122i及び122jが設けられている。段差部122i及び122jは、前ケース122を後ケース121に組み付けた際に半透過平面ミラー111の周縁部と当接する位置に形成される。
次に、図5を用いて、ルーバー122a〜122fの作用について説明する。なお、図4は、死角補助装置100を手前側上方から見た図であり、図5においては図を見やすくするためにケース体120はルーバー122a〜122f以外の部分を省略して図示している。
一対の平行平面ミラー110には、死角領域Dからの光L以外に視認者(視点2)側からも外光が入射する。視認者側から一対の平行平面ミラー110に入射する外光のうち、特に半透過平面ミラー111の平面の垂線Pに対して光Lの入射側に傾いて半透過平面ミラー111に入射する光(以下、迷光SLという)は、その一部が半透過平面ミラー111で視点2に向かって反射され、あるいは一部が半透過平面ミラー111を透過して平面ミラー112で反射されて、再度半透過平面ミラー111から視点2に向かって出射され、平面ミラー112に映る物体Mの像の視認性を低下させる要因となる。これに対し、死角補助装置100は、半透過平面ミラー111の視認者側の平面にルーバー122a〜122fを設けることによって、半透過平面ミラー111に入射する迷光SLを遮って高い視認性を確保することができる。なお、ルーバー122a〜122fの長さ及び個数は、半透過平面ミラー111によって視点2に向けて反射されうる迷光SLを遮る機能を果たすとともに、視点2からの視界を過度に遮らないように適宜定められる。すなわち、ルーバー122a〜122fは、その長さが長いほど1個のルーバーで多くの迷光SLを遮ることができるものの、ルーバー自体が視点2からの視界を遮るおそれがある。これに対し、複数のルーバー122a〜122fを設けることでルーバー各々の長さを低減することができる。本実施形態では、6つのルーバー122a〜122fで迷光SLを遮る機能を果たしている。なお、迷光SLの全てがルーバー122a〜122fで遮られることが望ましいが、一部が遮られる場合であっても視認性向上の効果を得ることができる。
次に、ルーバー122a〜122fの配置位置及び角度について図6を用いて説明する。なお、図6は、死角補助装置100を手前側上方から見た図であり、図6においては図を見やすくするためにケース体120のルーバー122a〜122f以外の部分を省略して図示している。
視点2から一対の平行平面ミラー110の平面を視認すると、ルーバー122a〜122fの各々は、死角領域Dを含む前方視界における上下方向の線として視認される。また、平面ミラー112の入射側端部E11も同様に視点2から見て前方視界における上下方向の線として視認される。さらに、平面ミラー112の入射側端部E11は、半透過平面ミラー111で反射され、平面ミラー112に映り込む複数の入射側端部の像E12〜E14が同様に視点2から見て前方視界における上下方向の線として視認される。これらの線が全て別々に視認されると死角補助装置100の視認性が損なわれるおそれがある。これに対し、本実施形態においては、ルーバー122a〜122fのうち、ルーバー122c〜122fを、基準視点位置として定める視点2から見て、平面ミラー112の入射側端部E11あるいは入射側端部の像E12〜E14と重なるように配置し、前方視界における上下方向の線を低減してルーバー122a〜122fを設ける構成であっても良好な視認性を確保している。
具体的には、まず、一対の平行平面ミラー110の平面側から見て、ルーバー122c〜122fを平面ミラー112の入射側端部(入射側の側辺)E11と平行となる角度に設ける。
そして、ルーバー122cを視点2から見て入射側端部E11と重なるように、視点2と入射側端部E11とを結ぶ直線S1上に配置する。直線S1は、視点2から見て半透過平面ミラー111を介して背景を視認する領域(1回目)と、半透過平面ミラー111、平面ミラー112の順で光Lが反射されて、再度(2回目)半透過平面ミラー111に入射する像を視認する領域との境界である。
また、ルーバー122dを視点2から見て平面ミラー112に映り込む入射側端部の像E12と重なるように、視点2と入射側端部E11から一対の平行平面ミラー110の平面に対して垂直方向に半透過平面ミラー111と平面ミラー112との間隔Aを2回分移動した点E21とを結ぶ直線S2上に配置する。直線S2は、2回目に半透過平面ミラー111に入射する像とさらに半透過平面ミラー111、平面ミラー112の順で光Lが反射されて、再度(3回目)半透過平面ミラー111に入射する像を視認する領域との境界であり、平面ミラー112の入射側端部の像E12は直線S2上で視認されるためである。
また、ルーバー122eを視点2から見て平面ミラー112に映り込む入射側端部の像E13と重なるように、視点2と点E21から一対の平行平面ミラー110の平面に対して垂直方向に間隔Aをさらに2回分移動した点E31とを結ぶ直線S3上に配置する。直線S3は、3回目に半透過平面ミラー111に入射する像とさらに半透過平面ミラー111、平面ミラー112の順で光Lが反射されて、再度(4回目)半透過平面ミラー111に入射する像を視認する領域との境界であり、平面ミラー112の入射側端部の像E13は直線S3上で視認されるためである。
また、ルーバー122fを視点2から見て平面ミラー112に映り込む入射側端部の像E14と重なるように、視点2と点E31から一対の平行平面ミラー110の平面に対して垂直方向に間隔Aをさらに2回分移動した点E41とを結ぶ直線S4上に配置する。直線S4は、4回目に半透過平面ミラー111に入射する像とさらに半透過平面ミラー111、平面ミラー112の順で反射されて、再度(5回目)半透過平面ミラー111に入射する像を視認する領域との境界であり、平面ミラー112の入射側端部の像E13は直線S4上で視認されるためである。
また同様に、視点2から一対の平行平面ミラー110の平面を視認すると、半透過平面ミラー111の入射側端部E10も視点2から見て前方視界における上下方向の線として視認される。これに対し、本実施形形態は、ルーバー122a〜122fのうち、ルーバー122aを、基準視点位置として定められる視点2から見て、半透過平面ミラー111と重なるように配置し、前方視界における上下方向の線を低減してルーバー122a〜122fを設ける構成であっても良好な視認性を確保している。
具体的には、まず、ルーバー122aを半透過平面ミラー111の入射側端部(入射側の側辺)E10と平行となる角度に設ける。
そして、ルーバー122aを視点2から見て入射側端部E10と重なるように、視点2と入射側端部E10とを結ぶ直線S0上に配置する。直線S0は、視点2から見て直接背景を視認する領域と半透過平面ミラー111を介して背景を視認する領域との境界である。
ルーバー122a〜122fのうち、ルーバー122bは、ルーバー122aの長さを低減するためにルーバー122aとルーバー122cとの間に設けられる。ルーバー122bの半透過平面ミラー111の平面に対する角度θ2は、ルーバー122aの半透過平面ミラー111の平面に対する角度θ1と同様とした(θ1=θ2)。
このように、ルーバー122a〜122fを配置すると、ルーバー122a〜122fの半透過平面ミラー111の平面に対する角度θ1〜θ6が、入射側から出射側に向かって(一対の平行平面ミラー110の光Lの進行方向に向かって)段階的に大きくなるように設けられることとなる(θ1=θ2<θ3<θ4<θ5<θ6)。
次に、ルーバー122a〜122fの形状について図7を用いてルーバー122cを例に挙げて説明する。なお、詳細な説明は省略するが、他のルーバー122a、122b、122d〜122fについてもルーバー122cと同様に形成される。図7は、死角補助装置100を手前側上方から見た図であり、図7においては図を見やすくするためにケース体120のルーバー122b〜122d以外の部分を省略して図示している。
ルーバー122a〜122fの形状としては、まずその厚さが一定な平板状に形成することが考えられる。しかしながら、ルーバー122a〜122fの各々は、前述したようにその先端を視認者の基準視点位置である視点2に向けることで視点2から視認される幅(厚さ)を狭くしたとしても、視認者の実際の視点は運転操作などに伴って視点2に対して上下左右に若干変化する。この場合、ルーバー122a〜122fの厚さが一定であると、ルーバー122a〜122fは厚さ寸法よりも太い線として視認されることとなり、視点の変化によって視認性が損なわれるおそれがある。また、僅かであるが遠近法により視認者に近い側(先端)の方が遠い側(後端)よりも太く視認される。
このような問題に対し、本願発明者はルーバー122a〜122fの厚さを変化させることに思い至った。すなわち、ルーバー122a〜122fの各々は、半透過平面ミラー111側の厚さに対して視認者側の厚さが薄くなるように形成されている。具体的にルーバー122cについて説明すると、ルーバー122cは、半透過平面ミラー111側、すなわち後端側の厚さT1に対して視認者側、すなわち先端側の厚さT2が小さくなるように(T1>T2)、先端側に向かって徐々に厚さを小さくして、全体として楔形状となるように形成した。なお、厚さT1,T2は、ルーバー122cの長手方向に対して垂直の厚さである。これにより、視認者の実際の視点が視点2に対して若干変化したとしても、ルーバー122cの楔角度に相当する範囲内では視認者に視認されるルーバー122cの幅が後端側の厚さT1に保たれるため、安定した視認性を保つことができる。
また、ルーバー122cが有する2つの面のうち、視認者側から半透過平面ミラー111に所定の角度で入射する迷光SLが照射される一方の面F1(前面)は、迷光SLが照射されると眩しく光り、死角補助装置100に映る死角領域Dの像の視認性を損なうおそれがある。そのため、ルーバー122cは、面F1が基準視点位置である視点2から直接視認されない角度に設けられている。具体的には、ルーバー122cは、一方の面F1が基準視点位置である視点2から一方の面F1に向けられた視線(視点2と一方の面F1とを通る直線S2)と略平行(ちょうど平行である場合を含む)となるように設計されている。なお、視点2から一方の面F1に向けられた視線が他方の面F2(後面)で遮られて一方の面F1が視点2から直接視認されないようにルーバー122cを設計してもよい。ルーバー122cを楔状とし、かつ、面F1が前述の条件を満たすための設計方法としては、まず、厚さが一定であり、視点2から一方の面F1に向けられた視線に対して一方の面F1が略平行となる、あるいは一方の面F1を他方の面F2が遮る角度でルーバー122cを仮に設定し(図7中の破線で示す部分)、仮に設定したルーバー122cの他方の面F2側を斜めに削って楔状のルーバー122cを設計することが考えられる。
以上の構成からなる死角補助装置100は、車両1内の障害物によって遮られる死角領域Dの像を映す死角補助装置100であって、
前記像を表す光Lを入射し、視認者側に設けられ光Lの一部を反射し一部を透過する半透過平面ミラー111と、光Lを半透過平面ミラー111へ反射する平面ミラー112とが互いに対向するように配置される一対の平行平面ミラー110と、
半透過平面ミラー111の視認者側に設けられ、視認者側から半透過平面ミラー111に所定の角度で入射する迷光SLを遮るルーバー122a〜122fと、を備え、
ルーバー122a〜122fは、その厚さが半透過平面ミラー111側に対して前記視認者側が薄くなるように形成されてなる。
これにより、一対の平行平面ミラー110の一方に半透過平面ミラー111を用いたため、視認者は半透過平面ミラー111越しに平面ミラー112に映る物体Mの像及び風景を視認することができ、一対の平行平面ミラー110の配置位置の自由度が増し、より容易に視認者が直接視認する像(風景)と連続して死角領域Dの像を映すことが可能となる。また、死角領域Dを撮像するカメラ及び撮像画像を表示する表示器が不要であるためこれらを使用する場合と比較して安価である。また、ルーバー122a〜122fによって迷光SLが半透過平面ミラー111に入射することを防ぐことができ、視認性を向上させることができる。また、ルーバー122a〜122fの厚さが半透過平面ミラー111側に対して前記視認者側が薄くなることによって、視認者の視点が変化する場合でも安定した視認性を保つことができる。
また、ルーバー122a〜122fは、前記視認者側から半透過平面ミラー111に所定の角度で入射する光(迷光SL)が照射される一方の面(ルーバー122cにおける面F1)が任意に定められる基準視点位置(視点2)から視認されないように設けられてなる。
これによれば、ルーバー122a〜122fのうち迷光SLが照射される面による視認性の低下を抑制し、安定した視認性を保つことができる。
なお、本発明は上記実施形態及び図面によって限定されるものではない。上記実施形態及び図面に変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。例えば、ルーバー122a〜122fは、軸部を介して配置するなどしてルーバー122a〜122fの角度を手動などで調整可能に配設してもよい。この場合、全てのルーバー122a〜122fを半透過平面ミラー111の平面に対して近づけて傾けた状態でルーバー122a〜122fによって半透過平面ミラー111の平面が覆われるようにすれば、不使用時に半透過平面ミラー111にゴミや埃が付着することを防止し、また、傷や破損を防止することができる。また、ルーバー122a〜122fを含む前ケース122をシリコーンなどの柔軟性を有する材料によって構成してもよい。これによれば、容易に前ケース122を着脱することができ、前ケース122を外して半透過平面ミラー111の汚れを除去しやすく、また、色やデザインにバリエーションを持たせて視認者が好みに応じて交換する際にも利便性が高い。さらに、視認者等が誤って死角補助装置100に接触する際に緩衝部材としての機能を果たすことができる。また、本実施形態では、一対の平行平面ミラー110の間は中空であったが、一対の平行平面ミラー110の間に透明な樹脂材料(透光性部材)を充填する、透明な基材(透光性部材)の対向する一対の面に一対の平行平面ミラー110を設けるなどして中実構造としてもよい。これによって、埃や汚れなどが一対の平行平面ミラー110の内面に付着することを防止することができる。
本実施形態の死角補助装置100は、車両1の運転席側から見て右側のフロントピラー50に配置されるものであったが、左側のフロントピラー60にも同様の死角補助装置が配置されてもよい。また、車両内の障害物として、フロントピラーの他にもセンターピラーやリアピラーなどに配置され、これらによって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置であってもよい。
また、本発明は、車両以外の分野にも障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置として広く適用することができる。例えば、本発明の死角補助装置を住宅に用いる場合、大面積の死角補助装置を天井に取り付けて入射部分のみを壁などから屋外に出すことで屋内に居ながら天井の死角補助装置で空の様子を見ることができ、また、天井から屋内に太陽光を導くことができる。住宅密集地や通常の窓を付けられない事情のある住宅には特に好適である。
また、例えば観光施設等の高層建築物で、高層階の床下に大面積の死角補助装置を埋め込み、光入射部分のみを屋外に出すことで、床下の死角補助装置で眼下の風景を直接足下に感じることが可能となり、建築物の高さを強調することができる。同様の効果を得るために、従来は床下に空間を設ける必要があったが、本発明の死角補助装置によれば既存の建築物にも容易に配置することができ好適である。
このほか、壁面に用いる例としては、道路に近接して塀が立っている見通しの悪い交差点などにおいて、塀の角に本発明の死角補助装置を配置することで、死角領域の歩行者や車両の存在をいち早く認識することができ、出会い頭の事故の防止に貢献することができる。
以上のように、本発明の死角補助装置は、電力などのエネルギーを必要とすることなく、これまで視認することができなかった障害物に遮られた死角領域を、光入射部分のスペースを確保するのみで広範囲に亘って障害物を透けたように視認させることができるものであり、その用途は室内外を問わず広く適用でき、健康、安全あるいは感動など多岐に亘る効果を得ることができる。
本発明は、障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置に好適である。
1 車両
2 視点
100 死角補助装置
110 一対の平行平面ミラー(一対のミラー)
111 半透過平面ミラー(半透過ミラー)
111a 基部
111b 延設部
112 平面ミラー(ミラー)
120 ケース体
121 後ケース
122 前ケース
122a〜122f ルーバー(遮光部)

Claims (2)

  1. 障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置であって、
    前記像を表す光を入射し、視認者側に設けられ光の一部を反射し一部を透過する半透過ミラーと、光を前記半透過ミラーへ反射するミラーとが互いに対向するように配置される一対のミラーと、
    前記半透過ミラーの前記視認者側に設けられ、前記視認者側から前記半透過ミラーに所定の角度で入射する光を遮る板状の遮光部と、を備え、
    前記遮光部は、その厚さが前記半透過ミラー側に対して前記視認者側が薄くなるように形成されてなることを特徴とする死角補助装置。
  2. 前記遮光部は、前記視認者側から前記半透過ミラーに所定の角度で入射する光が照射される面が任意に定められる基準視点位置から視認されないように設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の死角補助装置。
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