JP2016115880A - 有機無機ハイブリッド太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】抵抗値が小さく、光電変換効率が高い有機無機ハイブリッド太陽電池を提供する。【解決手段】ガラス基板と、一般式R−M−X3(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層とを有する有機無機ハイブリッド太陽電池であって、前記ガラス基板のナトリウム含有量が、8重量%以下である有機無機ハイブリッド太陽電池。【選択図】図2

Description

本発明は、抵抗値が小さく、光電変換効率が高い有機無機ハイブリッド太陽電池に関する。
従来から、対向する電極間にN型半導体層とP型半導体層とを配置した積層体を備えた光電変換素子が開発されている。このような光電変換素子では、光励起により光キャリアが生成し、電子がN型半導体を、ホールがP型半導体を移動することで、電界が生じる。
現在、実用化されている光電変換素子の多くは、シリコン等の無機半導体を用いて製造される無機太陽電池である。しかしながら、無機太陽電池は製造にコストがかかるうえ大型化が困難であり、利用範囲が限られてしまうことから、無機半導体の代わりに有機半導体を用いて製造される有機太陽電池が注目されている。
有機太陽電池においては、ほとんどの場合フラーレンが用いられている。フラーレンは、主にN型半導体として働くことが知られている。例えば、特許文献1には、P型半導体となる有機化合物とフラーレン類とを用いて形成された半導体ヘテロ接合膜が記載されている。しかしながら、近年のエネルギー需要の観点から、フラーレンを用いて製造される有機太陽電池を超える性能を有する太陽電池が求められている。
そこで近年、ペロブスカイト型結晶構造を持つ感光性材料を有する太陽電池が開発されている(例えば、特許文献2)。
特開2006−344794号公報 特開2014−72327号公報
しかしながら、特許文献2に記載の太陽電池の更なる光電変換効率の向上のために、バルク構造における抵抗値又は各半導体層の界面における抵抗値の低減が課題となっていた。よって、本発明は、抵抗値が小さく、光電変換効率が高い有機無機ハイブリッド太陽電池を提供することを目的とする。
本発明は、ガラス基板と、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層とを有する有機無機ハイブリッド太陽電池であって、前記ガラス基板のナトリウム含有量が、8重量%以下である有機無機ハイブリッド太陽電池である。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、バルク構造における抵抗値又は各半導体層の界面における抵抗値が大きくなる要因を鋭意検討した結果、電極に用いられているガラス基板に原因があると推測した。本発明者らは、鋭意検討の結果、光電変換層として有機無機ペロブスカイト化合物を用いた場合には、ガラス基板中に含まれているナトリウムが電荷分離能の高い有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層中に拡散するために、抵抗値が大きくなることを解明した。即ち、本発明者らは、ガラス基板と、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層とを有する有機無機ハイブリッド太陽電池において、前記ガラス基板のナトリウム含有量を、8重量%以下とすることにより、抵抗値を低減し、フィルファクターが大きくなるため、光電変換効率を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。フィルファクターとは、生成したキャリアの回収効率を示すものであり、バルク構造における抵抗値又は各半導体層の界面における抵抗値が小さいとフィルファクターは高い値を示し、結果として光電変換効率が向上する。
なお、前記ガラス基板のナトリウム含有量を、8重量%以下とすることによる抵抗値の低減は、光電変換層として有機無機ペロブスカイト化合物を用いた場合に顕著に見られる効果であり、例えば、無機半導体層を用いた場合にはガラス基板のナトリウム含有量を、8重量%以下としたとしても顕著な抵抗値の低減は見られず、CIGS太陽電池においては、逆に、一般的にナトリウムが性能向上に寄与することが知られている。
本発明の有機無機ハイブリッド太陽電池は、ガラス基板と、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層とを有するものである。
なお、本明細書中、層とは、明確な境界を有する層だけではなく、含有元素が徐々に変化する濃度勾配のある層をも意味する。なお、層の元素分析は、例えば、太陽電池の断面のFE−TEM/EDS線分析測定を行い、特定元素の元素分布を確認する等によって行うことができる。また、本明細書中、層とは、平坦な薄膜状の層だけではなく、他の層と一緒になって複雑に入り組んだ構造を形成しうる層をも意味する。
上記カラス基板を用いることで、基板としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の樹脂フィルムを用いた場合に比べて、有機無機ハイブリッド太陽電池の基板側のガスバリア性、耐熱性等が向上する。
上記ガラス基板は、ナトリウム含有量が8重量%以下である。上記ナトリウム含有量が8重量%以下であることで、有機無機ハイブリッド太陽電池の抵抗値を低減し、フィルファクターが大きくなるため、光電変換効率を向上させることができる。一般的に、有機無機ハイブリッド太陽電池のガラス基板にはナトリウムが含まれるものが用いられているが、光電変換層として有機無機ペロブスカイト化合物を用いた場合には、ナトリウムが存在するとナトリウム元素が有機無機ペロブスカイト化合物中に拡散(元素拡散)し、有機無機ペロブスカイト化合物の構造に影響を与え、抵抗値が大きくなる。これに対して、本発明の有機無機ハイブリッド太陽電池においては、上記ナトリウム含有量は8重量%以下とする必要がある。なお、上記ナトリウム含有量の下限は特に限定されないが、工業的に広く利用可能である点から、無アルカリガラスのようにナトリウムが含まれていないガラスを用いることも好ましい。好ましいナトリウム含有量の上限は3重量%、より好ましいナトリウム含有量の上限は1重量%である。なお、上記ガラス基板のナトリウム含有量は、エネルギー分散X線分光法(EDS)、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP)等により測定することができる。
本発明の有機無機ハイブリッド太陽電池は、上記ガラス基板上に透明電極が形成されており、更に上記透明電極に対向する対極を有していることが好ましい。上記透明電極又は上記対極は、陰極又は陽極である。上記陰極及び上記陽極の材料は特に限定されず、従来公知の材料を用いることができる。なお、上記対極は、パターニングされた電極であることが多い。
陰極材料として、例えば、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al混合物、Al/LiF混合物等が挙げられる。陽極材料として、例えば、金等の金属、CuI、ITO(インジウムスズ酸化物)、SnO、AZO(アルミニウム亜鉛酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、GZO(ガリウム亜鉛酸化物)等の導電性透明材料、導電性透明ポリマー等が挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光電変換層は、上記透明電極と、上記対極との間に配置されていることが好ましい。上記光電変換層は、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む。
上記光電変換層に上記有機無機ペロブスカイト化合物を用いることにより、有機無機ハイブリッド太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。
上記Rは有機分子であり、C(l、m、nはいずれも正の整数)で示されることが好ましい。
上記Rは、具体的には例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、エチルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、メチルペンチルアミン、ヘキシルメチルアミン、エチルプロピルアミン、エチルブチルアミン、イミダゾール、アゾール、ピロール、アジリジン、アジリン、アゼチジン、アゼト、アゾール、イミダゾリン、カルバゾールメチルカルボキシアミン、エチルカルボキシアミン、プロピルカルボキシアミン、ブチルカルボキシアミン、ペンチルカルボキシアミン、ヘキシルカルボキシアミン、ホルムアミジニウム、グアニジン及びこれらのイオン(例えば、メチルアンモニウム(CHNH)等)やフェネチルアンモニウム等が挙げられる。なかでも、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、プロピルカルボキシアミン、ブチルカルボキシアミン、ペンチルカルボキシアミン、ホルムアミジニウム、グアニジン又はこれらのイオンやフェネチルアンモニウムが好ましく、メチルアミン、エチルアミン、ペンチルカルボキシアミン、ホルムアミジニウム、グアニジン又はこれらのイオンがより好ましい。
上記Mは金属原子であり、例えば、鉛、スズ、亜鉛、チタン、アンチモン、ビスマス、ニッケル、鉄、コバルト、銀、銅、ガリウム、ゲルマニウム、マグネシウム、カルシウム、インジウム、アルミニウム、マンガン、クロム、モリブデン、ユーロピウム等が挙げられる。これらの金属原子は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子であり、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、硫黄等が挙げられる。これらのハロゲン原子又はカルコゲン原子は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、構造中にハロゲンを含有することで、上記有機無機ペロブスカイト化合物が有機溶媒に可溶になり、安価な印刷法等への適用が可能になることから、ハロゲン原子が好ましい。更に、上記有機無機ペロブスカイト化合物のエネルギーバンドギャップが狭くなることから、ヨウ素がより好ましい。
上記有機無機ペロブスカイト化合物は、体心に金属原子M、各頂点に有機分子R、面心にハロゲン原子又はカルコゲン原子Xが配置された立方晶系の構造を有することが好ましい。
図1は、体心に金属原子M、各頂点に有機分子R、面心にハロゲン原子又はカルコゲン原子Xが配置された立方晶系の構造である、有機無機ペロブスカイト化合物の結晶構造の一例を示す模式図である。詳細は明らかではないが、上記構造を有することにより、結晶格子内の八面体の向きが容易に変わることができるため、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなり、有機無機ハイブリッド太陽電池の光電変換効率が向上すると推定される。
上記有機無機ペロブスカイト化合物は、結晶性半導体であることが好ましい。結晶性半導体とは、X線散乱強度分布を測定し、散乱ピークが検出できる半導体を意味している。上記有機無機ペロブスカイト化合物が結晶性半導体であることにより、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなり、有機無機ハイブリッド太陽電池の光電変換効率が向上する。
また、結晶化の指標として結晶化度を評価することもできる。結晶化度は、X線散乱強度分布測定により検出された結晶質由来の散乱ピークと非晶質部由来のハローとをフィッティングにより分離し、それぞれの強度積分を求めて、全体のうちの結晶部分の比を算出することにより求めることができる。
上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度の好ましい下限は30%である。結晶化度が30%以上であると、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなり、有機無機ハイブリッド太陽電池の光電変換効率が向上する。結晶化度のより好ましい下限は50%、更に好ましい下限は70%である。
また、上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度を上げる方法として、例えば、熱アニール、レーザー等の強度の強い光の照射、プラズマ照射等が挙げられる。
上記光電変換層は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物に加えて、更に、有機半導体又は無機半導体を含んでいてもよい。
上記有機半導体として、例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン)等のチオフェン骨格を有する化合物等が挙げられる。また、例えば、ポリパラフェニレンビニレン骨格、ポリビニルカルバゾール骨格、ポリアニリン骨格、ポリアセチレン骨格等を有する導電性高分子等も挙げられる。更に、例えば、フタロシアニン骨格、ナフタロシアニン骨格、ペンタセン骨格、ベンゾポルフィリン骨格等のポルフィリン骨格等を有する化合物も挙げられる。なかでも、比較的耐久性が高いことから、チオフェン骨格、フタロシアニン骨格、ナフタロシアニン骨格、ベンゾポルフィリン骨格を有する化合物が好ましい。
上記有機半導体は、長波長領域の光を吸収できることから、ドナー−アクセプター型であることが好ましい。なかでも、チオフェン骨格を有するドナー−アクセプター型の化合物がより好ましく、チオフェン骨格を有するドナー−アクセプター型の化合物のなかでも、光吸収波長の観点から、チオフェン−ジケトピロロピロール重合体が特に好ましい。
上記無機半導体として、例えば、CuSCN、CuO、CuI、MoO、V、WO、MoS、MoSe、CuS等が挙げられる。
上記光電変換層は、上記有機半導体又は上記無機半導体を含む場合、薄膜状の有機半導体又は無機半導体部位と薄膜状の有機無機ペロブスカイト化合物部位とを積層した積層体であってもよいし、有機半導体又は無機半導体部位と有機無機ペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜であってもよい。製法が簡便である点では積層体が好ましく、上記有機半導体又は上記無機半導体中の電荷分離効率を向上させることができる点では複合膜が好ましい。
上記薄膜状の有機無機ペロブスカイト化合物部位の厚みは、好ましい下限が5nm、好ましい上限が5000nmである。上記厚みが5nm以上であれば、充分に光を吸収することができるようになり、光電変換効率が高くなる。上記厚みが5000nm以下であれば、電荷分離できない領域が発生することを抑制できるため、光電変換効率の向上につながる。上記厚みのより好ましい下限は10nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は20nm、更に好ましい上限は500nmである。
上記光電変換層が、有機半導体又は無機半導体部位と有機無機ペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜である場合、上記複合膜の厚みの好ましい下限は30nm、好ましい上限は3000nmである。上記厚みが30nm以上であれば、充分に光を吸収することができるようになり、光電変換効率が高くなる。上記厚みが3000nm以下であれば、電荷が電極に到達しやすくなるため、光電変換効率が高くなる。上記厚みのより好ましい下限は40nm、より好ましい上限は2000nmであり、更に好ましい下限は50nm、更に好ましい上限は1000nmである。
本発明の有機無機ハイブリッド太陽電池は、上記透明電極と、上記光電変換層との間に電子輸送層が配置されていてもよい。
上記電子輸送層の材料は特に限定されず、例えば、N型導電性高分子、N型低分子有機半導体、N型金属酸化物、N型金属硫化物、ハロゲン化アルカリ金属、アルカリ金属、界面活性剤等が挙げられ、具体的には例えば、シアノ基含有ポリフェニレンビニレン、ホウ素含有ポリマー、バソキュプロイン、バソフェナントレン、ヒドロキシキノリナトアルミニウム、オキサジアゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、ナフタレンテトラカルボン酸化合物、ペリレン誘導体、ホスフィンオキサイド化合物、ホスフィンスルフィド化合物、フルオロ基含有フタロシアニン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ガリウム、硫化スズ、硫化インジウム、硫化亜鉛等が挙げられる。
上記電子輸送層は、薄膜状の電子輸送層のみからなっていてもよいが、多孔質状の電子輸送層を含むことが好ましい。特に、上記光電変換層が、有機半導体又は無機半導体部位と有機無機ペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜である場合、より複雑な複合膜(より複雑に入り組んだ構造)が得られ、光電変換効率が高くなることから、多孔質状の電子輸送層上に複合膜が成膜されていることが好ましい。
上記電子輸送層の厚みは、好ましい下限が1nm、好ましい上限が2000nmである。上記厚みが1nm以上であれば、充分にホールをブロックできるようになる。上記厚みが2000nm以下であれば、電子輸送の際の抵抗になり難く、光電変換効率が高くなる。上記電子輸送層の厚みのより好ましい下限は3nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は5nm、更に好ましい上限は500nmである。
本発明の有機無機ハイブリッド太陽電池は、上記対極と、上記光電変換層との間にホール輸送層が配置されていてもよい。
上記ホール輸送層の材料は特に限定されず、例えば、P型導電性高分子、P型低分子有機半導体、P型金属酸化物、P型金属硫化物、界面活性剤等が挙げられ、具体的には例えば、ポリエチレンジオキシチオフェンのポリスチレンスルホン酸付加物、カルボキシル基含有ポリチオフェン、フタロシアニン、ポルフィリン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化スズ、硫化モリブデン、硫化タングステン、硫化銅、硫化スズ等、フルオロ基含有ホスホン酸、カルボニル基含有ホスホン酸等が挙げられる。
上記ホール輸送層の厚みは、好ましい下限は1nm、好ましい上限は2000nmである。上記厚みが1nm以上であれば、充分に電子をブロックできるようになる。上記厚みが2000nm以下であれば、ホール輸送の際の抵抗になり難く、光電変換効率が高くなる。上記厚みのより好ましい下限は3nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は5nm、更に好ましい上限は500nmである。
図2は、本発明の有機無機ハイブリッド太陽電池の一例を模式的に示す断面図である。図2に示す有機無機ハイブリッド太陽電池1は積層体であり、ガラス基板2、透明電極3、薄膜状の電子輸送層4、有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層6、ホール輸送層7、対極8の積層体で構成されている。
本発明によれば、抵抗値が小さく、光電変換効率が高い有機無機ハイブリッド太陽電池を提供することができる。
有機無機ペロブスカイト化合物の結晶構造の一例を示す模式図である。 本発明の有機無機ハイブリッド太陽電池の一例を模式的に示す断面図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
ガラス基板(ナトリウム含有量:0重量%)上に陰極として厚み1000nmのFTO膜を形成し、純水、アセトン、メタノールをこの順に用いて各10分間超音波洗浄した後、乾燥させた。
FTO膜の表面上に、電子輸送性のバッファ層として2重量%に調整したチタンイソプロポキシドエタノール溶液をスピンコート法により塗布した後、500℃で10分間焼成した。膜厚は50nmであった。更に、有機バインダとしてのポリイソブチルメタクリレートと酸化チタン(平均粒子径16nm)とを含有した酸化チタンペーストを同じくスピンコート法により積層し、500℃で10分間焼成した。細孔の平均径が15nmの多孔質酸化チタン層を得た。酸化チタン層は合計で約500nmの厚みを有した。次いで、PbIをDMFに溶解させて濃度が1Mである溶液を調製した。これを上記多孔質酸化チタン層上にスピンコート法によって製膜した。更に、ヨウ化メチルアンモニウムをプロパノールに溶解させて1Mである溶液を調製した。この溶液内に上記のPbIを製膜したサンプルを浸漬させることによって有機無機ペロブスカイト化合物(CHNHPbI)を含む光電変換層を形成した。最後にホール輸送層としてSpiro−OMeTAD(スピロビフルオレン骨格を有する)を68mM、Tert−butylpyridineを55mM、Lithium Bis(trifluoromethylsulfonyl)imide塩を9mM溶解させた溶液をスピンコート法により積層した。
ホール輸送層上に、陽極として真空蒸着により厚み100nmの金膜を形成し、有機無機ハイブリッド太陽電池を得た。
(実施例2〜3)
ガラス基板のナトリウム含有量を表1のように変化させたこと以外は実施例1と同様にして、有機無機ハイブリッド太陽電池を得た。
(実施例4)
有機無機ペロブスカイト化合物の有機基材料として、ヨウ化メチルアンモニウムの代わりにヨウ化ホルムアミジニウムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、有機無機ハイブリッド太陽電池を得た。
(比較例1)
ガラス基板のナトリウム含有量を表1のように変化させたこと以外は実施例1と同様にして、有機無機ハイブリッド太陽電池を得た。
(比較例2〜5)
有機無機ペロブスカイト化合物(CHNHPbI)の代わりに無機半導体である硫化アンチモンを用いたこと以外は実施例1〜3、比較例1とそれぞれ同様にして、有機無機ハイブリッド太陽電池を得た。
<評価>
実施例及び比較例で使用したガラス基板、及び、得られた有機無機ハイブリッド太陽電池について、以下の評価を行った。
(1)ガラス基板のナトリウム含有量
ガラス基板のナトリウム含有量は、エネルギー分散X線分光法(EDS)を用いて測定し、重量%で算出した。
(2)抵抗値(フィルファクター)
有機無機ハイブリッド太陽電池の電極間に、電源(KEYTHLEY社製、236モデル)を接続し、100mW/cmの強度のソーラーシミュレータ(山下電装社製)を用いて有機無機ハイブリッド太陽電池のフィルファクターを測定することで、抵抗値を評価した。
実施例1〜4は、比較例1のフィルファクターの値を1として相対評価した。また、比較例2〜4は、比較例5のフィルファクターの値を1として相対評価した。
◎:相対評価後のフィルファクターが1.3以上
○:相対評価後のフィルファクターが1.2以上1.3未満
△:相対評価後のフィルファクターが1.1以上1.2未満
×:相対評価後のフィルファクターが1.1未満
Figure 2016115880
Figure 2016115880
本発明によれば、抵抗値が小さく、光電変換効率が高い有機無機ハイブリッド太陽電池を提供することができる。
1 有機無機ハイブリッド太陽電池
2 ガラス基板
3 透明電極
4 薄膜状の電子輸送層
6 有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層
7 ホール輸送層
8 対極

Claims (5)

  1. ガラス基板と、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層とを有する有機無機ハイブリッド太陽電池であって、
    前記ガラス基板のナトリウム含有量が、8重量%以下である
    ことを特徴とする有機無機ハイブリッド太陽電池。
  2. 一般式R−M−XにおけるXがハロゲン原子であることを特徴とする請求項1記載の有機無機ハイブリッド太陽電池。
  3. ガラス基板のナトリウム含有量が、3重量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の有機無機ハイブリッド太陽電池。
  4. ガラス基板のナトリウム含有量が、1重量%以下であることを特徴とする請求項3記載の有機無機ハイブリッド太陽電池。
  5. ガラス基板上に透明電極が形成されており、更に前記透明電極に対向する対極を有しており、前記透明電極と、前記対極との間に光電変換層が配置されており、
    前記透明電極と、前記光電変換層との間に電子輸送層が配置されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の有機無機ハイブリッド太陽電池。
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