(第1実施形態)
以下、添付図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。図1に本実施形態のラベルシート1を示す。以下では、ラベルシート1が備える複数のラベル10を、図2に示すラベル取付具4を用いて、カートンボックス5(梱包箱)に収納された容器6に一度に取り付ける例について説明する。
本実施形態のラベルシート1は、板紙を打ち抜き加工することで形成される。ラベルシート1は、カートンボックス5と平面視で略同じ大きさのシートである。詳しくは、ラベルシート1は、長さがカートンボックス5と同じで幅がカートンボックス5よりも僅かに大きい略矩形状に形成されている。なお、ラベルシート1の基材は、紙に制限されず、合成樹脂製のフィルム等であってもよい。
以下、図1に示す略矩形状のラベルシート1の長さ方向を第1方向D1、幅方向(長さ方向と直交する方向)を第2方向D2として説明する。
ラベルシート1は、複数のラベル10を備えている。本実施形態のラベルシート1は、さらに複数の除去部11A,11Bを備えており、複数のラベル10と複数の除去部11A,11Bで構成されている。
各ラベル10は、一本の容器6に対して、図3に示すように取り付けられる。すなわち、各ラベル10は、容器6の上端部に被せ付けられる。
図1に示すように、ラベルシート1には、第1方向D1に複数並べて配置されたラベル10の組が、第2方向D2に複数組形成されている。なお、ラベルシート1には、第1方向D1に並ぶ複数のラベル10の組が一組だけ設けられてもよい。
本実施形態のラベルシート1は、カートンボックス5に収納された全ての容器6のうちの半数のラベル10を備えており、2枚のラベルシート1を用いて、カートンボックス5に収納された全ての容器6にラベル10を取り付けることができる。
具体的に本実施形態のラベルシート1には、第1方向D1に1列に並べて配置された6枚のラベル10が、第1方向D1における位置を揃えて2組形成されている。すなわち、ラベルシート1は、合計12枚のラベル10を備えている。
以下、必要に応じて、2組のラベル10のうち、一方の組を第1組のラベル10Aと記載し、他方の組を第2組のラベル10Bと記載する。なお、ラベルシート1は、1枚のラベルシート1でカートンボックス5に収納された全ての容器6にラベル10を取り付けられるように、カートンボックス5に収納された全ての容器6と同数のラベル10を備えてもよい。
ラベルシート1において第1組のラベル10Aと第2組のラベル10Bの間には、除去部11Aが形成されている。すなわち、第2方向D2に隣り合うラベル10の組のうち、一方の組を一方組、他方の組を他方組としたとき、除去部11Aは一方組と他方組の間に形成されている。
ラベルシート1において第1組のラベル10Aの除去部11Aと反対側には、除去部11Bが形成されている。除去部11Bは、第2方向D2における両側のうち片側にのみラベル10が配置されている。
以下、必要に応じて、除去部11Aを第1除去部11Aと記載し、除去部11Bを第2除去部11Bと記載する。
各ラベル10は、同大同形である。各ラベル10は、上片部12と、上片部12の4方に配置された曲げ変形部13,14を備えている。
以下、必要に応じて、曲げ変形部13,14のうち、上片部12の第1方向D1における両側に配置された曲げ変形部13を第1曲げ変形部13と記載し、上片部12の第2方向D2における両側に配置された曲げ変形部14を第2曲げ変形部14と記載する。
図示は省略するが、各ラベル10の表面(上面であって、容器6に取り付けたときに、容器6と反対側に臨む面)には、販売情報(商品名、商品説明等の商品情報、懸賞案内等)となる表示が印刷により施されている。なお、この表示は、ラベル10の上片部12と4方の曲げ変形部13,14に付されてもよいし、これらのうちの任意の部分にのみ付されてもよい。例えば、前記表示は、上片部12と第2曲げ変形部14にのみ付されてもよい。
上片部12は、略正方形状に形成されている。曲げ変形部13,14は、上片部12の各辺に設けられている。各曲げ変形部13,14は、上片部12の対応する辺の全長に亘っている。上片部12と各曲げ変形部13,14の間(上片部12と各曲げ変形部13,14の境界部)には、切込み15が形成されている。以下、この切込み15を第1切込み15と記載する。
各第1切込み15は、上片部12と曲げ変形部13,14の境界部における両端部を除く部分(略正方形状の上片部12の辺の両端部を除く部分)に亘って形成されている。
各第1切込み15は、上片部12と反対側に凸となる略円弧状に形成されている。各第1切込み15の円弧の中心は、上片部12の中心と一致している。各第1切込み15の円弧の半径は、容器6の蓋60(図3参照)の半径と略一致している。
各第1切込み15の長さ方向の中央部は、上片部12側に膨らんだ円弧状に形成されている。これにより、各曲げ変形部13,14の第1切込み15側に臨む縁部の中央部には、上片部12側に突出した掛止部16が形成されている。すなわち、各曲げ変形部13,14は、第1切込み15の縁部で構成された掛止部16を備えている。以下、掛止部16を第1掛止部16と記載する。
各曲げ変形部13,14は、長さ方向の両端部が、折筋17を介して上片部12に接続されている。各折筋17,18は、例えばミシン目で構成される。
以下、必要に応じて、上片部12と第1曲げ変形部13の境界部に形成された折筋17を第1折筋17と記載し、上片部12と第2曲げ変形部14の境界部に形成された折筋18を第2折筋18と記載する。
各第1折筋17は第2方向D2と平行な直線状である。第2方向D2に並ぶラベル10の対応する第1折筋17同士は、同一直線上に位置している。各第2折筋18は第1方向D1と平行な直線状である。第1方向D1に並ぶラベル10の対応する第2折筋18同士は、同一直線上に位置している。
各折筋17,18は、一端が第1切込み15の一端に至り、他端が略正方形状の上片部12の頂点に至っている。
各曲げ変形部13,14は上片部12に対して折筋17,18に沿って折り曲げる(曲げ変形させる)ことで、裏面方向(下面方向であって、上片部12を蓋60の上に載せた状態における下方)を折曲方向として山折りできる。
各ラベル10は、上片部12を容器6の蓋60の上に配置し、この状態で各曲げ変形部13、14を裏面方向に折り曲げたとき、図3に示すように、各曲げ変形部13,14の掛止部16は、容器6の上端部に掛止される。詳しくは、各曲げ変形部13,14の掛止部16は、容器6の蓋60の周縁部に下側から掛止される。これにより、各ラベル10は、容器6に対する上方への移動が規制された状態で容器6の上端部に取り付けられる。
図1に示すように、本実施形態の第2曲げ変形部14の第2方向D2の寸法は、第1曲げ変形部13の第1方向D1の寸法よりも大きく、第2曲げ変形部14は第1曲げ変形部13よりも面積が大きい。
図3に示すようにラベル10が取り付けられる容器6は、平面視で最外周縁となる胴部(缶胴)61の外周面が蓋60の外周縁よりも外側に位置している。
ここで、図1に示すラベルシート1の各ラベル10は、上片部12を容器6の取付位置に配置したとき(4方の第1切込み15を蓋60の周縁上に合わせて位置させたとき)、各第2曲げ変形部14の上片部12と反対側の縁は、平面視で当該容器6の最外周縁(胴部61の外周面)よりも外側に位置し、また、当該容器6と第2方向D2に並べて配置された他の容器6の上方に配置される。
第1方向D1に隣り合うラベル10(すなわち、同じ組に属して隣り合うラベル10)は、互いの第1曲げ変形部13が対向している。このように対向した両第1曲げ変形部13は、破断可能な破断部19を介して隣接している。以下、この破断部19を第1破断部19と記載する。
本実施形態の各第1破断部19は、第2方向D2に切込みを介して設けられた複数の繋ぎで構成されている。
各第1破断部19は、隣接する両第1曲げ変形部13のうちの一方を折り曲げることで、複数の繋ぎが破断するように構成されており、このように第1破断部19が破断することで隣接する第1曲げ変形部13同士が分離する。
第1組のラベル10Aと第2組のラベル10Bは、第1除去部11Aを介して連結されている。
第1除去部11Aは、第1方向D1に並べて配置されて、第1方向D1に並ぶラベル10毎に設けられた複数の連結体20を備えている。各連結体20は、連結部21と、第3曲げ変形部22を備えている。
各連結部21は、第2方向D2に隣り合うラベル10を連結するもので、両ラベル10の第2曲げ変形部14に破断可能な第2破断部23を介して連結されている。また、本実施形態の各連結部21は、第2方向D2に隣り合う両ラベル10の第1曲げ変形部13に第3破断部24を介して連結されている。つまり、第2方向D2に隣り合うラベル10は、互いの第1曲げ変形部13と第2曲げ変形部14が連結部21を介して連結されている。
なお、本実施形態では、ラベルシート1において第1方向D1の両端に位置する連結体20が、第2方向D2両側のラベル10の一方の第1曲げ変形部13同士のみを連結しているが、他の連結体20と同様に両方の第1曲げ変形部13同士を連結してもよい。
本実施形態の各第2破断部23は、対応するラベル10の第2曲げ変形部14に沿って複数設けられた繋ぎで構成されており、これら複数の繋ぎの間には切込みが形成されている。また、本実施形態の各第3破断部24は、対応するラベル10の第1曲げ変形部13に沿って複数設けられた繋ぎで構成されており、これら複数の繋ぎの間には切込みが形成されている。
各第2破断部23は、対応する第2曲げ変形部14を裏面方向に折り曲げることで、複数の繋ぎが破断するように構成されている。このように第2破断部23が破断することで、当該第2破断部23を介して連結された連結部21と第2曲げ変形部14が分離する。
第3破断部24は、対応する第1曲げ変形部13を裏面方向に折り曲げることで、複数の繋ぎが破断するように構成されている。このように第3破断部24が破断することで、当該第3破断部24を介して連結された連結部21と第1曲げ変形部13が分離する。
本実施形態では、第1除去部11Aの連結体20のうち、第1方向D1の両端に位置する連結体20は、隣りの連結体20側にのみ第3曲げ変形部22を備え、それ以外の連結体20は第1方向D1の両側に第3曲げ変形部22を備えている。
第1除去部11Aは、隣り合う連結体20が有する第3曲げ変形部22同士を結合する結合部26を第1方向D1に複数備えている。第1除去部11Aの全ての連結体20は、これら複数の結合部26によって一繋ぎに結合されている。
各結合部26の一部は、第1組において第1方向D1に隣り合うラベル10を連結する第1破断部19、および第2組において第1方向D1に隣り合うラベル10を連結する第1破断部19と、第1方向D1において同じ位置に配置されている。
各第3曲げ変形部22は、結合部26を介して結合された隣りの連結体20側の縁部が、第3折筋25を介して、連結部21に接続されている。また、各第3曲げ変形部22は、第3折筋25側を除く3方の縁部と連結部21との間が第2切込み27で分断されている。さらに各第3曲げ変形部22は、第3折筋25よりも、結合部26を介して結合された隣りの連結体20側と反対側に位置する箇所が、結合部26に繋がっている。このため、各第3曲げ変形部22は、各結合部26が裏面側に押し込まれたとき、連結部21に対して、結合部26を介して結合された隣りの連結体20側に向かって第3折筋25に沿って折り曲げられるようになっている。
本実施形態の第1方向D1に隣り合う連結部21同士は、第3切込み28を介して分断されている。各第3切込み28は、第2方向D2と平行な直線状であり、第1破断部19(第1方向D1に隣り合うラベル10の境界部)と第1方向D1において同じ位置に位置している。なお、第1方向D1に隣り合う連結部21同士は、第1破断部19と第1方向D1において同じ箇所に位置する複数の繋ぎやミシン目を介して破断可能に連結されてもかまわない。
第2除去部11Bは、第1除去部11Aと同様の複数の連結体20および複数の結合部26を備えている。さらに、第2除去部11Bは、各連結体20の第1除去部11Aと反対側に接続された第4曲げ変形部29を備えている。
第2除去部11Bの各連結部21と対応する第4曲げ変形部29の間には、第4切込み30が形成されている。各第4切込み30は、連結部21と第4曲げ変形部29の境界部において第1方向D1における中間部に形成されている。
各第4切込み30は、連結部21と反対側に凸となる略円弧状に形成されている。各第4切込み30の円弧の半径は、容器6の蓋60の半径と略一致している。
各第4切込み30の長さ方向の中央部は、連結部21側に膨らんだ円弧状に形成されている。これにより、各第4曲げ変形部29の第4切込み30側に臨む縁部の中央部には、連結部21側に突出した掛止部31が形成されている。以下、掛止部31を第2掛止部31と記載する。すなわち、各第4曲げ変形部29は、第4切込み30の縁部で構成された第2掛止部31を備えている。
各第4曲げ変形部29は、第1方向D1における両側部分が、第4折筋32を介して連結部21に接続されている。このため、各第4曲げ変形部29は連結部21に対して第4折筋32に沿って折り曲げることで、裏面方向を折曲方向として山折りできる。各第4折筋32は、例えばミシン目で構成される。
第1除去部11Aおよび第2除去部11Bの第1方向D1における複数個所には、ピン挿通孔を形成するための第5切込み33が形成されている。本実施形態の第5切込み33は、第1除去部11Aおよび第2除去部11Bのそれぞれにおいて、任意の第3切込み28の中途部に当該第3切込み28を分断するように形成されている。
各第5切込み33は、第1方向D1に隣り合う連結部21に跨る円弧状に形成されている。第1除去部11Aおよび第2除去部11Bのそれぞれには、円弧状の第5切込み33によって囲まれた円形状部35に隣接して、第1方向D1に隣り合う連結部21同士を繋ぐ繋ぎ部34が形成されている。第1除去部11Aおよび第2除去部11Bのそれぞれには、円形状部35を繋ぎ部34に対して裏面方向に折り曲げることで、円形のピン挿通孔を形成できる。
本実施形態のラベルシート1は、図2に示すラベル取付具4とでラベル取付具セットを構成する。ラベルシート1はラベル取付具4を用いることで、ラベルシート1が備える複数のラベル10をカートンボックス5に収納された複数の容器6に一度に取り付けることができる。
本実施形態のラベル取付具4は、取付具本体40と取手41を備えている。取付具本体40は、平面視でカートンボックス5よりも一回り小さい矩形の蓋箱状に形成されており、下方に開口している。取付具本体40は、上面を構成する天板部42と、天板部42の周縁部から下方に突出した4方の壁部43,44を備えている。
図4は、ラベル取付具4の下面側から見た斜視図である。取付具本体40の内法長さL1(長さ方向に対向する壁部43間の距離)は、ラベルシート1の長さと同じである。取付具本体40の内法幅L2(幅方向に対向する壁部44間の距離)は、ラベルシート1の幅よりも小さい。
ラベルシート1は、図5に示すように第2組の各ラベル10Bの第1除去部11Aと反対側の第2曲げ変形部14を裏面方向に折り曲げることで、天板部42の下面に沿った状態で、取付具本体40の内側に配置できるようになっている。なお、本実施形態の天板部42および4方の壁部43,44は、取付具本体40の内側に配置されたラベルシート1を視認できるように、透明材料から形成されている。
図4に示すように、天板部42の下面には、ラベルシート1の各ラベル10の上片部12に対応する凹部45が形成されている。各凹部45の内周面は、ラベル10の上片部12を嵌め込むことができるように、底面視でラベル10の上片部12の外周縁に合致する形状である。
天板部42の下面には、下方に突出し、取付具本体40の内側に配置されたラベルシート1の各第1曲げ変形部13および各第2曲げ変形部14を下方に押圧するための押圧部46が設けられている。
本実施形態の押圧部46は、押圧部本体47と、押込部48とで構成されている。押圧部本体47は、天板部42において各凹部45を区画する、下方に突出した底面視格子状の部分であり、各凹部45の内周面を構成している。
押込部48は、押圧部本体47の下面においてラベルシート1の第2曲げ変形部14に対応する部分に取り付けられている。本実施形態では、押圧部本体47において、ラベルシート1の除去部11A,11Bに隣接する第2曲げ変形部14(第2組の各ラベル10の第1除去部11Aと反対側の第2曲げ変形部14を除く第2曲げ変形部14)に対向する部分に、押込部48が形成されている。各押込部48は、取付具本体40の長さ方向に延びた三角柱状に形成されており、押圧部本体47の第1曲げ変形部13に対向する部分よりもさらに下方に突出している。
本実施形態の押圧部本体47において、ラベルシート1の円形状部35(ピン挿通孔が形成される部分)に対応する部分には、下方に突出したピン49が設けられている。
図2に示すように、取付具本体40には取手41が取り付けられている。本実施形態の取手41は取付具本体40の天板部42の長さ方向の両側に設けられており、各取手41は天板部42上に位置している。
ラベルシート1の各ラベル10が取り付けられる容器6は、例えば図2に示すように上方に開口したカートンボックス5に複数収納される。図2に示す各容器6は4方が、隣りの容器6またはカートンボックス5の周壁に近接して(近傍に位置してまたは接して)水平方向の移動が規制された状態で、カートンボックス5に収納されている。
カートンボックス5には、ラベルシート1が備えるラベル10の複数倍の本数の容器6が収納されている。具体的にカートンボックス5には、カートンボックス5の長さ方向に一列に並べて配置された6本(各組のラベル10と同数)の容器6の組が、カートンボックス5の幅方向に4組並べて収納されている。すなわち、カートンボックス5には、合計24本の容器6が並べて収納されている。
以下、図2においてカートンボックス5に手前から奥に向かって配置された4組の容器6を、順に第1組の容器6A、第2組の容器6B、第3組の容器6C、および第4組の容器6Dと記載する。
ラベル取付具4を用いてラベルシート1のラベル10を容器6に取り付ける作業は、例えば以下のように行われる。
まず作業者は、図5に示すように、取付具本体40の内側にラベルシート1を配置し、このラベルシート1の表面を天板部42の下面に沿わせる。このとき、作業者は、ラベルシート1の各円形状部35(ピン挿通孔)にラベル取付具4の対応するピン49を挿通し、且つ、各第4曲げ変形部29の第1組のラベル10Aと反対側の縁を、取付具本体40の一方の長辺を構成する壁部44の内面に沿わせる。また、このとき、第2組の各ラベル10Bの第1除去部11Aと反対側の第2曲げ変形部14を、取付具本体40の他方の長辺を構成する壁部44に沿って裏面方向に折り曲げる。これにより、ラベルシート1は、水平方向の位置決めがされて、天板部42の下面に沿った状態で取付具本体40に保持される。
次に作業者は、取付具本体40内にラベルシート1を保持したまま、両取手41を掴んで、図6に示すように、取付具本体40の4方の壁部43,44で構成された周壁部を、カートンボックス5の周壁部と、カートンボックス5内において最も外側に配置された容器6との間に上方から差し込み、取付具本体40をカートンボックス5の内側に嵌め込む。なお、このとき作業者は、第2除去部11B、第1組のラベル10A、第1除去部11A、および第2組のラベル10Bが、第1組の容器6A、第2組の容器6B、第3組の容器6C、および第4組の容器6Dのそれぞれに対向するように、取付具本体40をカートンボックス5の内側に嵌め込む。
これにより、ラベルシート1の各ラベル10の上片部12は、対応する容器6の蓋60上に載置される。また、各除去部11A,11Bの各連結体20が対応する容器6の蓋60上に載置される。なお、本実施形態では、ラベルシート1が保持されたラベル取付具4をカートンボックス5に嵌め込むことで、ラベルシート1を複数の容器6の上に載置したが、ラベルシート1を手で複数の容器6の上に載置し、この後、ラベル取付具4の取付具本体40をカートンボックス5内に嵌め込んでもよい。
次に作業者は、両取手41を掴んでラベル取付具4をさらに下方に押し込む。これにより、各ラベル10の上片部12は、図7Bに示すように、ラベル取付具4の対応する凹部45に嵌まり込む。また、このとき、ラベル取付具4の押圧部46により、ラベルシート1の各第1曲げ変形部13および各第2曲げ変形部14が下方に折り曲げられる。すなわち、押圧部本体47によって各第1曲げ変形部13、および一部の第2曲げ変形部14が下方に押圧されて折り曲げられ、押圧部本体47および各押込部48によって残りの第2曲げ変形部14が下方に押圧されて折り曲げられる。図7Aおよび図7Bには、第2曲げ変形部14が押圧部本体47および各押込部48によって下方に折り曲げられる様子が示されている。
前記のようにラベルシート1の各第1曲げ変形部13および各第2曲げ変形部14が下方に折り曲げられることで、各第1掛止部16が対応する容器6の蓋60の周縁部に掛止され、各ラベル10が対応する容器6に取り付けられる。これにより、第1組のラベル10Aが、第2組の容器6Bに取り付けられ、第2組のラベル10Bが、第4組の容器6Dに取り付けられる(図9参照)。
また、前記のようにラベルシート1の各第1曲げ変形部13が下方に折り曲げられることで、各第1破断部19が破断して第1方向D1に隣り合うラベル10が分離する。また、前記のようにラベルシート1の各第1曲げ変形部13および各第2曲げ変形部14が下方に折り曲げられることで、各第2破断部23、および各第3破断部24が破断して、各ラベル10が第1除去部11Aおよび第2除去部11Bと分離する。
また、前記のようにラベル取付具4が下方に押し込まれたとき、図8Aおよび図8Bに示すように、除去部11A,11Bの各結合部26は、押圧部本体47によって下方に押圧される。これにより、各結合部26に連結された両側の第3曲げ変形部22は、第3折筋25に沿って互いに近づく方向に折れ曲がり、各結合部26は下方に移動する。すなわち、この場合、除去部11A,11Bの第1方向D1に並ぶ連結部21同士は分離して第1方向D1に離れるが、第1方向D1に並ぶ連結体20同士は、互いの第3曲げ変形部22同士が結合部26を介して結合された状態が維持される。
また、前記のようにラベル取付具4を下方に押し込んだとき、図1に示すラベルシート1の各第4曲げ変形部29は、押圧部本体47によって下方に折り曲げられ、各第2掛止部31が対応する容器6の蓋60の周縁部に掛止される。
次に作業者は、両取手41を掴んでラベル取付具4を持ち上げた後、図9に示すように、第3組の容器6Cの上に配置された第1除去部11A、および第1組の容器6Aの上に配置された第2除去部11Bを取り除き、図10に示す状態にする。
次に作業者は、前述同様、図5に示すように、取付具本体40の内側に前記ラベルシート1と共通の構成を有する別のラベルシート1を配置する。
次に作業者は、前述同様、図6に示すように、ラベル取付具4をカートンボックス5の周壁部の内側に上方から嵌め込む。ただし、このとき作業者は、カートンボックス5またはラベル取付具4を前回の嵌め込み時と前後反転した状態で行い、第2除去部11B、第1組のラベル10A、第1除去部11A、および第2組のラベル10Bを、それぞれ、第4組の容器6D、第3組の容器6C、第2組の容器6B、第1組の容器6Aに対向させる。
次に作業者は、前述同様、ラベル取付具4を下方に押し込む。これにより、第1組のラベル10Aが第3組の容器6Cに取り付けられ、第2組のラベル10Bが第1組の容器6Aに取り付けられる。
そして、作業者は、前述と同様に、ラベル取付具4を持ち上げ、この後、第2組の容器6Bの上に先のラベル10を介して配置された第1除去部11A、および第4組の容器6の上に先のラベル10を介して配置された第2除去部11Bを取り除いて、図11に示す状態とする。
なお、取付具本体40の周壁部の4隅部は、図4に示すように他部よりも下方に突出することが好ましい。このようにすることで、取付具本体40の周壁部を、カートンボックス5の周壁部と、カートンボックス5内の容器6との間に上方から差し込みやすくすることができる。
以上説明した本実施形態のラベルシート1は、以下に示す特徴を有している。所定方向(第1方向D1)に並べて配置された複数のラベル10を備える。各ラベル10が、容器6上に配置される上片部12と、上片部12の前記所定方向の両側のそれぞれに位置し、上片部12に対して裏面方向に折曲可能な曲げ変形部13(第1曲げ変形部13)とを備える。各曲げ変形部13が上片部12に対して裏面方向に折曲られた状態で容器6の上端部に掛止可能な掛止部16(第1掛止部16)を備える。前記所定方向に隣り合うラベル10の対向する曲げ変形部13同士が、破断可能な破断部19(第1破断部19)を介して連結される。
この特徴を有するラベルシート1は、複数並べて配置された容器6の上に、複数のラベル10の上片部12を配置し、各ラベル10の両側の曲げ変形部13を下方に曲げることで、各曲げ変形部13の掛止部16を容器6の上端部に掛止して、各ラベル10を対応する容器6に取り付けることができる。また、この場合、隣り合うラベル10の曲げ変形部13同士を連結する破断部19は、当該曲げ変形部13を曲げることで破断することができ、この点でも複数のラベル10を複数の容器6に容易に取り付けることができる。
なお、本実施形態では、第1方向D1に隣り合うラベル10の対向する曲げ変形部13同士が隣接し、両曲げ変形部13が複数の繋ぎで構成された破断部19で連結されているが、例えばラベルシート1に両曲げ変形部13を連結する連結部分を設け、この連結部分を両ラベル10に複数の繋ぎで構成された破断部を介して連結し、この破断部が両曲げ変形部13を裏面方向に曲げることで破断するようにしてもよい。
また、ラベルシート1は、本実施形態のように以下の特徴を有することが好ましい。各ラベル10は、一方の曲げ変形部13と上片部12の境界部、および他方の曲げ変形部13と上片部12との境界部のそれぞれに切込み15(第1切込み15)が形成される。各曲げ変形部13の掛止部16が、切込み15の縁部で構成される。
この特徴を有するラベルシート1は、各曲げ変形部13を下方に曲げることで、各曲げ変形部13の切込み15の縁部で構成された掛止部16を、容器6の上端部に掛止できる。
また、ラベルシート1は、本実施形態のように以下の特徴を有することが好ましい。前記所定方向である第1方向D1に並べて配置された複数のラベル10が、第1方向D1における位置を揃えて、第1方向D1と直交する第2方向D2に複数組形成される。第2方向D2に隣り合うラベル10の組のうち、一方の組を一方組、他方の組を他方組としたとき、前記一方組と前記他方組の間に除去部11A(第1除去部11A)が形成される。
この特徴を有するラベルシート1は、第2方向D2に並べて配置されたラベル10が除去部11Aを介して連結されるため、ラベルシート1に多くのラベル10を形成できる。また、除去部11Aの第2方向D2における長さを変更することで、ラベルシート1の各ラベル10を、例えばカートンボックス5等に並べて配置された複数の容器6の上に適宜配置することが可能になり、第1方向D1および第2方向D2に並べて配置された多くのラベル10を容器6に容易に取り付けることができる。
また、このラベルシート1は、本実施形態のように以下の特徴を有することが好ましい。各ラベル10が、上片部12の第2方向D2の両側のそれぞれに位置して、上片部12に対して裏面方向に折曲可能な第2曲げ変形部14を備える。除去部11Aが、前記一方組のラベル10の前記他方組側の第2曲げ変形部14、および前記他方組のラベル10の前記一方組側の第2曲げ変形部14に、破断可能な第2破断部23を介して連結される。
この特徴を有するラベルシート1は、以下の作用効果を奏する。すなわち、第2方向D2に並べて配置された容器6にラベル10を取り付けるにあたって、各ラベル10の第2曲げ変形部14が第2方向D2に長いと、当該第2曲げ変形部14が第2方向D2において隣りに配置された容器6の上に位置するため、当該隣りに配置された容器6の上にはラベル10を形成することができない。これに対して、本特徴を有するラベルシート1は、第2方向D2に並べて配置されたラベル10を除去部11Aを介して連結することで、各ラベル10の除去部11A側の第2曲げ変形部14の第2方向D1の寸法を大きくすることができる。従って、この第2曲げ変形部14の面積を大きくでき、例えば当該第2曲げ変形部14に多くの販売情報を付して高い宣伝効果を得ることができる。
また、ラベルシート1は、本実施形態のように以下の特徴を有することが好ましい。除去部11Aは、第1方向D1に並べて配置されて、第1方向D1に並ぶラベル10毎に設けられた複数の連結体20を備える。各連結体20は、連結部21と、第3曲げ変形部22を備える。連結部21は、前記一方組の対応するラベル10の前記他方組側の第2曲げ変形部14、および前記他方組の対応するラベル10の前記一方組側の第2曲げ変形部14に、第2破断部23を介して連結される。第3曲げ変形部22は、連結部21に対して隣りの連結体20側に曲げ変形可能に設けられる。除去部11Aは、第1方向D1に隣り合う連結体20の第3曲げ変形部22同士を繋ぐ結合部26を備える。結合部26の一部が、前記一方組におけるラベル10の曲げ変形部13、および前記他方組におけるラベル10の曲げ変形部13と、第1方向D1において同じ位置に配置される。
この特徴を有するラベルシート1は、前記一方組におけるラベル10の曲げ変形部13、および前記他方組におけるラベル10の曲げ変形部13を、例えば本実施形態のラベル取付具4の押圧部本体47における第2方向D2に長い直線状部分のような押圧部分で同時に下方に押圧して曲げることができる。また、この場合、前記押圧部分により結合部26の一部も下方に押圧されるが、このとき、当該結合部26で繋がった両第3曲げ変形部22は互いに近づく方向に曲がる。このため、結合部26は破断せずに下方に移動し、これにより第1方向D1に隣り合う連結体20同士は結合部26を介して繋がった状態が維持される。従って、ラベル10を容器6に取り付けた後には、結合部26を介して繋がった複数の連結体20を容易に取り除くことができる。また、結合部26が破断してちぎれた連結体20が隣り合う容器6の間に落ちることも抑制でき、この点でも除去部11Aを容易に取り除くことができる。
また、本実施形態のラベル取付具セットは、以下の特徴を有している。ラベル取付具セットは、ラベルシート1と、ラベル取付具4とを備える。ラベル取付具4に、ラベルシート1の各ラベル10の上片部12を対応する容器6の上に配置した状態で、複数の曲げ変形部13を下方に押圧するための押圧部46が設けられる。
この特徴を有するラベル取付具セットは、ラベルシート1の各ラベル10の上片部12を対応する容器6の蓋60の上に配置し、この状態でラベル取付具4の押圧部46によって複数の曲げ変形部13を下方に押圧して曲げることができる。このため、ラベルシート1のラベル10を複数の容器6に簡単に取り付けることができる。
また、本実施形態のラベル取付具セットは、以下の特徴を有している。ラベル取付具セットは、ラベルシート1と、ラベル取付具4とを備える。ラベル取付具4に、ラベルシート1の各ラベル10の上片部12を対応する容器6の上に配置した状態で、複数の第1曲げ変形部13および複数の第2曲げ変形部14を下方に押圧するための押圧部46が設けられる。
この特徴を有するラベル取付具4は、ラベルシート1の各ラベル10の上片部12を対応する容器6の蓋60の上に配置し、この状態でラベル取付具4の押圧部46によって複数の曲げ変形部13および複数の第2曲げ変形部14を下方に押圧して曲げることができる。このため、ラベルシート1のラベル10を容器6に簡単に取り付けることができる。
また、本実施形態のラベル取付具セットは、以下の特徴を有している。ラベル取付具セットは、ラベルシート1と、ラベル取付具4とを備える。ラベル取付具4に、ラベルシート1の各ラベル10の上片部12を対応する容器6の上に配置した状態で、複数の第1曲げ変形部13、複数の第2曲げ変形部14、および結合部26を下方に押圧するための押圧部46が設けられる。
この特徴を有するラベル取付具セットは、ラベルシート1の各ラベル10の上片部12を対応する容器6の蓋60の上に配置し、この状態でラベル取付具4の押圧部46によって複数の曲げ変形部13および複数の第2曲げ変形部14を下方に押圧して曲げることができる。このため、ラベルシート1のラベル10を容器6に簡単に取り付けることができる。また、このとき押圧部46によって結合部26が下方に押圧されると、前述のように結合部26で繋がった両第3曲げ変形部22は互いに近づく方向に曲がり、これにより第1方向D1に隣り合う連結体20同士は結合部26を介して繋がった状態が維持される。従って、ラベル10を容器6に取り付けた後には、結合部26を介して繋がった複数の連結体20を容易に取り除くことができる。
また、本実施形態のラベルの取付方法は、以下の特徴を有している。ラベル取付具セットを用いて、ラベルシート1の各ラベル10を容器6に取り付けるための取付方法である。カートンボックス5内に並べて収納された複数の容器6の上に、ラベルシート1を、各ラベル10の上片部12が対応する容器6の上に配置されるように載置する。この後、ラベル取付具4の押圧部46で複数の曲げ変形部13を下方に押圧して曲げることで、複数の曲げ変形部13のそれぞれの掛止部16を対応する容器6の上端部に掛止する。
この取付方法にあっては、ラベルシート1の各ラベル10を、ラベル取付具4を用いて、複数の容器6に容易に取り付けることができる。また、ラベルシート1の各ラベル10は、カートンボックス5内に収納された容器6に取り付けられるため、カートンボックス5に収納された容器6を一つずつ取り出してラベル10を取り付け、この後、搬送のために再度カートンボックス5に収納するといった手間を省くことができる。
なお、ラベルシート1が備えるラベル10は、カートンボックス5に収納されていない容器6に取り付けられてもよい。また、本実施形態のラベル10が取り付けられる容器6は、飲料缶であるが、食料缶等、その他の缶であってもよい。また、ラベル10が取り付けられる容器6は、缶に制限されず、瓶やペットボトル等であってもよい。容器6が瓶である場合、容器6は、例えば寸胴な円柱状の広口瓶からなる瓶本体と、この瓶本体の上開口部を覆う蓋とで構成される。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。なお、以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と共通の構成については同一の符号を付し、共通する点については説明を省略する。
図12に本実施形態のラベルシート1を示す。以下、図12に示す略矩形状のラベルシート1の長さ方向を第1方向D1、幅方向(長さ方向と直交する方向)を第2方向D2として説明する。
図12に示すラベルシート1は、カートンボックスに収納された全ての容器6(図13参照)と同数のラベル10を備えている。すなわち、本実施形態では、1枚のラベルシート1を用いて、カートンボックス5に収納された全ての容器6(図13Aおよび図13B参照)にラベル10を取り付けることができる。
具体的に本実施形態のラベルシート1には、第1方向D1に一列に並べて配置された6枚のラベル10が、第1方向D1における位置を揃えて4組形成されている。すなわち、ラベルシート1は、合計24枚のラベル10を備えている。
以下、必要に応じて、4組のラベル10のうち、図12において最も前側に位置する組のラベル10を第1組のラベル10Aと記載し、次に前側に位置する組のラベル10を第2組のラベル10Bと記載し、次に前側に位置する組のラベル10を第3組のラベル10Cと記載し、最も後側に位置する組のラベル10を第4組のラベル10Dと記載する。
本実施形態のラベルシート1が備える複数のラベル10が取り付けられる容器6を、図13Aおよび図13Bに示す。本実施形態の容器6は、ペットボトルである。ラベルシート1の各ラベル10は、図13Aおよび図13Bに示すように容器6の上端部に取り付けられる。
具体的に本実施形態のラベル10が取り付けられる容器6は、容器本体62と、容器本体62の飲み口63に取り付けられた蓋64を備えている。容器本体62は、胴部65と、胴部65よりも細い首部66を備えており、首部66の上端部に飲み口63が形成されている。首部66の上部には、外周側に突出した鍔部67が周方向に亘って形成されている。蓋64は、下方に開口したキャップ状に形成されており、その周壁部の下端が鍔部67の上面に沿った状態で飲み口63に取り付けられる。
図12に示すように、本実施形態のラベルシート1が備える除去部11は、ラベルシート1の周縁部を構成する矩形枠状の枠状部74と、第2方向D2に複数並ぶ接続部75とを備えている。
各接続部75は、第2方向D2に隣り合う組のラベル10の間に位置している。各接続部75は、第1方向D1に延びており、その長さ方向の両端部は枠状部74に接続されている。
以下、第1組のラベル10Aと第2組のラベル10Bの間に位置する接続部75を第1接続部75A、第2組のラベル10Bと第3組のラベル10Cの間に位置する接続部75を第2接続部75B、第3組のラベル10Cと第4組のラベル10Dの間に位置する接続部75を第3接続部75Cと記載する。
各ラベル10は、同大同形であって、矩形状に形成されている。各ラベル10は、上片部12と、上片部12の第1方向D1における両側に配置された曲げ変形部13を備えている。
なお、本実施形態の各ラベル10には、上片部12の第2方向D2における両側の曲げ変形部14は形成されていない。また、各ラベル10の表面には第1実施形態と同様、販売情報となる表示が施されるが、この表示はラベル10の上片部12と両曲げ変形部13に付されてもよいし、上片部12あるいは曲げ変形部13にのみ付されてもよい。
本実施形態の上片部12は、第2方向D2に離間した2つの片部76A、76Bで構成されている。各片部76A,76Bは、第1方向D1に延びた矩形状の部分である。
各ラベル10の各曲げ変形部13は、ラベル10の第1方向D1における端部に位置した曲げ部77と、曲げ部77から突出した突出部78とを備えている。
各曲げ部77は、第2方向D2に延びた矩形状の部分である。各突出部78は、第2方向D2における中間部から両片部76A,76Bの間(他方の曲げ変形部13側)に向かって突出している。
各ラベル10の両曲げ変形部13は、曲げ部77の第2方向D2における両端部(すなわち、曲げ変形部13の第2方向D2における両端部)同士が、両片部76A,76Bを介して接続されている。各ラベル10には、両曲げ変形部13の曲げ部77と両片部76A,76Bとで矩形枠状の枠部83が構成されている。
各ラベル10には、両曲げ変形部13の突出部78とこの第2方向D2の両側に隣接する片部76A,76Bとの境界部、並びに両曲げ変形部13の第1方向D2に隣接する突出部78同士の間には、それぞれ切り込み79,80が形成されている。
これら切り込み79,80のうち、各ラベル10の第2方向D2における両側に位置する切り込み79は、対応する片部76A,76Bに沿って第1方向D1に延びており、対応する片部76A,76Bと両突出部78を分断している。
また、切り込み80は、概ね第2方向D2に延びてその長さ方向の両端が対応する切り込み79に繋がっており、第2方向D2に隣接する両突出部78を分断している。
つまり、各ラベル10は、両切り込み79と切り込み80とで構成された略H字状の切り込みによって、両曲げ変形部13の突出部78と隣接する片部76A,76B、並びに両曲げ変形部13の突出部78同士が分断されている。
本実施形態において、容器6の上端部に掛止される掛止部16は、突出部78で構成されている。以下、必要に応じて、各ラベル10の両突出部78のうち、一方の突出部78を一方突出部78Aと記載し、他方の突出部78を他方突出部78Bと記載する。
各ラベル10の両突出部78を分断する切り込み80は、長さ方向の両端部が第1方向D1において両切り込み79の長さ方向の中央位置と同じ位置にあるが、この切り込み80の長さ方向の中間部は一方突出部78A側に向かって凹んだ凹曲線状に形成されている。このため、一方突出部78Aの曲げ部77からの突出長さは、他方突出部78Bの曲げ部77からの突出長さよりも短くなっている。また、一方突出部78Aの他方突出部78B側の端部には、第2方向D2の中間部において他方突出部78Bと反対側に凹んだ凹没部82が形成され、他方突出部78Bの一方突出部78A側の端部には、第2方向D2の中間部において一方突出部78A側に延び出た延出部81が形成されている。
各曲げ変形部13の曲げ部77は、上片部12に対して裏面方向に曲げることができる。各ラベル10は、両突出部78を容器6の蓋64の上に配置し、この状態で、両曲げ部77を下方に押圧することで、図13Aおよび図13Bに示すように、両曲げ部77と両片部76A,76Bとで構成された枠部83を弧状に曲げながら、両突出部78の間に容器6の首部66および蓋64を通すことができる。
また、このように両突出部78の間に容器6の首部66および蓋64を通すことで、上片部12に対して裏面方向に曲げられた両曲げ部77に一体に接続された各突出部78の先端部は、容器6の上端部に掛止される。具体的には、図13Aおよび図13Bに示すように、一方突出部78Aの凹没部82の縁部が容器6の鍔部67の下面に下側から掛止され、他方突出部78Bが容器6の蓋66の側面に掛止される。これにより、各ラベル10は、容器6に対する上方および側方への移動が規制された状態で容器6の上端部に取り付けられる。
図12に示すように、第1方向D1に隣り合うラベル10は、第1実施形態と同様、対向する両第1曲げ変形部13同士が破断部19を介して連結されている。
第1組のラベル10Aと第2組のラベル10Bは、第1接続部75Aを介して連結されている。第2組のラベル10Bと第3組のラベル10Cは、第2接続部75Bを介して連結されている。第3組のラベル10Cと第4組のラベル10Dは、第3接続部75Cを介して連結されている。
除去部11の枠状部74および各接続部75は、破断部84を介して各ラベル10に連結されている。破断部84は、切り込みを介して並べて設けられた複数の繋ぎで構成されている。
除去部11の複数の接続部75における複数個所には、ピン挿通孔85が形成されている。ラベルシート1の除去部11には、各ピン挿通孔85から放射状の延びた切り込み87が形成されている。なお、除去部11にはピン挿通孔85に代えて第1実施形態の第5切込み33と同様の切り込みを形成しても構わない。また、第1実施形態のラベルシート1にあっても、第5切り込み33に代えて本実施形態のピン挿通孔85を形成しても構わない。
図14に本実施形態のラベル取付具4を示す。本実施形態のラベル取付具4の取付具本体40の内法幅L2(幅方向に対向する壁部44間の距離)は、ラベルシート1の幅と略同じである。ラベルシート1は全体が取付具本体40の内側に天板部42と略平行に配置される。
ラベル取付具4の天板部42には、ラベルシート1の各曲げ部77および各片部76A,76Bを押圧するための押圧部46が設けられている。
本実施形態の押圧部46は、天板部42の下面に凹部45に代えて形成された、複数の第1突部89、複数の第2突部90、および複数の第3突部91で構成されている。
第1突部89は、天板部42の長さ方向に直交する壁状に形成されており、天板部42の長さ方向に複数形成されている。第1突部89は、ラベルシート1の第1方向D1に隣り合うラベル10の曲げ部77同士の境界部分に対応する位置にそれぞれ形成されている。
第2突部90は、ラベルシート1の各曲げ部77の突出部78寄りの部分に対応する位置にそれぞれ形成されている。各第2突部90は、天板部42の長さ方向に直交する壁状に形成されている。これら第2突部90は、第1突部89よりも、天板部42からの下方への突出長さが短い。
第3突部91は、ラベルシート1の各片部76A,76Bに対応する位置にそれぞれ形成されている。各第3突部91は、天板部42の幅方向に直交する壁状に形成されている。これら第3突部91は、第2突部90よりも、天板部42からの下方への突出長さが短い。
また、ピン49は天板部42において各ピン挿通孔85に対応する位置にそれぞれ形成されている。また、本実施形態の各ピン49の下端部は、上方部よりも太い膨大部93となっている。
なお、図示例のラベル取付具4には、天板部42の長さ方向においてピン49と重複する位置に形成された第1突部89を天板部46の幅方向に一直線状に並ぶ複数の壁部92で構成し、他の第1突部89を天板部42の幅方向に亘る一つの壁部92で構成したが、全ての第1突部89を天板部46の幅方向に一直線状に並ぶ複数の壁部92で構成しても構わない。
本実施形態のラベルシート1の各ラベル10が取り付けられる容器6は、第1実施形態と同様、上方に開口したカートンボックス5に複数収納される。
本実施形態のラベル取付具4を用いてラベルシート1のラベル10を容器6に取り付ける作業は、例えば以下のように行われる。
まず作業者は、取付具本体40の内側にラベルシート1を配置し、このラベルシート1の表面を天板部42の下面に沿わせる。このとき、作業者は、ラベルシート1の各ピン挿通孔85にラベル取付具4の対応するピン49の膨大部93を通し、各ピン49の膨大部93を対応するピン挿通孔85の周縁部の裏面側に配置する。これにより、ラベルシート1は、水平方向の位置決めがされ、かつ各ピン49の膨大部93によって下方への移動が規制された状態で、取付具本体40に保持される。
なお、前述のようにラベルシート1の各ピン挿通孔85の周縁部には、放射状の切り込み87が形成されているため、ピン49の膨大部93が対応するピン挿通孔85を挿通するときにはピン挿通孔85の周縁部は膨大部93によって下方に押されて変形し、ピン挿通孔85は一時的に大きくなる。これにより、ピン挿通孔85の周縁部が、ピン49の膨大部93によって破れることが防止されている。
次に作業者は、第1実施形態と同様、取付具本体40の周壁部を、カートンボックス5の周壁部と、カートンボックス5内において最も外側に配置された容器6との間に上方から差し込む。これにより、ラベルシート1の各突出部78の先端よりの部分は、対応する容器6の蓋64の上に載置される。
次に作業者は、第1実施形態と同様、ラベル取付具4をさらに下方に押し込む。このとき、ラベル取付具4の押圧部46でラベルシート1の各曲げ変形部13および各片部76A,76Bが下方に押圧される。
具体的にラベル取付具4の各第1突部89は、ラベルシート1の第1方向D1に隣り合うラベル10の曲げ部77同士の境界部分を下方に押圧する。また、各第2突部90は、対応する曲げ部77の突出部78寄りの部分を下方に押圧し、各第3突部91は、対応する片部76A,76Bを下方に押圧する。
ここで、第2突部90は第3突部91よりも突出長さが長いため、各ラベル10の曲げ部77の突出部78寄りの部分は、片部76A,76Bよりも下方に押し込まれる。また、第1突部89は第2突部90よりも突出長さが長いため、各曲げ部77の突出部78と反対側寄りの部分は、突出部78寄りの部分よりも下方に押し込まれる。このため、各ラベル10の両曲げ部7と両片部76A,76Bとで構成された枠部83は弧状に曲がり、これにより、両突出部78の間に容器6の首部66および蓋64が通る。また、各ラベル10の一方突出部78Aの凹没部82の縁部が対応する容器6の鍔部67の下面に掛止され、他方突出部78Bが容器6の蓋66に掛止される。これにより、ラベルシート1の各ラベル10は、対応する容器6の上端部に取り付けられる。
また、前記のようにラベルシート1の各ラベル10の枠部83が弧状に曲げられたとき、各ラベル10の枠部83は、ラベル取付具4にピン49で保持された除去部11よりも下方に移動する。このため、ラベルシート1の各破断部19および破断部84は破断し、これにより、各ラベル10と除去部11、並びに第1方向D1に隣り合うラベル10の曲げ変形部13同士が分離する。
そして、作業者は、第1実施形態と同様に、ラベル取付具4を持ち上げ、この後、ラベル取付具4のピン49で保持された除去部11をラベル取付具4から除去する。
以上説明した本実施形態のラベルシート1は、以下に示す特徴を有している。各ラベル10の上片部12が、第2方向D2に離間した2つの片部76A,76Bを備える。各ラベル10の一方の曲げ変形部13と他方の曲げ変形部13の第2方向D2の両端部同士が2つの片部76A,76Bを介して接続される。各曲げ変形部13が2つの片部76A,76Bの間に突出した突出部78を備える。突出部78で掛止部16が構成さる。
この特徴を有するラベルシート1は、各曲げ変形部13を上片部12に対して裏面方向に曲げることで、突出部78を容器6の上端部に掛止できる。
なお、本実施形態では、第1方向D1に隣り合うラベル10の対向する曲げ変形部13同士が破断部19を介して連結されているが、この破断部19に代えて、両曲げ変形部13の間に切り込みを形成し、この切り込みで両曲げ変形部13を分離してもよい。すなわち、この場合、第1方向D1に隣り合うラベル10の曲げ変形部13同士は、接続部75のみを介して連結されることとなるが、この場合、両曲げ変形部13を上片部2に対して裏面方向に曲げることで、接続部75と各ラベル10を繋ぐ破断部84が破断し、これにより両曲げ変形部13が分離する。つまり、この場合は、両曲げ変形部13が破断部84を介して連結されることとなる。