JP2016101949A - 液体吐出容器 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)本発明に係る液体吐出容器は、内容液が収容された容器本体と、下端の吸込み口が前記容器本体の口部から容器本体内に挿入されて、該容器本体に固定されたシリンダと、前記シリンダに回動可能に取り付けられた回動環と、前記回動環に取り付けられると共に、上部に吐出弁が設けられ且つ下部開口が前記シリンダ内に位置する吐出管と、前記シリンダ内に配置されると共に、前記吐出管に液密且つ上下摺動可能に外嵌され、付勢機構により下方に付勢された筒状のプランジャと、前記回動環と前記プランジャとの間に設けられ、前記回動環の前記シリンダに対する回転動作を前記プランジャの前記シリンダに対する上昇動作に変換する変換機構と、前記吐出弁に下方に向けて押し下げ可能に装着され、押し下げ動作により吐出弁を開弁させて吐出口から前記内容液を吐出させる吐出ヘッドと、前記吸込み口に配設され、前記シリンダ内への前記内容液の流入を許容し、且つ前記シリンダ外への前記内容液の流出を阻止する吸込弁と、前記シリンダ、前記吸込弁、前記吐出管及び前記プランジャによって囲まれ、前記吸込弁を通して前記シリンダ内に流入した前記内容液が溜められる加圧室と、を備え、前記吐出弁は、前記吐出管に上方付勢状態で下降移動可能に配設される装着筒と、前記装着筒に、液密且つ上下摺動可能に外嵌される第1シール部と、前記第1シール部から下方に向けて突出し、且つ前記第1シール部と一体に形成され、前記装着筒を径方向の外側から囲繞して前記装着筒との間に連通空間を形成する筒状の第2シール部と、を備え、前記装着筒は、上端部に前記吐出ヘッドが装着される装着筒本体と、前記装着筒本体から径方向の外側に向けて突出すると共に、前記第2シール部の下端開口縁が液密に当接することで前記吐出管内と前記連通空間内との連通を遮断する弁座部と、を備え、前記装着筒本体には、前記装着筒本体内と前記連通空間内とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とする。
特に、吐出弁を、弁座部が設けられた装着筒と、第1シール部及び第2シール部とで主に構成できるうえ、第1シール部と第2シール部とを一体に形成できるので、パッキン部材や金具部材を必要とせず、従来よりも少ないパーツで簡略に構成することができる。従って、部品点数を削減でき、組立性の向上化やコスト削減化に繋げることができる。
図1に示すように、液体吐出容器1は、有底筒状に形成された容器本体10を備えている。容器本体10は、胴部11及び底部と、外周面に雄ねじが設けられた口部12と、で有底筒状に形成されており、内部に内容液が充填されている。
第1筒部21の内側は、前記吸込み口21aとなっていて、第1筒部21内には、下端を容器本体10の底部近傍に延ばした吸込管28が嵌着されている。
内側連結管52は、フランジ部51の内縁部から上方に向けて突出している。外側連結管53は、フランジ部51の外縁部から上方に向けて突出し、内側連結管52を径方向の外側から囲繞している。中間連結管54は、内側連結管52と外側連結管53との間に配置され、内側連結管52を径方向の外側から囲繞している。
なお、図示の例では、中間連結管54が内側連結管52よりも上方に突出し、外側連結管53が中間連結管54よりもさらに上方に突出している。
支持筒112とフランジ部51との間には、装着筒101を上方に付勢するスプリング113が配置されている。これにより装着筒101は、吐出管50に上方付勢状態で下降移動可能に取りつけられている。なお、支持筒112には、吐出管50の内部と外部とを連通する貫通孔112aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。
上記弁座部111は、第2シール部121に対して当接することで、上記貫通孔112aを通じた連通空間125内と吐出管50内との連通を遮断している。
なお、装着筒本体110には、第1シール部120が外嵌する部分よりも下方に位置する部分に、装着筒本体110内と連通空間125内とを連通する連通孔110aが形成されている。
なお、第1固定筒126が中間連結管54に対して液密に嵌合されているので、第2固定筒127は外側連結管53に対して液密に嵌合されていなくても構わない。但し、第2固定筒127についても外側連結管53に対して液密に嵌合することが好ましい。
駆動筒部61は、下筒部63と、上筒部64と、これらを連結する環板部65とを有している。環板部65は、下筒部63よりも若干内方に延びて、その内端縁が上下両方向に突出している。
なお、連通溝63aは、下筒部63の外周面に1つだけ形成されていても良く、周方向に互いに間隔をあけて複数形成されていても良い。また以下では、下筒部63において上下方向に沿って連通溝63aが形成されている部分を下筒部63の下側部分と称し、下筒部63において前記下側部分よりも上側の部分を上側部分と称する。
カム溝70及びシリンダ20の縦溝31には、それぞれボール71が回動可能に係合している。即ち、ボール71の半分はカム溝70に挿入され、残りの半分が縦溝31に挿入されている。
中継部材42は、外側下延筒部43と、内側下延筒部44と、上延筒部45と、これらを連結する環状の頂板部46とによって構成され、外側下延筒部43の内周面に設けられた突起43aをシリンダ20における第4筒部24の係合突起24aに掛止させることで、シリンダ20に対して相対回転可能に取り付けられている。さらに中継部材42は、上延筒部45の係合突条45aを回動環40の係合溝40aに対して周方向から係合させることで、回動環40と同期回転する。
そして、図4に示すように、回動環40のさらなる回転に伴って、ボール71がそのままの高さ位置でカム溝70の傾斜溝70aの下端から垂直溝70bの下端に移行すると、スプリング47の弾性復元力によってプランジャ60は下降可能となる。プランジャ60が下降すると、ボール71はそのままの高さ位置で垂直溝70bを相対的に上昇することとなり、最終的に隣接する傾斜溝70aの上端に達する。
この等圧弁80は、容器軸Oと同軸の円環状に形成されると共に下面が第3筒部23及びシール筒部30cそれぞれの上端縁に当接されて支持された弁本体84と、シール筒部30cに対して当接離反する第1弁部81と、下筒部63の外周面上を摺動する第2弁部82と、プランジャ60に対して当接離反する第3弁部83と、を備えている。
なお、この等圧弁80は例えば軟質樹脂やゴム等の弾性部材(弾性体)で形成されている。
なお、図示の例では、第1弁部81の下端部は、シール筒部30cの外周面において、溝部30dよりも下側に位置する部分に当接離反可能とされている。そして、第1弁部81は、液圧逃がし通路91内の圧力と容器本体10内の圧力との圧力差によって動作して、容器本体10内から液圧逃がし通路91への流通を阻止し、且つ液圧逃がし通路91から容器本体10内への流通のみを許容する逆止弁として機能する。
即ち、第3弁部83は、下筒部63の上側部分及びシール脚筒部67を摺動する時は閉弁状態であり、下筒部63の下側部分を摺動する時は開弁状態となる。
次に、上記のように構成された液体吐出容器1の作用を説明する。
(非加圧状態)
図1及び図2に示すように、液体吐出容器1の非使用時の状態である非加圧状態においては、吸込弁29及び吐出弁100が閉弁状態になっており、プランジャ60が最下限位置に位置していると共に、押さえ脚部68が吸込弁29の弁体29aを上から押圧している。また、液圧逃がし通路91は加圧室93に連通している。
なお、吐出弁100については、この後、吐出ヘッド56を押し下げない限り、閉弁状態に維持される。
前記非加圧状態から回動環40を容器本体10に対して回転させると、プランジャ60がスプリング47を圧縮しながら上昇する。すると、プランジャ60の上昇により押さえ脚部68は吸込弁29の弁体29aから離反し、弁体29aは開弁可能になる。
なお、最下限位置からプランジャ60のテーパー筒部67aがスリーブ30の小径筒部30bに圧接する直前までのプランジャ60の移動範囲を下部移動域と称する。この下部移動域においては、等圧弁80の第2弁部82及び第3弁部83は両方ともプランジャ60の下筒部63の上側部分に液密に圧接しており、液圧逃がし通路91と空気流入通路92との間を遮断し続ける。
その結果、容器本体10内の内容液が吸込管28の下端より吸い上げられ、この吸込管28を通った後、吸込み口21aから加圧室93内にポンプアップされる。
なお、テーパー筒部67aがスリーブ30の小径筒部30bに圧接し始めるのとほぼ同時に、等圧弁80の第3弁部83の先端シール部が下筒部63の下側部分を摺動し、第3弁部83が開弁状態になる。
回動環40の回転によりボール71がカム溝70における傾斜溝70aの下端近傍に達すると、プランジャ60の下筒部63の上側部分が等圧弁80の第2弁部82から離脱して下筒部63の下側部分を第2弁部82が摺動すると共に、プランジャ60のスカート部62のシール脚筒部67が第3弁部83の先端シール部に圧接し始める。なお、この位置から最上限位置までのプランジャ60の移動範囲を上部移動域と称する。
また、ポンプアップ終了と同時に、等圧弁80の第1弁部81がシール筒部30cに圧接して閉弁し、第3弁部83がシール脚筒部67に圧接して閉弁する。従って、この状態で万が一に液体吐出容器1を横転させたとしても内容液が液体吐出容器1の外へ漏洩することはない。
前述のように内容液をポンプアップした後、図5及び図6に示すように、吐出ヘッド56を押し下げると、吐出弁100が開弁し、加圧室93が吐出口56aに連通して、加圧室93の密閉が破られる。
吐出ヘッド56を押し下げると、それに伴って装着筒101がスプリング113を圧縮しながら下降するので、弁座部111が第2シール部121の下端開口縁から下方に離間する。これにより、図6に示す矢印のように吐出弁100が開弁した状態となり、貫通孔112aを通じて吐出管50内と連通空間125内とが連通する。
従って、加圧室93が、吐出管50内、連通空間125内、連通孔110a内及び装着筒本体110内を通じて吐出ヘッド56の吐出口56aに連通する。これにより、加圧室93の密閉が解除される。
プランジャ60が下降してその下筒部63の上側部分が等圧弁80の第2弁部82に圧接し始めると、即ちプランジャ60が上部移動域を脱すると液圧逃がし通路91は密閉されるので、それ以降はプランジャ60のテーパー筒部67aがスリーブ30の小径筒部30bから離脱するまでの間、即ち下部移動域に達するまでの間、プランジャ60の下降に伴い液圧逃がし通路91は減圧されて若干負圧化する。
プランジャ60のテーパー筒部67aがスリーブ30の小径筒部30bから離脱して大径筒部30aの側方に位置するようになると、即ちプランジャ60が下部移動域に入ると、液圧逃がし通路91が加圧室93に連通するため液圧逃がし通路91内に加圧室93内の正圧が伝達される。
以上により、液体吐出容器1からの内容液の吐出が終了する。
例えば、図7に示すように、弁座部111を中間連結管54内に上下動自在に配置すると共に、弁座部111とフランジ部51との間にスプリング113を配置することで、装着筒101を吐出管50に上方付勢状態で下方移動可能に配設させても構わない。この場合、支持筒112の外周面に、内容液が流通する縦溝112bを周方向に間隔をあけて複数形成することがより好ましい。
このように構成することで、吐出弁100を同様に作動させることができる。しかも、この場合には、内側連結管52が不要になるので、さらなる構成の簡略化を図ることができると共に、装着筒101が上下動する際の摩擦力を低減することができ、吐出ヘッド56の押し下げ操作性を向上することができる。
10…容器本体
12…容器本体の口部
20…シリンダ
21a…吸込み口
29…吸込弁
40…回動環
47…スプリング(付勢機構)
50…吐出管
56…吐出ヘッド
56a…吐出口
60…プランジャ
75…変換機構
93…加圧室
100…吐出弁
101…装着筒
120…第1シール部
121…第2シール部
110…装着筒本体
110a…連通孔
111…弁座部
125…連通空間
Claims (1)
- 内容液が収容された容器本体と、
下端の吸込み口が前記容器本体の口部から容器本体内に挿入されて、該容器本体に固定されたシリンダと、
前記シリンダに回動可能に取り付けられた回動環と、
前記回動環に取り付けられると共に、上部に吐出弁が設けられ且つ下部開口が前記シリンダ内に位置する吐出管と、
前記シリンダ内に配置されると共に、前記吐出管に液密且つ上下摺動可能に外嵌され、付勢機構により下方に付勢された筒状のプランジャと、
前記回動環と前記プランジャとの間に設けられ、前記回動環の前記シリンダに対する回転動作を前記プランジャの前記シリンダに対する上昇動作に変換する変換機構と、
前記吐出弁に下方に向けて押し下げ可能に装着され、押し下げ動作により吐出弁を開弁させて吐出口から前記内容液を吐出させる吐出ヘッドと、
前記吸込み口に配設され、前記シリンダ内への前記内容液の流入を許容し、且つ前記シリンダ外への前記内容液の流出を阻止する吸込弁と、
前記シリンダ、前記吸込弁、前記吐出管及び前記プランジャによって囲まれ、前記吸込弁を通して前記シリンダ内に流入した前記内容液が溜められる加圧室と、を備え、
前記吐出弁は、
前記吐出管に上方付勢状態で下降移動可能に配設される装着筒と、
前記装着筒に、液密且つ上下摺動可能に外嵌される第1シール部と、
前記第1シール部から下方に向けて突出し、且つ前記第1シール部と一体に形成され、前記装着筒を径方向の外側から囲繞して前記装着筒との間に連通空間を形成する筒状の第2シール部と、を備え、
前記装着筒は、
上端部に前記吐出ヘッドが装着される装着筒本体と、
前記装着筒本体から径方向の外側に向けて突出すると共に、前記第2シール部の下端開口縁が液密に当接することで前記吐出管内と前記連通空間内との連通を遮断する弁座部と、を備え、
前記装着筒本体には、前記装着筒本体内と前記連通空間内とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とする液体吐出容器。
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