JP5603734B2 - ポンプ式吐出容器 - Google Patents

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Description

本発明はポンプ式吐出容器、特に液体吐出後の吐出口からの液体漏出の低減に関する。
従来、容器本体の上方に装着されたノズルヘッドを上下動させることによって、容器本体内に収容された液体をノズルヘッド先端の吐出口から吐出するポンプ式吐出容器が知られている。このようなポンプ式吐出容器においては、通常、吐出ポンプ体内部に液室(シリンダとピストンとの間隙)が設けられるともに、該液室の上流側(容器本体側)末端に一次弁、下流側(吐出口側)末端に二次弁が設けられている。そして、ノズルヘッドが上昇した際には、二次弁が閉塞されて液室内が減圧となり、減圧により開放された一次弁を通じて容器本体内の液体が液室へと充填される。つづいて、ノズルヘッドを下降した際には、一次弁が閉塞された状態で液室内が加圧され、加圧により開放された二次弁を通じて液室内に充填された液体が吐出口から吐出される。
ここで、従来の一般的なポンプ吐出容器においては、特にボディシャンプー、シャンプー、リンス等の粘性の高い液体を使用する場合、二次弁を通じて吐出口へと押し出された液体がノズルヘッド内の液体流路内に残留しやすく、吐出後に該残留液体が吐出口から漏れ出してしまうという問題があった。このような問題に対して、棒状のロッド部と弁体とを設け、ロッド部の上下動と液室内の加圧・減圧によって一次弁及び二次弁の開閉を制御する構成のポンプ吐出容器が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
例えば、特許文献1,2に記載のポンプ吐出容器においては、液体吐出後にノズルヘッドを上昇する際、二次弁が遅れて閉塞されることで液流路中の残存液体の一部が液室内へと引き戻されるとともに、液流路内に突出していたロッド部の先端が徐々に液室内へと戻っていくことで、戻ったロッド部の体積分だけ液流路中の残存液体がノズル先端から引き戻されるため、吐出後の残留液体の漏出が低減される(バックサクション機能)。しかしながら、これら特許文献1,2に記載のポンプ吐出容器においても、液体吐出後、ノズルヘッドが上昇端に位置している状態で、雰囲気温度が上昇する等の何らかの理由によって液室内の圧力が上昇した場合には、該圧力によって二次弁が下方向から押し上げられて開放されてしまい、液流路内の残存液体及び液室内に充填されていた液体の一部が吐出口から漏出してしまうことがあった。
特開平09−290185号公報 特開2002−200443号公報
本発明は前記従来技術の課題に鑑みて行われたものであり、すなわち、その解決すべき課題は、液体吐出後の吐出口からの液体漏出が低減されたポンプ吐出容器を提供することにある。
本発明者らが、前記従来技術の課題に鑑み鋭意検討を行った結果、ロッド部を備えたポンプ式吐出容器において、ロッド部の下方末端とは別に逆止弁を設けて一次弁の開閉を制御するとともに、ロッド部の上方末端に拡径した係止部を設け、ノズルヘッドが上昇端に達した際に、該ロッド係止部と別途設けられた筒状の弁座部とが圧接することで液室開口部を完全に密閉する構成の二次弁とすることによって、液体を吐出した後、液室内の圧力が上昇した場合であっても、該二次弁は開放されることなく、吐出後の液体の漏出が著しく低減されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかるポンプ吐出容器は、容器本体と、該容器本体の口部に装着される吐出ポンプ体とを備え、該吐出ポンプ体の上方に設けられたノズルヘッド部を上下動させることで、該容器本体内に収容された液体を該ノズルヘッド部に設けられた吐出口から吐出するポンプ式吐出容器において、前記吐出ポンプ体は、前記容器本体内と連通可能な筒状のシリンダ部と、前記シリンダ部と前記容器本体内との連通を開閉可能とする逆止弁部と、前記シリンダ部の内壁面と摺接して上下動が可能であり、該シリンダ部との間隙を液室として構成するとともに、その上方向への移動によって容器本体内の液体を該液室内へと吸入し、且つその下方向への移動によって該液室内の液体をその上方に設けられた開口端を通じて上方へと圧送する筒状のピストン部と、前記シリンダ部と前記ピストン部との間に介在し、該シリンダ部を下方向、該ピストン部を上方向へと付勢するスプリング部と、前記シリンダ部及び前記ピストン部により形成された空間内に設けられ、前記スプリング部により下方向へと付勢されており、且つその上方末端が該ピストン部の開口端を貫通しているとともに、その貫通した上方末端において拡径された係止部分が設けられている棒状のロッド部と、前記ロッド部と前記ピストン部の開口端との間に介在し、その内壁面が該ロッド部の外周面と摺接するとともに、その外壁面が該ピストン部の開口端と当接して該ピストン部の開口端を閉塞するか、又はその外壁面が該ピストン部の開口端と当接しないで該ピストン部の開口端を開放し、該ピストン部とともに上方向へと最大限移動した際、その内壁面が該ロッド部の係止部分の外周面と当接することで該ピストン部の開口端を密閉可能とする筒状の弁座部と、前記ピストン部内と連通可能であり、且つ該ピストン部と連動して上下動が可能であって、その下方向への移動によって、前記液室内の液体を該ピストン部の開口端を通じてその内部へと流入するとともに、該液体をその末端に設けられた吐出口から吐出するノズルヘッド部とを備え、前記シリンダ部において筒状内側方向に張り出した弁座部分が設けられ、前記逆止弁部及び該シリンダ部の弁座部分は、前記ピストン部の上方向への移動の際、互いに当接せずに該シリンダ部内と前記容器本体内との連通を開放し、且つ該ピストン部の下方向への移動の際、互いに当接して該シリンダ部内と該容器本体内との連通を閉塞することによって一次弁を構成し、前記ロッド部、前記筒状弁座部及び前記ピストン部は、前記ノズルヘッド部の上方向の移動の際、該筒状弁座部の外壁面と該ピストン部の開口端とが当接して該ピストン部の開口端を閉塞し、該ノズルヘッド部が上死点に達した際、該ロッド部末端の係止部分の外周面と該筒状弁座部の内壁面とが圧接することで該ピストン部の開口端を圧閉し、且つ該ノズルヘッド部の下方向への移動の際及び下死点に達した際、該筒状弁座部の外壁面と該ピストン部の開口端とが当接せずに該ピストン部の開口端を開放することによって二次弁を構成していることを特徴とするものである
本発明の吐出容器によれば、ロッド部の下方末端とは別に逆止弁を設けて一次弁の開閉を制御するとともに、ロッド部の上方末端に拡径した係止部を設け、ノズルヘッドが上昇端に達した際に、該ロッド係止部と別途設けられた筒状の弁座部とが圧接することで液室開口部を完全に密閉する構成の二次弁とすることによって、液体を吐出した後、液室内の圧力が上昇した場合であっても、該二次弁は開放されることなく、吐出後の液体の漏出が著しく低減される。
本発明の一実施形態にかかる吐出容器の吐出ポンプ体の断面図(ノズルヘッドが上昇端にある状態の正面断面図)である。 本発明の一実施形態にかかる吐出ポンプ体のノズルヘッド部下降端、上昇時、上昇端における作用の説明図である((A):下降端,(B):上昇時,(C):上昇端)。 本発明の一実施形態にかかる吐出ポンプ体のノズルヘッド部下降端、上昇時、上昇端、下降時における作動状態の説明図を示す((A):下降端,(B)上昇時,(C):上昇端,(D):下降時)。
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施形態を説明する。
〈構成〉
本実施形態にかかるポンプ式吐出容器は、液体が収容される容器本体と、該容器本体の上端の口部に着脱自在に装着される吐出ポンプ体と、該吐出ポンプ体と連通して容器本体の内部へと延びた管体とを備えている。
図1に、本発明の一実施形態にかかる吐出容器の吐出ポンプ体10の断面図(ノズルヘッドが上昇端にある状態の正面断面図)を示す。
本実施形態にかかる吐出ポンプ体10は、下方に設けられたスカート状のベースキャップ部20の内周面には雌ねじが形成されており、外周面に雄ネジの設けられた容器本体の口部(図示しない)と螺合することによって、吐出ポンプ体10が容器本体に冠着して固定される。
本実施形態の吐出ポンプ体10は、操作部及び吐出部となるノズルヘッド22と、シリンダ24と、ボール弁26と、ピストン28と、スプリング30と、ロッド32と、筒状弁座34とを、主な構成部品としている。なお、これらの構成部品は、通常の場合、いずれもプラスチック素材より形成され、例えば、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂を単独で、あるいは適宜混合して用いることができる。
以下、吐出ポンプ体10における各構成部品の具体的な構造について説明する。
本実施形態にかかる吐出ポンプ体10において、筒状のシリンダ24は、その下方筒状部24aに管体12が嵌入されている。また、シリンダ24の上方にはフランジ部24bが設けられ、ベースキャップ20の内壁に嵌合して固定されている。また、管体12が嵌入された下方筒状部24aの上方には、筒状内側方向に張り出した弁座部分24cが設けられており、該弁座部分24cにはボール弁26が静置されている。なお、ボール弁26は弁座部分24cと当接することでシリンダ24内と管体12との連通を閉塞可能としている。
すなわち、シリンダ24内部が減圧状態になった場合、ボール弁26は上方に持ち上げられることで弁座部分24cを離れ、シリンダ24内と管体12との連通が開放される。一方で、シリンダ24内部が常圧あるいは加圧状態となった場合、ボール弁26は弁座部分24cと当接して、シリンダ24内と管体12との連通を閉塞する。このため、シリンダ24内の減圧・加圧によって、シリンダ24内と管体12との連通が制御されることとなり、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10においては、このようにして一次弁が構成される。なお、本実施形態においては、ボール弁を用いた一次弁が構成されているものの、弁の形状はこれに限定されるものではなく、円錐状、棒状、膜状等、公知の各種逆止弁を使用して一次弁を構成してもよい。
また、筒状のピストン28は、その下方外壁面28aがシリンダ24の内壁面と摺接するように設けられており、該ピストン28は、後述するノズルヘッド22と連動して上下動が可能となっている。また、ピストン28の上方には、ノズルヘッド22内の液体流路と連通するための開口端28bが設けられている。さらに、シリンダ24とピストン28との間には、該シリンダ24とピストン28との間隙を拡げる方向へと付勢するスプリング30が設けられており、これによって、ピストン28は上方、シリンダ24は下方向へと常に付勢されている。
ここで、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10において、シリンダ24とピストン28との間隙が、液室Aとして形成される。すなわち、ピストン28が上方向に移動する際、液室A内は一時的に減圧状態となり、先に説明した一次弁が開放されて、容器本体内の液体が管体12を通じて液室A内へと吸入される。他方、ピストン28が下方向に移動する際は、液室A内が加圧状態となることによって、一次弁は閉塞され、液室A内に充填された液体は開放された二次弁を通じて吐出口方向へと圧送される(なお、二次弁の構成については後述する)。
また、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10においては、ロッド32が、シリンダ24とピストン28との間に形成された筒状の空間(すなわち、液室A)内に設けられている。ここで、本実施形態においては、ロッド32の下方底部には、フランジ部32aがシリンダ24の段部24d上に接するように設けられている。フランジ部32aは、シリンダ24とスプリング30との間に挟み込まれているため、ロッド32の下方底部はスプリング30によってシリンダ24へと押し付けられており、これによって、ロッド32はシリンダ24とともに常に下方向へと付勢されている。なお、本実施形態においては、ロッド32とシリンダ24とが個別の部品として設けられているものの、例えば、ロッド32の下方底部とシリンダ24とが一体化された部品として構成されていてもよい。
また、フランジ部32aの上方には、孔32bが設けられているため、シリンダ24内と容器本体内との連通はロッド32によっては閉塞されておらず、常に流動可能な状態である。すなわち、特許文献1,2に記載されているような従来のポンプ式吐出容器においては、ロッドの下端部がシリンダの底部を開放・閉塞することによって一次弁が構成されているものの、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10においては、ロッド32は一次弁を構成しておらず、先述したように、別途設けられたボール弁26とシリンダの弁座部分24cとによって一次弁が構成されている。
ここで、例えば、特許文献1に記載のポンプ式吐出容器においては、ロッド自体が上下動するために、ロッドの横ブレが生じてノズルヘッドの上下動を円滑に行なうことができない場合があった。他方、特許文献2に記載のポンプ式吐出容器においては、ロッドの外周を合成樹脂からなるバネ体によって支持することで横ブレを抑えているものの、ロッドとバネ体との間の摺動抵抗が生じるため、ノズルヘッドの上下動が妨げられてしまうという問題もあった。これに対して、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10においては、ロッド32は一次弁を構成しておらず、一次弁の開放・閉塞に伴う上下動を必要としないため、上記先行技術のようなロッドの横ブレ、あるいロッドの上下動に伴う摺動抵抗の問題は生じない。
また、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10において、ロッド32の上方末端は、ピストン28の開口端28bを貫通しており、さらに貫通した末端部分において、ロッド32の棒状半径方向外側へ向かって拡径された係止部分32cが設けられている。また、ロッド32の上方末端と、ピストン開口端28bとの間には、両者に挟みこまれたような状態で、筒状弁座部34が設けられており、該筒状弁座部34の内壁面はロッド32の外周面と摺動可能に接している。ここで、筒状弁座部34は、その内壁面がロッド32と摺接するとともに、外壁面がピストン開口端28bと当接することによって、該ピストン開口端28bを閉塞可能としている。さらに、ロッド末端の係止部分32cは、弁座部34と当接することによってピストン開口端28bを完全に密閉可能としている。そして、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10においては、これによって二次弁が構成される。
以下、本実施形態の二次弁の作用について、図を用いて説明する。
図2に、本実施形態にかかる吐出ポンプ体のノズルヘッド部の下降端、上昇時、上昇端における作用の説明図を示す((A):下降端,(B):上昇時,(C):上昇端)。
図2(A)に示すように、ノズルヘッド22が押し下げられて下降端にある場合、弁座部34は、ノズルヘッド22に設けられたストッパ部22bに当接して規制されており、ピストン開口端28bとは当接しておらず、該ピストン開口端28bは開放されているため、液室A内の液体はノズルヘッド22内へと流入可能な状態にある。
つづいて、ノズルヘッド22の押し下げが解除され、上昇を始めると、これにつれてピストン開口端28bも上昇するのに対して、弁座部34は下降端の位置からしばらくの間上昇せず、図2(B)に示す位置で、弁座部34とピストン開口端28bが当接して該ピストン開口端28bは閉塞される。また、さらにノズルヘッド22が上昇することで、弁座部34はピストン開口端28bによって押し上げられることとなり、該ピストン開口端28bが閉塞されたままで、ノズルヘッド22が上昇する。
さらにノズルヘッド22が上昇すると、ノズルヘッド22は上昇端に達する。ここで、図2(C)に示すように、ノズルヘッド22が上昇端に達すると、ロッド末端の係止部分32cの外周面が、弁座部34の内周面と圧接することによって、ピストン開口端28bは圧閉される。すなわち、図2(C)に示すように、ピストン開口端28bは、スプリング30によって上方向へ付勢されている。一方で、ロッド末端の係止部分32cは、ロッド下方のフランジ部分32aがスプリング30によって下方向へと付勢されているため、上方向へと移動することはできない。このため、ピストン開口端28bと、これとともに押し上げられた弁座部34とが、ロッド32の末端係止部分32cに押し付けられた状態で圧接し、該ピストン開口端28bは圧閉されることになる。
なお、例えば、特許文献1,2に記載されているような従来のポンプ式吐出容器においては、ロッド末端の係止部分が設けられておらず、この場合、ノズルヘッドが上昇端に達した際においても、ピストン開口端は弁座部の外周面に当接して閉塞されているのみであって、ピストン開口端と弁座部とを互いに押し付け合うような圧力は生じていない。このため、このような構成のポンプ吐出容器においては、雰囲気温度が上昇する等の何らかの理由によって液室内の圧力が上昇した場合、弁座部が圧力によって下方向から押し上げられ、ピストン開口端が容易に開放されてしまう。そして、加圧された液室A内の液体は、開放されたピストン開口端を通過して、つづくノズルヘッド内の液流路を通じて吐出口から漏出してしまうことになる。
これに対して、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10においては、先に説明したように、ノズルヘッド22が上昇端に達した際に、ロッド末端の係止部分32cが弁座部34と圧接することによって、ピストン開口端28bが圧閉されている。そして、これによって、仮に液室A内が加圧され、弁座部32が下方向から押し上げられた場合であっても、ピストン開口端28bは密閉されたままで開放されないため、液室A内の液体は漏出することができない。このため、例えば、液体吐出後に容器を放置した場合であっても、不慮の液体漏出を防ぐことができる。さらに、吐出容器本体を逆さまにしたり、あるいは横倒しにしたような場合であっても、スプリング30の付勢力によって、ピストン開口端28bの密閉状態が維持されているため、少なくとも液室A内の液体が外部に漏出することはほとんど無い。
なお、図2(C)に示すノズルヘッド22上昇端の位置から、ノズルヘッド22を押し下げて下降させると、これに連動してピストン開口端28bも下降を始めるのに対して、弁座部34は図2(C)の位置から下降しないため、ピストン開口端28bはすぐに開放される。弁座部34は、ノズルヘッド22に設けられたストッパ部22bと当接することによって、ノズルヘッド22の押し下げに伴って下降を始めるものの、下降中もピストン開口端28bは開放されたままである。さらに、ノズルヘッド22が下降端に達した際にも、図2(A)に示すように、弁座部34とピストン開口端28bとは当接することはなく、ピストン開口端28bは開放されたままである。
また、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10において、ノズルヘッド22は、その下方においてピストン28の上方末端が嵌入されており、ノズルヘッド22内とピストン28内(すなわち、液室A内)とが連通可能となっている。ただし、先に説明したように、ロッド末端係止部分32c,弁座部34及びピストン開口端28bによって二次弁が構成されており、該二次弁によってピストン28内とノズルヘッド22内との連通は制御されている。また、ノズルヘッド22は、ピストン28と連動して上下動が可能であって、ノズルヘッド22とともにピストン28が下方向へと移動することによって、液室A内が加圧状態となり、一次弁が閉塞されるとともに、二次弁が開放されて、液室A内の液体がピストン開口端28bを通じてノズルヘッド22内へと流入し、さらにノズルヘッド22の下流側末端に設けられた吐出口22aから吐出される。なお、ノズルヘッド22の下方にはストッパ部22bが設けられており、ノズルヘッド22の下降時及び下降端に達した際、該ストッパ部22bは弁座部34と当接してその位置を規制している。
〈作動状態〉
つづいて、本実施形態の吐出ポンプ体の使用時の作動状態について、図を用いて説明する。
図3に、本実施形態にかかる吐出ポンプ体のノズルヘッド部の下降端、上昇時、上昇端、下降時における作動状態の説明図を示す((A):下降端,(B)上昇時,(C):上昇端,(D):下降時)。
なお、本実施形態にかかる吐出ポンプ体10の付されたポンプ式吐出容器を使用する場合、まず最初に、ノズルヘッド22を下降端まで押し下げる必要があるものの、製造後、使用を開始するまでは、液室A内には液体が充填されていない状態である。このため、最初のノズルヘッド22下降時においては、液室A内の空気が吐出口22aから吐出されるのみであって液体の移動は生じない。以下、ノズルヘッド22が下降端に達した状態から、液体の流れについて説明する。
図3(A)に示すように、ノズルヘッド22が下降端に達した際、弁座部34はストッパ部22bに当接して規制されており、ピストン開口端28bとは当接していないため、ピストンの開口端28bは開放されており、液室A内とノズルヘッド22内は連通可能となっている(二次弁)。一方で、ボール弁26はシリンダの弁座部分24cと当接しており、容器本体内と液室A内との連通は閉塞されている(一次弁)。
図3(A)の状態から、ノズルヘッド22の押し下げを解除すると、スプリング30によってピストン28及びノズルヘッド22は常に上方向に付勢されているため、ノズルヘッド22は上昇を始める。ノズルヘッド22の上昇につれてピストン開口端28bも上昇するものの、弁座部34は下降端の位置からしばらくの間上昇せず、図3(B)に示す位置において、弁座部34とピストン開口端28bとが当接して該ピストン開口端28bが閉塞される(二次弁)。さらに、該ピストン開口端28bが閉塞された状態でピストン28の上昇が続けられると、液室A内は減圧状態となって、ボール弁26が弁座部24cから離れて、容器本体内液室A内との連通を開放する(一次弁)。そして、容器本体内に収容された液体は、減圧状態の液室A内へと吸い上げられ、液室A内に液体が充填されることになる。
なお、図3(A)の状態からノズルヘッド22が上昇して、図3(B)の状態に達するまでの間、弁座部34とピストン開口端28bとは当接しておらず、該ピストン開口端28bは閉塞されていない。このため、仮にノズルヘッド22の液流路内に液体が残存していた場合、ピストン28の上昇によって液室A内が減圧となり、ノズルヘッド22内の残存液体の一部は未だ閉塞していないピストン開口端28bを通じて液室A内に引き戻される。また、ピストン28が上昇することによって、ピストン開口端28bを貫通してノズルヘッド22の液流路内に突出していたロッド部32の末端が液室A内へと戻され、ロッド部32の突出部分の減少した体積分だけ、ノズルヘッド22の先端付近に残存していた液体がピストン開口端28b付近まで引き戻される。そして、これらの作用によって、ノズルヘッド22の液流路内部に残存していた液体が、液室Aあるいはピストン開口端28bの付近まで引き戻されるため、ノズルヘッド22内の残存液体の漏出が低減される(バックサクション機能)。
また、図3(C)に示すように、ノズルヘッド22が上昇端に達すると、ロッド末端の係止部分32cが弁座部34と圧接してピストン開口端28bは圧閉されている(二次弁)。一方で、容器本体内との連通によって液室A内の減圧が解除されると、ボール弁26は再び弁座部24cと当接して、連通を閉塞する(一次弁)。したがって、ノズルヘッドが上昇端にある図3(C)の状態では、ノズルヘッド上昇時に容器本体内から吸入された液体が液室A内に充填されており、且つ該液室Aの上下に設けられている一次弁、二次弁がともに閉塞されている状態にある。そして、ロッド末端の係止部分32cが弁座部34とによってピストン開口端28bが圧閉されていることによって、仮に液室A内が加圧され、弁座部32が下方向から押し上げられた場合であっても、ピストン開口端28bは圧閉されたままで開放されないため、液室A内の液体が該開口端28bを通じて吐出口22aから漏出することはない。
つづいて、図3(C)の状態から、ノズルヘッド22を押し下げると、図3(D)に示すように、ノズルヘッド22に連動してピストン開口端28bも下降を始めるのに対して、弁座部34は図3(C)の位置から下降しないため、ピストン開口端28bはすぐに開放される(二次弁)。これに対し、ピストン28の下降によって液室A内の圧力は上昇するため、ボール弁26は弁座部24cに押し付けられて、容器本体内との連通を閉塞する(一次弁)。このため、液室A内に充填されていた液体は、該液室A内の圧力上昇に伴って、ピストン開口端28bを通ってノズルヘッド22内へと流入し、吐出口22aから吐出される。さらにノズルヘッド22の押し下げを続けることによって、押し下げ量に応じた量の液体が吐出される。なお、弁座部34は、ノズルヘッド22の下降の途中でストッパ部22bに当接し、ピストン開口端28bを開放したままの状態で、ノズルヘッド22とともに下方向へと押し下げられる。そして、さらにノズルヘッド22の押し下げを続け、ノズルヘッド22が下降端に達すると、図3(A)に示す状態に戻る。
10 吐出ポンプ体
12 管体
20 ベースキャップ
22 ノズルヘッド
24 シリンダ
26 ボール弁
28 ピストン
30 スプリング
32 ロッド
34 筒状弁座

Claims (1)

  1. 容器本体と、該容器本体の口部に装着される吐出ポンプ体とを備え、該吐出ポンプ体の上方に設けられたノズルヘッド部を上下動させることで、該容器本体内に収容された液体を該ノズルヘッド部に設けられた吐出口から吐出するポンプ式吐出容器において、
    前記吐出ポンプ体は、
    前記容器本体内と連通可能な筒状のシリンダ部と、
    前記シリンダ部と前記容器本体内との連通を開閉可能とする逆止弁部と、
    前記シリンダ部の内壁面と摺接して上下動が可能であり、該シリンダ部との間隙を液室として構成するとともに、その上方向への移動によって容器本体内の液体を該液室内へと吸入し、且つその下方向への移動によって該液室内の液体をその上方に設けられた開口端を通じて上方へと圧送する筒状のピストン部と、
    前記シリンダ部と前記ピストン部との間に介在し、該シリンダ部を下方向、該ピストン部を上方向へと付勢するスプリング部と、
    前記シリンダ部及び前記ピストン部により形成された空間内に設けられ、前記スプリング部により下方向へと付勢されており、且つその上方末端が該ピストン部の開口端を貫通しているとともに、その貫通した上方末端において拡径された係止部分が設けられている棒状のロッド部と、
    前記ロッド部と前記ピストン部の開口端との間に介在し、その内壁面が該ロッド部の外周面と摺接するとともに、その外壁面が該ピストン部の開口端と当接して該ピストン部の開口端を閉塞するか、又はその外壁面が該ピストン部の開口端と当接しないで該ピストン部の開口端を開放し、該ピストン部とともに上方向へと最大限移動した際、その内壁面が該ロッド部の係止部分の外周面と当接することで該ピストン部の開口端を密閉可能とする筒状の弁座部と、
    前記ピストン部内と連通可能であり、且つ該ピストン部と連動して上下動が可能であって、その下方向への移動によって、前記液室内の液体を該ピストン部の開口端を通じてその内部へと流入するとともに、該液体をその末端に設けられた吐出口から吐出するノズルヘッド部と
    を備え、
    前記シリンダ部において筒状内側方向に張り出した弁座部分が設けられ、前記逆止弁部及び該シリンダ部の弁座部分は、前記ピストン部の上方向への移動の際、互いに当接せずに該シリンダ部内と前記容器本体内との連通を開放し、且つ該ピストン部の下方向への移動の際、互いに当接して該シリンダ部内と該容器本体内との連通を閉塞することによって一次弁を構成し、
    前記ロッド部、前記筒状弁座部及び前記ピストン部は、前記ノズルヘッド部の上方向の移動の際、該筒状弁座部の外壁面と該ピストン部の開口端とが当接して該ピストン部の開口端を閉塞し、該ノズルヘッド部が上死点に達した際、該ロッド部末端の係止部分の外周面と該筒状弁座部の内壁面とが圧接することで該ピストン部の開口端を圧閉し、且つ該ノズルヘッド部の下方向への移動の際及び下死点に達した際、該筒状弁座部の外壁面と該ピストン部の開口端とが当接せずに該ピストン部の開口端を開放することによって二次弁を構成している
    ことを特徴とするポンプ式吐出容器。
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