JP2016099452A - 清掃部材、および画像形成装置 - Google Patents

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紀章 小島
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Abstract

【課題】像保持体に接触する接触部の硬度を基材よりも高いものとした清掃部材において、その接触部の耐欠け性を向上させる。【解決手段】図6に示すように、第1材料のtanδピーク温度が摂氏0度未満であり、かつ、第2材料の引裂強さが49キロニュートン毎メートル以上である場合に、接触部の耐欠け性指数が0.2以上となることがわかった。したがって、清掃部材を設計する際には、基材を構成する第1材料の損失正接のピーク温度を摂氏0度未満とするとともに、接触部を構成する第2材料の引裂強さが49キロニュートン毎メートル以上となるように、各材料および改質処理の条件(処理時間、薬液濃度など)を選定すれば、欠けの生じ難い清掃部材が製造される。【選択図】図6

Description

本発明は、清掃部材、および画像形成装置に関する。
特許文献1には、ブレード本体における静電潜像担持体と当接するエッジ部位にフッ素系樹脂層が形成されているブレードであって(請求項1)、ブレード本体の反発弾性が40〜70%(請求項3)のものが記載されている。
特許文献2には、少なくとも基材の先端部が表面層で被覆され、被クリーニング部材に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、その表面層がアモルファスカーボンを主成分とし、このアモルファスカーボンにおける水素原子の含有量が10atm%以下であるクリーニングブレードが記載されている。
特許文献3には、アクリル又は/及びメタクリル樹脂からなる架橋樹脂表面層を有する感光体表面から粉体を除去するため、弾性体からなる基材、この基材とアクリル又は/及びメタクリル樹脂との混合層、及びアクリル又は/及びメタクリル樹脂層からなる表面層の積層構成である先端稜線部を有する弾性ブレードが記載されている。
特許文献4には、少なくとも当接部が紫外線照射されたポリウレタンエラストマーからなるブレード部材を有する電子写真装置用ブレード体が記載されている。
特開2007−148036号公報 特開2008−51901号公報 特開2013−214037号公報 特開平9−96996号公報
本発明は、像保持体に接触する接触部の硬度を基材よりも高いものとした清掃部材において、その接触部の耐欠け性を向上させることを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の請求項1に係る清掃部材は、損失正接のピーク温度が摂氏0度未満の第1材料で構成された基材と、前記第1材料よりも硬度が高く、引裂強さが49キロニュートン毎メートル以上である第2材料で構成され、移動する像保持体に接触して当該像保持体を清掃する接触部と、を有することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る清掃部材は、請求項1に記載の態様において、前記接触部の厚みは0.1ミリメートル以下であることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る清掃部材は、請求項1または2に記載の態様において、前記接触部は、前記基材の表面に対して、前記第1材料を前記第2材料に改質する改質処理を施して生成されることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る画像形成装置は、請求項1から3までのいずれか1項に記載の清掃部材と、接触された部位に付着した物質を前記清掃部材によって清掃される像保持体と、を備えることを特徴とする。
請求項1、4に係る発明によれば、基材の損失正接のピーク温度が摂氏0度以上であるか、または接触部の引裂強さが49キロニュートン毎メートル未満である場合に比べて耐欠け性が向上する。
請求項2に係る発明によれば、接触部の厚みを0.1ミリメートルよりも厚くした場合に比べて耐欠け性が向上する。
請求項3に係る発明によれば、接触部を基材の表面に対する改質処理以外の方法で生成した場合に比べて耐欠け性が向上する。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す図。 ドラムクリーナの構成を示す図。 板状部材の構造を説明するための図。 板状部材における接触部の形状の例を示す図。 第1材料の損失正接のピーク温度に対する接触部の耐欠け性指数を、第2材料の種類ごとに表したグラフ。 第1材料の損失正接のピーク温度と第2材料の引裂強さとの組ごとに耐欠け性指数を表したグラフ。 接触部の厚みを説明するための図。 接触部における表面からの厚みの方向を拡大した図。 接触部の厚みに対する耐欠け性指数を表したグラフ。
1.実施形態
1−1.画像形成装置の全体構成
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構造を説明する。図において、画像形成装置1の各構成が配置される空間をxyz右手系座標空間として表す。図に示す座標記号のうち、円の中に点を描いた記号は、紙面奥側から手前側に向かう矢印を表す。空間においてx軸に沿う方向をx軸方向という。また、x軸方向のうち、x成分が増加する方向を+x方向といい、x成分が減少する方向を−x方向という。y、z成分についても、上記の定義に沿ってy軸方向、+y方向、−y方向、z軸方向、+z方向、−z方向を定義する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を示す図である。図1に示すように、画像形成装置1は、現像部13と、転写部14と、定着部15と、搬送部16とを有している。
搬送部16は、容器と搬送ロールとを有する。容器には媒体としての用紙Pが収容される。容器に収容されている用紙Pは、図示しない制御部の指示により搬送ロールによって1枚ずつ取り出され、用紙搬送路を経由して転写部14へと搬送される。なお、媒体は用紙に限らず、例えば樹脂製のシートなどであってもよい。要するに、媒体は、表面に画像を記録し得るものであればよい。
現像部13は、像保持体31と、帯電器32と、露光装置33と、現像装置34と、一次転写ロール35と、ドラムクリーナ36とを有している。像保持体31は、電荷発生層や電荷輸送層を有する感光体ドラムであり、図示しない駆動部により図1のx軸方向に沿って配置された軸を中心に矢線D13の方向に回転させられる。帯電器32は像保持体31の表面を帯電させる。露光装置33はレーザ発光源やポリゴンミラーなど(いずれも図示せず)を有し、図示しない制御部の制御の下、画像データに応じたレーザ光を、帯電器32により帯電させられた後の像保持体31に向けて照射する。これにより、像保持体31には潜像が保持される。
なお、上記の画像データは、画像形成装置1が図示しない通信部を介して外部装置から取得したものであってもよい。外部装置とは、例えば原画像を読み取る読取装置や画像を示すデータを記憶した記憶装置などである。現像装置34は現像剤を像保持体31に供給する。これにより像保持体31には、画像が形成(現像)される。
一次転写ロール35は転写部14の中間転写ベルト41が像保持体31と対向する位置において予め定めた電位差を生じさせ、この電位差によって中間転写ベルト41に画像を転写する。ドラムクリーナ36は、画像の転写後に像保持体31の表面に残留している未転写のトナーを取り除き、像保持体31の表面を除電する。
転写部14は、中間転写ベルト41と、二次転写ロール42と、ベルト搬送ロール43と、バックアップロール44と、ベルトクリーナ49とを有しており、現像部13によって形成された画像を用紙Pに転写する転写部である。ベルト搬送ロール43およびバックアップロール44は図1のx軸方向に沿って配置された軸を中心に回転可能にそれぞれ配置されている。中間転写ベルト41は無端のベルト部材であり、ベルト搬送ロール43およびバックアップロール44によって張架される。
ベルト搬送ロール43およびバックアップロール44の少なくとも1つには駆動部(図示せず)が備えられており、中間転写ベルト41を図1の矢印D14方向に移動させる。なお、駆動部を有しないベルト搬送ロール43またはバックアップロール44は、中間転写ベルト41の移動に伴って回転する。中間転写ベルト41が図1の矢印D14方向に移動して回転することにより、中間転写ベルト41上の画像は、二次転写ロール42とバックアップロール44とに挟まれる領域に移動させられる。
二次転写ロール42は、中間転写ベルト41との電位差によって、中間転写ベルト41上の画像を搬送部16から搬送されてきた用紙Pに転写させる。ベルトクリーナ49は、中間転写ベルト41の表面に残留している未転写のトナーを取り除く。そして、転写部14または搬送部16は、画像が転写された用紙Pを定着部15へと搬送する。定着部15は、加熱によって用紙Pに転写された画像を定着させる。
1−2.ドラムクリーナの構成
図2は、ドラムクリーナ36の構成を示す図である。図2に示すように、ドラムクリーナ36は、ケース360、板状部材361、および支持部材362を有する。ドラムクリーナ36は、他に像保持体31の表面を除電する機構やその表面に潤滑剤を供給する機構などを有していてもよい。
ケース360は、像保持体31に対向する側に開口部3600を有する筐体であり、支持部材362を有する。支持部材362は、一端をケース360内部に固定されており、その自由端で板状部材361の一端を支持し、板状部材361の他端がケース360の開口部3600から露出される。支持部材362に支持される板状部材361は、決められた圧力および決められた角度(以下、接触角度θという)で像保持体31に対して接触する。支持部材362は、板状部材361をx軸方向の全てにわたって支持しなくてもよい。
図3は、板状部材361の構造を説明するための図である。板状部材361が像保持体31に接触する点は接触点P0である。接触点P0は、像保持体31の表面のどこであってもよいが、ここでは最も+y方向の点とする。接触角度θは、像保持体31の接触点P0における接平面F0と、板状部材361が伸びる方向との角度である。接触角度θは鋭角、すなわち直角よりも小さい角度である。
板状部材361は、本発明における清掃部材の一例である。板状部材361は、板状のクリーニングブレードであり、接触部3611と、基材3612とを有する。
基材3612は、例えばゴムで構成された部材であり、支持部材362に接触または接着される部分を有する。この部分で基材3612と支持部材362とが接触または接着していることにより、板状部材361はケース360の決められた位置に姿勢を維持した状態で支持される。基材3612を構成する材料を以下、第1材料という。なお、第1材料はゴムに限られず、以下に示す条件を満たす材料であればよい。
接触部3611は、板状部材361のうち像保持体31の接触点P0に接触する部位であり、第1材料よりも硬度が高い第2材料で構成されている。具体的には、接触部3611は、板状部材361の形状を有する元の基材のうち、像保持体31に対向する側の表面の一部に対して改質処理を施して生成される。この場合、基材3612は、元の基材のうち、この改質処理で改質されなかった残りの部分である。この改質処理は基材3612を構成する第1材料の硬度を高めて第2材料に変化させる処理であり、例えば紫外線照射、コロナ放電、プラズマ放電、オゾン雰囲気暴露などの各種酸化処理や、イソシアネート樹脂含浸処理などである。
接触部3611は、基材3612に対して、各種の樹脂、低摩擦剤、または粒子などをコーティングすることにより形成されてもよいが、基材3612の表面に対して、第1材料を第2材料に改質する改質処理を施して生成されることが望ましい。一般に、改質処理によって生成される接触部3611は、コーティングにより生成されるものよりも基材3612との境界で剥がれる可能性が少ないからである。
接触部3611は、接触点P0で像保持体31に接触して像保持体31の表面に付着したトナーなどの物質を除去する。板状部材361の接触部3611によって掻き落とされた上記の物質はケース360に収容されメンテナンスの際に画像形成装置1から取り除かれる。すなわち、接触部3611は、第1材料よりも硬度が高い第2材料で構成され、移動する像保持体に接触してこの像保持体を清掃する接触部の一例である。
接触部3611は、接触点P0を含んでいればどの形状であってもよい。図4は、板状部材361における接触部3611の形状の例を示す図である。板状部材361の表面のうち、像保持体31に向かい合う側であって−z方向の側の表面を表面F1、+z方向の側の表面を表面F2という。また、板状部材361の表面のうち、像保持体31に向かい合わない側であって−z方向の側の表面を表面F3、+z方向の側の表面を表面F4という。
接触部3611は、図4(a)に示すように表面F1〜F4の全てに設けられていてもよいし、図4(b)に示すように像保持体31の側の表面F1,F2の全体に設けられていてもよい。また、接触部3611は、図4(c)に示すように表面F1の全面のみに設けられていてもよいし、図4(d)に示すように表面F2の全面のみに設けられていてもよい。
2.実験結果
図5は、基材3612を構成する第1材料の損失正接のピーク温度(「tanδピーク温度」という)に対する接触部3611の耐欠け性指数を、接触部3611を構成する第2材料の種類ごとに表したグラフである。第2材料の種類は、第1材料の素材として用いる材料によりA系とB系とに分類し、この第1材料に対する改質処理の条件(処理時間、薬液濃度など)を様々に変えることにより、耐欠け性指数への影響を確認した。耐欠け性指数を評価するにあたり、接触部3611の厚みは0.05ミリメートルとした。この厚みは、後述するダイナミック超微小硬度計により判定される厚みである。
tanδピーク温度とは、ある材料のガラス転移領域において、この損失正接が極大となる温度をいう。tanδの「δ」は、損失角である。
材料のtanδピーク温度の測定方法として具体的には、動的粘弾性自動測定器:レオバイブロン(オリエンテック社製)を使用し、測定周波数10Hzで低温側(−45℃)から0.1℃/分で高温側(35℃)まで昇温させて行った。
各温度におけるtanδは、試験片の両端を測定機に固定し、一定の張力を加え、10Hzで歪をかけ、それによって試験に生じる応力を測定し、これを弾性応力に分解し、さらにこれらから貯蔵弾性率と損失弾性率を算出し、損失弾性率を貯蔵弾性率で除算することにより求めた。そして、求めた各温度におけるtanδのうち最も高い値を示す温度をtanδピーク温度として特定した。
耐欠け性指数とは、移動する像保持体に接触してこの像保持体を清掃する清掃部材の欠け易さを示した指標であり以下の方法で測定した。
板状部材361を富士ゼロックス社製DocuCentre−IVC5575に搭載し、接触圧を2.0gf/mm、接触角度を11°に合わせ、温度10℃、相対湿度15%で評価を行った。像保持体31の表面に円錐形の突起を設け、像保持体31が25回転する度にブレード先端、すなわち、接触部3611が像保持体31と接触する部分を観察し、欠けの発生が観察された回転数を欠けサイクル数とした。そして、得られた欠けサイクル数を250で除算した値を耐欠け性指数とした。
突起の材質にはサファイアを用いた。また、突起の先端の角度は60度、曲率半径は0.05ミリメートルとし、高さは0.05ミリメートルとした。
例えば、像保持体31の初めの25回転が終わったときに接触部3611が欠けていれば、欠けサイクル数は「25」となり、耐欠け性指数は「0.1」となる。耐欠け性指数は0.2以上であれば実用に耐え得るものと評価し、0.1以下であれば実用に耐え得ないものと評価した。
図5に示すように、tanδピーク温度のみを指標にした場合、第2材料の種類にかかわらず、耐欠け性指数が0.2以上になる条件は見出されないことがわかる。これは、素材が共通していても改質処理の条件が様々に異なることで、最終的に得られる接触部3611の耐欠け性が変わるためと考えられる。
図6は、第1材料のtanδピーク温度と第2材料の引裂強さとの組ごとに耐欠け性指数を表したグラフである。耐欠け性指数は、0.1のもの、0.2以上0.6以下のもの、および0.7以上のものの3種類に分類してそれぞれ共通の記号を付した。
引裂強さ(キロニュートン毎メートル[kN/m])は、JIS−K6252「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引裂強さの求め方」に準拠して、試験片つかみ具の移動速度を(500±50ミリメートル毎分[mm/min])にして切込みなしアングル形試験片を引っ張り、この試験片が切断に至るまでの最大の引き裂く力を読み取ることで計測した。引裂強さTRは以下の式(1)で求めた。
TR=F/t …(1)
なお、F(ニュートン[N])は上述した引き裂く力の最大値であり、t(ミリメートル[mm])は、試験片の厚さである。測定装置には東洋精機株式会社製のストログラフAEエラストマを用いた。
図6に示すように、第1材料のtanδピーク温度が摂氏0度未満であり、かつ、第2材料の引裂強さが49キロニュートン毎メートル以上である場合に、接触部3611の耐欠け性指数が0.2以上となることがわかった。
したがって、清掃部材である板状部材361を設計する際には、基材3612を構成する第1材料の損失正接のピーク温度を摂氏0度未満とするとともに、接触部3611を構成する第2材料の引裂強さが49キロニュートン毎メートル以上となるように、各材料および改質処理の条件(処理時間、薬液濃度など)を選定すれば、欠けの生じ難い清掃部材が製造される。
3.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
3−1.変形例1
上述した実施形態において、画像形成装置1は、現像部13を1つだけ有していたが、複数の現像部13を有していてもよい。この場合、画像形成装置1は、複数の現像部13のそれぞれに、対応する像保持体31と、帯電器32と、露光装置33と、現像装置34と、一次転写ロール35と、ドラムクリーナ36とを有していればよい。また、複数の現像部13は、それぞれ異なる色のトナー像を形成してもよい。この場合、中間転写ベルト41に異なる色のトナー像が重ねて転写され、用紙Pなどの媒体にカラー画像が形成される。
3−2.変形例2
上述した実施形態において、板状部材361は、ドラムクリーナ36に用いられていたが、ベルトクリーナ49に用いられてもよい。この場合、板状部材361は、像保持体31に代えて中間転写ベルト41に付着した物質を除去すればよい。なお、像保持体31および中間転写ベルト41は、いずれも媒体に形成される像を保持する像保持体の一例である。
3−3.変形例3
接触部3611の厚みは0.1ミリメートル以下であることが望ましい。図7は、接触部3611の厚みを説明するための図である。接触部3611は、例えば、図4(b)に示すように接触点P0から表面F1,F2の全体に設けられており、表面F1の深さの方向に+v方向を定義し、表面F2の深さの方向に+w方向を定義する。接触点P0は、板状部材361のx軸方向に沿った稜線であるから、以下、空間をx軸、v軸、およびw軸で表す。
図8は、接触部3611における表面F1からの厚みの方向を拡大した図である。表面F1からの厚みの方向である+v方向は、表面F1の法線に沿った方向である。
この接触部3611に対し、株式会社島津製作所製のダイナミック超微小硬度計DUH−W201Sにより、表面F1側から0.01ミリメートル刻みで削り取った断面ごとに、ダイナミック超微小硬度値DHを計測した。そして、1つ前の計測部位、すなわち0.01ミリメートル浅い計測部位から、ダイナミック超微小硬度値DHが30%低減したら接触部3611が終わったものとした。
例えば、図8において、計測部位F11、F12、F13、F14は、それぞれ表面F1からv方向に0.01、0.02、0.03、0.04ミリメートル深い位置の断面である。ここで、計測部位F14で計測されたダイナミック超微小硬度値DHが、計測部位F13で計測されたダイナミック超微小硬度値DHより30%低減したとすると、接触部3611の厚みは計測部位F13までとする。
なお、ダイナミック超微小硬度値DHは、ダイヤモンド三角すい圧子(稜間角:115度、α:3.8584)を押込み速度0.047399ミリニュートン毎秒[mN/s]、試験荷重P=4.0ミリニュートン[mN]、環境温度23℃で侵入させた際の押込み深さDマイクロメートル[μm]から、以下の式(2)により算出される硬度である。
DH=α×P/D2…(2)
(αとは圧子の形状による定数である。)
図9は、ダイナミック超微小硬度値によって判定された接触部3611の厚みに対する耐欠け性指数を表したグラフである。実験は3種類の第2材料について接触部3611の厚みを0.02、0.05、0.1、0.2ミリメートルの4段階に変えてそれぞれ耐欠け性指数を計測することにより行った。3種類の第2材料は、上述した接触部3611の厚みが0.05ミリメートルの場合において、それぞれ0.2、0.3、1.3の耐欠け性指数(いずれも「実用に耐え得る」と評価される0.2以上)が計測されるものを用いた。
図9に示すように、厚みが0.1ミリメートルになるまでは、どの材料であっても厚みが0.05ミリメートルの場合における耐欠け性指数をそれぞれ維持していたが、厚みが0.2ミリメートルになると、いずれの材料も耐欠け性指数は0.1となった。すなわち接触部3611の厚みは0.1ミリメートル以下であることが望ましく、0.2ミリメートル以上になると、耐欠け性指数の点で実用に耐えないことがわかった。
なお、像保持体との接触により摩耗する深さは高々数十マイクロメートル程度であるため、接触部3611を0.1ミリメートル以下としても摩耗による影響は少ない。また、表面F2からの厚み方向である+w方向も、上記のv方向に従って定義される。
1…画像形成装置、13…現像部、14…転写部、15…定着部、16…搬送部、31…像保持体、32…帯電器、33…露光装置、34…現像装置、35…一次転写ロール、36…ドラムクリーナ、360…ケース、3600…開口部、361…板状部材、3611…接触部、3612…基材、362…支持部材、41…中間転写ベルト、42…二次転写ロール、43…ベルト搬送ロール、44…バックアップロール、49…ベルトクリーナ。

Claims (4)

  1. 損失正接のピーク温度が摂氏0度未満の第1材料で構成された基材と、
    前記第1材料よりも硬度が高く、引裂強さが49キロニュートン毎メートル以上である第2材料で構成され、移動する像保持体に接触して当該像保持体を清掃する接触部と、
    を有することを特徴とする清掃部材。
  2. 前記接触部の厚みは0.1ミリメートル以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の清掃部材。
  3. 前記接触部は、前記基材の表面に対して、前記第1材料を前記第2材料に改質する改質処理を施して生成される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の清掃部材。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の清掃部材と、
    接触された部位に付着した物質を前記清掃部材によって清掃される像保持体と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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Citations (5)

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