JP2016097449A - 切屑案内具付き工具及び旋盤 - Google Patents
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Abstract
【課題】誘導路の詰まり発生を素早く検出することが可能な切屑案内具付き工具及び旋盤を提供する。
【解決手段】ワークWに接触して切削加工を行う刃部2bと、刃部2bに取り付けられ、切削加工で生じる切屑Cを案内する誘導路5を有する切屑案内具3と、を備え、誘導路5は、刃部2bとワークWとの接触部分の近傍に配置される入口6と、接触部分から離れて配置される出口7とを有し、切屑案内具3は、誘導路5の途中部分から出口7へ向けて流体を流すための流体供給口15と、誘導路5の入口6と流体供給口15との間に接続される圧力検出用の検出穴12dと、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】ワークWに接触して切削加工を行う刃部2bと、刃部2bに取り付けられ、切削加工で生じる切屑Cを案内する誘導路5を有する切屑案内具3と、を備え、誘導路5は、刃部2bとワークWとの接触部分の近傍に配置される入口6と、接触部分から離れて配置される出口7とを有し、切屑案内具3は、誘導路5の途中部分から出口7へ向けて流体を流すための流体供給口15と、誘導路5の入口6と流体供給口15との間に接続される圧力検出用の検出穴12dと、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、切屑案内具付き工具及び旋盤に関する。
工作機械の1つである旋盤は、加工対象であるワークを主軸に保持し、ワークを回転させながらバイト等の切削工具により切削加工等を行う。このような旋盤では、切削加工を行う場合に切屑が生じ、切削工具やワークに絡み付くおそれがある。そこで、例えば切削加工によって生じた切屑を吸引し、切削部分から離れた位置に案内して排出する切屑案内具を切削工具に取り付けた、切削案内具付き工具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような切屑案内具付き工具には、切屑を案内する誘導路の途中部分から、誘導路の出口側へ向けて流体を流すための流体供給口が設けられている。この流体により切屑を強制排出することができるため、誘導路内で切屑が詰まりにくい構成となっている。
しかしながら、上記の構成では、切削された切屑が流体供給口に到達するまでに詰まってしまう場合がある。このような場合、詰まりの発生を素早く検出しなければ、誘導路に大量の切屑が詰まることになり、除去するのに大きな手間を要することになる。
以上のような事情に鑑み、本発明は、誘導路の詰まり発生を素早く検出することが可能な切屑案内具付き工具及び旋盤を提供することを目的とする。
本発明に係る切屑案内具付き工具は、ワークに接触して切削加工を行う切削工具と、切削工具に取り付けられ、切削加工で生じる切屑を案内する誘導路を有する切屑案内具と、を備え、誘導路は、切削工具とワークとの接触部分の近傍に配置される入口と、接触部分から離れて配置される出口とを有し、切屑案内具は、誘導路の途中部分から出口へ向けて流体を流すための流体供給口と、誘導路の入口と流体供給口との間に接続される圧力検出用の検出穴と、を有する。
本発明に係る旋盤は、ワークを保持する主軸と、ワークを加工する上記の切屑案内具付き工具と、切屑案内具付き工具の流体供給口に接続され、流体を供給する供給源と、切屑案内具付き工具の検出穴に接続され、検出穴の圧力を検出する圧力検出部と、圧力検出部の検出結果に基づいて、誘導路内における切屑の詰まりを判定する判定部と、を備える。
また、判定部は、圧力検出部の検出結果と、所定の閾値とを比較することにより、誘導路内における切屑の詰まりを判定してもよい。
また、切屑案内具付き工具の誘導路の出口は、大気開放され、所定の閾値は、一定値であってもよい。
また、判定部は、検出結果と所定の閾値との大小関係に基づいて、切屑の詰まりの位置を判定してもよい。
また、切屑案内具付き工具は、刃物台に取り付けられ、圧力検出部は、検出穴に接続される配管部と、配管部内の圧力を電気信号に変換して出力する変換器とを有し、変換器は、刃物台から離れた位置に設けられてもよい。
本発明に係る切屑案内具付き工具によれば、誘導路の途中部分に設けられる流体供給口から出口へ向けて流体が流れることにより誘導路の入口と流体供給口との間に負圧が生じる。本発明では、切屑案内具に設けられる圧力検出用の検出穴が、誘導路の入口と流体供給口との間に接続されるため、この負圧を検出することができる。誘導路の入口と流体供給口との間に詰まりが生じる場合、この負圧が変化する。そのため、負圧の変化を検出することにより詰まりの発生を検出できる。このように、誘導路の詰まり発生を素早く検出することができ、誘導路に大量の切屑が詰まってしまうのを防止できる。
本発明に係る旋盤によれば、切屑案内具付き工具の検出穴に接続される圧力検出部により、検出穴の圧力を検出することで、誘導路の入口と流体供給口との間の負圧を検出できる。また、判定部が、圧力検出部の検出結果に基づいて、誘導路内における切屑の詰まりを判定するため、誘導路の詰まりの発生を素早く検出できる。
また、判定部が、圧力検出部の検出結果と、所定の閾値とを比較することにより、誘導路内における切屑の詰まりを判定するものでは、詰まり発生の検出精度を高めることができる。
また、切屑案内具付き工具の誘導路の出口が大気開放され、所定の閾値が一定値であるものでは、切屑をろ過するストレーナを必要としていないので、切屑の詰まりがなければ経時的な負圧の変動がない。そのため、閾値を経時変化させる必要が無く、一定の閾値を用いればよい。これにより、閾値を設定する際の負担を軽減することができる。
また、誘導路内の詰まりについて、誘導路の入口と検出穴との間で詰まりが発生する場合、入口からの空気の流入が少なくなるため、検出穴の負圧が大きくなる。一方、誘導路の流体供給口と検出穴との間で詰まりが発生する場合、検出穴の空気の流れが妨害されるため、検出穴の負圧が小さくなる。これを踏まえて、判定部が、検出結果と所定の閾値との大小関係に基づいて、切屑の詰まりの位置を判定するものでは、詰まりの位置が検出穴に対して入口側か出口側かを判定することができる。これにより、詰まりに関する情報をより多く取得することができる。
また、切屑案内具付き工具が、刃物台に取り付けられ、圧力検出部が、検出穴に接続される配管部と、配管部内の圧力を電気信号に変換して出力する変換器とを有し、変換器が、刃物台から離れた位置に設けられるものでは、変換器の電気配線を刃物台に設けなくても済むため、配線処理の煩雑化を避けることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。
図1は、切屑案内具付き工具1の一例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は内部の構成を模式的に示す図である。図2は、切屑案内具付き工具1の断面の一例を示す図である。
図1及び図2に示すように、切屑案内具付き工具1は、切削工具2と、切屑案内具3と、流体供給部20とを備えている。
切削工具2は、回転するワークWに接触して旋削加工を行う。切削工具2はシャンク2a及び刃部2bを有している。刃部2bは、シャンク2aの先端に取り付けられている。刃部2bとしては、ワークWに対して切削加工を施すバイト等の他、ドリルやエンドミル等の回転工具が用いられてもよい。
切屑案内具3は、ワークWを切削加工する際に生じる切屑Cを切削部分から離れた箇所に案内する。切屑案内具3は、本体部4と、管部8とを有している。本体部4は、ブロック状に形成され、シャンク2aに取り付けられている。管部8は、本体部4に接続されている。
本体部4から管部8にかけて、誘導路5が設けられている。誘導路5は、切屑Cを案内する。誘導路5は、断面円形の孔状に形成されているが、これに限定するものではなく、断面矩形又は多角形の孔状に形成されてもよい。誘導路5の入口6は、本体部4のうち切削工具2とワークWとの接触部分の近傍に配置される。誘導路5の出口7は、管部8の端部に配置される。この管部8の端部は、大気開放されており、刃部2bから離れた位置に配置される。
誘導路5は、本体側誘導路5a及び管側誘導路5bを含む。本体側誘導路5aは、入口6から本体部4の内部にかけて形成されている。管側誘導路5bは、管部8の内部から出口7にかけて形成されている。本体側誘導路5aと管側誘導路5bとは、本体部4と管部8との接合部分を介して連通されている。
本体部4は、誘導路5の入口6側から管部8側に向けて並ぶ4つの構成部材(第1部材11、第2部材12、第3部材13、第4部材14)で構成されている。第1部材11には、誘導路5の入口6から第2部材12側へ上方に傾斜して延びる傾斜部5cが形成されている。この傾斜部5cは、本体側誘導路5aの一部を構成する。
第2部材12は、第1部材11と第3部材13との間に配置されている。第2部材12は、第1部材11側に形成される凹部12bを有しており、この凹部12bを介して第1部材11と連結されている。また、第2部材12は、筒状部12aを有している。筒状部12aは、凹部12bの底部から第3部材13側に突出して形成されており、突出部分が第3部材13に挿入されている。筒状部12aの内部は、切屑Cが通過可能な切屑流通部5dとなっている。切屑流通部5dは、凹部12bの底部から第3部材13側へ貫通して形成されており、傾斜部5cに連通されている。切屑流通部5dは、本体側誘導路5aの一部を構成する。筒状部12aのうち突出方向の先端には、テーパ部12cが形成されている。
また、第2部材12には、圧力検出用の検出穴12dが形成されている。検出穴12dは、誘導路5内のうち入口6から後述の流体供給口15までの負圧形成領域Kの圧力を検出するために用いられる。検出穴12dは、例えば第2部材12の外面から筒状部12aの内面にかけて第2部材12を貫通して形成されている。なお、図2では、図の上側の壁部に上下方向に沿って検出穴12dが形成された構成を例に挙げて示しているが、これに限定するものではない。この検出穴12dは、本体部4の外部から切屑流通部5dに接続されている。検出穴12dに外部から不図示の圧力センサを接続することにより、誘導路5内の負圧形成領域Kの圧力を検出可能となっている。
第3部材13は、第2部材12と第4部材14との間に配置されている。第3部材13は、円筒状に形成されている。第3部材13のうち第2部材12側の端部及び第4部材14側の端部には、鍔部13a、13bが形成されている。鍔部13a、13bは、円環状に形成され、径方向の内側に突出している。鍔部13aには、第2部材12の筒状部12aが嵌合されている。また、鍔部13bには、後述の第4部材14の筒状部14aが嵌合されている。したがって、第3部材13の内部13cは、第2部材12及び第4部材14(筒状部12a及び筒状部14a)によって密閉された状態となっている。
第3部材13には、内外を貫通する貫通穴13dが形成されている。貫通穴13dには、後述の供給管22が装着されている。供給管22の内部は、貫通穴13dを介して第3部材13の内部13cに連通されている。
第4部材14は、第3部材13に連結されている。第4部材14は、筒状部14a及び凹部14bを有している。筒状部14aは、第3部材13側に突出して形成されており、突出部分が第3部材13の鍔部13bに挿入されている。
第2部材12及び第4部材14は、筒状部12aのテーパ部12cが筒状部14aの先端部分に挿入された状態で固定されている。テーパ部12cと内周面14cとが対向して配置され、両者の間には隙間(15)が設けられている。この隙間(15)は、後述するように誘導路5に流体を供給するための流体供給口となる。以下、この隙間(15)を流体供給口15と表記する。流体供給口15は、誘導路5の途中部分に設けられている。なお、筒状部14aの内周面14cの傾斜角度は、テーパ部12cの傾斜角度に対応して設定される。
筒状部14aの内部は、切屑Cが通過可能な切屑流通部5eとなっている。切屑流通部5eは、凹部14bの底部から第3部材13側へ貫通して形成されている。切屑流通部5eは、切屑流通部5dに連通されると共に、テーパ部12cと内周面14cとの間に形成される流体供給口15を介して第3部材13の内部13cに連通されている。切屑流通部5eは、本体側誘導路5aの一部を構成する。筒状部14aのうち突出方向の先端部分では、内周面14cが先端に向けて広がるように形成されている。
流体供給部20は、供給源21と、供給管22とを有している。流体供給部20は、誘導路5内の切屑Cを強制排出するため、誘導路5内に流体を流通させる。供給源21は、例えばエア等の流体を供給する。供給管22は、一端が供給源21に接続され、他端が第3部材13の貫通穴13dに接続されている。供給管22は、供給源21から供給されるエアを流通し、第3部材13の内部13cに供給する。
供給管22を介して供給源21から第3部材13の内部13cに供給されるエアは、流体供給口15を流れる。このとき、テーパ部12c及び内周面14cの傾斜により、流体供給口15が筒状部14aの切屑流通部5e側に傾いているため、流体供給口15を流れるエアは、切屑流通部5eに流入すると、管部8側へ向けて流れ、出口7から排出される。このように、誘導路5のうち切屑流通部5eから管側誘導路5b及び出口7へ向けてエアが流れることにより、その上流側である切屑流通部5d及び傾斜部5cに負圧が生じる。この負圧により、入口6では誘導路5内へ向けた吸引力が生じる。この吸引力により、切屑Cが入口6から誘導路5内に吸い込まれる。誘導路5に吸い込まれた切屑Cは、延ばされながら傾斜部5c、切屑流通部5dを通過する。そして、切屑Cは、流体(エア)と共に切屑流通部5e及び管側誘導路5bを搬送され、出口7から排出される。
これにより、エアを用いて切屑Cを強制排出するため、切屑Cが誘導路5の内壁面に当たることが少なく、切屑Cの引っ掛かりも起き難くい。したがって、切屑Cを確実に出口7側へ案内することができる。また、エアの流れが誘導路5の内壁面に沿ったものであるため、切屑Cを延ばす作用が大きく、排出された後の切屑Cの処理が容易となる。
一方、切屑Cがエアの流れに到達するまでの間、すなわち、入口6から吸引され流体供給口15に到達するまでの間に詰まりが生じてしまう可能性がある。このような詰りの発生を素早く検出しなければ、誘導路5に大量の切屑Cが詰まってしまい、取り除くための手間が大きくなってしまう。
これに対して、本実施形態では、切屑案内具3の本体部4に設けられる圧力検出用の検出穴12dが、誘導路5の負圧形成領域Kに接続されるため、この負圧形成領域Kに生じる負圧を検出することができる。誘導路5の入口6と流体供給口15との間に詰まりが生じない場合、この負圧はほぼ一定の状態を維持する。また、誘導路5の入口6と流体供給口15との間に詰まりが生じる場合、この負圧は変化する。
例えば、誘導路5の入口6と検出穴12dとの間で詰まりが発生する場合、入口6からの空気の流入が少なくなるため、検出穴12dの負圧が大きくなる。一方、誘導路5の流体供給口15と検出穴12dとの間で詰まりが発生する場合、検出穴12dの空気の流れが妨害されるため、検出穴12dの負圧が小さくなる。
図3及び図4は、切屑案内具付き工具1に対して一定時間流体の供給を行った場合において、検出穴12dに不図示の圧力センサを接続して誘導路5の負圧形成領域Kの負圧を検出した結果を示すグラフである。各グラフでは、横軸が供給開始からの経過時間(s)を示し、縦軸が発生する負圧(kPa)を示す。また、以下において生じた負圧の値及び供給開始の経過時間については、一例を示すものである。
図3(a)は、詰まりが生じない場合の検出結果を示すグラフである。図3(a)に示すように、流体の供給が開始されてから1〜1.5秒間程度、上記負圧形成領域Kの負圧が大きくなっていき、ピーク値に達する。そして、ピーク値を超えてから負圧が低下し、供給開始から4秒程度経過した後には負圧が安定する。また、負圧が安定してから所定の時間(4秒程度)が経過した後、流体の供給を停止することにより、負圧が小さくなり、供給開始から10秒程度経過後には負圧が0に近くなっている。
図3(b)は、検出結果の一例を示すグラフである。図3(b)に示すように、供給開始から4秒経過後、負圧が安定しつつある状態から負圧の値が低下していることが読み取れる。このように図3(a)のグラフに対して負圧が低下する場合、誘導路5に詰まりが生じていると判断できる。また、詰まりの発生によって負圧が低下しているため、詰まりの位置は、誘導路5の流体供給口15と検出穴12dとの間であることが判断できる。
図4(a)は、検出結果の一例を示すグラフである。図4(a)に示すように、流体の供給を開始してからの負圧のピーク値や、負圧が安定した時の値が図3(a)のグラフに対して大きくなっていることが読み取れる。このように図3(a)のグラフに対して負圧が上昇している場合、誘導路5に詰まりが生じていると判断できる。また、詰まりの発生によって負圧が上昇しているため、詰まりの位置は、誘導路5の入口6と検出穴12dとの間であることが判断できる。
図4(b)は、検出結果の一例を示すグラフである。図4(b)に示すように、供給開始から4秒程度経過して負圧が安定した後に、例えば供給開始から5秒程度経過した時点では負圧の値が一旦低下し、その後供給開始から6秒程度経過した時点では負圧の値が上昇して安定値に戻っていることが読み取れる。このように負圧が低下(変化)した後、安定値に戻るような場合、誘導路5に一時的に詰まりが生じたものの、その後詰まりが解消されたものと判断できる。なお、この場合、詰まりの発生によって負圧が低下しているため、詰まりの位置は、誘導路5の流体供給口15と検出穴12dとの間であることが判断できる。
このように、本実施形態の切屑案内具付き工具1によれば、検出穴12dから誘導路5の入口6と流体供給口15との間の負圧形成領域Kにおける負圧の変化を検出することにより、誘導路5の詰まりの発生を検出できる。これにより、誘導路5の詰まり発生を素早く検出することができ、誘導路5に大量の切屑が詰まってしまうのを防止できる。
図5は、上記の切屑案内具付き工具1を搭載した工作機械100の要部の一例を示している。図5に示す工作機械100は、旋盤である。図5において、工作機械100の+Y側が正面であり、−Y側が背面である。また、工作機械100の±Z側は側面であり、Z方向は工作機械100の左右方向である。なお、図5では、工作機械100の加工領域について示しているが、この加工領域の底部には、例えば不図示のチップコンベアが設けられてもよい。
図5に示すように、工作機械100は、ベース31を有している。ベース31には、主軸台32と心押し台(不図示)とが設けられる。主軸台32は、不図示の軸受け等により主軸37を回転可能な状態で支持している。主軸37の+Z側の端部には、ワークWを把持する複数の把握爪(不図示)が設けられている。なお、ワークWは、一端が把握爪により把持され、他端が不図示の芯押し台により支持される。
主軸37の−Z側の端部は、主軸台32から−Z方向に突出しており、この端部にプーリ41が取り付けられる。プーリ41と、ベース31に設けられたモータ42の回転軸との間にはベルト43が掛け渡されている。これにより、主軸37は、モータ42の駆動によりベルト43を介して回転する。モータ42は、不図示の制御部からの指示により回転数等が制御される。モータ42としては、例えば、トルク制御機構を備えたモータが用いられる。
ベース31には、Z方向に配置されたZ方向ガイド35が設けられる。また、Z方向ガイド35の−X位置には、Z方向ガイド35と同様にZ方向に配置されたZ方向ガイド35Aが設けられる。Z方向ガイド35、35Aのそれぞれには、Z方向ガイド35、35Aに沿ってZ方向に移動可能なZ軸スライド47、47Aが設けられる。Z軸スライド47、47Aは、不図示の駆動系の駆動によりZ方向に移動して所定位置で保持される。
Z軸スライド47、47Aには、それぞれX方向ガイド48、48Aが形成される。また、Z軸スライド47、47Aには、それぞれX方向ガイド48、48Aに沿って移動可能なX軸スライド45、45Aが設けられる。X軸スライド45、45Aは、不図示の駆動系によりX方向に移動し、所定位置で保持される。
X軸スライド45、45Aには、それぞれY方向ガイド46、46Aが形成される。また、X軸スライド45、45Aには、それぞれY方向ガイド46、46Aに沿って移動可能な刃物台駆動部51、51Aが設けられる。刃物台駆動部51、51Yは、不図示の駆動系によりY方向に移動し、所定位置で保持される。上記のZ方向駆動系、X方向駆動系及びY方向駆動系は、制御部64Aによって制御される。
刃物台駆動部51、51Aのそれぞれには、モータ等の回転駆動装置が収容されている。刃物台駆動部51、51Aには、タレット(刃物台)53、53Aが取り付けられている。タレット53、53Aは、回転駆動装置の駆動によりZ方向を軸として回転可能となっている。タレット53は、ワークWの上方(+X側)に配置され、タレット53Aは、及び下方(−X側)に配置される。
タレット53、53Aの周面には、切屑案内具付き工具1を保持するための複数の保持部54が設けられている。これら保持部54の全部または一部には、上記の切屑案内具付き工具1が保持される。従って、タレット53、53Aを回転させることにより、切屑案内具付き工具1が選択される。保持部54に保持される切屑案内具付き工具1は、各保持部54に対して交換可能である。
切屑案内具付き工具1には、上記の流体供給部20が接続されている。流体供給部20により、誘導路5(切屑流通部5e及び管側誘導路5b)内に出口7へ向けて流体が流れるようになっている。流体供給部20の動作は、制御部64Aによって制御されるようになっている。
また、切屑案内具付き工具1には、圧力センサ(圧力検出部)60が接続されている。圧力センサ60は、本体検出部61と、配管部62と、変換器63とを有している。本体検出部61は、配管部62の圧力を検出する。配管部62は、切屑案内具付き工具1の検出穴12dに接続されている。したがって、圧力センサ60では、本体検出部61が配管部62の圧力を検出することにより、誘導路5の負圧形成領域K(図1及び図2参照)の負圧を検出可能となる。また、変換器63は、配管部62内の圧力を電気信号に変換して出力する。変換器63は、タレット53、53Aから離れた位置に設けられる。これにより、圧力センサ60の電気配線をタレット53、53Aに設けなくても済むため、配線処理の煩雑化を避けることができる。なお、圧力センサ60による検出結果は、変換器63から制御部64Aに出力される。なお、タレット53,53Aに複数の工具を取り付け、切削の目的に応じて工具を切り替える、いわゆるツールチェンジをする構成では、タレット内に配管部を設け、使用する切屑案内具付き工具1の配管部62とタレット内の配管部とが連通する構成を採用できる。
制御部64Aは、圧力センサ60による検出結果に基づいて、詰まりの有無を判定する判定部64を有している。判定部64では、所定の閾値と圧力センサ60の検出結果とを比較することで詰まりの有無を判定する。
所定の閾値としては、例えば、詰まりが無い状態で流体供給部20による流体の供給を開始させた後、負圧形成領域Kの負圧が安定する際の値を用いることができる。本実施形態では、管部8の端部が大気開放されているため、この安定時の負圧はほぼ一定値となる。したがって、所定の閾値として、ほぼ一定の値が用いられる。なお、所定の閾値として、詰まりが無い状態で流体供給部20による流体の供給を開始させてからのピーク値などを用いてもよい。判定部64は、圧力センサ60による検出結果が所定の閾値に対して大きくなっていたり、小さくなっていたりする場合には、詰まりが発生したと判定する。
また、上記のように、詰まりの発生によって負圧が低下している場合、判定部64は、詰まりの位置が誘導路5の流体供給口15と検出穴12dとの間であると判定することができる。また、詰まりの発生によって負圧が上昇している場合、判定部64は、詰まりの位置が誘導路5の入口6と検出穴12dとの間であると判定することができる。このように、判定部64は、所定の閾値との大小関係に基づいて詰まりの位置を判定することができる。
以上のように構成された工作機械100の動作について説明する。先ず、加工対象であるワークWを主軸37に保持させる。ワークWを把持した後、主軸37を回転させることにより、ワークWを回転させる。続いて、タレット53を回転させて切屑案内具付き工具1を選択する。
そして、ワークWの回転が安定した段階で、切屑案内具付き工具1の流体供給部20を作動させて誘導路5に流体を流す。これにより、負圧形成領域Kにおいて負圧が生じる。その後、切屑案内具付き工具1の刃部2bによりワークWに対して切削を行う。このとき、制御部64Aは、圧力センサ60によって負圧形成領域Kの負圧を検出させた状態とする。これにより、負圧形成領域Kの負圧の変化を検出できる。
切削によって生じた切屑Cは、切屑案内具付き工具1の入口6から誘導路5内に吸引され、本体側誘導路5a及び管側誘導路5bを流通し、切削部分から離れた位置に配置された出口7から排出される。これにより、切屑CがワークW等に絡みつくのを防ぐことができる。そして、ワークWの切削加工が終了すると、把握爪9aによる保持を解除し、ワークWを取り出す。
このように、本実施形態に係る工作機械100によれば、切削加工を行う間、負圧形成領域Kの負圧の変化を検出することにより、負圧の変化の異常(閾値に対して大きくなる又は小さくなる)を素早く検出することができる。これにより、誘導路5のうち負圧形成領域Kにおける詰まりを素早く検出することができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は、上述した説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、本体部4の第2部材12に検出穴12dが設けられる構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。図6は、変形例に係る切屑案内具付き工具1Aの一例を示す図である。例えば、図6に示すように、第1部材11に検出穴11dが設けられてもよい。この場合であっても、負圧形成領域Kの負圧を検出することができる。なお、検出穴は複数設けられてもよい。この場合、それぞれの検出穴に対応して、圧力センサを設けてもよい。
例えば、上記実施形態では、本体部4の第2部材12に検出穴12dが設けられる構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。図6は、変形例に係る切屑案内具付き工具1Aの一例を示す図である。例えば、図6に示すように、第1部材11に検出穴11dが設けられてもよい。この場合であっても、負圧形成領域Kの負圧を検出することができる。なお、検出穴は複数設けられてもよい。この場合、それぞれの検出穴に対応して、圧力センサを設けてもよい。
K…負圧形成領域 W…ワーク C…切屑 64A…制御部 1、1A…切屑案内具付き工具 2…切削工具 2b…刃部 3…切屑案内具 4…本体部 5…誘導路 5a…本体側誘導路 5b…管側誘導路 5c…傾斜部 5d…切屑流通部 5e…切屑流通部 6…入口 7…出口 8…管部 11d、12d…検出穴 15…流体供給口 20…流体供給部 37…主軸 53、53A…タレット(刃物台) 60…圧力センサ 62…配管部 63…変換器 64…判定部 100…工作機械
Claims (6)
- ワークに接触して切削加工を行う切削工具と、
前記切削工具に取り付けられ、前記切削加工で生じる切屑を案内する誘導路を有する切屑案内具と、を備え、
前記誘導路は、前記切削工具と前記ワークとの接触部分の近傍に配置される入口と、前記接触部分から離れて配置される出口とを有し、
前記切屑案内具は、前記誘導路の途中部分から前記出口へ向けて流体を流すための流体供給口と、前記誘導路の前記入口と前記流体供給口との間に接続される圧力検出用の検出穴と、を有する切屑案内具付き工具。 - ワークを保持する主軸と、
前記ワークを加工する請求項1記載の切屑案内具付き工具と、
前記切屑案内具付き工具の前記流体供給口に接続され、前記流体を供給する供給源と、
前記切屑案内具付き工具の前記検出穴に接続され、前記検出穴の圧力を検出する圧力検出部と、
前記圧力検出部の検出結果に基づいて、前記誘導路内における前記切屑の詰まりを判定する判定部と、を備える旋盤。 - 前記判定部は、前記圧力検出部の検出結果と、所定の閾値とを比較することにより、前記誘導路内における前記切屑の詰まりを判定する請求項2記載の旋盤。
- 前記切屑案内具付き工具の前記誘導路の出口は、大気開放され、
前記所定の閾値は、一定値である請求項3記載の旋盤。 - 前記判定部は、前記検出結果と前記所定の閾値との大小関係に基づいて、前記切屑の詰まりの位置を判定する請求項3または請求項4記載の旋盤。
- 前記切屑案内具付き工具は、刃物台に取り付けられ、
前記圧力検出部は、前記検出穴に接続される配管部と、前記配管部内の圧力を電気信号に変換して出力する変換器とを有し、
前記変換器は、前記刃物台から離れた位置に設けられる請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の旋盤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014233372A JP2016097449A (ja) | 2014-11-18 | 2014-11-18 | 切屑案内具付き工具及び旋盤 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019063973A (ja) * | 2017-10-05 | 2019-04-25 | 株式会社豊田中央研究所 | 切削装置 |
-
2014
- 2014-11-18 JP JP2014233372A patent/JP2016097449A/ja active Pending
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