JP2016095135A - 測距装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】像ブレにより測距装置で対象物を視準することが難しい場合がある。【解決手段】測距装置であって、光源、および、光源が発生した信号光を対象物に向かって送光する送光光学系を有する送光部と、受光素子、および、送光部の光軸と異なる光軸を有し、対象物に反射された信号光を受光して受光素子に導く受光光学系を有する受光部と、送光部および受光部の少なくとも一方の一部を、対象物に反射された信号光を受光素子で検出できる範囲で変位させることにより、送光部および受光部の対象物に対するブレを光学的に補正する補正部と、信号光が光源から受光素子まで伝播するに要した時間に基づいて対象物までの距離を測定する測距部とを備える。【選択図】図10
Description
本発明は、測距装置に関する。
対象物に反射された信号光の伝搬時間に基づいて対象物までの距離を測定する測距装置がある(例えば、特許文献1参照)。
[特許文献1] 国際公開第2009/31550号
[特許文献1] 国際公開第2009/31550号
測距装置で意図した対象物を視準して測距することが、像ブレにより困難になる場合がある。
本発明の一態様においては、光源、および、光源が発生した信号光を対象物に向かって送光する送光光学系を有する送光部と、受光素子、および、送光部の光軸と異なる光軸を有し、対象物に反射された信号光を受光して受光素子に導く受光光学系を有する受光部と、送光部および受光部の少なくとも一方の一部を、対象物に反射された信号光を受光素子で検出できる範囲で変位させることにより、送光部および受光部の対象物に対するブレを光学的に補正する補正部と、信号光が光源から受光素子まで伝播するに要した時間に基づいて対象物までの距離を測定する測距部とを備える測距装置が提供される。
上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
続いて、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。下記の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせ全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、測距装置10の模式的断面図である。測距装置10は、視準部100、送光部200、補正部300、受光部400および測距部500を備える。なお、以降の説明においては、測距装置10において視準部100が配置されている側を後側とする。また、測距装置10において、測距の対象に対面する側を前側とする。
視準部100は、接眼光学系110、レチクルプレート120および正立プリズム130を含む。また、視準部100は、対物光学系220を送光部200と、補正部材310を補正部300と、それぞれ兼用する。
接眼光学系110の後端は、測距装置10の後端面に露出する。接眼光学系110の前端は、測距装置10の内部において正立プリズム130の後端に対向する。測距装置10のユーザは、接眼光学系110を通じて対象物の像を視認することにより測距装置10を視準する。
レチクルプレート120は、可視光に対して透明な板に印刷、食刻等により形成したレチクルを有する。レチクルは、十字線、矩形枠、円形枠等の視準指標を有する。測距装置10のユーザは、接眼光学系110を通じて観察する像にレチクルの視準指標を重畳させることにより、測距装置10を対象物に視準する。レチクルとしては、透過型液晶表示板の表示画像を用いることもできる。
正立プリズム130は、可視光帯域を反射して、赤外帯域を透過するダイクロイック反射面132と、可視光帯域に加えて赤外帯域についても高い反射率を有する全反射面134、136とを有する。正立プリズム130は、参照番号を付していない他の反射面も有して、入射光線により形成される倒立鏡像を正立正像に反転させる。正立プリズム130は、ダハプリズム、ポロプリズム等を用いて形成できる。
送光部200は、発光部210および対物光学系220を有する。送光部200は、ダイクロイック反射面132および全反射面134を含む正立プリズム130の一部を視準部100と兼用する。また、送光部200は、補正部材310を補正部300と兼用する。
発光部210は、半導体レーザ等の発光素子を光源として含み、測距装置10が測距動作をする場合にパルス状の信号光を射出する。本実施形態において、信号光は例えば赤外光である。対物光学系220は、測距装置10の前端に配され、前側の端面が測距の対象となる対象物に対向する。対物光学系220の後側端面は、補正部材310を挟んで、正立プリズム130の前側端面に対向する。対物光学系220および補正部材310は、共に送光光学系を形成する。
なお、信号光の波長は、可視項帯域以外の他の波長、例えば紫外線であってもよい。信号光が紫外線である場合、正立プリズム130のダイクロイック反射面132は、可視光帯域を反射して、紫外帯域を透過する。また、全反射面134は、可視光帯域と紫外帯域とを反射する。
補正部300は、補正部材310および駆動部320を含む。補正部材310は、接眼光学系110および対物光学系220が全体として形成するアフォーカル光学系の一部をなすレンズを含む。駆動部320は、補正部材310を、補正部材310の光軸と交差する方向に変位させる。更に、駆動部320は、主面が揺動する方向に補正部材310を揺動させてもよい。
なお、補正部材310としては、変位する球面レンズの他に、揺動するプリズムを用いることもできる。また、入射面または射出面を形成する部材を揺動させることにより入射面と射出面とがなす頂角を変化させることができる可変頂角プリズムを補正部材310として用いることもできる。駆動部320としては、ボイスコイルモータ、圧電モータ等を使用できる。
測距装置10には、測距装置10の前方に位置する対象物から放射または反射された光のうち、対物光学系220の見込み角の範囲内を伝播する光線A1が、対物光学系220を通じて入射する。光線A1は、補正部材310を透過して、光線A2として測距装置10内部を後方に向かって伝播し、正立プリズム130、レチクルプレート120および接眼光学系110を通じて、測距装置10の後方に光線A3として射出される。これにより、ユーザは、接眼光学系110を通じて、対象物の正立正像を観察できる。
ユーザが接眼光学系110を通じて観察する対象物の像には、レチクルプレート120に配されたレチクルが重畳される。よって、ユーザは、測距装置10を変位させてレチクルを対象物に一致させることにより、測距装置10を視準できる。
なお、接眼光学系110の一部として、または、接眼光学系110に加えて、接眼光学系110の焦点距離を変化させる光学部材を設けてもよい。これにより、対象物までの距離に依らず、鮮明な画像をユーザに観察させることができる。また、ユーザの視力に応じた視度補正ができる。
ユーザは、例えば、測距装置10に設けられたボタン等のスイッチ操作により、測距装置10に測距動作の開始を指示する。測距装置10に対してユーザが測距を指示した場合、発光部210は、パルス状の信号光を光線B1として正立プリズム130の図中上面に向かって射出する。正立プリズム130において、信号光はダイクロイック反射面132を透過し、全反射面134において反射され、光線B2として測距装置10内を前方に向かって伝播する。
更に、信号光は、補正部材310および対物光学系220を通じて、光線B3として測距装置10の前方に向かって外部に投射される。光線B3として投射された信号光は、ユーザにより視準された測距の対象物に投射される。測距の対象物までの距離を数百メートルと想定した場合、投射される信号光の拡がりは、例えば、±0.05°程度にする。
なお、対物光学系220の一部として、または、対物光学系220に加えて、対物光学系220の焦点距離を変化させる光学部材を設けてもよい。これにより、視準部100においてより鮮明な像が観察できると共に、信号光のビーム径を絞って、測距の対象となる対象物を精度よく選択できる。
補正部材310は、対物光学系220の近傍において、測距装置10の内部に入射した光線A2と、測距装置10から射出される光線B2とを透過させる。駆動部320により駆動されて補正部材310の光軸が変位した場合、光線A2、B2各々の光路が変位し、その伝播方向が変化する。
光線A2の伝播方向が変位することにより、視準部100を通じてユーザが観察する像は変位する。換言すれば、測距装置10が変位した場合に補正部材310を適切に変位させることにより、ユーザが観察する像の変位を止めることができる。
補正部材310の光軸が変位した場合に光線B2の伝播方向が変位することにより、外部に投射された信号光の光線B3の伝播方向が変位する。よって、測距装置10が変位した場合に補正部材310を適切に変位させることにより、信号光の照射対象を維持できる。
受光部400は、対物光学系410、帯域透過フィルタ420および受光素子430を有して受光光学系を形成する。受光部400の対物光学系410は、送光部200の対物光学系220とは異なる光軸を有する。
対物光学系410の後方には、帯域透過フィルタ420および受光素子430が順次配される。帯域透過フィルタ420は、信号光を含む狭い帯域の光を透過させ、他の帯域の光を遮断または減衰させる特性を有する。受光素子430は、信号光の帯域に対して感度を有するフォトダイオード、フォトトランジスタ等の光電気変換素子を含む。これにより、受光素子430は、入射した信号光を検出して、検出した信号光に対応した電気信号を発生する。
受光部400の対物光学系には、測距装置10の前方に位置する対象物から放射または反射された光線B1が入射する。光線B1は、測距装置10の内部を光線B2として後方に向かって伝播し、帯域透過フィルタ420を通過した後、受光素子430に受光される。
よって、受光素子430は、入射した光線B1、B2に含まれる信号光を、高いSN比で検出して電気信号を発生する。受光素子430が発生した電気信号は、測距部500に入力される。
なお、信号光の検出にあたって背景光の影響を排除するという観点から、受光素子430の受光面積はより小さいことが好ましい。対物光学系410の一部として、または、対物光学系410に加えて、光学系の焦点距離を変化させる光学部材を設けてもよい。これにより、受光した信号光のビーム径を絞って受光素子430により小さなスポット光を受光させることができる。
図2は、測距装置10における測距部500の構造を示すブロック図である。測距部500は、測定部510、測距制御部520および表示部530を有する。測定部510は、送光部200が信号光を送光してから、対象物で反射された信号光を受光するまでにかかった時間を測定する。
測距制御部520は、測距装置10における測距動作を総合的に制御する。測距制御部520の制御対象には、送光部200の発光部210等も含まれる。測距制御部520は、測定部510が計測した時間に基づいて、測距装置10と対象物との距離を算出する。測距装置10に傾き等を検出する機能がある場合は、対象物までの水平距離、高低差等を算出してもよい。更に、測定部510は、気温等の環境変化により演算結果を補正してもよい。
表示部530は、液晶表示板等を有し、対象物までの距離等、測距制御部520の算出結果を、文字、画像等によりユーザに示す。表示部530は、測距結果の他、電池の残量、エラーメッセージ、時計等を併せて表示してもよい。
更に、表示部530は、ブレ検出部340が検出したブレの振幅または周波数が予め定めた閾値を超えた場合に、ユーザに向かって測距装置10の保持に注意を促すメッセージを表示してもよい。これにより、補正部300の負担を軽減して、測距装置10の電力を節約できる。
図3は、測距装置10の測距動作を光学的に説明する模式図である。図3は、測距装置10から十分に離れた位置にある対象物20を、水平状態の測距装置10により測距する場合を示す。
なお、以降の図面においては、送光部200から対象物20に向かって射出される信号光の伝播方向をY方向と記載する。また、紙面上でY方向に直交する方向であって、紙面上で下から上に向かう方向をZ方向、紙面に直交する方向のうち、紙面に対して手前から奥に向かう方向をX方向と記載する。また、これらX方向、Y方向およびZ方向と反対の方向を(−X)方向、(−Y)方向および(−Z)方向と記載する。
測距装置10を使用するユーザは、まず、対象物20を視準する。反射等により対象物20から放射される光のうち、対物光学系の見込み角の範囲内を図中(−Y)方向に伝播する光線A1は、対物光学系220および補正部材310を通じて測距装置10に入射する。入射した光線A1は、測距装置10内を光線A2として伝播し、正立プリズム130、レチクルプレート120および接眼光学系110を通じて、測距装置10の後端から図中(−Y)方向に射出される。
測距装置10を使用するユーザは、接眼光学系110を通じて観察する対象物20の像にレチクルを一致させて、対象物20を視準する。これにより、送光部200から測距装置10の前方に、Y方向に伝播する光線B3として投射された信号光が、対象物20に照射される状態になる。対象物20に信号光が投射された場合、対象物20に反射された信号光は光線C1として、(−Y)方向に伝播する。
測距装置10において、受光部400の見込み角内を伝播した光線C1の一部は対物光学系410から測距装置10の内部に入射する。測距装置10から対象物20までの距離を数百メートルと想定した場合、対物光学系410の見込み角は、例えば、±0.35°程度にすることができる。
測距装置10内を(−Y)方向に伝播した光線C2のうち、信号光を含む帯域は、帯域透過フィルタ420を透過して受光素子430に入射する。光線A2は、受光素子430受光面の略中央にスポット像を形成して検出される。これにより、測距装置10の測距部500は、信号光の伝播時間に基づいて算出した、測距装置10から対象物20までの距離DLをユーザに向かって表示する。
図4は、測距装置10における測距動作の手順の一例を示す流れ図である。スイッチの投入等、ユーザの操作による測距の指示を受けて測距が開始された場合、測距制御部520は、まず、発光部210に発光を指示する(ステップS101)。これにより、送光部200を通じて信号光が対象物に投射される。
なお、送光部200には、受光部400が反射光を受光するまでの伝播時間よりも長い周期でパルス状の信号光を繰り返し投射させてもよい。これにより、何らかの理由で対象物からの反射光を受光できなかった場合があっても、即座に再試行できる。
次に、測距制御部520は、受光部400が信号光を受光したか否かを調べる(ステップS102)。受光部400が信号光を受光していた場合は(ステップS102:YES)、測定部510に、発光部210が信号光を射出してから受光素子430が信号光を検出するまでにかかった時間を計測させ(ステップS103)、続いて、信号光の伝播距離を算出させる(ステップS104)。
更に、測距制御部520は、測定部510が算出した距離を、表示部530に表示させる(ステップS105)。なお、測定部510は、ステップS104において、測距装置10の傾き等を検出して、計測に基づく算出結果を水平距離、高低差等に換算する場合もある。
一方、ステップS102において、受光部400が信号光を受光できなかった場合(ステップS102:NO)、測距制御部520は、発光部210に発光を指示した回数をインクリメントし(ステップS106)、続いて、当該回数が予め定められた回数に達しているか否かを調べる(ステップS107)。
ここで、測距の試行回数が既定の回数に達したことが判った場合(ステップS107:YES)、測距制御部520は、測距動作を中止させ、表示部530に測距できない旨を表示させる。一方、測距の試行回数が既定の回数に達していないことが判った場合(ステップS107:NO)、測距制御部520は、再び、ステップS101からの一連の測距動作を繰り返す。こうして、測距装置10は、高い確率で測距動作を完遂できる。
図5は、補正部300の構造を示すブロック図である。補正部300は、補正部材310および駆動部320に加えて、ブレ検出部340および補正制御部330を有する。
ブレ検出部340は、検出方向が互いに交差する複数の角速度センサ等を備える。複数の角速度センサは、例えば、測距装置10のピッチングおよびヨーイングを検出する方向に配される。角速度センサの各々は、測距装置10が変位した場合に、変位の方向と変位量とに対応した信号を出力する。
補正制御部330は、ブレ検出部340の出力を周期的に参照して、測距装置10の変位に起因して視準部100で生じる像ブレを打ち消す補正部材310の変位方向および変位量を算出する。また、補正制御部330は、算出した変位方向および変位量を駆動部320に伝えて、補正部材310を駆動させる。
駆動部320は、補正制御部330から受けた指令に基づいて、補正部材310を光軸と交差する方向に変位させる。これにより、視準部100における像ブレが抑制されると共に、信号光が対象物から逸れることが防止される。
更に、補正制御部330は、補正部材310から変位量を取得して、補正部材310の駆動量を帰還制御する。これにより、衝撃、振動等の外乱が加わった場合であっても、補正部材310の位置を精度よく制御できる。
なお、補正部300は、常時補正動作をしてもよいが、ユーザが測距装置10を使用している期間に限って補正動作を実行してもよい。ユーザが測距装置10を使用していることは、例えば、接眼光学系110を覗くユーザの目を検出して、補正部300をオン/オフしてもよい。また、ユーザがスイッチ等を操作することにより補正部300が動作を開始するようにしてもよい。更に、予め定められた時間を超えてユーザの操作が無い場合に補正部300の動作を停止させてもよい。
図6は、測距装置10における補正部300の補正動作を光学的に説明する模式図である。測距装置10は、図5に示した状態から、図中時計回りに回転して、水平面Hに対して角度(+θ0)をなす傾きを生じている。これにより、測距装置10の前端はZ方向に変位し、対物光学系220の光軸は、対象物20の図中上方を指す。
補正部300においては、ブレ検出部340が測距装置10の回転を検出して、駆動部320により補正部材310をZ方向に変位させる。これにより、対象物20から測距装置10に向かって、(−Y)方向に水平に伝播した光線A1は、測距装置10の傾きと同じ傾きを有する光線A2として、測距装置10の内部を伝播する。よって、接眼光学系110に形成される対象物20の像は変位しない。
また、測距装置10の内部において測距装置10と共に傾斜した信号光の光線B2の光路は、補正部材310により水平に補正される。これにより、測距装置10から射出されてY方向に伝播する信号光の光線B3は、依然として対象物20に投射される。
対象物20に投射された信号光は、対象物20により反射される。反射された信号光のうち、受光部400の見込み角に含まれる光線C1は、受光部400から測距装置10に入射し、光線C2して(−Y)方向に伝播する。光線C2は、やがて受光素子430に検出され、測距部500は、信号光の伝播時間に基づいて算出した距離DLをユーザに向かって表示する。
図7は、測距装置10における補正部300の他の補正動作を光学的に説明する模式図である。測距装置10は、図5に示した状態から、図中反時計回りに回転して、水平面Hに対して角度(−θ0)をなす傾きを生じている。これにより、測距装置10の前端は(−Z)方向に変位し、対物光学系220の光軸は、対象物20の図中下方を指す。
補正部300においては、ブレ検出部340が測距装置10の回転を検出して、駆動部320により補正部材310を(−Z)方向に変位させる。これにより、対象物20から測距装置10に向かって、(−Y)方向に水平に伝播した光線A1は、測距装置10の傾きと同じ傾きを有する光線A2として、測距装置10の内部を伝播する。よって、接眼光学系110に形成される対象物20の像は変位しない。
また、測距装置10の内部において測距装置10と共に傾斜した信号光の光線B2の光路は、補正部材310により水平に補正される。これにより、測距装置10から射出されてY方向に伝播する信号光の光線B3は、依然として対象物20に投射される。
対象物20に投射された信号光は、対象物20により反射される。反射された信号光のうち、受光部400の見込み角に含まれる光線C1は、受光部400から測距装置10に入射し、光線C2して(−Y)方向に伝播する。光線C2は、やがて受光素子430に検出され、測距部500は、信号光の伝播時間に基づいて算出した距離DLをユーザに向かって表示する。
このように、測距装置10においては、測距装置10が水平面Hに対して上向きまたは下向きに変位した場合も、測距装置10内部を伝播する光線A2の光路が補正部300により補正され、視準部100からユーザが観察する対象物20の像が変位しない。また、送光部200が対象物20に向かって投射する信号光の光線B3の光路も水平に補正されて対象物20に投射され続ける。よって、ユーザの手振れ等による変位が生じても、対象物20を容易に視準して測距を実行できる。
図8は、受光素子430に形成される信号光のスポット像を模式的に示す図である。図5を参照して説明したように、測距装置10が水平状態の場合、対象物20により反射された信号光が受光素子430の受光領域431に形成するスポット像432は、受光領域431の略中央に位置する。
ここで、測距装置10が、図6に示したように上向きに変位した場合、対象物20に投射される信号光の光線B3の光路は依然として水平に保たれる。よって、受光素子430に入射する光線C2も、光線B3の水平な光路を反映して、測距装置10内を略水平に伝播する。
しかしながら、光線C2を受光する受光素子430は、測距装置10の傾きに伴って下方に変位している。このため、光線C2は、受光素子430の受光領域431において上端側の偏った位置にスポット像434を形成する。
また、測距装置10が、図7に示したように下向きに変位した場合も、受光素子430に入射する光線C2は、測距装置10内を略水平に伝播する。しかしながら、光線C2を受光する受光素子430は、測距装置10の傾きに伴って上方に変位している。このため、光線C2は、受光素子430の受光領域431において下端側の偏った位置にスポット像436を形成する。
このように、補正部300が補正動作をした場合は、受光素子430において信号光がスポット像を形成する位置が変化する。測距装置10においては、補正部300による補正の範囲が、受光素子430が信号光を検出できる範囲に制限される。これにより、補正部300が動作した場合も、測距装置10は測距動作を実行できる状態が継続される。
補正範囲は、例えば、補正部材310の変位量を規制することにより制限できる。補正部材310の変位量は、補正制御部330が発生する駆動部320の指令の範囲を規制してもよい。また、駆動部320または補正部材310に、機械的または電気的な制限を設けてもよい。
なお、補正部300において、補正制御部330は、ブレ検出部340が検出する検出結果に制限を加える処理を実行してもよい。例えば、測距装置10の用途に応じて高い検出精度が求められる場合は、ブレ検出部340が検出するブレの大きさを制限して、ブレ検出部340のリソースを検出の分解能に振り向けてもよい。この場合、ブレ検出部340は、予め定められた範囲を越えるブレ量を検出しない。
また、より大きなブレを検出する目的で、補正制御部330は、ブレを検出する場合のブレ検出部340の分解能を低くしてもよい。更に、補正制御部330は、検出するブレ量が小さい範囲ではブレ検出部340の分解能を高くし、検出するブレ量が大きくなるに連れてブレ検出部340の分解能を低くするように制限してもよい。
また、補正制御部330は、信号光のスポット像434が受光領域431の中央に形成される場合の補正部材310の位置を、補正部材310の初期位置として補正動作を開始してもよい。これにより、受光領域431の全面を利用して、補正部300が広い補正範囲で補正動作を実行できる。
更に、上記の例では、測距装置10がZ/−Z方向に振れた場合について説明した。しかしながら、駆動部320は、補正部材310を紙面に対して垂直なX/−X方向に変位させるアクチュエータも備えている。これにより、補正部300は、測距装置10のX/−X方向のブレも補正できる。
また更に、Z/−Z方向の補正とX/−X方向の補正とを組み合わせることにより、測距装置10のあらゆる方向への変位を補正できる。また更に、補正部300は、補正部材310を揺動させる他の駆動部を設けて、補正部材310を揺動させることにより補正を実行してもよい。
受光素子430の受光領域431の形状が矩形に限られないことはもちろんである。むしろ、補正部300による補正範囲が受光領域431の形状に既定されることを考慮すると、受光領域431の形状は、中心から縁部までの間隔が均一な円形であってもよい。これにより、補正部300による補正範囲を、全包囲について等しくできる。また、受光素子430の前に正の屈折率を有する光学部材を設けて、信号光の光線C2を受光素子430に集光してもよい。
図9は、測距装置10における補正部300の他の補正動作を説明する模式図である。測距装置10は、図8に示した状態から更に図中反時計回りに回転して、水平面Hに対してより大きな角度(−θ1)をなす傾きを生じている。これにより、測距装置10の前端は(−Z)方向に変位し、対物光学系220の光軸は対象物20の図中下方を指す。
補正部300においては、ブレ検出部340が測距装置10の回転を検出して、駆動部320により補正部材310を(−Z)方向に変位させる。これにより、対象物20から測距装置10に向かって、(−Y)方向に水平に伝播する光線A1は、測距装置10の傾きと同じ側に傾けられる。しかしながら、測距装置10の傾きが大きくなると、受光素子430において信号光が形成するスポット像の位置が受光領域431の端に到達する。
測距装置10における補正部300は、受光素子430が信号光を受光する範囲において補正動作を実行する。よって、信号光のスポット像が受光領域431の端部に達した段階で、補正部材310の変位を停止する。よって、接眼光学系110に形成される対象物20の像が上方に変位する。また、これに伴って、光線B3として投射される信号光の投射位置も、対象物20に対して下方に変位する。
これにより、受光素子430は、対象物20の異なる位置、または、異なる対象物20により反射された信号光を受光し続けて測距可能な状態を継続する。このように、測距装置10は、補正部300を備えるが故に、大きな変位が生じた場合も測距機能を維持し続ける。
なお、測距制御部520は、測定部510が算出した補正量が補正部材310の移動範囲を超えた場合に、表示部530を通じてその旨を外部に通知してもよい。これにより、測距装置10の安定な保持をユーザに促して、補正部300の負担を軽減できる。
図10は、上記のような補正部300の動作を制御する補正制御部330の制御手順を示す流れ図である。補正部300が補正動作を開始すると、補正制御部330は、ブレ検出部340が測距装置10のブレを検出したか否かを調べる(ステップS201)。
補正部300が動作を開始すると、補正制御部330は、ブレ検出部340がブレを検出したか否かを監視して(ステップS201)待機する(ステップS201:NO)。ブレ検出部340により測距装置10のブレが検出されると(ステップS201:YES)、補正制御部330は、検出されたブレを打ち消すことができる補正部材310の駆動量、即ち補正量を算出する(ステップS202)。
次に、補正制御部330は、算出された補正量に基づいて補正部材310を変位させた場合に、補正部材310が補正限界を越えて変位しないかを調べる(ステップS203)。補正限界は、信号光が受光部400において形成するスポット像432、434、436が補正部材310の移動により移動した場合に、受光素子430の受光領域からはずれてしまう限界を意味する。
なお、補正限界は、スポット像432、434、436が受光素子430の受光領域から完全に外に出る限界ではなく、スポット像の一部が受光領域内に残っている位置に定めてもよい。これにより、補正部材310が補正限界に達した段階では、受光素子430が依然として信号光を受光しており、測距可能で状態が継続される。
また、補正制御部330が参照する補正限界は、予め定められた値を補正制御部330に保持させておいてもよい。また、補正制御部330が参照できる格納部に補正限界の値を格納しておいてもよい。
ステップS203において、算出された補正量により補正部材310を移動させても補正限界内にとどまることが判った場合、(ステップS203:YES)、補正制御部330は、算出され補正量に従って補正部材310を変位させる指令を駆動部320に発信する(ステップS204)。これにより、ブレ検出部340により検出されたブレは補正部材310により補正され、接眼光学系110を通じて観察される対象物20の像に像ブレが防止される。
また、送光部200から射出された信号光も、当初視準した対象物20から逸れない。更に、対象物20において反射された信号光が受光素子430に受光される状態が維持されているので、測距部500は、測距装置10から対象物20までの距離を測距できる状態が継続される。
一方、ステップS203において、算出された補正量が、補正限界を越えて補正部材310を移動させるものであった場合(ステップS203:NO)、補正制御部330は、補正部材310によるブレ補正を中止して、補正部材310を初期位置に復帰させる(ステップS205)。これにより、視準部100において対象物20の像ブレが生じると共に、信号光が対象物20以外のものに投射される場合がある。しかしながら、測距装置10が測距を実行できる状態は維持される。
次に、補正制御部330は、測距装置10のブレをブレ検出部340が周期的に検出する場合の時間間隔を調整する(ステップS206)。即ち、ステップS201からステップS204までの一連の補正動作により補正部300が測距装置10のブレを補正できている場合は、例えば、ブレの検出間隔をより長くしてステップS202からステップS204までの補正動作の回数を削減してもよい。これにより、補正部300による電力消費を抑制できる。
また、ステップS201からステップS205までの動作により補正部300の継続的な補正動作が中断した場合、例えば、ブレの検出間隔をより短くしてステップS202からステップS203までの単位時間当たりの補正動作の回数を増加してもよい。これにより、補正量が補正限界に達する前に、有効な補正動作を完遂できる可能性を高くすることができる。なお、ステップS206における間隔の調整が、補正間隔を変更しない場合も含むことはもちろんである。
次に、補正制御部330は、補正部300に補正動作を実行させる指示が依然として有効か否かを調べる(ステップS207)。その結果、補正動作の指示が依然として有効な場合(ステップS207:YES)、補正制御部330は、再びステップS201に戻って、ブレ検出部340がブレを検出したか否かを監視する。ステップS207において、補正動作の指示が無効になっていることが判った場合は(ステップS207:NO)、補正制御部330は補正部300の動作を終了させる。
なお、上記の例において、ステップS203の補正部300は、予め用意された値を参照して補正限界を判断している。しかしながら、例えば、受光素子430としてイメージセンサを用い、信号光のスポット像の位置が受光領域431の縁に近づいた場合に駆動部320の動作を制限してもよい。これにより、受光素子430による信号光の受光強度を低下させることなく補正限界を自動検出できる。
図11は、補正部300による他の補正動作を説明する模式図である。図11において、測距装置10は、図5に示した状態と同様に水平状態にある。一方、対象物20が測距装置10に接近しており、測距装置10の送光部200と受光部400との間には無視できない視差が生じている。
一方、上記のように、補正部300は、補正限界を越えない範囲で補正部材310を変位させることができる。そこで、補正部材310を変位させることにより、対象物20に向かってY方向に投射する信号光の光線B3における光路の向きを変化させ、送光部200と受光部400との視差に起因する信号光の受光強度を補うことができる。
即ち、測距装置10から対象物20までの距離DSが短い場合に、例えば、スイッチ操作等によりユーザが測距範囲を切り換える指示をして、光線B3の光路を(−Z)方向に変位させる。これにより、送光部200と受光部400との間の視差を緩和して受光素子430における信号光の受光効率を向上させることができる。
このように距離に応じて補正部材310を変位させる場合、測定対象が測距装置10に近づくほど、補正部材310の変位量が大きくなる。よって、補正制御部330は、予め定められた閾値を超えて対象物20が測距装置10に接近した場合に、補正制御部330は、補正部材310の変位量を大きくしてもよい。
また、信号光の光線B3の光路を補正部300で変更することにより、信号光が受光素子430に確実に受光されるので、受光素子430の受光領域431の面積を小さくすることができる。これにより、信号光のSN比を大きくすると共に、受光素子430の部品コストを低減できる。
なお、対象物20までの距離に応じた補正を開始する前に、信号光のスポット像434が受光領域431の中央に形成される位置に補正部材310を移動させておくことが好ましい。これにより、受光素子430の受光領域431全面を利用して、広い補正範囲で補正動作を実行できる。
図12は、他の補正部301を備えた測距装置11の模式的断面図である。測距装置11は、次に説明する補正部301の構造を除くと、図1に示した測距装置10と同じ構造を有する。そこで、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
測距装置11の補正部301は、送光部200に配された補正部材310および駆動部320に加えて、受光部400に配された補正部材312および駆動部322を有する。受光部400の補正部材312は、受光部400に含まれるアフォーカル光学系の一部をなすレンズを含む。
補正制御部330の制御の下に、駆動部322は、補正部材312を、補正部材312の光軸と交差する方向に変位させる。これにより、測距装置10内を(−Y)方向に伝播する光線C2の光路を変化させ、受光素子430において信号光のスポット像が形成される位置を変化させることができる。
補正部301において、駆動部322は、駆動部320を制御する補正制御部330により共通に制御されてもよい。これにより、補正部材312を補正部材310と同期して変位させることができる。ここで、「同期して変位させる」とは、一対の補正部材310、312を同時に移動させることを意味すると共に、補正部材310、312の移動により生じる光路の変化も対応していることを意味する。
なお、補補正部材312としては、球面レンズまたはプリズムを用いることができる。また、入射面と射出面とがなす角度を変化させることができる可変頂角プリズムを用いることもできる。
図13は、補正部301の補正動作を説明する模式図である。測距装置10は、図5に示した状態から、図中時計回りに回転して、水平面Hに対して角度(+θ0)をなす傾きを生じている。これにより、測距装置10の前端はZ方向に変位し、対物光学系220の光軸は、対象物20の図中上方を指す。
補正部301においては、ブレ検出部340が測距装置10の回転を検出して、駆動部320により補正部材310をZ方向に変位させる。これにより、対象物20から測距装置10に向かって、(−Y)方向に水平に伝播した光線A1は、測距装置10の傾きと同じ傾きを有する光線A2として、測距装置10の内部を伝播する。よって、接眼光学系110に形成される対象物20の像は変位しない。
また、測距装置10の内部において測距装置10と共に傾斜した信号光の光線B2の光路は、補正部材310により水平に補正される。これにより、測距装置10から射出されてY方向に伝播する信号光の光線B3は、依然として対象物20に投射される。
対象物20に投射された信号光は、対象物20により反射され、その一部が光線C1として受光部400に入射し、補正部材312により伝播光路を補正された後、光線C2として測距装置10内を伝播する。補正された光線C2の光路は、視準部100における光線A2および送光部200における光線B2と平行であり、光線B2は、受光素子430の受光領域431の略中心にスポット像を形成する。これにより、測距部500は、信号光の伝播時間に基づいて算出した距離をユーザに向かって表示する。
このように、測距装置11においては、受光部400における光線C2の伝播光路が、補正部301による補正で、視準部100における光線A2および送光部200における光線B2と平行に補正される。よって、補正部材310により視準部100の像の変位が補正されるのと同様に、また、送光部200における信号光の投射方向が補正されるのと同様に、受光部400においては、受光素子430における信号光のスポット像の位置が補正される。よって、受光素子430による信号光の受光範囲により補正部301の補正範囲が制限を受けることがない。
なお、上記の例では、送光部200の補正部材310と受光部400の補正部材312とを同期して変位させた例を示した。しかしながら、補正部材310、312を同期させずに、個別に制御してもよい。即ち、例えば、当初は補正部材310により補正動作をして、信号光のスポット像が受光素子430の受光範囲の端まで到達した場合に、受光部400の補正部材312を駆動してもよい。これにより、実効的には、上記の例と同じ補正範囲が達成できると共に、一方の補正部材312の変位を削減した分、電力を節約することができる。
図14は、他の補正部302を備えた測距装置12の模式的断面図である。測距装置12は、次に説明する補正部302の構造を除くと、図1に示した測距装置10および図12に示した測距装置11と同じ構造を有する。そこで、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
測距装置12の補正部302は、視準部100および送光部200に補正部材310を備えておらず、受光部400に配された補正部材312と駆動部322とを有する。補正部材312は、受光部400に含まれるアフォーカル光学系の一部をなすレンズを含む。
駆動部322は、補正部材312を、補正部材312の光軸と交差する方向に変位させる。これにより、測距装置10内を(−Y)方向に伝播する光線C2の光路を変化させ、受光素子430において信号光のスポット像が形成される位置を変化させることができる。駆動部322は、ブレ検出部340の出力を参照する補正制御部330により制御される。
なお、補補正部材312としては、球面レンズまたはプリズムを用いることができる。また、入射面と射出面とがなす角度を変化させることができる可変頂角プリズムを用いることもできる。
図15は、補正部302の補正動作を説明する模式図である。測距装置12は、図5に示した状態と同様に水平状態にある。一方、対象物20が測距装置10に接近しており、測距装置10の送光部200と受光部400との間には無視できない視差が生じている。
そこで、例えば、スイッチ操作等によりユーザが測距範囲を切り換える指示をする。これにより、補正部302は、補正部材312を変位させて、対象物20により反射されて対物光学系410から入射した信号光C1の光路の向きを変化させることができる。よって、測距装置12から対象物20までの距離DSが短い場合には、測距装置12の内部を伝播する光線C2の光路をZ方向に変位させることにより、送光部200と受光部400との間の視差を緩和して、受光素子430における信号光の受光効率を向上させることができる。
換言すれば、補正部材312により、信号光が受光素子430に受光されるように、光線C2の光路を変更できるので、実装する受光素子430の受光領域431の面積を小さくすることができる。これにより、信号光のSN比を大きくすると共に、受光素子430の部品コストを低減できる。
上記のように、補正部300は、対象物20までの距離が短い場合に視差補正する用途にも利用できる。更に、手振れ等による測距装置10の変位の補正と、対象物20の位置による視差の補正とを両方併せて実行してもよい。
また、対象物20までの距離に応じた補正を開始する前に、信号光のスポット像434が受光領域431の中央に形成される位置に補正部材310を移動させておくことが好ましい。これにより、受光素子430の受光領域431全面を利用して、広い補正範囲で補正動作を実行できる。
なお、上記の一連の測距装置10、11、12において、補正部300、301、302による補正動作を、測距装置10の状態に応じて変更してもよい。即ち、例えば、ユーザが対象物20を視準している期間は、補正の範囲を大きくして対象物20を補足しやすくしてもよい。
一方、測距部500が測距動作を開始した場合、送光部200と受光部400との光学条件の相違を抑制する目的で、補正動作を一時的に抑制または停止してもよい。1回の測距動作に要する時間は短いので、測距動作の実行に応じて補正動作を中断しても、視準部100においてユーザが観察する像に及ぼす影響は小さい。
また、測距装置10の変位が生じる原因のひとつにユーザの手振れがある。しかしながら、手振れには様々なパターンがあり、単一の補正アルゴリズムが常に有効であるとは限らない。そこで、補正制御部330が実行する補正アルゴリズムを複数用意して、ブレ検出部340が検出したブレのパターンに応じて補正アルゴリズムを切り換えてもよい。
より具体的には、ブレ検出部340が検出したブレの振幅および周波数の少なくとも一方が予め定められた閾値を超えた場合に、補正制御部330が実行する補正アルゴリズムを切り換えてもよい。より具体的には、測距時間および消費電力等の抑制等を重視して、補正部300による補正範囲を狭くした動作モードを設けてもよい。
逆に、測距装置10の操作に習熟していないユーザを想定して、補正範囲をできるだけ広くすると共に、補正限界に達した場合に、ユーザの慎重な操作を示唆するメッセージを表示する動作モードを設けてもよい。動作モードは、ユーザの選択に応じて切り換えてもよいし、補正制御部330、測距制御部520等が判断して自動で切り換えてもよい。
更に、ステップS201において、ブレが検出されない期間が予め定めた時間を越えて継続した場合に、補正部300または測距装置10全体を、電力消費を抑制する状態に移行させてもよい。
更に、上記の例では、補正部材310、312を、対物光学系220、410に設けた。しかしながら、例えば、正立プリズム130の一部または全部を、補正部材310として用いることもできる。また、接眼光学系110の一部を補正部材310として利用することもできる。更に、視準部100に、液晶表示板等を用いた場合には、電子的な補正部材も用い得る。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10、11、12 測距装置、20 対象物、100 視準部、110 接眼光学系、120 レチクルプレート、130 正立プリズム、132 ダイクロイック反射面、134、136 全反射面、200 送光部、210 発光部、220、410 対物光学系、300、301、302 補正部、310、312 補正部材、320、322 駆動部、330 補正制御部、340 ブレ検出部、400 受光部、420 帯域透過フィルタ、430 受光素子、431 受光領域、432、434、436 スポット像、500 測距部、510 測定部、520 測距制御部、530 表示部
Claims (10)
- 光源、および、前記光源が発生した信号光を対象物に向かって送光する送光光学系を有する送光部と、
受光素子、および、前記送光部の光軸と異なる光軸を有し、前記対象物に反射された前記信号光を受光して前記受光素子に導く受光光学系を有する受光部と、
前記送光部および前記受光部の少なくとも一方の一部を、前記対象物に反射された前記信号光を前記受光素子で検出できる範囲で変位させることにより、前記送光部および前記受光部の前記対象物に対するブレを光学的に補正する補正部と、
前記信号光が前記光源から前記受光素子まで伝播するに要した時間に基づいて前記対象物までの距離を測定する測距部と
を備える測距装置。 - 前記補正部は、予め定められた移動範囲内で前記一部を変位させて前記ブレを補正する請求項1に記載の測距装置。
- 前記補正部は、前記ブレの振幅および周波数の少なくとも一方が予め定められた閾値を超えた場合に、前記一部をより大きく変位させる請求項1または請求項2に記載の測距装置。
- 前記補正部は、前記対象物までの距離が予め定められた閾値よりも近い場合に、前記一部をより大きく変位させる請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の測距装置。
- 前記補正部は、前記一部を最大限に変位させても前記ブレを補正できない場合に、外部に向かってその旨を通知する請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の測距装置。
- 前記対象物を目視させて前記送光部を視準する視準部を更に備え、
前記補正部は、前記視準部の前記対象物に対するブレを、前記送光部および前記受光部の前記対象物に対するブレよりも広い範囲で補正する請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の測距装置。 - 前記補正部は、前記送光部において前記ブレを補正する送光補正部と、前記受光部において前記ブレを補正する受光補正部とを有する請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の測距装置。
- 前記送光補正部および前記受光補正部は、前記送光部の一部と、前記受光部の一部とを同期して変位させることにより、前記ブレを補正する請求項7に記載の測距装置。
- 前記受光補正部は、前記送光補正部における前記ブレの補正量が予め定めた閾値に達した場合に、前記ブレを補正する請求項7に記載の測距装置。
- 前記補正部は、前記送光部における光軸上の前記信号光を、前記受光素子の受光領域の中央に受光させた後に、前記補正を開始する請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の測距装置。
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