JP2016089130A - α−オレフィン類の重合方法 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、前記課題は以下の本発明により解決される。
[1](A)マグネシウムと、チタンと、ハロゲンと、内部電子供与体化合物としてのジエーテル化合物を含む固体触媒、および
(B)有機アルミニウム化合物
を含む触媒を用いたα−オレフィン類の重合体の製造方法であって、
(i)前記触媒が(C)外部電子供与体化合物をさらに含むとき、
成分(B)と(C)を予め接触して得た接触物と、成分(A)とを接触して触媒を調製する工程を含み、当該触媒を調製してから当該触媒をα−オレフィン類と接触させるまでの時間をτ1とするとき、当該τ1が3〜100分であり、
(ii)前記触媒が(C)外部電子供与体化合物を含まないとき、
成分(A)と(B)を接触して触媒を調製する工程を含み、当該触媒を調製してから当該触媒をα−オレフィン類と接触させるまでの時間をτ2とするとき、当該τ2が3〜100分である、前記製造方法。
[2]前記τ1およびτ2が10〜70分である、[1]に記載の製造方法。
[3]前記触媒調製工程における各成分を接触させる温度が、3〜30℃である、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記[1]に記載の製造方法のための反応装置であって、
重合反応器と、当該反応器に前記触媒を導入するための導入装置とを備え、
前記導入装置が、
成分(A)と、成分(B)と(C)の接触物とを接触させて前記触媒を調製する接触部、または成分(A)と(B)とを接触させて前記触媒を調製する接触部、
を備える反応装置。
(1)τ
本発明の製造方法においては、(A)マグネシウム、チタン、ハロゲン、および特定の内部電子供与体化合物を含む固体触媒、(B)有機アルミニウム化合物、ならびに必要に応じて(C)外部電子供与体化合物を含む触媒を用いたα−オレフィン類の重合において、触媒を調製した時点から、当該触媒をα−オレフィン類と接触させるまでの時間τが特定の範囲内にある。本発明の製造方法の概要を図1に示す。
(i)触媒が(C)外部電子供与体化合物を含むとき:
成分(B)と(C)を予め接触して得た接触物と、成分(A)とを接触して触媒を調製する工程を含み、当該触媒を調製してから当該触媒をα−オレフィン類と接触させるまでの時間をτ1とする。τ1は3〜100分である。
(ii)触媒が(C)外部電子供与体化合物を含まないとき:
成分(A)と(B)を接触して触媒を調製する工程を含み、当該触媒を調製してから当該触媒をα−オレフィン類と接触させるまでの時間をτ2とする。τ2は3〜100分である。
1)成分(A)
固体触媒成分は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体化合物を必須成分として含有する。この固体触媒成分については、多くの先行技術文献が、その製造方法を提示している。具体的には、この固体触媒成分は、マグネシウム化合物とチタン化合物ならびに電子供与体化合物を相互接触させることにより得られる。例えば、次の方法が知られている。
(1)マグネシウム化合物もしくはマグネシウム化合物と電子供与体化合物との錯化合物を電子供与体化合物または有機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケイ素化合物のような反応助剤で予備処理するかまたは予備処理せずに得た固体と、反応条件下に液相をなすチタン化合物とを、反応させる方法(前記錯化合物は、電子供与体化合物、粉砕助剤等の存在下または不存在下で粉砕して用いてもよいし粉砕せずに用いてもよい)、
(2)マグネシウム化合物の液状物と、液状のチタン化合物を電子供与体化合物の存在下または不存在下で反応させて固体状のチタン複合体を析出させる方法、
(3)固体状のマグネシウム化合物と液状のチタン化合物および電子供与体化合物と反応させる方法、
(4)上記(2)や(3)で得られるものに、さらにチタン化合物を反応させる方法、
(5)上記(1)や(2)や(3)で得られるものにさらに電子供与体化合物およびチタン化合物を反応させる方法、
(6)マグネシウム化合物またはマグネシウム化合物と電子供与体化合物との錯化合物を、電子供与体化合物、およびチタン化合物の存在下に粉砕し、電子供与体化合物または有機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケイ素化合物のような反応助剤で予備処理するかまたは予備処理せずに得た固体を、ハロゲンもしくはハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する方法(前記粉砕は、粉砕助剤等の存在下で行ってもよい)、
(7)前記(1)〜(5)で得られる化合物を、ハロゲンもしくはハロゲン化合物、または芳香族炭化水素で処理する方法。
1,1−ビス(メトキシメチル)−シクロペンタジエン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3,4,5−テトラフェニルシクロペンタジエン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3,4,5−テトラフルオロシクロペンタジエン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−3,4−ジシクロペンチルシクロペンタジエン;
1,1−ビス(メトキシメチル)インデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3−ジメチルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−4,5,6,7−テトラヒドロインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−2,3,6,7−テトラフルオロインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−4,7−ジメチルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−3,6−ジメチルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−4−フェニルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−4−フェニル−2−メチルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−4−シクロヘキシルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−(3,3,3−トリフルオロプロピル)インデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−トリメチルシリルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−トリフルオロメチルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−4,7−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−メチルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−シクロペンチルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−イソプロピルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−シクロヘキシルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−tert−ブチルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−tert−ブチル−2−メチルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−7−フェニルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−2−フェニルインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−1H−ベンズインデン;
1,1−ビス(メトキシメチル)−1H−2−メチルベンズインデン;
9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−2,3,6,7−テトラメチルフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−2,3,4,5,6,7−ヘキサフルオロフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−2,3−ベンゾフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−2,3,6,7−ジベンゾフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−2,7−ジイソプロピルフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−1,8−ジクロロフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−2,7−ジシクロペンチルフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−1,8−ジフルオロフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロフルオレン;
9,9−ビス(メトキシメチル)−4−tert−ブチルフルオレン。
成分(B)の有機アルミニウム化合物としては以下が挙げられる。
トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;
トリイソプレニルアルミニウムのようなトリアルケニルアルミニウム:
ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;
エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;
ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミドのようなジアルキルアルミニウムハロゲニド;
エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドのようなアルキルアルミニウムセスキハロゲニド;
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;
エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;
エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウム。
成分(C)成分の電子供与体化合物は、一般に「外部電子供与体」と称される。このような電子供与体化合物としては有機ケイ素化合物が好ましい。好ましい有機ケイ素化合物として以下が挙げられる。
α−オレフィン類とは、α−オレフィンまたはその誘導体をいう。α−オレフィン類としては、プロピレンの他、例えば、エチレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン等のα−オレフィン;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体;ブタジエン、1,9−デカジエン等のジエン類;アリルトリアルキルシラン類を挙げることができる。これらは組み合せて使用してもよい。特に本発明はプロピレンの重合において有意な効果を発揮する。
上記のとおりに調製した触媒に前記のα−オレフィン類を接触させて重合する。この際、まず前記触媒を用いて予備重合を行うことが好ましい。予備重合とは、その後のα−オレフィン類の本重合の足がかりとなるα−オレフィン類の鎖を固体触媒成分に形成させる工程である。予備重合は回分式、連続式等の公知の方法で行うことができる。予備重合では、モノマーとして前記のα−オレフィン類を用いる。また、これらのモノマーは、1種類だけでなく2種類以上を段階的にあるいは混合して使用することもできる。予備重合時に分子量調節剤として水素を用いることもできる。予備重合は、不活性炭化水素溶媒中で行なうことができるが、液体モノマー中、気相モノマー中で行なうこともできる。
予備重合は、通常は40℃以下、好ましくは30℃以下、より好ましくは20℃以下で行われる。予備重合させるα−オレフィン類の量は、固体触媒1gに対して0.5〜800gが好ましく、5〜500gがより好ましく、10〜400gがさらに好ましい。
本発明の製造方法によれば、高い触媒活性でα−オレフィン類の重合体を得ることができる。具体的にτが0分程度である場合の触媒活性を1とすると、本発明では1.2〜1.5倍程度の触媒活性を達成できる。成分(C)を用いた際に得られるα−オレフィン類の重合体の立体規則性は、ポリプロピレンを例にするとキシレン不溶成分量(XI)にして95重量%以上である。
本発明の製造方法は、発明の効果を損なわない限り任意の装置を用いて実施できる。しかしながら、重合反応器と当該反応器に前記触媒を導入するための導入装置とを備え、導入装置が触媒を調製するための接触部を有する装置を用いることが好ましい。接触部は、成分(A)と、成分(B)と(C)の接触物とを接触させて前記触媒を調製する接触部、または成分(A)と(B)とを接触させて前記触媒を調製する接触部である。接触部は、配管、金属容器、または撹拌機付き金属容器等であってよい。特に、連続的に成分を配管に流して配管内で成分同士を接触させる場合は、配管の太さおよび長さを調節することで、接触時間を調整できる。
[MFR(メルトフローレート)]
JIS K 7210に準じ、温度230℃、荷重21.18Nの条件下で測定した。
300mLフラスコに重合体試料2.5gおよび250mLのオルトキシレンを入れ、撹拌しながら沸騰温度で30分間溶解した。続いて、溶液を100℃に放冷した後、フラスコを25℃の恒温水槽に入れ、25℃になってから1時間経過後、ろ過を行った。回収したろ液のオルトキシレンを蒸発させ、残った残渣の重量を仕込みの重合体試料の重量で除した値を100倍し、25℃におけるキシレンに可溶性のポリマーの重量%を計算した。XIすなわちキシレン不溶成分量(25℃におけるキシレンに不溶性のポリマーの重量%)は、(100−可溶性のポリマーの重量%)で求められ、ポリマーの立体規則性の指標として用いられる。
アジレント・テクノロジー株式会社製240AAを用い、原子吸光法により、生成したポリマーサンプル中のマグネシウム含有量を測定し、元の触媒に含まれるマグネシウム含有量から触媒1gあたりのポリマー重合量として、重合活性を求めた。
[実施例1−1]
(1)固体触媒成分の調製
欧州特許出願EP728769の実施例1に準じて、成分(A)(固体触媒成分)を調製した。具体的には以下のようにして成分(A)を調製した。
多孔性のバリヤーを備える500mlの反応器に0℃において225mlのTiCl4を導入した。内容物を撹拌しながら、下記のようにして得られる微小球状のMgCl2・2.1C2H5OH 10.1(54ミリモル)gを15分間窒素雰囲気下で添加した。添加の終了時に温度を70℃とし、9ミリモルの9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンを添加し、内容物を100℃に加熱し、この温度で2時間反応させた。その後、TiCl4を濾過して除去した。新たに200mlのTiCl4と9ミリモルの9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンを添加し、内容物を120℃で1時間反応させた。その後、再度濾過して新たに200mlのTiCl4を添加し、内容物を120℃でさらに1時間反応させた後、濾過して全ての塩素イオンが炉液に存在しなくなるまで60℃においてn−ヘプタンで洗浄した。固体成分を分析し、3.5重量%のTi、および16.2重量%の9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン(ジエーテル)を含有することを確認した。
撹拌機を備えた内容積3Lのオートクレーブを準備した。オートクレーブ内を窒素置換し、さらにオートクレーブに少量の窒素をフィードしながら、オートクレーブへ触媒を圧入することができる内容積20cm3のステンレス製容器(追添器)を取り付け窒素置換した。オートクレーブ内をプロピレンガスで置換した後、25℃で水素0.24mol%とプロピレン16.0molとを加え撹拌し、30℃に昇温した。少量の窒素をフィードした状態の追添器に、成分(B)であるトリエチルアルミニウム4.9mmolと、成分(C)である電子供与体化合物としてジシクロペンチルジメトキシシラン0.25mmolとを入れて混合した。(1)で調製した成分(A)の固体触媒成分5mgを追添器に入れ、成分(B)と(C)の接触物と、成分(A)とを接触させた。すべての接触工程は25℃で行った。
τ1を30分とした以外は、実施例1−1と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。
(1)固体触媒成分の調製
実施例1と同じ成分(A)(固体触媒成分)を準備した。
実施例1に記載のオートクレーブを準備した。オートクレーブへ触媒を圧入することができる内容積20cm3のステンレス製容器(追添器)をオートクレーブに取り付け窒素置換した。オートクレーブ内を窒素置換し、さらにオートクレーブに少量の窒素をフィードしながら、成分(B)であるトリエチルアルミニウム4.9mmolと、成分(C)である電子供与体化合物としてジシクロペンチルジメトキシシラン0.25mmolとを入れ混合した。オートクレーブ内をプロピレンガスで置換した後、25℃で水素0.24mol%とプロピレン16.0molとを加え撹拌し、30℃に昇温した。(1)で調製した成分(A)の固体触媒成分ヘキサンスラリー15mL(固体触媒として5mg)を追添器に入れた。
τ1を10秒(0.17分)とした以外は、実施例1−1と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。
触媒調製工程におけるすべての接触工程を15℃で実施した以外は、実施例1と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。実施例2−1〜2−4におけるτ1は、それぞれ3、10、30、60分であった。
τ1を10秒(0.17分)とした以外は、実施例2と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。
触媒調製工程におけるすべての接触工程を5℃で実施した以外は、実施例1と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。実施例3−1〜3−4におけるτ1は、それぞれ3、10、30、60分であった。
τ1を10秒(0.17分)、180分とした以外は、実施例3と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。比較例3−1、3−2におけるτ1は、それぞれ0.17、180分であった。
[実施例4−1]
実施例1に記載のオートクレーブを準備した。オートクレーブ内を窒素置換し、さらにオートクレーブに少量の窒素をフィードしながら、追添器を取り付け窒素置換した。オートクレーブ内をプロピレンガスで置換した後、25℃で水素0.24mol%とプロピレン16.0molとを加え撹拌し、30℃に昇温した。少量の窒素をフィードした状態の追添器に、実施例1で調製した成分(A)の固体触媒成分5mgと成分(B)であるトリエチルアルミニウム4.9mmolとを入れ接触物を調製した。次いで当該接触物を、実施例1と同様にして追添器からオートクレーブ内に入れて重合を行い、ポリプロピレンを製造し、実施例1と同様にして評価した。τ2は3分であった。触媒調製における接触工程は25℃で行った。
τ2を10分、30分とした以外は実施例4−1と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。
成分(B)を追添器ではなくオートクレーブ内に入れ、τ2を0とした以外は実施例4−1と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。本例では、室温(25℃)にある成分(A)と、30℃のオートクレーブ内に存在する成分(B)を接触させたため、触媒調製時の接触温度を測定することはできない。しかしながら接触温度は25〜30℃の範囲にあることは明らかである。
τ2を180分、44640分とした以外は実施例4−1と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。
触媒調製工程における接触温度を15℃とした以外は、実施例4、比較例4と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。実施例5−1〜5−4におけるτ2は、それぞれ3、10、30、60分であった。比較例5−1におけるτ2は10秒(0.17分)であった。
触媒調製工程における接触温度を5℃とした以外は、実施例4、比較例4と同様にしてポリプロピレンを製造し評価した。実施例6−1〜6−4におけるτ2は、それぞれ3、10、30、60分であった。比較例6−1におけるτ2は10秒(0.17分)であった。
これらの結果を表2および図3に示す。
Claims (4)
- (A)マグネシウムと、チタンと、ハロゲンと、内部電子供与体化合物としてのジエーテル化合物を含む固体触媒、および
(B)有機アルミニウム化合物
を含む触媒を用いたα−オレフィン類の重合体の製造方法であって、
(i)前記触媒が(C)外部電子供与体化合物をさらに含むとき、
成分(B)と(C)を予め接触して得た接触物と、成分(A)とを接触して触媒を調製する工程を含み、当該触媒を調製してから当該触媒をα−オレフィン類と接触させるまでの時間をτ1とするとき、当該τ1が3〜100分であり、
(ii)前記触媒が(C)外部電子供与体化合物を含まないとき、
成分(A)と(B)を接触して触媒を調製する工程を含み、当該触媒を調製してから当該触媒をα−オレフィン類と接触させるまでの時間をτ2とするとき、当該τ2が3〜100分である、
前記製造方法。 - 前記τ1およびτ2が10〜70分である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記触媒調製工程における各成分を接触させる温度が、3〜30℃である、請求項1または2に記載の製造方法。
- 請求項1に記載の製造方法のための反応装置であって、
重合反応器と、当該反応器に前記触媒を導入するための導入装置とを備え、
前記導入装置が、
成分(A)と、成分(B)と(C)の接触物とを接触させて前記触媒を調製する接触部、または成分(A)と(B)とを接触させて前記触媒を調製する接触部、
を備える反応装置。
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