JP2016088956A - 加飾シートおよび加飾用粘着シート - Google Patents

加飾シートおよび加飾用粘着シート Download PDF

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Abstract

【課題】使用中に加飾部の伸びや縮み、変形などの恐れがある衣料品などに加飾用途として貼り付けて使用することができ、貼り付けた際にも見た目、触感的に違和感がなく、使用中に剥がれがなく、使用後は糊残り無く容易に剥離することのできる加飾シートおよびこの加飾シートの作製に用いられる加飾用粘着シートを提供する。【解決手段】一方の面に微細な凹凸面2を有し、薄くて伸びの大きいウレタンフィルムからなる基材1と、前記基材1の微細凹凸面の反対面に設けられた再剥離型粘着層3と、前記粘着層の基材と反対面に離型シートとを有する加飾用粘着シートの前記基材凹凸面2上に、絵柄5が印刷されてなる加飾シート。【選択図】図2

Description

本発明は、シャツ、ブラウス、ワンピース、スカートやストッキング、靴下などの衣料品、布製の靴、帽子などの各種布製品に装飾目的で貼り付けて使用することのできる加飾シートおよびこの加飾シートの作製に用いられる加飾用粘着シートに関する。
衣料品に絵柄や図柄、文字など(以下、これらを纏めて「絵柄」ということもある。)を施す際の加飾方法としては、熱転写プリント、昇華転写プリント、アイロンプリント、シルクスクリーン印刷、インクジェット印刷等、種々の方法が知られ、すでに広く使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。熱転写プリントは、熱転写用インクを用いて絵柄が印刷された転写紙を衣料品に重ね、熱プレス機を用いて高温および高圧をかけ熱転写用インクを溶解させて布地に絵柄を転写させて加飾を行うものである。昇華転写プリントは、昇華転写用のインク(染料分散インク)を用いて印刷した転写紙を衣料品に重ね、加熱、加圧することでインクを衣料品に昇華、転写させるものである。尚、昇華転写インクを使用したインクジェットプリンタを用いて、布に直接印刷を行い、その後加熱及び加圧を行う加飾方法もある。また、熱転写プリントの一種であるアイロンプリントは、ホットメルト接着剤付き基材にインクジェットプリンタで絵柄を印刷するか油性ペン等で手書きし、基材のホットメルト接着剤側を衣料品に重ね、絵柄上にアイロンを用いて熱をかけることによりホットメルト接着剤を溶解させて布地に接着させて加飾を行うものである。また、ホットメルト接着剤層を基材兼用とした、基材が無いタイプのアイロンプリントも存在する。
上記熱転写プリント、昇華転写プリント、シルクスクリーン印刷、インクジェット印刷などによる加飾方法は永久加飾を目的とするものであり、絵柄を剥がしたり消したりすることができないものであった。このため、布などに加飾する際、一時的に加飾することができ、加飾の必要がなくなった場合や前の加飾に替えて別の加飾を行いたい場合に、速やかに加飾した絵柄を削除できる方法があれば便利である。
また、上記従来の方法は、加飾を行う際、加熱、加圧機やプリンタなどの専用の設備(機械)が必要であり、個人が衣類等に装飾を施したい場合に手軽に利用することは難しい。また、昇華転写プリントにおいては、布の材質によっては、染料が染着しない場合もある。熱転写プリントの一種であるアイロンプリントは、個人が安易に行うことのできる衣類加飾法として広く利用されてはいるが、アイロンを用いての加熱が必須であり手間がかかるという問題がある。このため、加飾の際に、加熱など特別な方法、手段を用いることなく、布などへの加飾ができる方法も要望されている。
一方、加飾ではないが、粘着シートを用いて、名札、値札、ゼッケン等を衣類、帽子等に貼り付け、必要なくなったら剥がすことが可能な布用再剥離タイプの粘着シートが知られている。しかし、衣料品(布)に貼る名札、値札、ゼッケン等の粘着シートは基材が厚くコシがあり、布地との段差が目立つし、見栄えも悪く、しかも布の任意の変形に追随しづらく、衣料品の使用中に剥がれるおそれもあり、衣料品の加飾にこのような技術を適用することはできない。
特公昭51−42238号公報 特開平2−305689号公報 特開平5−77557号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、使用中に加飾部の伸びや縮み、変形などの恐れがある衣料品などに加飾用途として貼り付けて使用することができ、貼り付けた際にも見た目、触感的に違和感がなく、使用中に剥がれがなく、使用後は糊残り無く容易に剥離することのできる加飾シートおよびこの加飾シートの作製に用いられる加飾用粘着シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、種々検討を行ったところ、粘着シートの基材、粘着剤として特定の特性を有するものを使用することにより、上記目的が達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(5)に示す加飾用粘着シートおよびこの加飾用粘着シートを用いて作製された加飾シートに関する。
(1)少なくとも一方の面に微細な凹凸面を有し、薄くて伸びの大きいウレタンフィルムからなる基材と、前記基材の微細凹凸面の反対面に設けられた再剥離型粘着層と、前記粘着層の基材と反対面に離型シートとを有することを特徴とする加飾用粘着シート。
(2)上記(1)の加飾用粘着シートにおいて、基材の厚さが10〜40μmであり、伸びが250〜1000%であることを特徴とする加飾用粘着シート。
(3)上記(1)または(2)に記載の加飾用粘着シートにおいて、基材は、工程フィルムとして表面マット調のフィルムを使用し、この工程フィルム上にマット剤を含有するウレタン樹脂液を塗布あるいはキャストすることにより形成されたものであることを特徴とする加飾用粘着シート。
(4)上記(1)〜(3)に記載の加飾用粘着シートにおいて、粘着層がアクリル系粘着剤100重量部に対し、硬化剤としてイソシアネート系硬化剤0.01〜0.20重量部とエポキシ系硬化剤0.001〜0.020重量部を含むアクリル系粘着剤組成物により形成されたものであることを特徴とする加飾用粘着シート。
(5)上記(1)〜(4)の加飾用粘着シートの基材凹凸面に、印刷、インクジェットまたは転写により絵柄、図柄、文字などの加飾模様が形成されてなることを特徴とする加飾シート。
従来、熱転写プリントやスクリーン印刷により衣類の加飾を行った場合には、加飾を行った模様などは衣類から取り除くことはできなかったが、本発明の加飾シートを用いた加飾では、好みの絵柄、図柄、文字などを衣類などに暫定的に施すことが可能であり、加飾が不要になった場合や加飾模様を変えたい場合には、加飾シートを剥すことにより加飾前の状態に戻すことができ、更に必要であれば新しい絵柄の加飾シートを貼ることができる。これにより、衣類などの使用時の周囲雰囲気、使用場所、使用時の気分などにあわせ、一つの衣類により加飾絵柄の異なる衣類、布製品などを簡便に作製することができる。
また、加飾シートの基材として薄く伸びの大きいウレタン樹脂フィルムが用いられ、表面が微細な凹凸面とされていることから、衣類への追随性に優れ、また基材を通して被着体が見え、艶消しとされていることから、加飾シートからの光の反射もなく、加飾シートが衣類に貼り付けているという見た目の違和感はなく、しかも表面がスエードのような柔らかい触感であることから、手触りの違和感もなく、使用感に優れている。
さらに、本発明の加飾シートは、変形追随性に優れていることから、個人で加飾を施すことが難しかった靴下、運動靴、ストッキング、帽子等の曲面がある被着体にも容易に加飾を行うことが可能である。
本発明の加飾用粘着シートの模式断面図である。 本発明の加飾シートの一例についての模式断面図である。 伸び試験に用いられる試験片の平面図である。
以下、本発明の加飾用粘着シートおよび加飾シートを具体的に説明する。
図1は、本発明の加飾用粘着シートの模式断面図であり、図2は、本発明の加飾シートの一例における模式断面図である。図1に示すように、本発明の加飾用粘着シートは、一方の面に微細凹凸面2を有する薄く伸びの大きいマット調ウレタンフィルムからなる基材1と、該ウレタンフィルムのマット調面と反対面に設けられた再剥離型粘着層2と、該再剥離型粘着層3の基材側面と反対面に設けられた剥離シート4からなっている。図1、図2を参照しつつ、以下、本発明の加飾用粘着シート、加飾シートについて具体的に説明する。
図1に示される本発明の加飾用粘着シートは、例えば、次のような方法により作製することができる。すなわち、マット調面を有する工程フィルムを準備し、この工程フィルムのマット調面にアクリルビーズ、シリカ等のマット剤を配合したウレタン樹脂液を塗布またはキャストした後乾燥して、10〜40μm厚のウレタンフィルム基材1を形成する。一方、剥離紙などの剥離シート4の剥離層上に、再剥離型粘着層を形成することのできる粘着剤組成物を塗布し、乾燥する。こうして形成された基材1と粘着層3とを張り合わせた後粘着層の熟成を行い、その後工程フィルムを剥離することによって、加飾用粘着シートが形成される。この加飾用粘着シートの基材表面2には、インクジェット印刷、シルク印刷、オフセット印刷等の任意の印刷方法、転写などにより絵柄5が印刷されて、図2に示される加飾シートとされる。なお、絵柄5は印刷、転写によることなく、油性ペンを用い、筆記により形成されてもよい。
上記方法は、本発明の加飾用粘着シートの作製法の一方法を例示したもので、この方法以外の方法がとられてもよい。例えば、工程シート上に基材層を形成したのち、この基材層上に粘着層を形成し、さらにこの粘着層上に剥離シートを接着してもよいし、シルク印刷により、剥離シート上に粘着剤を印刷し、その上に基材層を印刷するなどの方法によって形成してもよい。
上記工程フィルムのフィルム材質は、表面に微細な凹凸を有し、ウレタン樹脂液を塗布したのち乾燥することにより10〜40μm程度の基材層を形成することができ、工程フィルムから基材層を容易に剥離でき、基材剥離後基材表面にマット調の表面を形成することのできるものであればどのようなものであってもよい。工程フィルムとしては、マット面の75°鏡面光沢度が20以下のものが好ましく用いられる。このような工程フィルムとしては、例えば、ユニチカ社製エンブレットSM−75、帝人デユポンフィルム社製テイジンテトロンフィルムU4、メリネックス377、メリネックス378などが挙げられる。工程フィルムを構成する材質はいずれのものであってもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリプロピレン、フッ素系樹脂、セロファン等からなるプラスチックフィルムが挙げられ、これら樹脂の単独フィルムであってもよいし、これら樹脂の2種以上のフィルムの積層体であってもよい。表面の微細凹凸は、例えば、表面粗さRa(JIS B 0601(1994)に準拠)が0.5〜2.0μmであるものが好ましい。表面微細凹凸は、サンドブラストやエンボス加工によって形成されたものでもよいし、マット剤を含有させることによりフィルム表面層に微細凹凸が形成されたものであってもよい。
上記基材1あるいは工程フィルムの作製の際に用いられるマット剤としては、有機系、無機系のいずれのマット剤も用いることができる。有機マット剤としては、架橋ポリスチレン、架橋ポリエチレン、架橋アクリル等の架橋樹脂あるいはフェノール樹脂などのビーズまたは粉体が、また無機系のマット剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウムなどの粉粒体などが挙げられる。マット剤の粒径は、3〜15μm程度であることが好ましい。また、マット剤の添加量は、樹脂に対し20〜30重量%程度であることが好ましい。
本発明の加飾用粘着シートにおいて、基材表面の微細凹凸は、算術平均表面粗さRa(JIS B 0601(1994)に準拠)が0.5〜2.0μmのマット調面であり、スエードのような柔らかい感触を有することが好ましい。また、伸び(JIS−C−2151に準拠して測定した10%モジュラス測定)は250〜1000%であることが好ましく、300〜900%であることがより好ましい。さらに、厚みは、好ましくは10〜40μmであり、より好ましくは20〜30μmである。基材のマット調面は、前記したとおり、工程フィルムとして表面マット調のフィルムを使用することにより形成されることが好ましい。基材は着色されていてもよいが、被着体の色がそのまま見えるよう、無着色であることが好ましい。
一方、粘着層は、布などに貼り付けることができ、使用中は布繊維などに粘着層が追随し、剥がれることがない粘着力を有するとともに、剥離する際には、容易に剥離することのできる凝集力を有することが必要とされる。本発明においては、粘着層はこのような粘着力、凝集力を有する粘着層を形成することができるものであればいずれのものであってもよいが、アクリル系粘着剤に、硬化剤としてイソシアネート系硬化剤(アダクトタイプ)とエポキシ系硬化剤の二種を併用したものが特に好ましく用いられる。粘着層に前記特性を付与するには、これら二種の硬化剤の量は、アクリル系粘着剤100重量部に対し、イソシアネート系硬化剤を0.01〜0.20重量部、好ましくは0.05〜0.15重量部、エポキシ系硬化剤を0.001〜0.020重量部、好ましくは0.005〜0.015重量部とすることが望ましい。
上記アクリル系粘着剤は、炭素数4〜14のアルキルアクリレートを主成分とするアクリル酸エステル共重合体であり、重量平均分子量(Mw)が3.0×105〜6.0×105、好ましくは4.0×105〜5.0×105のものを用いることが好ましい。炭素数4〜14のアルキルアクリレートとしては、例えば、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソボロニルアクリレート等が挙げられる。これらは単独または混合して用いることができる。共重合体としては、カルボキシル基を含有する共重合性不飽和モノマーが好ましく用いられ、このような不飽和モノマーとしては、例えば、アクリル酸等が挙げられる。
さらに、アクリル系共重合体が側鎖にカルボキシル基を含むアクリル系共重合体である場合には、上記のモノマーに加えて、これらと共重合可能な他の共重合性不飽和モノマーが含まれてもよい。他の共重合性不飽和モノマーとしては、アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、N−置換アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、酢酸ビニル、スチレン等があげられる。
上記側鎖にカルボキシル基を含むアクリル系共重合体において、カルボキシル基を含有する共重合性不飽和モノマーの配合割合は、一般には1〜25重量%の範囲に設定される。
イソシアネート系硬化剤としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートおよびトリメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)およびシクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;キシレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートおよびビフェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;等が挙げられる。また、これらのトリメチロールプロパンアダクト体、水と反応したビュウレット体、またはイソシアヌレート環を有する3量体等も挙げられる。これらは1種単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。硬化剤としてのイソシアネートの市販品としては、例えば、キシレンジイソシアネートのタケネートD110(三井化学社製)、トルエンジイソシアネートのコロネートL(東ソー社製)、ヘキサメチレンジイソシアネートのデュラネートE402−80B(旭化成ケミカルズ社製)、コロネートHL(東ソー社製)などが挙げられる。本発明においては、イソシアネート系硬化剤はアダクトタイプのものが好ましく用いられる。
エポキシ系硬化剤としては、例えば、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミンおよび1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンなどを挙げることができる。
粘着剤組成物は、エマルジョン、溶剤の形態とされ、ロールコート法、リバースロールコート法などによって塗布され、乾燥、熟成することにより粘着層が形成される。
なお、前記基材1、粘着層3には、必要に応じ従来周知或いは公知の添加剤、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤などが適宜含有されてもよい。紫外線吸収剤の添加により、紫外線による膜の劣化が防止でき、帯電防止剤の添加により膜の帯電が防止できる。
さらに、剥離シート4としては、粘着剤層に対し離型性を有するシートが用いられればよい。剥離シートとしては、具体的には、表面がシリコーンなどによって剥離性が付与された、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルムあるいは紙などが挙げられる。剥離シート自身が粘着層に対し剥離性を有するものであれば、前記剥離処理を施すことは特に必要ではない。
マット調ウレタンフィルム1には、絵柄5が印刷、インクジェット、転写など適宜の手段により形成される。印刷法としては、グラビア印刷、スクリーン印刷などの通常の印刷法が用いられる。絵柄5を形成するために用いられる印刷インキとしては、従来ウレタンフィルムの印刷に用いられている任意の印刷インキを用いることができる。印刷インキは、樹脂バインダー中に任意の色の染料、顔料が含有されたものが使用されており、顔料としてアルミ、マイカ等のメタリック顔料が含まれていてもよい。印刷インキの樹脂バインダーとしては、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系、ビニル系、ゴム系、メラミン系、アルキッド系等、ウレタンフィルムとの密着性の良好な任意のものを用いることができる。インキには、必要に応じ従来から周知の各種添加剤が配合される。また、インキは、常温硬化型、熱硬化型のインキのほか、紫外線硬化型インキであってもよい。印刷インキとしては、支持体フィルムと密着性のよいウレタン樹脂などの二液硬化性樹脂や紫外線あるいは電子線硬化性樹脂などを樹脂バインダーとして使用する印刷インキが好ましい。印刷による絵柄は、単色であっても多色であってもよい。多色とする場合には、通常実施されている多色印刷法によればよい。インクジェットあるいは転写による場合も、ウレタンフィルムとの密着性に優れた、従来周知あるいは公知の油溶性インキが用いられればよい。また、印刷部ではウレタンフィルム上のマット調が解消することから、必要に応じインキ中にマット剤を含有させてもよい。
印刷などで形成されたインキ絵柄上には、必要に応じクリヤー層が形成されてもよい。クリヤー層を形成するクリヤーインキとしては、通常の印刷で用いられている、熱硬化型クリヤーインキあるいは紫外線硬化型クリヤーインキが用いられればよい。熱硬化型クリヤーインキとしては、ウレタン系、エポキシ系、ビニル系、アルリル系のクリヤーインキなどが知られている。一方、紫外線硬化型クリヤーインキとしては、ポリエステルアクリル系、ウレタンアクリル系、エポキシアクリル系のアクリル変性やエポキシ樹脂系などのクリヤーインキが挙げられる。速乾性、透明性、耐久性などの点から、紫外線硬化型クリヤーインキを用いることが好ましい。クリヤーインキで印刷する場合、マット調面が解消されることから、必要に応じマット剤がクリヤーインキに添加されてもよい。しかし、多層の印刷を行った場合、シートの伸びに影響を与えることもあるため、クリヤーインキなどは必要最小限度にとどめることが好ましい。また、クリヤーインキとしては、ウレタン系のインキを用いることが好ましい。膜厚は1〜30μm程度が好ましく、3〜8μmであることがより好ましい。
本発明の加飾シートは、シャツ、ブラウス、ワンピース、スカートやストッキング、靴下などの衣料品、布製の靴、帽子などの各種布製品に貼着されて使用される。使用に際しては、剥離シートを剥離し、粘着層を上記被着体の所定位置に押圧して貼着される。なお、本発明の加飾シートは、布製品の装飾のみならず、人の皮膚などに直接貼着されて使用されてもよい。この場合には、皮膚に絵柄などが印刷されているように見える。
実施例1
75μm厚の片面マットPETフィルム(ユニチカ社製エンブレットSM−75)を工程フィルムとして用い、この工程フィルムのマット面に、ニッポラン5238(東ソー社製、「ニッポラン」は登録商標(以下同じ)) 100重量部、サイリシア250N(富士シリシア化学社製) 5重量部、メチルエチルケトン 20重量部からなるウレタン樹脂液(ウレタン樹脂液A)を乾燥後の厚みが20μmになるようにコーティングした後、100℃で3分乾燥を行い、基材を作製した。
一方、剥離紙(王子エフテックス社製110EPS(P)ブルー)に、アクリル系粘着剤100重量部、デュラネートE402−80B(旭化成ケミカルズ社製、「デュラネート」は登録商標、イソシアネート系硬化剤(アダクト)) 0.05重量部、テトラッドX(三菱ガス化学社製、エポキシ系硬化剤;N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン) 0.008重量部、酢酸エチル 15重量部からなる粘着剤組成物(粘着剤i)を、乾燥後の厚みが30μmになるようにコーティングし、80℃で3分乾燥を行い、上記で作製した基材のウレタンフィルム面を貼り合わせた後、40℃で3日間の熟成を行った。熟成後に工程フィルムを剥離し、加飾用粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、粘着シートの伸び、スエード質感(質感)、布地繊維への追随性(接着性)、布地繊維からの剥離性(再剥離性)の試験、評価を、以下の<伸び・10%モジュラス測定>、<質感評価>、<布地繊維への追従性評価>、<再剥離性評価>に記載された方法に従って行った。結果を表3に示す。表3に示されるように、得られた粘着シートは、伸び、質感、布地繊維への追従性、再剥離性のいずれも良好であった。
<伸び・10%モジュラス測定>
図3に示すように、試験サンプルを幅10mm、長さ100mmで切り出し、その両端部25mm(灰色部)をPET基材粘着シートで補強し、島津製作所社製オートグラフAGS-100Dを用いて引っ張り速度200mm/minで伸び測定(%)を行った。
<質感評価>
粘着シート基材がスエードのような柔らかい質感を持っているか否か、指触により評価した。スエード感が感じられるものについては○、スエード感が感じられないものについては×とした。
<布地繊維への追従性評価>
直径100mm、高さ200mmのポリ容器にストッキング(ナイロン製)を被せて被着体とし、この被着体に大きさが10mm×20mmの試験サンプルを指でストッキングに圧着して貼り付け、貼り付けてから一日放置した後、布地繊維への追従性評価を行った。評価は、試験サンプル外周のストッキングを指で軽く引っ張り、剥がれてこなければ○、一部でも剥がれる場合は×とした。
<再剥離性評価>
直径100mm、高さ200mmのポリ容器にストッキング(ナイロン製)を被せて被着体とし、この被着体に試験サンプルを貼り付けて、一日放置後に粘着シートが布地繊維から容易に剥がれるかを評価した。なお、試験サンプル寸法および貼り付け方法は、上記<布地繊維への追従性評価>と同様とした。容易に糊残りなく剥がれる場合は○、剥がれ難い、剥離後糊残りがある、または剥がれない場合は×とした。
実施例2
ウレタン樹脂液Aに替えて、ニッポラン5238(東ソー社製) 50重量部、ニッポラン5230(東ソー社製) 50重量部、サイリシア250N(富士シリシア化学社製) 5重量部、メチルエチルケトン 20重量部からなるウレタン樹脂液(ウレタン樹脂液B)を用いることを除き、実施例1と同様にして、加飾用粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、実施例1と同様の方法で、伸び、質感、布地繊維への追随性(接着性)、布地繊維からの剥離性(再剥離性)の試験、評価を行った。結果を表3に示す。表3に示されるように、伸び、質感、布地繊維への追従性、再剥離性のいずれも良好であった。
実施例3
ウレタン樹脂液Aに替えて、ニッポラン5238(東ソー社製) 100重量部、サイリシア250N(富士シリシア化学社製) 10重量部、メチルエチルケトン 20重量部からなるウレタン樹脂液(ウレタン樹脂液C)を用いることを除き、実施例1と同様にして、加飾用粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、実施例1と同様の方法で、伸び、質感、布地繊維への追随性(接着性)、布地繊維からの剥離性(再剥離性)の試験、評価を行った。結果を表3に示す。表3に示されるように、伸び、質感、布地繊維への追従性、再剥離性のいずれも良好であった。
比較例1
粘着剤iに替えて、アクリル系粘着剤100重量部、デュラネートE402−80B(旭化成ケミカルズ社製) 0.25重量部、テトラッドX(三菱ガス化学社製、エポキシ系架橋剤) 0.008重量部、酢酸エチル 15重量部からなる粘着剤組成物(粘着剤ii)を用いることを除き実施例1と同様にして、装飾用粘着シートを作製した。
得られた粘着シートについて、実施例1と同様の方法で、伸び、質感、布地繊維への追随性(接着性)、布地繊維からの剥離性(再剥離性)の試験、評価を行った。結果を表3に示す。表3に示されるように、伸び、質感については問題ないが、粘着剤が布地に接着しなかった。
比較例2
粘着剤iに替えて、アクリル系粘着剤100重量部、デュラネートE402−80B(旭化成ケミカルズ社製) 0.005重量部、酢酸エチル 15重量部からなる粘着剤組成物(粘着剤iii)を用いることを除き実施例1と同様にして、装飾用粘着シートを作成した。
得られた粘着シートについて、実施例1と同様の方法で、伸び、質感、布地繊維への追随性(接着性)、布地繊維からの剥離性(再剥離性)の試験、評価を行った。結果を表3に示す。表3に示されるように、伸び、質感、接着性については問題はなかったが、再剥離できなかった。
比較例3
ウレタン樹脂液Aに替えて、ニッポラン5230(東ソー社製) 100重量部、サイリシア250N(富士シリシア化学社製) 5重量部、メチルエチルケトン 20重量部からなるウレタン樹脂液(ウレタン樹脂液D)を用いることを除き、実施例1と同様にして、装飾用粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、実施例1と同様の方法で、伸び、質感、布地繊維への追随性(接着性)、布地繊維からの剥離性(再剥離性)の試験、評価を行った。結果を表3に示す。表3に示されるように、伸び特性が良好でないことから、布地に追随して接着せず、またソフトな質感がなかった。
比較例4
ウレタン樹脂液Aに替えて、ニッポラン5230(東ソー社製) 100重量部、サイリシア250N(富士シリシア化学社製) 10重量部、メチルエチルケトン 20重量部からなるウレタン樹脂液(ウレタン樹脂液E)を用いることを除き、実施例1と同様にして、加飾用粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、実施例1と同様の方法で、伸び、質感、布地繊維への追随性(接着性)、布地繊維からの剥離性(再剥離性)の試験、評価を行った。結果を表3に示す。表3に示されるように、伸び特性が良好でないことから、布地に追随して接着せず、またソフトな質感がなかった。
なお、以下の表1及び表2に、実施例および比較例で用いられたウレタン樹脂液A〜Eおよび粘着剤i〜iiiの配合を纏めて示すとともに、表3に実施例1〜3および比較例1〜4で得られた加飾用粘着シートの試験、評価の結果を示す。
Figure 2016088956
Figure 2016088956
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実施例4
上記実施例1〜3で得られた加飾用粘着シートの基材表面に、各々スクリーン印刷により絵柄を印刷し、10cm×10cmの大きさに切りだし、加飾シート1〜3を得た。この加飾シート1〜3を、素足に履いたストッキング上に貼着した。非印刷部では被着体のストッキングが透けて見え、ストッキングに絵柄が編みこまれているように見え、また手触り感も良好で、見た目及び使用感に違和感はなかった。また、12時間使用後、加飾シートの剥がれの有無を観察したところ、いずれの加飾シートにも剥がれはなかった。また、その後の加飾シートの剥離もスムースに行え、いずれの加飾シートについても被着体に糊残りはなかった。
1 基材
2 基材のマット調面
3 粘着層
4 剥離シート
5 絵柄のインク層

Claims (5)

  1. 少なくとも一方の面に微細な凹凸面を有し、薄くて伸びの大きいウレタンフィルムからなる基材と、前記基材の微細凹凸面の反対面に設けられた再剥離型粘着層と、前記粘着層の基材と反対面に離型シートとを有することを特徴とする加飾用粘着シート。
  2. 請求項1に記載の加飾用粘着シートにおいて、基材の厚さが10〜40μmであり、伸びが250〜1000%であることを特徴とする加飾用粘着シート。
  3. 請求項1または2に記載の加飾用粘着シートにおいて、基材は、工程フィルムとして表面マット調のフィルムを使用し、この工程フィルム上にマット剤を含有するウレタン樹脂液を塗布あるいはキャストすることにより形成されたものであることを特徴とする加飾用粘着シート。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の加飾用粘着シートにおいて、粘着層がアクリル系粘着剤100重量部に対し、硬化剤としてイソシアネート系硬化剤0.01〜0.20重量部とエポキシ系硬化剤0.001〜0.020重量部を含むアクリル系粘着剤組成物により形成されたものであることを特徴とする加飾用粘着シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の加飾用粘着シートの基材凹凸面に、印刷、インクジェットまたは転写により絵柄、図柄、文字などの加飾模様が形成されてなることを特徴とする加飾シート。
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