JPH11227390A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JPH11227390A
JPH11227390A JP10034522A JP3452298A JPH11227390A JP H11227390 A JPH11227390 A JP H11227390A JP 10034522 A JP10034522 A JP 10034522A JP 3452298 A JP3452298 A JP 3452298A JP H11227390 A JPH11227390 A JP H11227390A
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JP
Japan
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ink
water
film
laminate
layer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10034522A
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English (en)
Inventor
Yukio Takamizawa
幸夫 高見澤
Shigekazu Honda
滋和 本多
Takeshi Kobayashi
剛 小林
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Toppan Infomedia Co Ltd
Cosmotec KK
Original Assignee
Toppan Label Co Ltd
Cosmotec KK
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Publication date
Application filed by Toppan Label Co Ltd, Cosmotec KK filed Critical Toppan Label Co Ltd
Priority to JP10034522A priority Critical patent/JPH11227390A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリンタにより表面に自在に描画可能であ
り、且つ、転写の可能な積層体の開示 【解決手段】 熱転写インク・インクジェットインク、
トナー・水性インク・油性インク・印刷インク・鉛筆・
クレヨン・絵の具・墨の少なくともいずれかを定着可能
な物性と、少なくとも対象物に接触させたときに当該対
象物の地肌を認識可能な光を透過する光透過性と、耐水
性とを有する少なくとも一層からなる伸縮性クリア層2
1を有し、この伸縮性クリア層21の片面に耐水性のあ
る粘着剤層22が形成され、この粘着剤層22に水溶性
糊層23を介在させて台紙24が貼り付けられているこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に描画可能と
した転写用の積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、積層体としては、図7〜図9に示
す入れ墨シールが知られている。この入れ墨シールA
は、転写紙1の片面に水溶性糊層2、インク層3、粘着
剤層4,剥離紙5が順に積層されて、構成されている。
この入れ墨シールAでは、図8に示すように剥離紙5を
剥がし、次に、転写紙1を水に浸して水溶性糊層2を湿
潤させる。更に、図9に示すように、粘着剤層4を皮膚
6に当て、転写紙1を平面方向にスライドさせると、皮
膚6に粘着剤層4が付着する。粘着剤層4上にはインク
層3からなる入れ墨の絵柄が印刷されているので、皮膚
6の上に入れ墨が描出されたように見える。
【0003】この入れ墨シールAでは、皮膚6の伸縮・
振動・変形のために、インク層3或いは粘着剤層4が割
れ易かったり、剥がす際に粘着剤層4が割れて一体に剥
がし難く、掻き落としのために皮膚6を傷つけたり荒ら
しやすいという不具合がある。
【0004】そこで、このような不具合を解決するため
に、図10に示すように、転写紙7に、水溶性糊層8、
入れ墨のインク層9、伸縮性クリア層10、粘着剤層1
1,剥離紙12を順に形成した層構造の入れ墨シールB
がある。
【0005】この入れ墨シールBは、出願人である株式
会社コスモテックの実開平7-38154号を利用したもので
あり、この入れ墨シールBでは、剥離紙12を剥がして
転写紙7に水をつけ、所望の皮膚部分13に粘着剤層1
1を貼り付けて、図11に示すように、転写紙7を平面
方向にスライドさせると、水溶性糊層8が溶けているの
で、粘着剤層11が皮膚13に貼り付けられる。
【0006】粘着剤層11には伸縮性クリア層10及び
インク層9が形成されているので、皮膚13に入れ墨が
なされたように見えることとなるが、この入れ墨シール
Bの場合には、伸縮性クリア層10がインク層9を支持
しているので、皮膚13が収縮・変形・振動しても、イ
ンク層9が割れたり、分離したりすることがなく、入れ
墨シールAのような不具合も解消される。また、伸縮性
クリア層10が存在するので、皮膚13から剥がすとき
も、伸縮性クリア層10を一体に剥がすことが出来、割
れた入れ墨が皮膚13に頑強に付着して残るという問題
もない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、入れ墨シール
Bでは、入れ墨シールAの入れ墨の割れ、皮膚6からの
剥がし難さ、或いは、掻き落としによる皮膚荒れなどの
問題を解消できるが、転写紙7の片面に水溶性糊層8を
印刷形成し、次に、水溶性糊層8の上にインク層9の印
刷を行い、更に、伸縮性クリア層10,粘着剤層11の
印刷が順次行われる。
【0008】このため、入れ墨の絵柄がインク層9の印
刷時点で決まってしまうこととなり、多種多様な好みに
合わせて絵柄を選択することには対応しにくい不利な面
がある。この点は入れ墨シールAでも同様である。
【0009】本発明の積層体は、従来の入れ墨シールに
着目してなされたものであり、パーソナルコンピュータ
等の情報機器に接続されるプリンタにより、画像処理プ
ログラムなどにより、自在に絵柄をプリント出来、しか
も転写可能な積層体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1の積層体は、熱転写インク・イン
クジェットインク、トナー・水性インク・油性インク・
印刷インク・鉛筆・クレヨン・絵の具・墨の少なくとも
いずれかを定着可能な物性と、少なくとも対象物に接触
させたときに当該対象物の地肌を認識可能な光を透過す
る光透過性と、耐水性とを有する少なくとも一層からな
るフィルムを有し、このフィルムの片面に耐水性のある
粘着剤層が形成され、この粘着剤層に水溶性若しくは水
膨潤性の少なくともいずれかを有する糊層を介在させて
台紙が貼り付けられていることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項2の積層体は、請求項1の
積層体において、前記フィルムは伸縮性を有することを
特徴とする。
【0012】本発明の請求項3の積層体は、請求項1、
請求項2のいずれかの積層体において、前記フィルムの
外気に露出する表面は、つや消し処理、梨地処理、粗面
処理、凹凸形成処理の少なくともいずれかがなされてい
ることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項4の積層体は、請求項1〜
請求項3のいずれかの積層体において、前記フィルムの
外気に露出する表面に、前記熱転写インク・インクジェ
ットインク、トナー・水性インク・油性インク・印刷イ
ンク・鉛筆・クレヨン・絵の具・墨の少なくともいずれ
かを定着可能な定着増強処理が施されていることを特徴
とする。
【0014】本発明の請求項5の積層体は、請求項1〜
請求項4記載のいずれかの積層体において、前記粘着剤
層は、皮膚・皮革・プラスチック・ゴム・金属・ガラス
・紙・布・植物・陶磁器・石・木の少なくともいずれか
に対して剥離可能な粘着力を有することを特徴とする。
【0015】本発明の請求項6の積層体は、請求項1〜
請求項5記載のいずれかの積層体において、少なくとも
前記フィルム及び前記台紙には切取線・型抜き線の少な
くともいずれかが形成されていることを特徴とする。
【0016】本発明の請求項7の積層体は、請求項1〜
請求項6記載のいずれかの積層体において、前記フィル
ムには、描画余白を残して印刷が予めなされていること
を特徴とする。
【0017】本発明の請求項8の積層体は、請求項1〜
請求項7記載のいずれかの積層体において、前記積層体
はプリンター用紙であることを特徴とする。
【0018】本発明の請求項1の積層体によれば、フィ
ルムが表面に現れており、熱転写インク・インクジェッ
トインク、トナー・水性インク・油性インク・印刷イン
ク・鉛筆・クレヨン・絵の具・墨の少なくともいずれか
を定着可能な物性とを有するので、プリンタにより描画
を行うことができる。
【0019】近時のパーソナルコンピュータの画像処理
プログラムによれば、画像制作、通信回線を介した画像
取り込み、或いはデジタルカメラやビデオカメラなどの
撮影画像の加工が出来、また、プリンタによってはデジ
タルカメラから直接プリントできるような機種も出現し
ている。従って、拡大・収縮・配置編集・変形・色補正
・画像縁取りフレーム・文字列付加等がなされた様々な
画像を所望の形態でプリントできる。
【0020】特に、カラーの熱転写リボンを用いるプリ
ンタでは、画像を描出するインクが耐水性を有するの
で、画像側を水につけても画像が流れ落ちるおそれがな
い。また、現在のインクジェットプリンタの染料性イン
ク画像のように、水によって流れやすいインクでも、フ
ィルムが耐水性を有するので、台紙側のみを水につけれ
ばカラー画像が流れることがない。水溶性のインク画像
であっても、プリンタによる画像のプリントの後に新た
なフィルムや皮膜によりプリント画像の表面をコートす
ることにより、画像が水に流れることを防止できる。
【0021】更に、フィルムが少なくとも対象物に接触
させたときに当該対象物の地肌を認識可能な光を透過す
る光透過性を有し、貼り付ける対象物表面の色を透過す
るので、ラベルのような印象とは異なり、対象物が透明
なプラスチックやガラスの場合には内容物を見ることも
可能であり、対象物が皮膚や皮革の場合には、文字や絵
柄のみを皮膚や皮革表面に表示したように見せることが
できる。
【0022】この請求項1において、フィルムは1層で
も良いが、複数の層からなるものでも良い。また、画像
インクが耐水性の場合、フィルムは多数の小孔を形成し
て蒸れなどを防止したものでも良い。
【0023】請求項2のように、フィルムが伸縮性を有
すると、対象物に貼り付けた後、対象物が例えば皮膚や
皮革或いはプラスチックシート、ゴムなどの用に柔らか
いものでも、画像が割れることがなく、剥離の際にも一
体に剥離できる。
【0024】請求項3のように、積層体の表面がつや消
し処理、梨地処理、粗面処理、凹凸形成処理の少なくと
もいずれかがなされていると、皮膚・爪・皮革・プラス
チックフィルム等に接着した場合、光沢を生じないか若
しくは光沢が少ないので、接着される対象物との表面の
光沢の変化が少ないので、皮膚・爪・皮革・表面に凹凸
のあるプラスチックフィルム等に接着した場合、対象物
表面との違いが見え難いので、一体感が向上する。
【0025】請求項4のように、熱転写インク・インク
ジェットインク、トナー・水性インク・油性インク・印
刷インク・鉛筆・クレヨン・絵の具・墨の少なくともい
ずれかを定着可能な定着増強処理(例えば、定着層の形
成、粗面処理等)が施されていると、フィルムへのイン
ク等が定着し、インク等の落ちが防止される。
【0026】請求項5のように、粘着対象物に応じて粘
着剤を変えることにより、様々なものに転写が可能とな
り、粘着力を調整することにより剥離の難易を選択出来
る。適用用途としては、入れ墨シール(皮膚)、マニキ
ュアシート(爪)、文字図案転写シール(皮革・透明プ
ラスチック・ガラス・ゴム・金属・紙・布・植物の表層
・陶磁器・石・木)がある。
【0027】請求項6のように、少なくともフィルムを
型抜きや切取線を形成しておくと、パーソナルコンピュ
ータの画像プログラムによって印刷する際の書式設定に
より、所望の型の部位に所望の画像を描画することが可
能となるため、描画後にはさみなどによる切り離しを行
うことなく、台紙、水溶性糊層、粘着剤、フィルムを分
離することができる。この場合、完全に型抜きしないで
切取線の一部に非切り取り部分を残しても良い。
【0028】請求項7のように、フィルムに予め印刷
(例えば、縁取り、図案、数字・記号、文字列、バーコ
ード、ホログラム画像、国旗、紋章、記章等)を施し、
余白部分に所望の描画を行えるようにすることにより、
プリンターによるプリントに限らず、手書き、版の押捺
等により描画を行うことが可能となる。
【0029】請求項8のように、積層体をプリンター用
紙とすることより、プリンターに装填して自在に描画を
行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】次に,本発明の好ましい実施形態
にかかる積層体を図面に基づいて説明する。
【0031】図1は実施形態にかかる積層体の断面構成
を示している。この積層体はプリンター用紙であり、こ
のプリンター用紙20は、フィルムとしての伸縮性クリ
ア層21の片面に、耐水性のある粘着剤層22が形成さ
れ、この粘着剤層22に水溶性糊層23を介在させて台
紙24が形成されている。
【0032】プリンター用紙20の総厚みは235μm
±30μmであり、例えば、A3、A4、A5、A6、
B4、B5、B6、はがき大の市販されるプリンターに
より印字可能な大きさとする。
【0033】伸縮性クリア層21は、熱転写型のプリン
ターに用いられている熱転写リボンの熱転写インク(好
ましくはカラーインクであるが、単一色のインクリボン
でも良い)や、インクジェット型のプリンターのインク
ジェットインク、トナー、水性インク・油性インク・印
刷インク・鉛筆・クレヨン・絵の具・墨の少なくともい
ずれかを定着可能な物性を有すると共に、光透過性と、
耐水性とを有し、表面がつや消し処理されたフィルムか
らなる。
【0034】この伸縮性クリア層21の組成は、樹脂・
ゴム成分を主成分とし、少なくとも樹脂成分である場合
には可塑剤を加えるのが通常であるが、加えない場合も
ある。ゴム成分の場合には可塑剤を加えなくとも良い。
【0035】樹脂・ゴム成分の例としては、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重
合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸エステル共重合体、エチレン−アクリレート−無
水マレイン酸共重合体等のオレフィン系共重合体、エチ
ルアクリレート−ブチルアクリレート共重合体、エチル
アクリレート−酢酸ビニル共重合体等のアクリル系樹脂
類、一液型熱可塑性脂肪族ウレタン系樹脂類、ポリアミ
ド系樹脂類、酢酸ビニル系樹脂類、エチルシリコンやブ
チルシリコンなどの各種シリコン系樹脂類、天然ゴム、
SBR、クロロプレンゴム、アクリルゴム、NBR、ブ
チルゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ゴム、シリコンゴムなどの各種ゴム
が挙げられる。
【0036】伸縮性クリア層21に加えることが可能な
成分には、各種充填剤、各種着色剤、その他の添加剤が
挙げられる。着色剤とは、顔料、染料、金属粉末、蛍光
物質、燐光物質、畜光物質を含む。又、着色には、白色
を含めた各種の色に加えて金属色、蛍光、燐光を含む。
上記成分に加えて必要に応じて溶剤を加え、塗布、印刷
などの方法で成膜する。
【0037】伸縮性クリア層21は、単層であるのが望
ましいが、複数の層からなる構造であっても良い。伸縮
性クリア層21の表面は、つや消し処理或いは梨地仕上
げにより光沢を持たないように処理されている。このつ
や消し処理された表面層は、熱転写プリンターによるカ
ラーリボンのインクが固定可能なものである。又、伸縮
性クリア層21は特殊エラストマからなり、光透過性を
有するものである。この光透過性とは、対象物に接触さ
せた場合に少なくとも当該対象物の色彩が透かして肉眼
で見ることができる程度の透過性を指し、対象物の色合
いや地模様が透けて見えるものであれば、着色(白色・
黒色・灰色を含む)されたものでも良く、貼り付ける対
象物の色彩若しくは当該色彩に近い着色であれば、貼着
対象物との一体感を更に向上させることができる。
【0038】また、伸縮性クリア層21の外気に露出す
る表面は、つや消し処理の他に、梨地処理、放電加工、
凹凸形成等により光沢が生じない或いは光沢が少なくな
るように処理されている。伸縮性クリア層21に微細な
凹凸を形成すると、皮膚、皮革、爪等の表面の凹凸と判
別し難いため、一体感は更に向上すると共に、表面に載
せられたインク等が剥離しにくくなる。なお、伸縮性ク
リア層21に耐水性を持たせて染料系のインクを水に流
さないようにすることも可能であるが、逆に孔を多数形
成したり透水性を持たせて接着された皮膚の水蒸気を逃
し、付着部分が蒸れないようにしても良い。
【0039】伸縮性クリア層21の厚みは3〜50μm、
好ましくは8〜25μmとする。厚みが3μm未満の場合、
ひび割れや使用後の剥離困難性が生じ、50μmを越える
場合には被膜として丈夫すぎて皮膚や皮革、フィルムな
どへの追従性が良好でない。この実施形態では、伸縮性
クリア層21の厚みは、17μm±3μmである。
【0040】伸縮性クリア層21の伸縮性は破断に対す
る強度とモジュラスにより定められる。伸縮性クリア層
21の破断強度は、50〜1000%、好ましくは250%〜800
%とする。破断強度が50%未満の場合は、皮膚、皮革、
フィルムの屈曲や伸縮に耐えられなくなる。この屈曲や
伸縮に追従性を良好にするためには、250%以上が望ま
しい。破断強度が1000%を越えると、伸縮性クリア層の
柔軟性により、べたつきが生じて、ゴミなどの付着が著
しくなり、剥がし難くなる。従って、伸縮性クリア層2
1の破断強度の好ましい上限は800%である。
【0041】伸縮性クリア層21のモジュラスは、5〜1
50Kg/平方cm、好ましくは15〜80Kg/平方cmである。100
%モジュラスは、弾性を表す指標となるものであるが、
これが5Kg/平方cm未満であると、皮膚に貼着した場合に
シールにプリントした絵柄が崩れ易くなり、150Kg/平方
cmを越えると、皮膚に貼着した場合に絵柄がひび割れし
やすくなる。
【0042】伸縮性クリア層21の片面に形成された粘
着剤層22は、アクリル系樹脂からなり、膜の厚みは8
μm±4μmである。粘着剤層22は、皮膚・皮革・プラ
スチックに対して粘着力を有するものである。粘着剤層
22の粘着力はJISZ0237に準じる180°ピール力と
し、0.9mm±0.2Kg/25mmとする。粘着剤層22の素材と
しては、ゴム系、アクリル系、シリコン系とする。粘着
剤層22は、例えば、スクリーン印刷等の方法で伸縮ク
リア層21を覆うように形成し、皮膚に用いる場合には
絆創膏等の皮膚から剥離可能な粘着剤を用いる。粘着剤
層22の粘着力は、JIS-Z0237に従って測定した値
が120g/25mm幅を超え、約2000g/25mm幅以下とする。
【0043】粘着剤層22が、例えばゴム・金属・ガラ
ス・紙・布・植物の表層・陶磁器・石・木等の少なくと
もいずれかに粘着性を有するものとすることにより、皮
膚以外のものへの装飾や情報表示を行うことができる。
【0044】粘着剤層22の下面には水溶性糊層23が
コートされた台紙24が貼着されている。水溶性糊層2
3は、20秒〜30秒で水に溶解するものである。台紙
24は白色紙であり、水を吸収する性質を有する紙の上
に、ゼラチン、CMC、ポリビニルアルコール等の水溶
性樹脂からなる水溶性糊層がコートされている。
【0045】このプリンター用紙20は、一例として、
フィルムとしての伸縮性クリア層21の片面に、耐水性
のある粘着剤層22を印刷により塗布形成し、台紙24
の表面に水溶性糊層23を塗布形成し、水溶性糊層23
と粘着剤層22とを接着して断裁することにより形成さ
れる。
【0046】この実施形態のプリンター用紙20によれ
ば、伸縮性クリア層21が光透過性を有し、つや消し処
理がなされ、カラープリンターのインク25を固定でき
るので、図2に示すように、伸縮性クリア層21の表面
にカラープリントを行うことができる。プリントの後に
文字や絵柄に従って切り抜き、台紙24に水をつけて皮
膚27等に貼り付けると、皮膚27へのペイント28
(図4参照)や、図5に示すように、爪29へのマニキ
ュアのようないわゆるネイルアートを容易に行い、且
つ、容易に剥がすことができる。
【0047】特に、光透過性と、つや消し効果により、
ラベルやシールのような光沢や背景地色が見えない或い
は見え難いので、皮膚27・爪29などに直にペイント
したような表現が可能となる。
【0048】皮革・に付着させた場合には、光透過性と
つや消し効果により、皮革に直に印字又は描画を行った
ような表現を行うことができる。金属やプラスチックフ
ィルム、石、陶磁器、布地に接着すると、一時的な装飾
や情報表示を行った後に、剥離して元に戻したり、別の
装飾や情報表示を行うことも可能である。植物に接着す
れば、日光の遮断などにより、植物表面に白抜き模様
(描画)を形成することもできる。
【0049】特に、パーソナルコンピュータの文書を作
成可能なプログラムや画像を表示又は作成可能なプログ
ラムにより、伸縮性クリア層21の表面に自在にプリン
トすることができるので、フォントや画像データを表示
・作成・加工することにより個人的な画像を様々なもの
に容易に表示でき、図6に示すように、画像30を多描
画して転写シール31を作ることができる。
【0050】なお、伸縮性クリア層21の表面には予め
印刷により絵柄や縁取りをしておいても良い。又、伸縮
性クリア層21のみ或いは台紙24にも切取線を設けて
おいても良い。積層体をこの実施形態ではプリンター用
紙20としたが、予めラベルのように形成し、絵の具
(油性、水性)、クレヨン、油性ペン、水性ペン、ライ
ンマーカー、色鉛筆、鉛筆、ボールペン、墨、口紅、化
粧品等により描画(文字を含む)可能としても良い。更
に、薬品、香料、化学品等を支持可能とすることによ
り、目立たないように傷口を塞いだり、香料を支持させ
たり、化学処理を行う等の用途も考えられる。又、伸縮
性クリア層21に描画余白を残して印刷を行い、コンピ
ュータの画像プログラムや文書作成プログラム等の書式
設定により所定の位置に描画を行っても良い。
【0051】
【発明の効果】本発明の請求項1の積層体によれば、フ
ィルムが表面に現れており、熱転写インク・インクジェ
ットインク、トナー・水性インク・油性インク・印刷イ
ンク・鉛筆・クレヨン・絵の具・墨の少なくともいずれ
かを定着可能な物性とを有するので、プリンタにより描
画を行うことができる。
【0052】近時のパーソナルコンピュータの画像処理
プログラムによれば、画像制作、通信回線を介した画像
取り込み、或いはデジタルカメラやビデオカメラなどの
撮影画像の加工が出来、また、プリンタによってはデジ
タルカメラから直接プリントできるような機種も出現し
ている。従って、拡大・収縮・配置編集・変形・色補正
・画像縁取りフレーム・文字列付加等がなされた様々な
画像を所望の形態でプリントできる。
【0053】特に、カラーの熱転写リボンを用いるプリ
ンタでは、画像を描出するインクが耐水性を有するの
で、画像側を水につけても画像が流れ落ちるおそれがな
い。また、現在のインクジェットプリンタの染料性イン
ク画像のように、水によって流れやすいインクでも、フ
ィルムが耐水性を有するので、台紙側のみを水につけれ
ばカラー画像が流れることがない。水溶性のインク画像
であっても、プリンタによる画像のプリントの後に新た
なフィルムや皮膜によりプリント画像の表面をコートす
ることにより、画像が水に流れることを防止できる。
【0054】更に、フィルムが光透過性を有し、貼り付
ける対象物表面の色を透過するので、ラベルのような印
象とは異なり、対象物が透明なプラスチックやガラスの
場合には内容物を見ることも可能であり、対象物が皮膚
や皮革の場合には、文字や絵柄のみを皮膚や皮革表面に
表示したように見せることができる。
【0055】請求項2のように、フィルムが伸縮性を有
すると、対象物に貼り付けた後、対象物が例えば皮膚や
皮革或いはプラスチックシート、ゴムなどの用に柔らか
いものでも、画像が割れることがなく、剥離の際にも一
体に剥離できる。
【0056】請求項3のように、積層体の表面がつや消
し処理、梨地処理、粗面処理、凹凸形成処理の少なくと
もいずれかがなされていると、皮膚・爪・皮革・プラス
チックフィルム等に接着した場合、光沢を生じないか若
しくは光沢が少ないので、接着される対象物との表面の
光沢の変化が少ないので、皮膚・爪・皮革・表面に凹凸
のあるプラスチックフィルム等に接着した場合、対象物
表面との違いが見え難いので、一体感が向上する。
【0057】請求項4のように、熱転写インク・インク
ジェットインク、トナー・水性インク・油性インク・印
刷インク・鉛筆・クレヨン・絵の具・墨の少なくともい
ずれかを定着可能な定着増強処理(例えば、定着層の形
成、粗面処理等)が施されていると、フィルムへのイン
ク等が定着し、インク等の落ちが防止される。
【0058】請求項5のように、粘着対象物に応じて粘
着剤を変えることにより、様々なものに転写が可能とな
り、粘着力を調整することにより剥離の難易を選択出来
る。適用用途としては、入れ墨シール(皮膚)、マニキ
ュアシート(爪)、文字図案転写シール(皮革・透明プ
ラスチック・ガラス・ゴム・金属・紙・布・植物の表層
・陶磁器・石・木)がある。
【0059】請求項6のように、少なくともフィルムを
型抜きや切取線を形成しておくと、パーソナルコンピュ
ータの画像プログラムによって印刷する際の書式設定に
より、所望の型の部位に所望の画像を描画することが可
能となるため、描画後にはさみなどによる切り離しを行
うことなく、台紙、水溶性糊層、粘着剤、フィルムを分
離することができる。この場合、完全に型抜きしないで
切取線の一部に非切り取り部分を残しても良い。
【0060】請求項7のように、フィルムに予め印刷
(例えば、縁取り、図案、数字・記号、文字列、バーコ
ード、ホログラム画像、国旗、紋章、記章等)を施し、
余白部分に所望の描画を行えるようにすることにより、
プリンターによるプリントに限らず、手書き、版の押捺
等により描画を行うことが可能となる。
【0061】請求項8のように、積層体をプリンター用
紙とすることより、プリンターに装填して自在に描画を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるプリンター用紙の層
構成を示す断面図
【図2】図1のプリンター用紙にプリントした状態の層
構成を示す断面図
【図3】図2のプリント後に切り取ったプリンター用紙
の台紙に水をつけて転写を行う場合の転写される部分の
層構成を示す説明図
【図4】プリント後に切抜かれた伸縮性クリア層を皮膚
に貼り付けた状態の説明図
【図5】プリント後に切抜かれた伸縮性クリア層を爪に
貼り付けた状態の説明図
【図6】プリントされたプリンター用紙により作られた
転写シールの参考図
【図7】従来の入れ墨シールAの層構成を示す断面図
【図8】図7の入れ墨シールAから剥離紙を剥がした状
態の断面図
【図9】図7の入れ墨シールAを皮膚につけて水をつけ
て転写紙を剥がした状態の説明図
【図10】従来の入れ墨シールBの層構成を示す断面図
【図11】図10の入れ墨シールBを皮膚につけて水を
つけて転写紙を剥がした状態の説明図
【符号の説明】
20 プリンター用紙(積層体) 21 伸縮性クリア層 22 粘着剤層 23 水溶性糊層 24 台紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41M 3/12 B41M 3/12 G03G 7/00 G03G 7/00 A (72)発明者 小林 剛 東京都台東区台東1−5−1 トッパンレ ーベル株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱転写インク・インクジェットインク、ト
    ナー・水性インク・油性インク・印刷インク・鉛筆・ク
    レヨン・絵の具・墨の少なくともいずれかを定着可能な
    物性と、少なくとも対象物に接触させたときに当該対象
    物の地肌を認識可能な光を透過する光透過性と、耐水性
    とを有する少なくとも一層からなるフィルムを有し、こ
    のフィルムの片面に耐水性のある粘着剤層が形成され、
    この粘着剤層に水溶性若しくは水膨潤性の少なくともい
    ずれかを有する糊層を介在させて台紙が貼り付けられて
    いることを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】請求項1の積層体において、前記フィルム
    は伸縮性を有することを特徴とする積層体。
  3. 【請求項3】請求項1、請求項2のいずれかの積層体に
    おいて、前記フィルムの外気に露出する表面は、つや消
    し処理、梨地処理、粗面処理、凹凸形成処理の少なくと
    もいずれかがなされていることを特徴とする積層体。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれかの積層体に
    おいて、前記フィルムの外気に露出する表面に前記熱転
    写インク・インクジェットインク、トナー・水性インク
    ・油性インク・印刷インク・鉛筆・クレヨン・絵の具・
    墨の少なくともいずれかを定着可能な定着増強処理を施
    されていることを特徴とする積層体。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4記載のいずれかの積層
    体において、前記粘着剤層は、皮膚・皮革・プラスチッ
    ク・ゴム・金属・ガラス・紙・布・植物・陶磁器・石・
    木の少なくともいずれかに対して粘着力を有することを
    特徴とする積層体。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5記載のいずれかの積層
    体において、少なくとも前記フィルム及び前記台紙には
    切取線・型抜き線の少なくともいずれかが形成されてい
    ることを特徴とする積層体。
  7. 【請求項7】請求項1〜請求項6記載のいずれかの積層
    体において、前記フィルムには、描画余白を残して印刷
    が予めなされていることを特徴とする積層体。
  8. 【請求項8】請求項1〜請求項7記載のいずれかの積層
    体において、前記積層体はプリンター用紙であることを
    特徴とする積層体。
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